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◆grqZWuW4dcと◆MU.DuagW1U

502同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/02/05(火) 23:40:40
>>501
【(唇の触れた所を指先で確かめ、ふっと息を吐いた後に)】
【おい】
【(マスクを引っぺがして唇を重ねる)】
【煽ったのはあんただからな……俺は、強ぇから、うつらねえの!】
【(蜜柑か生姜湯か、甘い唇を奪い)】

503陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/02/05(火) 23:49:56
>>502
【んむ⁈】
【(突然で目を丸くし)煽っ…ンン】
【(熱で乾く唇に、同田貫の唇が被さって僅かに擦れる感覚が愛しい)】
【そがいな無茶言うて…まあエエわ…んー】
【(顔を少し傾け掬うように重ね、舌を差し出す。柔らかく動かして擽り)】
【(顔が離れると小さく笑う)】
【(ほれ、やっぱしこじゃんと可愛いじゃろ)】

504同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/02/05(火) 23:53:44
>>503
【(舌を添わせれば、ちゅ、ちゅと野郎二人の口付けにしては可愛い音がする)】
【(つられて満足げに口角を上げ)】
【じゃ、寝ろ】
【(炬燵から布団へと抱きかかえて強制連行し)】

505陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/02/05(火) 23:59:56
>>504
【(同田貫のこういう笑顔を知っているのは自分だけだ)】
【(見惚れていると布団へ運んで寝かしつけられ)】
【うんうん、ほじゃの……ってエェーーーー?】
【(への字口で頬を膨らませ)】
【添い寝!おまんは強いんやき、うつらんのじゃろ!】
【(子供か⁈というような口調で言い募り、布団の片側を空ける)】

506同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/02/06(水) 00:02:17
>>505
【……しょうがねえなあ】
【(わざとらしいため息をついて布団に潜り込む)】
【大人しく寝ろよ】
【(軽く背中を撫でて、眠るまで見つめ)】

507陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/02/06(水) 00:09:38
>>506
【(同田貫の気配と温かさにムニャムニャと眠気を誘われ)】
【うん…おやすみ……】
【(すうすうと寝息をたて始める)】
【(まだ少し熱はあるが、随分楽になった)】
【(『同田貫効果』のようだ)】

508同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/02/06(水) 00:11:28
>>507
【(少し熱いくらいの体温に、こちらも目を伏せる)】
【……おやすみ】

509陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/02/10(日) 23:39:03
>>473
(同田貫に覆い被さり、舌先に吸い付く)
おまんの…気持ちエエとこは全部、っ全部わしのもんじゃ
(ちぽん、と肉茎の先を抜き出せば裂けた穴から精やら小便やらの入り混じったものが溢れ出してくる)
(左右に割り広げられた同田貫の茎…だったものを押さえた指にまで絡んでいる)
(他に。この体で他に、別の男の触れていない所…)
(頭の芯まで溶けきった同田貫の顔を見ると、ぺちんと頬を叩く)
寝なや
(ヒクヒクと震えながら白目を剥きつつあるその表情に唇を尖らせ)
(おもむろに針を取り出して、裏側の袋の近くを左右からぶすりと貫き通す)
(針といっても太さはかなりあり、肉を裂く感覚が伝わってくる)
(そのまま、裏筋の根元に沿ってもう4本差し込み)
誰でも見たらすぐ…おまんがわしのモンやちわかるようにしとかんと…


【(コッソリと隠れ家の方へ引きこもる。入り口には立入禁止の貼り紙)】
【(風邪を完全にこじらせてしまい)】
【(枕元に引き寄せた書板の上で手紙を書くと、ぺしょりと潰れ)】
【うぅ…(カタツムリよろしく布団に引っ込んで)】
【んごごごご…(寝る)】

510同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/02/12(火) 07:28:16
>>509

【(枕元に水と薬を置く。覗き込んで眠っているのを確かめ)】
【(とっくりと眺めてから小屋を辞する)】
【(戸の外、貼り紙の下に座り込んで、誰も起こしに来ないよう番をする)】

511陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/02/12(火) 14:25:25
>>510
【むにゃむにゃ…んむ…?】
【(水と薬に気付き、起き出す。寝間着の上に毛布を被り)】
【(審神者か御使い狐だろうかと首をひねりつつ、表の張り紙を剥がそうと戸を開けて)】
【(岩のように座り込んだ背中に笑みを浮かべ)】
【(素早く横抱きに抱き上げて引き込むなり、足で戸を閉め、有無を言わせず口付ける)】
【ん〜〜〜……】

512同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/02/12(火) 22:44:54
>>511
【……ん?起きていいのか】
【(戸が開いて顔を上げると抱えられ)】
【あ、むつっ!?ん……んっ!】
【(目を瞑って唇を重ねていたが息継ぎし、何を言うか迷った後に)】
【寝ろ!!!】
【(頭にごちんと手刀を落とす)】
【ぶりかえすだろ(と付け加え、足をばたつかせる)】

513陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/02/13(水) 10:00:55
>>512
【(たっぷり口付けて満面の笑みだったが)】
【だっ!!!】
【(手刀を受けて仰け反り。頬を膨らませる)】
【おまんこそ、こがなとこに座り込んじょったら風邪ひいてしまうぜよ】
【(暴れる同田貫を取り落としそうになりつつもどうにか室内に連れ込み)】
【(火鉢の側の…いつも自分が座っている位置に座らせる)】
【(小机の上にも脇の棚にも、手を伸ばせば何でもすぐ手の届く位置)】
【(その側に布団を引いてきて寝転がり)】
【わしはヤキモチ焼きじゃからの。目ぇの届くとこにおってつかいや】
【(いけしゃあしゃあと言い放つ)】

514名無しさん:2019/02/13(水) 13:00:07
>>513
【……俺は強ぇから】
【(手足は冷え、陸奥守の触れた所が熱くさえ感じる)】
【(陸奥守の笑顔を眺めてから火鉢に向き直る)】
【近くにいたら、あんたに触りたくなるだろ】
【(後ろ手に菓子の包みを渡す。万屋で買った金平糖だ)】
【(病み上がりにちょこの油は良くないと聞いていた)】

515陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/02/13(水) 14:24:36
>>514
【おお、触ってもエエぞ】
【(同田貫の無骨な手に撫でられるのは好きだ。目を細めて見上げる)】
【(向こうを向いてしまったその手に小さな可愛らしい包みが乗っていて、受け取って開けると)】
【こいはエエのう】
【(早速ポリポリと口に運ぶ。あまり食欲がなく水気のものばかりだったところに、甘味がじんわりと沁みる)】
【(二つ三つ食べたあたりで包み直して薬を飲み)】
【(布団を引き上げて)】
【同田貫。その、下の棚開けてみ】
【(熨斗のついた箱がごろりと出てくる。店先にずらずらと並ぶ「ちよこれいと」を選びきれず)】
【(趣向を変えて、酒の飲み比べせっととか言うものにした)】
【(新酒と熟成酒の瓶が詰め合わせにしてある)】
【ちっくと早いけんど、ばれんたいんでーじゃ】
【…こんなナリじゃあ格好がつかんのお…(ボヤきながら寝返りを打ち、寝る体勢に入りつつ)】
【同田貫…側におってや…】

516同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/02/13(水) 21:44:50
>>515
【あのな、それじゃあんたが寝られないだろ?】
【(振り向くと、金平糖が少し乾いた唇に運ばれる所)】
【(また目をそらし)】
【棚って、こっちか?】
【(箱に表情を緩め、陸奥守の隣に戻って向き合って箱を見せる)】
【ありがとさん】
【(ぐしゃぐしゃと頭を撫でる。そのまましばらく髪を撫でつけ、眠ってからそっと放して見つめる)】

517陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/02/14(木) 16:46:31
>>516
【(犬か何かのように撫でられつつも、むふん、と満足げに笑い)】
【(心地よさにそのままウトウトと眠りに落ちる)】

【(目覚めると、腕を組み座った状態のまま寝ている同田貫に気付く)】
【(室内は温まっていて心地よく)】
【ほにほに…】
【(起こさないよう気をつけて毛布を掛け)】
【もうこんな時間かえ。よう寝た…っうぅーん(伸び)】
【(体調も良くなっている)】
【同田貫のおかげじゃの】

518同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/02/18(月) 10:53:30
>>517
【(しばらく狸寝入りして、片目を開け)】
【……流石に休めたか?ま、あんたの事だ、すぐ仕事に戻ってんだろうけどよ】
【(何となくむすっと口を引き結び)】

>>509
あ、あ……
(痛い、痛い、痛い、ああ、壊れる、気持ちいい。こんな体の俺に……ここまで)
う……?む…つ、触っへ、さわっぇくりぇ……
(頬を叩かれてようやく言葉を発したが、次の責めに全身をぶるぶる震わせて)
ぐっっ!?ぐひっ!??ひぃいいいいいいいい!!
(焦点が合わなくなる。舌まで突き出て震え、だらりと唇の横に零れ)
(肉体を鍛えようとも柔らかく繊細な場所を貫かれて弱弱しく呻く)
(大きく開ききった足の間で、緩み切った肛門からほぼ腸液の汚物がだらだらと滲み)
……っつの…かみぃ、すきだ。すき……。なのに、おれ……が、おかしいから
…………ごめんな
(ぐったりと顔を横に向け)

519陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/02/27(水) 12:19:50
>>518
(びくん、と反応した同田貫の悲鳴と強張る筋肉のうねりに)
(汚れた男根がずくずくと疼く)
(切り開かれて左右に反ろうとする同田貫の裏筋の根元を梯子状に縫い止めてしまうと、針を小さな(だが太い)金輪に代えていく)
(意識を失いそうなのか、ぐったりとした同田貫の短髪を鷲掴みにこちらを向かせ)
(口付ける)
……謝りなや…おまんのせいや無い…
(緩んだ尻穴に肉棒の穂先を押し当てる。他の雄を十分に知った穴)
おまんは…わしのモンや

【春めいてきたのう〜(温み始めた空気にニコニコしながら卓の上を片付け、手紙を書いて)】
【(桜の形をあしらった最中を乗せておく)】

520同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/03/02(土) 00:06:32
>>519
(朦朧としたまま、浅く開いた唇に唇が重なれば)
(ふっと眉間の皺が緩む)
……っ……あ…あ
(汚れたこの身体と交われば陸奥守に穢れが移る)
(それでも離れがたい。陸奥守も同じだろうか)
(裂かれた男根から両手を放せば乾きかけの血が糸を引く)
(おずおずと恋人の背にすがり、押し当てられた熱を感じて)
(腫れ始めた瞼がまた涙で濡れる)
(内側を捏ね開かれれば、犬の時とは違うあるがままの陸奥守の形に安心し)
(小さく震える)
あ、あ、で……る、あんたの子種ぇ……あっ、射精る……っっ!
(内側から圧迫されて、膀胱を満たす陸奥守の精が溢れるのが気持ちいい)
(蝸牛の角のように左右に分かれた陰茎がぴくぴくと攣る)

【(最中をあぐあぐと頬張り、粉を払って筆をとる)】
【(お返しに、手紙の上に個包装の固焼き煎餅を乗せ)】
【(床を離れてきびきびと動く陸奥守を見ているとにやけて、妙な事を言いそうで)】
【またな(そっけなく言って洗濯当番に戻る)】

521陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/03/06(水) 10:38:38
>>520
(唇を離してもなお同田貫の頬や顎に、しつこく口付けを繰り返す)
(愛しさが募るほどに、嫉妬深く縛りつけようとする気持ちと、いっそスッパリ諦めれば良いという思いの間で身動きが取れなくなって)
(乱れるばかりの心を同田貫にぶつけてしまう)
……
(息苦しさに深く嘆息してから、緩く腰を揺する。じわりと絡み付いてくる肉壁が心地よく、恨めしい)
(背に腕を回して繋がったまま抱き上げ、力一杯引き寄せる)
(腹に密着すると肉の裂け目から溢れる汚液がぷちゅぷちゅと音を立てて)
(突き上げると跳ねる同田貫の陰茎がぐにぐにと擦れて擽ったい)
こがいになっても…わしを好きか?ホンマに?
(熱が出ているのか、少し熱い同田貫の肌を掻き抱く)


【(くしゅん!とクシャミをしてから慌てて周囲を見回す)】
【噂されちょう(風邪では無いアピール)】
【(手紙と煎餅と雑に淹れた番茶で一休みして、畳の上にごろんと横たわり)】
【ちっくと昼寝…まだ薄ら寒いのう】
【(広間のコタツを占領し、二つ折りの座布団を枕にゴロゴロ)】
【(年度末進行中!各自申告は早めに!と書かれた暦が忙しない)】

522同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/03/06(水) 17:21:30
>>521
(顔じゅうに降る口付けはどこか苦し気な息遣いで焦れているようで)
……ふっ、うっ、うぅっ
(陸奥守は俺のせいでは無いと言う。だが、現に陸奥守は苦しんでいるじゃないか)
(顕現してから元の審神者の下で幾人もの男を咥え、今や犬の瘤まで二本差しできる穴で陸奥守と繋がる)
(気持ちいい、だが、陸奥守は喜んでいない)
(荒淫と失血で朦朧としながら、強く抱かれて懸命にすがりつくが、力が弱い)
(揺らされれば生乾きの陰部の傷が開く。だが離れたくない)
す……き。すき……だ。陸奥守……っ
俺を…っ、潰してくれ……。壊して……くれ
(首に真っ直ぐ力を入れる事もできなくなり、がくがくと突かれるまま、恋人の肩口に頭が落ち、子供のようにまた泣きじゃくる)
……もぉ戦に出られなくっていい……どこにも行けなくていい……っ
頼む、傍……に、居させてくれよぉ……!
ずっと、ずっと隅に転がしたまんまでいいから……錆びるまで一緒がいい……
陸奥守、陸奥守……、許してくれ……!俺のこと嫌いでいい、から……!
あんたのこと見てるだけでいい……!
…………愛してる

523同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/03/07(木) 20:29:04
>>521
【(うっかり一度通り過ぎてしまい、炬燵まで戻る)】
【陸奥守、この『手入れ控除』って何て書きゃ……】
【(疲れているのか、寝入る陸奥守を屈んで眺め)】
【(そっとこめかみに口付けて、他の奴に聞きに行く)】

524陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/03/13(水) 12:30:52
>>522
(もたれ掛かってくる同田貫を抱きしめたまま、泣き出してしまった恋人の顔を見られず)
(じっと動きを止める)
(強くあること。武器であること。自分の存在はそういうものだと言って憚らない同田貫が、全てを捨てても良いと言う)
(言わせたのは、わしじゃ…)
(弱々しく泣きじゃくるのをあやすように、背中をさすってやりながら)
(弱く首を振る)
そないなこと言いな…
(強い同田貫に惹かれた。何処で折れようと、孤独だろうと己の意思を貫く頑なさ)
(以前の主人の名残を引き摺っていても良い、男に拉がれて狂う体でも)
(側で共に歩めるなら。と…だがそれは次々に溢れてくる独占欲で意味を変え、同田貫という刀の存在そのものを否定しかねないほどに肥大してしまった)
(わしの我儘を…ずうっと受け入れさせてしもたせいで)
わしも…愛しとうよ……

(眠る同田貫の背を眺めながら、同田貫の本身を手にしたまま、もう一刻近くも動けずにいる。手入れに出すつもりが)
こんまま…錆びるまで、か…
(それともいっそ一思いに…という剣呑な考えを振り払い、部屋を出て手入れに向かう)
(急ぎで!と御札を投げ込んで使い狐を急かし、戻ってきた黒鞘を佩く。馴染んだ自分の本身に比べて少し長く、重い)


【(春めいてきたと思えば嵐、暖かくなるかと思えば唐突な冷え込み)】
【(甘酒で暖をとりながら書類不備が無いか確認している)】
【…ハンコの押し忘れ…こっちは………】
【(向かいでは博多が算盤を弾きながら「こいも金額が合うとらんったい…」などと呟いていて)】
【(この一角だけ瘴気が渦巻いている)】

525同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/03/18(月) 23:10:45
>>524
(動きを止めた陸奥守に不安になり、歯を食いしばって腰を振るが)
(背を擦られてやがて力を抜く)
俺は……、おれ、は……本気で……
(命をくれてもいいんだ)
(同田貫は陸奥守が気に入るような物、あるいは陸奥守にとって価値のある物を持ち合わせていない)
(だから自身の全てを差し出す以外に彼を引き留める方法を思いつかず。矜持を捨てて身も蓋も無く縋る)
(情けなく惨めな姿に呆れられてしまうだろうか。それでも陸奥守を失うのは……辛い)
(愛していると、陸奥守の故郷の言葉が聞こえてどっと気が緩み、意識が遠くなる)

(身じろぎもせず深く眠る。熱を帯びた体が嫌な汗をかく)
(どれほど経ったか、ふと、陸奥守の気配がごく近くにある気がして薄く目を開き)

【(陸奥守達の、有って無いような休憩を見計らって陸奥守の袖を引っ張り)】
【(廊下の角で目の下に隈を作った顔をくしゃくしゃに撫でて、頭をぎゅっと胸元に抱く)】
【ん゛……】
【(喉風邪を引いたから、長話する訳にも口付ける訳にも行かない)】
【(襟巻に口元を隠して、陸奥守の手にキャラメルの箱を押し付ける)】

526陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/03/29(金) 10:29:10
>>525
(自分の本身は同田貫の枕元へ着替えに重ねて置いてある)
(そのまま、自室には戻らず無人の道場へ上がる。さわさわと風の音がする以外、静まり返った中に床を踏む微かな軋みだけが聞こえ)
(中央に程近い位置に立って呼吸を整える)
(腰の鞘をやや大きめに前へ出し、柄を握る。この刀の映し身では無い自分にも抜ける、という根拠のない自信があった)
(…言うて、抜けんやったら格好悪いの…)
(小さく苦笑し、右手指にこもり過ぎた力を抜く。肩を落とした瞬間)
(滑らかな鞘走りと共に真一文字に空を断つ)
(甲高く澄んだ鋼の震える音)
(次いで、右へ振り抜いた手を返し左上へ払い上げ、半身踏み込みながら振り下ろす)
(暫くそうして型をやり)

(息を切らせながら納刀する頃には腕が小さく震えている。刃の厚み、重さ。性質はあくまでも素直であるのに鬼神の如く力強い)
なるほど…同田貫じゃ…
(これを片手で振り回して銃を抜く余裕などありはしない)
(真向から断ち割るための力か)

【わ。何じゃ何じゃ……】
【(わしわしと撫でられ、抱きしめられて目を瞬く間に当の同田貫は物も言わずに去ってしまう)】
【(手の中に残った箱には「滋味豊富」の文字。デレっと笑って仕事に戻り、全員分の書類を仕上げてしまうと死んだように眠り)】
【ふあ……むにゃ…。おお、もう桜の時期かえ】
【(目覚めると閉めっぱなしだった障子戸を開け放つなり「花見!弁当!でーと!」と言う論法で同田貫を探しに飛び出す)】

527同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/03/31(日) 23:26:36
>>526
(体を起こし、傷が元通りになっているのを確かめる)
(取り乱さなかったのは陸奥守の本身が傍にあったためもあり)
(自身の本身が陸奥守と共にあるという、理由の無い確信があったためでもあり)
(恰好を整え、陸奥守吉行を片手に肉体の陸奥守を探しに行く)

(ふらりと道場に寄った時には、陸奥守が刀を納める少し前だった)
(戸口から俺自身を振るう陸奥守を瞬きもせずに見つめ、つい、答える)
ああ、呼んだか?
(先にあれほどの醜態を晒したばかりだったが、不思議と心は鎮まっていた)

【(喉風邪も治っていたが、いつまでもぐずぐずと布団の中におり)】
【(起こしに来た陸奥守の腕を掴んで引き込みかける)】
【ああ?あんたちゃんと寝られたのか?たまにゃあ休め……】
【(弁当と聞けばぐるる、と鳴った腹の虫。もぞもぞと起き上がり)】

528陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/04/11(木) 23:07:16
>>527
(振り下ろし、正面へ戻り、残心。鞘に戻そうと鋒を向けた途端聞こえた声に、僅かに手が滑って背筋がヒヤリとするが持ち堪え)
(チン、と快い鍔鳴りを残して鞘に収めると、己のものだと言わんばかりに腰に戻す)
うん。おんしゃァやっぱりエエ刀なが
(つくづくと言って振り向く。戸口に佇む姿に動揺はない。こちらも、散々に剣を振ったおかげか、余計な邪念は消えている)
(普段の癖で右手を懐に突っ込み、左手で柄頭を抑えた格好で)
わしはな。同田貫。おまんが好きじゃ。そのまんまで真っ直ぐなおまんがな
(何をグダグダと悩みこんでいたのだろうと思う。初めから、この男士この刀が好きだったではないか)
(屈託無く笑って)
ヤキモチで何も見えんようになっとったわ
(言いながらもまだ同田貫の本身を返しもせず腰に佩たまま)
ほやけど…まあ、二、三日はここにおってや
(ぽんと腰を叩く)

【(のそりと現れる。急激な天候の変化に見事に負けて)】
【(顔が青いを通り越して最早白い)】
【桜…弁当持って…同田貫とでーと……】
【(恨み節がすごい)】
【うぅ…同田貫ぃ……】

529同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/04/12(金) 00:11:09
>>528
【お、おい……っ!】
【(今にも倒れそうな陸奥守を両腕で抱き寄せ、温めた部屋の奥に匿う)】
【(毛布を片付ける前で良かった。仰向けに寝かせ傍らに添う)】
【でーと、ねえ……】
【(唸る陸奥守の頬に触れる。今はこちらの方が手が温かいか)】
【(眠りを促すように頭を撫で、内緒話のように囁く)】
【あんたと見るなら何の花だっていいさ。桜がいいんなら、陸奥でも蝦夷でもまだ間に合う】
【だから……】
【(こめかみに口付け、力を抜いて隣で目を伏せる)】
【起きたら、でーとしようぜ。文ももうちっとしたら書く】

530同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/04/14(日) 12:07:42
>>528
(向かい合った陸奥守はさっぱりとした表情だった)
(躊躇いの無い言葉が、突っ立ったままの同田貫の胸の内に温かく火を点す)
……っ
(俺でいいのか?とみっともなく問おうとして飲み込み、言葉につかえてしばし目を伏せる)
(俺は俺のまま、陸奥守を好いていいのか。不愛想な表情はあまり変わらないものの、瞬いて笑顔を見つめ)
敵わねえな……。あんたの器に惚れた。出会った時から今まで……
(細かな傷だらけの鞘が少し誇らしげに陸奥守の腰に収まっている)
ああ、陸奥守、あんたも俺と居てくれ
(手の中の刀は俺の本体よりもやや軽い。多くの人々に愛されて来た刀を手にするのに、俺がぐずぐずしていては駄目だ)
愛している
(初めは口にするのも照れ臭かった言葉が素直に溢れる)

531陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/04/14(日) 20:35:43
>>530
(ぱあっと子供のように屈託無く破顔して、ずかずかと同田貫に近づき)
(さっと口付けする)
わしもじゃ。おまんを…愛しちょう
ふふ、…おまんほど頑丈や無いき、大事にしてや
(同田貫の手の中にある墨色の鞘と拵えは)
(戦などではなく火事で焼失し、刀身自体も焼け身になって反りを失ってしまったため新たに誂えられたものだ)
(同田貫と同じ使い方をされたのでは直ぐに折れてしまいかねない)
(反対に、厚い刀身はもちろん、無骨な鞘すらも存分に振り回せる同田貫は)
(思う存分振り回せるじゃろ…むふふふ…楽しいじゃろうなあ)
(“男の子”というのはこういうのに目がない)
今日は手合わせの予定なんじゃ!振り回してもええじゃろ?
(相手は…小狐丸。この刀が誰のもので、誰の心に住んでいるか。知らしめてやる気満々である)

【(サッ!と弁当箱を出す。「外出禁止」と釘は刺されたが食事制限は受けていない)】
【(むしろ食べろと言われている)】
【(重箱には桜の蒔絵。せめてもの花見気分)】
【同田貫!一緒に食わんや!】

532同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/04/14(日) 23:40:48
>>531
んっ!?
(口付けに少し驚き、ふっと息を吐き苦笑い)
ああ、しばらくは大人しくするさ
(つい癖で陸奥守本体を肩に担ぐ)
(楽し気な恋人に小言でも言おうかと思ったが、拳銃の隣に自分の本体があり、拳銃より先に使って貰えると思えば自分もにやけ)
いいぜ。使いこなせよ!
(自分が指名されていない時の内番表を見ていないため、相手が誰だか知らぬまま気安く激励し)

【(重箱の艶やかな表面を撫で、桜の花をなぞる。器の絵柄など、今までは気にもしなかった)】
【……本当に大丈夫かあ?】
【(滑らかな頬へと指を伸ばす。眉間の皺を深め)】
【(弁当は机に乗せたまま、相手をぐいと引き寄せて膝の上に横抱きに抱える)】
【やっぱ、軽くなってねえか?】
【(このまま食べさせる気で重箱の蓋を片手で開け)】

533陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/04/26(金) 16:26:34
>>532
(同田貫の返事に笑みを深め、思わず抱き締める)
ありがとうな
(ぎゅっと力を入れ、すぐに離してホルスターの上から拳銃をぱん!と叩き)
何やったらこいも貸そか?わしはこいがあれば十分ぜよ!まはははは!
(同田貫の本身に触れ、笑ったままでいる。今日は既に十分鍛錬したとも言えるが、手合わせに向けて気魄を漲らせ)
さてと、ほなら先ずは飯でも食うかの。行こか、同田貫
(誘って、道場を出た)

【一旦〆るぜよ】
【(抱き上げられて、わー!と驚いた声を上げたものの、おとなしく膝に収まっている)】
【(年度が始まった思たら改元で仕事は山積み、おまけに土佐への特別調査命令…病み窶れもするがじゃ…)】
【ちっくとな…立て込んでしもて。あーん】
【(同田貫が上げた箸を待つ気満々で、既に両手は同田貫をがっしりと捕まえている)】
【おまんとこがいしとったら元気になるき。むふふ…】
【(首筋に接吻する)】

534同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/04/28(日) 21:52:21
>>533
(ごく自然に、同時に片腕で抱き返す)
俺にはあんた一振りで十分だ
(離れ際に頬に口付け、つられて笑う)
(連れだって道場を後にし)

【じゃ……俺も〆る】
【やれやれ、別にあんたが無理しなくたって、俺が昔馴染みを迎えに行ったっていいんだぜ?】
【(はいそうですかと譲る性格では無いと知っていて軽口を叩く)】
【(故郷を蹂躙され、黙っている男ではないと)】
【(卵焼きを陸奥守の口に運び、自分も一つ頬張る)】
【ん……甘くてうめえ。……んっ!?】
【(首を擽る唇の感触に目を白黒させ)】
【これから戦だってのに、食わなきゃ力出ねえだろうが!】
【(こら、と目尻を吊り上げてブロッコリーを口元に差し出す)】

535陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/04/29(月) 11:27:10
>>534
【そいはそやけど……まあ、色々との】
【(答えると、ムニャムニャと眠たげに甘えにかかり)】
【(唇に当たるブロッコリーを見もせずに口を開けてモギュモギュ食べている)】
【(完全に「眠たい子供の食事風景」と化している)】
【んんうー…同田貫ぃ…】
【口。吸うて…(唇を尖らせる)】

536同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/04/29(月) 21:13:35
>>535
(少し幼い素振りで野菜を頬張る陸奥守を見ていると、愛らしい、という単語が浮かぶ)
寝てんのか……って、やけに甘えるじゃねえか
(小声で囁き、ほうじ茶を一口含むと恋人を引き寄せて唇を重ねる)
(口移しに飲ませてから、目を伏せてちろりと舌を忍ばせ)
(陸奥守の唾液の味に我慢がきかなくなり……それでも自制心で強引に貪らず)
(ゆるゆると浅く口吸いを続ける)
(こうして触れ合っていると、自分の内側が温かく潤うようで)
(我を忘れる前に鼻先を触れ合わせたまま息を継ぐ)
……次は、何が欲しい

537陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/04/30(火) 15:37:30
んー…?ん、ん…
(目を閉じたまま口移しされる茶を飲み込み、ささやかに触れ合う舌先に集中する)
(唇が離れるとムフフ…と笑い)
もっかい
(言いながら唇を近づけ、先ほどよりも深く舌を差し込む)
(ゆっくりと絡めながら両手で同田貫の背を撫でる)
(着物越しに実戦に鍛えられた筋肉の形をなぞり、尻の方へ滑らせ)
(軽く揉む)
……ちんぽ触ってや
(耳元に囁き、反応しつつあるソレを同田貫に押し付ける)

538同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/04/30(火) 20:54:29
>>537
(瞬き一つ、また口移しかと湯呑みに伸ばしかけた手がぴくりと跳ねて止まる)
……ん…っ
(両腕で彼を支える。肉体の輪郭をなぞる恋人の腕がくすぐったく、身をよじりたいが)
(抱きかかえていてはそうもいかず、呼吸を逃がして小さく震えるにとどめる)
ふ……っ、ん、ん……。ああ……っ
(片手で服越しに熱塊を握る。じわじわと強めになぞればくっきりと形を成す)
(陸奥守の形……、過去に誰と出会い何が起ころうと、今俺たちはここにいる)
(確かめて)
陸奥守、変だ。あんたを触っているのに……気持ちいい……
(ずくんと腰に集まった熱が、陸奥守を下から押し上げる)

539陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/05/03(金) 17:34:32
>>538
(薄っすらと目を開き軽く上気する同田貫の顔にヤニ下がる)
(布越しのもどかしい感覚を受けながら、じわじわと張り詰めれば浅く息をついで)
(腿の下から押し上げてくる弾力に少し腰をずらす)
(そのまま向かい合わせの床に降り)
わしも…触ってえいがか?
(言いながら、じゃーじの脇から手を潜り込ませ下穿きを掻き分けて)
(脈打つ肉棒をじかに握り込む)
同田貫…
(軽く腰を上げ、顔を寄せて唇を重ねる)
(あらゆる部分で繋がっていたい、と思ってしまう。結果やたらと口を吸っている気がするが)
(手を動かし、同田貫の亀頭あたりを捏ねるように刺激する)

540同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/05/04(土) 00:12:12
>>539
(離れる体を惜しみながら、陸奥守の手に合わせて膝立ち気味になり)
(自分のものでは無い指が直に肌に触れ、性器に絡むまでをつぶさに感じ取り)
(服越しに蠢く形を捉えていると、自身が張り詰めて布が突っ張る)
(自分が布越しに握る陸奥守も欲しくなって、恋人の先端がじっとりと湿り気を伝える頃に)
(袴の横から手を差し入れ直す。血管を浮き上がらせているだろう雄を強めに搾り)
あ、あ、はあ……っ。あ……あ、陸奥守……っ
(唇を吸う。じゅく、ちゅく、と唾液を飲む)
(求めて繋がって、陸奥守を雫一滴、髪一本残さず俺の物にしたい)
んくぅっ!!?
(不意に亀頭をくるくると揉みこまれて、重ねたままの唇から喘ぎと共に混ざり合った唾液が零れる)
……っ
(拭うのも忘れて、また陸奥守の唇を求め)

541陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/05/07(火) 13:06:37
>>540
(舌を差し込み絡める。ざらりと舐め上げては吸い)
(同田貫の手に握られた肉竿がぐっと固く太り、びくりと反る)
(口付けを交わしたまま腰を引けぬように抱き寄せ、手の中の肉棒に先端から溢れるぬめりを広げるようにしごき)
(すぐ近くで聞こえる抑えた喘ぎに煽られ、緩く腰を動かす)
あぁ…
(甘い吐息が漏れ)

542同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/05/09(木) 15:42:54
>>541
(体が更に密着すれば、互いの硬く滾った茎が服越しに擦れる)
ふ……ぅ……、吉行ぃ……っ
(陸奥守が気持ちいいと俺も気持ちいい。肉茎が力強く手の中で跳ねると、掌まで性感帯になる)
(一度袴から片手を抜き出し、袴の紐をつんと引く)
(許されれば、陸奥守の下半身を脱がせたい)
(ぽってりとした自分の亀頭は、想像しただけでだくだくと先走りを溢れさせて服まで湿らせる)

543陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/05/09(木) 16:14:17
>>542
なんや、脱がせたいかえ?
(腰をつんと引かれて小さく笑う。同田貫の仏頂面が欲情に染まって潤んでいるのが可愛らしい)
(腰紐を持った手に手を重ねて横へ引く。履き口の大きい袴はストンと落ちかけて)
(完全に勃起した亀頭に引っかかる)
(こちらも相手のじゃーじを腿まで引き下ろし)
(両手で同田貫の尻たぶを掴む)
(肉棒同士を擦り合わせようとしつつ、首を伸ばして耳元を舐める)

544同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/05/09(木) 23:06:39
>>542
……だめかよ
(拗ねた物言いだが欲情は隠しきれない)

(反り返る男根に引っかかった袴を、指先で除ければぶるんとそれが跳ねる)
(生唾を飲んで、されるがまま腰回りだけ肌を晒しあい身を寄せる)
(濡れそぼった熱い茎が二本、二人の間で絡み合う)
(見下ろせば心臓が高鳴る。零れた俺の先走りが今や陸奥守まで濡らし)
(両腕を相手の背に回す。もっと一緒になりてえ)
あ、あぁ……っっ!
(尻を掴まれて悶えた。どうしようもなく奥が疼く)
(尻の中だけじゃない。口の中も、……小便の穴の奥の奥も、全て陸奥守の侵入を待ち望んでいて)
(体の内がわから、勝手にきゅんとする)
(ふと近くなった気配が、耳元に吐息をかけて……小さく水音を立てた)
う……あっ!?な……っ、に……!!あ、あああっ!ひっ!く……うぅぅ!
(咄嗟に肩を竦め、びくびくと体が跳ねる)

545陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/05/10(金) 11:53:05
>>544
(互いの肉棒の弾力を感じる。クッと緊張し、先端の小穴をヒクつかせて)
(粘液を溢れさせる)
(ぬちっ、と音が立ち)
(下半身は直に触れ合っているのに、背に回された腕が布越しというのが)
(“いけないこと”をしているようでゾクゾクする)
ん…ん、ふふ……
(声を上げる同田貫の耳朶に吸い付き)
(耳孔に舌先を差し込んでくるりと舐める)
(掴んだ尻を引き寄せ、ぐにぐにと揉みしだきながら腰を軽く揺すって肉茎同士を擦り合わせ)
可愛えの…
(同田貫自身は感じやすい肉体を恥じているのか、仕込まれたせいだといつも謝ってくるが)
(それが今は、誰にでも見せる顔では無く)
(わしだけのモンやき…)
同田貫、口開けて
(舌を出させてぬるぬると舐め合う)

546同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/05/10(金) 22:40:10
>>545
(耳を吸われて、舐められて、脳に直に響く水音に悶え)
あ、ああ!……っんな所っ!はぁっ、やめ……っっ!
(耳の穴まで陸奥守の侵入に喜んでいるのか、上擦った声が止まらない)
(吐息は熱く、腰を揺さぶられると陰茎が擦られて……だが手でしごく程の強い感覚ではなく)
(とろ火で炙られるようないやらしさに酔い、潤み滲んだ視界で陸奥守を探す)
は……、はぁ……っ、は……ん、んん……っ
(気持ちいい。ちんぽも、舌も、陸奥守と粘膜を擦り合わせるのは恥ずかしくはあるが惨めさも嫌悪感も無く)
(もっと恥ずかしい事をしたいとすら思ってしまう)
吉行……っ、あ……ぁ、イきたい……っ!
なあ、俺……熔けちまう
(自らも腰を揺らして絶頂を請う。焦らされれば、更に理性が蕩けていくばかりだが……)

547陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/05/13(月) 13:42:04
>>546
(金色の目を潤ませて絶頂をねだる同田貫は愛らしい)
(ぐんと反応する陰茎で掻きあったまま)
(もうちっと…)
(このまま見ていたい、と思う。羞恥と快感で蕩ける恋人を強く引き寄せ)
このまんまでも、イけるじゃろ?
(背を丸めて、顎の下の少し柔らかな喉に吸い跡をつける)
そいとも…どがいして欲しいか、自分で言うてねだるか?

548同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/05/15(水) 00:24:15
>>547
(陸奥守の勃起が熱くて硬い)
(俺も煽られてびくつき、脈動して反る二本を擦り合わせているのだから)
(いつも同じ所に当たるのではなく、先走りでぬめる感触が不意に強く快楽を与えたり、もどかしかったり)
あ……うぅ、このまま……っ?
(迷いに目を泳がせていると、喉元を吸われて)
くあぁ゛……!!
(声帯の振動が陸奥守にも伝わるだろうか)
(ぎゅっと陸奥守を抱き返し)
さらしに……つい…ちまう……
(呟くが、目を伏せてかくかくと腰を揺らし始める)
(下から上へ陸奥守の勃起と下腹部を突き上げるようにすれば、無毛の股と陸奥守の男らしい下生えが触れてくすぐったい)
ふっ、ふっ……ぅっ、吉行……なあ
尻……を、掴んでてくれよ…ぉ。あんたのちんぽのせいでナカまで疼いて、腰抜けそうだ……っ!
(ぼそぼそと耳元に吹き込み、終いに耳朶に文字通り吸い付いて痕を残す)
(同時に陸奥守を掻き抱き、力強く大きく腰を振り始める)
あ゛、あぁ!ん゛っっ!!吉行っっ!よしゆきぃ!っっ!!
(込み上げる射精の快楽に、薄目を開けて眉を寄せ)

549陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/05/18(土) 16:20:56
>>548
(密着すると互いの腹の間に挟み込まれた肉竿が巣の中の鰻のようにヌルヌルと絡み合う)
(腰裏の傷を隠したサラシに擦れるざらりとした感触と、同田貫の無毛の肌の滑らかな感触)
ええよ…わしも、芯から…熱い…
(はっ、と短く息を吸う。同田貫の淫らがましい動きに合わせるように腰をくねらせる)
(ぐちゅ、と腹の間で粘っこい音がして)
(雄臭さが立ち上ってくる)
同田、貫っ…
(絶頂をねだる声を吸い取るように唇を合わせ、舌で口中を犯し抜きながら)
(ぎゅっと吊り上がった陰嚢から精管を押し広げて迫り上がる汚濁を放つ)
んん、っ…ん、むっ……!!
(びゅぐっと跳ね上がる熱い飛沫が顎まで届き)

550同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/05/19(日) 00:39:47
>>549
(ドロドロになって、体を擦りつけ合って、ただ恋人の体を感じる)
(高めあった熱を一つにする)
ああ、あぁ……っ、感じる……ぅ!あんたの、命……
(外側から犯すように陸奥守に下腹部を押し付ければ、五感から快楽が生まれる)
(腹の間で交互に擦れるいやらしい亀頭)
(上擦る声と生々しいぬめりの音)
(陸奥守の汗と雄の匂いが好きだ)
(触れあう肌の下に躍動する筋肉とどくどくと脈打つ心臓を感じる)
(そして)
んぅ゛ぅぅぅぅぅ!!!
(甘い唾液が入り込んで、呼吸を奪う勢いで舌が俺を犯す)
(上から下までぐちゃぐちゃになる。舌が……気持ちいい)
ぐうぅぅっ!ん゛!!っむぅ゛うううう!!
(悲鳴を飲み込まれながら、ぱくぱくと口を開く尿道口から射精する)
(大きく跳ねた陸奥守のそれと、濃く粘りどぷどぷと溢れ互いのさらしをすっかり染める俺の子種が)
(ゆっくりと滴って混ざり)
ふっ、ふっ、ふぅっ、は……っ、ぁ
(呼吸が戻らない。駄犬のように喘いで陸奥守の顎についた精に舌を伸ばす)
は……っ、はぁっ、ふっ、んくっ……
(ぺちゃぺちゃと舌を使い、夢中で雄の匂いを啜る)

551陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/05/19(日) 13:32:18
>>550
(同田貫の尻を鷲掴みにしたまま、息を吐く)
(短髪に鼻先を埋めて恋人の匂いを吸い込んでいると、舌の感触が顎を舐め)
(ちゅっと吸い付いて精を啜る)
(擽ったさに小さく笑ったものの、そのうちじきにまた硬く猛りはじめ)
(ゆっくりと立ち上がって、穂先を差し出す)
(唇に触れさせ)
(はだけた上着はそのまま、完全に脱げ落ちた袴を軽く脇へ蹴って脇へ追いやり)
欲しいがか?
(肉棒にたっぷりと絡んだ互いの精が混じり合ったものを同田貫の顔に塗りつける)

552同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/05/20(月) 06:49:51
>>551
(肌に陸奥守の呼吸を感じながら、舌先で顎から喉へと白濁を掬い続けていると)
(じんわりと落ち着きかけた二つの肉茎が、陸奥守の方からまた熱を増し)
……あ、あぁ……
(恋人が立ち上がり、また上向いた勃起の先端が浅く開いた下唇に触れる)
(額から頬、鼻先へと生臭い欲を塗り付ける筆先を目を細めて受け入れ)
(問われて見上げる。力強さを増した肉体の陰影を乱れた黒い着物が縁取る)
(むせるような雄の匂いに唾液が溢れる。ぴくんとまた反応する陰茎を隠しもせず)
(口を開いて潤んだ舌を差し出し)
は……、は……う…ぅ……、欲……ひい……っ
(両手を床についたまま口だけ開けて強請る)

553陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/05/20(月) 10:21:13
>>552
(顔に残る傷跡の上に、糊のような汚れが残る)
(差し出された舌の上に亀頭を載せる頃にはもう)
(先端の小穴がひくりと蠢いては粘液を吐き出している)
ほなら、上手に舐めてや……
(言いながら同田貫の短髪に指を差し込んで、形のいい頭を撫で)
(そのまま後頭部を引き寄せる)
(鈴口から裏筋を撫でる舌のぬめりに、またゾクゾクと感じる)
(見下ろせば、ぎゅっと肉の詰まった恋人の艶めいた肌)
(張り詰めた胸が寄って深い谷間ができているのも)
(逞しい腿やむきだしの脛の丸みも)
(…目の毒じゃのう……)
(煽情的で、思わずニヤリと笑ってしまう)

554同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/05/20(月) 11:38:05
>>553
(舌先に触れた熱塊は既に塩っぽい蜜を零し始めていた)
(考えるより先に、一滴も零さないように舌でずるんと裏筋をこそぎながら深く迎え入れ)
(淫らに匂い立つ精を唾液に馴染ませてすすぎながら唇を窄めて吸い取る)
(ゆるゆると頭を引き、先端に改めて口付けてから本格的に扱き始め)
んぐっ、ん、ぷ……っ!ふっ、んくっ、ん、おっ……んんっ!
(味と、匂いと、喉奥を突く音で頭ん中犯される)
(潤んだ口の中で陰茎を往復させるのに夢中になり、ちゅぽちゅぽと水音がする度に涎が顎から滴り落ちるのも構わず咥えていると、頭上で微かに笑う気配がして腰をもぞもぞさせる)

555陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/05/20(月) 16:22:40
>>554
(献身的な口淫に肉棒がぷるぷると跳ねる)
(ピチャピチャという空気の混じった水音と、同田貫の掠れた呻き)
(鼻から抜ける自分の喘ぎや呼吸音)
(達しかけると動きを止め、快楽の波をやり過ごしては再び腰を使う)
(じわりと体を揺らす同田貫に気づき)
(その体の内部のうねりを思い出して)
(アカン。もうガマンも限界じゃ)
同田貫…!
(肉棒を口から引き抜き、一気に畳の上へ押し倒す)
(性急に膝を抱えあげながら口を吸い)
もう…っ、いれたい

556同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/05/20(月) 17:26:35
>>555
(言葉よりも雄弁に口の中に反応を返す陸奥守に、慈しむ唇使いで応える)
(頭に乗せられた手が時折静止を促すから、呼吸を整えて従順に待ち)
(また頬を窄めて吸い)
ん……?どうした……っ!うあ!
(ひっくり返り、両足ごと抱え込まれると秘部が丸見えになる)
(物欲しげな柔らかい縦スジが露わになる)
(ちゅ、と唇を吸った後、陸奥守の願いに頷いて、下半身の力を抜き待ち受ける)
いいぜ、こっちにも……欲しい

557陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/05/23(木) 12:51:35
>>556
(いきり立った穂先をあてがうだけで、先端が柔らかく口を開く肉に触れ)
(軽く体重をかけるだけで呑まれる)
(亀頭だけ数度出し入れして様子を見てから)
(一息に貫き通す)
(揺するように突いて根元までしっかりと埋め込み)
ふぅ……
(息を逃す。同田貫の膝に口づけ)
動くき
(言うなり、ごん!と突く)

558同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/05/29(水) 00:04:06
>>557
う……っ
(粘膜に熱い亀頭が触れる。一気に意識が集中して、馴染ませるのか浅く掻くそれをひくひくと肉筒が食む)
なあ、もっと……あ゛っ!?くあぁ゛あ゛ぁぁぁぁぁ゛!!
(一気に疼く場所まで深く埋められて上体が反り、膝を抱えられた両足がもがく)
(待ち望んでいた癖に、衝撃に耐えられず体を逃すようにくねらせ)
(引き絞る肛門の肉輪も、内側からじわりと揉みこむ腹圧も同時に陸奥守を圧迫する)
(ぶるぶると震えていたが、宥めるように膝に口付けられてふと手足から力が抜け)
……あ……あ?
(言葉に答えるが、意味を飲み込む前に最奥に滾る硬い逸物を叩きつけられ)
んぉぉおおおお゛お゛お゛っっっ!!!ひっ!ぎひっっっ!!
(悲鳴が押し出される。同田貫の腹の上で、一気に滾った陰茎が精の生臭い匂いを纏わせ、魚のようにびくびく濡れ跳ねる)

【悪ぃ、待たせた】

559陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/05/29(水) 14:17:49
>>558
(男を咥えることにすっかり慣れきって馴染んでいるくせに、緩みを感じさせない)
(鍛え上げられた筋肉が、物欲しげな肉襞が、男根を絞り上げる)
(エエ具合じゃ)
(奥を突いた途端に達したように跳ねる同田貫を押しつぶすように抱きながら)
(ごつごつと奥を叩く。亀頭の先端がコリコリとした窄まりにぶつかっては離れ)
(先走りの粘液を擦りつけていく)
どがい、した、…っ奥まで突いて欲し、がやろ?ホレ、おまんの大好きな、専用ちんぽじゃ
(ハッ、ハッ、と息を荒げながら叩き、かと思えばカクカクと小刻みに震わせ)
(同田貫の唇を塞ぎもせずに舌を絡め、くちゅくちゅと舐め合っては吸い上げ)
(膝が閉じかけるたびに無理矢理開かせては深く犯す)

【暑ぅなってきたのお。ほい。麦湯と塩飴持って行き】
【(当番で拵えた軽食のおにぎりと水筒を配って回っている)】

560同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/05/30(木) 20:46:03
>>559
(ぎゅっと体が締まると内側の陸奥守の形をまざまざと感じる)
あ、うっ!ぐっ……!はぁ、はあっ、はっ、あぁっ!
入っ……て…る!あぁ゛、深ぇ……っ!
(何度も何度も奥に叩きつけられて息を詰める)
(交わりが、粘膜と粘膜の接触が、気持ち良くて)
(理性を手放しそうになる。快楽だけに狂いそうになるのを本能的に恐れるが)
……ん
(両腕を陸奥守の首に回して、引き寄せて獣のような口吸いで答える)
(何度も捏ねられた最奥がくぷくぷと口を開きかけ、その度に体の芯をひっくり返されるような衝撃に体をぎゅっと縮こまらせるが)
(陸奥守が体を開く。見られる。びくびくと引き攣る陰茎。また精液を送り出そうとする陰嚢。陸奥守の形に丸く張り詰めた尻の穴)
う゛…あ、……っいる!はいるぅ゛っっ!!お、おぐに゛ぃぃぃぃぃ……っっっ!!!
(迎え入れる結腸が、強烈な締まりで陸奥守の張り出した亀頭を握り締める)

【ありがとサン。喰いきれねえ位獲ってくるぜ(今日は遠征、雲丹を探しに行き)】

561陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/06/10(月) 00:32:40
>>560
あっ、あ、同田貫っ、入る!入゛ッッッ
(ぢゅぽん、と抜けた先端が一気に締め付けられる)
(そこで縊れて千切れそうなほどの力と、竿に絡みついて蠕動する肉襞の動きに全身をぶるりと震わせ)
(出そうだ、が、キツ過ぎて出ない)
ぐ、う!もちっと…緩うしな、アカンか
ちっくと、我慢、な?
(同田貫の脚を抱え直し、全身でのしかかる。奥へ入った先端をさらに押し込むように)
(十分に浸した穂先を引くように重心を後ろへ動かす)
(とは言っても、下手に引けば食い千切られそうに締められているため)
(擦るというよりは捏ねるような動きだ)

【気ぃつけて行きy……】
【(手を振りかけて、雲丹→海→素潜り→褌一丁で飛び込む同田貫(幻視)まで想像して)】
【わ!わ!わしも行く!むしろわしが行くぜよ!海なら慣れちゅうき】
【(慌てて声を上げる)】

562同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/06/10(月) 13:16:04
>>561
(折りたたまれた体勢で、びゅるっ、と短く精を放った後、噴き出した潮が髪にまで跳ねる)
がひぃ゛ぃぃい゛い゛ぃぃぃッッッ!!!?
(ぐっ、ぐっ、ともがく肉体が陸奥守の全体重をかけて押し込められ、深く掘り進められる)
(身長にぐにぐにと結腸を捏ねられれば全身に震えが走り、続けて達しそうになるのが怖くて陸奥守により強くしがみつく)
うわ、あっ、あ゛っ、ひっ、ん゛ひぃ!あ゛……あぅ゛ぅぅ……っ!!
(圧迫感に頬を染めて小刻みに息をする。金の瞳は恍惚と上瞼に隠れがちで、呆けて潤んでいる)
(結腸の奥に亀頭がはまり込んでいる。ここまで、陸奥守の形になる。ちゃんと陸奥守の物になったような気がして、正気であればありえない甘ったれた声が出た)
ん……っ、よひゆき…ぃ♡

【(急に行く気になった陸奥守に驚きながらも、海に慣れているという言に納得し)】
【主、陸奥守も雲丹取りたいってさ。……じゃ、あんたも自分の分の水筒持てよ】
【(陸奥守も部隊に編制され、遠征のついでに磯で雲丹を探す事となる)】
【疲れてんだから、はしゃぎすぎるなよ】
【(僅かに口角を上げ)】

563陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/06/13(木) 23:44:28
>>562
(触れ合う体が熱い。しっとりと汗ばんだ肌が密着して、溶けてしまいそうだ)
(同田貫の男根がビクビクと反応している)
(尻穴も同様に)
(全身が甘く快楽に染まり、舌ったらずな声に名を呼ばれて)
(濡れた唇を舌先で撫で)
同田貫…可愛え、わしの…鞘……っ
(囁いて唇を塞ぐ。舌を絡めて吸い上げ、口中を舐りながら)
(ぐっ、ぐっ、と腰を突く)
(パンパンに吊り上がった陰嚢から溢れるような感覚が)
(肉棒の根元から駆け上がる。有様が同田貫にすら感じられるのではと思うほどの強さで尿道を押し広げ)
(文字通り、迸る。熱い粘液をびゅぐん、びゅぐん、と打ち出す度に全身がぶるりとふるえる)
あ、あっ…ぐぅ、…ぎょうさん出ちゅう…ほれ、まだ…

【(自分の分の弁当と水筒を常備袋(同田貫からの贈り物だ)に詰めるや、そそくさと)】
【まーかしとけ!まはははは!】
【(連れ立って海へ向かう。海水浴にはまだ少し早いが、外はもう十分に夏の気配だ)】
【まだ水が冷えちょるき、時間になったら上がって休憩じゃ】
【無理に欲張っちょったら溺れてしまうぜよ。泳ぐっちゅーのは思うより体力が必要じゃ】
【(素潜り漁である。袴と小袖を脱いで『大漁』と描かれた無駄に派手な褌姿で船べりを踏み)】
【(経験のない者達に説明している)】

564同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/06/16(日) 21:55:18
>>563
(体が勝手に動く。ひくついて、震えて、跳ねて、中まで蠢いて、陸奥守が中からも外からも触れているせいで、余計にはっきり感じられて)
(意思だとか、自我だとか、何の力も無くなって快楽にただ揺さぶられておかしくなる。おかしい俺を、陸奥守が、陸奥守の鞘だ……って)
はぁ゛……ッッッッぅう゛ぅうううぅぅぅぅぅぅぅッッッ!!!
(陸奥守と目を合わせたまま意識が飛び、また目覚め、橙の瞳を覗く)
(勃起させたまま、俺……イって……出してねえのに……)
くぅ……ん゛
(腹の奥に注がれる熱が溶けて、一つになるのを感じて、鼻から切なく息を逃す)
(思い通りに動かない四肢ですがり、吐息のように呟く)
ふ…、ふっ……好きに、して……いい…っ。は……、ふぅ……

【(わざわざその褌に着替えてきたか、と意識を逸らしながらも指導に頷き)】
【(黒い褌だけになって)】
【とっとと始めよーぜ】
【(冷たい塩水。眉間に皺を寄せながらそろそろと海に入り)】

565陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/06/20(木) 05:42:06
>>564
(同田貫の瞳孔が拡散し)
(収縮してまた目が合う。尻穴の感覚だけで達した、と告白しているのも同然の蕩けた吐息を吸い取る)
(抱えていた同田貫の脚を離し、まだ硬い肉茎できゅんきゅんと締めてくる肉壷の中をゆるく捏ねる)

(徐々に勃起が治ると、漸く本来の動きを思い出したような腸の動きに押し出され)
(嵌り込んだ亀頭が抜けて身を離す)
(隣に横たわりながら、恋人の肌を柔らかく撫で)
……大好きじゃ。…愛しとう
(囁いて、軽く口付ける)
(じかんをかけて引き締まった腹から下腹まで撫でてから起き上がり同田貫の身体を抱え)
(風呂へ連れ出す。下ろせ、と文句を言われてもそんなつもりはない)
(洗い場でも湯船の中も膝上に抱えっぱなしで)
(部屋に戻って新たしい布団に並んで横たわっても、まだ触れている)
(同田貫が、嫌だ、と言わない限り)
おまんが大好きじゃ
(何度でも言う)

【(同田貫の褌姿に一瞬見惚れる。気取られないように伸びをして自分も海に入り)】
【(一度頭まで潜ってから、ぴょこんと顔を出して)】
【冷やいのう!】
【(顔をしかめて見せる。無理しないように、と皆に告げて雲丹採りに精を出し)】

566同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/06/20(木) 23:28:00
>>565
(腹の中でゆっくりと陸奥守が動く。形を知らしめるように、縋る俺の肉壁を撫で)
ん゛、んむ゛っ、ふっ……ぅ゛!
(ぞくぞくする)
(されるがまま、触れられて愛を囁かれる。照れ臭い言葉と甘い触れ合いを何度も何度も重ねられて)
も……いい、下ろせって……!
(いつも通りに振舞おうとするものの、投げ出した足からかくりと力が抜け、腹の中深くに受け入れた精がどろりと流れて)
う……っ
(思わず陸奥守にすがる。触れられているとなぜだか安心する)
(夢心地で布団に横になり、正面からまじまじと陸奥守を見つめてからそっと体を起こす)
(くしゃくしゃと頭を撫で、こめかみから頬へ撫で下ろし、指先が首へと滑る)
(肩口に唇を押し当てて強く吸う。痕を残すほど息を止めて吸い付いてから、ちろりと舐めてまた横たわり)
俺だって、好きだ……
(出会い、結ばれ、時を重ねても褪せるどころか深くなる想いを唇に乗せて目を伏せる)


【(陸奥守が海に入り小さく波が立つ。真似て頭まで付けてみる)】
【(目を開けば澄んだ海の下に貝やら何やらが生きていて)】
【(手を伸ばした先で魚が逃げる)】
【さっさと集めようぜ】
【(カギの先で特徴的なウニを拾ってはタモの中に入れ)】
【(他の者の様子を見るに順調なようだ。じきに集め終わるだろうか)】

567同田貫正国 ◆MU.DuagW1U:2019/06/23(日) 17:22:21
【あー……問題ねえかもしれねえけど、しばらく酉無しで返事するかもしれねえから】
【不都合あったら悪ぃ】
【じゃ、雨で体冷やすなよ】

568陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/06/26(水) 23:33:15
>>566
(同田貫のしたいようにさせるが)
(跡を付けられると苦笑して)
こりゃ。ほたえなや、表で水浴び出来んようになるが
(言うが、気にしてはいない。むしろ嬉しく)
(目を閉じた同田貫の手をそっと握って繋ぎ)
……知っちょうよ
(小さく呟いて返事する。これからもきっとこの恋人のことで心乱されることもあるのだろう)
(だがそれも幸福だと感じる)
(ただの刀だった時には感じなかったもの)
(繋いだ手のひらに愛しさが募る)
ふふ
(ふにゃふにゃと笑みを浮かべ、そのまま眠りに落ちた)

【(雲丹を集め終わり本丸に戻れば、調査に誰が行く修行に誰が行くと騒がしい)】
【(が)】
【わしは昼寝じゃ】
【(さっさと風呂を使い、部屋に戻ると)】
【(褌一丁で海に潜る同田貫の肉体を思い出してニヤニヤし)】
【(終いにはゴソゴソと自慰に耽る)】

【(コホンと咳払いして気を取り直し)】
【おまんも、無理しなえ。急に寒ぅなったり暑ぅなったりするき】

569同田貫正国:2019/06/27(木) 23:12:14
>>568
……じゃあ次は違うとこに付ける
(仏頂面で片目を開けて言い返す)
(重ねた手はそっと握り返し)
(男の手だ。骨ばって、指はこいつの方が長いか。手の甲を指でなぞり、手のひらの厚みを重ね)
本当に、好きなんだぜ?
(呟いて眠る。明日も明後日も、陸奥守と生きる日々を疑いもせず)

【(水面に上がる刹那、しなやかに泳ぐ陸奥守の体に見惚れる)】
【(派手な褌も人魚のヒレに見えなくもない。いや、恋人の贔屓目か)】
【(流石だと思っていると視線が合い、その真剣さにどきりとする)】
【(本丸に戻り、調査に志願するが却下され、仲間を見送ったら暇になった。泳ぐのは妙に疲れる)】
【……寝るか】
【(当然のように陸奥守の部屋へ立ち入り、すっきりした様子の恋人の背中に頭を擦り付ける)】

【俺はこれで〆でいいぜ】

570陸奥守吉行 ◆grqZWuW4dc:2019/06/28(金) 03:28:56
>>569
【(後始末を終えて、一息ついたのを見計らったかのように現れた気配に口元を緩める)】
【同田貫】
【(他の誰でもない。気配でわかる。甘い声音で名を呼んで、背後に手を回して引き寄せる)】
【一緒に昼寝しよか】
【(目が覚めたら、手合わせか演練に誘おうと考えつつ)】

【わしの方も一旦〆じゃ】
【そんで、ああ、宝生ちゅう男が…】
【(言いかけの陸奥守を一気に脇へ追いやって、柔和だがどこか陰鬱な青年が現れる)】
【(半顔を隠す前髪を軽く指先で整え)】
【やあ。そろそろ…私の番でも良いかな?】
【(細く長い指を組んで目を細めながら“不死者”だという男を待つことにする)】

571シクステン:2019/06/28(金) 21:02:05
>>570
【(汗を流したばかりなのにまた引っ付いて)】
【んん】
【(同田貫は陸奥守の匂いに安心しながら眠り)】

【(焔が揺らぐような深紅の巻き毛を肩につかない程度に切り、目鼻立ちのくっきりとした巨躯の青年が宝生を見下ろし)】
【お前が俺を従えるって言うのか?】
【(片手を腰に当て不敵に口角を上げる)】

572宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/06/29(土) 13:59:11
【(見下ろされても怖気は無い)】
【(薄い笑みを浮かべたまま組んでいた指をほどき、深く息を吐く)】
【従えられない、と思うのですか?】
【(慇懃な口調で問ひ返す。こちらを侮っているのだとすぐにわかる態度が可笑しい)】
【(体格差か、体力の差か、欧米人はどうにも筋肉偏重主義な気がする)】
【(指先で、張り詰めた胸板を撫で上げ、顎に添え)】
【(横を向かせる。逞しく長い首に形の良い頭。実に美しいバランスだ)】
【(目を細め)】
【お前を躾けることなど造作もない】
【…ほかにしたいことがなければ、書き出すとしようか】

573シクステン:2019/06/29(土) 19:10:34
>>572
【(添えられた手があまりに自然で、ついそのまま横を向いた)】
【(分かりやすくむっとして口を尖らせて指先を払い)】
【(宝生とやら、郷里の呪い師か何かのような胡乱な気配がするが戦士の手だ。底が知れない)】
【じゃ、頼む。思い付いた事があったらしながら尋ねる】

574宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/06/29(土) 19:54:31
>>573
(深夜半、小雨の中に滲むネオンが裏通りまでを仄かに照らし出している)
(歓楽街に出来た僅かな静寂の谷間)
(足元には今し方心臓を抉り抜かれたばかりの死体が転がっている)
(とは言え、被害者の顔は穏やかだ。余命僅かと知って、或いは生きる意味を喪って自ら命を差し出す者はどう時代が変わろうと絶えはしない)
(さて、持ち帰って処理するか、と僅かな感慨を振り払った途端パトカーのサイレンがけたゝましく鳴り渡り)
(ドヤドヤと駆け回る警官の姿が見る見る増えていく)
(ここのところ…警察の連中の気が立っているのだろう、些細な揉め事や軽犯罪まで徹底的に追い詰めているようで)
(まさか俺が見つかった訳ではあるまい)
(とは言え、この状況を見られたら言い逃れは難しいか…)
チッ
(思わず舌打ちして心臓を捨て、足早に入り組んだ路地を歩き出す)
っ……⁈
(不意に横合いから現れた大柄な影に、咄嗟の動きで脾を打つ。タイヤでも殴ったような感触があった)

【とりあえず…現代の日本でいいか?他国でも構わないが、まあ何かと顔が効くのでな】
【(目に見えて不機嫌になる男に笑みを深め、再び指を組む)】

575シクステン:2019/06/30(日) 06:21:15
>>574
(燃えない光が灯り続ける奇妙な街。天上からいきなりここへ転移してからどれほど経ったか)
(プラムやチェリーの花が咲き、燕が飛び、俺の知っている夏にならず毎日雨が降っている。ここの言葉まで覚えてしまった)
(この街の大半を占める黒髪の小柄な民は丸腰で略奪は容易く、初めは向こうから絡んでくるガキや酔っぱらいを殺して身ぐるみ剥いでいたが、次第に気が大きくなって押し入り強盗をするようになった)
(この頃は金属の礫を打つ警察という兵士らがすぐ追いかけて来るから面倒だ)
(塀を越えて路地の奥を目指す)
(と、暢気に歩いている奴にぶつかりそうになる)
どけ!
(言いながら既に片手斧を振りかぶっていたが、迷い無く腹に一撃貰って袈裟懸けに斬るつもりの軌道が揺らぐ)
は……っ
(表情を歪めるものの、新鮮な血の臭いに高揚する。こいつも略奪者だろうか。だとしたら尚更、一発貰って逃がす訳には行かない)
お前、死にたいようだな
(今のは不意を突かれただけだ)
(こちらの装いは妖精物語の中から抜け出たようなチュニックとズボンにブーツを履き、略奪した女物の派手なストールを巻いている。柄と色が気に入った)
(獲物は今振り下ろした厚い刃の片手斧とベルトに差したナイフ)
(狭い路地で、次は斧を自身の右から左へと振り抜こうとする)

【不都合はない。いいだろう(尊大に腕を組み)】

576宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/06/30(日) 16:18:23
>>575
(倒れてもいなければのたうち回りもしない。最近の人間なら大概はこれで黙るものだが)
(それよりも、男の振り下ろした得物に左肩を斬られた)
(殴っていなければ真っ直ぐ頭を立ち割られていたという訳か)
(刃が鎖骨の端を切って跳ねたおかげで胸は薄く肉を開かれた程度で済んだ。が、これほどの怪我は数十年ぶりだ)
(黒いカットソーに濃い色のデニムのおかげで血はさほど目立ちはしない)
(一歩引いて相手を見る)
あゝ…追われているのは君か
(警官の数に納得がいった。最近世間を騒がせる強盗殺人犯)
(防犯カメラに映った一方的な虐殺とファンタジー世界の住人にでもなったつもりかと疑わしい格好、明らかに日本人離れした顔立ちも目立つ事この上ない)
(今や国民総監視社会と言っていい時代だ。道行く一般人の端末から瞬く間に居場所が知れる)
(ただ、何故かこの犯人の正体を誰も知らない。ネットもメディアも。噂や憶測ばかりだ)
(右から来る手斧を躱す。風圧に濡れた髪先が払われ、この凶器に十分な重みがあるとわかる)
(何故こんな暴力を伴った男がいる?)
(力をぶつけ合う戦争の時代はとっくに終わった)
(遠い路地で悲鳴が上がる。あの死体が見つかったか。今の状況からすれば一時の時間稼ぎにはなる)
(この男の犯行、という事になるかも知れない)
(兎に角、ここを離れなければ)
(手斧を躱し続けながら男の動きに注意する。ベルトに大振りのナイフが見える)
(どう攻めてこようともあのナイフに手をかければ、その一瞬、大柄な体格ゆえの死角が生まれる)
(腰の後ろ、ベルトにつけたホルダーの留め具を外す)
(こちらの獲物を仕留めるための高圧スタンガンを手の中に落とし)

577シクステン:2019/06/30(日) 22:29:11
>>576
ああ?
(いくらか手応えがあったのだが、冷静に問われていぶかしむ)
(続けて数度打ち込もうとしてかわされれば益々のめり込んで追う。やっとマシな奴と会えたのだ)
(何、少し手間取って警官が来ても、この暗さで俺の肉体にかけられた神の加護があればどうにかなる)
(しかし、小柄な民に合わせて作られた路地は狭い)
(空ぶった斧がエアコンの室外機に食い込み何かに引っ掛かった)
チッ
(身軽な相手を逃さぬよう、即座にベルトのナイフに手を伸ばす)
(相手も後ろに手を回した。ナイフか、拳銃とかいうのか、どちらにしろ恐ろしくは無い。一気に距離を詰め)
……あ……ぐッ?
(何かを押し当てられた途端全身がひきつる)
(再生力はあるが、強いショックに対し気絶するのは人と変わらず)
(視界が明滅した後かくんと据えた臭いのする水溜まりに倒れる)

578宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/07/01(月) 00:06:16
>>577
(一瞬だ。ナイフを抜こうとする一瞬)
(低く踏み込んでスタンガンを脇に当てる。遠慮は無い。心臓麻痺で死ぬこともありうるが、そうなったらそうなった時だ)
(雨に濡れていたお陰か電流のまわりが良い。すぐにカタがついた)
…のは良いとして…どうするか…
(警官は走り回っているし怪我は塞がってきたとは言えまだ薄皮が張った程度)
(捨てた心臓の代わりにこの男の心臓を貰うか…迷惑料には丁度いい)
取り出すヒマは無さそうだな
(騒つく気配が迫っている。即座に電話を一本かける)
(七尺に迫ろうかという巨躯を右腕一本で苦労してどうにか路地の影に引きずり込み、隠しておく)

(じきに裏路地に似つかわしく無い黒塗りの車が滑り込んでくる。降りてきた男たちに『荷物』をトランクに積み込ませ)
(後部座席に収まるとすかさずグラスが差し出され、きつい酒を飲み干す)
家…いや、“作業所”へ
(行き先を告げ、深く息を吐く)

(地上1階地下2階の建物はミニマルで小洒落ている。地上と地下一階は落ち着いたインテリアで統一した生活スペース)
(地下二階は病院めいて清潔で白い。継ぎ目のないつるりとした焼き物…バスタブを部屋の大きさに引き伸ばしたように感じる)
(中央に大きめの排水口、シャワーと水道)
(ガラス張りの扉の向こうに頑丈なベッド)
(ベッドに備え付きの革ベルトで全裸にした男を拘束し終えると“部下”を返し)
(脇の棚から手斧を持ち上げようとする。案の定、重い。両手が必要だが左はまだ効かない)
(一体何に使う斧なのか。薪割りどころか大木でも伐り倒すつもりか)
…樵? まさか

579シクステン:2019/07/01(月) 06:08:15
>>578
(気絶の間に男は表の世界から姿を消し)
(ワイドショーで正体が解明されることも次の犯行が行われることも、おそらく、無い)

(服を奪われ仰向けに固定されると、肩から腰へ逆三角形に綺麗に肉がついている)
(長い手足には細かく古傷の跡。指には斧特有のタコ。ただの人間だった頃のもので治癒しなかった)
(恥毛は茶がかった赤。体格にみあった完全に剥けた肉茎が隠しきれずにぶら下がっている)

(持ち合わせていた斧には上向きの矢印のようなマークが刻まれている。軍神の加護を祈った符号だ)

(穏やかに呼吸で胸を上下させていたが、やがて目を覚まし天上の明かりに顔をしかめる)
(起き上がろうとして四肢の戒めに気付き、動く範囲で必死に首を巡らせる)
(白い部屋なのに神々の住まいのような神聖な気配は無く、宝生の姿にぐっと眉間に皺を寄せる)
放せ、これを……!

580宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/07/01(月) 13:33:03
>>579
(樵というのは案外悪くない考えだ。戦前なら、と鼻で笑う間にベッドが軋むのが聞こえて振り向く)
(はっきりとした白い光の中で見ると、思ったよりも若々しい)
(ただどことなく…俺に似ている。いや、むしろ周に)
(もう長らく会っていない弟弟子の面差しを思い出しかけて軽く首を振る。心中では未だに昔の名が出てしまうのも、悪い癖だ)
目が覚めたようだ。言葉は?わかるかね?
(英仏西伊独露…男の知っていそうな幾つかの言語で試してみるが、片言の日本語に眉を上げ)
ふむ。完全に狂気の野蛮人、というわけでも無いのか
(失礼な感想を口にしつつ近づき、肩のあたりを押さえながら指を立てて唇の前へ。この仕草は万国共通だろうか?)
しー…静かに。騒がなくとも外すよ…後で
(古い傷跡はあるが、そのほかに目立った傷は無い)
(直近の警察のファイルによれば1週間前には死に物狂いの被害者に抵抗されて刺され、車道によろけ出て普通自動車に接触しているし、4日前には5発の弾丸が命中とあったが)
綺麗なものだ
(つい先ほどのスタンガンの跡はまだある)
(まあいい。少なくとも常人以上に心臓は健康そうだ)
心臓を貰う相手は静かに送っておくのが私のやり方だが…君の場合は必要ないな。無辜の民を意味もなく殺すような奴輩にかける情けは持ち合わせない
(メスの代わりに男のナイフを取り上げる。肉を開き、肋骨を剥がすのはこれだけでは骨だろう)
(ならば肋骨の下から切り開いて下から引きずり出すか。どちらにせよ男には長々と苦痛を与えることになりそうだ)
(陰鬱に眉を顰めたが、我知らず薄く微笑んでいる)
(どこから、と決めぬまま腹を開く。鎖骨と正中に沿ってY字に切り込む刃を臍の下、鼠蹊部まで走らせ)
(片手で苦労しながら重い肉を観音開きにすれば、健康的な色とハリのある内臓が剥き出しになる)

581シクステン:2019/07/01(月) 16:03:43
>>580
(交易や襲撃の対象として縁のあった独語に反応し一言二言返してみるが、こちらの独語は古風な上に訛りが強く、日本語が一番マシと感じ)
ゲルマンはここから近いか?
(と聞くだけ聞く。天上に帰る方法は皆目見当つかないが、自分がどこにいるか知って損はない)
(閉口して男の話を聞いていたが、知らない単語が混じる)
(何となく咎められている事と心臓を取られる事は分かった)
(もう一度拘束を軋ませてから諦めて横たわる。致命傷を受けてもいつもは気絶している間に再生する)
やれよ
(イライラと男を睨む。その左手を不自由そうにしているのが分かり少しだけ溜飲を下げていたが)
(ナイフの刃先の向けられた場所に頭を起こし)
アア?どこを……ッッア゛?!!!
(骨と肉を切り分けられ思わず声を上げ、慌てて歯を食い縛る)
(刃が走る一瞬の熱さの後に激痛がついてくる。鍛えられた肉が自分の意思で動かせなくなり重い)
ン゛……グ!くっ……ハァ……ハ……ッ!
(静かにしろだって?暴れるどころか息を浅く吸うだけでやっとだ)
(裂かれた腹を開かれ、内側が外気に触れるひりつく苦痛と寒気に鳥肌が立つ)
(鍛えようの無い脆い場所を晒し、苦しげに声を絞り出す)
ば……か、知らないのか、心臓……どこか……
(青ざめながらも必死に意識を保とうとする)

582宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/07/01(月) 21:20:23
>>581
(独語に反応した、と思ったものの恐らく男の母国語では無いのだろう訛りが酷くて伝わらない)
(どうやら日本語は多少通じるようだ。独り言にならずに済んだ)
ゲルマン? 古い呼び方をする。帝国はとうに無くなったが…未だに、気軽に行ける距離ではないな
(最後に独逸を訪れたのは確か戦中…戦争景気で良かった頃だから、もう80年も前か)

ほう
(と感嘆の息を吐く)
(腹膜を斬られる痛みが想像を絶するものだという事は知っている)
(否、そもそも生きたまま魚でも下ろすように切り開かれてこんな風に耐える事は不可能だ)
(俺自身も、数多く見てきた普通の人間も)
(思わず手を止め、白茶けた顔を見つめる)
(冷や汗を流し歯の根も合わぬほど震えながら、まだ意識を保っている)
(図らずも慣れた手技ではあるが、生きた身である。それなりに出血もある)
(このままだと遠からず失血で意識を失うか、死ぬ)
(その前に、と興味を向ける)
生きたまま腑分けされるのを受け入れる人間は初めてだよ…内側まで健康そうで何よりだ
(ナイフだけのつもりがきたが変わり、金網でも切るような金鋏を肩を使ってどうにか操り肋骨を切る)
(胸の上を蓋のように覆う骨を取り除くと、中央あたりに力強く拍動する心臓が露わになる)
(右手で触れる。それだけでは飽き足らず、口付け)
では、貰おう
(太い血管を切断すると同時に生暖かい血液が吹き上がり、腕を濡らす)
(血の匂いは好きではないが、長い間に慣れてしまった)

(取り出した心臓をトレイに置いて、体を洗うべく一旦上階へ移動する)
(地上階へは鍵をかけてあり、生体認証型のセキュリティーがかかっている)
(死体は地下2階に作り付けの炉で骨まで焼いてしまうとして、心臓の方は丁寧に炭にしなくてはならず)
(シャワーから出ると、さすがに疲れていたらしく眠気が襲ってくる)
(……一眠りして…それからでいいか…)
ふゎ…ぁ…
(欠伸をして、ベッドに倒れこむ。左肩の傷は朝を待たずに治る程度だ)
斬られたのは……久しぶり…だな…

583シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/07/01(月) 22:45:04
>>582
(故郷は近くないと分かり落胆するが、地か海が繋がっていれば一縷の望みはある)
(それ以上思案する暇は与えられず)

(まだ骨から肉が外されていない部分が苦痛に一気に緊張し、それにより体の内外が引き攣り更なる苦痛を生み)
(脂汗が滝のように流れるが、その上を跳ねた血が上塗る)
……ッ、……、……ッッッ!!!
(自身を嬲り侮る男への怒りだけを原動力に、「は、や、く」終わらせろと唇が動く。限界まで見開いた目は既に焦点が合わず用意された道具は見えていない)
(次々と肋骨を折られて喉から笛のような音が鳴る)
ヒッ??!!!!……ッッ!ヒュ……、フ……!!!!
(戦闘訓練で肋骨の一つや二つ折られた事はあるが、丁寧に剥がれるのは当然初めてで)
(もう碌に息ができない。意識はほぼ飛びかけ、与えられる刺激にめまぐるしく浮き沈みし)
(心臓は怯え切った小動物……と例えるには激しすぎるが、ばくばくと異様な速度で小刻みに蠢いている)
(苦しい、苦しい、胸が、い、痛い、あ、あ、糞ッ、神よ!!ああああああ!!)
(たっぷりと激痛を味わい、ぶつんと命が絶たれて静寂が訪れる)

(宝生が地下二階の照明を絞るか落とすかした直後)
(死体の傷口に沿って直線を組み合わせたようなルーン文字が次々に浮かび淡く輝く)
(粘菌か何かのように、体の周りの血だまりが持ち上がり体の中に還っていく。斬り開かれた肉体も、脇に置かれた肋骨までもが植物の成長を早回しで見るような異様な動きであるべき位置に吸い付く)
(体から離された部位は、一定以上の小ささ、一定以上の遠さであれば回収できないと見做され体内で創り直す)
(実際、細かい血飛沫は戻らずそのまま乾きかけている)
(だが心臓は)
(弱いながら引き寄せる力が働き少しずつトレーの縁に乗り上げるがそれ以上動かず)
(このまままた照明がつけば、微弱に動こうとするトレー上の心臓と、心臓が無いまま傷が塞がり最低限の生命活動を魔術で補おうとする肉体に分かれたまま、シクステンが目を覚ます)

【……魔術の効果は俺らのやりたい事に応じてその都度調整する、から】
【困ったら忘れてくれ】

584宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/07/02(火) 11:40:18
>>583
(ウトウトするつもりが眠ってしまったか)
(左肩は綺麗に元の状態に戻っている。あの怪我で大量に出血したせいで少し指先が冷たい)
(寝返りを打ったところで、ふと違和感に気づいた)
(掌の稚拙な三日月を見る。自身のうちに封じ込められた鬼がざわつくような感覚)
何だ…?
(起き上がり、墨色に流水を織り出した夏衣を簡単に羽織ると腰紐を結びながら裸足のまま下階へ向かう)

(掃除をしただろうか、と呑気な事を考えた)
(床一面に広がった大量の血が消えているのが部屋の外からでも見える)
(俺の手から落ちたと思しき滴下血痕はそのまま乾いている)
(深く息を吸う)
(部屋に入り、数度目を瞬かせてから大股に男へ近づく。両手の戒めを解き、掌を見る)
(刺青は無い)
(宝生に伝わる“鬼込め”ならば利き手の掌に必ず刺青をする)
(そもそも、あの…まだ動いている心臓が体に戻っていない)
(乗り上げるようにして胸に耳を当てる。鼓動は聞こえない)
(では何故)
(全く予想していなかった事態に、珍しく狼狽え、男が目覚めることに気付いていない)

585シクステン:2019/07/02(火) 18:36:14
>>584
(開ききった瞳孔に光が差してきゅっとすぼまる)
(手足の自由が無いままだと気付き、じっと宝生を待つ)
(何故か手を自由にした。前髪の先が治癒した肌に触れ、頭が乗る。俺から視線を反らした)
……!
(弾かれたように上体を起こし首に腕を回す。チョークスリーパーをかけ残る体力のすべてを掛けて締め上げ)
放してくれたな?約束通りだ……
(気絶で済ませるものか、心臓が止まるまでだ)
(殺したら足も自由にして、まず心臓を拾わないと)
(闇の中に入ったらすぐくっつくように)
(次にここを出て行かないと)

(一人ではその先に行けないと知らずにこの後の事を考えていたが)
(ローブのような服から露になった肩に傷がないと気付き)
お前、ルーンを使うのか
(思わず呟く)

586宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/07/02(火) 21:24:58
>>585
(考え込み、トレイの上の心臓へ目を取られた)
!!
(野生の虎にでも飛び掛かられた気分だ。いや、それより悪い。驚きで心臓が止まるかと思った)
(呑気に構えている余裕はない。丸太のような腕が明確な殺意を込めて一気に首を締め上げてくる)
(不味い、と思った瞬間には抵抗をやめ身を任せる。下手に逆らって脛骨を折られると面倒だが)
(血流が止まっての死であればすぐに蘇生できる)
(耳元に呟きが聞こえる…ルーン…何だったか……?)
(すう、と気が遠くなる)

(白い床が先ず目に入った。それからベッドの脚)
(フロアから出られず、さぞかし苛々しているだろう男の悪態(と思われる)が響いている)
(この階はシェルター並みに頑丈な作りになっている。ガラスは防弾仕様の二重構造、壁の向こうは分厚いコンクリート)
(無垢の一枚板に見えるのは表面だけで、寸毫の隙間なく密封可能な鋼鉄扉)
(斧で打とうが全身でぶつかろうが、無駄なことだ)
……。
(飽きるか疲れるかすれば部屋に戻るだろう)
(ベッドに腰掛け、裾がめくれるのに構わず足を組む。その上に肘をつき、掌に顎を預ける)
(トレイの上の心臓がなくなっている。本人が取り戻した、と考えるのが自然か)
(つまり、あの男は何らかの理由で不死であるという事か)
ルーンがどうの…と言っていたな…
(記憶と知識のページをめくる。北欧、ケルト。古い神話群の中の一節)
(なるほど…その辺りの出身か)

587シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/07/03(水) 06:55:10
>>586
(腕の中で男が息絶えてからしばし荒い呼吸を整える)
(心臓無しはやはり苦しい)
(重力のままに男の死体をベッドの横に落とし、自分は左手に心臓を、右手に斧を掴んで十分)
ハァ、ハァ……ッ、あ゛ぁぁッ!
(思いつく限りの罵声を浴びせ怒り狂って戸に斧を振りかざしたものの、また弾かれてへたりこむ)
(石の中に閉じ込められたように戸も壁もびくともしない。換気口らしい穴はあったが人の通れる大きさではない)
(部屋中を弄り回す間に照明のスイッチに気が付いた。先に心臓を戻した方がいいか)
(壁のボタンを弄ると暗くなる。胸の上にルーンが輝き、押し当てた心臓がずぶずぶと沈み込む)
ふ……っ
(人心地ついて灯りを戻す。戸にカギ穴は見当たらないが、あの男が何かしらのカギを持っていないか探る必要がある)

(気乗りしなかったが例の部屋に戻り、悠然と足を組む男を見つけて腹が立つやら呆気に取られるやら)
生きてたのか!!
(斧を向けるが、恐慌は無い。天井には俺と同じような存在がいくらでもいた。こいつも俺と似たような術で蘇生したな)
(話しができる内に面倒ごとを解消するに限るだろうと、少し怒りを飲み込み)
やはり魔術師か。外に、出せ。あと服だ。
(そういえば全裸のままだった)

588宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/07/03(水) 19:24:44
>>587
(ゲルマンは近いかと尋ねていたからそちらの系譜なのだろう…なるほど、それであの赤毛か)
(不死者なのだという以外に…詳しいことはわからない)
(となれば段々と思考が無関係な方へ向き始める)
(横を向いて、少し首をかしげるようにしながら夢想しているところに大雑把な気配が戻ってきて、目線だけ戻す)
(マグス、と聴こえて薄く笑う。確かに、そう見えるかもしれない。だが、『やはり』とは何だ)
(そんなに怪しい人物に見えるつもりはない。自惚れるわけではないが、日本人にしては珍しい六尺を超える長身に小作りな整った顔、(特に女性に)好感を持たれる方だ)
(少々臍を曲げ)
残念ながら、服は捨てさせてしまったよ。ずいぶん汚れていたのでね
(向けられた斧に、ふん、と鼻を鳴らし)
まったく、どこの野蛮人だか
(傷ひとつない胸を目を細めて見る)
血色が良くなったな…心臓が戻ったからか?お前を“そう”したのは誰だ?閻魔か?
(弟弟子を真っ先に疑う。米国軍も熱心に不死を研究していたが、成功のニュースはまだ聞かない)

589シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/07/03(水) 20:52:19
>>588
(斧を取り返した俺を見ても動じない。こいつはやはりただ者ではない)
(触れるだけで意識を落とし、窓の無い部屋に閉じこもり、眉一つ動かさず人体を弄ぶ)
(シクステンの目から見ても宝生はこの国の一般人と比べて浮いていた)
(なまじ見目が綺麗にできているのが却って不気味にすら思え)
どこって、スカーニーからだ。あー……えーと、スカンディナヴィア?
(土地の古い呼び方をしてから、大昔に他の国の奴らから呼ばれた言い方も添え)
俺にこの術をかけたのは神……オーディンだ
(得意げに言い切り)
……“エンマ”、がお前を復活させる神か?
(少々馬鹿にされている雰囲気と、オーディンの名まで出したのに期待するような反応がなく)
(喉の奥で唸る)

590宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/07/03(水) 22:26:51
>>589
(碌に話が通じるとは思っていなかったところに、意外とまともな返事が返ってきて)
(頬杖をやめる)
…は?
(今何と言った?スカンジナビア?いや、それはいい。出身地は問題ではない)
(唐突に出てきた古い神の名に、思わず素っ頓狂な疑問符が出た)
(何を馬鹿なと言いたいが…つまり、この男の中には西洋的に言えば神の力が込められていると言うわけだ)
(改めてその身を頭から爪先まで眺める)
(名だたる美術館の収蔵品が嫉妬しそうな、はち切れんばかりの筋肉。それでいて無駄は一切無い)
(そして美術品には無い、男性性の生々しさ)
(炎のような赤毛に彫りの深い顔立ち)
(神を容れる器に相応しいと思わせる姿をしている)
あ?…閻魔は弟弟子の名で…仏…神の名でもあるが…
(また、自分の考えに耽っていた。はっきりしない返事に不服そうに唸る男に向けて、いくらかきちんと話す)
私の中には、夜叉が捕らえてあるのだよ。神ではなく『鬼』が
(そうしても良い、と判断した。危険ではあるが、敵ではない)
(そういうものは飼い慣らせる、と経験で知っている)
君は、…何のために不死を得た

591シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/07/04(木) 07:53:36
>>590
(斧の先を下ろす。手放しはしないが、現状を確認する良い機会だと感じ会話に専念する)
(鬼。いつだったか盗みに入った家で老婆が俺を指してそう言っていた。良いニュアンスでは無かった)
鬼の、夜叉。
(こちらにも、神と敵対する巨人族がいた。見たことは無いが鬼に近い者かもしれない)
(こちらの事も少し説明しておくか)
俺の力は戦う為にある。死んだ人間の魂から、強い者、勇敢な者が選ばれて神の館に呼ばれる。
不死の兵隊になっていずれ来る戦いに備える為だ。まあ仕方ないな。俺は強いし
(これはとても名誉な事で、揚々と語っていたが徐々にトーンダウンし)
天上で訓練し酒を飲んで寝て起きて……毎日そうだったのに起きたら急にこの国にいた
初めは神に見捨てられたと思ったが、不死の加護はまだある
だが、神から何も命令がない。使いのヴァルキュリアも来ない……
俺は……なぜ死なない
(不死でも飢や寒さは感じる。目的を失った暴力は目先の欲の為に振るわれた)

(この国に来て初めて長く喋った。俺の事よりこいつだ。どうにかしてこいつに上の扉を開けさせないとならない)
お前はなぜ鬼を自分の中に入れた。どうやってここと外を出入りする。

592宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/07/04(木) 16:00:07
>>591
(組んだままの膝の上で指を組み合わせる。男の話を遮らず聞き)
なるほど…神話もあながち嘘ではないと言うことか
(神仏の存在を否定はしない。何しろ自らも鬼を封じているのだから、そう言うこともあるかと受け入れるのは容易い)
残念ながら、最終戦争は始まっていないようだから…休暇を取った、とか
(軽く肩を竦め)
あるいは、修行に出されたか。君の神がどういうものだかわからないが、神の使いといえば品行方正、公正明大、弱きを助け強きを挫く…そういうものと相場が決まっている
(飢えをしのぐのに力尽くで強奪するようではな、と遠回しに嫌味)

(矢継ぎ早の質問に静かに笑い)
さあ。どうしてだったか……
(前髪を手櫛で直しながら、少し悪戯心を起こし)
君のように躾のなっていない野蛮人を野放しにする訳にはいかないのでね、魔法をかけたのさ
(再び上がりかかる斧に眉を顰め、立ち上がって壁…に見えるだろう…の一部をスライドさせる)
(現れた棚から一振りの日本刀を取り出し、鞘を払う)
……その不死には興味がある…

593シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/07/04(木) 20:50:40
>>592
……さっきからお前、面倒な言い方をするが俺が気に入らないならはっきり言え
(こいつの感情表現は分かりづらい。先の見えない不安を頭の中から払い)
つまり、俺があんたの気に入るようになるか、あんたが俺の“頼み”を聞く気になるか
(斧を正面に構える。斬れば傷つく、縊れば息が止まるのなら、俺がされたように嬲る事だってできる)
修行って考えは気に入った。ヤシャ、お前を倒せば神も俺を呼び戻すかもしれない。
(思わずにやける)
(頭を捻って扉を開けるよりこちらの方が余程楽しい。相手の獲物は細い片手剣か)
(こちらの知る武器とは、質の揃わない鉄をどうにか集め、厚く重くする事で強度を保ち、切れ味は二の次という物)
(流石にこの片手斧はよく研いであるが)
(日本刀は突きにさえ気を付ければ容易く折れそうに見え)
お前も死なないのに、気になるか?
(今回は向こうの出方を伺い)

594宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/07/05(金) 22:03:43
>>593
(なんと野蛮人に嫌味が通じたぞ、という顔で片眉を上げてみせる)
(200年も人界で揉まれるうちに…要するに底意地が悪くなった)
(笑みを浮かべる男に向けて)
戦いが嬉しいか?野蛮人め
(言い放つ。刀の柄に両手をかける。左で握り、右を柄頭へ添える。基本の正眼。もとより裸足だ)
(すう、と意識が冴える)
(男との間合い、呼吸。周囲の様子も感じられる)
(江戸の終末、身分を捨て、彫師に弟子入りし…人道を踏み外すとともに刀を振るうことは無くなったが、剣術を捨ててはいない)
(時代とともに形骸化した部分もあるが、研ぎ澄まされた部分もある)
(分厚い鋼の…もしかするとただの鉄かも知れない…無骨で力任せの斧)
(捌き、凌ぐことは難しい)
(ならば、それごと断ち切るか)
(緩く息を吐く。半眼に伏せた瞳を開く)
参る!
(無意識に出た。180年ぶりか)
(摺足で踏み込み、籠手を打つと見せかけながら更に地を蹴る)

595シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/07/05(金) 22:59:14
>>594
ああ、嬉しい。俺はその為に生きている。
(そこに見栄も空威張りもなく)
(一度死しても、不死の存在エインヘリアルに変わり果てても、生来の単純さから己の存在意義を信じ)
(男の構えは見慣れないものだがよく鍛錬されていると見える。呼吸をするように自然だ)
剣を覚え、オニを宿している癖に、戦いは嫌いか?
(心臓が癒えて脈打つ。血色良く、瞳は輝き、じゃれつくまえの獣のように目に見えて高揚し)
オオォッ!!
(応じて吠える。滑り込むように向かってくる相手の刃先が狙うは手元かと、自身の左下から上へと斧で弧を描いて払おうとするが)
(フェイントだと気づき遅れて左足を引く。半身を捻って更なる踏み込みを受け流そうとし)
ウ……ッ

596宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/07/06(土) 00:14:27
>>595
(いかに斧を扱い慣れていようとも、動乱の幕末期、倒幕の急先鋒だった長州でもそれなりに名を知られた俺の剣の方が疾い)
(不死ゆえの慢心…生き返るなら切られても良いという捨身は守りの動きを鈍らせる)
(男の引き足が遅い。振り上げて伸びた腕の下、肺に目掛けて突く)
(即座に引き戻し、脇を抜けながら上下真っ二つに胴を薙ぐ)
(終わった、と思ったのはこちらの慢心だった。相手が神兵だと言うことを失念していたのだ)
(横合いから、刃が落下する重力と加速によって弧を描く斧が戻る)
オオオオォォオオオッ!!!
(裂帛の気と共に刃を返す)
(やや下方から左上がりの真一文字)
(斧の半ばまでを絶った刀が不意に金剛石に当たったように止まった)
(矢印のような文様がやけにくっきり見えた)
(胴を払われる。巨大な質量で叩き斬られる感触)
(左腕が胴の方へひしゃげながら千切れ、同様に上半身がハエ叩きにあったかのようにすっ飛ぶ)
(衝撃で刀から手が離れた右腕は付いたままだが、左腕は別に転がり)
(臓物を撒き散らしながら下半身も倒れる)

(全てがスローモーションのようにゆっくりと見えていたが、壁に跳ね返り、どん、と落ちたところで元に戻った)
あゝ…酷いな…。これは繋がるまでしばらくかかる
(苦痛に顔を歪めながら、右手で身体を支え顔を上げて男を見る)
君の方は?いや、見ていればわかるか
(運良く…悪く、か…心臓も脳も上半身の方に残っている。おかげで意識を保っていられる)
(治るまで一眠りしたいのは山々だが、男の不死性を見たい)
しかし…石斧(嫌味)も断てぬとは。斬り合いの世から離れて200年ほどか…衰えたものだ
(自嘲気味に言い)

597シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/07/06(土) 08:07:24
>>596
(相手の動きは見えている……が、速い!)
(突きの後即座に腹を開かれ、これで終いかと理解しながら、両足を踏みしめて斧を振る)
ッアアアアアアアアア゛ァァ!!
(肺に残る息を吐ききり、その剣を手折る心算だったが目を見開く)
(バターでも分けるようにぬるりと細剣が食い込むのがスローモーションのように見え)
(魔剣、という言葉が脳裏を過り)
(力の抜け始めた肉体がどさりとベッドの足にもたれる)

ヒュ……、ッ、ッ、……!
(あ、あ、畜生、胸のここやられると息できねえ)
(肺から溢れる血を口からブクブク吐くが代わりに吸えるものはなく)
(体の右端で繋がってはいるが十字に裂けた肉体からはらわたと血が溢れ、ヤシャの飛び散ったそれと混ざる)
(ヤシャの血まで間違って体に取り込んだら嫌だな、とよく喋る男がまた何となく俺をバカにしているのを聞きながらぼんやり思い)
(血の気を失った震える指でどうにか天井の照明を指す。せめて満月の夜くらい暗くならないとルーンが働かない)
(不思議そうにしている所を見るに、あいつは明るくても再生するのか……)

(こちらにそれを観察する時間はなく、ふつんと意識が途切れる)
(裂け目から覗く臓器も動きを止め仮死状態に入る)
(適度に刺激を与えれば意識だけ戻ると言う地獄が味わえるが、光度が落ちるまでは肉体に変化はなく)

598宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/07/06(土) 14:22:01
>>597
あれ?…君?返事は?死んだのかい?
(返事がなくなり何度か呼びかける。意識を失ったか?いや、呼吸音がない)
(痛みや、臓物の流れる不快感を我慢して起きているこちらが馬鹿みたいじゃないか…)
(しばらく様子を見るが生き返る気配がないのに痺れを切らし、右腕で這う)
(蝸牛のごとく、のたのたとまず左腕に近づく。切り口と言うには荒々しい千切れた皮膚と肉、骨の砕け方)
(まじまじと眺めてから傷口に押し当てる。封じ込めた鬼が笑っている気がする)
(ひしゃげた肉同士が糸を撚りあわせ、編まれるように引き合う)
(腕が揃うと這うのも楽になる。下半身の近くまで戻り)
(大きく息を吐いて目を閉じる。少し眠ろう…ともあれ何もかもは再生してからだ)

(ぱちりと目を開く。体感で外は朝だとわかる)
(着慣れた着物はもうダメだが、肉体の方は完全に元に戻った)
(顔を撫で、前髪を整える)
(半顔に残る火傷の痕だけは、未だに完全には消えていない)
(立ち上がり、男に近づく。てっきりとっくに再生したものかと思っていたが)
(切り口を見せたまま、その場から寸毫も動いた気配がない)
……、まさか死んだか
(鬼込めを施された不死者は、正確には不死ではない)
(怪我や病気などで死ぬと言うことは無くなるが、寿命はあるのだ)
(普通の人間よりもはるかに長命になると言うだけで、1000年もすれば死ぬ…閻魔はそう言っていた…「俺たちにも寿命はあるんだ」と)
(この男も寿命が尽きたか、と考えた。だから神とやらはこの男を捨てたのではないか)
つまらないな……ッ、ぅ、あゝ…そうしよう
(体内を浸す苦痛に顔を歪め、愉しげにそうしている鬼に答える。苦痛から逃れるには人の心臓が必要だ)
(焼き締め、炭をひいて粉末にする。鬼が暴れるたびに耳掻き一杯程度のそれを舐めなくてはならない)
(正当に鬼込めを継いでいない俺は、その名の通り夜叉なのだ)

(男の上半身を抱え上げ、ベッドへ下ろす。死んだのならもう用は無い。当初の予定通り心臓を取り出せばいい)
(この状態からするに、もう復活はないだろう)
…つまらないよ…、長い時を過ごす友が出来るかと期待したのに…
(何に反応してか、死体の指先がひくんと動いたことに気づいていない)

599シクステン:2019/07/06(土) 15:30:28
>>598
(冷えきった死体のまま時間が流れる。夜叉の受ける苦痛をつゆ知らず)
(上半身がベッドに乗り、脇腹の筋肉と皮で繋がっていた下半身がぶつんと落ちる)
(指先が跳ねて瞳が揺れる)
――――ッ?!
(一瞬だけ傷の周りでルーンが光が照明の下では淡見えづらい。肉体が最低限の生命活動だけ再開する)
(瀕死のまま、死ぬに死ねず意識が戻る)
(片肺に穴があり呼吸できず。下半身の感覚は鈍く)
(露出した臓器と骨が外気に触れるだけで俺を苛む)
(はっきりと覚醒するより先に痛みが来て、ぼんやりとした視線をさ迷わせ緩慢に首を横に振る)
(夜叉の呟くような声は聞き逃した)
(内蔵に触れられ口を悲鳴の形に開く)
…………〜〜〜〜〜ク……ッ!!!
(やっと夜叉の姿を捉える。こいつの方が治りが早い……)
(俺の事を野蛮だと……死体を嬲るような奴がよくも……)
(首だけのけ反り、眉をぐっと寄せ)

600宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/07/06(土) 23:41:08
>>599
(心臓を切り出すべくナイフを取り出す。医療用メスよりも刃の部分が大きい)
(胸を切った瞬間、反応に息を飲む)
(悲鳴)
(実際にはほとんど声はなかった。肺に穴があるのだからそれもそうだろう)
(とっさに切り口から指を入れて直接心臓に触れる)
(弱く動いている)
生きている…死んだのではなかったのか?なんとか言いたまえ
(口が無くなったわけでも無いのに、と非道に言い捨て)
(ぺちぺちと頬を叩き、目を合わせる)
何だ?上?神でも呪うかね?…違う?
(指先がかろうじて上を指すことに気づき)
(そう言えば、と思い出す。初めに心臓を抜き取り復活した時、ここの灯りは落としていた)
光か!
(途端に疲れ果てたように落ちた腕が正解だと言っている)
(光の中では再生しない…或いは、その動きが非常に鈍い、と言うことか)
(面白い弱点だ)
このままだと、どうだね?傷は塞がらず、死にもしないが生きてもいない、という状態か?
返事もできないほどの怪我ではあるまい…戦士だと自慢する割にはひ弱だな
(仕方ない、と下半身の方も(腑はデロリと出たままだが)ベッドへ上げ)
(手足に枷を掛けてから)
灯りを落とせ
(と声をかける。スゥと暗くなった代わりに足元灯の小さな明かりが灯る)
さあ、どうなる…

601シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/07/07(日) 07:50:06
>>600
(こいつ……何を……、心臓に……や……め)
ヴ……ヴ……!
(ごぽ、と寒天状に固まった血を吐くと、残る片肺に少し空気が入り)
け……せ!
(どうにか一言告げ)
(殴り倒したい面に拳を振り上げる力すら残っていない)
(指先で指してからはぐったりと伸びる)
(痛みと寒さに朦朧としながらどうにかヤシャの言葉を聞き取ろうと視線を向ける)
俺が、弱い、だと……?
(飛びそうになる意識を呼び戻し睨みつけ)
(手を拘束されると分かり緩慢にもがくが、腹に力が入れられないため簡単に抑え込まれ悔し気に歯噛みする)

(部屋が暗くなればルーン魔術が発動する。頭のある側の傷に光る文字が浮かび)
(血だまりがスライムのように盛り上がり傷口に吸い付く)
(大きい欠損に対し引き寄せる力は強く働く)
(下半身全体がズッ、とずれて骨が繋がり、内臓、筋繊維、脂肪と皮が滑らかに癒着する)
(回復は速い。銃弾を受け、轢かれても警察から逃げられたのはこの為だ)
……ハ……ァ
(ルーンの治癒により痛みが癒え、思わず恍惚とため息をつくが)
(気付けばその様までヤシャに観察されていた)
(また表情を引き締め)

602宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/07/09(火) 21:52:58
>>601
(遠くなりかけてはもがいて引き戻される意識に揺れる表情を見ていたが、望むような返事は得られないと知る)
(胴を半分に割られて尚も話せるというのが、まあ…おかしいのか)

(蛍の光のように、ふわりと浮き上がる文字に弱く照らされた傷口が蠢いている)
(かと思うや下手な逆回しでも見ているかと思う速さで血肉が引き合い繋がっていく)
(早い。同様の傷でこちらが数時間かかるものが、ものの数分で癒着する)
(たっぷりとした溜息に、完全に治ったのだとわかって)
(緩んだ表情に薄く笑みを返し)
(手にした大振りのメスを肋骨の下辺に沿わせて切り開く)
(その端からぼわぼわとあの光る文字が浮かび、くっ付いていく)
(気道、腱、血管の上を切り開いても…同じだ)
面白い。灯りをつけてくれ
(散々試してみてから明かりの下で見ると、傷はひとつもない。男を無視してベッドの端に腰掛けて少し考え)
うん。そうだ。君、しばらくウチに居なさい
(優しげな教師のような口調だが、命令調である)
(俺の楽しみのために、などとは言わない)

603シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/07/10(水) 07:49:37
>>602
(朦朧とした頭の中でヤシャの笑みと翳されたメスの意図が繋がらず、遅れて慌て)
や……めろ!ウ゛ッ……!!
(切れ味の良い刃が骨の際に沈み歯を食いしばる)
(こんな物、すぐ癒える。すぐ)
フ……ッ、フゥ゛……ッッ、や…め…ン゛……グッ?!カ……ガフッ??!
(喉から熱い血が迸り唇を濡らすが、すぐに染みこむように吸収される)
(こいつを殴ってやりたいのに動けない)
クウゥゥ゛ッッ〜〜〜〜〜〜〜!!!!
(ぶつぶつと腱を斬られては繋がり、数度遊ばれてから)
(力んで浮き上がった腕の血管をツツ、と刃先がなぞり、どっと血を失う不快感の後にすぐ癒され)
(何だ。こいつは何を考えている。俺は何をされている。何の為に、これは)
(不可解な物への恐怖と不安がふつふつと湧いてくるが、意志の力で押し込める)
(俺は戦士だ。弱くない。この程度、まだ耐えられる)
(小さく息を詰めながら体を強張らせ)
(ヤシャの魔法?で急に明るくなり、目を細めて見上げる)
……
(何やら機嫌良さそうなのに腹を立て)
後悔させてやる……。お前を完全に殺す方法を見つけたら…容赦しない
(それまではヤシャの命に執着すると含める)
(外に出たとて目的も無い。ここまで甚振られてただ逃げ出すのはプライドが許さず)
(かといって、この国に来てから初めて出会う手練れの不死者をすぐに倒す算段もなく)

604宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/07/19(金) 03:41:30
【返事が遅くなってしまってすまない】
【少し身体を壊していてね…まあ、人間200年も生きているとあちこちガタも来る。いくら鬼込めがあるとは言え、回復が追いつかない傷もあるんだ】
【すまないが、もう少し待ってくれ】
【そうそう…灯りは落としておくよ(うっすらと輪郭が見える程度に調整)】

605シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/07/19(金) 19:42:31
>>604
【ヤシャ……】
【少しなんてケチな事は言わない。十分に休め。神だって寝るものだ】
【……弱ったお前を倒しても名誉じゃないからな!】

606キース ◆MU.DuagW1U:2019/07/24(水) 10:27:31
【(そっと寝室を覗き、ベッドの上の一人分のふくらみを確かめ)】
【(街へと魂を飛ばしひそやかに呼吸を止めている乙羽の体を抱きしめる)】
【(向こうで治療を受けているなら良いが……)】
【あっ、ステイ、そしてステイ!】
【(起きたと勘違いしたか、愛犬が乙羽の匂いを嗅いで手を舐め)】
【ずるいよジョン、私だって……】
【(ためらいの後に目を瞑って唇を重ね)】
【(心なしか顔を赤くしながら元通り恋人を横たえ、しばらく顔を眺めていた)】

【こっちは平気だからちゃんと寝ろ、って言いたいだけなのにくどくて悪い、気にすんな】
【(と言いながら通り過ぎるのは同田貫)】

607宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/08/05(月) 15:48:27
>>603

(男の唸り声に噴き出す)
ほう。私を殺すのか……それは楽しみだ。せいぜい頑張るといい
(言いながら拘束を解く。お互いに不死者と理解した以上殺しあっても無駄なことだ。性懲りも無く襲いかかって来るほど愚かでは無いだろう、と考え)
(男を伴い上階へ向かおうとしてから、血ですっかり汚れているのを思い出した)
(男の血は大半が彼の体内に戻ったが、こちらは流しっぱなしだ。体が少し冷えている)
(ついでに、この野蛮人を洗っておこう)
(ホームレス同然の生活をしていたな、と思い出したと同時に妙な潔癖を発揮して)
食事を用意する…その前に、来たまえ
(広めのシャワー室へ引き込む。ガラス張りの壁の向こうでは惨状と言える室内の自動清掃が始まっている)
(着流しの残骸を捨て、裸身を晒すと温水を出す。天井の中央から少しぬるめの雨が降る中に男を引き込み)
(無理矢理しゃがませて髪を洗い、スポンジで背中を流してやる)
(逞しい背に触れていると、さっきまでの戯れのせいで発露しかけた劣情が、ぐっと頭をもたげ始めて苦笑する)
(意識をそらすように)
そういえば、名は?

【(盆に乗せた氷菓を運んでくる。薄いガラスの器に山のように盛ったカキ氷)】
【最近は益々暑いねえ…まったく。甘いものは好きか?嫌いでも付き合いたまえ】
【(氷蜜に、梅のシロップとジャム。さっぱりと甘酸っぱい)】
【長く留守にして、すまなかったね】

608シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/08/05(月) 21:21:23
>>607
……ふん
(解かれた腕で一発殴ろうとしたが躱される。舌打ちしてヤシャの後に続き)
何だ?……ああ
(べとつく血に塗れた男の姿を眺めて理解する。この国の浴場は上から湯を降らす事ができるのは覚えていた)
あ?俺を洗うのか?ン゛!?
(腰が引け、しばしもたつくが不服気に屈み)
(量の多い伸びかけの赤毛は中々泡立たないが、汚れが落ちれば色が鮮やかになる)
(肉体には無数の傷痕があるが肌色のせいか目立たない)
(続いて背中を拭われるが、先ほどまでナイフで甚振られた相手に背後を取られるのは落ち着かず)
(毛先から水滴を落としながら何度も振り返る。数度目に問われ)
シクステン、だ。
(血の匂いが清潔感のある匂いに上書きされ、温い湯が心地いい。気が緩みそうになる)

【(起き上がり)】
【雪なんて、どこから持ってきたんだ!?もらうぞ】
【(本人は自覚が無いが目に見えて喜び、舌鼓を打つ)】
【お前に勝つために、逃げずに待っていたぞ】
【……動いて大丈夫か】

609宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/08/06(火) 08:45:18
>>608
いいから、しゃがんでくれ。届かないだろう
(わしわしと赤毛を(薬用石鹸で)洗いつつ)
上なら湯船があるんだが…蚤やシラミを撒き散らされるのはごめんだからな…
(まるで野良犬でも拾ってきたかの言い草だ)

(所々に見える薄い肉の盛り上がり。さっき付けた傷は全て綺麗に消えている…不死になる前に着いた傷か。それにしても多い)
(相手がこちらを警戒するように見てくることにも気付かず、落ち着こうと試みて)
シクステン…ふむ。そうか。これで野蛮人と呼ばずに済むな
(背中から脇腹、尻の割れ目あたりまでを洗うとスポンジを相手の手に押し付ける)
前は自分でやりたまえよ。それとも洗って欲しいかね?
(言うだけ言って背を向け、自分も髪を(シャンプーで)洗う。終わると長く伸ばした前髪をかきあげてタオルを取りに行き)
(水気を拭き取るとシャワーを止めてシクステンを呼ぶ。湯でいくらか温まったせいか普段隠している半顔の火傷の跡が浮き出している)
終わったか?きちんと拭けよ

【(あからさまに出ている態度に、クス、と笑い)】
【…魔法で出したのさ】
【(と揶揄う。それにしても、この体格の良い男が持つと小さなスプーンはまるで耳かきだ)】
【(口元を緩めたまま、ゆっくりと食べる。キンと来るのとシクステンの言い様が可笑しくて、額を抑え)】
【何だ、戦士の意地かね?フフ……】
【まあ、酷く悪いわけじゃあ無い。君が殴りかかって来なければ平気さ…まさか「誇り高き神の戦士」が病人相手にそんな卑怯な真似はするまい?】
【(すっかり冷えたところで暖かい茶を二人ぶん淹れて出し)】

610シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/08/06(火) 22:19:26
>>609
(何となく、青年の気が逸れているのを感じるがどう表現したものか分からず、古傷を面白がられているのかと思い)
面白くも無いだろう。……そんなに見ても虫はいないぞ
(ヤシャの物言いに頬を引きつらせるが、石鹸をたっぷり使えるのはありがたい)
(がしがしと頭を掻き泡を流しながら)
お前……余計な事まで喋るのは癖か?あ、おい、わあっ!?
(腰の下の方まで擦られて、擽ったさにひょこっと腰を浮かして逃げる)
一人でできる!!
(隅の方でごそごそと体を洗う。ヤシャがこちらを見ていないのをいい事に、好きなだけ泡立て遠慮なく股座まで洗い)
(泡が全て流された頃合いに湯の雨が止んだ)
(タオルを渡されその匂いを嗅ぎ、自分の髪の匂いを嗅ぎ、首を傾げてから身を乗り出して)
(びしょぬれのままヤシャの首筋の匂いを嗅ぐ)
これの方がいい匂いだ
(シャワールームの中で漂ってきた匂いはこれかと納得して、顔を上げて全身を拭く)
……それ、は…オニを宿す前の傷か?俺より立派な物じゃないか
(色づく火傷の痕について、談笑するように気安く問う)

【(勢いよく口に氷を入れていたが、たちまち頭が痛くなって苦しみ)】
【(それでも懲りずにゆっくりとスプーンを舐め)】
【ふん、意地以外には何も持っていないからな】
【(頭の痛みが落ち着いてから指を鳴らすが、言葉を聞いていれば力が抜け)】
【お、お前……っ、そんなに喋る病人見た事無いぞ】
【(行き場の無い指先は仕方なく湯呑みを握る)】

611宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/08/07(水) 00:29:06
>>610
(片方の眉を器用に上げ、意外と恥じらいがあったのだな、などと考える)

(くんくんとにおいを嗅ぐ男に軽く首を傾げ、良い匂いだと言われて、ふっと笑う。野良犬は野良犬でも)
(たいした大型犬だな、これは)
(ちょうど少し腰をかがめているおかげで、頭にやすやすと手が届く)
(薬用石鹸のおかげで軋む赤毛を軽く手櫛でほぐし)
(ツヤツヤとしたまとめ髪のシクステンを想像して笑いを堪え、微妙な顔になりつつ)
(首筋、頸動脈の上に指を滑らせる)
気をつけたまえよ。また切りたくなるかも知れない
(後で欲情を処理しよう、と考える。爛熟した風俗産業に金を払うという手もあるが、シクステンを置いて家を留守にするのは不安だ。連れて行くのも不安だ)

(軽く振り向いて苦笑を返す)
いいや…これは……。ただの人間に付けられた傷だ、と言ったら…信じるかね?
(これでもだいぶ薄くなった傷跡を撫でる。未だに鬼込めの再生が追いつかないこれは、長崎で受けた傷だ)
(終戦間際の暑い日)
(既に人類は悪魔の火を手にしている。不死者であろうとも焼き尽くす炎を前に、この神兵なら生き延びるだろうか)
ま、いいさ。昔の事は。おいで
(滴っていた髪の水気もある程度拭き取るのを確認してから、上階へ向かう。シクステンの大暴れにビクともしなかった扉が生体認証を受けて静かにスライドする)
(箪笥から単衣を出して手早く着替え、もう一枚取り出した浴衣をシクステンに着せる)
(裄も丈もつんつるてんだが、他に着られる服は無いし、裸でウロウロされるのは精神衛生に良くない)

【(厳つい見た目に反して子供のように素直でリアクションが大きいのが面白い)】
【そうは言ってもね。喋る以外にやることもないし…】
【黙って見つめ合いでもするかね?】
【(机の上に肘をつき、両指を組み合わせた上に顎を置いて、じっと見つめてみる)】

612シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/08/07(水) 10:26:30
>>611
(急所をなぞる指先が闘争本能を甘く煽る)
はは……っ!喉を食い千切られたいか?
(とはいえ、丸裸での殺し合いでまた二日三日潰すつもりはなく)

(頭を拭うタオルの隙間から、改めて火傷痕を見つめる)
人間に
(出会って数日の満たない相手だが痕が消える様子はなく)
(よほど深く肉体を損なったのだろう。やり方が分かればヤシャにやりかえせるだろうが)
(等と考えているが、まさかそのために街一つ消さなくてはならないとは想像もつかない)
……??
(それよりも興味は扉の開け方に移る。見ても理解できず、閉まる前に慌てて通り)
(されるがまま浴衣を着せられる。こういうローブは(これまで襲撃した家では)あまり見ない)
……お前は分からない事だらけだ。この国の人間を殺した罰をくれようとしている……と思っていたが
奴隷にするでもない、自由にする気もない……
(自分の知る限りの古い時代の人間関係のいずれにも当てはまらず、相手の意図が読めない)
(奴隷が一番近いような気がするが、先ほどから何をしろと言われるわけではなく、むしろ仕方なしに世話されている有様だ)
(上階に上がっても窓が無い事に落胆しながら物珍し気について歩き)

【む……っ】
【(口を引き結んでしばらく睨むが、居心地が悪く)】
【(茶をすぐに飲み干してしまったのがもったいない)】
【もう一杯くれ】
【(先に言葉を発し)】

613宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/08/08(木) 01:12:39
>>612
(2間続きの自室、広い書斎と風呂とトイレ。案内するほどのものは無い)
(服も着せたし地上階へ連れて行って…万一人目に触れても問題ないだろう。風呂に入れ着替えさせただけで、殺人犯感は無くなった)
ん? 君を野放しにする気は無いよ。奴隷…奴隷ねえ…、どちらかと言えばペットだな
しかも随分手がかかる。躾のしがいがありそうじゃないか
(広く取った階段を上がると、リビングに出る。掃き出し窓から見える庭は手入れがゆき届き、昨日の雨のおかげで青く瑞々しい)
(さっさと食べさせて、何か暇つぶしを与えて…TVでも見せておけば良いのか…?)
(他の事で誤魔化しているが、体の奥底に情欲が淀んでいる)
その辺に座って待て
(カウンターを回って、あまり使った気配のないキッチンの冷蔵庫を開ける)
(有名ホテルのディナーセットが手付かずで入っている。これで良いだろう、とまとめて運び、ローテーブルの上に並べる)
(どれほど食べるかわからないので全部出した上に、パンもバスケットに山盛りだ)
(酒で眠らせる、という手もあるな)
(思いついて出しかけたミネラルウォーターをしまい、ワインをボトルごと出す)
ほら。シクステン、食事だ。裾を直せ
(着物は着せたが下着は無い。大きく捲れれば見えてしまう)

【(沈黙を破る相手に勝った、という顔を向けてやり)】
【病人を働かせるのか…やれやれ】
【(勿体をつけているが、電気ケトルのスイッチを入れるだけの作業である)】
【(湧いた湯を急須に入れ、グラスに茶を注ぎ足してやる)】
【(茶をすするシクステンを薄く微笑んで見ている)】
【(秀でた額、彫りの深い顔立ち。考えていることは、脳の一部を弄ってやったらどうだろう…などという剣呑さだが)】

614シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/08/08(木) 20:56:19
>>613
……ペット
(関連して思い出されるのは、洗われる犬やブラシをかけられるヤギ)
(納得すると同時に険しい表情になる)
余裕だな。その内後悔させてやろう
(が、階上に上がれば目に眩しい緑に暫く見惚れ)
あ、ああ
(体が沈み込むようなソファに大股開きで落ち着く)
(次々に出て来る料理を眺めながら、これはこれで天上とあまり変わらないかもしれないとふと思う)
(口に出したら神の罰が当たりそうで、思うだけに留めるが)
(毎日戦い、麗しいヴァルキュリアにもてなされ酒と馳走をいただく繰り返しの日々だった)
(ああ、誉めてもてなしてくれるヴァルキュリアが一言ごとに嫌味を言うヤシャになってしまった)
(……地上に降りてから女を抱いていない。略奪を行えばすぐに警察が駆けつけるし、元々女に泣いて嫌がられると興が冷める性分だった)
(視線を感じて我に返る)
いい物食べているんだな……裾?見苦しくて悪かったな
(細かい、などとぶつくさ言いながら股を隠し座り直す。手を組んで短く豊穣の神へ祈りを唱え)
(ヤシャも席につけば、まずワインに目が向く)
(いつも二本は飲めるが、空腹のため回るのは速いだろう)
お前も飲めるのか?

【(想定してはいたが得意げな顔に腹が立つ)】
【ワーアリガトヤシャサン】
【(棒読み気味に礼を告げる)】
【(茶を味わっていたが、視線に気づいて見つめ返す)】
【……お前の頭の中で俺に何をしているか知らんが】
【か弱い病人のする事じゃ無さそうだ】
【(歯を見せて笑う)】

【来週は神々に挨拶に行って来る。悪いが、返事がまちまちになるかも知れない】

615宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/08/09(金) 11:16:38
>>614
知人の祝い事があってね。残念ながら、普段はもっと質素だよ
(要するに政治家のパーティーを途中で抜けたら土産を持たされた、と言うだけの話だ)
(この国の中枢に深く食い込んだコネは便利だが、中身の無い集まりに顔を出すのはウンザリする)
(食事を摂らなくても死にはしない。死にはしないが腹は減る)
(昨今はすっかり便利になった。配送サービスも出前も、24時間何でもある)
日本人は恥じらいを持っているものでね。蛮族と違って
(それも昨今の若い者ときたらすっかり怪しいが、と考えてしまうのは幕末生まれだからか…いや、それほど耄碌したつもりは無い)
(神の館とやらで永遠に青年期を過ごすのとは違い、何しろ見た目こそそれ程変わらずとも既に200年。人の世の変化を見続けている)
(200歳の爺だものな…)
(しみじみと溜め息をついて(シクステンには嫌味に見えたかもしれないが)、ワインの栓を抜く)
これは君の分だ。私は遠慮するよ。昼日中から酒というのは性に合わん
(両手を合わせて軽く礼をすると、時期の魚のカルパッチョに箸をつける。シクステンにはナイフとフォークを用意したが)
(ま、手づかみでも驚くまいよ)
(野菜、魚、肉に果物。少しずつ摘むがどれも美味い)

少し休む。君と違って…流した血まで戻ってくるようなデタラメな身体では無くてね
(甘いものを食べるかは疑問だが、デザートに、とケーキの詰め合わせを箱ごと押し付け)
(TVを点ける。音声認識で操作できるため、簡単な使い方を教えて)
「てれび」だ。いいか。「テレビを消せ」消えたな。「テレビを見たい」点いたな。「音楽」「演劇」「ニュース」簡単だろう?
(バーカウンターから更に酒と…タチの悪い酔い方をされても困ると気付いてミネラルウォーターの瓶をまとめて用意して)
(階下の自室へ戻る。奥の和室に入り、帯を解く)
(半勃起しかけた男根が襦袢を落とす感覚に一気に硬くなる)
(元々、性欲旺盛とは言い難いし、女性に対して向ける…向けた…愛情は清らかとも言える)
(だが加虐的な欲望は別だ。そちらはどういう訳か、……先の大戦とその後の経験のせいか…肉欲に直結した)
好きなだけ切り刻んで…死なない男…俺と同じ、いやもっと……
(肉茎に指を絡める。早くも先端がヌルついているのを親指の腹で抉じる)
(これで、あの逞しい身体の穴という穴を犯してやったら…)

【それほど大したことは考えていないさ】
【(にっこりと笑い返す。一見すると人当たりの良い好青年…自分で言うのもどうかと思うが…に見えることは百も承知だ)】
【構わないよ。戦乙女に手紙を運ばせるわけにもいかないだろう?】
【(ゆっくりしておいで、と言いながらきちんと包装された菓子の包みを出し)】
【神々のお口に合うと良いが…】
【(何しろ見た目は青年、中身はお爺ちゃんである。手土産の一つも持たせようとして)】

616シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/08/09(金) 21:05:13
>>615
オニの知り合いはオニか?
(と聞いてみるがどうやらエンマの事では無いらしい)
(こちらも飢えれば苦しむばかりで死にはしない。奪い取らずに食っていけるなら内容にこだわりはなく)
(強いて言うなら酒があるかないか)
お前が、捨てたからだ。俺のズボン!
殺し合いでなければ先に服を探した
(日本語の拙さも相まって、外見そのままの生意気な若造らしく)
(まずは遠慮なくワインを注いでは飲み、少々振る舞いが雑なもののカトラリーを問題なく扱い馳走を味わう)

(美味い物は酒を進ませる)
(朗らかに酔い腹が膨れればヤシャの憎まれ口も多少は許せる気になり)
何だ?酒を飲まないと血にならないぞ……ぉ
(面倒くさい絡み方をする前にテレビを示されて関心が移り)
逃げないから安心しろ
(画面に目が釘付けになりながら手だけ振る)
(甘い菓子に合う甘めの酒を選んで飲み直す。ケーキは二つ食べて、勿体なくなり冷たい棚………冷蔵庫?に片づける)
(甘くなり過ぎた口の中を水でさっぱりさせ、「ニュース」を映させる)
おお
(警察から逃げた路地が映る。昼の絵だが変な看板があったから間違いない。食い物と装飾品を奪われた死体と心臓を抜かれた死体があった、と難しい単語が多い中で聞き取れる)
(どうやらどちらも俺のせいにされているらしい)
(ふと眉を寄せる。俺も一度は心臓を抜かれて大変な目にあった。雨の中で出会ったヤシャから濃厚な血の匂いがしたのは、この名前も分からない奴の心臓を抜いていたからか)
(マナーだ何だと常識人ぶった事を言うが、俺の知る限りこの国の民の一般から最も外れている存在はヤシャだ)
(寝込みを襲えば報復できると頭の隅で考えたが、それでは再生した時に卑怯だなんだと詰られる)
(倒すなら相手が万全の時にやり返し、最大限に悔しがらせてみたいものだ)
テレビを消せ
(ずっと食い入るように動く絵を見ていて疲れた。ソファの上に横になり胸元を開く)
(室内は適温に保たれていたが、飲んだせいか首筋が熱い)
(鉄斧を裂く魔剣。見た事の無い構え。あれを凌ぐにはどうすれば……)
(眠気に襲われ、泥のように眠る)

【な、なんだ。準備がいいな……供物か】
【(受け取り、中身が分からないながら任せろと請け負う)】
【お前も、あまり怪我をするなよ】

617宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/08/11(日) 01:08:55
>>616
(脱ぎ落とした着物の上に膝をつき、男根を弄う)
(もう片手で、ふっくらと吊り上がった陰嚢を慰めながら扱きたて)
んっ…く、
(達しそうになると緩め)
(小引き出しから太い革製の首輪を取り出す。サイズが明らかに動物用では無い)
(着けられたものが自分で外せないように、鍵がついている)
(とろりとした笑みを浮かべ、裸のままリビングへ向かう。さっきの様子だとTVに夢中だろう)
(不意をついてこれを掛けるくらいは出来るだろう、と考えたのだが、ソファの前まで行って少し考える)
(寝ている。どう見ても熟睡中だ)
(すっかり緩んだ合わせが、辛うじて帯で押さえられているという状態で)
ふぅん……
(無防備を絵に描いたような具合に、屈みこんで起こさないように気をつけながら首輪を着ける。ついでに短い鎖でソファの足に繋ぐ)
(更に一旦階下へ戻り)
(取ってきたケースを開くと注射器が並んでいる。小瓶から薬液を吸い上げて、両手足に打ちこむ。ただの麻酔だ)
(しばらく時間を図り、様子を見ながら手足の腱を断つ)
(日が暮れればこの血もどうせまた元に戻る…戻らなければ掃除が大変だが…)
(ぶつん、と動きから切り離された膝と肘から先が弛緩する)
(作業の間中、ズキズキと痛むほど猛った肉茎をそっと撫で)
(その手でシクステンの陰茎を握りこむ。軽くしごいてから膝の間に入り込み)
(尻穴周りをマッサージするように解しながらワセリンを塗り込み、指を差し込む。中でくにくにと動かしながら満遍なく捏ね)

【(中身は老舗パーラーの果物ゼリー(詰め合わせ)だ。ナマモノだと腐っても困るし、とカ◯ピスの詰め合わせと悩んだ結果である。こう見えても根っからの庶民)】
【こういう付け届けが先々役に立つ……事も、ある】
【私の事より君だろう。無茶をするなよ。いや…しても構わないが、五体満足で戻ってくれなくては。私の楽しみがなくなってしまうじゃないか】
【(澄ました顔で言い放ち)】
【行っておいで。気をつけて】

618シクステン:2019/08/11(日) 20:34:06
(しっとりとした首筋に乾いた首輪が通り、心地良さそうに少しのどを反らせ)
う……ん
(注射針にピクリと反応するが、すぐに何も感じなくなり、音を立てて切れた腱から静かに血を流す)
……っ、……
(寝息を立てているが、かなり久しぶりに他者に擦られて股間が脈打って反応を返す)
(周りの肌と比べ色素の濃い逸物が反り返り、先端から赤く色づいて)
(血管が根本から飾るように浮き上がる)
は……っ、は……、はっ……
(静かに吐息が熱くなる)
(酒気で弛んだ未通穴が滑りを帯びた指をつぷんと受け入れる)
うぁ
(初めての感覚に細く目を開くが、酩酊が深く)
ア……ァ、ヤシャー……?ふっ、ン、ンンッ…!…ハアっ
(快楽で何も考えられない)
(内側でくねる指がある一点を掠めると、分かりやすく腰が跳ねて陰嚢がきゅんとつり上がる)
……ゥ?
(朦朧としたまま赤らんだ顔で酒臭いため息をつく)

【お前が選んだならさぞ文明的なんだろうよ】
【大丈夫だって、信じろ!】

619シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/08/21(水) 07:47:48
【おーい、遅くなって悪かった。帰ったぞ!】
【供物もちゃんと捧げて来たからな。あんまり喜ばれたから、お前のみたいな魔剣でも貰えないかねだってみたが】
【ま、この通りだ。ほら】
【(一定期間の不老不死をもたらす黄金のリンゴのパイを持たされた)】
【あんたは元気か】

620宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/08/22(木) 21:10:13
>>618
(反応にスッと目を細める。薄い唇を舐め、隆々とエラの張った亀頭を口に含んで飴玉のように舐め回す)
(先程風呂を使ったばかりだからだろう、体臭はあまり感じない)
(その間も指は尻穴の中を探り続け)
(シクステンの反応した箇所を重点的に、押し上げるように揉む)
(酩酊状態らしい甘い声に、どうした?と返し)
そのまま……力を抜いていろ
(言って、指を抜くと、すぐさまきゅっと閉じかかる後庭へ己の穂先をあてがう)
ッ……は、ぁ…
(あまりのキツさに溜息が出た。徐々に馴染ませながら埋めていく)
(特別に男色の気がある訳ではない。が、女のように行き止まりの有る穴と違って根元まで飲み込む尻穴の具合と)
(己と同じように猛る雄を征服する優越は、これを堪らず夢中にさせる)
(シクステンの男根を握って扱きながら、その動きに合わせて腰を振る)

【おや。お帰り】
【(朝晩はマシになったとはいえ、まだまだ残暑は厳しい。ソファにだらしなく伸びていたが起き上がり)】
【(ちゃんと戻ったな、と手を伸ばして赤毛をぐしゃぐしゃと撫でる)】
【(土産を受け取りながら、魔剣などでは無いと説明してやるべきか、黙っていた方が面白いかと微妙な顔をするが)】
【素麺でも喰うか? おお、そうだ。中元にだだちゃ豆が届いてね。ビールでも用意しようか】
【(シクステンの帰還に我知らず機嫌が良く)】

621シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/08/24(土) 07:04:57
>>620
んくうゥゥゥゥ……っ!?ん……うぁっ、は……っ!
(先端をくちゅくちゅと舐め回す舌先に悶え、思わず腰を使おうとするが)
(膝から先が役に立たず、何度試しても太腿がばたつくだけで仕方なく小刻みに腰回りを戦慄かせる)
う……う゛ぅぅ……!
(その度に内側の指をまざまざと感じ、中のいい所を弄られると痺れたようになって鼻息が漏れる)
あ……ア、「何で」……?ヤシャ……ぁっ
(故郷の言葉で寝言のようにぐずぐず呻きながらもまだ頭ははっきりしないまま)
(入り込む肉茎にびくりと全身が強張るが、馴染ませる動きにゆっくりと力が抜けて行く)
(ずる、ぐちゅ、と中から音を立てて異物が入ってくるが、裸のヤシャと、男根の快楽と、状況が結びつかず)
ふぅ、うぅ、んっんっ、くふぅ、はっ……はっ……、あ、あああぁ……っ
(断続的に排泄するようにいきみながら眉を寄せる)
(性器を擦られながら突きこまれ、たまらず首を横に振る)
んん、く……んっ
(何か変、だが気持ちいい。なのにどうして視界にヤシャが映る)
(徐々に目覚めて来た意識でヤシャを払いのけようと腕を持ち上がるが、力の入らない末端が自分の筋肉のために重たく)
(苦心してもぞもぞと肩を捻って右腕を振る。当然届かず空を切り、折れた草のようについてきた肘から先が、自分の肩を抱くような恰好でだらりと下がる)
(胸の上に血が滴るが、なまじ痛みが無いため自分のものだと意識できず、ただ血の匂いに高揚して潤んだ目を細める)
フゥ……ッ
(熱い手が陰茎を強く擦り、尻の穴がずぽずぽと拡げられて深くの気持ちいい場所を捏ねる)
(何度か絶頂しかけてぶるりと震え)
くう゛……っっ!!あ、な……ぜ、ヤシャ……!?うあ、ァ、どけ……っ!
ん゛ひ……!!っっっ離れろ……ォっ!
(青い瞳に意志が戻り、男に抱かれている所までは理解して不自由な体で藻掻き始める)
(だが快楽に火のついた体は、突かれる度に跳ねて動きを止め)

【なんだ、だらしない】
【(まるっきり犬か何かのように撫でられて、口を尖らせて自分で手櫛をする)】
【(既に魔術の影響下にある我らに黄金のリンゴは不要だろうが、古傷のダメージを残すヤシャには少しは効くだろうか)】
【それは食べた事が無い。ビールはくれ】
【(冷蔵庫の前までついて歩き)】

622宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/09/02(月) 14:39:28
>>621
悦さそうだ…初めて、と言うわけではないのだろ
(きゅっと締め付けたかと思えば押し出すように肉壁が押し寄せ、続いて引き込まれる)
(離れろ、と言うわりに反応は快楽を強請っているようにしか見えない)
(特にこの張り詰めて跳ねる陽根)
(くっきりと浮いた裏筋、絡みついて浮き出た血管。既に十分にぬるついた亀頭が手の中でくちゅくちゅと音を立てる)
(ソファに乗り上げ、さらに体重をかける)
可愛いものだ
(はっ、と息を継いでシクステンの耳朶を噛む)
神兵も地上にあれば、その主人に従いたまえ。…私に
(腰を捻り中を搔きまわす。つんと尖った小さな乳首を摘み、抓る)
(燦々と射し込む午後の光が赤毛を燃え立たせて見せ、上気した肌にくねる陰影が艶めかしい)

【(ビールの栓を抜いて渡し)】
【……。いつまで付いて回る気かね】
【(塩茹でしただだちゃ豆を笊ごと渡してソファへ追いやりにかかり、面倒になって素麺はやめ、アップルパイを切る)】
【(さっくりとした生地の中にぎっしりと詰まった黄金色のリンゴは、蜜を溢れさせている)】
【(食欲をそそるスパイスの香り。羊の丸焼きでも齧っていそうなシクステンのイメージ(偏見)との差に思わず見比べ)】
【(毒殺などというセコイ真似はすまい…)】
【(切れ端を摘んで驚く)】
【……⁈ 美味い…】

623シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/09/03(火) 20:08:26
>>622
やめろ……やめろ……ッ!入……っるな……ァ!!
(体を捩ってもいきんでも尻の穴を貫く肉杭は抜ける様子が無い)
(耳に吹き込まれた言葉に硬直し、パニックに陥っていた頭の中が一気に怒りに染まる)
俺が、何……だと?こんな侮辱……受けた事がない!男……に!……ッッン゛、ゥ…!
ク……、筋を切ったな……糞ッ!卑怯だ!!
(眉間に皺を寄せて睨みつけるが、突かれる度に瞳が揺らぐ)
(尻を男根でこじあけられ、ともすれば体が裂けてしまいそうな太いそれに対し浅く呼吸して耐えるしかなく)
(肉を掻きわけてずくんと深くを突かれると何故か陰茎の奥が痺れて思考がまとまらなくなる)
(勃起した俺の茎がびくつくのは俺の意志じゃない。こんなの俺の快楽じゃない。俺のせいじゃない。だからこれ見よがしに先っぽだけ弄るのは……)
くァ゛ッッッ!!?ひっ……気持ち、悪ぃ、ッは、ヤめろ……ォッ!!
(何が楽しいのか、ヤシャが俺に圧し掛かり更に深く陰茎を突き立てる)
(耳に吹き込まれる堕落の言葉にゾクゾクと震え)
ウ゛、ゥ゛……!?汚らわしい……変態野郎、自惚れるな……俺は、神に、選ばれた……う゛、ぉ゛、お゛ぉ……!
(腹の中からぐちょぐちょと音がする。今まで意識した事すらない小さな乳首に痛みと疼きを与えられて首を横に振る。違う、怒りに、集中、しなくては)
ほォ゛おぉぉぉッッ!!!?お゛っっっ、俺はぁ゛!!エインッッ……ひぇリアりゅゥウウ!!!!
(役に立たない両肘両膝を突き出して抵抗しながら、その内腿の筋に目に見えて緊張が走る)
(睾丸がぐんと吊り上がって、陰茎が一際血を集めて大きく戦慄く)
(ぎゅっと腹の内側にヤシャを握り締める。高慢な意志に反し、肉体は初めての鶏姦で浅ましく絶頂を覚えようとしている)

【おお!ありがとう(瓶に口をつけながら)】
【竈の使い方が分かれば俺にも料理できるだろ】
【(もうこの発言の時点で嫌な顔をされるが、ヤシャの手元しか見ていない)】
【火が出ないのはその石板が熱くなるからか?なあ、おい……ええ……】
【(渋々豆の笊を運び、ほこほことした匂いに生唾を飲みながらソファに収まって「テレビを見たい。格闘技」とやってからぼやく)】
【俺だって骨付き肉の焼いたのくらい作ってやれると……】
【(お察しの通り、シクステンの料理は良く言えばワイルドだが、パイは神の僕が作った物だから安全だ。ヤシャの声に顔を上げ)】
【豆も美味そうだぞ】
【(手招き)】

624宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/09/05(木) 08:37:49
>>623
そうかね…その割には、随分といい具合じゃないか
(足掻こうとする肘を軽く押さえ、密着させた腹の間でシクステンの肉棒を擦る)
(手でするよりももどかしいはずだが、萎える様子はない。尻穴で感じているとわかる)
神が何処にいる。今、この地には不在のようだが?
(そうでなければ、お前をこんな目には合わせるまい、と笑うが怒る相手に肉茎を引きしぼられて息を詰める)
……、ッ、
(危うく達するかと思った。半ばまで引いてから一気に突き入れる。反動をつけて激しく繰り返し)
お前も、限界だろう? 触れずに達せられたら大したものだ
(ごちゅごちゅと叩きつける勢いのまま深く差し込んだ先で精を放つ)
(熱いぬるみをシクステンの中に注ぎ込み)

【(素直な礼の言葉に片方眉を上げ)】
【(竃…久し振りに聞いたな)】
【へえ、そうかね(棒読み気味)。パイは君が作ったのじゃ無さそうだ】
【(少量切り出した小皿を二人分持ってソファの方へ向かう。また格闘技か、と呆れながら隣に腰を下ろす)】
【(パイに舌鼓を打ち、シクステンのビールを横から飲み、豆も同様に横から摘む)】
【(気づいていないが、半世紀以上も消えなかった鈍い痛みと火傷痕が消え、無意識に掻き上げた前髪の下の顔は(多少老けはしたが)玲瓏な青年のそれだ)】

625シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/09/05(木) 20:26:42
>>624
勝手を゛……言って、くれる……ぅン゛ッッ!!
(肩を浮かせようとしても簡単に抑え込まれる。男の引き締まった腹の凹凸でやわやわと股間を擦られ)
(今の内に息を整えようとしても腰を揺さぶられる度に声が上擦る)
(熱を集めた勃起がビクビクとヤシャの腹をつつく)
オ゛……ァッ!俺には、加護がある……ゥ゛!!おレ、は、見放され゛ッッぇ、ないッッッ!!
(信仰心は深く、怒りと快楽と酒気とで赤く染まった顔にふつふつと汗を浮かべ睨み)
…………ッッッァァァアアアアアア゛!!!!
(すぐさま瞳が揺らぐ。更に深く、激しく繋がって悲鳴を上げる)
(無力に抑え込まれ、尻を犯され、痛みより屈辱よりも得体の知れない快楽が上回っている事実に本能的に恐怖する)
ふ!!っアぁ゛ぁ゛!!クッ!!ぅう゛っっっ!
(腹の中を拡げる肉塊が無理無理絶頂へと追い詰める。情けない声が、押し出される)
「やめろ」……「止め」……ひア゛……ッッ!!!
(力強く肉体が叩きつけられ、ヤシャのカリ首が一際強く前立腺を突き上げて段差を引っかけながら更に深く埋まる)
(じわりと熱い物がその深くに染みこむのを感じると同時に、陰嚢がぐいと二人の体の間で押し上げられ)
(もう、抵抗を考えるよりも先に、出すと意識するより先に、どうしようもなく)
(溢れた)
ク……ォ゛おぉぉぉ……ッッッッ!!!!!
(深く密着した腹の間でぶるりと震えた肉茎から、白濁が溢れて止まらない)
(何度も脈打ち跳ねながら、勢いよく精をまき散らす)
(ヤシャを視界に納めながら、身体の中も外も痙攣させて脳内を快楽に塗りつぶされる)
ひ……っ、ひィ゛……ァ゛、ア……っ゛

【そりゃそうだ。神々からの土産だからな】
【(人の家のソファをバシバシ叩いて、機嫌よく隣を指し)】
【(香りのよい豆のほの甘さを引き立てる仄かな塩味を味わいながらビールを呷る)】
【ん……】
【(横からビールを貰われている間にパイを頬張り、もうそろそろいいかと瓶を自分の口に運ぶ刹那)】
【(傷の癒えたヤシャの面が見え、思わずまじまじと見つめる)】

626宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/09/06(金) 14:20:06
>>625
(時折混じる今では使われていない古い異国語は懇願か)
(恐らくそうだろう。重ねるほどにこちらを煽る事をこの男は知らない)
(腹から胸、顎まで跳ねてきたシクステンの精液の勢いを見下ろしながら笑い)
随分濃いじゃないか
(まだ硬さを保った肉棒を差し込んだまま、また揺する)
そら、もう一度だ。ここがイイのだろう?
(グチュ、とかきまわす)

(テーブルに残っていたワインを瓶から直接飲む。すっかり温くなっていて眉を顰める)
(シクステンに咥えこませた大振りのバイブレーターが肉を捏ねまわす音が喧しい)
(ひり出したら更に大きいものに変えると脅してある)

【(豆が旨い。ビールに合う)】
【(指先についた塩気を吸っていて、シクステンの視線に気づく)】
【(行儀が悪かったか…)】
【…どうかしたか?】
【(もしや、パイのカケラでもついているかと口元を拭う)】
【(頬に触れた指に、滑らかで柔らかな肌の感触)】
【⁈ ……シクステン…私の…顔は、】
【(恐る恐る尋ねる)】

627シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/09/06(金) 23:10:50
>>626
(絶頂に呆けた視界をヤシャの笑みが埋め、屈辱に頬が引き攣る)
殺す……!切り刻んで、犬に、くれてや……は……ッ!??あぅ゛!!!?
(まだ尻の穴を拡げ続ける逸物が存在を主張するように腹の中を掻く)
い……ッ、いや……だ!ひっ!!ァ゛、嫌だ!!!い゛っっっ゛ああああああ!!??
(激しく首を横に振って正気を取り繕おうとするが、ヤシャの一突きごとに肉壁ごと理性が捏ねられ)
ォ゛……っ!!
(達したばかりの陰茎がぴくりと震える)

(傷が塞がりかけてもまたのたうち、革張りのソファの上は煮詰めたワインをぶちまけたかのように汚れ)
お゛オオオォォォ゛ッ!!!ん゛ッッッオ!!!んぉ゛――ッッ!!!!
(役に立たない手足を持て余し、図体のでかい家畜が仰向けのまま悲鳴を上げている)
(細めた目から涙を零し、鼻水と涎と頬で混じり合い乱れた髪が張り付いている)
(何度達したか分からないまま、全身が馬鹿になって鳥肌が立ち、過敏になっている)
(振動とうねりで腹の中を荒らすグロテスクな道具が厚く筋肉で守られた腹を内側から叩き、ボコボコと音を立てている)
ひぃ゛ぃぃぃぃぃ゛――っっっ!!!!!
(太腿がぶるぶると痙攣し、陰茎がビッと跳ねるが先端からは申し訳程度の潮がぷしゃ、と一度漏れたきり)
(暗い赤の恥毛は自身の精と潮と小便で和え物のようになっている)
(撃ち尽くしてきりきり痛む陰嚢の下では、彼を苛む拷問具の端が振動し続けていた)
(いきもうとしても到底出て来ないと思われたそれは初心な肛門を限界まで張り詰めさせていたが)
(果ての無い振動と掻き出されるヤシャの精でじっくりと馴染まされ、少しずつ位置を変えようとしている)
ふっ……ふん゛ぅぅ!!!ンぐぅぅぅぅぅ!!!!
(こう成り果てるまで、絶頂と絶頂の合間に脳裏で神の名を呼んだ。己を奮い立たせ、救いを求め、慈悲を強請った)
(だが、神の奇跡は顕れず、対象を誤った請願はこの部屋の主に届かない)
ひぅ゛ッッッッ!!!!!!!
(また白目を剥いて達する。ぐっと引き絞られた腹圧に負けて、バイブがずりゅんと粘液まみれの胴を外気に晒す)
(足の間でびちびちと跳ねるそれは益々騒々しくなり、亀頭を模した部分だけが辛うじて肛門の肉輪の内側に引っかかってはいるが)
(暴れるそれが抜けてしまうのは時間の問題だった。状況を確かめるヤシャの視線に、一挙一同に怯え)
ち……がう。俺、は何も……ォっ!んっ、んく!
……ろせ、殺せよォ!!ヤシャ……!!

【ああ……】
【(ただため息をつき、両手を伸ばして頬を包む。戸惑う表情をからかうのも忘れ)】
【痛くはないか】
【(白磁を扱うようにそっと問うてから、我に返ってテレビに向き直る)】
【オニにも神の魔術が効くとはな!万全なら俺も戦いやすいという物だ。は、ははは!】
【(どぎまぎし)】

628シクステン:2019/09/07(土) 00:01:33
【あー……訂正だ】
【(誤:傷が塞がりかけてものたうち)】
【(正:血が固まりかけても〜〜)】

629宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/09/08(日) 07:30:15
>>627
(先ほどまでの熱に浮かされたような情欲とは違う、些か冷ややかな視線を向ける)
(煩く叫ぶシクステンに戦士の面影などない。肉付きの良い豚だな、と鼻じらみはするが、純粋な肉欲とは違う…夜叉自身としては実に自分らしい…欲望を滲ませながら)
(白い尻の間から生えた『尾』を振りたくるシクステンを見下ろす)
殺す? 不死者を、か? どうやって
(馬鹿にしたように嗤う。野蛮人ときたらすぐにそれだ。「殺す」か「殺せ」か)
(神の御業であろうと、鬼の呪いであろうと簡単には覆せぬ不死の肉体から命を奪うことは難しい)
(ただ)
そう…望むのなら、殺してやろうか
(優しげな笑みを向ける。心臓を得る代わりに安楽死させる今までの獲物とは違って、このまま、心を壊してやろうかと言う意味だが)
(シクステンには判らないだろう)
二度と神の館へは戻らず、身も心も私に委ねるなら。……つまらないが…それもまあ、いいさ
(独り言のように言う間に、ゴトンと音を立てて落ちたバイブが床の上を這いまわっている)
我慢のきかない尻だな
(更に太く、長いものを取り上げる。自分の手首よりも太いそれをまだ開いたままのシクステンの尻穴にあてがい、力任せに押し込む)
(どうせ死にはしない、という容赦のなさで根元まで叩き込み)
どちらにしても…この快楽は覚えておくがいい

【(瞬き、シクステンの声を聞きながら洗面所に駆け込む)】
【(鏡の前で前髪を上げれば、こちらを見返しているのはまるで鬼込めを施したばかりの頃の自分)】
【(傷が消えるに留まらず、いくらか若返ってすらいる気がする。鬼込めを施した者は不死となるが、おおよそ10年にひとつ歳をとる程度には老けていく)】
【(幕末から数えて少なくとも15、6年分。そろそろ40を迎えようか…という見慣れた顔が)】
【……神の力、か】
【(シクステンの前へ戻り、頭を掴んでこちらを向かせる。では相手はどうなったのかという好奇心だ)】

630シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/09/09(月) 10:21:10
>>629
(得体の知れない物を体に入れられ、絶頂の高みへと追い立てられ続ける)
(ヤシャの応えを理解しようと、達する合間に必死に首を巡らせ)
ン゛……ッッ!!
(バイブが抜ける。馬鹿になってひくつく粘膜の事を考えないように苦心しながら)
(やっと言葉を組み立て)
お前に、仕えろ……だと?ハ……、ありえ……ない……!
(ぐしゃぐしゃになった顔で眉を寄せ、不気味なほど穏やかに笑むヤシャへと唾を吐く)
(躱されれば自分の頬に返ってくるだけだ)
(不死となってから殺しも殺されも数えきれないほどしたが、これほどまで惨めな仕打ちを受けた事が無く)
(ボロボロになった矜持と怒りをどうにか手繰り寄せて虚勢を張ろうとする)
う、う……馬鹿な、入らない……ッ、ああ、クソッ、変態野郎!!!!
(野太いそれから逃れるように緩慢に体をくねらせ、目を見開いてカタカタと鳴りそうな奥歯を食いしばる)
(尻孔の限界より大きい物が宛がわれ、ぎちゅ、と力ずくで体内に押し入り、一気に最奥を殴る)
グゥ……ッッッッッ!!!!!オ゛、オ゛ヒッ!!!ひぃ゛いぃぃぃぃぃぃ!!!!
(体が裂ける!腹が破れる!苦しい、苦しい……!やはり殺す気なんじゃないか!)
(ばねのようにのけ反った肉体の腹に薄く長物のの形が浮き上がっている)
(悔し気に歪められていた表情は、数秒の内に瞳がひくひくと上瞼に隠れ、堪えきれず悲鳴を絞り出す口の中で舌が頼りなく震えている)
(それがただの悶絶でない証拠に、バイブが抜けてから一度落ち着きかけた肉茎にまた芯が通り)
(吐き出す精が無いままぴくんと跳ねた)
(苦痛や葛藤を上回る快楽が本能的に肉体を動かす。虚勢を取り繕う事もできず、脳裏が真っ白になる)
(ふつりと失神し)
(目覚めればどうせ悔しさと惨めさに苛まれる)

【お、おい、大丈夫か?】
【(気分でも悪くなったかと冷や汗をかきながら待っていたが、戻ったヤシャに頭を掴まれ)】
【何だ!?】
【(20歳の姿のまま変わらず、ただ全身に刻まれた薄い傷跡が失せて)】
【(長い放浪の間に荒れた赤毛に艶が戻り、豊かに滑らかになったのは明確な変化か)】

631宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/09/21(土) 21:43:20
>>630
変態、ね。君の方がよほど好き者に見えるが
(のたうつシクステンを見下ろしながら吐きかけられた唾を拭う)
(もうじき日が暮れる)
(血液の汚れはある程度シクステンの体内に戻るだろうが、排泄物は…)
無理だろうな…
(ハウスクリーニングを頼まなくてはならないし、ソファは捨てるしかあるまい)
(急に脱力しきったシクステンを覗き込み、溜息をついて、まあいい、と呟く)
(一番大きいバイブまで入った。その上この有様だ)
(気絶してなおも硬いまま反り返る男根と、腹に浮き出てぐねぐねと蠢く玩具の形に満足して)
(口ではどう言おうと、肉棒を見れば物欲しさで尻穴をヒクつかせ、その形に似ていれば挿れてみたくて堪らなくなるのもすぐだろう)
(たかが酒に酔った程度でこれだ)
(……次は麻薬の類いを直接塗り込んでやろう)
(肛虐の妄想に浮かれながらテーブルの周囲を片付け、シクステンに開口器タイプの口枷を嵌める)
(後頭部の留め金は鍵付きで、手足が戻っても一人では外せないようになっている)
(少し考え)
(折角だしな、と、そこへ肉棒を差し込む。軽く顎を引いて上げさせ、喉まで一直線にしておいて)
(一気に犯す。ガボガボと無様な音を立てる喉から引き抜きざま、舌の上に射精し)
(ついでに顔めがけて小便を放つ)

【(いかにも若者らしい顔つきのシクステンを思わずまじまじと眺めて)】
【若造め】
【(思わず口に出してから、ぷるんとした唇に吸い付いてやる)】

632シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/09/22(日) 21:48:23
>>631
(暗い部屋の中で気絶したまま魔術の治癒が働く)
(手足の傷は血を吸い取って塞がり、挿入にひりつく内臓も癒える。だが、異物を咥えこんだ場所は癒えても受け入れた形のまま、柔軟さを保つようになってしまう)
は……ぁ、あぐ……っ
(開いたままの口に金属の枠が押し込まれ、両側の奥歯にぴたりとはまる。これでもう口を閉じられない)
(もがく内にソファの端へとずれた頭が、導かれるまま喉を逸らす。逆さになった上あごが唾液に濡れ光り、軽く巻いた舌が赤い)
(一気に喉奥まで陰茎が通る。生々しい肉体の匂いと熱を擦りこまれ、とろとろと唾液が溢れる)
ん゛…………ェ゛……っ!
(薄っすらと意識が戻るが、朦朧としたまま苦し気に何度もひくひくと喉を締め、お構いなしに出し入れされる物が何だか分からず口を閉じようとしても)
(開口器が鈍くがちがちと鳴っただけ)
ンむ゛……ぅ、ふぅ゛……っ
(舌の上に押し付けられた熱塊からえぐい味の何かが溢れて、つんと鼻の奥が精の匂いで満たされる)
ふぁ、は、は……ぁ?
(瞬いてから視界に映るのはぬらぬらと光る亀頭の、尿道口が小さく開く所で)
ん!!ン゛ぅぅぅ!!!あ゛ああ!!!!
(目を閉じて首を振っても、小便が口に入る、鼻にかかる、髪を伝う。汚臭に包まれ)
うっっっっ!!オ゛ォ!ア゛、ア゛ーッッ!!ヤ……ヤヒャァァ……!!!!
(呪わしく叫ぶ名も、開口器のため拙い上に尻のバイブによってまだ絶頂に追い立てられて腹に震え)
(力の入らない下半身に比べ、パニックに陥った両腕が顔を拭おうとし、開口器を外そうと頬を狂ったように掻きむしる)
(これは部屋が暗いままならすぐにでも治る)
(跳ね起きようとして首輪の鎖がピンと張ればまたソファに倒れ込むしかない)
オ゛……ぁ……っ
(刺激を受けた喉が汚臭に反応して顔を横向けてえづき、酒と胃液交じりの吐しゃ物を汚れたソファに零す)
(悪夢でしかない状況下で勃起の収まらない自分が信じられなく、青ざめてヤシャを見上げる)

【それは……んっ】
【(また嫌味か、と追及しようとした口を塞がれ)】
【(男の唇ながら、さらりとしていい匂いで、不思議と嫌でなく)】
【(片腕を背に回してゆっくりと撫でてみた)】

633宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/10/15(火) 06:28:53
>>632
(早回し映像のように傷の治る様は見ていて面白い)
(試しに指先を摘んで見た方の腕がぐいぐいと本体の方へ引っ張られる)
ふぅん…

(気づいたらしい。途端に騒ぎ出したシクステンに軽く眉を顰めながら)
静かにしたまえよ。君の躾が悪いから、少し…行儀を教えてやろうかと思ってね
(ソファから離れられないままの偉丈夫を見下ろしながら静かな…つまりは普段通りの…口調で声を掛け)
(すっかり暗くなった室内に、間接照明だけを僅かに灯す)
(薄く頬の肉が削げた痕が残っているが、もうほぼ元どおりだ)
どうする?
大人しく私に従うか、そのままそこで過ごすか
(恐れもなくその頬を撫でる。たとえ掴まれようとも何ということはない)
(完全に繋いでしまっている)
発情しきって緩んだ頭では考えられないか?
(嘲るように笑い、小便で濡れそぼって異臭を放つ髪に顔を寄せヒソヒソと声を潜めて)
神は、ご覧になってはいないさ

【(背に触れる手の自然さに、そのまま膝の上に座る)】
【(ついでにたっぷりと舌を使って口中を舐り回し)】
【(小さな一切れの効果が切れて来たのか、じわじわと痛みと熱がぶり返すのに、ゆっくりとため息を逃す)】
【少し…このまま椅子でいたまえ】
【(胸にもたれ掛かるように体重を預け、時折顎先や首筋に口付ける)】
【(完全に食事の邪魔をしつつ)】
【……長く待たせてしまってすまないな…】

634シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/10/17(木) 11:36:01
>>633
(首輪に気付き、両手で指を輪と喉の間に差し込んで掴んでいると、ヤシャがこちらに触れて来る)
(冷え始めた小便が匂いたち肌寒い)
(このまま……汚物の中に這いつくばったまま永遠の生を過ごすか、ヤシャのペットになるか……)
(この男ならやりかねない。飢えようが蠅がたかろうが他人事のように見下ろすだろう、今のように)
(汚い……ヤシャの精と小便が体中に染み付きそうだ)
(……嫌、だ)
(頬に触れられても、見開いた目で一挙一動を追い、全身を強張らせて荒く息をつくだけ)
(もうこの時点で既に、ヤシャが次に何をするつもりなのか恐れている)
ク……ゥ
(答えなくてはならない、が、ただ一言を発するのに長く苦しむ)
(シクステンにとって神は物語の中の遠い存在ではなく、実際に死後魂を拾い上げ不死のエインヘリアルとしての生を与えてくれた実在のモノだ)
(もともと古い時代の生まれもあって信仰は深い物だったが……)
(それを覆すほど、犯されて絶頂した事実に打ちのめされ)
…………ン、ン
(口輪の為はっきりと物が言えない。目を伏せて小さく頷き)
(念を押されれば、薄目を開けて請う)
ァ……ヤヒャァ……。ヤ、ハァ
(神の名ではなく、目の前の男を呼ぶ)
(隙あらば飛びついて来るような威勢を失い、自分自身の選択に失望して力を抜く)

【(膝の上に乗る重みを咄嗟に両手で支え)】
【んっ】
【(入り込む舌に一度驚くが、ほの甘く感じられてぴちゃりと舐め返し)】
【(その内に腕の中で高まる熱と乱れる息は心地よいというよりも辛そうで)】
【寝なくていいのか……?】
【(ソファに横たえようかと場所を譲ろうとすると体重を預けられ、迷ってから命令通り大人しくヤシャを抱える)】
【(ビールをちびちびと舐めていたが、触れる唇がくすぐったく)】
【こっちだろ】
【(瓶を机に置いて、頬に手をやり唇を重ねる)】
【“待て”くらいはできる。……まあ、たまに、鳴くかもしれないが】
【(笑い)】

635宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2019/12/29(日) 05:20:58
【シクステンに留守電の聞き方がわかるといいが…もしもし】
【長く留守にしてしまってすまない】
【長く生きているとやはり何処かしらガタが来るな…】
【正月には帰れるだろうと思ったら、病室から出るなと怒られてしまってね。2月か3月あたりには解放される…と思うんだが】
【ハァ……お前に会いた…いや、何でもない】
【クリスマスプレゼントを贈り損ねたので、宅配便で送っておいた】
【肌触りのいい大判の、というかお前に合わせた特注品だ。毛布…包まると妙に安心すると思わないか?】
【風邪などひかぬように、使い給え】
【……、…では、な。よい新年を】

636シクステン ◆MU.DuagW1U:2019/12/30(月) 23:02:42
【(ヤシャがよく話しかけている道具が鳴った)】
【ヤシャはいないぞ】
【(と、言っても音が止まらないので、光っている所をポチポチ押しているとヤシャ自身の声が再生され)】
【……ッ!ヤシャ、無事……じゃないみたいだな】
【春まで、か。何ならもっと休んでこい。俺は無事だから】
【無理に会って、また具合を悪くしたら辛……。あっ違うぞ倒しがいが無くなるだろう!】
【(つい昨日届いた包みを振り返る。心当たりがなかったため、ヤシャが帰ったら開けようと思っていた)】
【ああ、お前も暖かくしろ!外は寒いから、無理に出て来るなよ】
【……ああ、来年も、また……な】

【(年越しのお祝いには馳走がいると思って、レイトウとかいう氷室にスパイスに漬けて焼いた羊肉の塊をとって置いてあるが)】
【(病み上がりには乳粥を作ってやった方がいいかもしれない)】
【(そんな事を考えながら、引っ張り出した毛布を被り、何度もボタンを押してヤシャの声を聴いた)】

637シクステン ◆MU.DuagW1U:2020/02/14(金) 22:10:15
【(駄犬じゃあるまいし、病床の相手が来る前から無駄吠えする物じゃない)】
【(そう頭では判っているのだが……)】

【おい】
【(我が物顔で暮らすヤシャの家、生活必需品を届けに来ただけの男に声をかける)】
【……別に殺しはしない。それをヤシャに渡せ。……ああ、机の上の】
【(そこにあるのは4㎝くらいの木片。丸く削られた平たいそれの中央に、右に傾いたテーブルのような記号が刻まれ赤いインクで塗られている)】
【(酒の入っていた木箱から丸く削り出し、治癒力があるとされるウルのルーンを刻み棚にあった赤インクを塗りながら願いを込めた)】
【(術師ではないから何の魔法も付与されていないが、たまには与えられるばかりでなく自分から渡したくもあり)】
【外は寒いし流行り病もあるらしいから、よく養生しろ……って言え】
【(使いの男が出て行くのを見届けてから、馴染んだ大きな毛布を被って硝子の向こうの空を眺めた)】

638宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/01/28(木) 17:35:25
【……まだ…居るかね?】
【(いつ戻れるか分からない、と告げられた時シクステンの生活が困らないよう食事や身の回りのことを配下に手配させ)】
【(首輪以外は鍵も全て外しておいたから、部屋に誰も居なくても落胆したりはしない)】
【(長い監禁生活…と言うと誤解を招くと弟弟子が激怒しそうだが…要は入院のせいですっかり体力も落ち)】
【歩くのも億劫とは…全く年寄りじみて嫌になる】
【(椅子に深く腰掛けると目を閉じる)】
【(幸い、まだ生きているし、流行の疫病とも無縁だ)】
【君の贈り物のおかげ…かもな】
【(このまま座り続けるとしても、死ぬ事は無い)】
【(シクステンが戻ってこようと、来るまいと)】
【君も身体は大切にしたまえよ……病人に言われても困るだろうがね】
【(独り言を言ってしまうと眠りに落ちる)】

639宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/02(火) 23:45:40
【(節分とは言え何とは無しに鬼を打つ気にはなれず)】
【(しかし柊に鰯の頭という古臭い飾りは玄関口にかけて)】
【鬼は外、か。…っふふ、とうに内に居ては追い出せないな】
【(炒豆の香ばしい匂いがする)】

640 ◆MU.DuagW1U:2021/02/06(土) 22:58:20
【(ヤシャの許容に甘える格好で、体を鈍らせないように度々表に出て)】
【(人間相手の略奪には懲りて山に籠っては、食料を貰いに家に戻っていた)】

【(今回も布に包んだボロ斧を担いで扉を開ける)】
【……?(嗅ぎ慣れないがいい匂いがする。人の気配も)】
【あ……っ!(椅子に駆け寄り、その肩をぐっと抱き寄せ)】
【(少し線が細くなってはいないだろうか。思い切り抱き着かず、ぎこちなく頬に唇を触れさせ)ヤシャ……】

641宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/08(月) 16:54:25
【(ゆったりと座り込んだまま眠ってしまっていたようだ)】
【(不甲斐ない事に、抱き寄せられるまで気付きもせず)】
【(薄く目を開くとこわい毛質の赤毛が目に入り、ほう、と小さく息を吐く)】
【くすぐったい。シクステン、】
【(何か嫌味でも言ってやろうと考えるより先に)】
【(ささやかに触れるだけの唇の柔らかな感触に息を詰め)】
【(すっかり衰えたこちらとは違い、健康そうな体に腕を回す。緩んだ顔を見られないよう、肩口に埋め)】
【急に留守にして、すまなかった……お前を放っておくつもりでは無かったんだがね】
【人間、200年も地上にいると、それなりにガタが出るのさ】
【(前にも言っただろう?と笑ってみたものの)】
【…………、お前に逢いたかったよ…】
【(ハッとして)野蛮人が家を壊して飛び出した挙句、殺戮の限りを尽くすんじゃ無いかと心配で心配で】

642シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/09(火) 00:38:24
【(起きなかったらどうしようか、という不安は服越しに体温が伝わるにつれゆっくりと解け)】
【(病院と薬品の匂いが混じったヤシャの肌の匂いを嗅ぐ)】
【……俺は気にしていない。食い物も貰っていた】
【(背を撫でて)まだどこか痛いか……?】
【(掴み方が強すぎはしないかと、恐る恐る肩を支えながら顔を覗き込む)】
【俺も(柔らかい笑みに同じ気持ちを返そうとした時に続いた言葉に口を尖らせ)】
【人間は殺ってねえよ!またヤバいのに捕まって首輪を増やされては困るからな】
【(指で首輪を掻いて見せるが、切ったり壊そうとしたりした痕はない)】
【お前は医者に口を縫ってもらうべきだった】

643宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/09(火) 19:52:37
【(背を撫でる手つきの優しさが心地よい)】
【(ゆっくり瞬きしてシクステンの顔を見る)】
【平気だ。私は鬼との折り合いが良くなくてね…有り体に言うと、仲が悪いんだ】
【(人を殺し、血肉を啜れと囁きかける鬼を無視し、最低限の苦しみを癒すだけの心臓しか狩らない夜叉は、鬼にとっては居心地のいい宿主とは言えず)】
【(鬼の力は年々衰え…やがて宿主の不死性すら怪しくなり)】
【(ついには病に侵されて倒れ、死にかけたと言うわけだ)】
【(手のひらをそっと見る。弟弟子の手による新たな…そして完全な…鬼込めの刺青がそこにある)】

【(あからさまにムッとした顔の相手にくつくつ笑い)】
【では何を狩っていたのやら…猿かね?熊かね?その斧で】
【(脇に置かれた斧に吹き出す。振り回すより先に己の首にする事があったろうに)】
【(頑丈とはいえただの革の首輪だ。刃をねじ込めば切れただろう)】
【(首輪を撫でたついでに指をかけて引き寄せる)】
【(すっかり馴染み、肌触りが良くなっている。シクステンの肌にはアザが残っているが)】
【気に入っているかね?】

644シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/10(水) 19:18:53
【へえ、オニに生き返らせてもらってるのにいいのか?】
【(問うが、今こうして生きているのなら大丈夫なのだろうと納得し)】
【きっとお前の減らず口が嫌になったんだ】
【(揶揄しながら、もしオニがヤシャに悪さをしたらオニを脅してやらねば等と考えている)】

【猪はいたぞ。小さくて相手にならなかったが。後は焚火をしたり、丸木船を……ああ?】
【(機嫌よく笑う相手に構わず話していると首輪を引かれ)】
【(首輪と皮膚の境に触れられるとゾクゾクする。正面からの問いに耐えきれず、目を思い切り斜め上に逸らして片眉をしかめ)】
【さあな。似合わないって言うなら外す】
【(そういえばなぜこの不名誉な飾りを外さずにいたか突き詰めて考えた事はなかった)】
【(たかが首輪ひとつだが、この地を放浪してから初めて略奪でも逃亡でもない縁を持った証で……ヤシャがこれを外さない限り、また会えると……)】
【(ええい、あれこれと考えるにはヤシャの顔が近い。面白がっているだけのようで考えを見透かす眼差しが目の前にある)】
【(郷里ではあまり見なかったするんとしたこの土地の人間の顔の造り。初めは見分けがつき辛かったがヤシャは中でも整っていると感じる)】
【(その癖、他の者にはない死合を知っている目が、いい)】
【(顔が良くて腹が立つな、などとすぐ気が散ってしまう。拗ねたような顔で見つめ返し)】
【ふん】
【(弁舌で負けた分、仕返しとばかりに唇を奪おうとする)】

645宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/11(木) 00:13:53
【ふふ…、そうだな。私は閻魔も匙を投げる二枚舌だ】
【(嘘をつく罪人は閻魔庁で舌を切られる、という地獄の概念を知らないであろうシクステンが怪訝な顔をするのに目を細め)】

【ま、丸木舟】
【(天を仰ぎかけて堪えた)】
【(幸い、今は人並みの格好をしているから「ヘンな外人キャンパー」「行き過ぎたナチュラリスト」とでも思われていればいいが)】
【(ヘタをすると「野人発見!原始人は生きていた」などというオカルトになりかねない。いや待て…)】
【ちゃんと服は着ていたかね?】
【(万一の時のために早急にコイツの身元を(でっち上げて)固めておかなければ…と心に決め)】

【いいや。似合っている】
【(おそらくは金銀財宝を散りばめた首飾りでも、花を編んだものでも似合うだろうが)】
【鈍く光を跳ね返す使い込んだ革の風合いと変色した金具の色がシクステンの野性味に相まって)】
【(首輪、という違和感を打ち消している)】
【(彫りの深い顔立ちや形、の良い頭、服の上からでもわかる逞しい体つきと)】
【(シクステン自身の若さのせいもあるだろう)】
【(現に今もどことなく子供っぽい顔つきで、少し唇を曲げて…)】
【ん?…ン、】
【(唐突に口付けられて鼻から疑問符が出た。が、すぐに薄く唇を開いて相手の唇を食み)】
【(ほら、どうするつもりだ?と、浅く舌で触れて促す)】

646シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/11(木) 20:17:54
【(なるべく夜陰の中で行動しているとはいえ、町内ではマスクをしないけしからん外国人として指をさされ)】
【(秋ごろには立ち寄った山がワイドナショーに一度取り上げられて「ノーマナー登山客に所有者怒りの声」と見出しをつけられ焚火や伐採の跡が映された)】
【(が、本人の知るところではない)】
【服?当たり前だろうが】

【(似合うと言われて口元が緩みかけるが、あくまで首輪だという事を考えると喜んでいる場合じゃない気がする)】
【(冷えた表から帰って来て、室温で血の巡りが良くなった唇がヤシャに柔らかく食まれる)】
【(舌先の誘いに気をよくして、こちらも舌先を絡めては小さく音を立て)】
【ふ……っ】
【(首を傾けて深く舌を潜り込ませる。ヤシャの上あごや、舌の下側、潤む粘膜を味わっては、小さく吸う)】
【(右腕がヤシャの背から上へと這って、後頭部を捕まえる)】
【(ぺらぺらとよく回るせいだろうか、ヤシャの舌は気持ちいい)】
【う……ん、ん……っ】
【(触れる心地よさに瞬きし)】

647宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/12(金) 00:58:19
【(TV自体ほとんど見ないせいかワイドショーの事までは知らず)】
【(何故か脳内に去来していた「素っ裸で斧を振るう野生児シクステン」のイメージだったが)】
【(服は着ていた、と聞いて安心する。杞憂だったようだ…くわばらくわばら…)】

【ん…ん、ふ…】
【(舌同士が、ちゅく、と音を立てると心臓の音が跳ねる)】
【(相手には聞こえるはずもないが、何しろひたすらに安静に過ごしていたせいか)】
【(やけに大きく感じて、柄にもなく恥じらうのを隠し)】
【(差し込まれたシクステンの舌に応えるうちに頭を支えられ、そのまま体を預ける)】
【(丁寧に舌を舐め、綺麗に並んだ歯列や頬粘膜を感じ)】
【(唇の離れる一瞬に)】
【いい子だシクステン。随分従順じゃないか。神兵と言えども孤独には勝てないか?……おいで。先に風呂に入ろう】
【(自分の甘さは棚に上げて)】

【(おいで、と言ったはいいが、少し体を庇ってしまうせいか歩き方も…認めたくはないが…老人めいて不安定で)】
【(シクステンの手を借りて地下階の自室の風呂へ。1階と地下2階の作業場にはシャワーしか無いが、ここには湯船がある)】

648シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/14(日) 22:18:29
【(第一印象が服そっちのけの全裸の死闘というのは、払拭しがたいインパクトがあろうというもの)】
【(欲求のまま頭に触れた手にヤシャの重みが委ねられる。嫌がられなかった事にささやかな幸福を感じる)】
【(ぬるぬると舌が擦り合わされ、唾液が混じり合う)】
【(ぷは、と息をする間に声をかけられて、濡れた自分の唇を親指で拭う。まるで馳走をいただいた後のようなそぶりで)】
【こっちが優しくする気になってみれば、言ってくれる。……ん?こっちじゃないのか?】
【(手を差し出し、片側を支えながら階下へ向かう)】
【(シャワーや石鹸はよく使っているが、湯船に浸かる習慣がないためヤシャの準備を横で見ている)】

649シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/14(日) 22:19:02
【(第一印象が服そっちのけの全裸の死闘というのは、払拭しがたいインパクトがあろうというもの)】
【(欲求のまま頭に触れた手にヤシャの重みが委ねられる。嫌がられなかった事にささやかな幸福を感じる)】
【(ぬるぬると舌が擦り合わされ、唾液が混じり合う)】
【(ぷは、と息をする間に声をかけられて、濡れた自分の唇を親指で拭う。まるで馳走をいただいた後のようなそぶりで)】
【こっちが優しくする気になってみれば、言ってくれる。……ん?こっちじゃないのか?】
【(手を差し出し、片側を支えながら階下へ向かう)】
【(シャワーや石鹸はよく使っているが、湯船に浸かる習慣がないためヤシャの準備を横で見ている)】

650宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/15(月) 00:15:31
【(湯船に湯を張りながら、シクステンに服を脱ぐよう促し)】
【(自分も簡単に着ていた紬を【】ごと脱ぎ落とす)】
(少し窶れた…と言うより"減った"と言うのが正しい)
(鬼の力が弱まりきったところで切り刻まれ、死にかけたところに)
(現れた弟弟子…宝生の刺青技術の真の伝承者である宝生閻魔が、夜叉の中の鬼が消滅する瞬間、新たに完全な鬼込めを施し直した…が)
(鬼込めの瞬間に欠損していたものや、ついていた傷は「基本の状態」として残る)
(大量に失った血液のせいで肌は青白く、切り開かれた傷跡が線になって残っている)
……。
(緊急のことで仕方ないとは言え…と小さく溜息を吐いて)
(シクステンの裸体をいささか妬ましく眺める)

座れ。先に髪を洗ってやる。体は自分で出来るだろう
(シャンプーを使って丁寧に頭皮ごと揉み解す。燃えるような赤毛が指に絡み、炎を掴んでいるような気がして)
(無意識のうちに薄い笑みを浮かべて上機嫌で)
(泡を洗い流してしまうと、シクステンの手を引いてバスタブに引き込む)
(広めではあるが、一人用の風呂に大の大人…しかもシクステンは特別サイズと言える…が二人となると)
うん、狭いな。
(湯の中で向かい合わせに腰を下ろし)
(シクステンの膝に湯をかけながら撫でる。そのまま腿へ向けて手のひらを滑らせ)
(ちゃぷん、と水音を立てる)
自分で慰めたか?それとも誰かに襲いかかったかね

【(大きなリボンの掛かった箱をテーブルの上にドンと出す)】
【(中身は全てチョコレート)】
【日本では、本日は全国アメ菓子協会の祭日だ】
【(くだらない風習だと鼻を鳴らすが)】
【(改まって感謝を伝えると言うのも気恥ずかしく)】
【ま、気にいるようなら幸いだ。気が向いたら食べてみればいい】

651シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/15(月) 19:51:34
(ヤシャの使いの男に渡されてからしばらく着ていた服は埃っぽく落ち葉がついている)
(ごそごそと隅に脱ぎ捨てながら、横目に見たヤシャの背は死人のような白さでしばし手を止め)
(視線にはっとして靴下を脱げば、少し屈んだ背に手本のような筋の流れが浮き出る)
(恵まれた長身についた筋肉は、ボディビルダーのような丸太の腕、大きな逆三角のようには育っていないが、バランスよく張った肉体にほんのりと脂が乗っている)
(いざとなれば一人で造船も操舵もこなして海を越え、冬には雪に囲まれなければならないヴァイキングにとって脂肪率の極端な低下は命取りになるからだ)
(コーカソイドの肌は薄く日焼けしている)

随分と湯を使うな?
(湯船を覗くが椅子に連れ戻される。世話を焼かれるのは悪い気分ではない)
(全身流せば砂っぽさが落ちて心地いいが、更に湯の中に入るらしい)
(なんだか滑りそうな気がして、膝を曲げ、両手でしっかり湯船の縁を掴み)
よく分からんが、これは一人ずつ入る奴じゃないか?
俺は充分洗ったから、お前は温まれ……
(腰を浮かせかけたが、膝に手が触れて留まる)
(したいようにさせていると、風呂になれて気が緩んで来た頃に揺らぐ水面の下に触れられ)
……
(言葉をよく頭の中でかみ砕き、なんだスケベな話か、にやりと笑う)
略奪をしたらお前がうるさいからな。手だ、手。
心配なら今度は女も用意してくれ
(などと調子のいい事を言うが、たまに余裕が無くなっては)
(悪態を吐きながらヤシャの枕や浴衣に思い切り精をぶちまけ)
(冷静になってからカバーを外して黙々と洗い、クリーニングに出す袋の深くにこっそり突っ込んでいた事は伏せる)

【(身を乗り出し)】
【宴の土産か!?】
【(ヤシャが話終わるまでに、リボンはむしられ包装紙は上から下にビッと裂かれる)】
【(二ついっぺんに口に放り込んだ所でヤシャと目が合い)】
【(簡単に両手を組む)】
【今日の糧に感謝する!なっ!】
【(軽い調子であぐあぐと頬張りながら、こうした物を食べないなら、何か血肉になる物をヤシャに食わせてやらないとな、と考え)】

652宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/15(月) 23:56:08
(丸い脛から、みっしりと筋肉の詰まった腿)
(鍛え上げられた筋肉の束の流れに沿って脹脛に触れ)
(一気に引き締まる足首までなぞると、足先を引き上げてやる)
(大きく飛び出すくるぶしの骨の上に唇を寄せる)
(そのまま湯船の縁に上げておいて)
ふむ…女か。考えておく
(笑みを浮かべたシクステンに片眉を上げて見せる)
まったく、尊大と言うか…生意気というか…
(二十歳そこそこに見えるところは周(閻魔)と同じだが)
(神とやらに召し上げられてから永遠の青春を過ごしているせいか精神も若者のそれらしい)
(健全な精神は健全な肉体に宿る、と言ったのは誰だったか…)
(シクステンの精神を具現したような外見をつくづく眺める)
(欧州を周遊した時期もあったが、これほど男性美というものを現した者はいなかった)
(美術館の彫像が動き出したと言われてもおかしくない)
(少し険のある目元に神兵であることの自信と自負が見える)
(真っ直ぐに澄んだ目を見ていると)
……困ったね
(堕としてやりたくなる。身の内の夜叉がザワつく)
(温まっても白ちゃけたままの肌を晒して立ち上がり、シクステンの手を引く)

(ローブを羽織り寝室へ入る。ロータイプのベッドにシクステンを上がらせ)
(少し離れた隅に腰掛ける)
(相手が足を伸ばせば、爪先に口付け)
(じっと見つめる)
私は、君の神に感謝せねばならない
(この糧に)

【(人の話を聞いているのか居ないのか…右から左か)】
【(あっけらかんとチョコレートを頬張るのに額を抑えて嘆息し)】
【気に入ったのなら良かったよ。あゝ結構なことだとも】
【(椅子に座り込みながら嫌味ったらしく言い)】
【それはそうと…留守の間に何か変化はあるかな?】
【趣味や好みが変わった、とか】
【何分にも長いこと戻れなかったからね……したい事や願いがあれば言い給えよ】

653シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/16(火) 21:24:19
(文字通り足を掬われて思わず湯船のふちを掴む腕に力が入るが)
(踝に唇が触れると微妙にくすぐったくて足指をわやわやと動かしてしまう)
おお、困れ困れ
(いつもからかわれてばかりでは面白くない。機嫌よく続いて風呂から上がり)

(ベッドを勧められれば我が物顔で横になる。体の右側を下にして右腕で頬杖をつき)
(爪先に触れた唇にぞくりとする。何がそうさせるのか自分でも分からないが)
へえ……、オニが殊勝な事だ。何かいい事があったか?

【(ゆっくりと咀嚼しながら、何か間違えたか?と考え)】
【ん?うまいぞ?】
【(チョコを一つ摘んでヤシャの前に差し出してみるが、違うらしい。深く座ってしまった)】
【(視線を宙に彷徨わせてから)】
【そうだな……相変わらず倫理観無きゃ無いほど楽しいし、女体化以外は困らないな】
【強いていうなら、今じゃなくていいが、できそうだったらあんた好みの刺青を入れてくれないか】
【(ぽつぽつと呟き)】
【むしろ……俺は生意気だからな。度が過ぎたらいつでも正してくれよ】
【ああーっ!それよりお前だお前、何かしたい事とか、実はほのぼのしたいとかあるか】
【快癒祝いだ!】

654宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/17(水) 00:14:49
(薄い笑みを浮かべる。燐光の立ちそうな、妖しい切れ味のある刃のような笑み)
君を地上へ置き忘れて行った事に、だよ
(サラリと言う)

(しばらく自由で退屈な日を送ったせいなのか、家に馴染んだのかシクステンの警戒が薄い)
(妙に馴れ馴れしくベッドに横たわった様子から察するに)
私の留守に、部屋を我が物顔で使ったな…?
(少し狭いが、確かに上の客間よりも自室のベッドの方が寝心地は良い)
(まさか自慰に使われているとは気付いておらず)
(流石に家探しのようなマネはしていないと思いたいが…本棚も箪笥も何となく雑然としてしまっているような…)
(口付けた爪先から腰の方へ向けて撫で上げる)
君はもう少し危機感を持ち給え。一緒に居るのは…鬼なのだから
(ふふ、と小さく笑って、また心臓を取られたらどうする?と問う)
(ただの冗談だ。気に入りの自室を汚したくない…やるならきちんと作業場でやる)
(先程、棚の隠しから取り出した道具入れを膝の横にそっと置く)
(柔らかな皮と布で出来た巻物状のそれは筆入れに似ているが)
(中に入っているのは実に150年あまり使い慣れた刺青道具一式で)
(蛇のように静かにベッドへ這い上がり、添い寝するように横たわりながら、シクステンを撫でる手を徐々に上へ進めていく)
(腹、腕に触れ、胸、肩…)
(首筋から後頭部を撫で、頬。そしてそのまま目を隠すようにしながら額へ)
(唇を柔く重ねるだけの口付けを与えながら)
(掌の刺青を押し当てる。身の内の鬼が相手の生気を吸い取り始める)
(普通の人間ならじきに失神する。神兵に効くかは不明だが…少なくとも弱らせられはするだろう)
(これからする事を考えれば、シクステンがおとなしくしているうちに弱らせておくに越した事は無い)

【ドモアリガトヤシャサン(棒読み)、くらい言ってもバチは当たらないと思うがね】
【(バレンタインデーなど嫌いだ…)】

【実は監きn…入院中、君のことを色々考えていたよ】
【どんな風に責めようか、とか(取り出した「やりたい事メモ」は他人に見られたら間違いなく社会的に死ねる内容である)】
【ああ、ここに書いてある。君の背に一面の刺青を入れたい、とかね…これ幸いとばかりに彫らせて貰おうと思うんだが…良いかな?】
【他には…ほのぼのとただイチャイチャすると言うのも良いな。【】の中で既に甘えている気もするが】
【後は……(筆跡の混じったメモを差し出す)】

【宝生夜叉→シクステンの背に刺青後、麻薬の類を与えてから一緒に夜の街に出かけて辱めたい】
【和泉守兼定(一口目)→二口目との集合がいよいよ近づき精神的に泥沼。理性がブチ切れた半妖化(?)状態でドン引き蜂須賀を犯したい】
【数珠丸恒次→相変わらずの山伏に浄めと称して再びの数珠責め希望。今度は尿道の方も是非…山伏は極修行前でも後でも】
【乙羽→キースと結婚式。穏やかで愛情のある日常希望】

【(何となく申し訳なくなって視線を泳がせ)】
【気分が乗らなければ気にしないでくれていい】
【……おやすみ(寝てしまう)】

655シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/17(水) 20:43:39
(は……と、笑いにもため息にもならない音を立て)
……神の加護はまだ切れていない
(声に出してみるが、一度ヤシャに屈服した件で罰が当たらないかと歯切れ悪く)

あー……、そういう意味で開けてあったんじゃないのか
いいベッドだ
(ぽんと叩いた枕はプロによってクリーニングされて八つ当たりの痕跡を消している)
(ヤシャの弱みはないかと少し部屋をあさってみたが、期待するような物は見つからなかった)
(気が緩んでいるのはまさにその通りで、屈辱を与えられた事実は事実として根に持たない性分)
(ちゃんといい子にしてたんだからもう辱めは受けないんじゃないかとか)
(自分のような男が標的になる訳が無いという思い込みがある)
……やるなら正々堂々がいい。あとまともな服を着ている時だ
(静かに隅に置かれた包みを目の端に入れ、瞳は動かさず)
(ナイフでもない、袖に何か忍ばせた風でもないと判断し)

(体の形を確かめるように、湯あみでやっと人並みに暖かくなった手が触れてくる)
(目を隠された分感触に全ての神経を集中させ、もどかしく欲しがりな唇を浅く開け)
は……!?う……ェ……??
(眠気が……いや、力がなくなる。魔力の流れが、額から溢れ、頭がぼうっとする)
(ぐっと両腕に力を籠めて上半身を起こそうとしたが、へなへなと仰向けに沈み込む)
(これは魔術か?)
ひ…きょう……
(半ば意地だけで重い瞼を開けるが、もう指先さえ上がらない)
(しばらくは朦朧としたまま感覚だけを味わい、痛みと疲弊が行き過ぎれば気絶するのを数時間繰り返す)

【……美味かった】
【(小声でアリガトーと付け加えてみたが、何かが違うらしい)】

【それは奇遇だな!故郷では成人したら胸や腕にトライバルを入れたりするんだが】
【彫ってもらう前に死んだからな。背に一面とは、どんな図になるか楽しみだ】
【(日本の入れ墨が想像できず気安く頼み)】
【ああ、こっちでお前と話すのも楽しい……】
【(そういえば、と山から帰る時に託された文を開く)】

【俺→光を消したら皮膚表面の傷は消えて、中に入れた墨はしっかり残るって具合でいいだろうか。案内を頼む】
【蜂須賀→鎮静剤に依存している俺でよければ、だね。二口めの彼の上で最後の交わりをしている時に来るかい?】
【数珠丸→カカカ!再び問答の機会が得られるとは感謝せねば。筋肉を練り上げて参る故、しばし準備期間をいただきたく!】
【キース→乙羽くん、幸せにするよ。そして幸せに……!】

【お前の提案はいつだって……最高だ】
【おやすみ(隣で目を閉じ)】

656宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/17(水) 23:39:44
(ううん、と苦笑し)
サッパリしたものだ
(執着はさほど深くは無いが、どちらかと言えば根に持つタイプである)
(いや…執着も相当か……)
服が無駄になるな。勿体ない。君は洗濯も機織もしないし、繕いだってしないものだから、切り刻まれて血みどろになっても平気なんだろうがね…今日日、服だってタダじゃあないんだ。
だからって裸で殴り合おうとも思わないけどね…ハァ、黙って心臓くらい呉たって良いだろうに
(どうせ死なないクセにケチなやつだ、と擽り)

卑怯で結構
(気を失ったのか眠ったのか、ぐったりと沈み込んだシクステンの額から手を離し)
(小さく震える瞼に口付けてから、俯せに両腕両脚を開かせた状態で寝かせる)
(広い背に浮かぶ筋肉のうねりが美しい)
(首輪のように、いずれ外せるものでは無い所有の証を入れてやろうと考えていた)
(図柄は何が良いか。ああでも無いこうでも無い、と考えあぐねたが)
(背を見た瞬間に決まった)
(そう言えば刺青を彫るときは、いつもこうだったな…)
(獅子。神の御座を守護する獣)
(しばらく背を見つめたあと、下書きも無しに針を刺す)

(休みなく、手早く正確に真皮に墨を入れていく)
(不死者の身体は傷のように刺青を消すかと思ったが、どうやら"夜叉"が手を貸しているようだ)
(鬼が吸い上げた生気はこちらの肉体には全く還元されないが、鬼自体の力にはなる)
たらふく食った分は働いてもらうぞ…夜叉
(病み上がりの肉体が悲鳴を上げるのをものともせず、寝食も忘れ)
(腕を動かし続け)
(両肩から二の腕と胸へ咲き誇る緋牡丹)
(やや身を沈めながら睨みを効かせる獅子の鬣が揺らめくようにたなびき)
(踏み出した前脚の片方は尻に掛かっている)
(戯れかかる胡蝶と白露の霞が太腿の半ばまで埋め)
(これほどの大物は半世紀ぶりだ)
(彫師としての仕事など無くなって久しい。そういう世の中に変わってしまった)
(ましてや本格的な…芸術とすら呼べる域の和彫なぞ、昨今ヤクザですらそうそう背負っていない)
(弟弟子、宝生閻魔の刺青には艶かしい色気がある)
(そして不肖の兄弟子、宝生夜叉のそれには師である梅幸から受け継いだかのようなぞっとする凄みがあった)

(作業がひと段落すると、汗を流しにシャワーを浴びる)
(鏡に映った腰から尻にかけて、荘厳な夜叉が微笑んでいる)
(貧血気味の肌色おかげで、赤黒い肌や血の赤が余計に目立つ)
(まだただの人間だった頃に宝生梅幸が入れたものだ)
お前にも、良い従者ができたと思わないか?おれの腕もまだまだ現役だったらしい
(独言て笑い)
(刺青が落ち着き、体調が戻ったら着せてやるつもりでスーツを手配しておく)
(俯せのままのシクステンの側に腰を下ろし、汗ばんだ赤毛を撫でて)
この髪が気に入っているんだ……
(囁く)

【…もういい】
【(女性客で賑わい大忙しのショコラティエを訪ねた自分が馬鹿みたい…と言うか馬鹿なのだ)】
【(そもそもよく考えてみれば、シクステンの崇拝する神はキリスト教とは関係ないし、日本独自の風習なぞもっと関係ないのだから)】
【(期待するのが間違っている)】
【(シクステンは喜んでいるし、まあ良いとしよう)】

【(澄ました顔でいるが)】
【……気に入らなければ好きな柄に修正してくれ】

【(ニヤニヤしながら手紙に目を通し)】
【ではまた順次…気分によって入れ替えて行っても良いしね】
【そうそう、小夜左文字を名乗る男から「江雪(の生まれ変わり)を抱っこして甘やかしたい…です…」と言われたんだが】
【小夜左文字はいつから大太刀になったんだったか…オリジナル要素強めなので、無視でも良いと思うぞ】
【(眠っているシクステンの頬をちょいちょいとつつき)】
【(起きないとわかると、そっと頬擦りして。離れ際にキス)】

657シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/18(木) 20:06:57
(どうやら果し合いはしたくないらしいヤシャの言葉がため息で区切られるまで、ぽかんと口を開けて)
(擽られて、うひっと変な声を出す)
黙って心臓やる奴なんているかあ?
(納得がいかない)

(この仕打ちにも納得していないぞ、と言う元気すらない)
(浅く息を吸いながら意識を保つだけで精一杯)
(転がされて枕に頬を押し付けていたが、ぷつんと背に、痛みを感じ)
……っ
(ひとたびは息を詰めたが、後はまた浅い呼吸を繰り返す)
(一度で終わるものかと思えば、同じような所を何度も、繰り返し)
ん、く……っ
(経験してきた戦闘に比べればささやかなもの。しかし、切れ目なく終わりも知れず与えられ続ける痛みは神経を消耗させる)
(じっとりと脂汗をかきながら呼吸の回数を数えていても作業の果ては見えず)
(誇りにかけて耐えようとしてもふつりと思考が途切れ、戻ってもヤシャは背後にいて、今度は背と右尻の際くらいが痛い)
……は、……は…ぁ
(次は左の尻が、次は肩の後ろが)
あぁ、ぅ゛、ぅ、ふ……
(痛みを覚えても眠るか目覚めているかしかできない。いつしかシクステンは己の背に何が刻まれているのか量ろうとする)
(施してもらった事はないが、これはおそらく刺青だ)
(大きく、また複雑すぎて何を彫られているか見当もつかない。自分の知る限りの氏族、呪いの模様でもない)
うぁ……ぁ
(最初に刺されたと思った辺りにまた指先が触れる。まだ線を彫り終わっただけか)
(胸にまで続く文様のためにぐいと体が裏返される)
(ままならないこの体に迷いなく針先を埋める男は、窶れて居ながら神にも止められないだろう気迫を放ち)
(オニがいる……)
(小さく唇を動かした)

(深く意識を落としている間に施術は終わった)
(背中一杯に焼けつくような異質な魔力が肉体に定着し、一つになる)
(髪を深く梳く誰かの指が心地よく、無意識にすり寄せるように首が傾く)

【(ガキのようにはにかみ)】
【うん、俺はこれが好きだ】

【(とろとろと寝入るシクステンの向こう、ソファの影から氷のような銀髪の子供が顔を出し)】
【私は……もう小夜にたくさん…優しくされていますが……嬉しい、ですね……】
【……その、………………私も、小夜を思い切り……抱きしめたいです…よ……?】
【(控えめに言うと、耳まで赤くなり山間の村まで走っていってしまう)】

658宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/19(金) 00:36:29
(落ち窪んだ目の当たりに濃い隈が浮いて酷い顔だ)
(鏡を手のひらで撫で)

(神の力が働いているのだろう。早くも沈着した刺青が鮮やかだ)
(手の中に擦り寄るような動きに、穏やかに応じ)
(少し冷たい手で首の辺りに触れる。高くはないが熱があるのか、肌はしっとりとしている)
(同じ位置に、次は唇で触れる)
(ちゅ、と音を立てて痕が残る)
……シクステン
(呼ぶと閉じた瞼の下で瞳が動く。半覚醒と言ったところか)
それとも夢の中か
(くすりと笑い、一度身を離して商売道具を片付け)
(代わりに小瓶に入った薬液を取り出し、再びベッドへ戻る)
(トロリとしたそれを指で掬い)
(内腿へ差し入れる。まだ項垂れたままの陰茎を包み込むように撫でてから)
(尻の間を進み、硬い窄みをつつく)
(そう言えば以前もこんな状態から犯したんだったな…と思い出すが)
(きょうは少し趣向に凝るとすれば、まあ良かろう)
(周囲をゆっくりとほぐしてから、薬液を足して)
(内側へ指を潜り込ませて塗りつける)
(量が肝心だ。中国側からのルートで手に入れた一種の麻薬である)
(即座に意識が完全に持っていかれるほど劇的に効くと言うことはないが、そのかわり)
(燠火のようにジワジワと快楽が高まった状態を長時間維持する)
(本来は苦痛を取り除くため、香のように焚いて使う遅効性のものだが)
(「面白い使い方」の一つとして耳打ちされたのが、これだ)
(目を覚ました後、おおよそ1〜2時間ほどで効き始めるから、果たして薬のせいだと気付くかどうか)

(シクステンの体格に合わせた量を尻穴に塗り込んだところで小瓶も片付け)
(そろそろ目を覚ますかと思いながら、ややカジュアルだが品の良い洋装に着替える)
(ジャケットを羽織ればいつでも出掛けられるよう準備している間に)
(言いつけておいたシクステン用のスーツが届く)
(箱を開けて確認する。堅苦しくなく、軽薄でもない。シクステンの若々しさと野性味を引き立たせはするが決して目立たない)
(申し分ない見立てであることに満足の笑みを浮かべ)
(椅子に深く腰掛けながら、頬杖をついてシクステンが起きるのを待つ事にする)

【あ、】
【(と声をかけた時にはもう子供の姿は消えていて)】
【(軽く肩をすくめ)】
【菓子でもやろうかと思ったのに。せっかちだな…】
【じゃあこれも君にあげよう】
【(手のひらに乗る大きさの小箱に入った金平糖をシクステンに渡し)】
【(これには酒より茶だな、と湯を沸かし始める。相変わらず電気ポット)】
【(今時鉄瓶でもあるまい、と思っている天保生まれである)】

659シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/19(金) 19:41:04
(痛みを伴わない触れ合いが、まるで久しぶりのように感じる)
(そっと俺を呼んだのは……まさか、そんなはずはない)
(ヤシャがあんな響きで呼ぶなど。だから……これは夢か……)

(侵入する指に反応はないが、肉の輪は傷つかずに伸び、今はまだ強く締め付け)
(塗された薬液を一滴も逃さず蓄えて吸収する)

ウ……ゥ
(やがて重たげに頭を振りながら上体を起こす)
(室内を見回してヤシャを見つけ、じとりともの言いたげに睨んだが、疑問も訴えも多すぎて)
……お前のベッドだろう。追い出したつもりはなかったんだが
(明らかに自分より消耗している相手に喚くのは気が引ける)
(そして目に入ったのは自分の肩。鮮やかな八重の花に指で触れれば感覚がある。完全に癒えた俺の皮膚だ)
後ろは……どうなった
(怖々と問う。この身に起きた事を知るのが先だ)

【はは、連れ戻そうか?人攫いは趣味じゃないがやってやれない事は……】
【(袖をまくって立ち上がる前に小箱が手渡され)】
【いいのか?】
【(大人しく座り、小箱を開けて匂いを嗅ぐ。砂糖と、品のいい香料がかおる)】
【(机の上、二人の間にその小箱を置き、火を使わずに湯沸かしをしているヤシャを眺める)】
【(遠い昔、炉の火で雪を溶かし、湯を沸かしながら家族と語らった日々が朧げに蘇る)】

660宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/19(金) 21:57:51
(シクステンが起き上がっても同じ格好で座ったまま)
君が寝心地を随分気に入っているようだから、譲ってやったんじゃないか。
しかし病人から寝台を取り上げるのが神兵のやり方とはなんと嘆かわしい事だろうかね…
(わざとらしく「あゝ」などと額と胸を抑えて悲嘆に暮れる風を装い)
(指の影から、背を見ようと身を捻るシクステンを見る口元が笑みに歪む)
気になるかな?ふふ、我ながら会心の出来だよ。宝生夜叉の粋を尽くした大傑作を背負えるとは冥加な事だ
(思わず「よいしょ、」と口から出たことに微妙な顔をしながら立ち上がり)
(姿見に写して…と思ったがよほど大きい合わせ鏡でなければ全体が見えないと気付き)
頸の髪を上げてくれ。うん、それでいい
(シクステンの背後に回って、スマートフォンで写真を撮る)
ほら
(首筋から腿までが収まった画像を差し出し)
(両肩と胸、腿など前面と側面に回った柄は姿見でも見られるだろう)
……どうかな?
(気に入らない、などと言い出す前に)
我が国では、これだけの刺青をいれられるのは男の中の男だけだなあ…痛みにも耐えねばならないし、体力も必要だ。何より強いもののふで無ければ釣り合いが取れないからね……「もののふ」と言うのは…えぇと、戦士だよ。周囲の誰からも認められる立派な戦士のことだ。
(嘘じゃない…相手に合わせて多少誇張しただけだし)
(腹の中でペロリと舌を出すが、顔は至って真面目)

【ニュースになったらどうするんだ。人攫いの赤鬼か…子供がたんと泣くぞ、「悪い子は赤鬼が拐いにくるよ!」とか脅し文句にされて】
【そのうち都市伝説になるんだ。赤毛の外国人に声をかけられた子供が無残な死体になって発見されるような類の】
【(言っているうちに吹き出してしまい)】
【いいよ。君が子供を取って食うよりマシだ】
【(完全に一人ボケに一人でウケている状態で笑いながら答え)】
【(一息つくと、茶を二人分淹れて出す)】
【?……どうかしたか?」
【(遠い目をするシクステンに首を傾げつつ、茶を啜る。金平糖を摘み)】

661シクステン:2021/02/20(土) 07:03:14
な、なっ……!?
(どうにも……悲嘆にくれるような玉には見えない。実は元気なんじゃないかと疑りながら)
そうまで言うなら次は交代したっていいが
(そもそもヤシャからベッドに招かれた気がするが、あまり不名誉なのも困るし自分の方が体力を余らせているのも事実で)

……?本業は一体何だ。剣士で魔法使いで彫り師で……あと詩人か?口の減らない……
(呆れるが、ヤシャが見せた何やら手鏡のような物は映した姿を留められるらしい)
(ふと言葉を失う。霞のはて、花咲き蝶舞う夢幻の国から獅子が睨む)
(それは言葉よりも雄弁に、シクステンの中に理解をもたらした)
(ヤシャは本気で俺を手に入れようとしている)
(これまではどこかで、門番として養われるか飽きたら奴隷として払い下げられるかくらいに考えていたが)
(ただの下僕に与えるにはあまりにも、魂が込められている)
(目利きではなくともこの価値を素直に感じて)
……俺の心臓ひとつや二つでは足りないな
(少しは真面目に勤めないとあがなえないかもしれない)
(ゆっくりとヤシャの目を見る。まだ本心は図りかねるが)
オニのモノノフか、いいな。獅子がまたいい……簡単には馴れない
(からりと笑う)

【俺がオニィ!?】
【(不服げである)】
【誰かオニ心臓取られかけた俺を哀れんで噂にしてくれないのか……?】
【(愉快げなヤシャを横目にため息をつく)】
【あー……なんでもない】
【(そう口では言ってしばらくそわそわしてから、ヤシャ横に寄る)】
【(開いた足の片方の太ももを叩き)】
【こっち来い。あ、いや、来ないか……】
【(口ごもりながら)】
【(山に落とした酉は後で探しに行く)】

662宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/20(土) 11:23:20
(上階の客間のベッドを同じものに取り替えてやるか…シクステンに合わせるとなるとキングサイズかなあ…)
(それも何だか甘やかしが過ぎる気がする)

その中なら魔法使いが良いな
(君を揶揄うと楽しいもの、と悪戯っぽく笑うが)
(背中の画像をまじまじと見つめるシクステンの邪魔はしない)
そう、獅子は獰猛で誇り高い。だが神には従順だ…君のようにね
(自ら彫り上げた背の柄を指先でなぞる)
山の中を駆け回っている間に、神社くらい見たことがあるんじゃないか?2本の柱に2本の垂木を掛けた門の脇に左右一対、獅子…狐や兎のこともあるが、大体は獅子だ…の石像が置いてある場所だよ。
あれは神を祀った神殿で、獅子はその番をしていると言うわけさ
(よく出来た、と改めて思いながら、背筋の連なりの造形に暫く見惚れてから)
(用意した服の一式から新品の下着を取り出して投げ渡す)
とりあえず、服を着ろ
(言いながらシャツを羽織らせ、ボタンを留め、襟を上げてネクタイを締め…と世話を焼く)
(上機嫌なせいかその間も穏やかに喋り続けている)
……身中の蟲に苦しむ獅子の苦痛を和らげるのが牡丹の露、心を和ませるのは胡蝶と言うわけだ
神の敵を倒すため千尋の谷を這いあがり、美味いものを食って、美女のもてなしを受けると考えたら、まるきり誰かさんのようだろう?
(革靴まで履かせてしまうと頷き、整髪料でシクステンの髪を軽く後ろに撫で付ける)
(装飾的な大振りの腕時計にアンティークの指輪…経が小さかったものは小指に通し)
(何だか青年実業家のようにも見えるし、マフィアのようにも見える)
うん。馬子にも衣装だ。慣れないと窮屈かな?…少し我慢したまえよ
(では行くか。と自分もジャケットを羽織り、完全に素が出た気の抜けた口調を改めて、慇懃で気障な態度に戻る)
(手配した車に乗り込むと、何処へ行く気かと訝しげなシクステンに向かって)
君が牡丹と胡蝶を恋しがっているようだから準備したのさ
(と告げる。行き先は美味い酒があって、美女が侍ってくれる所……いわゆるナイトクラブである)

【??……、…】
【(膝にこい、と言うシクステンを呆れたような顔で見る)】
【君は常日頃から、「グエー、優しかったヴァルキュリアがヤシャになってしまったぁぁ(誇張)」とか言うくせに】
【割と拒まないな。男が好きというわけでもあるまいに、口を吸っても怒らないし】
【ははぁン…さては君……、美人に弱いな?】
【(タチの悪いことに、自分の顔の良さを自覚している)】
【(机に頬杖をついて、しばらくシクステンを見つめてから)】
【(手を伸ばしてクシャクシャと頭を撫でる)】
【(どことなく寂しげな様子に小さく微笑み)】
【若造め】

663シクステン:2021/02/20(土) 20:51:35
(図々しくはあるが、安全に眠れれば広さは大して問題にしないだろう)

(ヤシャの指先が触れた所は獅子の背か)
(意識しながら聴くこの地の神々の話は幻想的で、かえってシクステンには親しみやすい)
(山中に立てられた鮮やかな朱、あるいは古びた木の標は理由も分からず近寄りがたかったが)
(やはりあれは神々のの住まいかと合点がいく)
(そして一応……野蛮人だとからかいながらも、俺の出自を尊重して図案を考えてくれたらしい事は分かった)
あ、ああ
(我に返り渡された服を順番に着ようとするが、ネクタイやシャツの裾の入れ方にもたもたしていると手伝われ)
(ヤシャはだいたいの事ができると感心する)
(改めて……野宿と戦の他にはヤギの世話くらいしか役に立ちそうな技能がないのはまずいような気がしてきたが)
(それを口に出せば更にからかわれるのは明白だ)
お前のだろう。俺に持たせていいのか?
(美しい時計と指輪を天井の灯りにかざす。今さら持ち逃げする気もないが)
蝶に花か。……魔法使いは嘘つきだからなあ
(ふい、と窓の外を眺める素振りだが、長らく遠ざかっていた歓楽街の眩さと賑わいが近づけば楽観的にも口角が弛む)
(店の前に着けば振り返り)
ヤシャ……お前は強く誠実な男だ
(これまでの仕打ちも忘れ、仕込まれた罠も知らずに機嫌を良くする)

【う゛……っ!いや、近い方があったかいかとな?】
【(目を反らしつつ)】
【女は好きだ(即答だ)】
【気丈で憶さず話せるのもいい、強いのも……もちろん顔はいい方が……】
【(あれ、と何かに気づいて次第に頭を抱える)】
【(気丈で口の減らない、腕っぷしの強い、顔のいい……)】
【俺は嫌じゃ……だがヤシャは男……?】
【(清潔で髪はいい匂いだし、肌は滑らかでざらざらでもモジャモジャでもない)】
【(俺は……男も…………?)】
【(なんだか楽しそうなヤシャの視線に固まっていると頭を撫でられた)】
【ちっ】
【(なんだ、またからかわれたのか)】

664宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/20(土) 22:29:56
そんな重いものを?この(軽くシャツの袖を上げて手首を出し)細腕に?折れたらどうする
(ぺらぺらと手を振って)
(集めようという気はないが、付き合い上こうした貴金属が手元に集まってくる)
(おまけに長く生きている分目が肥えているから、贋作はすぐにそれとわかる)
(夜叉自身は飾りを身につける習慣があまりなく、仕舞い込んだままにしていて)
欲しければ持っていけばいい。最終戦争にはなんの役にも立たんだろうがね

(夜の街を華やかに盛り立てる灯りを背に笑うシクステンに苦笑を返す)
(鳥頭め。これから何が起こるかも知らずに)
(店内に入ると、内扉の前の黒服が恭しく頭を下げる)
(会員制とは言え、2、3度しか来たことのない客の顔をよく覚えているものだ)
(席に着くと絢爛の花の如き女達が静かに侍る)
(作法の行き届いた彼女らは無駄に媚びたり騒いだりしないところが良い)
(それでいて、決して客を不快にはさせない)
(彼を、とシクステンをもてなすように目配せし、自文は席の端へ座る)
「お久しぶりです、鬼月様」
(店の女主人が自ら挨拶に来るのに、よそ行きの顔で微笑み返し)
良い酒を。彼に
(「鬼月」はずっと使っている偽名だ)

(酒がほどよく回る頃には、直腸から吸収された薬も効いてくる)
(ジャケットを脱いだスーツの前立てに、大振りの男根がくっきりと浮かび上がっても、女達は笑みを崩さない)
(むしろ興味深げだ)
(「普通の」店ならありえない事だが、この店の女達は全て高級娼婦でもあった)

【気丈で、強い美人…か。閻魔の領分だな】
【(どういうわけか弟弟子はそう言う女性にモテる)】
【(そして「放っておけないのよ」と口を揃えて言う)】
【(どことなく少年ぽさが残っているのが母性本能をくすぐるのだろうか)】
【(フゥン…そういうのがタイプか、と勘違いしたまま)】
【そう言う女性には案外、君もモテると思うなあ】
【(舌打ちするシクステンに)】
【故郷が恋しくなったとか?…帰るところがあると言うのは良い】
【(少し羨ましい、と呟いて、膝に乗り上げる)】
【君はどんな子供で、どんな家族と暮らしていた?…答えたくないなら構わないよ】

665シクステン:2021/02/21(日) 10:51:35
(へえ、と気の抜けた声が出た。目を細め)
俺の意識を片手で落とした腕だ、誇れよ
(新品なのだろう輝きをしげしげと眺め)
似合うか?……なら、預かっておく

(案内されれば早速品のいい美女に目移りしていたが、ヤシャと女主人?の話は耳に入れておく)
(神や偉大な魔法使いは名を複数持つ。他に事情があるかもしれないが、呼び分けた方が面倒がないだろう)

夜はまだ冷えるな……。ウィスキーを頼む
(蒸留酒をまずはストレートで。隣についた女は自然に季節の話題を広げたため)
(シクステンも物騒な話は出さずに雪国のよくある話や昨今の山歩きの話に終止し)
(酒が気に入って次は湯割りを頼む)
海も嫌いじゃない。自分でボートを漕ぐ……
(故郷の南、バルト海の古い島の名を出した所で、聡い女が北欧の出だと察しより乗りやすい話題を振る)
(温まり香りの際立つ酒を片手に、そういえばヴァルキュリア達も神に仕えるだけあって)
(選ばれてエインへリアルとなった血の気の多い荒くれどもを上手く相手していたと思い出す)
(甘い化粧の匂い、瀟洒な飾りの似合う艶やかな髪、深い色のドレスから覗く滑らかな肌。酒をもう一杯)
う……ん
(暑くなりジャケットを脱いだ。落ち着かなく足を組み換えてみたが納まりが悪く観念して普通に座る。背もたれに体を預け)
(それなりに自慰をしていたつもりだが足りなかったか?)
(張りのある生地を持ち上げて股間に陰影が浮く。まるでガキのようで情けない)
(腰の回りが……熱くなってずくずくする……)
は……、悪いな、最高の美人に反応しちまった
(視線に気づき、開き直る)

【あー……キゲツ?オニツキ?(話を耳に入れたと言った直後にこれである)】
【(エンマと仲がいいな……と薄っすらと複雑な感情で聞き)】
【なんだ、からかって】
【(茶をすする。モテそう、魅力がある、と言われるのは単純に嬉しい)】
【俺か?……全て昔の事だが……俺は七兄弟の二番目で、大人の仕事や異国の品に興味をひかれる方だったな】
【兄と手分けして妹や弟を抱えて世話した……】
【父は航海に長け敵に容赦なく、母は肝が据わっていたな】
【(自然とヤシャの背を片手で支える)】
【ん……?お前はこの国の人間だろう。故郷に帰れないのか?】
【(自分だけ昔ばなしは恥ずかしい、と囁き)】

666宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/21(日) 21:12:14
(薄めに作った湯割りを、舐める程度に付き合っている)
(女達がこちらには話しかけてこないよう、差配していて)
(だがシクステンから絡まれない程度に相槌は打つ)
(現代の資本主義文明とはかけ離れた世界の話は存外に面白い)

(影のように立ち上がり、気配も無くシクステンの背後に回る)
(彼の両脇についた3人の女性に耳打ちするついでに、ソファの背にかけられた腕を取って)
(人差し指から指輪を抜き取る。爪ほどの大きさのダイヤをあしらい、驚くべき緻密さの黄金細工で囲ったそれは)
(インドのとある王族の物だったそうだ)
(3千万は下るまい。シクステンの両手の飾り合わせてざっと2億弱と言ったところか)
シクステン、私は少し酔いを覚まして来るよ。
マダム、すまないが茶を淹れてくれるかな
(席を離れて、女主人と共にカウンターへ行き)
(磨き込まれたマホガニーの天板に先の指輪を置く)

(シクステンのネクタイを細い指が緩め、シャツのボタンを外す)
(前立てを押し上げる膨らみを左右から撫で)
(クスクスと笑いながら一人が膝の間にしゃがみ込む)
(徐々にシクステンに絡みついていく)
(甘い舌が口移しに酒と食べ物を運び)
(同じように、赤い色の唇が掴み出した男根を吸い上げる)

【おにつき、だ。中国語ではクィユェ…お盆の…祖先の霊や死者達が戻ってくる時期の事だそうだよ。狙ったわけではないがね】
【(シクステンに体重を預け)】
【良いなあ……】
【(思わず出た溜息を誤魔化す)】
【おれ…私は東京生まれ東京育ちでね。当時はまだ江戸と言ったが】
【権力者が孕ませて捨てた女が産んだ私生児と言うやつさ。よくある話だろ?】
【(母は早くに亡くなり、野良猫のように生きた。母親譲りの顔立ちのおかげで、食うには困らず)】
【(そんな中で師匠に出会い、弟子になったが)】
【鬼込めがどうしても試したくてね。自分の体に試したせいで破門さ】
【(血を分けた父の居る長州へ行ったのはその後だ)】
【(既に不完全な鬼込めの苦痛とは道連れで)】
【サムライの真似事もしてみたが、性に合わないんだよねえ…】

667シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/22(月) 07:54:52
(緩く頭を振っている間に、熱い掌をするりと通り抜けた指先が心地よい)
(ん?いや、これは女じゃなく)
……ああ、オニ。ゆっくりしてこい……
(普段なら「まだ飲んだうちに入らないだろう」などと絡む所だが)
(何を揶揄されるか分かったものじゃない。軽く手を振り、人差し指が軽くなった事に気付かない)

……は
(ネクタイが緩み深く息をする。布越しに形を確かめてくる指にたまらずぐいと熱を押し付け)
(なるほど、これは天上に勝るとも劣らない、何とももてなしの行き届いた酒場だ)
(瑞々しい果実を飲み下し、足りずに右に侍る娘の頬に手を添えて唇を貪る)
(左側から晒された胸板をつつ、と撫でられ鼓動が早まる)
ん゛……っっっ!?
(解放された男根をつるりと柔らかい頬の内に含まれて、童貞のように肩を震わせた)
(イ……かなくて良かった。流石に一舐めで終わりは男の沽券に関わる)
(久しぶりに女に触れるせいか?妙に快感が強い。別に弱いわけじゃない竿の上側まで敏感になっている)
(射精欲求をやりすごすのに数度力むと、連動して引き攣った尻の穴、その中まで……むずむずしてくる)
ふ…ぅ、ふー…っ、いい……っ
(今にもイキそうだが、気を逸らすように左手で女の胸を下から柔らかく掴み)

【(もたれる肩を胸に沿わせ、ゆっくりと体温を伝え)】
【へえ、ここなら近いんじゃないか……】
【(続く言葉に一度口を閉ざす。確かに、珍しくも無い話かもしれないが……)】
【(金持ちだろうに子を養えないとは!)】
【(と言いかけて、一応ヤシャの親ではあるので飲み込む。引き寄せる腕に力が篭る)】
【……、う〜〜〜〜〜〜ん。自らオニを入れるあたり、やはり適職は魔法使いだな】
【(古い詩であれば、禁を破って魔法を試すか持ち出すかして話が始まるやつだな……)】
【(サムライは少しわかる。駆け足だとか、競技に強い者をテレビでサムライと呼んでいる。誇り高い剣士の意味だとか)】
【真似でああまでされたら、兵隊の仕事が無くなるんだが……もったいない】
【(対峙した身として本音が漏れ)】

668宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/22(月) 18:06:21
(卒のない仕草で指輪を引き取った主人が、個人のものだろう紅茶を淹れてくれる)
(潜めていながらも漏れてくる享楽の声に「良いんですか?」と問われ)
構わないよ。美味い酒と食べ物に、美女に上げ膳据え膳…と言うのがご希望のようだから
(実際、今までの普段の天上生活(?)がそうなのだから慣れたものだろう)
(ただ血気に逸ったシクステンに訓練と称した殴り合いや手合わせに付き合わされるのはゴメンだ)
(シクステンの神とは違う、地上の鬼の仕業を刻んでやらなくては)
この国では……鬼と神は同じものさ
(呟いて薄く笑う。一瞬、海千山千を自負する女主人の背筋を凍らせ)

(シクステンの体に乗り上げるようにして身を押し付ける女がくねる)
(左右から2人の女が舌を絡める男根に女陰を押し当て)
「アアッ、おっきぃイ♡」
(先端だけをカポカポと出し入れしてから深く埋め)
(達すると今度は次の女が跨る)
(その間も他の奉仕は途切れず、シクステンを昂めて)
(3人が一通り満足してしまってもシクステンからは離れないまま、見事な筋肉が露になった腹や胸を撫で)
(萎える気配のない野太い男根を弄う)
(変わるがわる口づけを交わし)
(夜叉が近づくと、シクステンの男根を見せつけるように筒先を向けて見せ)
(張り詰めたままの陰嚢を撫でて)
「まだこんなに…」
「3人も相手をなさったのに。凄いわ」
シクステン。まだ足りないのだろう?
他の戦乙女を呼んでも良いが…君たちは?
(声をかけると享楽に蕩けた女達が我に帰る)
(彼女達は皆「セックスに強い男」が好きだ)
(その男と快楽を貪るためなら手段を厭わない)
(一人が双頭の張型を身につける。片方を深々と女陰に咥え込み、ベルトで下半身に装着してしまうと)
(股間に黒々としたモノが生え)
「私どもが、しっかりとおもてなし致します…満足なさるまで」
(慈しみさえ感じる微笑を女達に向け)
(再びボックス席のソファの端へ戻る)
では、特等席から鑑賞させていただくよ
(バルキュリアを犯し犯される神兵の姿を眺め)

【私程度の侍ならいくらでも居る…いや…居た、か】
【切ったはったは好きじゃないね。痛いし、面倒だし】
【(シクステンの匂いを吸い込むように、深く息をする。心地良さに身を委ね)】
【おまけに今じゃ、兵士同士の殴り合いなんてしやしない。不死者を焼き殺す悪魔の火が、ボタンひとつで放てるんだ】
【よっぽど効率がいい】
【(君も兵士なぞ辞めてしまい給え、鬼のなり損ないなんぞに負けるようじゃ向いていないよ、とクスクス笑い)】
【(再勝負を挑まれれば受けて立つのはやぶさかでは無い)】

669シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/22(月) 22:50:45
お゛……ぉ゛ぉ……っっ!!
(跨る女の腰に腕を回して、動きを合わせる所まではまだ理性が勝っていた)
(遠慮なく精を注ぎ込めば少しは敏感さも落ち着くかと思えば、柔らかな女陰から抜き出す刺激に呻き)
う゛…、く…!?
(「次は私が」と腰を落とした女を抱きかかえ、一気にソファの上に横たえて体を入れ替え)
(肌のぶつかる音がするほど、がつがつと腰を使う)
(「素敵」「激しい」と囁きながら愛撫する他の2人の指が腰へ、更に下の臀部を磨かれた爪の先で撫で)
ひっ!??お、おい、アっ、ぁ……くっ……!!
(尻の穴がひくついて鳥肌が立ったが、すぐさま陰嚢を揺らされて心地よいままに射精する)
(ほっとした次の瞬間、内側から身を焼かれるような焦燥に苦しむ。イきたい。イかせてくれ)
お前も来い
(まだ相手していなかった女がドレスを捲る所を腕を捕まえ)
(テーブルに手をつかせて背後から体を繋げる)
あ、あっ、あああっ!う……ぅ!
(思うまま胸を弄り、甘い匂いの項を舐め回して女の最奥に白濁を注ぐ)
なんだ、これは……
(苦し気に眉根を寄せる。海で遭難して水しか口にできないような飢餓が刻々と増す)
(いい女を意のままに抱いて、物足りないなどありえないはずだ……)
(ずるりとソファにもたれた男の、勃起だけが反り返っているものだから)
(女達が我先にと白い乳で包み込む)
くあ゛ぁあああああああああっっっ!!!!
(目を白黒させながら噴水のように射精する。悲鳴と共に突き出した舌も楽し気に吸われ)
(イイ、気持ちいい、終わらない、女だ、こんなに……なぜ)
(何が足りない……?)
(尻の穴の深く、男根に広げられ犯される悦びをずっと忘れようとしてきた)
(ヤシャの不在をいいことに、あの絶頂を無かった事にしようと)

は……はぁ…、あ……
(色んな体位で腰を振りすぎて下半身が馬鹿になってきた。名を呼ばれてぼんやりと視線を彷徨わせる)
は、ひ……ち、ちんこがおかしい、おい……
(困惑と、その救済を与えてもらえないかと期待を滲ませた少し甘ったれた声を上げるが)
(瞳が焦点を結んだ先の、女が頬を染めて受け入れる異様な道具に体が固まる)
あ……っ
(張型……あれなら腹の中の、熱くてぐずぐずした所まで届く)
(喉仏を上下させて近づくそれに生唾を飲んでいたが、テーブルの向こうにヤシャの姿を認め)
ま…て、やめ……あ、あうっ、くっ……ん
(会陰から尻の穴をぴちゃぴちゃと濡らされて鼻声が漏れる)
(他の女達がしがみつくようにして俺の脚を抱え開く)
見ら……れ……っっっっ!!!!
(つぷんと沈む黒い樹脂の先に全神経を集中させ、抵抗を忘れる)
あぁ、あ、は……はーっ
(感じる。排泄のための粘膜が、どこまで異物を受け入れているかいやにくっきりとわかる)
(「本当に全部入ってしまいますね」小さく笑うような女の声に、やっと頼りなく視線を上げ)
(こつんと腹の突き当りをノックされた瞬間に、どぷ、と精液が絞り出される)
ひ、ひぐっ!!!!!
(情けないしゃっくりのような悲鳴を構う余裕なく、満たされたと思った肛虐の餓えはまたぶり返してしまう)
(俺を犯す女が望み通り深く腰を使い始めると同時に、達したばかりの男根を赤い唇が包む)
んい゛っっっ!い゛……って……るぅ゛!!??
(やめてくれ、と言いたくて伸ばした片手は捕まえられて、別の女の口に導かれる)
(獣のような呻きをあげてかくかくと腰を突きあげ始める)
(陰茎に愛撫をもらうためか、前立腺に玩具を擦るためかもう自分でも分からない)

【そりゃ素敵な国だ】
【(とは言うが、そんなに面倒なら気軽に誘うものではないかもしれないし、もうしばらくこうして温めてもいいかという気になり)】
【不死を殺す魔法なあ。……それでエインヘリアルがいらなくなったのなら、俺の境遇も説明がつく】
【(テレビで見たぞ、リストラだ。確かに俺は、怪我を恐れず死んでも落ち込まないから神兵が務まっていたような節があり)】
【(目覚ましい功績はまだ上げていなかったからなあ)】
【(珍しく真剣な顔をしてから、金平糖をまとめて摘まんで一つを口に運び、もう一つをヤシャの口元に運ぶ)】
【なあ……】
【羊を飼う予定はないか】
【(藪から棒に)】

670宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/23(火) 09:02:13
(ゆったりと深く座り、脚を組む)
(少し入れた酒のせいか多少体温が上がっている。軽く手を揉み合せ)
(指を組んだ上に顎を乗せる。いつもの体勢でシクステンの様子を観察する)
(引き攣るように力が篭り、筋を浮き立たせる肌に口紅の筋が付いている)
(恥ずかしげもなく広げた脚と淫らに踊る腰。女の柔肌を握る指の動き)
(ペロリと唇を舐め)
(若くして天へ昇った彼らが戦い以外に見出したかもしれない悲喜交交のものが、まだ地上には残っている)

(さすがに神の尖兵に選ばれるだけあって、恐ろしい体力をしている)
(肩で息をしながらも身を起こすシクステンに)
ほう
(感心し)
(しかも逸物はまだいきり立っている。当然と言えば当然だが)
(それでも動くのは億劫なのか両膝を広げたまま、ずり落ちるような体勢で腰掛けるシクステンの尻穴に)
(本人の男根と同じほどの太さの張型が根元まで入ったままになっている)
やれやれ。発情が治らないようだ……
(あらゆる体液でドロドロの股間に指を滑らせ)
(丸っこい亀頭の先から、鈴口、裏筋…まだぷるんとしている陰嚢から張型を咥え込んだ尻穴の周り)
ホラ、帰るぞ。だらしない奴だ
(顔を覗き込むフリをして、耳元で囁く)
まだ欲しいだろう?何が欲しい?本物の…おちんぽかな…?

【(シクステンの言葉に、兵力コストダウンの名の下に核の発射ボタンと向き合う神のイメージが浮かんで)】
【ッ……ふッ】
【(堪えきれずに吹き出す)】
【(それでもどうにか堪えようと尽力したせいで、腹筋がビクビクし)】
【(いくらか呼吸を荒げながら、口元に差し出された金平糖を口に入れ)】
【(茶を啜って落ち着く)】
【羊?……さて。北海道とオーストラリアに牧場なら持っていたと思うが…】
【(競走馬と牛肉だった気がする…何しろ人任せで)】
【(なお、金は出すが口は出さないスポンサーとして歓迎されている)】
【羊ねえ…】
【(脳裏に浮かぶのはニュージーランドか内モンゴルあたりの風景だ)】
【飼いたいなら飼ってもいいが…ここでは手狭だな】
【(自宅の庭では狭すぎる、と頓珍漢な答えを返し)】

671シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/23(火) 10:18:48
(火照る肌から発散しきれない情欲が匂い立つ)
(どうにか上体を起こすも視線は空を彷徨い)
(時折腰がひくんと揺れて尻に咥えた張型を放さない)
ひ……ぃっ!!あ、ああっそこ……ぉ!
(使い過ぎて擦りきれそうな男根に指が触れると、また感じてしまって辛い)
(尻の穴のふちを撫でられて息を詰める。もっと弄ってくれとは言うのはためらわれ)
え……
(ぞっとする誘惑の囁きに、思わず覗き込むヤシャの股間を見る)
(ぷるぷるとした道具で突かれても広げられても満たされないなら)
(ヤシャのはもっと……硬くて、熱くて、力強く突いてきた……はずだ)
(想像しただけでまた先走りが溢れて辛い)
(言わなくてはならない。散々余裕ぶって見せたヤシャに)
(女を抱くのを我慢して自慰で済ませて、望んだものを宛がってもらったのに……足りない)
……頼む。抱いてくれ……。おちんぽで尻の中こすってほしい……
(俺のような大男が、女に尻を掘られて、足りずに男に媚びて)
(ヤシャは嘲うかもしれない。だが、他に頼れる相手など……)
(情けなさに項垂れながら、散らかった服をのろのろとかき集めようとする)

【(急に体を引きつらせたヤシャの背を、咳かと思って撫でていたが)】
【……俺が困っていると楽しそうだなあ?】
【(首を傾けて顔を覗き込む。なんだか不本意だ)】
【遠そうな口ぶりだな。うん……荒事が許されないなら羊飼いくらいなら働けるかと考えたんだが……】
【確かにこの辺りの家は鶏も羊も飼っていない。やたら綺麗な犬は見かけるが】
【(緑の芽吹き始めた庭に目をやる)】
【……一日で食いつくされるなあ】

672宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/24(水) 22:21:52
ふ……フフ…おやおや
(神兵も形なしだな、と身を離し)
(服を拾おうと無防備に手を伸ばすシクステンの足を引っ掛ける)
気が変わった。先に躾てからでなくてはね
(パチンと指を鳴らすと、現れた黒服がシクステンの靴と肌にまとわりついたシャツを脱がせる)
(背一面の獅子図に称賛の目を向けることに少し気を良くしつつ女店主を呼ぶ)
マダム
(現れた女の手に握られた革のリードの先には2頭の巨大な黒犬)
(完全に発情しているが、こちらの「中身」に気付いているのだろう。リードを外されても従順に伏せて待つ)
「こちらのワンちゃんも、鬼月様の下僕でらっしゃるのかしら?」
(シクステンの首輪に気付いて優雅に微笑み)
ワンちゃん……獅子のままでいて欲しいものだ
(無理かな?と小首を傾げ)
(指笛を吹く)
(途端に立ち上がった犬達が猛然とシクステンの背に襲いかかる)
御所望のおちんぽだよ。たっぷり楽しむと良い

【はは、何を殊勝なことを。……庭が食い尽くされたら庭師が泣くぞ。手がかかっているんだ】
【(やれ、こっちの庭木は何年ものだの、そっちの花は接木がどうの…と捲し立ててから)】
【神に見捨てられたら、仕返しに神を討ってやるくらいの気概を持ち給えよ】
【(言って、シクステンの体に腕を回す)】
【…少し冷えて来たな】
【(シャツの裾から手を入れて直に肌に触れながら)】
【(唇を重ねようと近づく)】

673シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/25(木) 21:37:00
……っま…え、こんな……頼んで……ぁぁああ、ひ……っ
(簡単に床に這いつくばらされて、衝撃で中に入っていた張型がずるりと抜ける)
(腰が抜けて、立ち上がれない)
(服を剥かれながら、腹の底の餓えと屈辱で煮えた頭でどうにかヤシャを見上げて)
(背に向けられる視線も見下されているようにしか受け取れない)
(苦しい……。神に選ばれた俺が女の前で小馬鹿にされて……、なのに)
(性器が熱くて、気持ちいい所の奥の奥まで疼いて、止まらない……)
(床の上でびくびくと小さく跳ねていると、人のものではない足音がして四つ足が映る)
(犬……?)
うぁ……!!
(どうにか腕を突っ張って上体を浮かせる。顔が一気に青褪め)
どういう…つもりだ……
(涼しい顔のヤシャをぐっと睨みつける。ただの脅しではないと気づけば、もたつく体で床の上を這い)
来る、な!!う゛……っっ!
(テーブルの下に潜り込もうとしたが、興奮した獣にとってはよく動く玩具の方が楽しい。)
(あっさりと片足を噛まれて皆の前に引き出される。もう一匹が項をべろりと舐めて歯を立て、遠慮なく巨体でのしかかる)
(犬が本気を出せば、その牙で何をできるか知っている。抵抗の動きが鈍り)
(尻に、湿った獣の陰茎の先を感じる。熱い。先はほっそりとして、硬くて)
い、嫌だ……畜生が……!汚い……っっっ
(入らないようにしなくては。だが、ずっと開かれていたアナルはひくひくと軽くすぼまるだけ)
あ……あああぁ……
(絞り出した声と同時に、ずるずると上体を伏して腰だけ高く掲げる)
(犬の勃起が……入って来た。犬の肉茎が腸壁を掻き分けて、女たちのような遠慮などなく勝手に動いている)
……う、くっ
(恍惚としそうな顔を見られまいと両腕の中に埋め、息苦しくても声を塞ぐ)
(これ以上無様を晒したくない。もう反応している陰茎と陰嚢は隠しようがなくても……)
(おぞましくて仕方ないのに、なぜ萎えない……!)

【ふう……ん?】
【(言われている事が分からないなりに、このいかにも自然に点在している木と岩が)】
【(わざわざそう見えるように作らせたのだと知る)】
【神々に、俺が?……大それた事をそそのかすなあ。いつか罰が当たるぞ】
【(服の下に潜り込む冷たい指を受け入れて、よりヤシャの体を引き寄せる)】
【(首を小さく傾けて唇を触れ合わせる。滑らかで、少し温度が低くて、やはり少しも嫌じゃない。不思議な男の唇)】

674宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/26(金) 22:00:45
(再び深く腰を下ろし、薄っすらと笑みを浮かべながらシクステンの痴態を眺める)
(背にのしかかった犬が滑稽なほどに腰をカクカクと振りたくり)
(もう1匹はシクステンの頭の方をウロウロとしていたが、すぐ側にゴロリと横たわって)
(前足で赤髪を掻く)
(猛り立った男根を口で慰めろと差し出している)
「お酒になさいますか?」
(ドレスが乱れ、ほとんど裸に近い女がグラスを差し出すのに軽く首を振り)
今はいい。後で…シャンパンが良いかな、冷やしすぎないようにして、ボトルで
(それより、と彼女の方に視線を移すこともないままに)
犬に犯されると言うのは、どんなものなのかな
「突かれる悦さよりも、長々と種付けされるあの感覚ですわ…瘤に蓋をされて、全て受け止めるしか無い……。それから獣とまぐわう背徳感」
なるほど
(もう一人、別の女が隣に座りながら)
「種付けなら豚も悦くてよ。大きさと突きならやっぱり馬が良いけれど」
フフ……君たちには私の指など試す価値も無いか?
(冷たく、細長い指先をぬるみ切った女陰に差し込む)
(軽く擦るようにするだけで、一気に声を上げ、両膝を開き切った女が白目を剥いて絶頂する)
(夜叉の宿る手のひらの、その気配だけで耐えきれないのだ)
「わ、私も……鬼月様…ァ」
(二人目は気絶させない程度でやめにしておいて)
(代わりにシクステンの尻穴から抜けた張型でも使っていろと命じる)
(その間もシクステンからは目を離さない)
(美しい筋肉のうねり)
(縮こませた体に跳ねる汗の玉と、鮮やかな刺青)

【(そっと舌を差し入れ)】
【(緩やかに吸い上げて、愛撫し)】
【……ん…。ちゅ…シクステン】
【(囁きというよりほとんど吐息で名を呼ぶ)】
【ベッドに運んでくれ。それから、君は服を脱いで、隣に入れ】
【(湯たんぽ代わりにする気満々)】

675シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/26(金) 23:54:40
ぃ……っ!…っ……っっ!!
(犬の勃起を根元まで尻にはめこみ、結合部から背筋を駆け抜ける快楽に耐える)
(へこへこと腰を使われるだけで小さく達しそうになり掌で口を塞ぐ)
(こんな獣相手にイくのは嫌だ……。ヤシャにされた時とは違う。手足も自由なのに畜生にいいようにされたら)
(……本当に変態になってしまう……)
(静かな苦悶も長くは続かない。犬の陰茎の根元が小ぶりの果実のようにじわりと膨れて)
(薬漬けの粘膜に質量をまざまざと感じさせる)
ぐぁ……!や、やめろ、抜け!!
(怯えから思わず口を開くと、前足でもう一匹の下腹部に顔を押し付けられる)
く、くそっ!畜生……犬くせえ、ん、む!?
(悪態ごと、滾ったペニスの先が口腔に滑り込む。噛み切ってやる、となけなしの怒りをかき集めた瞬間)
ひぁ!!!!
(ぷしゃ、と腹の中に一気にぬるいものが溢れて来る)
(道具に慣らされた直腸一杯に、犬のザーメンが叩きつけられて止まらない。奥にまでじわりと沁み込み)
ふ……おぉぉぉぉ……!!ほぉ゛……っっ!!んっ、んぶっ!!
(目に見えて陰嚢が引き攣り、何度目かも分からない射精は快楽の深さを物語るように力強い)
(肛門絶頂と射精の衝撃に舌を突き出したままの口を遠慮なく犬が犯し、湿った恥垢と先走りの味を覚えさせる)
(嘘だ……嘘だ。犬に、俺は……)
(狂いそうな失意も知らずに、口を使っていた犬もぶるりと首を震わせてから遠慮なく射精を始める)
ク……?…っっっ!!!あ゛!!お゛……ぇ!!がは、……っえ゛!!!
(喉奥に叩きつけられたいくばくかを反射的に飲み込み、あわててえづいて口を離そうとしては)
(頬に、鼻筋に、狙いを逸れた精液がびちゃびちゃとかかる)
(い、犬の臭い精液が……顔に……!クソマズい……。同じのが、腹の中にも……ぉ)
(体の内側、ごぽりと流れる液体が敏感になった腸壁を緩慢に愛撫し続ける)
(浅く呼吸してどうにか意識を保っていると、女の嬌声が聞こえてびくりと身を竦める)
(見上げれば片手で女をあしらうヤシャ。胸の内に沸いたざらつく羨みの感情が、その余裕ぶった様子へなのか、気絶するまで好くされた女へなのかわからないまま)
(気の逸れた犬が肛門で繋がったまま、ぐるりと体を反転させた。びくりと反る背に、汗で生々しく輝く獅子が躍る)
ひぎ……っっ!!抜く…な、ああ、やめ……!裂け……っ!!
(毛皮の合間から時折、陰茎球を受け入れた肛門がしわ一つなく伸びきって小刻みに痙攣しているのが見える)
(犬が動けば、間抜けな格好のまま半ば引きずられていくしかない)
(苦しがって締め付ければ、刺激を受けた犬がまた気持ちよくちょろちょろと精を漏らす)
う……ぁ、腹……が…ぁ
(ずるりと横向きに崩れた俺の頭の上を、もう一頭の犬が跨ぐ。勃起の先端からだらだらと粘液を滴らせ)
か……ふっ
(また口に捻じ込まれる)
(こんなコケにされて、犬を宛がわれて……なんでケツが気持ちいいんだよ……ちんぽがじんじんする……)
(ヤシャが見てんのにまた犬でイきそうだ……。違う、俺はこんなことしたくは……)
(床の上で握った拳は、力を入れ過ぎて指先が白み甲に血管が浮き出ている)
(なのに腰は微弱にかくかくと揺れて犬のちんぽに媚びているのは明白)
……う、ん……くぅ…!
(飲み切れない唾液と精液をだらだらと顎から滴らせ、屈辱に眉を寄せながら泣いている)

【(舌を添わせるとまたじわりと温かさが分かち合えるような気がする)】
【……あ、ああ】
【(すこしぼうっとしたまま答え)】
【俺もベッド使っていいのか?】
【(答えを判っていながら問う。背を支えながら、膝の下に片腕を通して抱え上げる)】
【(階下のヤシャのベッドへ横たえて毛布をかけると、隣で服を脱ぎ捨てる)】
【これは?】
【(買い与えられたボクサーパンツに指をかけて笑う)】

676宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/28(日) 00:50:05
(シクステンの身体が小さく痙攣するように震えて)
(萎えずにいる筒先から精を漏らす)
(犬に思うさま嬲られながら達するとは…)
神兵も大した事は無いな
(犬達はもう完全にシクステンを下位の存在として見ているようだ)
犬畜生にも劣るとは
(クックッと腹を捩って笑い)

(犬が離れると、用意させたシャンパンを開ける)
(泡が派手に散ったりしないよう、きちんとコルクを抜かせ)
(そのまま、黒服に持たせておいて)
彼に飲ませてやってくれ。あの物欲しそうな口に、直接な
(指示された通り、シクステンのヒクつく尻穴を上向けるとそこに瓶の口が向けられ)
(とくとくと注げば)
(程よく冷えた発泡酒が腸壁の熱で一気に膨張し、縁から泡が溢れる)
(その刺激と、腸から急激に吸収されるアルコールに)
(シクステンの肌が見る見る赤銅色に染まって)
瓶ごとくれてやり給え
(細い瓶の口が肉輪の中へ消えると、瓶自体の重みで一気に半ばまで沈む)
(半ばからぐっと径が大きくなる辺りで止まり)
構わないよ。私が許可する
(目配せする黒服に頷く。肉が千切れようが、骨が外れようが、不死者には大した事は無い)
(ねじ込まれる酒瓶が揺れて、中のシャンパンが暴れ回りながら腹の奥へ流れ込み、逆流しては弾ける)
(底まで飲み込ませれば、その上からハーネスをかけて抜け落ちないよう固定し)
(女達が体を拭き清め、服を着せたら連れて帰るつもりでいる)

【(枕とクッションで緩く角度を付けてあり、横になってもシクステンの方を楽に見られる)】
【服を脱げ、と言ったんだけれどね。通じていないようだから言い直そうか?】
【(出来の悪い生徒に向かう教師のような口調で)】
【身につけたものを全部脱いで、ここへおいで】
【(柔らかな布に、ふっくらと包まれた股間)】
【(布がある方がかえって目の毒だ)】
【(ベッドの上を少し詰めて端へ寄り、シクステンの入るスペースを作る)】
【(真新しいシーツがひんやりとしている)】

677シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/28(日) 20:52:38
(嘲りの言葉を投げかけられても発情は引かず、胸を焼くような悔しさが射精の悦びとなぜこぜになって)
(泣きたくなんかないが涙が溢れてしまう)
(そんな自分が情けなく、惨めで)

……っ、くぅ……
(犬の一物が柔らかくなり抜け出る。長すぎる種付けを受け入れた肛門はぽかりと口を開け、水っぽい白濁をたらたらと流している)
(顔もまた精液でてらてらと光り、飲み切れなかったそれが鼻からも垂れている)
(腰が抜けて、もう何も……)
あ……ひぃっ!!?あ゛…!!うぁ゛!!??
(火照る粘膜に注がれた酒が滲みる。小気味いい音を立てる泡が刺すような痛みを与え)
あ、あぁぁぁ、や……ぁ!やめ……
(泡よりも確かな冷たい容器がずぷずぷと入って来る。手で床を掻いてのたうてば)
(一気に酒が回ってもう、上下左右も不覚になり)
ぎっっっっ!!!!ぁあああああ゛あ゛あ゛あ!!!!が……っっっあ!!か…ひぃ゛ぃぃ!!!!
(目を見開き、弾かれたように身体を逸らし、受け身もできずに倒れ伏す)
(誰に何をされている?内側からぶちぶちと肉の断裂する音が聞こえる。骨が軋む)
(膨れる流体が、尻のずっと気持ち良かった辺りを超えて、今まで入れられた事の無い領域まで犯す)
(鍛えようのない内臓もいくばくか傷つくが、本人には正確な状態など分からず苦しみ悶えるしかない)
(こわ……い……。俺は…何をされて……)
(骨盤が軋んで罅が入る。右足が急な内圧に耐えかねて軽く脱臼し)
(肛門の筋肉が何か所か断裂して完全に締め付ける力を失う。広がりきった穴の周りに血が染み)
(腸の奥まで酒を注がれて、綺麗に割れていた腹が歪にぼこりと膨れ、中の泡立ちに合わせてぼこぼこと形を変えている)
(縮めた足を閉じることができず蛙のようにハーネスを留められるまま仰向けになり、腹の中を蝕む苦しみに何もできない)
(逞しい腕は震えながら腹を庇うだけ、女に体を拭かれてても構う余裕がない)
ひ……ぬ……
(久しぶりに死を近くに感じ)

【(躊躇いの後にぼそりと)上の……プレイの続きだが、その、帰って二人きりになってからでも】
【……小便漏らしていいか……?】

【よーく分かったよ。脱がせておいて見苦しいとか言わないよな】
【(下着を足から抜き、招かれるまま毛布の中に潜る。シーツの温度差にひえ、と声をあげて肩を竦め)】
【……あまり端だと落ちるぞ】
【(肩の下に腕を差し入れて引き寄せる)】

678宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/02/28(日) 21:28:34
(左右から黒服に支えられたシクステンはアヒルのような無様な歩き方しかできず)
(車に乗ろうにも座ることも横たわることもできずに)
(広い後部の床に座面に向けて跪いた格好だ)
(その隣に腰を下ろす)
(懺悔する者とそれを聞く神の如く傲慢に見下ろし)
地上のヴァルハラは気に入ったかね?

(車寄せに停車してから、どうやってシクステンを室内に連れて行ったものかと今更思い出し)
(運転手の手を借りて、裏手にある地下階直通のエレベーターへ運び込む)
(以前、心臓を抜き取ったのと同じ部屋へ入れてしまうと運転手を帰し)
(じわりと漏れ出たものでシミを広げている股間を軽く蹴り上げる)
そう情けない顔をするもんじゃ無いよシクステン。神の獅子が聞いて呆れる…ガッカリだ
(汗で張り付くシャツに鋏を入れて切り開き)
(同じようにしてパンツも下着も脱がせてしまう)
(瓶自体の重みで少し下がっているハーネスと尻の間から、太い瓶が覗いていて)
(中に濁りきった液体が入っているのが見える)
何とか言い給え。私は怒っているんだ。普段尊大で生意気な君が、女や畜生に媚びるのを見せられてね
(麻薬を塗り込んだのは自分だという事は完全の棚に上げているが)
(理性を失うほどの劇薬では無いと分かっているから、腹ただしい)
(初めての事態に混乱するシクステンは置いてけぼりに)
初めて私に犯された時は…四肢を断たれてもあれだけ毒付く気概があったというのに……
それとも何か?君は天上で…神の前では…いつもああなのか?

【無論。そのつもりで「こう」したんだ(満面の笑み)】

【君が端っこで小さくなっていれば落ちない】
【(抱き寄せられるついでに半身をシクステンの上に乗り上げるように重なり)】
【……温かいな…】
【(さすがに若くてよく体を動かすからか代謝が良いのだろう)】
【(心地よい温かさに深いため息をついて目を閉じる)】
【(…が、指先は脇腹を通って茂みに分け入り)】
【(柔らかな茎に触れて、絡みつく)】

679シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/02/28(日) 23:39:48
(滝のような汗をかいてどうにかヤシャを睨もうとするが、視線には怯えの感情が混じる)
ふ……ふ……ぅ、は……っ
…め、冥府の怪物どもが……。は…、く……ぅ
(どうにかそれだけ口走るが、高級車のささやかな振動にすら体を強張らせ)

(ヤシャと二人きり、また地下に戻り、また俺は動けない……)
(腹から吸収された酒のせいで小便が溜まっていたのが、移動中はたまたま瓶底の角度によって出口を塞がれていたため止まっていたが)
(床に降ろされて角度が微弱に変わり、今度は膨れた腸からの圧で絞り出される)
……っふ、あ、あぁ、は、ぁ、ぁぁぁ、あっ
(ちんぽの内側に小便が通ってあたたかくてたくさん出てヤシャにみられてきもちいい)
(……違う、違う、嫌だ。体格に恵まれた事もあって今まで漏らすほど酔った事はなかった)
ん゛……っっっぉ゛…………!!!!!!
(濡れた股を靴先で小突かれて全身が痺れる)
はひ……、さ、触るな……、見るな、頼む……
(両腕を顔を隠すように持ち上げる)
(またこの部屋で裸にされる。ただ違うのは、俺が晒しているのは心臓じゃなく、拭ってもまた汚してしまう下半身だ)
ちが……っ、媚びて、ない……!
(回らない頭で考えても正解にたどり着くはずが無い)
誓って……、あんな……女や獣に抱かれるわけない……!
俺……は…男だ……これまでは、ずっと……!
(只人であった時は女を悦ばせ獣を狩り)
(神の国においてはヴァルキュリアを侍らせ怪物と戦うため鍛えた俺が……)
お前が……お前が何かしたんだろう?なあ…………
お、俺を……犯した…時に……
(蓋をしていた記憶。尻を開かれ、口を犯されて神を棄てたあの日が過る)
(未知の快楽に恐慌しながら、あの日に肛門性愛と被虐趣味が芽吹いたと認められず)
(ヤシャが妖術か薬かで俺を無理矢理変えたのだと言ってくれさえすれば今日の痴態もヤシャのせいで)
(ヤシャを憎めば気が楽になると……無意識に頼り)

【(怖い怖い、とぼやき)】
【ちぇ、俺が小さく見えるかよ】
【(ヤシャの足先を自分のすねの間に軽く挟む。布団が温まるまでしばらくかかるか)】
【(ぼんやりしていたが、ぴくりと体を震わせ)】
【(抱き寄せた耳元に荒い鼻息をかけてしまう)】
【っ!……、……!】

680宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/03/01(月) 23:31:07
(過剰な水分とアルコールを排出しようとして、シクステンの腎臓が必死で働いている)
(一旦出し終わっても、またすぐ膀胱は一杯になる)
(破裂しそうに疼く心臓、どれほど呼吸を重ねても苦しいままの胸)
(柔らかい粘膜で出来た体内を容赦なく押し潰し、引き裂き、歪める大きな酒瓶)
(腕を組み、少し考える)
……、……。……そうだよ
(自分のせいだと答えた途端にあからさまに安堵を見せたシクステンに嫌味っぽい笑みを向け)
魔法をかけたのさ
(たちまち言葉の真偽を疑い出したのか絶句する相手に向けて、片目を瞑って見せる)
(こういう時、無邪気にも邪悪にも見える顔は便利だ)
しかし、1人でまともに歩くこともできないというのは厄介だな…何しろ私はこの状態だろ?
君のような仁王像を運ぶことなど出来やしない。階段を上ることを考えただけで息切れがする
だから、コレは外してやろうか
(ハーネスを指差す。そのまま前屈みに金具を外し)
(瓶が抜け落ちても、物欲しく蠢く尻穴は薬の効果が切れるまで…つまり夜明けまでは…どうにもならないだろうが)
(緩んだ途端に、ブシャッと音を立てて尻穴から噴き出る犬精と酒に汚物と血と腸液の混じったものが足にかからないよう身を引き)
明るすぎると辛いだろう
(夕闇ほどの薄灯に絞る)
(シクステンの不死性は、肉体の破壊や死そのものには即効だが)
(毒物や薬物に対してはさほど強烈な反応を返しては来ない)
(以前の麻酔もそうだった。完全な闇が訪れ、ある程度の時間が過ぎなければ分解されないようだ)
(「死なないのだから構わないだろう」とでも言うのか)
(夜叉はこれを神の傲慢と受け取り、シクステンの神に対して静かに重い怒りを抱いている)
(あるいは、悪魔の火で焼かれた実体験がそうさせているのだが)

【(指だけが独立した生き物のように茎を巻き取って引き上げ)】
【(裏筋を揉むようにしながら扱き、くびれを摘んで先端を擽る)】
【(反対に、身体そのものは脱力しきってシクステンに預け)】
【(呼吸も深い。一見すると穏やかに眠りについたようにしか見えない)】

681シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/03/02(火) 21:18:01
(すぐにも途切れてしまいそうな意識を腹の中の痛みが繋ぎとめている)
(この惨めさの全ての責をヤシャに負ってもらいたかったのに、美しい貌が意地悪く笑むのを見て)
(内心の浅ましさ……損なった誇りをヤシャに救って貰おうと甘えた心が……を自覚し)
(このような仕打ちをするヤシャを憎めばいいのか、暴力と肛虐を与えられて萎えない自身を責めればいいのか、どちらにも決めかねて苦しむ)
(……立てない。どちらが右で左かもぐにゃぐにゃして)
(壁に肩を預けながら、苦しい腰だけ前に突き出されている)
う……ぅ
(下腹部を戒めるハーネスを外して貰えると聞いても、素直に喜べない)
(そこが楽になれば、腹を塞ぐ苦しみも押さえつけられた膀胱の痛みも消えるが)
(つまりヤシャの前で全てを垂れ流す事も意味し)
(生理的な反応で潤んだ目が見開かれる)
ふ…あ、がは……あぁぁあぁあぁ……!!!!
(ぬるぬると出て来る太い瓶と、一気に力の矛先を変える腹の中の液体が、直腸の形を変えて犯し)
(勃起の先から同時に潮を吹いて、続けざまに小便も漏らし続ける)
(潮吹きに釣られて痙攣した肉体によって、罅の入った骨が軋み)
(最高の絶頂と最低の激痛が脳に同時に伝達して、びしゃびしゃと嘔吐する)
(犬の精子と酒と果実が胃液で泡立ってこっくりとした液体。叫び続けた喉に滲みる)
……っ、ぇ……ぁ
(汚い……醜い……ドブネズミのように臭い……)
(灯りが弱まれば、肉体が回復するのもありがたかったが、それ以上にヤシャの目に全ての汚物を見られている恥も、少しだけ和らいで助かる)
(骨盤の痛みが消え、ごり、と音を立てて右足の脱臼が戻る。断裂した括約筋や腸も激しい痛みが薄れてきたが)
(むしろ正常な動きを取り戻しつつある内臓が、奥深くまで酒びたしになったのをまともな腹圧で押し出し)
“我が……神”…………“加護に”……ぐっうぅぅ…!
(古い言葉での神への賛美は続かなかった。下品な音を立てて尻から残りの下痢が漏れて来る)
うぅぅぅ……っ!
(勇敢な死に様から神に選ばれエインヘリアルとなった俺が……人前で小便とゲロに糞まで漏らして……感じている)
(真っ赤に染まっていた肌の色が引き、嫌な汗をかく。末端がすうっと冷えて震え,
喉が渇く……)
(碌に働かない頭が疑念に囚われる。前にヤシャに殺された時も、神は迎えに来てくれなかった。今だって)
(……再生の魔法だけ残し、もう見限られたのだろうか。神は英雄のみを求め、選んだ人間が無様を晒す前に殺してでも天に召すものだ)
(今の俺は……)
(ふと、泣くのを堪えるようにぐっと眉間に皺を寄せる)
寒……い

【んっ!?え……っ?】
【(思わず胸に抱いたヤシャを見るが、視覚からの情報と股間を掻き立てる刺激が結びつかず)】
【……こら、ヤシャ。…ヤシャ?】
【(寝ている訳が無いと思いつつ、つい小声で諫める)】
【(一気に最大径まで膨張した肉茎が毛布を押し上げている。男の……手で)】
【(逃げたり怒ったりという選択肢は浮かばなかった)】
【おぅ……っ、ふ……ぬ……】
【(寝られる訳がない!!)】

682宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/03/09(火) 17:42:57
(ゆっくりと溜息を吐く。悲しげな表情を見せて脱力しかかるシクステンの身体が小刻みに震え)
(そのくせ股間は熱り立ったままでいるのが滑稽だが)
(もう、そんな気分では無いだろうと判断する)
……
(瓶を軽く蹴って転がし)
(シャワーブースの間接的な光だけ残して、電灯を全て消す)
そんなナリで上の風呂は使わないでくれよ。私は…もう寝む
(小さく欠伸をしながら上階への階段を上り始め)
(目線だけで振り向くとシクステンの背の獅子さえも弱々しい)
……魔法で何かした、か
(フフ、と小さく笑みを浮かべる)
(薬物が効くと確認できただけでも良いとしよう)

(風呂を使って温まると、急に眠気が深くなる。はしゃぎ過ぎただろうか)
(ベッドに沈むような感覚を感じながら、シーツの上を指先が探る)
(シクステンは、あのまま下で眠るのか…それとも)
(いくら気に入った寝心地とは言え、ここには来ないかもしれない)
(うつらうつらと考える間に眠りに落ち)

【(薄く片目を開くが、すぐに閉じて)】
【…うるさい……】
【(手のひらで亀頭を覆い、上向いた茎を掴んで扱く)】
【(シクステンが身を引き攣らせるとすぐに止めて焦らし)】
【(ここにも刺青を入れるなら何が良いだろうか…などと考えている)】
【(穂先を蕾に見立てた花枝か…獅子身中の虫か…)】
【(蕾の下に這い寄るおぞましい姿の虫、それもいいな…)】

683シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/03/10(水) 22:47:36
(目を伏せたままいれば時間をかけて肉体の異常は癒え、這うようにしてシャワーを浴びる。全身をくまなく泡で洗って流し)
(こわごわと触れた肛門も元通りに閉じていて安心した。組織が柔らかくなっている気がするが……)

……くそ。俺は……なんであんな……
(二度目だ。よりによってヤシャの前で醜態を晒した)
(女や獣に組み敷かれ、腹に瓶を詰められて、おぞましい……はずなのに)
(悔しさと自己嫌悪を拭えないまま湯を止めて体を拭く)
(使っていいと言われている部屋着の下だけ履いてから湿ったタオルを眺め)
(紙やタオルで自身の這った跡をできる限り拭う)
(くず入れに汚れた何もかもを突っ込んだ後はまた手を漱いで)

(ヤシャの部屋に静かに入る。なんとも言えずささくれた感情を拳でぶつけてやろうかと考えていたが)
(血の気の薄い人形のような顔を見たら暴力衝動もしぼんで来た)
(ベッドの横に膝をついて座る)
ヤシャ……
(深く眠っているように見える)

(不死者に不意打ちで暴力を奮っても、意味も名誉もなく)
(かといって彼の下から逃げ出せば、俺はヤシャの瞳に汚物塗れで這いつくばった姿で残る)
(ヤシャに仕えると先制して神に見放された今、俺の中に獅子を見出してくれるのは……ヤシャだけだった)
(訳も分からず略奪をしていた間は狂人扱い。ヤシャに捕まり事件を起こさなくなってからは平和だったが)
(一年の間に思い知った。他に戦士の目をした人間にも、俺の境遇をまともに信じる奴もいない)
(毛布の下で片手が少し伸ばされているのに気付く。毛布越しに軽く握り)
あれは……あんなのは本当の俺じゃない。俺は英雄で……エインヘリアルだ
(もう酒に溺れないようにして、女に鼻の下を伸ばさなければいい)
(そう己を叱咤しながら、ベッドのへりに顔を突っ伏して次第に眠くなり)

【やはり起きて……っ!くっ、ふ……ふぅ……っ】
【(やり返そうとヤシャを抱く手を彷徨わせるが、自分は仰向けでヤシャは俯せ、上手く手を差し込めず)】
【(やられっぱなしのままびくびくと茎が震える)】
【ん゛……!?んぅ…………ん】
【(声を殺しながら何度も瞬いて寸止め耐え、ヤシャの背を切なく掻き抱き)】
【(射精欲求で思考が溶ける。相手の考えなど思いもよらず)】
【(髪より暗い色の赤茶色の下生えがヤシャの手に擦れる)】
【(敏感な場所を目覚めたまま嬲られたらどうなる事か)】

684シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/03/14(日) 23:17:16
【(咳ばらいを一つ)】
【あー、流れをいくつも並行するのも大変だと分かっているが】
【花が咲いたから、やる】
【(手毬くらいの大きさに束ねた菫を枕元に置く)】
【(薄く香り)】
【……盗ったものじゃないからな!】

685宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/03/18(木) 01:23:39
【(柔らかな花の香りに薄く目を開く。紫色の可憐な花束に思わず微笑み)】
【君が…摘んできたのか?……ふふ、】
【(シクステンが大きな体を折り曲げて、この小さな花を集めるところを想像すると)】
【(可笑しいのに、やけにいじらしく思えて)】
【ありがとう】
【(素直に口を吐く。再び目を閉じ)】
【すまない……来週まで少し眠る】
【また手紙を書いて…おく…から……】

686宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/03/20(土) 22:06:14
(室内に気配が入ってきても目を覚さない。不死者とは言え、完全に細切れにされると復活できないため)
(他人が寝室に入ってくることには敏感なのだが)
(シクステンに対しては、閻魔に対するのと同じような…つまりはどことなく身内のような…奇妙な信頼がある)
(僅かに指先が動いただけで)

(集中的に深く眠ったせいか、早朝に目を覚ます)
(ベッド脇に座り込んだ状態で眠っているシクステンに気付いて)
そんな格好では風邪をひくじゃないか…
(空調は効いているが室温は少し低めだ。北国の海を背に育った男には平気なのだろうか?室温を少し上げ)
(猫のように伸びをしてシクステンの隣に降り、抱えてベッドへ上げようと試みる)
(と言っても、先ずはベッドにもたれかかっている上半身、続いて下半身を持ち上げる雑なやり方なので)
(かなりナナメに放り出したような状態)
……君、重いんだよ!…あゝもうやめだ。大体おれが心配する筋合いじゃ無いんだ。チェッ、こちとら病み上がりだってのに
(ゼエゼエと荒い息をしながらひとしきり愚痴)
(朝食にしようと1階へ向かう)

(ニュースとメールをチェックしながら、鳥の餌ほどの朝食をチマチマと突つく)
(閻魔からのメールに気づいた時にはすでに手遅れだった)
(手元の携帯電話が鳴るのとほぼ同時に玄関が開き)
(一見してどこにでも居そうな大学生風の男が入ってくる。宝生閻魔…鬼込めによって不死者となったもう1人の宝生)
(挨拶もそこそこにケージを押し付けて、さっさと帰ってしまう)
(中には小さな黒猫。元々は夜叉が拾った子猫だが、紆余曲折から閻魔が引き取って世話をしている)
(連れて歩けない時にはこうして、「元はお前の猫だろう、たまには面倒を見ろ」と預けに来る)
(この猫もまた閻魔から鬼込めを受けて不死である)
んん…今ウチにはお前の他にも居るんだが…喧嘩しないでくれよ
(ケージから出してやり、撫でて)

【(シクステンの体温が上がる。鼓動の強さと速さがわかるほどだ)】
【(しばらくモゾついて、背に回る手の力のもどかしさに「可愛い」などという感想が浮かんで)】
【(陰茎をいじっていた手を止める)】
【(少し身を伸ばして、耳元をチロリと舐め)】
【……自分で】
【(言って、またシクステンの上でだらりと脱力する)】
【して、見せてくれるかな】
【(見せて、と言っているがほとんど眠っている。見ると言うより感じると言った方が正しい気もするが)】

687シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/03/25(木) 21:43:45
(癒えた肉体は上半身を晒していても体温が高い)
(寒くない訳ではないが、耐えるのに慣れている)
(体が動かされて薄目を開けるが、むにゃむにゃとぼやいただけで)
(相手が誰とも知覚しないまま、ひっつこうと緩慢に腕を動かすが空ぶる)
(もぞもぞと動きを止めると、上等なリネンと誰かの体温でほどよくぬくいベッドの上で落ち着いて脱力する)

(上階ではすっかり日が昇っているだろう頃合いに目を覚ます)
(ベッドの上で胡坐をかき腕を組み)
(居ないヤシャとベッドの上の自分について、思い出してみるが記憶にない)
(もしや俺は……寝ぼけてヤシャをベッドから押しのけてはいないだろうか)
(そうであればまた小言を貰いかねないが、腹は減るのでそろそろと階上の居間を覗けば)

(ヤシャと猫)
(猫……!?)
(とかく清潔で機能的なヤシャの家に動物が招かれるのは意外だった)
(小さな生き物には自然と目元が緩む)
(昨晩の事は一旦置いて、テーブルの横まで寄り)
へえ、拾ったのか?
(チッチッと舌を鳴らして指先で招いてみる)
(不老不死の猫だとは思いもよらない)

【は……!ぅ】
【(急に手が止まり眉間に皺を寄せる)】
【(耳に吹き込まれる誘惑の言葉に、なぜ、とも嫌だ、とも言えなかった)】
【(ヤシャに快楽の手綱を握られ、我慢の効かないガキのように請われるまま抜くのは)】
【(恥であるはずだが、妙に甘美で)】
【(片腕をヤシャの背から自身の股の間へずらし、はちきれんばかりに充血して硬い男根を握る)】
【(根元からカリ首まで何度も扱く。鈴口から伝ってくる湿り気は透明な露だ)】
【(もう片手でヤシャの背を撫でたり、鼻先を旋毛に埋めたりして快楽に没頭しかけ)】
【う…ぐっ、おい、拭くもの……何か……。あぁ、出……でそうだ……!】
【(射精で完全に頭が馬鹿になる前に、残った理性で問う)】
【(布団を汚すだとか、ヤシャにかかるとか、気にするのも限界で)】
【(焦らされて、自ら手淫して、これ以上気持ちよくしたらもう止められなくなる)】

688宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/04/14(水) 22:22:25
(昨日の今日でもう血色がいい。シクステンの回復力と不死身具合に嘆息する)
(解ってはいたが…出鱈目な健康体だな)
(にゃあ、と声を立てて差し出された手に黒い毛玉が近寄る。両掌に収まってしまう大きさのそれが)
(巨大と言っていい相手の指に戯れついている)
……預かったんだ。餌をやっておいてくれ
(閻魔がケージと一緒に持ってきた袋の中から餌とオヤツを取り出し、適当な皿と一緒にシクステンの方へ押しやる)
(シクステンによじ登ろうとしている黒猫に向かって)
そいつは好きにしていいが、家具で爪を研ぐなよ
(以前預かった時に用意した猫用トイレを物置から引っ張り出し、チップを入れて部屋の隅に置く)
(寝床は勝手に決めるだろう)
君は?何か食べるか?
(シクステンが来てから、出来るだけ他人を家へ入れないようにしている)
(玄関で受渡できる程度のもの、クリーニングやデリバリー意外の家政婦…今は“家事代行サービス”か…も最小限に)
(つまりシクステンが今空腹なら、夜叉が朝食を作るという訳だ)

【(緩慢な動きで上掛けを引っ張って、ベッドの脇へ落とす)】
【(しっとりと汗ばんで熱いシクステンの肌に張り付くようにして、昂る息遣いを子守唄のように聞く)】
【(背中に回った手に力が籠る。そろそろか。薄目を開き、起き上がる)】
【…遠慮せずに出し給えよ……ま、汚れる気遣いが出来るようになっただけ進歩したようだ…】
【(半分寝ているムニャムニャとした口調で言うだけ言って)】
【(シクステンの亀頭部分だけをぱくりと咥える)】
【…ほえれんんんむ(これでいいだろ)】
【眠い子供が乳を吸うような柔らかさで、甘々と唇で食み、吸って】

【戻るのが遅くなってしまってすまないね…キミに留守番ばかりさせるつもりは無いんだが】
【あゝ、そうそう。良い季節になってきたから花見にでも行こうか…桜には遅れたが藤が綺麗だ】
【それはそうと小夜が江雪少年に何か無体を働きたいようだよ…どうかね?】

689シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/04/24(土) 21:09:43
>>688
(猫の顎を擽り肩に乗せてやる。ヤシャの言葉にへえ、と言ってから少し脳みそを働かせ)
そいつって俺か?
(猫に言って分かるものかと嘗めてかかりながらも)
(上等そうな皿に子猫のサイズに見合った量の粒状のものを乗せる。箱に肉と魚の絵が描いてあるし、魚の匂いがするからこれでいいだろう)
(皿の横に降りた猫の背を、手触りが良くて撫でていたが)
……俺は
(腹をさする)
何か軽い物があれば?
(分を超えた馳走は懲りた。皿でも出すかと台所について行く)

【は……っ、綺麗好きだろ…】
【(余裕ぶろうとするが、頭を振ったり足先に力を籠めたりしながらどうにか持たせているだけ)】
【うわ、何……っ!?ぐぅ……っっっぉ、ぉああああああっっ!!!!】
【(ヤシャの唇の内側に向けて精液が爆ぜる。止められるか、こんなの……!)】
【(頭は馬鹿になったのに手が勝手に茎を扱き続けて、心地よい温度の舌の上に一滴残らず体液を吸わせて)】
【か……は、ふ………ぅ】
【(とろんとした表情のヤシャを呆けて眺め)】
【あ、ぁ、春はいい……。出歩くのもいいな】

【(白髪の少年がそっと顔を出す)】
【こ…今度は…私が遅くなり…ました……】
【寺の手伝いが…もっと手際よくできれば…よかったのですが…】
【小夜殿……、どのような…御用が……?】
【(控えめな笑みで見つめる)】

690宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/07/08(木) 17:05:43
>>689
(染めたのではない赤毛に突っ込むようにして頭によじ登る猫)
(高い所が楽しいのか、尻尾をソワソワと揺らしている)
(……そいつは…おれのなんだがな)
(小さく片眉を上げて)
キミだ

(自分が食べていたのと同じ茶粥に、塩揉みしただけの野菜)
足りなければ猫の餌でも分けてもらうと良い
(しょうもない軽口を叩きシクステンが差し出した茶碗を受け取ろうとし)
(指が触れて、急に)
(手首を掴んで引き寄せる)
…ん
(口付け、舌を差し込む。シクステンは驚くかもしれない…既に自分自身が驚いている)
(おれは何をしている、と考えるより先に身を引き)
(引くと同時に口から嫌味)
猫もキミも似たようなもんだろう
(取り澄ました顔は幸い崩れていない)

【遅くなってすまないな。流行り病に倒れたりはしていないが色々とあってね…】
【申し訳なく思っている】
【さて、まだ付き合ってもらえるようなら伝言だ】
【(小夜からの書き付けを開き)】
【「江雪と街へ降りたら、白子を理由に江雪を売り飛ばした家族に再開して…」】
【…のような具合で、と書いてあるな】
【要は父弟や使用人に陵辱される江雪少年と言うことかな…ふっ、ふふっ、あの可愛らしい子にとんだ無体を働こうと言うものだねえ】
【くわばらくわばら】

691シクステン ◆MU.DuagW1U:2021/07/13(火) 23:24:46
>>690
ちっ、爪は立てんなよ
(舌打ちして餌の用意をしている内に猫が頭から飛び降りる)
(皮肉な物言いはいつも通りのヤシャで、突っかかるより先にどこか安堵した)

は、今の聞いたか?
(食器を片手に猫を振り返って肩を竦め、向き直ったらくんっと腕を惹かれた)
あ……む、ん……んっ?
(滑らかな唇と舌先。目を見開き、遅れて状況を理解してから)
(もっと、と身を乗り出しかけたが今度は相手が離れ)
…………へ?
(こちらといえば、今にも舌を出しそうな呆けた顔で)
ん?あっ、お前猫にもキスするのか?
(寝言を言う)

【(暑いな、とぼやく割に、自分からのそりとハグし)】
【俺はこの通り、暢気にしているから大丈夫だ。また具合を悪くしていないか】
【(伝言に片眉を上げ)近親か、何度生まれても因果な小僧だ。……さぞ苦しむだろう(背筋がぞくりと震える)】
【江雪はおぼろげに記憶を持ったまま、拾われた孤児として小夜に懸想し、成長してきた頃合いで想いを遂げた……という状態で大丈夫か?】
【見落としがあるとか、もっと幼い状態で別ルートを、とか】
【大事なことがあったら教えてくれ】

【(江雪は、小夜と街に出るのだといそいそと荷物を支度している)】

692宝生夜叉 ◆grqZWuW4dc:2021/07/14(水) 21:07:17
【そう思うならくっつくな…】
【(とは言うが、ひんやりとした手でささやかに抱き返す)】
【(シャツ越しの体温にたちまち)暑い(眉を顰める)】
【血気盛んなキミの血を少しばかり抜いて、冷やすのはまたの機会にするとして…交代しようか】

【(憂えたようないじけたような表情の僧が現れる)】
【(小さく頷き)……江雪は今…十?…十二、十三だったか十五になるのだったか…完全に子供という歳ではありませんが、元服は未だ…だったような】
【ッ…、私が未熟なばかりに…無理をさせてしまって(言いながら耳まで赤くして、きつい三白眼を逸らし)】
【ま、まだ…数回した程度で(ゴニョゴニョと口籠る。初めの数度ははこちらも余裕がなく、その後は努めて優しく…した結果挿入には至らず…最近はようやく理性が働いてお互い手と口だけ、という有様だが)】
【(罪悪感に苛まれるのには十分すぎた。もともと陰気な性格が、輪をかけて暗く)】
【(兎にも角にも、と筆を持つ)】
【気になることがあれば、変えてくれていい…です…】

(元々この寺の住職だった僧が亡くなって十余年になる。遠く、山3つ向こうの街にある大きな寺で法要を営むのでお越しくださいと手紙が来たのはひと月ほど前のことだ)
(この辺鄙な山奥に引きこもるより前は、そちらで住職をしていたのだと言う)
(僧には大層世話になった。……兄のことも含めて…)
(そう考えると、断るのも悪い気がして「伺う」と返事はしたものの)
(遠征…と言って差し支えなかろう…の間、江雪を一人にするのは憚られ)
……、…。少し…遠いですが、一緒に行きますか…?
(と問うてみた訳である)
(この兄の名と面差しを宿した少年を、己の都合に付き合わせるのは我ながら非道なのではないかと思う)
(弟子と言うには師にあたる己に貫禄がなさすぎるのもあって、口さがない者など「鬼坊主のお気に入りの稚児」だと悪口を言う)
(腹立たしいことに…その通りなのだからタチが悪い)
(そんなつもりでは無いが……欲望のままに、まだ幼さの残る体を暴いたのに違いはない)
(江雪がどうしたいか、まず確かめよう…)

693江雪 ◆MU.DuagW1U:2021/07/17(土) 00:14:07
(白い髪を揺らす大人びた目の少年が振り返る)
(小夜殿の問いに少し思案し)
(というのも、寺の暮らしで少しは体が育ったとはいえ頑健な肉体とは到底言えず)
(足手まといになってはと遠慮する気持ちが半分)
(もう半分は、ここに一人残って雷雨の夜を過ごすことと、小夜の目が無い所で村の大人達からあけすけに蔑まれるのと)
(……同年代の者達はそうした事より仕事や色恋に夢中で助かるが……に不安が無いと言えば嘘になり)
(迷ってから背筋を伸ばして)
……あ……の、お伴しても……良いでしょうか……。
お手間はかけませんし……早く……歩きますから
(深く頭を下げる。おぼろげに、山の向こうは生まれ育った街だったかと思い出すがもう過去のこと)
(今は小夜殿への思いを遂げた“江雪”だ。先日慰めていただいた時の肌の熱を思い出すと胸の内がくすぐったく温まり、勇気が出る)

【よろしく……お願いします】
【(そっと小夜の顔を覗き)】
【……なかなか……小夜殿を…追い越せませんね……】
【(すらりと手足が伸びてきてもまだ小夜の方が大きいか)】
【(難しい顔をする小夜の頬を両手で包む)】

694小夜左文字 ◆grqZWuW4dc:2021/07/24(土) 02:02:58
(江雪の足では山越えは難儀であろうと思うが、それならば自分が背負って行けば良い)
(山寺に一人で置いていく方が心配でもある)
(噂のせいで江雪に襲い掛かろうと言う不埒者が現れるかもしれない)
(もっと悪ければ、時間遡行軍との戦いに巻き込まれるかもしれない)
(万一、刀剣男士にでも行きあったら)
(江雪左文字の生まれ変わりだなどと知られたら)
(江雪の返事にどことなくほっとして、いつのまにか握りしめていた拳を緩める)
……では、一緒に…
(荷物を用意しなさい、と伝えたもののお互いに殆ど身一つのようなものだ)
(まだ正確には僧侶では無い江雪には袈裟も無い。比較的きれいな墨染と小袖を渡し、髪をまとめるように綾紐を添える)
(兄に似た髪の色が恋しくて、切れと言うつもりはもとより無い)

(翌朝まだ暗いうちから出発する。山を降り、里を抜ける頃には周囲が明るくなってくるが)
(からりと晴れる様子は無い)
……江雪。…今日は霧が出そうです、から
(片手を繋ぐ。山中の霧は驚くほど濃密になることがある)
(伸ばした手の先すら見えなくなることも珍しくない)

【(頬に触れた手の上に自分の手を重ねる)】
【私は、この方がいい…です】
【(微かに表情を緩め、両手を江雪の腕に滑らせて背中に回し、抱き寄せる)】
【(兄には、したくとも叶わなかった事だ)】
【…江雪……】
【(唇を重ねる。ただそれだけだと言うのに、下半身が反応しかけている)】
【(体勢的に少し腰を屈めるのをいいことに微妙に腰を引いて)】

695江雪 ◆MU.DuagW1U:2021/07/25(日) 23:10:39
(小夜殿が安堵したように微かに息を吐いたのを感じる)
(ついていっても迷惑ではないようでこちらも安心した)
……はい……!
(雨が降るとは思うが、小さな畑にたっぷりと水をやり、お堂の戸締りを確かめて)
(来ないとは思うが一応村の者への伝言に、留守にする旨を書き戸の前に置いておく)
(できるだけ身綺麗にして早めに横になり)

支度が……できました
(髪を高く結うと首筋が幾分涼しい。揃えるのが下手な前髪は変わらないまま)

(これから越える山の上を見上げ、乳を流したような霧を眺める)
(ほうと静かにため息をついていると、掌がすっと掬われて)
あ……っ、はい……。気を…付けます
(さらりとして硬い大人の大きな手をしっかりと握る)
(斜面で道を踏み外しでもしたら本当に足手まといになってしまう)
(進む先に集中し)

【(包まれるのがこうも安らぐものだとは知らなかった)】
【ん……小夜…殿】
【(瞼を伏せる。触れる唇には素直に、んむ、と食むようにすり合わせ)】
【(同じだけ抱きしめ返そうと、少し背伸びをして小夜の背に両腕を回そうとするが)】
【(引き寄せているようにしかならない)】

696小夜左文字 ◆grqZWuW4dc:2021/07/29(木) 23:58:28
(江雪が転んだりしないように調節しながら山道を歩き、少し道が開けても手は離さずにそのまま引いていく)
(肌に冷やりとした霧が纏いつき始めると、進むごとに乳白色が濃さを増して)
江雪、大丈夫…ですか…
(少し振り返って江雪がそこに居るか、手を繋いでいるのは本当に江雪か確認する)
(ともすれば霧の中に溶けてしまいそうで歩調を緩めるが、黙々と歩を進めるうち、じき午を過ぎ)
(軽い食事と休憩を挟んで再び山道を行けば、あっという間に日が暮れる)

(低く張り出した木の枝にそこらで集めた枝葉をかけて夜露を凌ぐ庇を作り、火を焚く)
(切り出した竹の胴に干米と味噌玉に水を入れて火にかければ簡単な雑炊のようなものが出来)
おあがり…
(もさもさと食べながら、ぽつりぽつりと話す。ここまではずっと山道を歩くだけなため江雪には面白いこともあるまい)
明日の夕方には…町外れに出ます
(宿に寝かせてやろうと幾許かの銭は持っている。今夜は野宿するしか無いが、3日間ずっとそれでは江雪の身体への負担が大きいだろう)
(この少年の身は、健康ではあるが頑健では無い)
(線の細い横顔や銀糸のように柔らかな髪を眺め)
……足は、痛みませんか…?
(こちらへおいで、と声をかける。胡坐を組んだ膝の上だ)
夜の山は冷えます、から

【(江雪の腕に逆らわず、緩く抱きしめてから身を起こし)】
【おみやげです…】
【(籠に入った桃を取り出して手渡す。馥郁とした香りが広がり)】
【冷やして食べ……】

【(言いかけた横から和泉守が湧いて出て)】
【冷やして食えとよ!】
【おっと、特に他意は無いぜ。毎日イヤんなるほど暑いからよ、水飲んで、メシちゃんと食って、たっぷり寝ろよ!って言いにきただけだ】
【(いちおう近侍なんでな!と腕を組み)】
【そうそう、お前の部屋の「えあこん」かけておいたからよ】
【(設定温度18度。最早嫌がらせの域である)】

【(じゃあな!と去った後ろ姿に殺意の篭った目を向けていたが)】
【(江雪に向き直ると、親しいものだけがわかる程度に心配そうな顔で)】
【江雪も…気をつけてください……】

697江雪 ◆MU.DuagW1U:2021/07/31(土) 20:20:27
霧の中はともすると小夜殿の顔すら靄がかかる
(表情が読み取り辛いが、何度も確かめる声の語尾の調子に心配が滲んでいる気がして)
はい……、はい、ここに……小夜殿
(木霊のように返しては、しっかりと手を繋ぎ直す)
(昼の休憩の合間に足を伸び縮みさせたり足首や脛を揉んだりしたが、同じ速度で歩き続けるのは思ったより難しく)
(小夜殿ならもっと速く行けるのに……とままならない体を恥じる)
は……ぁ、私も……、普段から…もっと……山に…入っておけば……

(ゆっくりと日が暮れる。賑やかな虫の声を聞きながら小夜殿の支度を手伝い大きい葉や比較的乾いている杉の皮などを見つけ)
いただきます……
(手を合わせて温かい食事をとると人心地つく)
ふふ……雨でなくて…本当に良かった……
(湿った肌は、日が暮れれば火に当たるくらいが丁度いい。とろとろと姿勢を崩ししかけたが、声がかかって背筋を伸ばす)
いえ……!足は平気…です
(その勢いの良さが意地を張っている事を証明しているが、招かれておずおずと這うように膝に乗り)
……
(ぐんぐん育った小夜の長い足と、無駄なく張った脛や腿の形が愛おしくもあり嬉しくもあり)
(安心する、なのに胸がどきどきする)

【(頬を緩ませて離れ)】
【あ……ありがとう…ございます……】
【(両手で桃を受けとる。甘い香りにうっとりしていると威勢のいい声が)】
【は…………い…っ!ありがとう……ございます】
【(気圧されながら見送った後、えあこんから強く風が吹き始める。一度肩を震わせてから小夜の横にひっつき)】
【お陰様で…今年はちゃんと……具合が悪くなったら、すぐ…休むようにしていますよ……】
【桃…、冷やしたら……一緒にいただきましょう……】

【(「そう言う君が歩き回っていると他の者の気が休まらないんだけどね、少しは落ち着いたらどうかな」)】
【(と蜂須賀が難癖をつけているのか引き留めているのか分からない絡み方をしているのを遠目に)】

698小夜左文字 ◆grqZWuW4dc:2021/08/05(木) 20:33:02
(横抱きに近い状態で膝の上に座らせると、江雪の体はすっぽりと収まってしまう)
(兄の姿をしたぬいぐるみを抱っこしていた頃は、自分が今の江雪の位置にいて、包み込まれると安心した)
(江雪のすらりとした足に片手を伸ばし、揉むように摩る。少し冷たくなった爪先を手のひらに包み込んで温め)
(遠慮してか、背筋を伸ばしたままの江雪を自分の体にもたせかけるように引き寄せる)
(薄青く見えるほどの艶やかな白い髪に、気付かれない程度に頬を寄せる)
おやすみ……

(翌日はよく晴れ、予定より少し早く日が暮れる前に町外れまで下ってくることができた)
(野盗のたぐいに会わずに済んだ…今は、どうやら荒れた時代では無いらしい。この辺りではまだ貧しい者も居るが、飢えてはおらず)
(戦国の頃のようなギスギスとした気配は感じられない)
(身に染み付いた癖で、周囲を探るようにしながら江雪の手を引いて大通りに出て)
(小綺麗な宿に泊まることにする。物言いはキツイが人の良さそうな女将が切り盛りしているらしく、胡乱な雰囲気は無い)
(宿の少し先に湯屋がありますよ、と仲居に聞いて)
……江雪は…銭湯は初めて、ですか…?
(行ってみるかと問う)

【(肌寒いほど冷えた風の中、江雪の体温が心地よい)】
【(自動的に適温に変わっても離れず)】
【(桃は蜂須賀が気を利かせて「れいぞうこ」へ入れてくれたようだ)】

【(本丸を一回りし、掲示板に「酷暑につき熱中症注意」の貼り紙をして)】
【(へえへえ、部屋で大人しくしてりゃあいいんだろう、と生返事しながら(蜂須賀の)部屋へ入る)】

699江雪 ◆MU.DuagW1U:2021/08/13(金) 21:17:21
あ……
(吐息が漏れる。じわりと温まる足先に、霧の中で冷えていたのだと自覚する)
(もたれた胸から微かに心音が伝わるだろうか。そっと上から近づく気配を感じて囁きの中に慈しみを聞く)
はい…、また明日……
(片手で小夜殿の胸元を軽く握り、すっかり安心して眠りにつく)

(昨日はどこをどう通って来たやら、周りを見渡しながら歩き続け)
(町が見えれば、もう一息と静かに元気を出す)
(村ではたまにしか見ない行商人が行きつ戻りつしているのや、道の向こうに何やら蒸気と煙が揺らいでいるのを眺めながら小夜について行く)
(宿がとれたようで安心していると声がかかり)
銭湯……ですか
(先程見た、夕暮れの影に蒸気が出ていたあたりかと見当をつけ)
…その、無駄遣いで…なければ……
(気になります……と小さく漏らす)

【(しばらくくっついていると少しずつ照れが湧き上がる)】
【(短刀でもないのにずっとこうしているのはどうなのだろうか)】
【(一歩下がり)】
【れ…っ】
【れいぞうこ、を……見てきます】

【(蜂須賀は桃を冷蔵庫に入れたついでに切り分けられた西瓜を取り出す)】
【(乾かないように包んでいる透明な“らっぷ”という膜には簡略化された蜂須賀の似顔絵が描いてあり)】
【(先にお八つをもらった浦島が、遅れた蜂須賀に取り分けてくれたのだと分かる)】
【……これかな?】
【(自室に戻り涼んでいると騒々しい刀がやって来た)】
【暑すぎて部屋を間違えたのかな】
【(口元だけは笑顔だ)】
【(机には氷の入った麦茶が二つ。ツンと頂点を上に向けた三角の西瓜が、冷蔵庫にあった時より薄くなり二きれ。塩は豆皿に)】

700小夜左文字 ◆grqZWuW4dc:2021/08/14(土) 00:43:15
(腕の中の小さな…小鳥のような…江雪の温もりを大切に大切に包み込む)
(幸福な思い出と同時に、幸福な“今“そのもので)

(街中でも無意識に江雪の手を引き)
(今なら一番湯だという番台に小銭を払う。埃っぽい着物を脱いでしまうと太刀のように引き締まった裸身を晒す)
(本丸では大風呂をよく使っていたし、こちらで生活を始めてからも自分の肉体に対してどうこうと考えたことがない)
(が、江雪の白い肌が目に入った途端、他の客…幸い今のところ気の早い老人ばかりだ…の目に入らぬよう壁になる位置に陣取る)
(湯殿の薄暗い中でも、窓から入ってくる夕刻の細い光に蛍のように浮かび上がる珠の肌)
(しまった……と眉間に深い皺を刻む)
(しかも、失念していたが湯屋といえば混浴である)
(汚れを洗い流すと、どこからどう見ても「適齢期」で「役者のような美形」で「良いところの若旦那」に見える江雪に視線が突き刺さる)
(丁度いいお嬢さんを紹介しようと俄然張り切り始めた女人を江雪に近づけないようにひたすら捌く)

(湯当たり寸前でどうにか湯を出て二階へ上がり)
(江雪と自分とに按摩を頼む。特に江雪は長距離の慣れない山歩きで疲れただろうと、念入りに解してもらうように伝え)
ついでに…髪結も頼みましょう。明日には法要ですから……
(いつもなら流したままの江雪の長髪を、きちんと結っておこうと考えたのである)

【(江雪を呼び止めようとしたときにはもう遅く)】
【あ……】
【(小さく頭をかいて、後を追って厨へ向かう。そろそろ桃が冷えているだろう)】

【ハン…?】
【(一歩下がって框と敷居をぐるりと見回し、蜂須賀の部屋で間違っていないと確認)】
【間違ってねえ】
【(太々しさが板につきすぎて、最早嫌味もどこ吹く風)】
【(二人分の用意があることすら当然と言わんばかりに、蜂須賀の隣に座り)】
【いただきます】
【(言うなり、サッと西瓜を取り上げて齧り付く)】
【ちっと薄いんじゃねえのか?切り口が。ケチ臭え】
【ま、腹は減ってねェから良いがよ】
【(大雑把に塩を摘み、指を舐め)】
【(西瓜を食べ終わると満足気にため息をついてから、ニコニコと蜂須賀にちょっかいをかけ始める)】
【おう、ひとつ花火でも眺めに行こうじゃねェか】
【本丸でも見られるがよ、隅田の花火ァまた違わァ】

701江雪 ◆MU.DuagW1U:2021/08/15(日) 20:11:31
(はぐれないようにと小夜殿の手を握り)
(自分がぼんやりしているから助けてくれているのだと考えればありがたく)
(湯屋に入れば邪魔にならないようにと隅で着物を脱ぎ始める)
(時折見上げては小夜殿が難しい顔をしているのが分かり)
髪を綺麗にしたら……手拭いで隠してしまいますね……
(向こうのご老人よりも白い髪はやはり目立つかと気後れして、手早く体を洗いに行く)
(横目に見る小夜殿の体は逞しく……月明かりや小さな蝋燭を頼りに見る機会は何度もあるがまだ見慣れない)
(幸いな事に、見ているだけで体が反応してしまう前に女性が次々と話しかけてきて)
(村の若者には無い勢いに、たじたじになりながら頭を働かせて返事して気を逸らせる)

(人に酔いそうになった所で二階に上がれば、風が渡って一息つけた。焚火の前で小夜殿にしてもらった方が心地よかったが、按摩もツボを心得ていて遠慮なく圧して来る)
は……ぁ
(今日は結構な贅沢をしたから、山寺に戻ったらまたいくらか村の仕事を手伝ってお返ししないと、と気の早い事を考えて)
あ……、髪、ですか……。小夜殿も……一緒に…?それなら…いいですね……。
(弟子ばかり身なりを気にするのも良くないですし、普段はご自身の事を二の次にされるから、兄君もお喜びになるかと……)
(などとぽつぽつ話す)

【(頬を染めて小夜の数歩先を進む)】
【お邪魔します…】
【(中に声をかけてから厨に入り、冷蔵庫から桃を取り出すが)】
【……包丁は…どちらでしたか】
【(やっと小夜を振り返り)】

【……そうか】
【(軽く流されて肩を竦める。前髪を耳にかけてから西瓜のもう片方を手に取り)】
【お茶請けにはこれくらいで十分じゃないか?】
【(塩を少しだけ振ってさくさくと音を立てて食べ、懐紙で指先と口元をおさえる)】
【(麦茶を飲み干しながら、和泉守の提案に瞬き)】
【どう違うのかわからないけど……行かないと比べようもないか。いいね】
【(素直にいい提案だと思ったから、つまらない小言はやめた)】

702小夜左文字 ◆grqZWuW4dc:2021/08/16(月) 00:40:47
(江雪と並んで俯せに横たわると、肩甲骨のあたりをぐいっと押されて息を吐き切る)
(痛くはない。心地よい刺激だ)
(「えらい凝ってますなあ」と言う按摩が、侍でもなく農民でもなく、さりとて人足とも違う筋肉のつき方に不思議そうにしていて)
(山暮らしだと伝えると「へえ」と笑う)
(盲の彼らは江雪の見た目について何も言わないので助かる)
(江雪の脛を解しながらも山里の様子はどうかとか、山道は危なくなかったかとか、そんな話題に終始する)

え…いえ、私は……
(髪結まで頼まなくとも纏まっている、と言いかけるが、疲れが取れたか少し饒舌になった江雪に纏まっていないと指摘され)
(肩より少し長い程度に伸びた髪に手櫛を通す)
(兄達同様に髪質自体は柔らかい。ただ決定的に癖が強い…というか反抗的なのだ)
(結ぶと鬣のように跳ねる)
(江雪だけきちんとさせて、自分は構わないままでは可笑しいと指摘され、渋々と髪結の前へ座る)
纏めていただくだけで…結構ですから……
(いっそ坊主らしく剃髪に、とも思ったが、江雪に止められ)
(鬢付け油でキッチリと髷を結われると江雪に向かって)
おかしくないですか…?
(湯上りなので首から下は着崩した上に尻端折りで褌が丸見え)
(腹掛けに股引姿の江雪も似たようなものだが、こちらは絹のような白髪を結い上げると)
(たちまち匂うような若衆ぶりで)
(どこに出しても恥ずかしくない、大名の若様か都で評判の役者に見える)
(髪結までが「ほぉ」と言ったきり絶句した)

【(本丸では、兄弟の短刀と太刀が何らの事故で入れ替わったと思われている)】
【(以前には手入れ中の刀が突如2人に増えたこともあるせいか、おおらかに受け入れられて)】
【包丁…あ、違います】
【(呼んだ?と顔を出す藤四郎に手を振り)】
【水蜜桃、なら…手で剥けますから……】
【(行儀は悪いがかぶりついて食べることを提案)】

【(蜂須賀が乗ってきたことに気を良くして、良い案だろうとドヤ顔)】
【(どうせ浴衣姿だからと(念のために刀は持っていくが)そのまま時空の門をくぐる】
【(緩やかな弧を描く橋の上には既に人集り)】
【(屋形船とかもっと目立たない所になどと言いださないうちに、手を引いて欄干の前へ出る)】
【(長身の四方髪が二人も並んだ事に文句を言おうとした衆人が、何処の役者が並んだかとポカンと口を開けた途端に)】
【(ひゅうっと火球が駆け上るや、パァっと四方に光の花が開く。続いてドーンという音)】
【(間髪入れずにパラパラと小気味良い音をさせながら星が散り、降ってくる。まるで流星群の中に立っているようだ)】
【玉屋ァ!鍵屋ァ!】
【(どっと湧いた歓声に応えて川の両岸から次々に花火が打ち上げられる)】
【(枝垂れ柳に乱菊、二重三重に重なる輪模様に色変わり…)】
【(手を取ったままの蜂須賀の方をそっと盗み見る)】

703江雪 ◆MU.DuagW1U:2021/08/18(水) 22:58:06
(たびたび櫛を通して簡単に結った小夜殿の髪は、その跳ね方さえ何か懐かしいものを思い起こさせて微笑ましいのだが)
(前世からの頑固さで背筋を伸ばしたまま譲らず。とはいえ触れる髪が無くなるのも……惜しい)
つくづく……私も我欲が捨てられない……
(自戒を込めて長く息を吐き窓の外を眺め)
(仕上がりを確かめるような戸惑いを含んだ声に振り返る)
ああ……
(癖のある髪を、しっかりと油を使ってまとめれば、濡れ羽か繻子かのように滑らかな艶が出て)
(この辺りの普通の人間に比べて持て余し気味な引き締まった手足が露わで)
(門前の武神の像のように逞しく)
……
(思わず身を乗り出し、彼の膝の上に両手を重ね置き見上げる)
立派に……なられましたね……
(戦の道具のままであれば叶うはずもない成長した姿)
(自分の中の何かがほろりと涙しそうになるのを指先を目元にやって押さえ)
いえ、妙な事を…申しました……

【なるほど……、では……】
【(つう、と爪を立てた薄皮を向けば滴るような蜜で潤んでいる)】
【はい……】
【(小夜の口元へ差し出せば、手首へと滴り)】

【相変わらずせっかちな……!】
【(急いでついて行く。時を遡った先の人だかりに物怖じしかけるが、考えるより先に連れていかれるまま)】
【あっ、すまない。……わ……!】
【(爆ぜる火が視界を照らす。遅れて届く響きは木の橋を揺さぶっているのかと思うほど体の芯まで響く)】
【(歓声の中、次々と打ちあがる花火が輝き、散ってはまた次の仕掛けが)】
【……】
【(汗を拭うのも忘れて魅入る。そよぐくらいの風が煙と群衆の熱気を柔らかく払う)】
【(大きな花火が上がる時には、欄干に置かれた和泉守の手を無意識にきゅっと握り)】


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