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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第四章

161崇月院なゆた ◆POYO/UwNZg:2019/06/12(水) 15:45:26
うんちぶりぶり大明神とモンデンキントの因縁は、深い。
モンデンキントがブレイブ&モンスターズ!の世界で頭角を現し、ランカーとして一定の知名度を有するようになったとき。
すでに、うんちぶりぶり大明神はフォーラムに存在していた。
ただの愉快犯的な、一過性の荒らしではない。
ブレモンを憎悪し、徹底的に中傷する。悪口雑言によって罵りクソゲーと言って憚らない、クソコテと蔑まれる筋金入りのアンチ。
その怨念は凄まじいの一言で、どれだけ運営に垢BANされフォーラムのスレッドを消されようとも、まるで引き下がらない。
幾度でも、何度でも復活し、その都度目を覆いたくなるようなアンチスレを立てる。
ブレモンを楽しい、面白いと言うファンもうんちぶりぶり大明神にとっては撃滅対象だ。
楽しく語らうスレッドに乱入し水を差す。ちょっとした揉め事にも口を挟み、火種を何倍にも大きくする。
こいつは付け入る隙がある、と狙った相手を執拗に攻撃し、心が折れるまでレスバトルを繰り広げる――。
フォーラムで彼によって徹底的に叩きのめされ、ブレモンをやめてしまったプレイヤーも少なくない。
モンデンキントがスライムマスターと呼ばれ、いわゆる良コテの評価を得る反面、うんちぶりぶり大明神の評価は常に最低だった。
正義感が強く、何よりブレモンを心から愛するモンデンキントが、そんなうんちぶりぶり大明神とぶつからない訳がない。
ふたりは幾度も激突した。熾烈なレスバトルを繰り広げ、夜っぴて議論を展開した回数は両手の指に余る。
そんな、因縁の相手。大好きなブレモンに寄生する、不倶戴天の敵。

うんちぶりぶり大明神――

「え!? ど、どうしたのかな!? みんな! 
 なに? なにこの空気? ひょっとして私、なんかまずいこと言っちゃった?」

さすがにこの展開は創世の魔眼をもってしても見通せなかったらしく、バロールがオロオロと狼狽する。

>あった……! ”うんちぶりぶり大明神――重箱の隅を突くようなクソリプや批判スレッドを毎日大量に立てる古式ゆかしきフォーラム戦士。
 相手をするだけ時間の無駄なので見かけても関わらないようにしましょう――”!?

カザハが分厚い攻略本をめくって、そんな情報を引用してくる。
だが、それはとっくに知っている情報だ。なゆたはここにいる誰よりもうんちぶりぶり大明神について知悉している。

>ん〜なんやの〜?明神さんて有名なお人やったん?
 へぇ、フォーラムでスレッド?時間があって羨ましい事やわぁ

みのりの反応は、いつもと変わらないおっとりしたもの。
無理もない、みのりはそもそもフォーラムに参加したことがない。他人事以外の何物でもないだろう。

>明神さん。今の話、本当なのか?……いや
>……大丈夫だ。例えそうだとしても……俺は、あんたを守るよ。心配はいらないさ

エンバースは相手が他に類を見ない稀代のクソコテと知っても、守るというスタンスを崩さない。
それはそうだろう。『守る』という行為に対して、相手のパーソナリティを考慮する必要などないのだから。

>フォーラム戦士・・・?

ジョンはぽかんとしている。恐らくジョンもみのり同様フォーラムには縁がなかったのだろう。
もちろん、フォーラム戦士なんて存在について熟知しているはずもない。

仲間たちが四者四様の反応を見せる中、なゆたは双眸を大きく見開いたまま呆然と立ち尽くしていた。
信頼していた仲間が、共に死線を潜り抜けてきた仲間が。
よりによってブレモンを貶し、和気藹々とゲームを楽しむ人々に冷水を浴びせかけ、聞くに堪えない悪口雑言で罵り尽くす――
あの。最低最悪のクソコテだったなんて。
そんなことはない。そんなの、何かの間違いだ――そう否定する暇さえ、なゆたには与えられなかった。
なぜなら、なゆたの意識が現実逃避にシフトする前に――

>くくく。ははは!そうだなぁ!楽しかったぜぇ?お前らとのこれまでの旅はよぉ……?

誰でもない、明神自身が。自分がうんちぶりぶり大明神だと種明かしを始めたからである。

>守るだぁ?てめーはなんにも分かっちゃいねえなエンバース。モンデンキントがおこな理由がよ。
 これから俺はモンデンキントと一線交えるがよぉ、お前は俺とあいつのどっちを守るんだ?ええ?
 守りたいモン同士がバトるとき、そのどっちを優先するか……決めてあんだろうなおい?
>のべつまくなく守ろうなんてのはな、エンバース。ゾンビとあんまし変わんねえぞ。
 本能が求めるのが食人か庇護か、違いはそれだけだ。まぁしょうがないか!焼死体だもんね!
 ホントはお前、生前の欲求に従って動くだけのガチゾンビなんじゃないのぉ?

一戦交える。明神は確かにそう言った。
だが、なゆたはその言葉をうまく呑み込めない。耳に入ってくる言葉のすべてが、上滑りして意識の外を掠めてゆく。

>……場所を変えようぜ。ここは暴れるには狭すぎる。ゴッドポヨリンさんも使いづれえだろ。
 下にいい感じの広場があったな。そっちで闘ろう

明神はそう提案すると、踵を返した。
言われるまま、なゆたもふらふらとおぼつかない足取りで広場へと降りてゆく。
しかし、戦うことを承知した訳でもすべてを理解した訳でもない。相変わらず、なゆたの目は焦点が定まっていない。
ただ、そっちへ行こうと言われたからそうしているだけ。

その姿は、むしろ明神にゾンビと罵られたエンバースよりもゾンビのように見えただろう。


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