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【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ13 (避難所2)

2242-683 大井:2014/07/27(日) 12:36:45 ID:XEpNpUlY

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洒落っ気を利かせる木製の扉を叩くが、腰の重い男の声は返ってこなかった。
また誰かに膝枕でもさせているのかと黒い感情が一瞬だけ湧き、その顕れとして目を瞬きさせる。
しかしそれは本当に一瞬で、扉の向こうに生物の気配さえもない事に気づき、眉間から力が抜けた。
なので、入りますよ、と言う断りも入れず扉を開けた。

「提督?」

そもそも執務室の明かりさえ点されていなかった。
部屋を明るくすると、
金属製で無骨な昔ながらの暖房器具は鎮火しているし、い草の畳のどこにも書類の束は見当たらない。
肝心の提督はと言うと、座椅子の背もたれにかかった軍服である紺色の上着から察するに、どこかへ出掛けたか。
そして、座椅子の軍服と同時に目についた炬燵の上の紙のような物が気になる。
畳に上がって、元から好奇の対象外であった大本営の通達書を炬燵に置き、それを覗き込む。
何やらメモ帳から一枚千切っただけのそれには、
面倒臭がりな提督特有の癖のある字体で、こう走り書きされていた。

『外出中。提督』

提督は、例えばお偉いさんに呼ばれたとかなら、面と向かってそれを伝えるので、
これは私情で出て行ったと見ていいだろう。
まず軍服が置き去りにされている時点でお察し。

「どこ行ったのかな……」

誰もいないので気が抜け、疑問がそのまま口をついて出る。
夜とはいえ冬なのでそれほど遅い時間ではなく、執務はちゃんと終わっているのか心配だ。
率先してやろうにも、提督が動かしたであろう書類の場所が分からない。
いなかったとは言え、秘書艦の私に何も言わずにいなくなるなんて。

「チッ……」

きびきび動かないと気が済まない私としては、
やることがないおかげで、やらなくていいような世話までしてしまう。
提督は別にこの軍服を座椅子にかけたままでいいだろうけれど、
私はそれを手に取って裏に持って行く。
それには、まだ体温が残っているようだった。
裏の寝室の壁にかかっているハンガーを手に取り、軍服にそれを通そうとしたところで、
私の頭の中の悪魔が妙な事を囁いた。
ハンガーの事など途端に頭から抜け出し、その軍服を凝視する。
躊躇いなく顔を近づける。
目を伏せて鼻から息を吸い込む。

すーっ。




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