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置きレスでロールをする人のためのスレ支部 5

16伊那 ◆1tGsh2GJuI:2023/03/01(水) 22:10:55
【置きによる、神樂様との邂逅の始まりにお借りします】

(巫女として仕えていた神社を離れ、旅をしながら国内各地の邪悪な怪異を討ち滅ぼし、無辜の民に安寧を届ける)
(それが旅の巫女、伊那の使命でした)
(この国の帝が住まう都からは大きな港町まで街道が伸びており、街道沿いは宿場町として栄え巫女や陰陽師が常におり旅人と街を守っています)
(しかし、主街道をひとつ外れたならば、人外、モノノ怪、あやかしが影に闇に潜む危うい土地となっていました)
(森を切り開き住処を拡げる人と、人ならざるものの均衡を崩さぬ様にしながら、人々を救うことが巫女にとっては肝要でした……)

(主街道から葉の脈のように広がる小さな街道を幾日から進んだところで、私、巫女の伊那は足を止めます)
空気が変わりましたね
(動きやすい藤色の装束がぴったりと肌に張り付け、手足には具足をつけて腰の後ろには太刀を水平に差し、肩には長弓を持つ姿は戦をする旅の巫女らしい格好でしたが)
(それぞれが頭ほどもある乳房が軽く先を垂れながら前に突き出ているのはやや特徴的ではありました)
(装飾された柄に手をかけて油断なくあたりに目を配り、腰の道具袋にも手をかけていつでも札を出せるように構えをして)

気のせいでしたか
(ほっと息を吐いて構えをとき、目を瞑ったところに)
(土煙だけを残してその場を飛び退き、ほぼ同時に立っていた場所に何かが飛び込んで地面を軽く爆ぜさせる)
(飛び退いた慣性が失われないうちにまた地面を蹴り複雑に軌道を変えて足を止めない)
(慣性のままに進んだならば居たはずの地面が次々に爆ぜた)
(腰から太刀を片手で引き抜き、左手に鞘を握ると下から上に鞘を空振る)

(瞬間、鞘に衝撃が掛かり粘ついた白い塊が張り付いた)
出てきなさい、無駄よ、私には効かないわ
(静かに、しかし毅然とした声で言うと藪よりぬるりと白亜の塊が現れる)
(長い髪で乳房を隠した裸の女、腹の丸みは下へと伸びて足を広げる巨大な異形へと繋がっていた)
(アラクネ、半身を蜘蛛とした怪異。先程までの衝撃の正体は私を絡めようと飛ばした蜘蛛の糸の塊だった)
(決して勝てない相手ではない、が)
(なんという大きさ)
(これまで遭遇したアラクネよりもひとまわり以上大きく、禍々しい氣に溢れている)

(全力で討伐しなければと構えたときにはもう遅く、左右から万力のような力で締め上げられ刀と鞘を取り落とす)
ぐっ!ぅうっ!!
(腕が軋み、腹側に回ってきた八本の影、黄色と黒の縞をした丸太のような脚に血の気がひく)
(装束に巫女の力を流し強度を増したところに、脚の先が突き立てられて生地ごと腹を破ろうとしてくる)
(鋭く押し込められて息ができない、気を抜けば装束に流している力が解けバラバラにされてしまう)

(眼の前では白亜のアラクネが、唇の端から突き出した牙を拡げて嗤っている)
(アラクネは常に単独、他の怪異を喰らいアラクネ同士でさえ共喰いをする怪異)
(だから背後の警戒を薄くしてしまった、私の落ち度という後悔と、未知に対する混乱と、これから起こることへの恐怖が一度に襲いかかる)

『うまそうだ』
『このようなヒトモノをさらに喰らえばキツネメの巣にもゆける』
『頭はさいごだ、いカして、臓物を啜ってやる』
『手からもごう』
(蜘蛛の腕に力が入り腕が軋む、尖った先が装束をまさぐる)
(全身が奥底から震えて涙が滲む、今自害しなければ私は……)
(なにもできないでいるうちに、蜘蛛の脚が太ももの間に入り込んで、上向きに人体の柔らかなところから突き破ろうと振り上げられる)

【置き場所をお借り致しました】


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