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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第四章

144明神 ◆9EasXbvg42:2019/06/02(日) 23:12:57
>「あった……! ”うんちぶりぶり大明神――重箱の隅を突くようなクソリプや批判スレッドを毎日大量に立てる
 古式ゆかしきフォーラム戦士。相手をするだけ時間の無駄なので見かけても関わらないようにしましょう――”!?」

カザハ君がなんか分厚い本をパラパラ捲ってページを引き当てる。
あれ市販の攻略本だろ?なんでクソコテの情報なんか載ってんだよ!
まさか編集部にもモンデン野郎のシンパがいやがるのか?こいつどんだけ人望あんのよ。
そんなんよりもっと掲載すべき情報あるだろ!シナジーとかDPSのこととかさぁ!

>「もしかして……がっつり関わっちゃってた系!? ……でも今は世界の存亡がかかってるし!
 それによく分かんないけどボクが合流する前にいろいろ一緒に危機とか乗り越えてきたんでしょ!?」

カザハ君はオロオロオタオタ、一触即発を回避せんと説得にかかる。
まあ正論ですわ。でも正論なんだよ、そんなのは。世界の存亡?んなもん後でいくらでも救ってやるよ。
今は世界がどーのこーのなんぞより、眼の前の宿敵をどう処断するかってほうが大事だ。

「くくく。ははは!そうだなぁ!楽しかったぜぇ?お前らとのこれまでの旅はよぉ……?」

顔を覆ってた手をどけて、俺は口端を釣り上げた。
レスバにおける必勝法が一つ、常に笑え。余裕を相手に見せつけろ。
肉食獣が牙を剥くように、ニチャっとした笑顔で敵の神経を逆撫でするんだ。

「試掘洞の穴ぐらで古代兵器と戦った時も。港町で邪悪なおっさんの恋を応援した時も。
 ガンダラで飲んだ酒や、リバティウムで喰ったメシの味は、きっと一生忘れない。
 色々ひっかき回されもしたが、大体良い思い出だ。ああ、楽しかった。
 ――楽しくなかったら、誰がお前らとお仲間ごっこなんざするかよ。うひゃひゃひゃ!」

俺は自己本位な人間だ。誰よりも自分自身を大切にし、他人はどうだって良いと思ってる。
だから、こいつらと旅をしてきたのは、全部俺の為だ。俺が楽しかったから、そうしてきた。
こいつらを憎からず思ってるのは確かだけど、それとこれとは話が別だ。

>「明神さん。今の話、本当なのか?……いや」
>「……大丈夫だ。例えそうだとしても……俺は、あんたを守るよ。心配はいらないさ」

「守るだぁ?てめーはなんにも分かっちゃいねえなエンバース。モンデンキントがおこな理由がよ。
 これから俺はモンデンキントと一線交えるがよぉ、お前は俺とあいつのどっちを守るんだ?ええ?
 守りたいモン同士がバトるとき、そのどっちを優先するか……決めてあんだろうなおい?」

なゆ……モンデンキントのエンバースの対する拒絶、不興、敵対心は俺にも理解ができる。
エンバースの言い草は、上から目線の『守る』は、相手の尊厳を勘定に入れてない。
つまりこいつは、俺と同じくらい、自己本位なのだ。守りたいから守ってる、それだけの存在。

守ることさえできれば、守られる側のことなんざどうだって良いと思ってる。
だから、嫌われても良いから守るなんてことが言えちまうんだ。

「のべつまくなく守ろうなんてのはな、エンバース。ゾンビとあんまし変わんねえぞ。
 本能が求めるのが食人か庇護か、違いはそれだけだ。まぁしょうがないか!焼死体だもんね!
 ホントはお前、生前の欲求に従って動くだけのガチゾンビなんじゃないのぉ?」

エンバースの反応は分からない。こいつ表情筋死んでるしな。物理的な意味で。
ひとしきりエンバースを煽り終えた俺は、モンデンキントに顎をしゃくる。

「……場所を変えようぜ。ここは暴れるには狭すぎる。ゴッドポヨリンさんも使いづれえだろ。
 下にいい感じの広場があったな。そっちで闘ろう」

場所替えを提案したのは、石油王のスペルの影響がまだ残ってるのを懸念したからだ。
そう。話の行き筋がどうあれ、俺は石油王と敵対することも考えてる。
というかまぁ、ジョン君含めて全員とバトることになったってしょうがねえよな。
ほんでこのまま庭園で戦ったところで、モンデンキントは遠慮なくゴッポヨ出すだろうし。


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