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精霊を性的に愛でるスレ Part.3

13名無しの魔法使いさん:2015/04/11(土) 02:55:46 ID:BvoUal52
>>4続きにゃー

こんなに全力疾走したのはふなっしーの時以来だろうか、途中運良く馬車を拾い最速でオゥランディへ向かった。
しかし街へ着くと辺りは何も変わった様子がない、街の人達も普通に外に出てオゥランディ名物の風車もゆったりとその体を回している。
オルネは無事だろうか…………この変わらない様子に嫌な予感が胸を揉む、そして全速力でギルドへ向かった。

「オルネ!!」
ギルドの扉を開けるとそこに広がっていたのは自分の想像を遥かに上回る絶望。夢なら覚めて欲しい、そしてそんな悪夢から優しく起こして目の前でおはようと笑って欲しい人が現実のそこにいた。

「にゃはは、バレちゃったか………君だけにはバレたくなかったにゃ…………」
「ウィズ…………」
ウィズはオルネの身体を魔力の鎖で縛り上げていた、オルネの意識はない。その魔力たるや私の何倍あるだろうか…………いや関心している場合ではない、急いで止めさせないと!
私はカードに魔力を込めるがウィズの魔法がそれを許さない。
こちらを一瞥し指を振ると、私の手からカードを全て奪い去り首から下の動きを止めた。

「もう少しで終わるにゃ、待ってて欲しいにゃ」
「な、なんで……?やめて下さいよ!」
「やめる?それはオルネを殺そうとしてる事かにゃ?」
「それ以外にないでしょう!この状況を見るとロレッタやベルナデッタを殺したのも師匠なんですね!?」
「そうだにゃ、そして今からオルネも」
ウィズがそう言うと場の魔力が跳ね上がる!そして目映い光りとゴキンと言う音と共にオルネがその場に倒れ込んだ。

「あ、あぁ…………」
「君には…………見て欲しくなかったにゃ……」
「どうして人殺しなんて………?」
「…………人が人を殺す動機なんて1㎜、1秒、1㎎、1滴、そんな些細なもので充分なんだにゃ」
「ウィズ!!」
弟子である私が師匠を怒鳴るのは初めてかもしれない。
ウィズはほんのちょっと悲しそうな顔をしポツリと呟いた。

「君に…………色目を使ったから……」
「えっ?」
私は目を丸くしウィズを見る、ウィズは目に涙を溜めつつ続けた。

「最初は興味半分で弟子にしたんだにゃ。さる異界から来た魔法使い見習い、私の眼に狂いはなかったにゃ。」
「…………」
「で、私が猫になって、それでも一緒に旅して回ってくれて。何度も足を引っ張ったのに笑って許してくれて………」
「…………」
「アイヴィアスで神託の指輪と私の命を交換した時は自分で自分を消し去りたかったにゃ。いっそ私さえいなければって、そうすれば君は神託の指輪を守りアナスタシアの思い通りにはならなかったのにって…………」
「ウィズ…………」
「それでも君は私を許してくれたにゃ、受け入れてくれたにゃ。こんな気まぐれで我が儘でしかも何の役にも立たない猫だった私を…………」
「それは……」
「君にとっては師匠への忠義だったかもしれない、単に師事に尽くしただけだったのかもしれない。ただ私にとって君はもう弟子以上の存在だったんだにゃ…………」
「…………」
「だから許せなかった…………命をかけてアナスタシアを退け、世界を救い、零世界をさ迷いながらもクエス・アリエスに戻り、そして今は私の身体を戻そうと必死に頑張ってた君に…………色目を使った彼女らを」
そこまで言うとウィズの目から一筋の涙が溢れる、それを袖で拭うとウィズはにゃははと笑い両手を天にかざす。
すると先程とは比べ物にならない魔力が場に溢れる、ウィズの両手の先にはヒト一人分のゲートが開かれ回りの景色が歪む

「あーあ、こんなことだったらあのまま君と二人で零世界に永遠に居れば良かったかにゃー」
「ウ、ウィズ!?何を!?」
「然るべき罰は受けるにゃ、今までありがとう大好きだったにゃ」
私の唇にウィズが唇を重ねる
そしてウィズはそのまま自身をゲートへ投げた

「止めろぉぉぉぉ!!!!ウィズぅぅぅぅ〜〜!!!!!」
私の叫びも虚しくゲートは閉じた、同時に私の拘束も解け私はその場に崩れ落ちた。

 

 
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「だ、大丈夫かにゃ!?」
「あ、あれ?し、師匠?」
「寝汗でびっしょりだにゃ、今着替え持って来るにゃ」
「人の姿に戻ってる…………?」
「何寝惚けてるにゃ、着替えたら子ども達を保育所に連れて行くから手伝うにゃ」
「え?えっ!?」
「ママー、朝ご飯はー!?」
「今行くにゃー!もう、早く目を覚ますにゃ」
そう言ってウィズは唇を私の唇に重ねるのであった

(やはり師匠は正妻であるべきにゃ!)




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