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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第四章

71五穀 みのり ◆2zOJYh/vk6:2019/04/30(火) 16:24:34
そしてエンバース
トランペットを眺める黒人少年のような眼差し
記憶が飛んでおり正体不明ではあるが、やはり他の三人と同じゲーマーなのだと思わせる
しかし選ぶカードはなく、明神に席を譲る
いや、選ぶのではなく選べないとの談にみのりの思考が巡る

しかしその思考を遮ったのが明神の言葉だった
老婆心からの警告はみのりの心に深く刺さる

そうなのだ
明神の言葉、それはみのりも考えていた
この世界に来て最初に合流しベルゼブブを撃退した時からその可能性は常に考えていた
故に二台目のスマホを、パズズをひた隠し、いつ誰と戦っても生き延びられるように立ち振る舞ってきた

だが、今はそうではない
買い物中に明神にパズズを見せその内情を教えた
それで大方の事は察してもらえただろうが、それでも明神は思い違いをしていた

みのりの性格は生来のものでもあるが、それは充実し充足した生活環境によって培われたもの
経済的に恵まれたみのりには、飄々としておっとりしていられるだけの環境が整えられていた
それはブレモンの世界に来ても同じ
パズズが、カンストレベルのクリスタルが、唸るほどのルピがみのりを支えていたのだ

しかしパズズと二台目スマホのクリスタルが喪失状態になった今
ある意味みのりは生まれて初めて丸腰で立っている状態になっていると言える
あまりにも不慣れな丸腰状態に思考は混乱し、明神に言われるまで「それ」について頭から抜けて落ちていた
常に可能性を考え続けていた仲間との戦闘を

「あははは、そうなったらそうなったでしゃぁないわねえ」

お茶を濁すように笑い、肩を竦めながらの言葉には力がなかった
その時の為の対策をみのりは考えつくことができないでいたのだから


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