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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第四章
163
:
崇月院なゆた
◆POYO/UwNZg
:2019/06/12(水) 15:46:13
だが。けれど。でも。しかし。
現実は容赦なく進んでゆく。事態は坂を転がるように悪化してゆく。
>どーもお前とモンデンキントが結びつかねえんだよな。
だってモンデンキントは人望人徳の塊みたいな聖人君子の血液サラサラ大明神だったけど……
お前リーダーシップだめだめじゃん。たかだか6人ぽっちのパーティも纏め切れてねえもんなぁ?
俺の知ってるブレモンの大先生は、この5倍の30人パーティだってきっちり纏めてたぜ
>気付いてっか?リバティウムを出てからこっち、俺たちがみんな別々の方を向いてるの。
真ちゃんが居た頃はみーんな足並み揃ってたのに、なんでだろうね?
焼死体とのギスギス、諍い、煽り合い……いつまで経っても話が進まねえ。
これは問わざるを得ませんなぁ?なゆたちゃんのリーダーの資質って奴をよぉ
クソコテ・うんちぶりぶり大明神が他のアンチや荒らしと一線を画す要素は、これだった。
単に難癖をつけるだけ、無理矢理に突っ込みどころをほじくり出して追及するだけの荒らしなら、誰も構ったりしない。
他のくだらないアンチ連中のように、とっくに飽きられ無視され埋没していたことだろう。
煽りには違いない。悪意にまみれた言葉なのは疑いようがない。
だが、常にその意見には一定の真実があった。目を逸らしようのない、ぐうの音も出ない正論が含まれていた。
彼は彼で、一定のフォロワーを獲得していた時期もある。――荒れたフォーラムに便乗する愉快犯が大半だったけれど。
――リーダーの、資質……?
なゆたはぐちゃぐちゃに混乱した頭の中で、それでも考える。
元々、なゆた自身は真一のサポートとしてパーティーに参加したつもりだった。現実世界でそうだったように。
いつだって、なゆたは真一がやりたいことをやるためのお膳立てを整える役だった。
彼がリーダーシップを発揮し、パーティーを牽引していくなら、自分はその補佐に徹する。
それが自分の立ち位置だと信じて疑わなかった。
しかし、その関係は真一のパーティー離脱によって脆くも崩れ去った。
となれば、残ったパーティーはどうなるか?
実質的にリーダーに一番近かった人間がリーダーを引き継ぐのが自然な流れであろう。
だが、なゆた自身は自分を現在のパーティーのリーダーだと思ったことなど一度もない。
むろん、パーティーの方向性や今後の行動指針を決定したことはある。が、それもあくまでその場限りのこと。
他に最終的な決定を下す存在がいないなら、自分がしよう――と思ってのことに過ぎなかった。
それがリーダーの仕事ということだ、と言われてしまえば反論できないが、少なくともなゆたはそう思っている。
だから――
――わたしは、リーダーなんかじゃない……。
明神に資質を問われても、そうとしか思えなかった。
モンデンキントは聖人君子だったと、明神は言う。
確かにそうかもしれない。いや、そうなのだろう。実際なゆたはフォーラムで聞き分けのいい、優しい月子先生を演じていた。
演じるのは簡単だ。なゆたは生臭坊主の父親が法話で檀家の人々の心を掌握するところを幼い頃から見てきた。
新興宗教の教祖でもやればさぞかし大成するに違いない父譲りの話術は、支持者を獲得するにはこの上なく便利なスキルだった。
大規模な戦争イベントで音頭を取り、ギルドマスターとして30人以上のメンバーを率いたこともある。
けれど、それらはすべて仮面だ。ネット世界という壁越しにかぶっていたペルソナだ。
本当のなゆたはエンバースが思う通りの、血の気の多いかんしゃく玉でしかない。
そんな人間が、ネット世界という壁越しでない生の人間を統率するなど不可能であろう。
なゆた自身にリーダーの自覚が微塵もないとくれば、なおのことだ。
>そういうわけでモンデンキント、こいつはクーデターだ。
不甲斐ないリーダーをぶっ倒して、これからは俺がパーティを仕切る。
出しな、てめーのポヨリンさんを。その可愛い可愛いひんやりボディを叩き潰してやるよ
明神がスマホをタップし、ヤマシタを召喚する。
明神はやる気だ。戦う気なのだ。自分を敵と判断し、ふがいないリーダーとして追い落とすつもりなのだ。
……本気、なのだ。
>……なあモンデンキント。『タキモト』ってプレイヤーを、覚えてるか?
「………………」
>……いや、何でもねえ。忘れてくれ
明神が問いを打ち消す。なゆたは答えられなかった。
タキモト。その名に覚えはない。フレンドにもいなかった気がする。
モンデンキントとして、なゆたは今まで数多くのデュエルを経験してきた。500戦はくだらないだろう。
その中の誰かだろうか、と思うも、それは完全に記憶の中に埋没してしまっている。
>石油王!カザハ君!ジョン!一口乗るなら今だぜ!俺に加勢すりゃ、新生パーティに相応の地位を約束する!
ついでにモンデンキントを打倒したプレイヤーの名もほしいままだっ!
明神が叫ぶ。それは、今までひとつだったパーティーの分裂を促す言葉。
彼の言う、クーデターが始まったのだ。
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