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◆grqZWuW4dcと◆MU.DuagW1U

1小夜左文字 ◆grqZWuW4dc:2018/07/04(水) 23:55:17
新しい…部屋、増築した…

※前スレ
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/16897/1494264388/

625シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/09/05(木) 20:26:42
>>624
勝手を゛……言って、くれる……ぅン゛ッッ!!
(肩を浮かせようとしても簡単に抑え込まれる。男の引き締まった腹の凹凸でやわやわと股間を擦られ)
(今の内に息を整えようとしても腰を揺さぶられる度に声が上擦る)
(熱を集めた勃起がビクビクとヤシャの腹をつつく)
オ゛……ァッ!俺には、加護がある……ゥ゛!!おレ、は、見放され゛ッッぇ、ないッッッ!!
(信仰心は深く、怒りと快楽と酒気とで赤く染まった顔にふつふつと汗を浮かべ睨み)
…………ッッッァァァアアアアアア゛!!!!
(すぐさま瞳が揺らぐ。更に深く、激しく繋がって悲鳴を上げる)
(無力に抑え込まれ、尻を犯され、痛みより屈辱よりも得体の知れない快楽が上回っている事実に本能的に恐怖する)
ふ!!っアぁ゛ぁ゛!!クッ!!ぅう゛っっっ!
(腹の中を拡げる肉塊が無理無理絶頂へと追い詰める。情けない声が、押し出される)
「やめろ」……「止め」……ひア゛……ッッ!!!
(力強く肉体が叩きつけられ、ヤシャのカリ首が一際強く前立腺を突き上げて段差を引っかけながら更に深く埋まる)
(じわりと熱い物がその深くに染みこむのを感じると同時に、陰嚢がぐいと二人の体の間で押し上げられ)
(もう、抵抗を考えるよりも先に、出すと意識するより先に、どうしようもなく)
(溢れた)
ク……ォ゛おぉぉぉ……ッッッッ!!!!!
(深く密着した腹の間でぶるりと震えた肉茎から、白濁が溢れて止まらない)
(何度も脈打ち跳ねながら、勢いよく精をまき散らす)
(ヤシャを視界に納めながら、身体の中も外も痙攣させて脳内を快楽に塗りつぶされる)
ひ……っ、ひィ゛……ァ゛、ア……っ゛

【そりゃそうだ。神々からの土産だからな】
【(人の家のソファをバシバシ叩いて、機嫌よく隣を指し)】
【(香りのよい豆のほの甘さを引き立てる仄かな塩味を味わいながらビールを呷る)】
【ん……】
【(横からビールを貰われている間にパイを頬張り、もうそろそろいいかと瓶を自分の口に運ぶ刹那)】
【(傷の癒えたヤシャの面が見え、思わずまじまじと見つめる)】

626宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/09/06(金) 14:20:06
>>625
(時折混じる今では使われていない古い異国語は懇願か)
(恐らくそうだろう。重ねるほどにこちらを煽る事をこの男は知らない)
(腹から胸、顎まで跳ねてきたシクステンの精液の勢いを見下ろしながら笑い)
随分濃いじゃないか
(まだ硬さを保った肉棒を差し込んだまま、また揺する)
そら、もう一度だ。ここがイイのだろう?
(グチュ、とかきまわす)

(テーブルに残っていたワインを瓶から直接飲む。すっかり温くなっていて眉を顰める)
(シクステンに咥えこませた大振りのバイブレーターが肉を捏ねまわす音が喧しい)
(ひり出したら更に大きいものに変えると脅してある)

【(豆が旨い。ビールに合う)】
【(指先についた塩気を吸っていて、シクステンの視線に気づく)】
【(行儀が悪かったか…)】
【…どうかしたか?】
【(もしや、パイのカケラでもついているかと口元を拭う)】
【(頬に触れた指に、滑らかで柔らかな肌の感触)】
【⁈ ……シクステン…私の…顔は、】
【(恐る恐る尋ねる)】

627シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/09/06(金) 23:10:50
>>626
(絶頂に呆けた視界をヤシャの笑みが埋め、屈辱に頬が引き攣る)
殺す……!切り刻んで、犬に、くれてや……は……ッ!??あぅ゛!!!?
(まだ尻の穴を拡げ続ける逸物が存在を主張するように腹の中を掻く)
い……ッ、いや……だ!ひっ!!ァ゛、嫌だ!!!い゛っっっ゛ああああああ!!??
(激しく首を横に振って正気を取り繕おうとするが、ヤシャの一突きごとに肉壁ごと理性が捏ねられ)
ォ゛……っ!!
(達したばかりの陰茎がぴくりと震える)

(傷が塞がりかけてもまたのたうち、革張りのソファの上は煮詰めたワインをぶちまけたかのように汚れ)
お゛オオオォォォ゛ッ!!!ん゛ッッッオ!!!んぉ゛――ッッ!!!!
(役に立たない手足を持て余し、図体のでかい家畜が仰向けのまま悲鳴を上げている)
(細めた目から涙を零し、鼻水と涎と頬で混じり合い乱れた髪が張り付いている)
(何度達したか分からないまま、全身が馬鹿になって鳥肌が立ち、過敏になっている)
(振動とうねりで腹の中を荒らすグロテスクな道具が厚く筋肉で守られた腹を内側から叩き、ボコボコと音を立てている)
ひぃ゛ぃぃぃぃぃ゛――っっっ!!!!!
(太腿がぶるぶると痙攣し、陰茎がビッと跳ねるが先端からは申し訳程度の潮がぷしゃ、と一度漏れたきり)
(暗い赤の恥毛は自身の精と潮と小便で和え物のようになっている)
(撃ち尽くしてきりきり痛む陰嚢の下では、彼を苛む拷問具の端が振動し続けていた)
(いきもうとしても到底出て来ないと思われたそれは初心な肛門を限界まで張り詰めさせていたが)
(果ての無い振動と掻き出されるヤシャの精でじっくりと馴染まされ、少しずつ位置を変えようとしている)
ふっ……ふん゛ぅぅ!!!ンぐぅぅぅぅぅ!!!!
(こう成り果てるまで、絶頂と絶頂の合間に脳裏で神の名を呼んだ。己を奮い立たせ、救いを求め、慈悲を強請った)
(だが、神の奇跡は顕れず、対象を誤った請願はこの部屋の主に届かない)
ひぅ゛ッッッッ!!!!!!!
(また白目を剥いて達する。ぐっと引き絞られた腹圧に負けて、バイブがずりゅんと粘液まみれの胴を外気に晒す)
(足の間でびちびちと跳ねるそれは益々騒々しくなり、亀頭を模した部分だけが辛うじて肛門の肉輪の内側に引っかかってはいるが)
(暴れるそれが抜けてしまうのは時間の問題だった。状況を確かめるヤシャの視線に、一挙一同に怯え)
ち……がう。俺、は何も……ォっ!んっ、んく!
……ろせ、殺せよォ!!ヤシャ……!!

【ああ……】
【(ただため息をつき、両手を伸ばして頬を包む。戸惑う表情をからかうのも忘れ)】
【痛くはないか】
【(白磁を扱うようにそっと問うてから、我に返ってテレビに向き直る)】
【オニにも神の魔術が効くとはな!万全なら俺も戦いやすいという物だ。は、ははは!】
【(どぎまぎし)】

628シクステン:2019/09/07(土) 00:01:33
【あー……訂正だ】
【(誤:傷が塞がりかけてものたうち)】
【(正:血が固まりかけても〜〜)】

629宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/09/08(日) 07:30:15
>>627
(先ほどまでの熱に浮かされたような情欲とは違う、些か冷ややかな視線を向ける)
(煩く叫ぶシクステンに戦士の面影などない。肉付きの良い豚だな、と鼻じらみはするが、純粋な肉欲とは違う…夜叉自身としては実に自分らしい…欲望を滲ませながら)
(白い尻の間から生えた『尾』を振りたくるシクステンを見下ろす)
殺す? 不死者を、か? どうやって
(馬鹿にしたように嗤う。野蛮人ときたらすぐにそれだ。「殺す」か「殺せ」か)
(神の御業であろうと、鬼の呪いであろうと簡単には覆せぬ不死の肉体から命を奪うことは難しい)
(ただ)
そう…望むのなら、殺してやろうか
(優しげな笑みを向ける。心臓を得る代わりに安楽死させる今までの獲物とは違って、このまま、心を壊してやろうかと言う意味だが)
(シクステンには判らないだろう)
二度と神の館へは戻らず、身も心も私に委ねるなら。……つまらないが…それもまあ、いいさ
(独り言のように言う間に、ゴトンと音を立てて落ちたバイブが床の上を這いまわっている)
我慢のきかない尻だな
(更に太く、長いものを取り上げる。自分の手首よりも太いそれをまだ開いたままのシクステンの尻穴にあてがい、力任せに押し込む)
(どうせ死にはしない、という容赦のなさで根元まで叩き込み)
どちらにしても…この快楽は覚えておくがいい

【(瞬き、シクステンの声を聞きながら洗面所に駆け込む)】
【(鏡の前で前髪を上げれば、こちらを見返しているのはまるで鬼込めを施したばかりの頃の自分)】
【(傷が消えるに留まらず、いくらか若返ってすらいる気がする。鬼込めを施した者は不死となるが、おおよそ10年にひとつ歳をとる程度には老けていく)】
【(幕末から数えて少なくとも15、6年分。そろそろ40を迎えようか…という見慣れた顔が)】
【……神の力、か】
【(シクステンの前へ戻り、頭を掴んでこちらを向かせる。では相手はどうなったのかという好奇心だ)】

630シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/09/09(月) 10:21:10
>>629
(得体の知れない物を体に入れられ、絶頂の高みへと追い立てられ続ける)
(ヤシャの応えを理解しようと、達する合間に必死に首を巡らせ)
ン゛……ッッ!!
(バイブが抜ける。馬鹿になってひくつく粘膜の事を考えないように苦心しながら)
(やっと言葉を組み立て)
お前に、仕えろ……だと?ハ……、ありえ……ない……!
(ぐしゃぐしゃになった顔で眉を寄せ、不気味なほど穏やかに笑むヤシャへと唾を吐く)
(躱されれば自分の頬に返ってくるだけだ)
(不死となってから殺しも殺されも数えきれないほどしたが、これほどまで惨めな仕打ちを受けた事が無く)
(ボロボロになった矜持と怒りをどうにか手繰り寄せて虚勢を張ろうとする)
う、う……馬鹿な、入らない……ッ、ああ、クソッ、変態野郎!!!!
(野太いそれから逃れるように緩慢に体をくねらせ、目を見開いてカタカタと鳴りそうな奥歯を食いしばる)
(尻孔の限界より大きい物が宛がわれ、ぎちゅ、と力ずくで体内に押し入り、一気に最奥を殴る)
グゥ……ッッッッッ!!!!!オ゛、オ゛ヒッ!!!ひぃ゛いぃぃぃぃぃぃ!!!!
(体が裂ける!腹が破れる!苦しい、苦しい……!やはり殺す気なんじゃないか!)
(ばねのようにのけ反った肉体の腹に薄く長物のの形が浮き上がっている)
(悔し気に歪められていた表情は、数秒の内に瞳がひくひくと上瞼に隠れ、堪えきれず悲鳴を絞り出す口の中で舌が頼りなく震えている)
(それがただの悶絶でない証拠に、バイブが抜けてから一度落ち着きかけた肉茎にまた芯が通り)
(吐き出す精が無いままぴくんと跳ねた)
(苦痛や葛藤を上回る快楽が本能的に肉体を動かす。虚勢を取り繕う事もできず、脳裏が真っ白になる)
(ふつりと失神し)
(目覚めればどうせ悔しさと惨めさに苛まれる)

【お、おい、大丈夫か?】
【(気分でも悪くなったかと冷や汗をかきながら待っていたが、戻ったヤシャに頭を掴まれ)】
【何だ!?】
【(20歳の姿のまま変わらず、ただ全身に刻まれた薄い傷跡が失せて)】
【(長い放浪の間に荒れた赤毛に艶が戻り、豊かに滑らかになったのは明確な変化か)】

631宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/09/21(土) 21:43:20
>>630
変態、ね。君の方がよほど好き者に見えるが
(のたうつシクステンを見下ろしながら吐きかけられた唾を拭う)
(もうじき日が暮れる)
(血液の汚れはある程度シクステンの体内に戻るだろうが、排泄物は…)
無理だろうな…
(ハウスクリーニングを頼まなくてはならないし、ソファは捨てるしかあるまい)
(急に脱力しきったシクステンを覗き込み、溜息をついて、まあいい、と呟く)
(一番大きいバイブまで入った。その上この有様だ)
(気絶してなおも硬いまま反り返る男根と、腹に浮き出てぐねぐねと蠢く玩具の形に満足して)
(口ではどう言おうと、肉棒を見れば物欲しさで尻穴をヒクつかせ、その形に似ていれば挿れてみたくて堪らなくなるのもすぐだろう)
(たかが酒に酔った程度でこれだ)
(……次は麻薬の類いを直接塗り込んでやろう)
(肛虐の妄想に浮かれながらテーブルの周囲を片付け、シクステンに開口器タイプの口枷を嵌める)
(後頭部の留め金は鍵付きで、手足が戻っても一人では外せないようになっている)
(少し考え)
(折角だしな、と、そこへ肉棒を差し込む。軽く顎を引いて上げさせ、喉まで一直線にしておいて)
(一気に犯す。ガボガボと無様な音を立てる喉から引き抜きざま、舌の上に射精し)
(ついでに顔めがけて小便を放つ)

【(いかにも若者らしい顔つきのシクステンを思わずまじまじと眺めて)】
【若造め】
【(思わず口に出してから、ぷるんとした唇に吸い付いてやる)】

632シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/09/22(日) 21:48:23
>>631
(暗い部屋の中で気絶したまま魔術の治癒が働く)
(手足の傷は血を吸い取って塞がり、挿入にひりつく内臓も癒える。だが、異物を咥えこんだ場所は癒えても受け入れた形のまま、柔軟さを保つようになってしまう)
は……ぁ、あぐ……っ
(開いたままの口に金属の枠が押し込まれ、両側の奥歯にぴたりとはまる。これでもう口を閉じられない)
(もがく内にソファの端へとずれた頭が、導かれるまま喉を逸らす。逆さになった上あごが唾液に濡れ光り、軽く巻いた舌が赤い)
(一気に喉奥まで陰茎が通る。生々しい肉体の匂いと熱を擦りこまれ、とろとろと唾液が溢れる)
ん゛…………ェ゛……っ!
(薄っすらと意識が戻るが、朦朧としたまま苦し気に何度もひくひくと喉を締め、お構いなしに出し入れされる物が何だか分からず口を閉じようとしても)
(開口器が鈍くがちがちと鳴っただけ)
ンむ゛……ぅ、ふぅ゛……っ
(舌の上に押し付けられた熱塊からえぐい味の何かが溢れて、つんと鼻の奥が精の匂いで満たされる)
ふぁ、は、は……ぁ?
(瞬いてから視界に映るのはぬらぬらと光る亀頭の、尿道口が小さく開く所で)
ん!!ン゛ぅぅぅ!!!あ゛ああ!!!!
(目を閉じて首を振っても、小便が口に入る、鼻にかかる、髪を伝う。汚臭に包まれ)
うっっっっ!!オ゛ォ!ア゛、ア゛ーッッ!!ヤ……ヤヒャァァ……!!!!
(呪わしく叫ぶ名も、開口器のため拙い上に尻のバイブによってまだ絶頂に追い立てられて腹に震え)
(力の入らない下半身に比べ、パニックに陥った両腕が顔を拭おうとし、開口器を外そうと頬を狂ったように掻きむしる)
(これは部屋が暗いままならすぐにでも治る)
(跳ね起きようとして首輪の鎖がピンと張ればまたソファに倒れ込むしかない)
オ゛……ぁ……っ
(刺激を受けた喉が汚臭に反応して顔を横向けてえづき、酒と胃液交じりの吐しゃ物を汚れたソファに零す)
(悪夢でしかない状況下で勃起の収まらない自分が信じられなく、青ざめてヤシャを見上げる)

【それは……んっ】
【(また嫌味か、と追及しようとした口を塞がれ)】
【(男の唇ながら、さらりとしていい匂いで、不思議と嫌でなく)】
【(片腕を背に回してゆっくりと撫でてみた)】

633宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/10/15(火) 06:28:53
>>632
(早回し映像のように傷の治る様は見ていて面白い)
(試しに指先を摘んで見た方の腕がぐいぐいと本体の方へ引っ張られる)
ふぅん…

(気づいたらしい。途端に騒ぎ出したシクステンに軽く眉を顰めながら)
静かにしたまえよ。君の躾が悪いから、少し…行儀を教えてやろうかと思ってね
(ソファから離れられないままの偉丈夫を見下ろしながら静かな…つまりは普段通りの…口調で声を掛け)
(すっかり暗くなった室内に、間接照明だけを僅かに灯す)
(薄く頬の肉が削げた痕が残っているが、もうほぼ元どおりだ)
どうする?
大人しく私に従うか、そのままそこで過ごすか
(恐れもなくその頬を撫でる。たとえ掴まれようとも何ということはない)
(完全に繋いでしまっている)
発情しきって緩んだ頭では考えられないか?
(嘲るように笑い、小便で濡れそぼって異臭を放つ髪に顔を寄せヒソヒソと声を潜めて)
神は、ご覧になってはいないさ

【(背に触れる手の自然さに、そのまま膝の上に座る)】
【(ついでにたっぷりと舌を使って口中を舐り回し)】
【(小さな一切れの効果が切れて来たのか、じわじわと痛みと熱がぶり返すのに、ゆっくりとため息を逃す)】
【少し…このまま椅子でいたまえ】
【(胸にもたれ掛かるように体重を預け、時折顎先や首筋に口付ける)】
【(完全に食事の邪魔をしつつ)】
【……長く待たせてしまってすまないな…】

634シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/10/17(木) 11:36:01
>>633
(首輪に気付き、両手で指を輪と喉の間に差し込んで掴んでいると、ヤシャがこちらに触れて来る)
(冷え始めた小便が匂いたち肌寒い)
(このまま……汚物の中に這いつくばったまま永遠の生を過ごすか、ヤシャのペットになるか……)
(この男ならやりかねない。飢えようが蠅がたかろうが他人事のように見下ろすだろう、今のように)
(汚い……ヤシャの精と小便が体中に染み付きそうだ)
(……嫌、だ)
(頬に触れられても、見開いた目で一挙一動を追い、全身を強張らせて荒く息をつくだけ)
(もうこの時点で既に、ヤシャが次に何をするつもりなのか恐れている)
ク……ゥ
(答えなくてはならない、が、ただ一言を発するのに長く苦しむ)
(シクステンにとって神は物語の中の遠い存在ではなく、実際に死後魂を拾い上げ不死のエインヘリアルとしての生を与えてくれた実在のモノだ)
(もともと古い時代の生まれもあって信仰は深い物だったが……)
(それを覆すほど、犯されて絶頂した事実に打ちのめされ)
…………ン、ン
(口輪の為はっきりと物が言えない。目を伏せて小さく頷き)
(念を押されれば、薄目を開けて請う)
ァ……ヤヒャァ……。ヤ、ハァ
(神の名ではなく、目の前の男を呼ぶ)
(隙あらば飛びついて来るような威勢を失い、自分自身の選択に失望して力を抜く)

【(膝の上に乗る重みを咄嗟に両手で支え)】
【んっ】
【(入り込む舌に一度驚くが、ほの甘く感じられてぴちゃりと舐め返し)】
【(その内に腕の中で高まる熱と乱れる息は心地よいというよりも辛そうで)】
【寝なくていいのか……?】
【(ソファに横たえようかと場所を譲ろうとすると体重を預けられ、迷ってから命令通り大人しくヤシャを抱える)】
【(ビールをちびちびと舐めていたが、触れる唇がくすぐったく)】
【こっちだろ】
【(瓶を机に置いて、頬に手をやり唇を重ねる)】
【“待て”くらいはできる。……まあ、たまに、鳴くかもしれないが】
【(笑い)】

635宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/12/29(日) 05:20:58
【シクステンに留守電の聞き方がわかるといいが…もしもし】
【長く留守にしてしまってすまない】
【長く生きているとやはり何処かしらガタが来るな…】
【正月には帰れるだろうと思ったら、病室から出るなと怒られてしまってね。2月か3月あたりには解放される…と思うんだが】
【ハァ……お前に会いた…いや、何でもない】
【クリスマスプレゼントを贈り損ねたので、宅配便で送っておいた】
【肌触りのいい大判の、というかお前に合わせた特注品だ。毛布…包まると妙に安心すると思わないか?】
【風邪などひかぬように、使い給え】
【……、…では、な。よい新年を】

636シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/12/30(月) 23:02:42
【(ヤシャがよく話しかけている道具が鳴った)】
【ヤシャはいないぞ】
【(と、言っても音が止まらないので、光っている所をポチポチ押しているとヤシャ自身の声が再生され)】
【……ッ!ヤシャ、無事……じゃないみたいだな】
【春まで、か。何ならもっと休んでこい。俺は無事だから】
【無理に会って、また具合を悪くしたら辛……。あっ違うぞ倒しがいが無くなるだろう!】
【(つい昨日届いた包みを振り返る。心当たりがなかったため、ヤシャが帰ったら開けようと思っていた)】
【ああ、お前も暖かくしろ!外は寒いから、無理に出て来るなよ】
【……ああ、来年も、また……な】

【(年越しのお祝いには馳走がいると思って、レイトウとかいう氷室にスパイスに漬けて焼いた羊肉の塊をとって置いてあるが)】
【(病み上がりには乳粥を作ってやった方がいいかもしれない)】
【(そんな事を考えながら、引っ張り出した毛布を被り、何度もボタンを押してヤシャの声を聴いた)】

637シクステン ◆MU.DuagW1U:2020/02/14(金) 22:10:15
【(駄犬じゃあるまいし、病床の相手が来る前から無駄吠えする物じゃない)】
【(そう頭では判っているのだが……)】

【おい】
【(我が物顔で暮らすヤシャの家、生活必需品を届けに来ただけの男に声をかける)】
【……別に殺しはしない。それをヤシャに渡せ。……ああ、机の上の】
【(そこにあるのは4㎝くらいの木片。丸く削られた平たいそれの中央に、右に傾いたテーブルのような記号が刻まれ赤いインクで塗られている)】
【(酒の入っていた木箱から丸く削り出し、治癒力があるとされるウルのルーンを刻み棚にあった赤インクを塗りながら願いを込めた)】
【(術師ではないから何の魔法も付与されていないが、たまには与えられるばかりでなく自分から渡したくもあり)】
【外は寒いし流行り病もあるらしいから、よく養生しろ……って言え】
【(使いの男が出て行くのを見届けてから、馴染んだ大きな毛布を被って硝子の向こうの空を眺めた)】

638宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/01/28(木) 17:35:25
【……まだ…居るかね?】
【(いつ戻れるか分からない、と告げられた時シクステンの生活が困らないよう食事や身の回りのことを配下に手配させ)】
【(首輪以外は鍵も全て外しておいたから、部屋に誰も居なくても落胆したりはしない)】
【(長い監禁生活…と言うと誤解を招くと弟弟子が激怒しそうだが…要は入院のせいですっかり体力も落ち)】
【歩くのも億劫とは…全く年寄りじみて嫌になる】
【(椅子に深く腰掛けると目を閉じる)】
【(幸い、まだ生きているし、流行の疫病とも無縁だ)】
【君の贈り物のおかげ…かもな】
【(このまま座り続けるとしても、死ぬ事は無い)】
【(シクステンが戻ってこようと、来るまいと)】
【君も身体は大切にしたまえよ……病人に言われても困るだろうがね】
【(独り言を言ってしまうと眠りに落ちる)】

639宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/02(火) 23:45:40
【(節分とは言え何とは無しに鬼を打つ気にはなれず)】
【(しかし柊に鰯の頭という古臭い飾りは玄関口にかけて)】
【鬼は外、か。…っふふ、とうに内に居ては追い出せないな】
【(炒豆の香ばしい匂いがする)】

640 ◆MU.DuagW1U:2021/02/06(土) 22:58:20
【(ヤシャの許容に甘える格好で、体を鈍らせないように度々表に出て)】
【(人間相手の略奪には懲りて山に籠っては、食料を貰いに家に戻っていた)】

【(今回も布に包んだボロ斧を担いで扉を開ける)】
【……?(嗅ぎ慣れないがいい匂いがする。人の気配も)】
【あ……っ!(椅子に駆け寄り、その肩をぐっと抱き寄せ)】
【(少し線が細くなってはいないだろうか。思い切り抱き着かず、ぎこちなく頬に唇を触れさせ)ヤシャ……】

641宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/08(月) 16:54:25
【(ゆったりと座り込んだまま眠ってしまっていたようだ)】
【(不甲斐ない事に、抱き寄せられるまで気付きもせず)】
【(薄く目を開くとこわい毛質の赤毛が目に入り、ほう、と小さく息を吐く)】
【くすぐったい。シクステン、】
【(何か嫌味でも言ってやろうと考えるより先に)】
【(ささやかに触れるだけの唇の柔らかな感触に息を詰め)】
【(すっかり衰えたこちらとは違い、健康そうな体に腕を回す。緩んだ顔を見られないよう、肩口に埋め)】
【急に留守にして、すまなかった……お前を放っておくつもりでは無かったんだがね】
【人間、200年も地上にいると、それなりにガタが出るのさ】
【(前にも言っただろう?と笑ってみたものの)】
【…………、お前に逢いたかったよ…】
【(ハッとして)野蛮人が家を壊して飛び出した挙句、殺戮の限りを尽くすんじゃ無いかと心配で心配で】

642シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/09(火) 00:38:24
【(起きなかったらどうしようか、という不安は服越しに体温が伝わるにつれゆっくりと解け)】
【(病院と薬品の匂いが混じったヤシャの肌の匂いを嗅ぐ)】
【……俺は気にしていない。食い物も貰っていた】
【(背を撫でて)まだどこか痛いか……?】
【(掴み方が強すぎはしないかと、恐る恐る肩を支えながら顔を覗き込む)】
【俺も(柔らかい笑みに同じ気持ちを返そうとした時に続いた言葉に口を尖らせ)】
【人間は殺ってねえよ!またヤバいのに捕まって首輪を増やされては困るからな】
【(指で首輪を掻いて見せるが、切ったり壊そうとしたりした痕はない)】
【お前は医者に口を縫ってもらうべきだった】

643宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/09(火) 19:52:37
【(背を撫でる手つきの優しさが心地よい)】
【(ゆっくり瞬きしてシクステンの顔を見る)】
【平気だ。私は鬼との折り合いが良くなくてね…有り体に言うと、仲が悪いんだ】
【(人を殺し、血肉を啜れと囁きかける鬼を無視し、最低限の苦しみを癒すだけの心臓しか狩らない夜叉は、鬼にとっては居心地のいい宿主とは言えず)】
【(鬼の力は年々衰え…やがて宿主の不死性すら怪しくなり)】
【(ついには病に侵されて倒れ、死にかけたと言うわけだ)】
【(手のひらをそっと見る。弟弟子の手による新たな…そして完全な…鬼込めの刺青がそこにある)】

【(あからさまにムッとした顔の相手にくつくつ笑い)】
【では何を狩っていたのやら…猿かね?熊かね?その斧で】
【(脇に置かれた斧に吹き出す。振り回すより先に己の首にする事があったろうに)】
【(頑丈とはいえただの革の首輪だ。刃をねじ込めば切れただろう)】
【(首輪を撫でたついでに指をかけて引き寄せる)】
【(すっかり馴染み、肌触りが良くなっている。シクステンの肌にはアザが残っているが)】
【気に入っているかね?】

644シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/10(水) 19:18:53
【へえ、オニに生き返らせてもらってるのにいいのか?】
【(問うが、今こうして生きているのなら大丈夫なのだろうと納得し)】
【きっとお前の減らず口が嫌になったんだ】
【(揶揄しながら、もしオニがヤシャに悪さをしたらオニを脅してやらねば等と考えている)】

【猪はいたぞ。小さくて相手にならなかったが。後は焚火をしたり、丸木船を……ああ?】
【(機嫌よく笑う相手に構わず話していると首輪を引かれ)】
【(首輪と皮膚の境に触れられるとゾクゾクする。正面からの問いに耐えきれず、目を思い切り斜め上に逸らして片眉をしかめ)】
【さあな。似合わないって言うなら外す】
【(そういえばなぜこの不名誉な飾りを外さずにいたか突き詰めて考えた事はなかった)】
【(たかが首輪ひとつだが、この地を放浪してから初めて略奪でも逃亡でもない縁を持った証で……ヤシャがこれを外さない限り、また会えると……)】
【(ええい、あれこれと考えるにはヤシャの顔が近い。面白がっているだけのようで考えを見透かす眼差しが目の前にある)】
【(郷里ではあまり見なかったするんとしたこの土地の人間の顔の造り。初めは見分けがつき辛かったがヤシャは中でも整っていると感じる)】
【(その癖、他の者にはない死合を知っている目が、いい)】
【(顔が良くて腹が立つな、などとすぐ気が散ってしまう。拗ねたような顔で見つめ返し)】
【ふん】
【(弁舌で負けた分、仕返しとばかりに唇を奪おうとする)】

645宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/11(木) 00:13:53
【ふふ…、そうだな。私は閻魔も匙を投げる二枚舌だ】
【(嘘をつく罪人は閻魔庁で舌を切られる、という地獄の概念を知らないであろうシクステンが怪訝な顔をするのに目を細め)】

【ま、丸木舟】
【(天を仰ぎかけて堪えた)】
【(幸い、今は人並みの格好をしているから「ヘンな外人キャンパー」「行き過ぎたナチュラリスト」とでも思われていればいいが)】
【(ヘタをすると「野人発見!原始人は生きていた」などというオカルトになりかねない。いや待て…)】
【ちゃんと服は着ていたかね?】
【(万一の時のために早急にコイツの身元を(でっち上げて)固めておかなければ…と心に決め)】

【いいや。似合っている】
【(おそらくは金銀財宝を散りばめた首飾りでも、花を編んだものでも似合うだろうが)】
【鈍く光を跳ね返す使い込んだ革の風合いと変色した金具の色がシクステンの野性味に相まって)】
【(首輪、という違和感を打ち消している)】
【(彫りの深い顔立ちや形、の良い頭、服の上からでもわかる逞しい体つきと)】
【(シクステン自身の若さのせいもあるだろう)】
【(現に今もどことなく子供っぽい顔つきで、少し唇を曲げて…)】
【ん?…ン、】
【(唐突に口付けられて鼻から疑問符が出た。が、すぐに薄く唇を開いて相手の唇を食み)】
【(ほら、どうするつもりだ?と、浅く舌で触れて促す)】

646シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/11(木) 20:17:54
【(なるべく夜陰の中で行動しているとはいえ、町内ではマスクをしないけしからん外国人として指をさされ)】
【(秋ごろには立ち寄った山がワイドナショーに一度取り上げられて「ノーマナー登山客に所有者怒りの声」と見出しをつけられ焚火や伐採の跡が映された)】
【(が、本人の知るところではない)】
【服?当たり前だろうが】

【(似合うと言われて口元が緩みかけるが、あくまで首輪だという事を考えると喜んでいる場合じゃない気がする)】
【(冷えた表から帰って来て、室温で血の巡りが良くなった唇がヤシャに柔らかく食まれる)】
【(舌先の誘いに気をよくして、こちらも舌先を絡めては小さく音を立て)】
【ふ……っ】
【(首を傾けて深く舌を潜り込ませる。ヤシャの上あごや、舌の下側、潤む粘膜を味わっては、小さく吸う)】
【(右腕がヤシャの背から上へと這って、後頭部を捕まえる)】
【(ぺらぺらとよく回るせいだろうか、ヤシャの舌は気持ちいい)】
【う……ん、ん……っ】
【(触れる心地よさに瞬きし)】

647宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/12(金) 00:58:19
【(TV自体ほとんど見ないせいかワイドショーの事までは知らず)】
【(何故か脳内に去来していた「素っ裸で斧を振るう野生児シクステン」のイメージだったが)】
【(服は着ていた、と聞いて安心する。杞憂だったようだ…くわばらくわばら…)】

【ん…ん、ふ…】
【(舌同士が、ちゅく、と音を立てると心臓の音が跳ねる)】
【(相手には聞こえるはずもないが、何しろひたすらに安静に過ごしていたせいか)】
【(やけに大きく感じて、柄にもなく恥じらうのを隠し)】
【(差し込まれたシクステンの舌に応えるうちに頭を支えられ、そのまま体を預ける)】
【(丁寧に舌を舐め、綺麗に並んだ歯列や頬粘膜を感じ)】
【(唇の離れる一瞬に)】
【いい子だシクステン。随分従順じゃないか。神兵と言えども孤独には勝てないか?……おいで。先に風呂に入ろう】
【(自分の甘さは棚に上げて)】

【(おいで、と言ったはいいが、少し体を庇ってしまうせいか歩き方も…認めたくはないが…老人めいて不安定で)】
【(シクステンの手を借りて地下階の自室の風呂へ。1階と地下2階の作業場にはシャワーしか無いが、ここには湯船がある)】

648シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/14(日) 22:18:29
【(第一印象が服そっちのけの全裸の死闘というのは、払拭しがたいインパクトがあろうというもの)】
【(欲求のまま頭に触れた手にヤシャの重みが委ねられる。嫌がられなかった事にささやかな幸福を感じる)】
【(ぬるぬると舌が擦り合わされ、唾液が混じり合う)】
【(ぷは、と息をする間に声をかけられて、濡れた自分の唇を親指で拭う。まるで馳走をいただいた後のようなそぶりで)】
【こっちが優しくする気になってみれば、言ってくれる。……ん?こっちじゃないのか?】
【(手を差し出し、片側を支えながら階下へ向かう)】
【(シャワーや石鹸はよく使っているが、湯船に浸かる習慣がないためヤシャの準備を横で見ている)】

649シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/14(日) 22:19:02
【(第一印象が服そっちのけの全裸の死闘というのは、払拭しがたいインパクトがあろうというもの)】
【(欲求のまま頭に触れた手にヤシャの重みが委ねられる。嫌がられなかった事にささやかな幸福を感じる)】
【(ぬるぬると舌が擦り合わされ、唾液が混じり合う)】
【(ぷは、と息をする間に声をかけられて、濡れた自分の唇を親指で拭う。まるで馳走をいただいた後のようなそぶりで)】
【こっちが優しくする気になってみれば、言ってくれる。……ん?こっちじゃないのか?】
【(手を差し出し、片側を支えながら階下へ向かう)】
【(シャワーや石鹸はよく使っているが、湯船に浸かる習慣がないためヤシャの準備を横で見ている)】

650宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/15(月) 00:15:31
【(湯船に湯を張りながら、シクステンに服を脱ぐよう促し)】
【(自分も簡単に着ていた紬を【】ごと脱ぎ落とす)】
(少し窶れた…と言うより"減った"と言うのが正しい)
(鬼の力が弱まりきったところで切り刻まれ、死にかけたところに)
(現れた弟弟子…宝生の刺青技術の真の伝承者である宝生閻魔が、夜叉の中の鬼が消滅する瞬間、新たに完全な鬼込めを施し直した…が)
(鬼込めの瞬間に欠損していたものや、ついていた傷は「基本の状態」として残る)
(大量に失った血液のせいで肌は青白く、切り開かれた傷跡が線になって残っている)
……。
(緊急のことで仕方ないとは言え…と小さく溜息を吐いて)
(シクステンの裸体をいささか妬ましく眺める)

座れ。先に髪を洗ってやる。体は自分で出来るだろう
(シャンプーを使って丁寧に頭皮ごと揉み解す。燃えるような赤毛が指に絡み、炎を掴んでいるような気がして)
(無意識のうちに薄い笑みを浮かべて上機嫌で)
(泡を洗い流してしまうと、シクステンの手を引いてバスタブに引き込む)
(広めではあるが、一人用の風呂に大の大人…しかもシクステンは特別サイズと言える…が二人となると)
うん、狭いな。
(湯の中で向かい合わせに腰を下ろし)
(シクステンの膝に湯をかけながら撫でる。そのまま腿へ向けて手のひらを滑らせ)
(ちゃぷん、と水音を立てる)
自分で慰めたか?それとも誰かに襲いかかったかね

【(大きなリボンの掛かった箱をテーブルの上にドンと出す)】
【(中身は全てチョコレート)】
【日本では、本日は全国アメ菓子協会の祭日だ】
【(くだらない風習だと鼻を鳴らすが)】
【(改まって感謝を伝えると言うのも気恥ずかしく)】
【ま、気にいるようなら幸いだ。気が向いたら食べてみればいい】

651シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/15(月) 19:51:34
(ヤシャの使いの男に渡されてからしばらく着ていた服は埃っぽく落ち葉がついている)
(ごそごそと隅に脱ぎ捨てながら、横目に見たヤシャの背は死人のような白さでしばし手を止め)
(視線にはっとして靴下を脱げば、少し屈んだ背に手本のような筋の流れが浮き出る)
(恵まれた長身についた筋肉は、ボディビルダーのような丸太の腕、大きな逆三角のようには育っていないが、バランスよく張った肉体にほんのりと脂が乗っている)
(いざとなれば一人で造船も操舵もこなして海を越え、冬には雪に囲まれなければならないヴァイキングにとって脂肪率の極端な低下は命取りになるからだ)
(コーカソイドの肌は薄く日焼けしている)

随分と湯を使うな?
(湯船を覗くが椅子に連れ戻される。世話を焼かれるのは悪い気分ではない)
(全身流せば砂っぽさが落ちて心地いいが、更に湯の中に入るらしい)
(なんだか滑りそうな気がして、膝を曲げ、両手でしっかり湯船の縁を掴み)
よく分からんが、これは一人ずつ入る奴じゃないか?
俺は充分洗ったから、お前は温まれ……
(腰を浮かせかけたが、膝に手が触れて留まる)
(したいようにさせていると、風呂になれて気が緩んで来た頃に揺らぐ水面の下に触れられ)
……
(言葉をよく頭の中でかみ砕き、なんだスケベな話か、にやりと笑う)
略奪をしたらお前がうるさいからな。手だ、手。
心配なら今度は女も用意してくれ
(などと調子のいい事を言うが、たまに余裕が無くなっては)
(悪態を吐きながらヤシャの枕や浴衣に思い切り精をぶちまけ)
(冷静になってからカバーを外して黙々と洗い、クリーニングに出す袋の深くにこっそり突っ込んでいた事は伏せる)

【(身を乗り出し)】
【宴の土産か!?】
【(ヤシャが話終わるまでに、リボンはむしられ包装紙は上から下にビッと裂かれる)】
【(二ついっぺんに口に放り込んだ所でヤシャと目が合い)】
【(簡単に両手を組む)】
【今日の糧に感謝する!なっ!】
【(軽い調子であぐあぐと頬張りながら、こうした物を食べないなら、何か血肉になる物をヤシャに食わせてやらないとな、と考え)】

652宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/15(月) 23:56:08
(丸い脛から、みっしりと筋肉の詰まった腿)
(鍛え上げられた筋肉の束の流れに沿って脹脛に触れ)
(一気に引き締まる足首までなぞると、足先を引き上げてやる)
(大きく飛び出すくるぶしの骨の上に唇を寄せる)
(そのまま湯船の縁に上げておいて)
ふむ…女か。考えておく
(笑みを浮かべたシクステンに片眉を上げて見せる)
まったく、尊大と言うか…生意気というか…
(二十歳そこそこに見えるところは周(閻魔)と同じだが)
(神とやらに召し上げられてから永遠の青春を過ごしているせいか精神も若者のそれらしい)
(健全な精神は健全な肉体に宿る、と言ったのは誰だったか…)
(シクステンの精神を具現したような外見をつくづく眺める)
(欧州を周遊した時期もあったが、これほど男性美というものを現した者はいなかった)
(美術館の彫像が動き出したと言われてもおかしくない)
(少し険のある目元に神兵であることの自信と自負が見える)
(真っ直ぐに澄んだ目を見ていると)
……困ったね
(堕としてやりたくなる。身の内の夜叉がザワつく)
(温まっても白ちゃけたままの肌を晒して立ち上がり、シクステンの手を引く)

(ローブを羽織り寝室へ入る。ロータイプのベッドにシクステンを上がらせ)
(少し離れた隅に腰掛ける)
(相手が足を伸ばせば、爪先に口付け)
(じっと見つめる)
私は、君の神に感謝せねばならない
(この糧に)

【(人の話を聞いているのか居ないのか…右から左か)】
【(あっけらかんとチョコレートを頬張るのに額を抑えて嘆息し)】
【気に入ったのなら良かったよ。あゝ結構なことだとも】
【(椅子に座り込みながら嫌味ったらしく言い)】
【それはそうと…留守の間に何か変化はあるかな?】
【趣味や好みが変わった、とか】
【何分にも長いこと戻れなかったからね……したい事や願いがあれば言い給えよ】

653シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/16(火) 21:24:19
(文字通り足を掬われて思わず湯船のふちを掴む腕に力が入るが)
(踝に唇が触れると微妙にくすぐったくて足指をわやわやと動かしてしまう)
おお、困れ困れ
(いつもからかわれてばかりでは面白くない。機嫌よく続いて風呂から上がり)

(ベッドを勧められれば我が物顔で横になる。体の右側を下にして右腕で頬杖をつき)
(爪先に触れた唇にぞくりとする。何がそうさせるのか自分でも分からないが)
へえ……、オニが殊勝な事だ。何かいい事があったか?

【(ゆっくりと咀嚼しながら、何か間違えたか?と考え)】
【ん?うまいぞ?】
【(チョコを一つ摘んでヤシャの前に差し出してみるが、違うらしい。深く座ってしまった)】
【(視線を宙に彷徨わせてから)】
【そうだな……相変わらず倫理観無きゃ無いほど楽しいし、女体化以外は困らないな】
【強いていうなら、今じゃなくていいが、できそうだったらあんた好みの刺青を入れてくれないか】
【(ぽつぽつと呟き)】
【むしろ……俺は生意気だからな。度が過ぎたらいつでも正してくれよ】
【ああーっ!それよりお前だお前、何かしたい事とか、実はほのぼのしたいとかあるか】
【快癒祝いだ!】

654宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/17(水) 00:14:49
(薄い笑みを浮かべる。燐光の立ちそうな、妖しい切れ味のある刃のような笑み)
君を地上へ置き忘れて行った事に、だよ
(サラリと言う)

(しばらく自由で退屈な日を送ったせいなのか、家に馴染んだのかシクステンの警戒が薄い)
(妙に馴れ馴れしくベッドに横たわった様子から察するに)
私の留守に、部屋を我が物顔で使ったな…?
(少し狭いが、確かに上の客間よりも自室のベッドの方が寝心地は良い)
(まさか自慰に使われているとは気付いておらず)
(流石に家探しのようなマネはしていないと思いたいが…本棚も箪笥も何となく雑然としてしまっているような…)
(口付けた爪先から腰の方へ向けて撫で上げる)
君はもう少し危機感を持ち給え。一緒に居るのは…鬼なのだから
(ふふ、と小さく笑って、また心臓を取られたらどうする?と問う)
(ただの冗談だ。気に入りの自室を汚したくない…やるならきちんと作業場でやる)
(先程、棚の隠しから取り出した道具入れを膝の横にそっと置く)
(柔らかな皮と布で出来た巻物状のそれは筆入れに似ているが)
(中に入っているのは実に150年あまり使い慣れた刺青道具一式で)
(蛇のように静かにベッドへ這い上がり、添い寝するように横たわりながら、シクステンを撫でる手を徐々に上へ進めていく)
(腹、腕に触れ、胸、肩…)
(首筋から後頭部を撫で、頬。そしてそのまま目を隠すようにしながら額へ)
(唇を柔く重ねるだけの口付けを与えながら)
(掌の刺青を押し当てる。身の内の鬼が相手の生気を吸い取り始める)
(普通の人間ならじきに失神する。神兵に効くかは不明だが…少なくとも弱らせられはするだろう)
(これからする事を考えれば、シクステンがおとなしくしているうちに弱らせておくに越した事は無い)

【ドモアリガトヤシャサン(棒読み)、くらい言ってもバチは当たらないと思うがね】
【(バレンタインデーなど嫌いだ…)】

【実は監きn…入院中、君のことを色々考えていたよ】
【どんな風に責めようか、とか(取り出した「やりたい事メモ」は他人に見られたら間違いなく社会的に死ねる内容である)】
【ああ、ここに書いてある。君の背に一面の刺青を入れたい、とかね…これ幸いとばかりに彫らせて貰おうと思うんだが…良いかな?】
【他には…ほのぼのとただイチャイチャすると言うのも良いな。【】の中で既に甘えている気もするが】
【後は……(筆跡の混じったメモを差し出す)】

【宝生夜叉→シクステンの背に刺青後、麻薬の類を与えてから一緒に夜の街に出かけて辱めたい】
【和泉守兼定(一口目)→二口目との集合がいよいよ近づき精神的に泥沼。理性がブチ切れた半妖化(?)状態でドン引き蜂須賀を犯したい】
【数珠丸恒次→相変わらずの山伏に浄めと称して再びの数珠責め希望。今度は尿道の方も是非…山伏は極修行前でも後でも】
【乙羽→キースと結婚式。穏やかで愛情のある日常希望】

【(何となく申し訳なくなって視線を泳がせ)】
【気分が乗らなければ気にしないでくれていい】
【……おやすみ(寝てしまう)】

655シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/17(水) 20:43:39
(は……と、笑いにもため息にもならない音を立て)
……神の加護はまだ切れていない
(声に出してみるが、一度ヤシャに屈服した件で罰が当たらないかと歯切れ悪く)

あー……、そういう意味で開けてあったんじゃないのか
いいベッドだ
(ぽんと叩いた枕はプロによってクリーニングされて八つ当たりの痕跡を消している)
(ヤシャの弱みはないかと少し部屋をあさってみたが、期待するような物は見つからなかった)
(気が緩んでいるのはまさにその通りで、屈辱を与えられた事実は事実として根に持たない性分)
(ちゃんといい子にしてたんだからもう辱めは受けないんじゃないかとか)
(自分のような男が標的になる訳が無いという思い込みがある)
……やるなら正々堂々がいい。あとまともな服を着ている時だ
(静かに隅に置かれた包みを目の端に入れ、瞳は動かさず)
(ナイフでもない、袖に何か忍ばせた風でもないと判断し)

(体の形を確かめるように、湯あみでやっと人並みに暖かくなった手が触れてくる)
(目を隠された分感触に全ての神経を集中させ、もどかしく欲しがりな唇を浅く開け)
は……!?う……ェ……??
(眠気が……いや、力がなくなる。魔力の流れが、額から溢れ、頭がぼうっとする)
(ぐっと両腕に力を籠めて上半身を起こそうとしたが、へなへなと仰向けに沈み込む)
(これは魔術か?)
ひ…きょう……
(半ば意地だけで重い瞼を開けるが、もう指先さえ上がらない)
(しばらくは朦朧としたまま感覚だけを味わい、痛みと疲弊が行き過ぎれば気絶するのを数時間繰り返す)

【……美味かった】
【(小声でアリガトーと付け加えてみたが、何かが違うらしい)】

【それは奇遇だな!故郷では成人したら胸や腕にトライバルを入れたりするんだが】
【彫ってもらう前に死んだからな。背に一面とは、どんな図になるか楽しみだ】
【(日本の入れ墨が想像できず気安く頼み)】
【ああ、こっちでお前と話すのも楽しい……】
【(そういえば、と山から帰る時に託された文を開く)】

【俺→光を消したら皮膚表面の傷は消えて、中に入れた墨はしっかり残るって具合でいいだろうか。案内を頼む】
【蜂須賀→鎮静剤に依存している俺でよければ、だね。二口めの彼の上で最後の交わりをしている時に来るかい?】
【数珠丸→カカカ!再び問答の機会が得られるとは感謝せねば。筋肉を練り上げて参る故、しばし準備期間をいただきたく!】
【キース→乙羽くん、幸せにするよ。そして幸せに……!】

【お前の提案はいつだって……最高だ】
【おやすみ(隣で目を閉じ)】

656宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/17(水) 23:39:44
(ううん、と苦笑し)
サッパリしたものだ
(執着はさほど深くは無いが、どちらかと言えば根に持つタイプである)
(いや…執着も相当か……)
服が無駄になるな。勿体ない。君は洗濯も機織もしないし、繕いだってしないものだから、切り刻まれて血みどろになっても平気なんだろうがね…今日日、服だってタダじゃあないんだ。
だからって裸で殴り合おうとも思わないけどね…ハァ、黙って心臓くらい呉たって良いだろうに
(どうせ死なないクセにケチなやつだ、と擽り)

卑怯で結構
(気を失ったのか眠ったのか、ぐったりと沈み込んだシクステンの額から手を離し)
(小さく震える瞼に口付けてから、俯せに両腕両脚を開かせた状態で寝かせる)
(広い背に浮かぶ筋肉のうねりが美しい)
(首輪のように、いずれ外せるものでは無い所有の証を入れてやろうと考えていた)
(図柄は何が良いか。ああでも無いこうでも無い、と考えあぐねたが)
(背を見た瞬間に決まった)
(そう言えば刺青を彫るときは、いつもこうだったな…)
(獅子。神の御座を守護する獣)
(しばらく背を見つめたあと、下書きも無しに針を刺す)

(休みなく、手早く正確に真皮に墨を入れていく)
(不死者の身体は傷のように刺青を消すかと思ったが、どうやら"夜叉"が手を貸しているようだ)
(鬼が吸い上げた生気はこちらの肉体には全く還元されないが、鬼自体の力にはなる)
たらふく食った分は働いてもらうぞ…夜叉
(病み上がりの肉体が悲鳴を上げるのをものともせず、寝食も忘れ)
(腕を動かし続け)
(両肩から二の腕と胸へ咲き誇る緋牡丹)
(やや身を沈めながら睨みを効かせる獅子の鬣が揺らめくようにたなびき)
(踏み出した前脚の片方は尻に掛かっている)
(戯れかかる胡蝶と白露の霞が太腿の半ばまで埋め)
(これほどの大物は半世紀ぶりだ)
(彫師としての仕事など無くなって久しい。そういう世の中に変わってしまった)
(ましてや本格的な…芸術とすら呼べる域の和彫なぞ、昨今ヤクザですらそうそう背負っていない)
(弟弟子、宝生閻魔の刺青には艶かしい色気がある)
(そして不肖の兄弟子、宝生夜叉のそれには師である梅幸から受け継いだかのようなぞっとする凄みがあった)

(作業がひと段落すると、汗を流しにシャワーを浴びる)
(鏡に映った腰から尻にかけて、荘厳な夜叉が微笑んでいる)
(貧血気味の肌色おかげで、赤黒い肌や血の赤が余計に目立つ)
(まだただの人間だった頃に宝生梅幸が入れたものだ)
お前にも、良い従者ができたと思わないか?おれの腕もまだまだ現役だったらしい
(独言て笑い)
(刺青が落ち着き、体調が戻ったら着せてやるつもりでスーツを手配しておく)
(俯せのままのシクステンの側に腰を下ろし、汗ばんだ赤毛を撫でて)
この髪が気に入っているんだ……
(囁く)

【…もういい】
【(女性客で賑わい大忙しのショコラティエを訪ねた自分が馬鹿みたい…と言うか馬鹿なのだ)】
【(そもそもよく考えてみれば、シクステンの崇拝する神はキリスト教とは関係ないし、日本独自の風習なぞもっと関係ないのだから)】
【(期待するのが間違っている)】
【(シクステンは喜んでいるし、まあ良いとしよう)】

【(澄ました顔でいるが)】
【……気に入らなければ好きな柄に修正してくれ】

【(ニヤニヤしながら手紙に目を通し)】
【ではまた順次…気分によって入れ替えて行っても良いしね】
【そうそう、小夜左文字を名乗る男から「江雪(の生まれ変わり)を抱っこして甘やかしたい…です…」と言われたんだが】
【小夜左文字はいつから大太刀になったんだったか…オリジナル要素強めなので、無視でも良いと思うぞ】
【(眠っているシクステンの頬をちょいちょいとつつき)】
【(起きないとわかると、そっと頬擦りして。離れ際にキス)】

657シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/18(木) 20:06:57
(どうやら果し合いはしたくないらしいヤシャの言葉がため息で区切られるまで、ぽかんと口を開けて)
(擽られて、うひっと変な声を出す)
黙って心臓やる奴なんているかあ?
(納得がいかない)

(この仕打ちにも納得していないぞ、と言う元気すらない)
(浅く息を吸いながら意識を保つだけで精一杯)
(転がされて枕に頬を押し付けていたが、ぷつんと背に、痛みを感じ)
……っ
(ひとたびは息を詰めたが、後はまた浅い呼吸を繰り返す)
(一度で終わるものかと思えば、同じような所を何度も、繰り返し)
ん、く……っ
(経験してきた戦闘に比べればささやかなもの。しかし、切れ目なく終わりも知れず与えられ続ける痛みは神経を消耗させる)
(じっとりと脂汗をかきながら呼吸の回数を数えていても作業の果ては見えず)
(誇りにかけて耐えようとしてもふつりと思考が途切れ、戻ってもヤシャは背後にいて、今度は背と右尻の際くらいが痛い)
……は、……は…ぁ
(次は左の尻が、次は肩の後ろが)
あぁ、ぅ゛、ぅ、ふ……
(痛みを覚えても眠るか目覚めているかしかできない。いつしかシクステンは己の背に何が刻まれているのか量ろうとする)
(施してもらった事はないが、これはおそらく刺青だ)
(大きく、また複雑すぎて何を彫られているか見当もつかない。自分の知る限りの氏族、呪いの模様でもない)
うぁ……ぁ
(最初に刺されたと思った辺りにまた指先が触れる。まだ線を彫り終わっただけか)
(胸にまで続く文様のためにぐいと体が裏返される)
(ままならないこの体に迷いなく針先を埋める男は、窶れて居ながら神にも止められないだろう気迫を放ち)
(オニがいる……)
(小さく唇を動かした)

(深く意識を落としている間に施術は終わった)
(背中一杯に焼けつくような異質な魔力が肉体に定着し、一つになる)
(髪を深く梳く誰かの指が心地よく、無意識にすり寄せるように首が傾く)

【(ガキのようにはにかみ)】
【うん、俺はこれが好きだ】

【(とろとろと寝入るシクステンの向こう、ソファの影から氷のような銀髪の子供が顔を出し)】
【私は……もう小夜にたくさん…優しくされていますが……嬉しい、ですね……】
【……その、………………私も、小夜を思い切り……抱きしめたいです…よ……?】
【(控えめに言うと、耳まで赤くなり山間の村まで走っていってしまう)】

658宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/19(金) 00:36:29
(落ち窪んだ目の当たりに濃い隈が浮いて酷い顔だ)
(鏡を手のひらで撫で)

(神の力が働いているのだろう。早くも沈着した刺青が鮮やかだ)
(手の中に擦り寄るような動きに、穏やかに応じ)
(少し冷たい手で首の辺りに触れる。高くはないが熱があるのか、肌はしっとりとしている)
(同じ位置に、次は唇で触れる)
(ちゅ、と音を立てて痕が残る)
……シクステン
(呼ぶと閉じた瞼の下で瞳が動く。半覚醒と言ったところか)
それとも夢の中か
(くすりと笑い、一度身を離して商売道具を片付け)
(代わりに小瓶に入った薬液を取り出し、再びベッドへ戻る)
(トロリとしたそれを指で掬い)
(内腿へ差し入れる。まだ項垂れたままの陰茎を包み込むように撫でてから)
(尻の間を進み、硬い窄みをつつく)
(そう言えば以前もこんな状態から犯したんだったな…と思い出すが)
(きょうは少し趣向に凝るとすれば、まあ良かろう)
(周囲をゆっくりとほぐしてから、薬液を足して)
(内側へ指を潜り込ませて塗りつける)
(量が肝心だ。中国側からのルートで手に入れた一種の麻薬である)
(即座に意識が完全に持っていかれるほど劇的に効くと言うことはないが、そのかわり)
(燠火のようにジワジワと快楽が高まった状態を長時間維持する)
(本来は苦痛を取り除くため、香のように焚いて使う遅効性のものだが)
(「面白い使い方」の一つとして耳打ちされたのが、これだ)
(目を覚ました後、おおよそ1〜2時間ほどで効き始めるから、果たして薬のせいだと気付くかどうか)

(シクステンの体格に合わせた量を尻穴に塗り込んだところで小瓶も片付け)
(そろそろ目を覚ますかと思いながら、ややカジュアルだが品の良い洋装に着替える)
(ジャケットを羽織ればいつでも出掛けられるよう準備している間に)
(言いつけておいたシクステン用のスーツが届く)
(箱を開けて確認する。堅苦しくなく、軽薄でもない。シクステンの若々しさと野性味を引き立たせはするが決して目立たない)
(申し分ない見立てであることに満足の笑みを浮かべ)
(椅子に深く腰掛けながら、頬杖をついてシクステンが起きるのを待つ事にする)

【あ、】
【(と声をかけた時にはもう子供の姿は消えていて)】
【(軽く肩をすくめ)】
【菓子でもやろうかと思ったのに。せっかちだな…】
【じゃあこれも君にあげよう】
【(手のひらに乗る大きさの小箱に入った金平糖をシクステンに渡し)】
【(これには酒より茶だな、と湯を沸かし始める。相変わらず電気ポット)】
【(今時鉄瓶でもあるまい、と思っている天保生まれである)】

659シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/19(金) 19:41:04
(痛みを伴わない触れ合いが、まるで久しぶりのように感じる)
(そっと俺を呼んだのは……まさか、そんなはずはない)
(ヤシャがあんな響きで呼ぶなど。だから……これは夢か……)

(侵入する指に反応はないが、肉の輪は傷つかずに伸び、今はまだ強く締め付け)
(塗された薬液を一滴も逃さず蓄えて吸収する)

ウ……ゥ
(やがて重たげに頭を振りながら上体を起こす)
(室内を見回してヤシャを見つけ、じとりともの言いたげに睨んだが、疑問も訴えも多すぎて)
……お前のベッドだろう。追い出したつもりはなかったんだが
(明らかに自分より消耗している相手に喚くのは気が引ける)
(そして目に入ったのは自分の肩。鮮やかな八重の花に指で触れれば感覚がある。完全に癒えた俺の皮膚だ)
後ろは……どうなった
(怖々と問う。この身に起きた事を知るのが先だ)

【はは、連れ戻そうか?人攫いは趣味じゃないがやってやれない事は……】
【(袖をまくって立ち上がる前に小箱が手渡され)】
【いいのか?】
【(大人しく座り、小箱を開けて匂いを嗅ぐ。砂糖と、品のいい香料がかおる)】
【(机の上、二人の間にその小箱を置き、火を使わずに湯沸かしをしているヤシャを眺める)】
【(遠い昔、炉の火で雪を溶かし、湯を沸かしながら家族と語らった日々が朧げに蘇る)】

660宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/19(金) 21:57:51
(シクステンが起き上がっても同じ格好で座ったまま)
君が寝心地を随分気に入っているようだから、譲ってやったんじゃないか。
しかし病人から寝台を取り上げるのが神兵のやり方とはなんと嘆かわしい事だろうかね…
(わざとらしく「あゝ」などと額と胸を抑えて悲嘆に暮れる風を装い)
(指の影から、背を見ようと身を捻るシクステンを見る口元が笑みに歪む)
気になるかな?ふふ、我ながら会心の出来だよ。宝生夜叉の粋を尽くした大傑作を背負えるとは冥加な事だ
(思わず「よいしょ、」と口から出たことに微妙な顔をしながら立ち上がり)
(姿見に写して…と思ったがよほど大きい合わせ鏡でなければ全体が見えないと気付き)
頸の髪を上げてくれ。うん、それでいい
(シクステンの背後に回って、スマートフォンで写真を撮る)
ほら
(首筋から腿までが収まった画像を差し出し)
(両肩と胸、腿など前面と側面に回った柄は姿見でも見られるだろう)
……どうかな?
(気に入らない、などと言い出す前に)
我が国では、これだけの刺青をいれられるのは男の中の男だけだなあ…痛みにも耐えねばならないし、体力も必要だ。何より強いもののふで無ければ釣り合いが取れないからね……「もののふ」と言うのは…えぇと、戦士だよ。周囲の誰からも認められる立派な戦士のことだ。
(嘘じゃない…相手に合わせて多少誇張しただけだし)
(腹の中でペロリと舌を出すが、顔は至って真面目)

【ニュースになったらどうするんだ。人攫いの赤鬼か…子供がたんと泣くぞ、「悪い子は赤鬼が拐いにくるよ!」とか脅し文句にされて】
【そのうち都市伝説になるんだ。赤毛の外国人に声をかけられた子供が無残な死体になって発見されるような類の】
【(言っているうちに吹き出してしまい)】
【いいよ。君が子供を取って食うよりマシだ】
【(完全に一人ボケに一人でウケている状態で笑いながら答え)】
【(一息つくと、茶を二人分淹れて出す)】
【?……どうかしたか?」
【(遠い目をするシクステンに首を傾げつつ、茶を啜る。金平糖を摘み)】

661シクステン:2021/02/20(土) 07:03:14
な、なっ……!?
(どうにも……悲嘆にくれるような玉には見えない。実は元気なんじゃないかと疑りながら)
そうまで言うなら次は交代したっていいが
(そもそもヤシャからベッドに招かれた気がするが、あまり不名誉なのも困るし自分の方が体力を余らせているのも事実で)

……?本業は一体何だ。剣士で魔法使いで彫り師で……あと詩人か?口の減らない……
(呆れるが、ヤシャが見せた何やら手鏡のような物は映した姿を留められるらしい)
(ふと言葉を失う。霞のはて、花咲き蝶舞う夢幻の国から獅子が睨む)
(それは言葉よりも雄弁に、シクステンの中に理解をもたらした)
(ヤシャは本気で俺を手に入れようとしている)
(これまではどこかで、門番として養われるか飽きたら奴隷として払い下げられるかくらいに考えていたが)
(ただの下僕に与えるにはあまりにも、魂が込められている)
(目利きではなくともこの価値を素直に感じて)
……俺の心臓ひとつや二つでは足りないな
(少しは真面目に勤めないとあがなえないかもしれない)
(ゆっくりとヤシャの目を見る。まだ本心は図りかねるが)
オニのモノノフか、いいな。獅子がまたいい……簡単には馴れない
(からりと笑う)

【俺がオニィ!?】
【(不服げである)】
【誰かオニ心臓取られかけた俺を哀れんで噂にしてくれないのか……?】
【(愉快げなヤシャを横目にため息をつく)】
【あー……なんでもない】
【(そう口では言ってしばらくそわそわしてから、ヤシャ横に寄る)】
【(開いた足の片方の太ももを叩き)】
【こっち来い。あ、いや、来ないか……】
【(口ごもりながら)】
【(山に落とした酉は後で探しに行く)】

662宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/20(土) 11:23:20
(上階の客間のベッドを同じものに取り替えてやるか…シクステンに合わせるとなるとキングサイズかなあ…)
(それも何だか甘やかしが過ぎる気がする)

その中なら魔法使いが良いな
(君を揶揄うと楽しいもの、と悪戯っぽく笑うが)
(背中の画像をまじまじと見つめるシクステンの邪魔はしない)
そう、獅子は獰猛で誇り高い。だが神には従順だ…君のようにね
(自ら彫り上げた背の柄を指先でなぞる)
山の中を駆け回っている間に、神社くらい見たことがあるんじゃないか?2本の柱に2本の垂木を掛けた門の脇に左右一対、獅子…狐や兎のこともあるが、大体は獅子だ…の石像が置いてある場所だよ。
あれは神を祀った神殿で、獅子はその番をしていると言うわけさ
(よく出来た、と改めて思いながら、背筋の連なりの造形に暫く見惚れてから)
(用意した服の一式から新品の下着を取り出して投げ渡す)
とりあえず、服を着ろ
(言いながらシャツを羽織らせ、ボタンを留め、襟を上げてネクタイを締め…と世話を焼く)
(上機嫌なせいかその間も穏やかに喋り続けている)
……身中の蟲に苦しむ獅子の苦痛を和らげるのが牡丹の露、心を和ませるのは胡蝶と言うわけだ
神の敵を倒すため千尋の谷を這いあがり、美味いものを食って、美女のもてなしを受けると考えたら、まるきり誰かさんのようだろう?
(革靴まで履かせてしまうと頷き、整髪料でシクステンの髪を軽く後ろに撫で付ける)
(装飾的な大振りの腕時計にアンティークの指輪…経が小さかったものは小指に通し)
(何だか青年実業家のようにも見えるし、マフィアのようにも見える)
うん。馬子にも衣装だ。慣れないと窮屈かな?…少し我慢したまえよ
(では行くか。と自分もジャケットを羽織り、完全に素が出た気の抜けた口調を改めて、慇懃で気障な態度に戻る)
(手配した車に乗り込むと、何処へ行く気かと訝しげなシクステンに向かって)
君が牡丹と胡蝶を恋しがっているようだから準備したのさ
(と告げる。行き先は美味い酒があって、美女が侍ってくれる所……いわゆるナイトクラブである)

【??……、…】
【(膝にこい、と言うシクステンを呆れたような顔で見る)】
【君は常日頃から、「グエー、優しかったヴァルキュリアがヤシャになってしまったぁぁ(誇張)」とか言うくせに】
【割と拒まないな。男が好きというわけでもあるまいに、口を吸っても怒らないし】
【ははぁン…さては君……、美人に弱いな?】
【(タチの悪いことに、自分の顔の良さを自覚している)】
【(机に頬杖をついて、しばらくシクステンを見つめてから)】
【(手を伸ばしてクシャクシャと頭を撫でる)】
【(どことなく寂しげな様子に小さく微笑み)】
【若造め】

663シクステン:2021/02/20(土) 20:51:35
(図々しくはあるが、安全に眠れれば広さは大して問題にしないだろう)

(ヤシャの指先が触れた所は獅子の背か)
(意識しながら聴くこの地の神々の話は幻想的で、かえってシクステンには親しみやすい)
(山中に立てられた鮮やかな朱、あるいは古びた木の標は理由も分からず近寄りがたかったが)
(やはりあれは神々のの住まいかと合点がいく)
(そして一応……野蛮人だとからかいながらも、俺の出自を尊重して図案を考えてくれたらしい事は分かった)
あ、ああ
(我に返り渡された服を順番に着ようとするが、ネクタイやシャツの裾の入れ方にもたもたしていると手伝われ)
(ヤシャはだいたいの事ができると感心する)
(改めて……野宿と戦の他にはヤギの世話くらいしか役に立ちそうな技能がないのはまずいような気がしてきたが)
(それを口に出せば更にからかわれるのは明白だ)
お前のだろう。俺に持たせていいのか?
(美しい時計と指輪を天井の灯りにかざす。今さら持ち逃げする気もないが)
蝶に花か。……魔法使いは嘘つきだからなあ
(ふい、と窓の外を眺める素振りだが、長らく遠ざかっていた歓楽街の眩さと賑わいが近づけば楽観的にも口角が弛む)
(店の前に着けば振り返り)
ヤシャ……お前は強く誠実な男だ
(これまでの仕打ちも忘れ、仕込まれた罠も知らずに機嫌を良くする)

【う゛……っ!いや、近い方があったかいかとな?】
【(目を反らしつつ)】
【女は好きだ(即答だ)】
【気丈で憶さず話せるのもいい、強いのも……もちろん顔はいい方が……】
【(あれ、と何かに気づいて次第に頭を抱える)】
【(気丈で口の減らない、腕っぷしの強い、顔のいい……)】
【俺は嫌じゃ……だがヤシャは男……?】
【(清潔で髪はいい匂いだし、肌は滑らかでざらざらでもモジャモジャでもない)】
【(俺は……男も…………?)】
【(なんだか楽しそうなヤシャの視線に固まっていると頭を撫でられた)】
【ちっ】
【(なんだ、またからかわれたのか)】

664宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/20(土) 22:29:56
そんな重いものを?この(軽くシャツの袖を上げて手首を出し)細腕に?折れたらどうする
(ぺらぺらと手を振って)
(集めようという気はないが、付き合い上こうした貴金属が手元に集まってくる)
(おまけに長く生きている分目が肥えているから、贋作はすぐにそれとわかる)
(夜叉自身は飾りを身につける習慣があまりなく、仕舞い込んだままにしていて)
欲しければ持っていけばいい。最終戦争にはなんの役にも立たんだろうがね

(夜の街を華やかに盛り立てる灯りを背に笑うシクステンに苦笑を返す)
(鳥頭め。これから何が起こるかも知らずに)
(店内に入ると、内扉の前の黒服が恭しく頭を下げる)
(会員制とは言え、2、3度しか来たことのない客の顔をよく覚えているものだ)
(席に着くと絢爛の花の如き女達が静かに侍る)
(作法の行き届いた彼女らは無駄に媚びたり騒いだりしないところが良い)
(それでいて、決して客を不快にはさせない)
(彼を、とシクステンをもてなすように目配せし、自文は席の端へ座る)
「お久しぶりです、鬼月様」
(店の女主人が自ら挨拶に来るのに、よそ行きの顔で微笑み返し)
良い酒を。彼に
(「鬼月」はずっと使っている偽名だ)

(酒がほどよく回る頃には、直腸から吸収された薬も効いてくる)
(ジャケットを脱いだスーツの前立てに、大振りの男根がくっきりと浮かび上がっても、女達は笑みを崩さない)
(むしろ興味深げだ)
(「普通の」店ならありえない事だが、この店の女達は全て高級娼婦でもあった)

【気丈で、強い美人…か。閻魔の領分だな】
【(どういうわけか弟弟子はそう言う女性にモテる)】
【(そして「放っておけないのよ」と口を揃えて言う)】
【(どことなく少年ぽさが残っているのが母性本能をくすぐるのだろうか)】
【(フゥン…そういうのがタイプか、と勘違いしたまま)】
【そう言う女性には案外、君もモテると思うなあ】
【(舌打ちするシクステンに)】
【故郷が恋しくなったとか?…帰るところがあると言うのは良い】
【(少し羨ましい、と呟いて、膝に乗り上げる)】
【君はどんな子供で、どんな家族と暮らしていた?…答えたくないなら構わないよ】

665シクステン:2021/02/21(日) 10:51:35
(へえ、と気の抜けた声が出た。目を細め)
俺の意識を片手で落とした腕だ、誇れよ
(新品なのだろう輝きをしげしげと眺め)
似合うか?……なら、預かっておく

(案内されれば早速品のいい美女に目移りしていたが、ヤシャと女主人?の話は耳に入れておく)
(神や偉大な魔法使いは名を複数持つ。他に事情があるかもしれないが、呼び分けた方が面倒がないだろう)

夜はまだ冷えるな……。ウィスキーを頼む
(蒸留酒をまずはストレートで。隣についた女は自然に季節の話題を広げたため)
(シクステンも物騒な話は出さずに雪国のよくある話や昨今の山歩きの話に終止し)
(酒が気に入って次は湯割りを頼む)
海も嫌いじゃない。自分でボートを漕ぐ……
(故郷の南、バルト海の古い島の名を出した所で、聡い女が北欧の出だと察しより乗りやすい話題を振る)
(温まり香りの際立つ酒を片手に、そういえばヴァルキュリア達も神に仕えるだけあって)
(選ばれてエインへリアルとなった血の気の多い荒くれどもを上手く相手していたと思い出す)
(甘い化粧の匂い、瀟洒な飾りの似合う艶やかな髪、深い色のドレスから覗く滑らかな肌。酒をもう一杯)
う……ん
(暑くなりジャケットを脱いだ。落ち着かなく足を組み換えてみたが納まりが悪く観念して普通に座る。背もたれに体を預け)
(それなりに自慰をしていたつもりだが足りなかったか?)
(張りのある生地を持ち上げて股間に陰影が浮く。まるでガキのようで情けない)
(腰の回りが……熱くなってずくずくする……)
は……、悪いな、最高の美人に反応しちまった
(視線に気づき、開き直る)

【あー……キゲツ?オニツキ?(話を耳に入れたと言った直後にこれである)】
【(エンマと仲がいいな……と薄っすらと複雑な感情で聞き)】
【なんだ、からかって】
【(茶をすする。モテそう、魅力がある、と言われるのは単純に嬉しい)】
【俺か?……全て昔の事だが……俺は七兄弟の二番目で、大人の仕事や異国の品に興味をひかれる方だったな】
【兄と手分けして妹や弟を抱えて世話した……】
【父は航海に長け敵に容赦なく、母は肝が据わっていたな】
【(自然とヤシャの背を片手で支える)】
【ん……?お前はこの国の人間だろう。故郷に帰れないのか?】
【(自分だけ昔ばなしは恥ずかしい、と囁き)】

666宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/21(日) 21:12:14
(薄めに作った湯割りを、舐める程度に付き合っている)
(女達がこちらには話しかけてこないよう、差配していて)
(だがシクステンから絡まれない程度に相槌は打つ)
(現代の資本主義文明とはかけ離れた世界の話は存外に面白い)

(影のように立ち上がり、気配も無くシクステンの背後に回る)
(彼の両脇についた3人の女性に耳打ちするついでに、ソファの背にかけられた腕を取って)
(人差し指から指輪を抜き取る。爪ほどの大きさのダイヤをあしらい、驚くべき緻密さの黄金細工で囲ったそれは)
(インドのとある王族の物だったそうだ)
(3千万は下るまい。シクステンの両手の飾り合わせてざっと2億弱と言ったところか)
シクステン、私は少し酔いを覚まして来るよ。
マダム、すまないが茶を淹れてくれるかな
(席を離れて、女主人と共にカウンターへ行き)
(磨き込まれたマホガニーの天板に先の指輪を置く)

(シクステンのネクタイを細い指が緩め、シャツのボタンを外す)
(前立てを押し上げる膨らみを左右から撫で)
(クスクスと笑いながら一人が膝の間にしゃがみ込む)
(徐々にシクステンに絡みついていく)
(甘い舌が口移しに酒と食べ物を運び)
(同じように、赤い色の唇が掴み出した男根を吸い上げる)

【おにつき、だ。中国語ではクィユェ…お盆の…祖先の霊や死者達が戻ってくる時期の事だそうだよ。狙ったわけではないがね】
【(シクステンに体重を預け)】
【良いなあ……】
【(思わず出た溜息を誤魔化す)】
【おれ…私は東京生まれ東京育ちでね。当時はまだ江戸と言ったが】
【権力者が孕ませて捨てた女が産んだ私生児と言うやつさ。よくある話だろ?】
【(母は早くに亡くなり、野良猫のように生きた。母親譲りの顔立ちのおかげで、食うには困らず)】
【(そんな中で師匠に出会い、弟子になったが)】
【鬼込めがどうしても試したくてね。自分の体に試したせいで破門さ】
【(血を分けた父の居る長州へ行ったのはその後だ)】
【(既に不完全な鬼込めの苦痛とは道連れで)】
【サムライの真似事もしてみたが、性に合わないんだよねえ…】

667シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/22(月) 07:54:52
(緩く頭を振っている間に、熱い掌をするりと通り抜けた指先が心地よい)
(ん?いや、これは女じゃなく)
……ああ、オニ。ゆっくりしてこい……
(普段なら「まだ飲んだうちに入らないだろう」などと絡む所だが)
(何を揶揄されるか分かったものじゃない。軽く手を振り、人差し指が軽くなった事に気付かない)

……は
(ネクタイが緩み深く息をする。布越しに形を確かめてくる指にたまらずぐいと熱を押し付け)
(なるほど、これは天上に勝るとも劣らない、何とももてなしの行き届いた酒場だ)
(瑞々しい果実を飲み下し、足りずに右に侍る娘の頬に手を添えて唇を貪る)
(左側から晒された胸板をつつ、と撫でられ鼓動が早まる)
ん゛……っっっ!?
(解放された男根をつるりと柔らかい頬の内に含まれて、童貞のように肩を震わせた)
(イ……かなくて良かった。流石に一舐めで終わりは男の沽券に関わる)
(久しぶりに女に触れるせいか?妙に快感が強い。別に弱いわけじゃない竿の上側まで敏感になっている)
(射精欲求をやりすごすのに数度力むと、連動して引き攣った尻の穴、その中まで……むずむずしてくる)
ふ…ぅ、ふー…っ、いい……っ
(今にもイキそうだが、気を逸らすように左手で女の胸を下から柔らかく掴み)

【(もたれる肩を胸に沿わせ、ゆっくりと体温を伝え)】
【へえ、ここなら近いんじゃないか……】
【(続く言葉に一度口を閉ざす。確かに、珍しくも無い話かもしれないが……)】
【(金持ちだろうに子を養えないとは!)】
【(と言いかけて、一応ヤシャの親ではあるので飲み込む。引き寄せる腕に力が篭る)】
【……、う〜〜〜〜〜〜ん。自らオニを入れるあたり、やはり適職は魔法使いだな】
【(古い詩であれば、禁を破って魔法を試すか持ち出すかして話が始まるやつだな……)】
【(サムライは少しわかる。駆け足だとか、競技に強い者をテレビでサムライと呼んでいる。誇り高い剣士の意味だとか)】
【真似でああまでされたら、兵隊の仕事が無くなるんだが……もったいない】
【(対峙した身として本音が漏れ)】

668宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/22(月) 18:06:21
(卒のない仕草で指輪を引き取った主人が、個人のものだろう紅茶を淹れてくれる)
(潜めていながらも漏れてくる享楽の声に「良いんですか?」と問われ)
構わないよ。美味い酒と食べ物に、美女に上げ膳据え膳…と言うのがご希望のようだから
(実際、今までの普段の天上生活(?)がそうなのだから慣れたものだろう)
(ただ血気に逸ったシクステンに訓練と称した殴り合いや手合わせに付き合わされるのはゴメンだ)
(シクステンの神とは違う、地上の鬼の仕業を刻んでやらなくては)
この国では……鬼と神は同じものさ
(呟いて薄く笑う。一瞬、海千山千を自負する女主人の背筋を凍らせ)

(シクステンの体に乗り上げるようにして身を押し付ける女がくねる)
(左右から2人の女が舌を絡める男根に女陰を押し当て)
「アアッ、おっきぃイ♡」
(先端だけをカポカポと出し入れしてから深く埋め)
(達すると今度は次の女が跨る)
(その間も他の奉仕は途切れず、シクステンを昂めて)
(3人が一通り満足してしまってもシクステンからは離れないまま、見事な筋肉が露になった腹や胸を撫で)
(萎える気配のない野太い男根を弄う)
(変わるがわる口づけを交わし)
(夜叉が近づくと、シクステンの男根を見せつけるように筒先を向けて見せ)
(張り詰めたままの陰嚢を撫でて)
「まだこんなに…」
「3人も相手をなさったのに。凄いわ」
シクステン。まだ足りないのだろう?
他の戦乙女を呼んでも良いが…君たちは?
(声をかけると享楽に蕩けた女達が我に帰る)
(彼女達は皆「セックスに強い男」が好きだ)
(その男と快楽を貪るためなら手段を厭わない)
(一人が双頭の張型を身につける。片方を深々と女陰に咥え込み、ベルトで下半身に装着してしまうと)
(股間に黒々としたモノが生え)
「私どもが、しっかりとおもてなし致します…満足なさるまで」
(慈しみさえ感じる微笑を女達に向け)
(再びボックス席のソファの端へ戻る)
では、特等席から鑑賞させていただくよ
(バルキュリアを犯し犯される神兵の姿を眺め)

【私程度の侍ならいくらでも居る…いや…居た、か】
【切ったはったは好きじゃないね。痛いし、面倒だし】
【(シクステンの匂いを吸い込むように、深く息をする。心地良さに身を委ね)】
【おまけに今じゃ、兵士同士の殴り合いなんてしやしない。不死者を焼き殺す悪魔の火が、ボタンひとつで放てるんだ】
【よっぽど効率がいい】
【(君も兵士なぞ辞めてしまい給え、鬼のなり損ないなんぞに負けるようじゃ向いていないよ、とクスクス笑い)】
【(再勝負を挑まれれば受けて立つのはやぶさかでは無い)】

669シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/22(月) 22:50:45
お゛……ぉ゛ぉ……っっ!!
(跨る女の腰に腕を回して、動きを合わせる所まではまだ理性が勝っていた)
(遠慮なく精を注ぎ込めば少しは敏感さも落ち着くかと思えば、柔らかな女陰から抜き出す刺激に呻き)
う゛…、く…!?
(「次は私が」と腰を落とした女を抱きかかえ、一気にソファの上に横たえて体を入れ替え)
(肌のぶつかる音がするほど、がつがつと腰を使う)
(「素敵」「激しい」と囁きながら愛撫する他の2人の指が腰へ、更に下の臀部を磨かれた爪の先で撫で)
ひっ!??お、おい、アっ、ぁ……くっ……!!
(尻の穴がひくついて鳥肌が立ったが、すぐさま陰嚢を揺らされて心地よいままに射精する)
(ほっとした次の瞬間、内側から身を焼かれるような焦燥に苦しむ。イきたい。イかせてくれ)
お前も来い
(まだ相手していなかった女がドレスを捲る所を腕を捕まえ)
(テーブルに手をつかせて背後から体を繋げる)
あ、あっ、あああっ!う……ぅ!
(思うまま胸を弄り、甘い匂いの項を舐め回して女の最奥に白濁を注ぐ)
なんだ、これは……
(苦し気に眉根を寄せる。海で遭難して水しか口にできないような飢餓が刻々と増す)
(いい女を意のままに抱いて、物足りないなどありえないはずだ……)
(ずるりとソファにもたれた男の、勃起だけが反り返っているものだから)
(女達が我先にと白い乳で包み込む)
くあ゛ぁあああああああああっっっ!!!!
(目を白黒させながら噴水のように射精する。悲鳴と共に突き出した舌も楽し気に吸われ)
(イイ、気持ちいい、終わらない、女だ、こんなに……なぜ)
(何が足りない……?)
(尻の穴の深く、男根に広げられ犯される悦びをずっと忘れようとしてきた)
(ヤシャの不在をいいことに、あの絶頂を無かった事にしようと)

は……はぁ…、あ……
(色んな体位で腰を振りすぎて下半身が馬鹿になってきた。名を呼ばれてぼんやりと視線を彷徨わせる)
は、ひ……ち、ちんこがおかしい、おい……
(困惑と、その救済を与えてもらえないかと期待を滲ませた少し甘ったれた声を上げるが)
(瞳が焦点を結んだ先の、女が頬を染めて受け入れる異様な道具に体が固まる)
あ……っ
(張型……あれなら腹の中の、熱くてぐずぐずした所まで届く)
(喉仏を上下させて近づくそれに生唾を飲んでいたが、テーブルの向こうにヤシャの姿を認め)
ま…て、やめ……あ、あうっ、くっ……ん
(会陰から尻の穴をぴちゃぴちゃと濡らされて鼻声が漏れる)
(他の女達がしがみつくようにして俺の脚を抱え開く)
見ら……れ……っっっっ!!!!
(つぷんと沈む黒い樹脂の先に全神経を集中させ、抵抗を忘れる)
あぁ、あ、は……はーっ
(感じる。排泄のための粘膜が、どこまで異物を受け入れているかいやにくっきりとわかる)
(「本当に全部入ってしまいますね」小さく笑うような女の声に、やっと頼りなく視線を上げ)
(こつんと腹の突き当りをノックされた瞬間に、どぷ、と精液が絞り出される)
ひ、ひぐっ!!!!!
(情けないしゃっくりのような悲鳴を構う余裕なく、満たされたと思った肛虐の餓えはまたぶり返してしまう)
(俺を犯す女が望み通り深く腰を使い始めると同時に、達したばかりの男根を赤い唇が包む)
んい゛っっっ!い゛……って……るぅ゛!!??
(やめてくれ、と言いたくて伸ばした片手は捕まえられて、別の女の口に導かれる)
(獣のような呻きをあげてかくかくと腰を突きあげ始める)
(陰茎に愛撫をもらうためか、前立腺に玩具を擦るためかもう自分でも分からない)

【そりゃ素敵な国だ】
【(とは言うが、そんなに面倒なら気軽に誘うものではないかもしれないし、もうしばらくこうして温めてもいいかという気になり)】
【不死を殺す魔法なあ。……それでエインヘリアルがいらなくなったのなら、俺の境遇も説明がつく】
【(テレビで見たぞ、リストラだ。確かに俺は、怪我を恐れず死んでも落ち込まないから神兵が務まっていたような節があり)】
【(目覚ましい功績はまだ上げていなかったからなあ)】
【(珍しく真剣な顔をしてから、金平糖をまとめて摘まんで一つを口に運び、もう一つをヤシャの口元に運ぶ)】
【なあ……】
【羊を飼う予定はないか】
【(藪から棒に)】

670宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/23(火) 09:02:13
(ゆったりと深く座り、脚を組む)
(少し入れた酒のせいか多少体温が上がっている。軽く手を揉み合せ)
(指を組んだ上に顎を乗せる。いつもの体勢でシクステンの様子を観察する)
(引き攣るように力が篭り、筋を浮き立たせる肌に口紅の筋が付いている)
(恥ずかしげもなく広げた脚と淫らに踊る腰。女の柔肌を握る指の動き)
(ペロリと唇を舐め)
(若くして天へ昇った彼らが戦い以外に見出したかもしれない悲喜交交のものが、まだ地上には残っている)

(さすがに神の尖兵に選ばれるだけあって、恐ろしい体力をしている)
(肩で息をしながらも身を起こすシクステンに)
ほう
(感心し)
(しかも逸物はまだいきり立っている。当然と言えば当然だが)
(それでも動くのは億劫なのか両膝を広げたまま、ずり落ちるような体勢で腰掛けるシクステンの尻穴に)
(本人の男根と同じほどの太さの張型が根元まで入ったままになっている)
やれやれ。発情が治らないようだ……
(あらゆる体液でドロドロの股間に指を滑らせ)
(丸っこい亀頭の先から、鈴口、裏筋…まだぷるんとしている陰嚢から張型を咥え込んだ尻穴の周り)
ホラ、帰るぞ。だらしない奴だ
(顔を覗き込むフリをして、耳元で囁く)
まだ欲しいだろう?何が欲しい?本物の…おちんぽかな…?

【(シクステンの言葉に、兵力コストダウンの名の下に核の発射ボタンと向き合う神のイメージが浮かんで)】
【ッ……ふッ】
【(堪えきれずに吹き出す)】
【(それでもどうにか堪えようと尽力したせいで、腹筋がビクビクし)】
【(いくらか呼吸を荒げながら、口元に差し出された金平糖を口に入れ)】
【(茶を啜って落ち着く)】
【羊?……さて。北海道とオーストラリアに牧場なら持っていたと思うが…】
【(競走馬と牛肉だった気がする…何しろ人任せで)】
【(なお、金は出すが口は出さないスポンサーとして歓迎されている)】
【羊ねえ…】
【(脳裏に浮かぶのはニュージーランドか内モンゴルあたりの風景だ)】
【飼いたいなら飼ってもいいが…ここでは手狭だな】
【(自宅の庭では狭すぎる、と頓珍漢な答えを返し)】

671シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/23(火) 10:18:48
(火照る肌から発散しきれない情欲が匂い立つ)
(どうにか上体を起こすも視線は空を彷徨い)
(時折腰がひくんと揺れて尻に咥えた張型を放さない)
ひ……ぃっ!!あ、ああっそこ……ぉ!
(使い過ぎて擦りきれそうな男根に指が触れると、また感じてしまって辛い)
(尻の穴のふちを撫でられて息を詰める。もっと弄ってくれとは言うのはためらわれ)
え……
(ぞっとする誘惑の囁きに、思わず覗き込むヤシャの股間を見る)
(ぷるぷるとした道具で突かれても広げられても満たされないなら)
(ヤシャのはもっと……硬くて、熱くて、力強く突いてきた……はずだ)
(想像しただけでまた先走りが溢れて辛い)
(言わなくてはならない。散々余裕ぶって見せたヤシャに)
(女を抱くのを我慢して自慰で済ませて、望んだものを宛がってもらったのに……足りない)
……頼む。抱いてくれ……。おちんぽで尻の中こすってほしい……
(俺のような大男が、女に尻を掘られて、足りずに男に媚びて)
(ヤシャは嘲うかもしれない。だが、他に頼れる相手など……)
(情けなさに項垂れながら、散らかった服をのろのろとかき集めようとする)

【(急に体を引きつらせたヤシャの背を、咳かと思って撫でていたが)】
【……俺が困っていると楽しそうだなあ?】
【(首を傾けて顔を覗き込む。なんだか不本意だ)】
【遠そうな口ぶりだな。うん……荒事が許されないなら羊飼いくらいなら働けるかと考えたんだが……】
【確かにこの辺りの家は鶏も羊も飼っていない。やたら綺麗な犬は見かけるが】
【(緑の芽吹き始めた庭に目をやる)】
【……一日で食いつくされるなあ】

672宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/24(水) 22:21:52
ふ……フフ…おやおや
(神兵も形なしだな、と身を離し)
(服を拾おうと無防備に手を伸ばすシクステンの足を引っ掛ける)
気が変わった。先に躾てからでなくてはね
(パチンと指を鳴らすと、現れた黒服がシクステンの靴と肌にまとわりついたシャツを脱がせる)
(背一面の獅子図に称賛の目を向けることに少し気を良くしつつ女店主を呼ぶ)
マダム
(現れた女の手に握られた革のリードの先には2頭の巨大な黒犬)
(完全に発情しているが、こちらの「中身」に気付いているのだろう。リードを外されても従順に伏せて待つ)
「こちらのワンちゃんも、鬼月様の下僕でらっしゃるのかしら?」
(シクステンの首輪に気付いて優雅に微笑み)
ワンちゃん……獅子のままでいて欲しいものだ
(無理かな?と小首を傾げ)
(指笛を吹く)
(途端に立ち上がった犬達が猛然とシクステンの背に襲いかかる)
御所望のおちんぽだよ。たっぷり楽しむと良い

【はは、何を殊勝なことを。……庭が食い尽くされたら庭師が泣くぞ。手がかかっているんだ】
【(やれ、こっちの庭木は何年ものだの、そっちの花は接木がどうの…と捲し立ててから)】
【神に見捨てられたら、仕返しに神を討ってやるくらいの気概を持ち給えよ】
【(言って、シクステンの体に腕を回す)】
【…少し冷えて来たな】
【(シャツの裾から手を入れて直に肌に触れながら)】
【(唇を重ねようと近づく)】

673シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/25(木) 21:37:00
……っま…え、こんな……頼んで……ぁぁああ、ひ……っ
(簡単に床に這いつくばらされて、衝撃で中に入っていた張型がずるりと抜ける)
(腰が抜けて、立ち上がれない)
(服を剥かれながら、腹の底の餓えと屈辱で煮えた頭でどうにかヤシャを見上げて)
(背に向けられる視線も見下されているようにしか受け取れない)
(苦しい……。神に選ばれた俺が女の前で小馬鹿にされて……、なのに)
(性器が熱くて、気持ちいい所の奥の奥まで疼いて、止まらない……)
(床の上でびくびくと小さく跳ねていると、人のものではない足音がして四つ足が映る)
(犬……?)
うぁ……!!
(どうにか腕を突っ張って上体を浮かせる。顔が一気に青褪め)
どういう…つもりだ……
(涼しい顔のヤシャをぐっと睨みつける。ただの脅しではないと気づけば、もたつく体で床の上を這い)
来る、な!!う゛……っっ!
(テーブルの下に潜り込もうとしたが、興奮した獣にとってはよく動く玩具の方が楽しい。)
(あっさりと片足を噛まれて皆の前に引き出される。もう一匹が項をべろりと舐めて歯を立て、遠慮なく巨体でのしかかる)
(犬が本気を出せば、その牙で何をできるか知っている。抵抗の動きが鈍り)
(尻に、湿った獣の陰茎の先を感じる。熱い。先はほっそりとして、硬くて)
い、嫌だ……畜生が……!汚い……っっっ
(入らないようにしなくては。だが、ずっと開かれていたアナルはひくひくと軽くすぼまるだけ)
あ……あああぁ……
(絞り出した声と同時に、ずるずると上体を伏して腰だけ高く掲げる)
(犬の勃起が……入って来た。犬の肉茎が腸壁を掻き分けて、女たちのような遠慮などなく勝手に動いている)
……う、くっ
(恍惚としそうな顔を見られまいと両腕の中に埋め、息苦しくても声を塞ぐ)
(これ以上無様を晒したくない。もう反応している陰茎と陰嚢は隠しようがなくても……)
(おぞましくて仕方ないのに、なぜ萎えない……!)

【ふう……ん?】
【(言われている事が分からないなりに、このいかにも自然に点在している木と岩が)】
【(わざわざそう見えるように作らせたのだと知る)】
【神々に、俺が?……大それた事をそそのかすなあ。いつか罰が当たるぞ】
【(服の下に潜り込む冷たい指を受け入れて、よりヤシャの体を引き寄せる)】
【(首を小さく傾けて唇を触れ合わせる。滑らかで、少し温度が低くて、やはり少しも嫌じゃない。不思議な男の唇)】

674宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/26(金) 22:00:45
(再び深く腰を下ろし、薄っすらと笑みを浮かべながらシクステンの痴態を眺める)
(背にのしかかった犬が滑稽なほどに腰をカクカクと振りたくり)
(もう1匹はシクステンの頭の方をウロウロとしていたが、すぐ側にゴロリと横たわって)
(前足で赤髪を掻く)
(猛り立った男根を口で慰めろと差し出している)
「お酒になさいますか?」
(ドレスが乱れ、ほとんど裸に近い女がグラスを差し出すのに軽く首を振り)
今はいい。後で…シャンパンが良いかな、冷やしすぎないようにして、ボトルで
(それより、と彼女の方に視線を移すこともないままに)
犬に犯されると言うのは、どんなものなのかな
「突かれる悦さよりも、長々と種付けされるあの感覚ですわ…瘤に蓋をされて、全て受け止めるしか無い……。それから獣とまぐわう背徳感」
なるほど
(もう一人、別の女が隣に座りながら)
「種付けなら豚も悦くてよ。大きさと突きならやっぱり馬が良いけれど」
フフ……君たちには私の指など試す価値も無いか?
(冷たく、細長い指先をぬるみ切った女陰に差し込む)
(軽く擦るようにするだけで、一気に声を上げ、両膝を開き切った女が白目を剥いて絶頂する)
(夜叉の宿る手のひらの、その気配だけで耐えきれないのだ)
「わ、私も……鬼月様…ァ」
(二人目は気絶させない程度でやめにしておいて)
(代わりにシクステンの尻穴から抜けた張型でも使っていろと命じる)
(その間もシクステンからは目を離さない)
(美しい筋肉のうねり)
(縮こませた体に跳ねる汗の玉と、鮮やかな刺青)

【(そっと舌を差し入れ)】
【(緩やかに吸い上げて、愛撫し)】
【……ん…。ちゅ…シクステン】
【(囁きというよりほとんど吐息で名を呼ぶ)】
【ベッドに運んでくれ。それから、君は服を脱いで、隣に入れ】
【(湯たんぽ代わりにする気満々)】

675シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/26(金) 23:54:40
ぃ……っ!…っ……っっ!!
(犬の勃起を根元まで尻にはめこみ、結合部から背筋を駆け抜ける快楽に耐える)
(へこへこと腰を使われるだけで小さく達しそうになり掌で口を塞ぐ)
(こんな獣相手にイくのは嫌だ……。ヤシャにされた時とは違う。手足も自由なのに畜生にいいようにされたら)
(……本当に変態になってしまう……)
(静かな苦悶も長くは続かない。犬の陰茎の根元が小ぶりの果実のようにじわりと膨れて)
(薬漬けの粘膜に質量をまざまざと感じさせる)
ぐぁ……!や、やめろ、抜け!!
(怯えから思わず口を開くと、前足でもう一匹の下腹部に顔を押し付けられる)
く、くそっ!畜生……犬くせえ、ん、む!?
(悪態ごと、滾ったペニスの先が口腔に滑り込む。噛み切ってやる、となけなしの怒りをかき集めた瞬間)
ひぁ!!!!
(ぷしゃ、と腹の中に一気にぬるいものが溢れて来る)
(道具に慣らされた直腸一杯に、犬のザーメンが叩きつけられて止まらない。奥にまでじわりと沁み込み)
ふ……おぉぉぉぉ……!!ほぉ゛……っっ!!んっ、んぶっ!!
(目に見えて陰嚢が引き攣り、何度目かも分からない射精は快楽の深さを物語るように力強い)
(肛門絶頂と射精の衝撃に舌を突き出したままの口を遠慮なく犬が犯し、湿った恥垢と先走りの味を覚えさせる)
(嘘だ……嘘だ。犬に、俺は……)
(狂いそうな失意も知らずに、口を使っていた犬もぶるりと首を震わせてから遠慮なく射精を始める)
ク……?…っっっ!!!あ゛!!お゛……ぇ!!がは、……っえ゛!!!
(喉奥に叩きつけられたいくばくかを反射的に飲み込み、あわててえづいて口を離そうとしては)
(頬に、鼻筋に、狙いを逸れた精液がびちゃびちゃとかかる)
(い、犬の臭い精液が……顔に……!クソマズい……。同じのが、腹の中にも……ぉ)
(体の内側、ごぽりと流れる液体が敏感になった腸壁を緩慢に愛撫し続ける)
(浅く呼吸してどうにか意識を保っていると、女の嬌声が聞こえてびくりと身を竦める)
(見上げれば片手で女をあしらうヤシャ。胸の内に沸いたざらつく羨みの感情が、その余裕ぶった様子へなのか、気絶するまで好くされた女へなのかわからないまま)
(気の逸れた犬が肛門で繋がったまま、ぐるりと体を反転させた。びくりと反る背に、汗で生々しく輝く獅子が躍る)
ひぎ……っっ!!抜く…な、ああ、やめ……!裂け……っ!!
(毛皮の合間から時折、陰茎球を受け入れた肛門がしわ一つなく伸びきって小刻みに痙攣しているのが見える)
(犬が動けば、間抜けな格好のまま半ば引きずられていくしかない)
(苦しがって締め付ければ、刺激を受けた犬がまた気持ちよくちょろちょろと精を漏らす)
う……ぁ、腹……が…ぁ
(ずるりと横向きに崩れた俺の頭の上を、もう一頭の犬が跨ぐ。勃起の先端からだらだらと粘液を滴らせ)
か……ふっ
(また口に捻じ込まれる)
(こんなコケにされて、犬を宛がわれて……なんでケツが気持ちいいんだよ……ちんぽがじんじんする……)
(ヤシャが見てんのにまた犬でイきそうだ……。違う、俺はこんなことしたくは……)
(床の上で握った拳は、力を入れ過ぎて指先が白み甲に血管が浮き出ている)
(なのに腰は微弱にかくかくと揺れて犬のちんぽに媚びているのは明白)
……う、ん……くぅ…!
(飲み切れない唾液と精液をだらだらと顎から滴らせ、屈辱に眉を寄せながら泣いている)

【(舌を添わせるとまたじわりと温かさが分かち合えるような気がする)】
【……あ、ああ】
【(すこしぼうっとしたまま答え)】
【俺もベッド使っていいのか?】
【(答えを判っていながら問う。背を支えながら、膝の下に片腕を通して抱え上げる)】
【(階下のヤシャのベッドへ横たえて毛布をかけると、隣で服を脱ぎ捨てる)】
【これは?】
【(買い与えられたボクサーパンツに指をかけて笑う)】

676宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/28(日) 00:50:05
(シクステンの身体が小さく痙攣するように震えて)
(萎えずにいる筒先から精を漏らす)
(犬に思うさま嬲られながら達するとは…)
神兵も大した事は無いな
(犬達はもう完全にシクステンを下位の存在として見ているようだ)
犬畜生にも劣るとは
(クックッと腹を捩って笑い)

(犬が離れると、用意させたシャンパンを開ける)
(泡が派手に散ったりしないよう、きちんとコルクを抜かせ)
(そのまま、黒服に持たせておいて)
彼に飲ませてやってくれ。あの物欲しそうな口に、直接な
(指示された通り、シクステンのヒクつく尻穴を上向けるとそこに瓶の口が向けられ)
(とくとくと注げば)
(程よく冷えた発泡酒が腸壁の熱で一気に膨張し、縁から泡が溢れる)
(その刺激と、腸から急激に吸収されるアルコールに)
(シクステンの肌が見る見る赤銅色に染まって)
瓶ごとくれてやり給え
(細い瓶の口が肉輪の中へ消えると、瓶自体の重みで一気に半ばまで沈む)
(半ばからぐっと径が大きくなる辺りで止まり)
構わないよ。私が許可する
(目配せする黒服に頷く。肉が千切れようが、骨が外れようが、不死者には大した事は無い)
(ねじ込まれる酒瓶が揺れて、中のシャンパンが暴れ回りながら腹の奥へ流れ込み、逆流しては弾ける)
(底まで飲み込ませれば、その上からハーネスをかけて抜け落ちないよう固定し)
(女達が体を拭き清め、服を着せたら連れて帰るつもりでいる)

【(枕とクッションで緩く角度を付けてあり、横になってもシクステンの方を楽に見られる)】
【服を脱げ、と言ったんだけれどね。通じていないようだから言い直そうか?】
【(出来の悪い生徒に向かう教師のような口調で)】
【身につけたものを全部脱いで、ここへおいで】
【(柔らかな布に、ふっくらと包まれた股間)】
【(布がある方がかえって目の毒だ)】
【(ベッドの上を少し詰めて端へ寄り、シクステンの入るスペースを作る)】
【(真新しいシーツがひんやりとしている)】

677シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/28(日) 20:52:38
(嘲りの言葉を投げかけられても発情は引かず、胸を焼くような悔しさが射精の悦びとなぜこぜになって)
(泣きたくなんかないが涙が溢れてしまう)
(そんな自分が情けなく、惨めで)

……っ、くぅ……
(犬の一物が柔らかくなり抜け出る。長すぎる種付けを受け入れた肛門はぽかりと口を開け、水っぽい白濁をたらたらと流している)
(顔もまた精液でてらてらと光り、飲み切れなかったそれが鼻からも垂れている)
(腰が抜けて、もう何も……)
あ……ひぃっ!!?あ゛…!!うぁ゛!!??
(火照る粘膜に注がれた酒が滲みる。小気味いい音を立てる泡が刺すような痛みを与え)
あ、あぁぁぁ、や……ぁ!やめ……
(泡よりも確かな冷たい容器がずぷずぷと入って来る。手で床を掻いてのたうてば)
(一気に酒が回ってもう、上下左右も不覚になり)
ぎっっっっ!!!!ぁあああああ゛あ゛あ゛あ!!!!が……っっっあ!!か…ひぃ゛ぃぃ!!!!
(目を見開き、弾かれたように身体を逸らし、受け身もできずに倒れ伏す)
(誰に何をされている?内側からぶちぶちと肉の断裂する音が聞こえる。骨が軋む)
(膨れる流体が、尻のずっと気持ち良かった辺りを超えて、今まで入れられた事の無い領域まで犯す)
(鍛えようのない内臓もいくばくか傷つくが、本人には正確な状態など分からず苦しみ悶えるしかない)
(こわ……い……。俺は…何をされて……)
(骨盤が軋んで罅が入る。右足が急な内圧に耐えかねて軽く脱臼し)
(肛門の筋肉が何か所か断裂して完全に締め付ける力を失う。広がりきった穴の周りに血が染み)
(腸の奥まで酒を注がれて、綺麗に割れていた腹が歪にぼこりと膨れ、中の泡立ちに合わせてぼこぼこと形を変えている)
(縮めた足を閉じることができず蛙のようにハーネスを留められるまま仰向けになり、腹の中を蝕む苦しみに何もできない)
(逞しい腕は震えながら腹を庇うだけ、女に体を拭かれてても構う余裕がない)
ひ……ぬ……
(久しぶりに死を近くに感じ)

【(躊躇いの後にぼそりと)上の……プレイの続きだが、その、帰って二人きりになってからでも】
【……小便漏らしていいか……?】

【よーく分かったよ。脱がせておいて見苦しいとか言わないよな】
【(下着を足から抜き、招かれるまま毛布の中に潜る。シーツの温度差にひえ、と声をあげて肩を竦め)】
【……あまり端だと落ちるぞ】
【(肩の下に腕を差し入れて引き寄せる)】

678宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/28(日) 21:28:34
(左右から黒服に支えられたシクステンはアヒルのような無様な歩き方しかできず)
(車に乗ろうにも座ることも横たわることもできずに)
(広い後部の床に座面に向けて跪いた格好だ)
(その隣に腰を下ろす)
(懺悔する者とそれを聞く神の如く傲慢に見下ろし)
地上のヴァルハラは気に入ったかね?

(車寄せに停車してから、どうやってシクステンを室内に連れて行ったものかと今更思い出し)
(運転手の手を借りて、裏手にある地下階直通のエレベーターへ運び込む)
(以前、心臓を抜き取ったのと同じ部屋へ入れてしまうと運転手を帰し)
(じわりと漏れ出たものでシミを広げている股間を軽く蹴り上げる)
そう情けない顔をするもんじゃ無いよシクステン。神の獅子が聞いて呆れる…ガッカリだ
(汗で張り付くシャツに鋏を入れて切り開き)
(同じようにしてパンツも下着も脱がせてしまう)
(瓶自体の重みで少し下がっているハーネスと尻の間から、太い瓶が覗いていて)
(中に濁りきった液体が入っているのが見える)
何とか言い給え。私は怒っているんだ。普段尊大で生意気な君が、女や畜生に媚びるのを見せられてね
(麻薬を塗り込んだのは自分だという事は完全の棚に上げているが)
(理性を失うほどの劇薬では無いと分かっているから、腹ただしい)
(初めての事態に混乱するシクステンは置いてけぼりに)
初めて私に犯された時は…四肢を断たれてもあれだけ毒付く気概があったというのに……
それとも何か?君は天上で…神の前では…いつもああなのか?

【無論。そのつもりで「こう」したんだ(満面の笑み)】

【君が端っこで小さくなっていれば落ちない】
【(抱き寄せられるついでに半身をシクステンの上に乗り上げるように重なり)】
【……温かいな…】
【(さすがに若くてよく体を動かすからか代謝が良いのだろう)】
【(心地よい温かさに深いため息をついて目を閉じる)】
【(…が、指先は脇腹を通って茂みに分け入り)】
【(柔らかな茎に触れて、絡みつく)】

679シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/28(日) 23:39:48
(滝のような汗をかいてどうにかヤシャを睨もうとするが、視線には怯えの感情が混じる)
ふ……ふ……ぅ、は……っ
…め、冥府の怪物どもが……。は…、く……ぅ
(どうにかそれだけ口走るが、高級車のささやかな振動にすら体を強張らせ)

(ヤシャと二人きり、また地下に戻り、また俺は動けない……)
(腹から吸収された酒のせいで小便が溜まっていたのが、移動中はたまたま瓶底の角度によって出口を塞がれていたため止まっていたが)
(床に降ろされて角度が微弱に変わり、今度は膨れた腸からの圧で絞り出される)
……っふ、あ、あぁ、は、ぁ、ぁぁぁ、あっ
(ちんぽの内側に小便が通ってあたたかくてたくさん出てヤシャにみられてきもちいい)
(……違う、違う、嫌だ。体格に恵まれた事もあって今まで漏らすほど酔った事はなかった)
ん゛……っっっぉ゛…………!!!!!!
(濡れた股を靴先で小突かれて全身が痺れる)
はひ……、さ、触るな……、見るな、頼む……
(両腕を顔を隠すように持ち上げる)
(またこの部屋で裸にされる。ただ違うのは、俺が晒しているのは心臓じゃなく、拭ってもまた汚してしまう下半身だ)
ちが……っ、媚びて、ない……!
(回らない頭で考えても正解にたどり着くはずが無い)
誓って……、あんな……女や獣に抱かれるわけない……!
俺……は…男だ……これまでは、ずっと……!
(只人であった時は女を悦ばせ獣を狩り)
(神の国においてはヴァルキュリアを侍らせ怪物と戦うため鍛えた俺が……)
お前が……お前が何かしたんだろう?なあ…………
お、俺を……犯した…時に……
(蓋をしていた記憶。尻を開かれ、口を犯されて神を棄てたあの日が過る)
(未知の快楽に恐慌しながら、あの日に肛門性愛と被虐趣味が芽吹いたと認められず)
(ヤシャが妖術か薬かで俺を無理矢理変えたのだと言ってくれさえすれば今日の痴態もヤシャのせいで)
(ヤシャを憎めば気が楽になると……無意識に頼り)

【(怖い怖い、とぼやき)】
【ちぇ、俺が小さく見えるかよ】
【(ヤシャの足先を自分のすねの間に軽く挟む。布団が温まるまでしばらくかかるか)】
【(ぼんやりしていたが、ぴくりと体を震わせ)】
【(抱き寄せた耳元に荒い鼻息をかけてしまう)】
【っ!……、……!】

680宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/03/01(月) 23:31:07
(過剰な水分とアルコールを排出しようとして、シクステンの腎臓が必死で働いている)
(一旦出し終わっても、またすぐ膀胱は一杯になる)
(破裂しそうに疼く心臓、どれほど呼吸を重ねても苦しいままの胸)
(柔らかい粘膜で出来た体内を容赦なく押し潰し、引き裂き、歪める大きな酒瓶)
(腕を組み、少し考える)
……、……。……そうだよ
(自分のせいだと答えた途端にあからさまに安堵を見せたシクステンに嫌味っぽい笑みを向け)
魔法をかけたのさ
(たちまち言葉の真偽を疑い出したのか絶句する相手に向けて、片目を瞑って見せる)
(こういう時、無邪気にも邪悪にも見える顔は便利だ)
しかし、1人でまともに歩くこともできないというのは厄介だな…何しろ私はこの状態だろ?
君のような仁王像を運ぶことなど出来やしない。階段を上ることを考えただけで息切れがする
だから、コレは外してやろうか
(ハーネスを指差す。そのまま前屈みに金具を外し)
(瓶が抜け落ちても、物欲しく蠢く尻穴は薬の効果が切れるまで…つまり夜明けまでは…どうにもならないだろうが)
(緩んだ途端に、ブシャッと音を立てて尻穴から噴き出る犬精と酒に汚物と血と腸液の混じったものが足にかからないよう身を引き)
明るすぎると辛いだろう
(夕闇ほどの薄灯に絞る)
(シクステンの不死性は、肉体の破壊や死そのものには即効だが)
(毒物や薬物に対してはさほど強烈な反応を返しては来ない)
(以前の麻酔もそうだった。完全な闇が訪れ、ある程度の時間が過ぎなければ分解されないようだ)
(「死なないのだから構わないだろう」とでも言うのか)
(夜叉はこれを神の傲慢と受け取り、シクステンの神に対して静かに重い怒りを抱いている)
(あるいは、悪魔の火で焼かれた実体験がそうさせているのだが)

【(指だけが独立した生き物のように茎を巻き取って引き上げ)】
【(裏筋を揉むようにしながら扱き、くびれを摘んで先端を擽る)】
【(反対に、身体そのものは脱力しきってシクステンに預け)】
【(呼吸も深い。一見すると穏やかに眠りについたようにしか見えない)】

681シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/03/02(火) 21:18:01
(すぐにも途切れてしまいそうな意識を腹の中の痛みが繋ぎとめている)
(この惨めさの全ての責をヤシャに負ってもらいたかったのに、美しい貌が意地悪く笑むのを見て)
(内心の浅ましさ……損なった誇りをヤシャに救って貰おうと甘えた心が……を自覚し)
(このような仕打ちをするヤシャを憎めばいいのか、暴力と肛虐を与えられて萎えない自身を責めればいいのか、どちらにも決めかねて苦しむ)
(……立てない。どちらが右で左かもぐにゃぐにゃして)
(壁に肩を預けながら、苦しい腰だけ前に突き出されている)
う……ぅ
(下腹部を戒めるハーネスを外して貰えると聞いても、素直に喜べない)
(そこが楽になれば、腹を塞ぐ苦しみも押さえつけられた膀胱の痛みも消えるが)
(つまりヤシャの前で全てを垂れ流す事も意味し)
(生理的な反応で潤んだ目が見開かれる)
ふ…あ、がは……あぁぁあぁあぁ……!!!!
(ぬるぬると出て来る太い瓶と、一気に力の矛先を変える腹の中の液体が、直腸の形を変えて犯し)
(勃起の先から同時に潮を吹いて、続けざまに小便も漏らし続ける)
(潮吹きに釣られて痙攣した肉体によって、罅の入った骨が軋み)
(最高の絶頂と最低の激痛が脳に同時に伝達して、びしゃびしゃと嘔吐する)
(犬の精子と酒と果実が胃液で泡立ってこっくりとした液体。叫び続けた喉に滲みる)
……っ、ぇ……ぁ
(汚い……醜い……ドブネズミのように臭い……)
(灯りが弱まれば、肉体が回復するのもありがたかったが、それ以上にヤシャの目に全ての汚物を見られている恥も、少しだけ和らいで助かる)
(骨盤の痛みが消え、ごり、と音を立てて右足の脱臼が戻る。断裂した括約筋や腸も激しい痛みが薄れてきたが)
(むしろ正常な動きを取り戻しつつある内臓が、奥深くまで酒びたしになったのをまともな腹圧で押し出し)
“我が……神”…………“加護に”……ぐっうぅぅ…!
(古い言葉での神への賛美は続かなかった。下品な音を立てて尻から残りの下痢が漏れて来る)
うぅぅぅ……っ!
(勇敢な死に様から神に選ばれエインヘリアルとなった俺が……人前で小便とゲロに糞まで漏らして……感じている)
(真っ赤に染まっていた肌の色が引き、嫌な汗をかく。末端がすうっと冷えて震え,
喉が渇く……)
(碌に働かない頭が疑念に囚われる。前にヤシャに殺された時も、神は迎えに来てくれなかった。今だって)
(……再生の魔法だけ残し、もう見限られたのだろうか。神は英雄のみを求め、選んだ人間が無様を晒す前に殺してでも天に召すものだ)
(今の俺は……)
(ふと、泣くのを堪えるようにぐっと眉間に皺を寄せる)
寒……い

【んっ!?え……っ?】
【(思わず胸に抱いたヤシャを見るが、視覚からの情報と股間を掻き立てる刺激が結びつかず)】
【……こら、ヤシャ。…ヤシャ?】
【(寝ている訳が無いと思いつつ、つい小声で諫める)】
【(一気に最大径まで膨張した肉茎が毛布を押し上げている。男の……手で)】
【(逃げたり怒ったりという選択肢は浮かばなかった)】
【おぅ……っ、ふ……ぬ……】
【(寝られる訳がない!!)】

682宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/03/09(火) 17:42:57
(ゆっくりと溜息を吐く。悲しげな表情を見せて脱力しかかるシクステンの身体が小刻みに震え)
(そのくせ股間は熱り立ったままでいるのが滑稽だが)
(もう、そんな気分では無いだろうと判断する)
……
(瓶を軽く蹴って転がし)
(シャワーブースの間接的な光だけ残して、電灯を全て消す)
そんなナリで上の風呂は使わないでくれよ。私は…もう寝む
(小さく欠伸をしながら上階への階段を上り始め)
(目線だけで振り向くとシクステンの背の獅子さえも弱々しい)
……魔法で何かした、か
(フフ、と小さく笑みを浮かべる)
(薬物が効くと確認できただけでも良いとしよう)

(風呂を使って温まると、急に眠気が深くなる。はしゃぎ過ぎただろうか)
(ベッドに沈むような感覚を感じながら、シーツの上を指先が探る)
(シクステンは、あのまま下で眠るのか…それとも)
(いくら気に入った寝心地とは言え、ここには来ないかもしれない)
(うつらうつらと考える間に眠りに落ち)

【(薄く片目を開くが、すぐに閉じて)】
【…うるさい……】
【(手のひらで亀頭を覆い、上向いた茎を掴んで扱く)】
【(シクステンが身を引き攣らせるとすぐに止めて焦らし)】
【(ここにも刺青を入れるなら何が良いだろうか…などと考えている)】
【(穂先を蕾に見立てた花枝か…獅子身中の虫か…)】
【(蕾の下に這い寄るおぞましい姿の虫、それもいいな…)】

683シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/03/10(水) 22:47:36
(目を伏せたままいれば時間をかけて肉体の異常は癒え、這うようにしてシャワーを浴びる。全身をくまなく泡で洗って流し)
(こわごわと触れた肛門も元通りに閉じていて安心した。組織が柔らかくなっている気がするが……)

……くそ。俺は……なんであんな……
(二度目だ。よりによってヤシャの前で醜態を晒した)
(女や獣に組み敷かれ、腹に瓶を詰められて、おぞましい……はずなのに)
(悔しさと自己嫌悪を拭えないまま湯を止めて体を拭く)
(使っていいと言われている部屋着の下だけ履いてから湿ったタオルを眺め)
(紙やタオルで自身の這った跡をできる限り拭う)
(くず入れに汚れた何もかもを突っ込んだ後はまた手を漱いで)

(ヤシャの部屋に静かに入る。なんとも言えずささくれた感情を拳でぶつけてやろうかと考えていたが)
(血の気の薄い人形のような顔を見たら暴力衝動もしぼんで来た)
(ベッドの横に膝をついて座る)
ヤシャ……
(深く眠っているように見える)

(不死者に不意打ちで暴力を奮っても、意味も名誉もなく)
(かといって彼の下から逃げ出せば、俺はヤシャの瞳に汚物塗れで這いつくばった姿で残る)
(ヤシャに仕えると先制して神に見放された今、俺の中に獅子を見出してくれるのは……ヤシャだけだった)
(訳も分からず略奪をしていた間は狂人扱い。ヤシャに捕まり事件を起こさなくなってからは平和だったが)
(一年の間に思い知った。他に戦士の目をした人間にも、俺の境遇をまともに信じる奴もいない)
(毛布の下で片手が少し伸ばされているのに気付く。毛布越しに軽く握り)
あれは……あんなのは本当の俺じゃない。俺は英雄で……エインヘリアルだ
(もう酒に溺れないようにして、女に鼻の下を伸ばさなければいい)
(そう己を叱咤しながら、ベッドのへりに顔を突っ伏して次第に眠くなり)

【やはり起きて……っ!くっ、ふ……ふぅ……っ】
【(やり返そうとヤシャを抱く手を彷徨わせるが、自分は仰向けでヤシャは俯せ、上手く手を差し込めず)】
【(やられっぱなしのままびくびくと茎が震える)】
【ん゛……!?んぅ…………ん】
【(声を殺しながら何度も瞬いて寸止め耐え、ヤシャの背を切なく掻き抱き)】
【(射精欲求で思考が溶ける。相手の考えなど思いもよらず)】
【(髪より暗い色の赤茶色の下生えがヤシャの手に擦れる)】
【(敏感な場所を目覚めたまま嬲られたらどうなる事か)】

684シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/03/14(日) 23:17:16
【(咳ばらいを一つ)】
【あー、流れをいくつも並行するのも大変だと分かっているが】
【花が咲いたから、やる】
【(手毬くらいの大きさに束ねた菫を枕元に置く)】
【(薄く香り)】
【……盗ったものじゃないからな!】

685宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/03/18(木) 01:23:39
【(柔らかな花の香りに薄く目を開く。紫色の可憐な花束に思わず微笑み)】
【君が…摘んできたのか?……ふふ、】
【(シクステンが大きな体を折り曲げて、この小さな花を集めるところを想像すると)】
【(可笑しいのに、やけにいじらしく思えて)】
【ありがとう】
【(素直に口を吐く。再び目を閉じ)】
【すまない……来週まで少し眠る】
【また手紙を書いて…おく…から……】

686宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/03/20(土) 22:06:14
(室内に気配が入ってきても目を覚さない。不死者とは言え、完全に細切れにされると復活できないため)
(他人が寝室に入ってくることには敏感なのだが)
(シクステンに対しては、閻魔に対するのと同じような…つまりはどことなく身内のような…奇妙な信頼がある)
(僅かに指先が動いただけで)

(集中的に深く眠ったせいか、早朝に目を覚ます)
(ベッド脇に座り込んだ状態で眠っているシクステンに気付いて)
そんな格好では風邪をひくじゃないか…
(空調は効いているが室温は少し低めだ。北国の海を背に育った男には平気なのだろうか?室温を少し上げ)
(猫のように伸びをしてシクステンの隣に降り、抱えてベッドへ上げようと試みる)
(と言っても、先ずはベッドにもたれかかっている上半身、続いて下半身を持ち上げる雑なやり方なので)
(かなりナナメに放り出したような状態)
……君、重いんだよ!…あゝもうやめだ。大体おれが心配する筋合いじゃ無いんだ。チェッ、こちとら病み上がりだってのに
(ゼエゼエと荒い息をしながらひとしきり愚痴)
(朝食にしようと1階へ向かう)

(ニュースとメールをチェックしながら、鳥の餌ほどの朝食をチマチマと突つく)
(閻魔からのメールに気づいた時にはすでに手遅れだった)
(手元の携帯電話が鳴るのとほぼ同時に玄関が開き)
(一見してどこにでも居そうな大学生風の男が入ってくる。宝生閻魔…鬼込めによって不死者となったもう1人の宝生)
(挨拶もそこそこにケージを押し付けて、さっさと帰ってしまう)
(中には小さな黒猫。元々は夜叉が拾った子猫だが、紆余曲折から閻魔が引き取って世話をしている)
(連れて歩けない時にはこうして、「元はお前の猫だろう、たまには面倒を見ろ」と預けに来る)
(この猫もまた閻魔から鬼込めを受けて不死である)
んん…今ウチにはお前の他にも居るんだが…喧嘩しないでくれよ
(ケージから出してやり、撫でて)

【(シクステンの体温が上がる。鼓動の強さと速さがわかるほどだ)】
【(しばらくモゾついて、背に回る手の力のもどかしさに「可愛い」などという感想が浮かんで)】
【(陰茎をいじっていた手を止める)】
【(少し身を伸ばして、耳元をチロリと舐め)】
【……自分で】
【(言って、またシクステンの上でだらりと脱力する)】
【して、見せてくれるかな】
【(見せて、と言っているがほとんど眠っている。見ると言うより感じると言った方が正しい気もするが)】

687シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/03/25(木) 21:43:45
(癒えた肉体は上半身を晒していても体温が高い)
(寒くない訳ではないが、耐えるのに慣れている)
(体が動かされて薄目を開けるが、むにゃむにゃとぼやいただけで)
(相手が誰とも知覚しないまま、ひっつこうと緩慢に腕を動かすが空ぶる)
(もぞもぞと動きを止めると、上等なリネンと誰かの体温でほどよくぬくいベッドの上で落ち着いて脱力する)

(上階ではすっかり日が昇っているだろう頃合いに目を覚ます)
(ベッドの上で胡坐をかき腕を組み)
(居ないヤシャとベッドの上の自分について、思い出してみるが記憶にない)
(もしや俺は……寝ぼけてヤシャをベッドから押しのけてはいないだろうか)
(そうであればまた小言を貰いかねないが、腹は減るのでそろそろと階上の居間を覗けば)

(ヤシャと猫)
(猫……!?)
(とかく清潔で機能的なヤシャの家に動物が招かれるのは意外だった)
(小さな生き物には自然と目元が緩む)
(昨晩の事は一旦置いて、テーブルの横まで寄り)
へえ、拾ったのか?
(チッチッと舌を鳴らして指先で招いてみる)
(不老不死の猫だとは思いもよらない)

【は……!ぅ】
【(急に手が止まり眉間に皺を寄せる)】
【(耳に吹き込まれる誘惑の言葉に、なぜ、とも嫌だ、とも言えなかった)】
【(ヤシャに快楽の手綱を握られ、我慢の効かないガキのように請われるまま抜くのは)】
【(恥であるはずだが、妙に甘美で)】
【(片腕をヤシャの背から自身の股の間へずらし、はちきれんばかりに充血して硬い男根を握る)】
【(根元からカリ首まで何度も扱く。鈴口から伝ってくる湿り気は透明な露だ)】
【(もう片手でヤシャの背を撫でたり、鼻先を旋毛に埋めたりして快楽に没頭しかけ)】
【う…ぐっ、おい、拭くもの……何か……。あぁ、出……でそうだ……!】
【(射精で完全に頭が馬鹿になる前に、残った理性で問う)】
【(布団を汚すだとか、ヤシャにかかるとか、気にするのも限界で)】
【(焦らされて、自ら手淫して、これ以上気持ちよくしたらもう止められなくなる)】

688宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/04/14(水) 22:22:25
(昨日の今日でもう血色がいい。シクステンの回復力と不死身具合に嘆息する)
(解ってはいたが…出鱈目な健康体だな)
(にゃあ、と声を立てて差し出された手に黒い毛玉が近寄る。両掌に収まってしまう大きさのそれが)
(巨大と言っていい相手の指に戯れついている)
……預かったんだ。餌をやっておいてくれ
(閻魔がケージと一緒に持ってきた袋の中から餌とオヤツを取り出し、適当な皿と一緒にシクステンの方へ押しやる)
(シクステンによじ登ろうとしている黒猫に向かって)
そいつは好きにしていいが、家具で爪を研ぐなよ
(以前預かった時に用意した猫用トイレを物置から引っ張り出し、チップを入れて部屋の隅に置く)
(寝床は勝手に決めるだろう)
君は?何か食べるか?
(シクステンが来てから、出来るだけ他人を家へ入れないようにしている)
(玄関で受渡できる程度のもの、クリーニングやデリバリー意外の家政婦…今は“家事代行サービス”か…も最小限に)
(つまりシクステンが今空腹なら、夜叉が朝食を作るという訳だ)

【(緩慢な動きで上掛けを引っ張って、ベッドの脇へ落とす)】
【(しっとりと汗ばんで熱いシクステンの肌に張り付くようにして、昂る息遣いを子守唄のように聞く)】
【(背中に回った手に力が籠る。そろそろか。薄目を開き、起き上がる)】
【…遠慮せずに出し給えよ……ま、汚れる気遣いが出来るようになっただけ進歩したようだ…】
【(半分寝ているムニャムニャとした口調で言うだけ言って)】
【(シクステンの亀頭部分だけをぱくりと咥える)】
【…ほえれんんんむ(これでいいだろ)】
【眠い子供が乳を吸うような柔らかさで、甘々と唇で食み、吸って】

【戻るのが遅くなってしまってすまないね…キミに留守番ばかりさせるつもりは無いんだが】
【あゝ、そうそう。良い季節になってきたから花見にでも行こうか…桜には遅れたが藤が綺麗だ】
【それはそうと小夜が江雪少年に何か無体を働きたいようだよ…どうかね?】

689シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/04/24(土) 21:09:43
>>688
(猫の顎を擽り肩に乗せてやる。ヤシャの言葉にへえ、と言ってから少し脳みそを働かせ)
そいつって俺か?
(猫に言って分かるものかと嘗めてかかりながらも)
(上等そうな皿に子猫のサイズに見合った量の粒状のものを乗せる。箱に肉と魚の絵が描いてあるし、魚の匂いがするからこれでいいだろう)
(皿の横に降りた猫の背を、手触りが良くて撫でていたが)
……俺は
(腹をさする)
何か軽い物があれば?
(分を超えた馳走は懲りた。皿でも出すかと台所について行く)

【は……っ、綺麗好きだろ…】
【(余裕ぶろうとするが、頭を振ったり足先に力を籠めたりしながらどうにか持たせているだけ)】
【うわ、何……っ!?ぐぅ……っっっぉ、ぉああああああっっ!!!!】
【(ヤシャの唇の内側に向けて精液が爆ぜる。止められるか、こんなの……!)】
【(頭は馬鹿になったのに手が勝手に茎を扱き続けて、心地よい温度の舌の上に一滴残らず体液を吸わせて)】
【か……は、ふ………ぅ】
【(とろんとした表情のヤシャを呆けて眺め)】
【あ、ぁ、春はいい……。出歩くのもいいな】

【(白髪の少年がそっと顔を出す)】
【こ…今度は…私が遅くなり…ました……】
【寺の手伝いが…もっと手際よくできれば…よかったのですが…】
【小夜殿……、どのような…御用が……?】
【(控えめな笑みで見つめる)】

690宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/07/08(木) 17:05:43
>>689
(染めたのではない赤毛に突っ込むようにして頭によじ登る猫)
(高い所が楽しいのか、尻尾をソワソワと揺らしている)
(……そいつは…おれのなんだがな)
(小さく片眉を上げて)
キミだ

(自分が食べていたのと同じ茶粥に、塩揉みしただけの野菜)
足りなければ猫の餌でも分けてもらうと良い
(しょうもない軽口を叩きシクステンが差し出した茶碗を受け取ろうとし)
(指が触れて、急に)
(手首を掴んで引き寄せる)
…ん
(口付け、舌を差し込む。シクステンは驚くかもしれない…既に自分自身が驚いている)
(おれは何をしている、と考えるより先に身を引き)
(引くと同時に口から嫌味)
猫もキミも似たようなもんだろう
(取り澄ました顔は幸い崩れていない)

【遅くなってすまないな。流行り病に倒れたりはしていないが色々とあってね…】
【申し訳なく思っている】
【さて、まだ付き合ってもらえるようなら伝言だ】
【(小夜からの書き付けを開き)】
【「江雪と街へ降りたら、白子を理由に江雪を売り飛ばした家族に再開して…」】
【…のような具合で、と書いてあるな】
【要は父弟や使用人に陵辱される江雪少年と言うことかな…ふっ、ふふっ、あの可愛らしい子にとんだ無体を働こうと言うものだねえ】
【くわばらくわばら】

691シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/07/13(火) 23:24:46
>>690
ちっ、爪は立てんなよ
(舌打ちして餌の用意をしている内に猫が頭から飛び降りる)
(皮肉な物言いはいつも通りのヤシャで、突っかかるより先にどこか安堵した)

は、今の聞いたか?
(食器を片手に猫を振り返って肩を竦め、向き直ったらくんっと腕を惹かれた)
あ……む、ん……んっ?
(滑らかな唇と舌先。目を見開き、遅れて状況を理解してから)
(もっと、と身を乗り出しかけたが今度は相手が離れ)
…………へ?
(こちらといえば、今にも舌を出しそうな呆けた顔で)
ん?あっ、お前猫にもキスするのか?
(寝言を言う)

【(暑いな、とぼやく割に、自分からのそりとハグし)】
【俺はこの通り、暢気にしているから大丈夫だ。また具合を悪くしていないか】
【(伝言に片眉を上げ)近親か、何度生まれても因果な小僧だ。……さぞ苦しむだろう(背筋がぞくりと震える)】
【江雪はおぼろげに記憶を持ったまま、拾われた孤児として小夜に懸想し、成長してきた頃合いで想いを遂げた……という状態で大丈夫か?】
【見落としがあるとか、もっと幼い状態で別ルートを、とか】
【大事なことがあったら教えてくれ】

【(江雪は、小夜と街に出るのだといそいそと荷物を支度している)】

692宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/07/14(水) 21:07:17
【そう思うならくっつくな…】
【(とは言うが、ひんやりとした手でささやかに抱き返す)】
【(シャツ越しの体温にたちまち)暑い(眉を顰める)】
【血気盛んなキミの血を少しばかり抜いて、冷やすのはまたの機会にするとして…交代しようか】

【(憂えたようないじけたような表情の僧が現れる)】
【(小さく頷き)……江雪は今…十?…十二、十三だったか十五になるのだったか…完全に子供という歳ではありませんが、元服は未だ…だったような】
【ッ…、私が未熟なばかりに…無理をさせてしまって(言いながら耳まで赤くして、きつい三白眼を逸らし)】
【ま、まだ…数回した程度で(ゴニョゴニョと口籠る。初めの数度ははこちらも余裕がなく、その後は努めて優しく…した結果挿入には至らず…最近はようやく理性が働いてお互い手と口だけ、という有様だが)】
【(罪悪感に苛まれるのには十分すぎた。もともと陰気な性格が、輪をかけて暗く)】
【(兎にも角にも、と筆を持つ)】
【気になることがあれば、変えてくれていい…です…】

(元々この寺の住職だった僧が亡くなって十余年になる。遠く、山3つ向こうの街にある大きな寺で法要を営むのでお越しくださいと手紙が来たのはひと月ほど前のことだ)
(この辺鄙な山奥に引きこもるより前は、そちらで住職をしていたのだと言う)
(僧には大層世話になった。……兄のことも含めて…)
(そう考えると、断るのも悪い気がして「伺う」と返事はしたものの)
(遠征…と言って差し支えなかろう…の間、江雪を一人にするのは憚られ)
……、…。少し…遠いですが、一緒に行きますか…?
(と問うてみた訳である)
(この兄の名と面差しを宿した少年を、己の都合に付き合わせるのは我ながら非道なのではないかと思う)
(弟子と言うには師にあたる己に貫禄がなさすぎるのもあって、口さがない者など「鬼坊主のお気に入りの稚児」だと悪口を言う)
(腹立たしいことに…その通りなのだからタチが悪い)
(そんなつもりでは無いが……欲望のままに、まだ幼さの残る体を暴いたのに違いはない)
(江雪がどうしたいか、まず確かめよう…)

693江雪 ◆MU.DuagW1U:2021/07/17(土) 00:14:07
(白い髪を揺らす大人びた目の少年が振り返る)
(小夜殿の問いに少し思案し)
(というのも、寺の暮らしで少しは体が育ったとはいえ頑健な肉体とは到底言えず)
(足手まといになってはと遠慮する気持ちが半分)
(もう半分は、ここに一人残って雷雨の夜を過ごすことと、小夜の目が無い所で村の大人達からあけすけに蔑まれるのと)
(……同年代の者達はそうした事より仕事や色恋に夢中で助かるが……に不安が無いと言えば嘘になり)
(迷ってから背筋を伸ばして)
……あ……の、お伴しても……良いでしょうか……。
お手間はかけませんし……早く……歩きますから
(深く頭を下げる。おぼろげに、山の向こうは生まれ育った街だったかと思い出すがもう過去のこと)
(今は小夜殿への思いを遂げた“江雪”だ。先日慰めていただいた時の肌の熱を思い出すと胸の内がくすぐったく温まり、勇気が出る)

【よろしく……お願いします】
【(そっと小夜の顔を覗き)】
【……なかなか……小夜殿を…追い越せませんね……】
【(すらりと手足が伸びてきてもまだ小夜の方が大きいか)】
【(難しい顔をする小夜の頬を両手で包む)】

694小夜左文字 ◆grqZWuW4dc:2021/07/24(土) 02:02:58
(江雪の足では山越えは難儀であろうと思うが、それならば自分が背負って行けば良い)
(山寺に一人で置いていく方が心配でもある)
(噂のせいで江雪に襲い掛かろうと言う不埒者が現れるかもしれない)
(もっと悪ければ、時間遡行軍との戦いに巻き込まれるかもしれない)
(万一、刀剣男士にでも行きあったら)
(江雪左文字の生まれ変わりだなどと知られたら)
(江雪の返事にどことなくほっとして、いつのまにか握りしめていた拳を緩める)
……では、一緒に…
(荷物を用意しなさい、と伝えたもののお互いに殆ど身一つのようなものだ)
(まだ正確には僧侶では無い江雪には袈裟も無い。比較的きれいな墨染と小袖を渡し、髪をまとめるように綾紐を添える)
(兄に似た髪の色が恋しくて、切れと言うつもりはもとより無い)

(翌朝まだ暗いうちから出発する。山を降り、里を抜ける頃には周囲が明るくなってくるが)
(からりと晴れる様子は無い)
……江雪。…今日は霧が出そうです、から
(片手を繋ぐ。山中の霧は驚くほど濃密になることがある)
(伸ばした手の先すら見えなくなることも珍しくない)

【(頬に触れた手の上に自分の手を重ねる)】
【私は、この方がいい…です】
【(微かに表情を緩め、両手を江雪の腕に滑らせて背中に回し、抱き寄せる)】
【(兄には、したくとも叶わなかった事だ)】
【…江雪……】
【(唇を重ねる。ただそれだけだと言うのに、下半身が反応しかけている)】
【(体勢的に少し腰を屈めるのをいいことに微妙に腰を引いて)】

695江雪 ◆MU.DuagW1U:2021/07/25(日) 23:10:39
(小夜殿が安堵したように微かに息を吐いたのを感じる)
(ついていっても迷惑ではないようでこちらも安心した)
……はい……!
(雨が降るとは思うが、小さな畑にたっぷりと水をやり、お堂の戸締りを確かめて)
(来ないとは思うが一応村の者への伝言に、留守にする旨を書き戸の前に置いておく)
(できるだけ身綺麗にして早めに横になり)

支度が……できました
(髪を高く結うと首筋が幾分涼しい。揃えるのが下手な前髪は変わらないまま)

(これから越える山の上を見上げ、乳を流したような霧を眺める)
(ほうと静かにため息をついていると、掌がすっと掬われて)
あ……っ、はい……。気を…付けます
(さらりとして硬い大人の大きな手をしっかりと握る)
(斜面で道を踏み外しでもしたら本当に足手まといになってしまう)
(進む先に集中し)

【(包まれるのがこうも安らぐものだとは知らなかった)】
【ん……小夜…殿】
【(瞼を伏せる。触れる唇には素直に、んむ、と食むようにすり合わせ)】
【(同じだけ抱きしめ返そうと、少し背伸びをして小夜の背に両腕を回そうとするが)】
【(引き寄せているようにしかならない)】

696小夜左文字 ◆grqZWuW4dc:2021/07/29(木) 23:58:28
(江雪が転んだりしないように調節しながら山道を歩き、少し道が開けても手は離さずにそのまま引いていく)
(肌に冷やりとした霧が纏いつき始めると、進むごとに乳白色が濃さを増して)
江雪、大丈夫…ですか…
(少し振り返って江雪がそこに居るか、手を繋いでいるのは本当に江雪か確認する)
(ともすれば霧の中に溶けてしまいそうで歩調を緩めるが、黙々と歩を進めるうち、じき午を過ぎ)
(軽い食事と休憩を挟んで再び山道を行けば、あっという間に日が暮れる)

(低く張り出した木の枝にそこらで集めた枝葉をかけて夜露を凌ぐ庇を作り、火を焚く)
(切り出した竹の胴に干米と味噌玉に水を入れて火にかければ簡単な雑炊のようなものが出来)
おあがり…
(もさもさと食べながら、ぽつりぽつりと話す。ここまではずっと山道を歩くだけなため江雪には面白いこともあるまい)
明日の夕方には…町外れに出ます
(宿に寝かせてやろうと幾許かの銭は持っている。今夜は野宿するしか無いが、3日間ずっとそれでは江雪の身体への負担が大きいだろう)
(この少年の身は、健康ではあるが頑健では無い)
(線の細い横顔や銀糸のように柔らかな髪を眺め)
……足は、痛みませんか…?
(こちらへおいで、と声をかける。胡坐を組んだ膝の上だ)
夜の山は冷えます、から

【(江雪の腕に逆らわず、緩く抱きしめてから身を起こし)】
【おみやげです…】
【(籠に入った桃を取り出して手渡す。馥郁とした香りが広がり)】
【冷やして食べ……】

【(言いかけた横から和泉守が湧いて出て)】
【冷やして食えとよ!】
【おっと、特に他意は無いぜ。毎日イヤんなるほど暑いからよ、水飲んで、メシちゃんと食って、たっぷり寝ろよ!って言いにきただけだ】
【(いちおう近侍なんでな!と腕を組み)】
【そうそう、お前の部屋の「えあこん」かけておいたからよ】
【(設定温度18度。最早嫌がらせの域である)】

【(じゃあな!と去った後ろ姿に殺意の篭った目を向けていたが)】
【(江雪に向き直ると、親しいものだけがわかる程度に心配そうな顔で)】
【江雪も…気をつけてください……】

697江雪 ◆MU.DuagW1U:2021/07/31(土) 20:20:27
霧の中はともすると小夜殿の顔すら靄がかかる
(表情が読み取り辛いが、何度も確かめる声の語尾の調子に心配が滲んでいる気がして)
はい……、はい、ここに……小夜殿
(木霊のように返しては、しっかりと手を繋ぎ直す)
(昼の休憩の合間に足を伸び縮みさせたり足首や脛を揉んだりしたが、同じ速度で歩き続けるのは思ったより難しく)
(小夜殿ならもっと速く行けるのに……とままならない体を恥じる)
は……ぁ、私も……、普段から…もっと……山に…入っておけば……

(ゆっくりと日が暮れる。賑やかな虫の声を聞きながら小夜殿の支度を手伝い大きい葉や比較的乾いている杉の皮などを見つけ)
いただきます……
(手を合わせて温かい食事をとると人心地つく)
ふふ……雨でなくて…本当に良かった……
(湿った肌は、日が暮れれば火に当たるくらいが丁度いい。とろとろと姿勢を崩ししかけたが、声がかかって背筋を伸ばす)
いえ……!足は平気…です
(その勢いの良さが意地を張っている事を証明しているが、招かれておずおずと這うように膝に乗り)
……
(ぐんぐん育った小夜の長い足と、無駄なく張った脛や腿の形が愛おしくもあり嬉しくもあり)
(安心する、なのに胸がどきどきする)

【(頬を緩ませて離れ)】
【あ……ありがとう…ございます……】
【(両手で桃を受けとる。甘い香りにうっとりしていると威勢のいい声が)】
【は…………い…っ!ありがとう……ございます】
【(気圧されながら見送った後、えあこんから強く風が吹き始める。一度肩を震わせてから小夜の横にひっつき)】
【お陰様で…今年はちゃんと……具合が悪くなったら、すぐ…休むようにしていますよ……】
【桃…、冷やしたら……一緒にいただきましょう……】

【(「そう言う君が歩き回っていると他の者の気が休まらないんだけどね、少しは落ち着いたらどうかな」)】
【(と蜂須賀が難癖をつけているのか引き留めているのか分からない絡み方をしているのを遠目に)】

698小夜左文字 ◆grqZWuW4dc:2021/08/05(木) 20:33:02
(横抱きに近い状態で膝の上に座らせると、江雪の体はすっぽりと収まってしまう)
(兄の姿をしたぬいぐるみを抱っこしていた頃は、自分が今の江雪の位置にいて、包み込まれると安心した)
(江雪のすらりとした足に片手を伸ばし、揉むように摩る。少し冷たくなった爪先を手のひらに包み込んで温め)
(遠慮してか、背筋を伸ばしたままの江雪を自分の体にもたせかけるように引き寄せる)
(薄青く見えるほどの艶やかな白い髪に、気付かれない程度に頬を寄せる)
おやすみ……

(翌日はよく晴れ、予定より少し早く日が暮れる前に町外れまで下ってくることができた)
(野盗のたぐいに会わずに済んだ…今は、どうやら荒れた時代では無いらしい。この辺りではまだ貧しい者も居るが、飢えてはおらず)
(戦国の頃のようなギスギスとした気配は感じられない)
(身に染み付いた癖で、周囲を探るようにしながら江雪の手を引いて大通りに出て)
(小綺麗な宿に泊まることにする。物言いはキツイが人の良さそうな女将が切り盛りしているらしく、胡乱な雰囲気は無い)
(宿の少し先に湯屋がありますよ、と仲居に聞いて)
……江雪は…銭湯は初めて、ですか…?
(行ってみるかと問う)

【(肌寒いほど冷えた風の中、江雪の体温が心地よい)】
【(自動的に適温に変わっても離れず)】
【(桃は蜂須賀が気を利かせて「れいぞうこ」へ入れてくれたようだ)】

【(本丸を一回りし、掲示板に「酷暑につき熱中症注意」の貼り紙をして)】
【(へえへえ、部屋で大人しくしてりゃあいいんだろう、と生返事しながら(蜂須賀の)部屋へ入る)】

699江雪 ◆MU.DuagW1U:2021/08/13(金) 21:17:21
あ……
(吐息が漏れる。じわりと温まる足先に、霧の中で冷えていたのだと自覚する)
(もたれた胸から微かに心音が伝わるだろうか。そっと上から近づく気配を感じて囁きの中に慈しみを聞く)
はい…、また明日……
(片手で小夜殿の胸元を軽く握り、すっかり安心して眠りにつく)

(昨日はどこをどう通って来たやら、周りを見渡しながら歩き続け)
(町が見えれば、もう一息と静かに元気を出す)
(村ではたまにしか見ない行商人が行きつ戻りつしているのや、道の向こうに何やら蒸気と煙が揺らいでいるのを眺めながら小夜について行く)
(宿がとれたようで安心していると声がかかり)
銭湯……ですか
(先程見た、夕暮れの影に蒸気が出ていたあたりかと見当をつけ)
…その、無駄遣いで…なければ……
(気になります……と小さく漏らす)

【(しばらくくっついていると少しずつ照れが湧き上がる)】
【(短刀でもないのにずっとこうしているのはどうなのだろうか)】
【(一歩下がり)】
【れ…っ】
【れいぞうこ、を……見てきます】

【(蜂須賀は桃を冷蔵庫に入れたついでに切り分けられた西瓜を取り出す)】
【(乾かないように包んでいる透明な“らっぷ”という膜には簡略化された蜂須賀の似顔絵が描いてあり)】
【(先にお八つをもらった浦島が、遅れた蜂須賀に取り分けてくれたのだと分かる)】
【……これかな?】
【(自室に戻り涼んでいると騒々しい刀がやって来た)】
【暑すぎて部屋を間違えたのかな】
【(口元だけは笑顔だ)】
【(机には氷の入った麦茶が二つ。ツンと頂点を上に向けた三角の西瓜が、冷蔵庫にあった時より薄くなり二きれ。塩は豆皿に)】

700小夜左文字 ◆grqZWuW4dc:2021/08/14(土) 00:43:15
(腕の中の小さな…小鳥のような…江雪の温もりを大切に大切に包み込む)
(幸福な思い出と同時に、幸福な“今“そのもので)

(街中でも無意識に江雪の手を引き)
(今なら一番湯だという番台に小銭を払う。埃っぽい着物を脱いでしまうと太刀のように引き締まった裸身を晒す)
(本丸では大風呂をよく使っていたし、こちらで生活を始めてからも自分の肉体に対してどうこうと考えたことがない)
(が、江雪の白い肌が目に入った途端、他の客…幸い今のところ気の早い老人ばかりだ…の目に入らぬよう壁になる位置に陣取る)
(湯殿の薄暗い中でも、窓から入ってくる夕刻の細い光に蛍のように浮かび上がる珠の肌)
(しまった……と眉間に深い皺を刻む)
(しかも、失念していたが湯屋といえば混浴である)
(汚れを洗い流すと、どこからどう見ても「適齢期」で「役者のような美形」で「良いところの若旦那」に見える江雪に視線が突き刺さる)
(丁度いいお嬢さんを紹介しようと俄然張り切り始めた女人を江雪に近づけないようにひたすら捌く)

(湯当たり寸前でどうにか湯を出て二階へ上がり)
(江雪と自分とに按摩を頼む。特に江雪は長距離の慣れない山歩きで疲れただろうと、念入りに解してもらうように伝え)
ついでに…髪結も頼みましょう。明日には法要ですから……
(いつもなら流したままの江雪の長髪を、きちんと結っておこうと考えたのである)

【(江雪を呼び止めようとしたときにはもう遅く)】
【あ……】
【(小さく頭をかいて、後を追って厨へ向かう。そろそろ桃が冷えているだろう)】

【ハン…?】
【(一歩下がって框と敷居をぐるりと見回し、蜂須賀の部屋で間違っていないと確認)】
【間違ってねえ】
【(太々しさが板につきすぎて、最早嫌味もどこ吹く風)】
【(二人分の用意があることすら当然と言わんばかりに、蜂須賀の隣に座り)】
【いただきます】
【(言うなり、サッと西瓜を取り上げて齧り付く)】
【ちっと薄いんじゃねえのか?切り口が。ケチ臭え】
【ま、腹は減ってねェから良いがよ】
【(大雑把に塩を摘み、指を舐め)】
【(西瓜を食べ終わると満足気にため息をついてから、ニコニコと蜂須賀にちょっかいをかけ始める)】
【おう、ひとつ花火でも眺めに行こうじゃねェか】
【本丸でも見られるがよ、隅田の花火ァまた違わァ】

701江雪 ◆MU.DuagW1U:2021/08/15(日) 20:11:31
(はぐれないようにと小夜殿の手を握り)
(自分がぼんやりしているから助けてくれているのだと考えればありがたく)
(湯屋に入れば邪魔にならないようにと隅で着物を脱ぎ始める)
(時折見上げては小夜殿が難しい顔をしているのが分かり)
髪を綺麗にしたら……手拭いで隠してしまいますね……
(向こうのご老人よりも白い髪はやはり目立つかと気後れして、手早く体を洗いに行く)
(横目に見る小夜殿の体は逞しく……月明かりや小さな蝋燭を頼りに見る機会は何度もあるがまだ見慣れない)
(幸いな事に、見ているだけで体が反応してしまう前に女性が次々と話しかけてきて)
(村の若者には無い勢いに、たじたじになりながら頭を働かせて返事して気を逸らせる)

(人に酔いそうになった所で二階に上がれば、風が渡って一息つけた。焚火の前で小夜殿にしてもらった方が心地よかったが、按摩もツボを心得ていて遠慮なく圧して来る)
は……ぁ
(今日は結構な贅沢をしたから、山寺に戻ったらまたいくらか村の仕事を手伝ってお返ししないと、と気の早い事を考えて)
あ……、髪、ですか……。小夜殿も……一緒に…?それなら…いいですね……。
(弟子ばかり身なりを気にするのも良くないですし、普段はご自身の事を二の次にされるから、兄君もお喜びになるかと……)
(などとぽつぽつ話す)

【(頬を染めて小夜の数歩先を進む)】
【お邪魔します…】
【(中に声をかけてから厨に入り、冷蔵庫から桃を取り出すが)】
【……包丁は…どちらでしたか】
【(やっと小夜を振り返り)】

【……そうか】
【(軽く流されて肩を竦める。前髪を耳にかけてから西瓜のもう片方を手に取り)】
【お茶請けにはこれくらいで十分じゃないか?】
【(塩を少しだけ振ってさくさくと音を立てて食べ、懐紙で指先と口元をおさえる)】
【(麦茶を飲み干しながら、和泉守の提案に瞬き)】
【どう違うのかわからないけど……行かないと比べようもないか。いいね】
【(素直にいい提案だと思ったから、つまらない小言はやめた)】

702小夜左文字 ◆grqZWuW4dc:2021/08/16(月) 00:40:47
(江雪と並んで俯せに横たわると、肩甲骨のあたりをぐいっと押されて息を吐き切る)
(痛くはない。心地よい刺激だ)
(「えらい凝ってますなあ」と言う按摩が、侍でもなく農民でもなく、さりとて人足とも違う筋肉のつき方に不思議そうにしていて)
(山暮らしだと伝えると「へえ」と笑う)
(盲の彼らは江雪の見た目について何も言わないので助かる)
(江雪の脛を解しながらも山里の様子はどうかとか、山道は危なくなかったかとか、そんな話題に終始する)

え…いえ、私は……
(髪結まで頼まなくとも纏まっている、と言いかけるが、疲れが取れたか少し饒舌になった江雪に纏まっていないと指摘され)
(肩より少し長い程度に伸びた髪に手櫛を通す)
(兄達同様に髪質自体は柔らかい。ただ決定的に癖が強い…というか反抗的なのだ)
(結ぶと鬣のように跳ねる)
(江雪だけきちんとさせて、自分は構わないままでは可笑しいと指摘され、渋々と髪結の前へ座る)
纏めていただくだけで…結構ですから……
(いっそ坊主らしく剃髪に、とも思ったが、江雪に止められ)
(鬢付け油でキッチリと髷を結われると江雪に向かって)
おかしくないですか…?
(湯上りなので首から下は着崩した上に尻端折りで褌が丸見え)
(腹掛けに股引姿の江雪も似たようなものだが、こちらは絹のような白髪を結い上げると)
(たちまち匂うような若衆ぶりで)
(どこに出しても恥ずかしくない、大名の若様か都で評判の役者に見える)
(髪結までが「ほぉ」と言ったきり絶句した)

【(本丸では、兄弟の短刀と太刀が何らの事故で入れ替わったと思われている)】
【(以前には手入れ中の刀が突如2人に増えたこともあるせいか、おおらかに受け入れられて)】
【包丁…あ、違います】
【(呼んだ?と顔を出す藤四郎に手を振り)】
【水蜜桃、なら…手で剥けますから……】
【(行儀は悪いがかぶりついて食べることを提案)】

【(蜂須賀が乗ってきたことに気を良くして、良い案だろうとドヤ顔)】
【(どうせ浴衣姿だからと(念のために刀は持っていくが)そのまま時空の門をくぐる】
【(緩やかな弧を描く橋の上には既に人集り)】
【(屋形船とかもっと目立たない所になどと言いださないうちに、手を引いて欄干の前へ出る)】
【(長身の四方髪が二人も並んだ事に文句を言おうとした衆人が、何処の役者が並んだかとポカンと口を開けた途端に)】
【(ひゅうっと火球が駆け上るや、パァっと四方に光の花が開く。続いてドーンという音)】
【(間髪入れずにパラパラと小気味良い音をさせながら星が散り、降ってくる。まるで流星群の中に立っているようだ)】
【玉屋ァ!鍵屋ァ!】
【(どっと湧いた歓声に応えて川の両岸から次々に花火が打ち上げられる)】
【(枝垂れ柳に乱菊、二重三重に重なる輪模様に色変わり…)】
【(手を取ったままの蜂須賀の方をそっと盗み見る)】

703江雪 ◆MU.DuagW1U:2021/08/18(水) 22:58:06
(たびたび櫛を通して簡単に結った小夜殿の髪は、その跳ね方さえ何か懐かしいものを思い起こさせて微笑ましいのだが)
(前世からの頑固さで背筋を伸ばしたまま譲らず。とはいえ触れる髪が無くなるのも……惜しい)
つくづく……私も我欲が捨てられない……
(自戒を込めて長く息を吐き窓の外を眺め)
(仕上がりを確かめるような戸惑いを含んだ声に振り返る)
ああ……
(癖のある髪を、しっかりと油を使ってまとめれば、濡れ羽か繻子かのように滑らかな艶が出て)
(この辺りの普通の人間に比べて持て余し気味な引き締まった手足が露わで)
(門前の武神の像のように逞しく)
……
(思わず身を乗り出し、彼の膝の上に両手を重ね置き見上げる)
立派に……なられましたね……
(戦の道具のままであれば叶うはずもない成長した姿)
(自分の中の何かがほろりと涙しそうになるのを指先を目元にやって押さえ)
いえ、妙な事を…申しました……

【なるほど……、では……】
【(つう、と爪を立てた薄皮を向けば滴るような蜜で潤んでいる)】
【はい……】
【(小夜の口元へ差し出せば、手首へと滴り)】

【相変わらずせっかちな……!】
【(急いでついて行く。時を遡った先の人だかりに物怖じしかけるが、考えるより先に連れていかれるまま)】
【あっ、すまない。……わ……!】
【(爆ぜる火が視界を照らす。遅れて届く響きは木の橋を揺さぶっているのかと思うほど体の芯まで響く)】
【(歓声の中、次々と打ちあがる花火が輝き、散ってはまた次の仕掛けが)】
【……】
【(汗を拭うのも忘れて魅入る。そよぐくらいの風が煙と群衆の熱気を柔らかく払う)】
【(大きな花火が上がる時には、欄干に置かれた和泉守の手を無意識にきゅっと握り)】


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