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【伝奇】東京ブリーチャーズ・漆【TRPG】

333ポチ ◆CDuTShoToA:2019/05/04(土) 02:57:17



そして翌日の夜。
ポチ達は大祈祷堂へと集められた。

>「こちらに横になってください」

「……その前に、シロ。あれを」

ポチがシロに声をかける。
ここへ来る前、彼女に預けていた物を返してもらう為だ。

受け取るのは、刀――星熊童子の愛刀、酔醒籠釣瓶だ。
酔余酒重塔での戦いの後、持ち帰っておいたものだ。

鞘の中の刀身は半ばまでしかない上、
尾弐が一度人間に戻り酒呑童子と同等でなくなった為か、破邪の力も殆ど残っていない。
だが――だとしても、紛う事なき名刀。便利な牙だ。

「アイツの魂、お前の傍にいるんだよな。だったら……見えてるか。暫く借りるぞ」

魂の世界に刀を持ち込めるかは分からない。
だとしても、試してみて損はない。
ポチは必ず、シロの元へ戻らなくてはならない。
今までのようには戦えない。命を懸ける事は決して出来ない。
ならば、出来る備えをしない理由は、ない。

「……すぐに戻るよ」

シロにそう告げると、ポチは用意された布団に体を埋めた。

>「高天原に神留座す 神魯伎神魯美の詔以て――」

目を閉じ、聞こえてくる芦屋易子の声。
それが徐々に、徐々に、遠ざかっていくような感覚。
そしてポチの意識は――


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