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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第六章
138
:
崇月院なゆた
◆POYO/UwNZg
:2020/06/23(火) 02:12:22
マルグリットおよびマル様親衛隊と袂を別ったアルフヘイムの『異邦の魔物使い(ブレイブ)』は、
単独で聖都エーデルグーテへ行くことになった。
結果的にジョンはマル様親衛隊と同行することによるストレスから解放されたが、その代わり新たな問題を抱えた。
『異邦の魔物使い(ブレイブ)』を狩る『異邦の魔物使い(ブレイブ)』。
ブレイブハンター・フリント。
その男の正体は、ジョンのかつての親友ロイ。
アメリカ陸軍で兵役を経験した、現役の軍人。戦争のプロ。
なゆたたちを葬り去るために召喚された、ニヴルヘイムからの刺客――。
今や完全に敵に回ってしまったマルグリットとマル様親衛隊も含め、パーティーは多くの敵と対峙する羽目になってしまった。
状況は悪化の一途を辿っている。
が、こんなところで立ち止まってはいられない。どんな結果が待っているにせよ、歩みを止めることはできないのだ。
>当面、アシの確保は急務だな。どの道こんなペラい幌の馬車でちんたら進んでたら的にしかならねえ。
魔法機関車が使えないなら……それこそ飛空船とか、どっかで都合が付きゃいいんだが
明神が思案げに呟く。
ここからエーデルグーテまで、徒歩とほとんど変わらない馬車での進行となればおおよそ10ヶ月はかかる。
10ヶ月もの間、いつ攻めてくるかもわからないフリントやマルグリット達を警戒して旅することなどできない。
>全部聞いてたんでしょ? うかうかしてられないんだからね!?
今回はマル様達が徒歩だったから良かったようなものの……どっかの陣営が高級車で迎えに来たら寝返っちゃうかもよ!?
オープンカーで大草原を走り回ってバーベキューしちゃうんだからね!?
何を思ったのか、カザハが突然虚空に向けて喋り始める。
マルグリットや親衛隊を警戒し、今までだんまりを決め込んでいたのであろうバロールやみのりに向かって話しかけたのだろう。
>それはそうとニヴルヘイムの連中、ボク達がエーデルグーテに行くの知ってるみたいなんだけど……。
おかしいなあ、どこから漏れたんだろう……
>カザハ君ちょい待った。もうひとつ……アズレシアに行くの、やめにしねえか?
ジョンとタンデムでカケルに乗り、飛び立とうとするカザハを押し留め、明神がそう提案する。
>フリントは俺たちの行動をどういうわけか読んでて、常に先回りしてきやがる。
まともにエーデルグーテを目指すなら海路をとる為にアズレシアに向かうってことも把握してるだろう。
……だからこの先、普通にアズレシアに行けば、次に襲撃されるのは十中八九あの街だ。
>それでもアズレシアに行くなら、今度こそ連中に気取られないっていう確証が要る。
追跡を撒いて、変装してでも、奴らが気付く前に船借りて港を出なきゃならない。
俺は……あの街まで燃やされるのは、見たくない
明神の危惧する通り。
フリントが今後も今回と同じ策を使い続けるとしたら、狙われるのは間違いなくアズレシアだ。
停泊する船に爆薬を仕掛け、片っ端から破壊して回る――そんなことさえ、手段を選ばないあの男ならやってのけるだろう。
当然、そんな暴挙は断じて許されない。
自分たちが原因で無辜の民が死ぬようなことは、もう二度とあってはならないのだ。
だから。
>必要なのはアシの他にもうひとつ。敵の行動予測だ。行く先を読むのは奴らの専売特許じゃない。
フリントが今後どういう行動をとるかを類推して、その合間を縫って進む。
例えば……奴が補給や訓練で動けないタイミングなら、俺達が街に入っても襲われない
>ジョン。お前あのメリケン野郎と知り合いみたいな感じだったな。
フリントについてお前が知ってること、全部話せ。言いたくないことでも全部だ。
奴はお前を恨んでるような口ぶりだった。『妹』ってのは、誰のことだ
明神が舌鋒鋭くジョンに問う。
それは、今までパーティーの中でタブーとなっていたこと。
ジョンの過去に何があって。彼が、誰を殺したのかという真実――その暴露。
明神はジョンの心の中にある、大きなかさぶたを剥ぎ取ろうとしている。
例え、剥がれたかさぶたから新たな血が流れようとも。
自分たちが生き残るために。この世界を救うために。
「……そう、だね。
そろそろ……話して貰わなくちゃいけない時期なのかもしれない。
気軽に打ち明けられることじゃないのかもしれない。ジョンにとって、痛みを伴うことなんだろうと思う。
でも……お願い、ジョン。
みんなが先へ進むために、これは……必要なことなんだ」
瓦礫に彩られた、フェルゼン公国へと続くアイアントラスの袂で。
なゆたはそう言って、まっすぐにジョンを見つめた。
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