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日本男児と徴兵検査  M検・徴兵検査場の羞恥

43名無しさん:2020/07/23(木) 15:40:19 ID:DK9oyGfI
★徴兵検査2-etoki.jpg
737×481 80 KB 徴兵検査

「おい次ッ、606番、和田兵助!」「はい!」「前に出ろ」
 広い大講堂いっぱいに、こんな珍名が大声で怒鳴られている。和田兵助と呼
ばれた男は、全裸のまま飛び出してきた。「お前が和田兵助か?」「はい」
「遅い! どこをうろついていたんだ!」
口の悪そうな徴兵検査官の軍医の大喝一声、ペコンと頭を下げて前に進みでた
男、
「便所に行っておりました」「何ッ便所……? 今頃便所に何んの用か! 遠
慮せずもっと前に出て、股を開け! おい、お前、病気が見つからんように、
便所でムスコの手入れをしてきたんだろう?」
 こんな冗談とも真剣ともつかないことを口にしながら、軍医はにんやりと顔
を見上げ「おまえの名前を下からよんだら何んというか? 素晴らしくよい名
前だな。」

 時は、日支事変勃発間もない、昭和十三年七月の頃。佐渡の潮風ふきこむ新
潟は柏崎海岸の一角にある柏崎小学校運動場の一隅、数え年二十一歳、今でい
うならば成年の日を迎えた男児のしるしとして、今日は花も実もある現役兵と
しての徴兵適齢の検査日。徴兵検査場には今しも壮丁たちの珍景あれこれがく
りひろげられている。

 日本男子としてこの世に生を享けたからには法律の定めるところ、何人たり
ともこの年には必ず一度は経験しなければならない成年期への関門。国民皆兵、
軍国華やかなりし頃この関門通過に、甲、乙、丙、丁等の合格不合格の名誉と
光栄をになう手形が渡されんとしていた。
 ここは昔上杉の領。音に聞こえた軍都高田城下の軍門に馳せ参じる壮丁は新
入兵の卵といったところ。その壮丁達の顔色はどれも、これも赤銅色。だが内
心は恐らく一種の恐怖的な不安感におのいているのであろう。


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