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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第四章
105
:
明神
◆9EasXbvg42
:2019/05/12(日) 23:17:20
俺のぶち撒けた怒りに、バロールは暫く押し黙っていた。
正論で相手叩きのめすのってすげー気持ち良いな……クセになりそう。
しかしこれじゃダメだ。レスバトルの妙味は圧倒的劣勢を屁理屈で覆すことにこそある。
誇り高きクソコテ、逆張りおじさんことうんちぶりぶり大明神の名が廃っちまうぜ。
お?どうしたバロール君??反論が聞こえないなぁ???
俺はこのまま正論マンとしてレスバトルに勝利を収めても良いんだが??
>「そうだよ。私が殺した」
少しばかりの沈黙を経て、バロールはそう呟いた。
眉一つ動かさない、ばつの悪さすら感じさせない、平静とした返答。
>「私のしたことに対して、緊急避難であるとか。これもまた正義だとか。そんなことを言うつもりは毛頭ないよ。
クソが……開き直ってんじゃねえぞこの野郎。
そこはお小水垂れながら涙目で敗走するところだろうが。
お前は今この場でぶっ殺されたって文句は言えねえんだぜ。
それが可能かどうかはこの際置いとくけどよ。
>「スマートフォンは確かに我々の目的のひとつではある。その凄まじい力は知っているからね。
でも、惜しむらくは我々アルフヘイムの住人にそれは使えないんだ。同様、ニヴルヘイムの住人にもね。
それは君たち、異邦からこちらにやってきた者にしか使用できない。そういうものなんだ。
だからこれは君たちが持っているのがいい。
スマホ単品での鹵獲は目的じゃない……と。バロールは言明した。
それが真実なのか、それとも油断を誘う虚偽なのか、俺に判断する術はない。
こんな時にカテ公が居てくれりゃ――いや、あいつはそもそもバロールの側か。
重要なのは、この世界に「スマホを扱う技術がない」って部分。
これを明示された以上、今後俺たちのスマホが紛失しようが破損しようが、まともな支援は見込めないってことだ。
そして多分、スマホに関しては嘘ではあるまい。スマホとブレイブはセット運用の希少なものなんだろう。
イブリース君がわざわざミハエルとタブレットを両方回収して行ったくらいだからな。
>――それから、これは蛇足かもしれないけれど――」
バロールの双眸が、極彩色の虹彩が、俺を見据える。
>「善良かもしれなかった者たちを、無辜の存在を自分の願いのために殺したのは、君たちもじゃないのかい?」
「なんだとぉ……」
モンスターを、敵対MOBを、『狩り』と銘打って殺し回ったのは俺たちとて同じ。
バロールはそう言った。俺は到底、承服できなかった。
確かにソシャゲの性質上、プレイヤーは何度もクエストを周回プレイする。
俺たちの生み出した亡骸の数は、拉致されたブレイブの数の比じゃないだろう。
でも、ゲームだろ!?俺たちが殺したのは、システム上のエネミーデータに過ぎないはずだ。
生きてる人間を誘拐してきて見殺しにしてきたお前らアルフヘイムとは違うだろ!?
……だけど、絶対にそうじゃないとは言い切れなかった。
アルフヘイムにはなゆたハウスがある。石油御殿がある。プレイヤーの建築物が確かに存在する。
つまり、俺たちがこの世界に来る前から、ゲーム内での行動がアルフヘイムに影響を与えていたのだ。
プレイヤーが作った家がこの世界にあるのなら……プレイヤーが殺した犠牲もまた、存在していてもおかしくない。
ブレモンにおける敵キャラはモンスターだけじゃない。
アルメリアと敵対する国の兵士や将校、野盗に雇われの冒険者――"人間"も居る。
もしも俺たちがゲーム内で倒したキャラクターの一つ一つが、この世界に息づく命なのだとしたら。
云百、いや云千にものぼる命を、俺たちはこの手で奪ってきたことになる。
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