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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第六章

157カザハ&カケル ◆92JgSYOZkQ:2020/07/06(月) 21:43:48
>「ウオオオオオオ!」

ジョン君が咆哮をあげながら、あらゆる敵やトラップを真っ二つにしていく。
ひとしきり敵を蹴散らしたジョン君は大量の残骸に囲まれ、邪悪な笑みを浮かべていた。

>「ふふふ・・・いくらバロールが作った兵器といえども僕みたいなイレギュラーは計算外だったみたいだな?」

その姿が、夢の中で見た、死体に囲まれて笑っていた狂人の姿と重なった。

「それ以上は駄目! もうやめて!」

同じことを思ったのだろうカザハが、尋常ではない様子でジョン君にすがりつく。

「ボクは知ってる気がする……。ブラッドラストに侵された者の末路を!
夢を見たんだ……。そいつは殺戮の化け物に成り果てて最後には殺されるんだ……!」

が、ジョン君は全く動じる様子はない。

>「どうしたんだ?早くいこう。時間がないんだろう?僕なら大丈夫!まだまだ壊したりないくらいさ!」
>「ロイを倒すのにこんな程度の力じゃ足りないしね」

「……。ごめん。取り乱した。」

カザハは案外あっさりと引き下がった。
確かにジョン君の言う通り時間がない。
ここで言い争うよりも早く踏破してしまう方が得策だと思いなおしたのだろうか。

「……ここ、微かに隙間風が通ってる。階段があるよ」

カザハは人間では感じられない風の流れや音を感じ取れるようになってきたようだ。
こっちの世界に来てからそこそこ日が絶つので、元々持っていた感覚が甦ってきたのだろう。
床のタイルの隙間に槍の先を入れて剥がすと蓋のように取れ、下の階への階段が現れた。

《随分あっさりと引き下がりましたね》

(諦めた! ありゃ何言っても無理でしょ!)

《はい!?》

諦めるの早すぎるでしょ!
さて、突入直後ということでここまでとりあえず下の階に歩を進めてきたが、そろそろ聞かねばなるまい。

「バロールさん、ヴィゾフニールの格納庫はどこ?」

コアを破壊したら1巡目と同じようにダンジョンごと消滅してヴィゾフニールが手に入らなくなる可能性がある。
格納庫がコアに向かう道中にでもあればそれ程問題はないが、問題はかなりの遠回りになる場合だ。
アニマが霊仙楔に到達してしまったら一巻の終わりなので、再び廃墟化して残ってくれる可能性に賭けてコアの破壊を最優先すべきだろう。


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