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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第六章
101
:
明神
◆9EasXbvg42
:2020/05/25(月) 07:02:14
「上だカザハ君!次は全方位から撃ってくるぞ!」
――遮蔽のしようのない、360°ぐるっと囲んで一斉射撃。
その仮説を立証するように、俺たちを囲んで位置取りするゴブリンの動きが見えた。
>「バードアタック!!」
こういう時即断即決で動けるカザハ君は本当に頼りになる。
召喚された鳥が屋根上のゴブリン共を飲み込み、はたき落としていく。
「『濃縮荷重(テトラグラビトン)』――プレイ!」
ゴブリンによる包囲網を覆うように荷重2倍の領域が発生する。
アサルトライフルはマガジンからバネの力で薬室に弾丸を送り込んでいる。
そしてそのバネは、『弾丸の重量が急に2倍になった』時のことを想定して設計されていない。
通常よりも重い弾丸をマガジンは十分に持ち上げられず、装填されるはずだった弾丸は中途半端なところで止まる。
その状態で撃鉄が弾丸のケツを叩けば――
俺たちの周りで今まさに引き金を引いたゴブリン達の銃が、一斉に爆発した。
――ライフルが給弾不良(ジャム)って、暴発したのだ。
弾丸を飛翔させる爆発力はそのまま銃手へ牙を向き、砕けた銃の破片が刺さってゴブリンがのたうち回る。
銃はデリケートな精密機器だ。
火薬の力を逃さないように隙間なく設計されてるから、ちょっとした砂埃やゴミが入り込むだけでも簡単に不良を起こす。
いわんや、ここにあるのは砂でも埃でもなく……魔法だ。
「剣と魔法の世界をナメ腐ってんじゃねえぞ」
ジョンとなゆたちゃんを包囲していたゴブリン達はこれで沈黙した。
残るは襲撃者ただ一人……でもねえな。まだまだ後詰のゴブリンどもがワラワラ湧いてきやがる。
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