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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第六章

132明神 ◆9EasXbvg42:2020/06/15(月) 04:52:10
やがて、襲撃の知らせを受けたデリンドブルグあたりから応援隊が来た。
彼らに現場を引き継いで、俺たちはようやくお役御免になった。
救助の参加者には配給の糧食と酒が渡されたが、どちらも手をつける気にはなれなかった。

>「アイアントラスを離れよう」

一通りの救助が終わって、爆発の発生源を見に行った先で、なゆたちゃんはそう言った。
橋桁が一部まるっと吹っ飛んで、支柱に直接道路が乗っかってる状態だ。
10メートル近く地面が下がり、そこに架かっていたはずの線路がどこかに行ってしまっている。

「……だな。俺たちがここに留まって、第二波が来ようもんなら……次はきっと、耐えられない」

フリントの標的は俺たちだ。アイアントラスはその巻き添えを食ったに過ぎない。
とっととここを離れれば、これ以上アイアントラスが襲われることもないはずだ。

>「俺たちがエーデルグーテへ行くという情報を、連中は既に掴んでいるのだろう。
 だとしたら厄介だ、連中はいつでも俺たちを狙える。連中の狙撃の腕がいつまでも下手なままであればいいんだが――
 奴の口ぶりからすると、それは期待薄だな」

「人間の命でエイム練習してんだってよ、あいつらは。馬鹿馬鹿しい。
 これ以上クソ共の思い通りにさせてたまるか」

>「それに関しては僕が・・・これがあれば・・・かなり時間を稼げるはずだ」

今後の道程に関する懸念材料を話し合っていると、ジョンが黒光りする何かを取り出した。

「お前……それは、」

>「銃を僕が確保した以上・・・生半可な練度で、場所で襲い掛かっても無意味だという事は・・・ロイもわかってるはずだ
 僕ら軍人の真骨頂は・・・銃だからね。アメリカと日本じゃ差はあるけれど・・・戦い方は分ってる」

ゴブリンアーミーから鹵獲したM16。
それにマガジンがいくつか、ジョンの手元にあった。
素手でも人を殺せるジョンが、銃器を手にしたなら、これ以上ない戦力の増強になるだろう。
だけどそれは、ジョンにとって、『呪い』のトリガーを引きかねないリスクを抱えることと同義だ。

>「ロイを止める為なら・・・僕はブラットラストの力を使うことを躊躇わない
 それに・・・能力の強さが不明確なこの力は・・・切り札になりえる」

俺は――もうこいつに、力を使うなとは言えなかった。
ブラッドラストがフリントに対するジョーカーとなり得るなら、使うべきだ。
例えそれがこいつの寿命を縮めることになったとしても。

人が死んだ。大勢死んだ。
アルフヘイムとニブルヘイムの戦争なんかじゃなく、ブレイブによるテロの巻き添えになって。
もう……命を惜しむ段階は、通り過ぎちまった。

>「僕は・・・街で予備のパーツ、もしくは武器になりそうな物がないか漁ってくる。
 話し合いは・・・すまないが辞退させてくれ・・・ちょっと今は冷静になれないから・・・・」

「ジョン」

呪いの進行を無言で肯定した俺に、何も言う資格はないかもしれないが。
ふらりとその場を辞そうとするジョンに、一言だけ投げかけた。

「……戻ってこいよ」

フリントとの因縁は、お前が終わらせなくちゃならない。
お前があの男をぶん殴る為なら、俺はいくらでも力を貸してやる。


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