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没SS・没ネタ投下スレ

37名無しさん:2015/05/29(金) 07:18:24 ID:???
>>36
そういえば東方原作にもいますね、
人間の姿をとっていない、唐傘お化けは

38名無しさん:2017/04/10(月) 02:08:10 ID:7CSgoiFc
ジョジョのアヌビス神が付喪神になったら面白そうだなーと思った

39 ◆.OuhWp0KOo:2020/08/07(金) 17:56:51 ID:???
今しがた執筆を終えましたが登場キャラが被っていたようなので、腹いせにここにぶん投げます。

40 ◆.OuhWp0KOo:2020/08/07(金) 17:57:21 ID:???
『春』を奪われる。

今の抜き差しならない状況をそんな詩的な言葉で表現しまうのは、
普段――まだ妹との日常があった頃、私がたしなみで詩を綴っていたための悪癖なのだろう。

私、秋静葉は現在、暗がりで全裸の大男に四つん這いで覆いかぶさられていた。
薄暗い視界を覆うのは、呼吸のためにゆっくり伸縮を繰り返す分厚い大胸筋。
もはや衣服としての機能を果たしているか怪しいボロボロのスカートはめくれ上がり、
下着越しには男の逸物らしき肉棒の先端が触れていた。
幸いにしてそれはどうやら生殖行為を果たすための変化をまだ遂げていないようだが、
両手両膝を床に突いて私の上に覆い被さっている今の男の体勢でなお、私の体に届く長さで垂れ下がってきている。
つまりその逸物は平常時でさえ、人間の男性の"行為時"の平均であると噂される四寸半を大幅に上回っているのだ。

もしそれが行為を果たすための変化を遂げれば、それはまさしく『柱』。
ご立派様などと崇められるほどの『一柱』の存在となるだろう。
その『柱』が私に突き立てられたらどうなるか。

――『赤い雨』が降る――!

切なくなる赤い雨、などという情感溢れる表現では済まされない。
肉が裂け、阿鼻叫喚と共に赤い雨が大洪水だ。
抜き差しならない状況だ。抜き差しされたら多分死ぬ――!

41 ◆.OuhWp0KOo:2020/08/07(金) 17:57:54 ID:???
「動くな」

うごめく大胸筋の上から、声が聞こえた。

「……ッ!」

静葉は両脚を揃えた仰向けの体勢から右脚を手前に引き、同時に上体を起こす。
両者の体が(一部を除いて)密着していなかったこと、そして圧倒的な体格差がここでは有利に働いた。
大男の懐に潜り込んで身を屈め、床を踏みしめる。そして……

「チェストォーーーーーッ!!」

天を突く、正拳を一閃。
元は断崖絶壁で水平に幹を伸ばし、たくましく生きる樹々にも等しく秋の終焉を与えるための技。
スペルカード戦では使いようもないその技に、敢えて命名するなら――

『直上正拳突き・吹上[ふきあげ]』

通常の空手ではありえない、空へと打撃を放つ技。
だがその威力は水平に放つ突きにも劣らない自信があった。
少なくとも、覆いかぶさる体を押しのけるくらいはできるはず。
そう目論んで大男のみぞおち目掛けて放たれた『吹上』は――

「動くなと言っている」

届かなかった。拳が届くより早く、男のみぞおちがグンと遠ざかった。
四つん這いの体勢のままで。――大男の胴体が、手足が、細長く伸びたのだ。
結果として静葉の拳は男の胸の皮膚をわずかに切り裂くに留まり――

「だから、動くなと言ったのだ」

静葉は、大男の伸びた手足・胴体の隙間からなだれ込む本・石・木材その他諸々に蹂躙されることとなる。
そこでようやく静葉は、この部屋にたどり着いてからの経緯――この男に生命を救われたことを思い出したのだった。
静葉、痛恨の誤チェスト。

42 ◆.OuhWp0KOo:2020/08/07(金) 17:58:26 ID:???
静葉が重い足取りでのろのろと地下図書館へと向かう階段を降りる途中から、
館の地上部は不穏な振動に包まれていた。
地震――であるはずがなかった。
地下へと向かい、地上部からは離れていっているはずなのに、振動はますます強まっているのだった。
何のことはない、紅魔館全体が何者かの攻撃を受け、崩壊を初めていたのだ。

そして地下の図書館に到着し、角の生えた裸の大男――サンタナとの邂逅を果たし、
何故か、この胸に約束された『死』をもたらしたあの男を思い出して硬直していたところで――。

静葉たちは、なだれ込む分厚い書物、八方からドミノ倒しに迫る本棚、
そして降り注ぐ生木やレンガと石材のゲリラ豪雨に見舞われた。
崩落した紅魔館・地上部の瓦礫は地下図書館の天井に何度も重い衝撃を与え、そのまま積み重なり、
ついに地下図書館の天井をも押し破ってきたのだ。

猫草が咄嗟に空気のバリアを貼る。
書物や本棚はなんとかそれで凌げた。
だがそれらよりはるか上空から降り注ぐレンガ・石材などは、速度も質量も段違いのものだった。
猫草のバリアはあっさりひしゃげて割れた。
レンガの一欠片が静葉の頭を打ち、意識が飛んでゆく。
霞んでゆく視界の中で、静葉が見たのは、黒鉄の皮膚を纏ったサンタナが覆いかぶさってくる姿だった――。

43 ◆.OuhWp0KOo:2020/08/07(金) 17:59:03 ID:???
「ぬううううっ……!」

サンタナは唸り声を上げ、山程の瓦礫を力任せに押し退けていた。
その振動から、尋常でない、そう、『鬼』に匹敵する程の尋常でない筋力を発揮していることがわかる。

「……サンタナ」

「まだそこから動くな」

静葉は倒れた本棚が支え合ってできたわずかな空間で三角座りにしていた。

「どうして私を助けたの」

「お前と話せ……と、DIOという者から助言された」

次いでサンタナは、押し退けてできた瓦礫の壁に、力士の稽古のように張り手を何度も打ち込んでいる。
瓦礫に鈍色の手形がいくつも張り付き、固まっている。
バシバシと確かめるように再び張り手を入れ、壁面の安定を確認する。

サンタナのこの一連の作業の繰り返しで、
瓦礫で埋まった地下図書館の一角にドーム状の空間が形成されつつあった。
時間にして10分もかかっていない。
そしてその壁の安定性。瓦礫を鉄で固めただけでこうも安定するものなのか。
精巧な石垣のように互いの重心と摩擦が噛み合って、安定を生んでいるのだろう。
天井から瓦礫が降ってくる衝撃をまだ時々感じるが、サンタナの手入れした場所だけは石片ひとつ崩れてこない。
静葉は驚きを隠せない。まるで話に聞く『鬼』のような建築の技量だ。

「お前がエシディシ様の玩具と聞いていたから、という理由もある」

「……ひと目みて見当はついてたけど、あの男の仲間なのね、やっぱり」

「仲間……? いや、俺の……あるじ、だろうな。今のところは」

「上司の点数稼ぎに助けられた訳ね、私」

「そうでもある。……あとは天井だが」

サンタナが天井を見上げる。目元には、横に細長い切れ目の入った鉄のアイマスク。
いわゆる『遮光器型土偶』の顔面に酷似したそれが、その名の通りの遮光器として機能していた。
積み重なった瓦礫の隙間から、夕闇に染まりつつある空がチラチラと見える。
既に陽が落ちかけている時刻で、ほとんど天井の抜けた窪地となった地下図書館に直射日光は差さない。
おまけにどうやら外は曇天。静葉の知る吸血鬼という種族なら、この程度の光は問題としない。

だがサンタナにはこの程度の日光ですらも有害であるようだ。
あのエシディシもひょっとしてそうなのかも。
こいつはちょっとした一工夫でその弱点すらカバーしてしまっているが。

「塞ぐか」

そもそも瓦礫を押しのけるパワーがあるなら、ドームを造るという発想は普通しない。
さっさと瓦礫を吹っ飛ばして脱出するはずだ。日光が苦手だからドームを作った。
こいつらの弱点は太陽光だと、静葉は確信する。
……問題はその太陽があと1時間もすれば沈み、次にお目に掛かれるのが13時間近くも後、ということなのだが。

「待って、サンタナ」

「何だ」

「この子に当てる分を残してあげて」

「なんだ、その……草か? 猫か?」

「猫草[ストレイ・キャット]ってヤツらしいわ。一応、『スタンド』の一種みたい」

「『スタンド』だと?」

「この子がいなければサンタナが私を助けるのにも間に合わなかったかも知れない。だから……」

「良いだろう」

必死の弁護で猫草の弁護を試みた静葉をよそに、サンタナは『スタンド』という言葉に食いついた。
かくして、猫草のための最小限の日照権を得て、およそ四畳半の広さの瓦礫ドームが完成を見ることとなった。

44 ◆.OuhWp0KOo:2020/08/07(金) 17:59:35 ID:???
「ごろろろろ……」

瓦礫の隙間から差し込む薄日を惜しむかのように、猫草が日光浴を楽しんでいた。
仄暗い四畳一間は西からの薄日に区切られ、二人の間に境界を為す。
正座の静葉、胡座のサンタナ。
静葉はあまり自分から多くを語る性格ではなく、
このサンタナなる男も、これまで最小限の言葉しか発していない。
しばし流れるかに思われた沈黙は、サンタナによって破られる。

「DIOという者について、お前の知る限りを教えろ」

静葉は答えることができない。
サンタナを直視できず、かと思えば横目でチラチラサンタナの様子を伺っているようにも見える。

「なぜ答えん。密着したあの状態ではお前が暴れて会話も成立しないから、
 こうしてある程度の広さの空間を作ってやったのだ。今度は何が足りん」

「……前を」

「何だ」

「前を隠してください!! あなた、そんな『モロ出し』の格好で平気なんですか!?
 これから会う人会う人全員に! 語り継いでやりますよ、『柱モロ出しの男』のサンタナって!!」

「同族同士でもあるまいに、そんなことを気にするのか?」

「逆にどうして気にしないと思うんですか!
 一応人間の姿を取るものとして、種族が違ってても、隠すべきところくらいあるでしょう!?」

サンタナはワムウとの試合後、意気揚々と紅魔館に向かって歩を進めようとする直前のことを思い出した。
激闘の余波か肉体圧縮のせいか、最初に身に着けていた粗末な腰巻きはどこかに失くしてしまっていた。
紅魔館へ向かう地下通路を発つ際、白い布切れを投げて寄越された。
背中越しに、「モロ出しは流石にまずい。それくらい腰に巻いとけ」というエシディシの声が聞こえた。
その時腰に巻いていたはずの布は、静葉を守ろうした際に駄目にしてしまったらしい。

――ともかく、どうやら『モロ出し』とは相当に不名誉なことらしい。
自身の力への恐怖を目下の存在意義とするサンタナにとって、重大な問題だ。

「ならばこれで良いか?」

サンタナの『柱』がシュルリと股間に格納される。
『柱の男達』の肉体操作をもってすればこんな芸当はたやすいこと。
「ヒエッ」と静葉が小さな悲鳴を上げる。駄目らしい。

「そうか、こちらもか」

『柱』付属の一対の臓器も股間にモゴモゴと格納。
こちらは人体急所をガードする格闘技の技術として、訓練によって人間にも可能らしい。
暇な人は試してみては。

「これで問題なかろう」

「……大問題です」

「隠すべきものは隠したはずだが」

「股間に何も身につけてないことが、問題なんですよ!!」

「では、このような隠し方は無意味か」

再び股間からボロリまろび出るサンタナのサンタナ。やめろや。
大きくため息をついた静葉は、もはやサンタナの方を見ようともしない。
瓦礫ドームの端、彼女が隠れていた本棚の隙間から何かを引っ張り出してきている。

45 ◆.OuhWp0KOo:2020/08/07(金) 18:00:18 ID:???
カタカタカタカタ……

リズミカルに上下する縫い針、縫い合わされてゆく布地、
すべてが独りでに稼働し、静葉はそれらを両手で制御しているだけのように見えて、そうではない。
動力源は、静葉の脚力。ペダルを踏む力がベルトや歯車を通じて縫い針や布おさえを動かす力に変換されている。
足踏みミシンという、もはや日本では過去の遺物となった縫製機械が、ここでは絶賛稼働中であった。

紅魔館地上部から降ってきたのは瓦礫だけではなかった。
地上の部屋にあったであろう、足踏みミシンほか縫製道具一式、
それから住人の服がぎっしり詰まったタンスなどが、静葉たちの周辺に落下してきていた。
そしてサンタナが瓦礫ドームを作るのをよそに、静葉は密かにこれらを確保していたのだ。

顔が半分焼けただれた自分を向こうが女として見るかどうかはともかく、
静葉はあのむき出しの『柱』を前に冷静な対処ができる自信がなかった。
非常時とはいえ、自分の前で全裸で動き回ることを全く気にする様子もないサンタナの様子から、
静葉はこうなることを予想していたのだった。

足踏みミシンの軽やかで規則正しい駆動音は、恐怖と、動揺と、警戒心で乱れきっていた静葉の心を、いくらかだが鎮めてくれた。
こうしてミシンを回すのは、幻想郷で妹と慎ましくも神としての生活を送っていた頃の、静葉の日常だった。

豊穣を信仰の恩恵としている神は数多い。
数多くの豊穣神の中から敢えて自分を選んでくれた信者の為に、
穣子はお天道様が輝く限り働いた。信者である農民たちと共に。
そうして働きづめの妹の服は作業着として酷使され、破れたりほつれたりがしょっちゅうのことだった。
直すのは、紅葉のオフシーズンは大体家にいた私の仕事。
普段使っていたミシンは数十年前に無念塚で拾ったという、骨董屋から特価で手に入れた中古品で、
目の前にある紅魔館の備品たる美品とは比べようもないオンボロだったが、それでも静葉の作業を大層捗らせてくれた。
そういう訳で静葉にとって裁縫は手慣れたものだった。手慣れていくという過程すら記憶に無いほどにはるか昔から。
もしかして、自分はそういう神なの(だった)かも知れない、などと、自惚れめいたことを考えたりもしていた。

「できました」

静葉がサンタナに投げて寄越したのは、真っ赤な、T字型の細長い布。
越中ふんどしと呼ばれる下着の一種である。
着方は――教えるまでもなかった。
あのエシディシも(装飾はだいぶ派手だったが)腰に同様の装束を纏っていたのを思い出す。
赤いふんどしを締めたサンタナの佇まいは、まさに『鬼』あるいは『力人[チカラビト]』そのものだ。
このままの姿を石像にするだけで、立派な武神像、力士像の類として崇拝の対象となりそうだった。

「どうですか、着心地は……」

そういえば、ろくに採寸もしていない。目測で適当に作ってしまったが――

「問題ない」

「そう、では予備も作りますから……」

静葉が弾み車を右手に、両脚でペダルを踏み始め――

「……もう良いだろう。そろそろ、DIOについて教えろ」

46 ◆.OuhWp0KOo:2020/08/07(金) 18:00:52 ID:???
カタカタカタ、カタリ。

ミシンの針が止まる。
DIO、という言葉が耳に入った瞬間、息が詰まりそうになり、背筋を冷たい汗が滑り落ちた。

「そんなに恐ろしいか? そのDIOという存在が。
 一度オレは奴と戦った……だがスタンドいう妙な能力であしらわれ……お前と話せと言われた。
 お前が奴を恐れ、口を割らないというなら……奴以上の恐怖を与えてお前を殺す。俺のサンタナの名に懸けて」

このときようやく、静葉は自分が『詰んでいる』ことを悟った。
サンタナは決して善意から私を助けてくれた訳ではないのだ。
こいつの献身的な救助と馬鹿正直ともいえる態度で見過ごしていた、いや、意識に入れまいとしていた。
――この状況、静葉はすでに詰みだったのだ。
自分だけが出られない狭い密室に、勝ち目のない相手と二人きり。
DIOに与すると見られている私が知る限りを話したところで、見逃す訳がない。

「話せばこの場を出るまでは見逃してやる。
 俺に抵抗して脱出することが不可能なことくらい、理解しているはずだ」

――と思っていたら、あっさり見逃すとサンタナは宣言した。
多分、本気でこの男は見逃す。今までの言動から察するに、まるで『鬼』のように馬鹿正直な性格だから。
静葉は再びミシンに手を掛けた。
こうすることで、底知れぬあのDIOに惹かれてゆく自分の心をつなぎとめることができそうだった。

47 ◆.OuhWp0KOo:2020/08/07(金) 18:01:25 ID:???
かくして、あっさりDIOの手品の種は割れた。
サンタナがDIOと交戦した際の記憶(驚くほど詳細に記憶していた)を頼りに、
静葉が幻想郷で同様な能力を持つ者を案として挙げる。
それならば、とサンタナが矛盾点を示す。こうして――

「『数秒間の時間停止』……の確度が最も高い、か」

「博霊の巫女や道士の術の一種『零距離移動[テレポーテーション]』、
 サトリ妖怪や妖獣の得意とする『催眠術・化け術』の類に比べれば、てすけどね」

「くそっ……!」

サンタナが悔しげに地面を拳で打つ。
石造りの床にヒビが入り、振動で静葉と足踏みミシンが小さく跳ねた。

「悔しがっているのですか? ……むしろよく生きてましたね、貴方。
 時間を止める上に、あなたに匹敵するパワーとスピードを持つスタンド。
 その上本体は多少の傷はモノともしない吸血鬼。
 スタンドを斬れる剣があったとはいえ、全くの初見で突っ込んで生きてる方が普通じゃないです」

「だが、そういう能力が存在する事は既に知っていた……!」

既にサンタナは、DIOとの交戦の前に推理の材料を揃えていた。
こいしという少女を捕らえ、聞き出していた情報だった。
(世にも恐ろしい方法に違いないが、静葉は聞くまい、とひとりごちた)
静葉が提供した情報はわずかで、結論に至る道筋はほぼサンタナが築いた。
サンタナは単純だが、決して馬鹿ではない。
DIOとの戦闘を詳細に記憶していたことといい、非常に優秀な頭脳を持っている、といっていい。

「オレでない誰かが行っていればすぐにタネを見破り、対抗策を打っていたのだろうな……。
 ……だから俺は、一度、見捨てられたのだろう……」

「こいしを懐柔して操っていたことといい、DIOは、あまりに多くの人妖の恨みを買い過ぎています。
 いずれ倒されうる存在に違いありません。
 もし彼と組めは、彼が倒される過程で、私はボロきれのように使い捨てられて死ぬのでしょう……。
 ……それでも未だに、私は彼という存在に心が惹かれてならない」

パワー、スピード、不死性、時間停止という能力。どれをとっても高水準だが、それだけの存在。
静葉個人にはとても対抗できる存在ではないが、生き残っている幻想郷の住人達が手を組めば、奴はきっと倒される。
ここにいるサンタナたちの一族の力が加われば、それはもうほぼ確実だろう。
全員無事に、とはいかないのだろうが。
その程度の相手をなぜ恐れ、心惹かれるのか。
そもそもサンタナにしたって、敵として相対したDIOの
『静葉と話せ』という助言を素直に聞いてしまっているではないか。
――あの男の言葉が秘める強制力にも等しい『カリスマ』は正直言って、静葉には理解不能だった。
サンタナにとっても、そうなのだろう。
しばし流れる沈黙、そして。

「「……お前/貴方は、今までどうやって生きてきた」」

二人は同時に、言葉にしていた。

48 ◆.OuhWp0KOo:2020/08/07(金) 18:03:16 ID:???
「私はずっと、そう、記憶のある限りずっと、秋穣子という、最初の見せしめで殺されたあの子と暮らしてきました。
 穣子は秋の豊かな穣りを約束する豊穣の神として、私、静葉は秋の終わりを告げる紅葉の神として。
 誰が呼んだか、自称からだったのか、私達は『秋姉妹』と呼ばれていました」

「……コウヨウ、とは、何だ」

ああ、そこから説明が必要だったか、と静葉はごく簡単に、

「私の国の季節の巡りでは、穣りの季節である秋の終わりに、山の樹々の多くが赤や黄色に色づき、
 それから葉を散らします。その後にやってくる厳しい冬に備えて」

「なるほど、樹木にとっては霜や寒気でダメージを受けるくらいなら、散らしてしまおう、ということか。
 ……だがなぜ散る前に色づくのだ?」

「だから、その色を着けているのが私なんです」

「何のためだ」

「美しいとは、思いませんか。
 ……樹木全体を生かすため、春から秋まで太陽の光を浴び続け、
 樹々に栄養を与え続けてきた木の葉が、無残にただ散らされていくのは、忍びない。
 せめて頑張った見返りに、美しいといえる最期を与えてあげたい。
 まあ、散らしているのも私なんですけど」

「死を司る神、という訳か」

「そんな大層な存在だったら、私、もっと強いはずです。
 信仰の薄い私には、しょせん木っ端妖怪と大して変わらない力しかありませんよ」

「……で、秋の季節以外はお前は何をしていたのだ」

「家で穣子の帰りを待っていました。
 穣子は信者の畑を耕すために、冬以外は大体忙しくしていましたから」

「それは豊穣神の御業か? 単なる農業労働者ではないのか?」

「……本人の名誉のために、その言葉は使わないであげてください。
 とにかく、彼女は外で忙しく働いていたので、こういう服の繕いごとも、専ら私が担当でした」

49 ◆.OuhWp0KOo:2020/08/07(金) 18:03:54 ID:???
カタカタ、カタカタと今も静葉から響く足踏みミシンの音。
自然と思い出される、妹の記憶。
妖怪の山に新たな神社が出現して程ない頃の出来事を、静葉は思い出していた。

風の強い、月も星も見えない真っ暗な夜だった。
その年幾度も襲ってきた野分の雨風を耐え抜いた作物が、ようやく穣りを迎える時季のことだった。
その晩、穣子は丑の刻に差し掛かっても家に帰ってこなかった。
信者の畑の収穫作業を遅くまで手伝っていたのか、いや、それにしても遅すぎる。
あるいは採れたての作物を振る舞われて、信者の家に引き止められていたのか。
――それならば一旦家に帰って私にも一報を入れるように言いつけてある。

探しに出るべきか――外出の支度を整え、玄関の木戸に手を掛けたその時、
外からバンバンと叩かれる木戸。「お姉ちゃん、ただいま! 遅くなってごめんね!!」
いつもと変わらぬ穣子の声が聞こえ、私は胸をなでおろした。

木戸を開くと、そこには満身創痍の血みどろで、いつもどおりのケロリとした笑顔を浮かべる穣子がいた。
何があったと聞くと、武器を手にした賊が、集団で信者の畑の作物を根こそぎ奪いに来た。
だから闘い、叩きのめし、懲らしめて二度と他人の作物を奪わないと誓わせた、という。

「本当はバラバラにして肥溜めに叩き込んでやりたかったんだけど、
 『今の代』でそこまでするのはまずいかな―って」

「何言ってるのよ、穣子! 下手したら死んでたのはあんたよ!!」

全身に刻まれた切り傷、刺し傷はぞっとするほど深く、いくつもの銃創までも穿たれていた。
人間なら確実に死んでいる。死ななくとも、死ぬほど痛いはずだ。

「そこはほら、信者さんのためならエーンヤコラってやつで……。
 それに、信者の皆さんだってただ私の影で震えてたわけじゃないのよ?
 私が正面で踏ん張ってるところ、横合いから肥やしを塗った竹槍でワーーーッって、盗賊どもを……」

「武勇伝なんて話してる場合!? 穣子、あんたは私の家族でしょ!?
 信者なんて失ってもいいから、そんな危険なマネ……「そこは譲れないよ、お姉ちゃん」

「私、豊穣の神だもん。信者さんの畑だけは守らなくちゃ。……たとえ死んでも。
 神は和(にぎ)むだけであってはいけない。荒ぶる面を持ってこそ、神は神たりえるのよ。
 ここで逃げたら……やっぱり死んじゃうんだよ『豊穣の神・秋穣子』は……って、
 あいたた、もうちょっと優しくしてよ、お姉ちゃん」

静葉は肩の銃痕から菜箸で鉛弾を引っこ抜きながら、彼女の行く末を憂えた。

「ねえ、穣子。豊穣の神をこれからも続けるつもりなの?」

豊穣の願いを抱く人々は数多く、その分、豊穣神としての神格を持つ神も多く存在する。
例えば妖怪の山のもっと高いところにある、最近現れた守谷、なる神社の神はその神徳で
雨風を操って豊穣をもたらす上、戦いでも相当の実力を持つと聞く。
火縄銃や刀剣程度で武装した人間の賊など、瞬く間に一掃してしまうのだろう。

豊穣という信仰は、競争が激しく、彼女を上回る力を持つ神は数多い。
――大事な妹が命懸けで続ける必要はないのだ。豊穣神という存在としての秋穣子は。
だから、私と一緒に紅葉でも塗らないかと、静葉は勧めた。

「流石に怒るよ、お姉ちゃん。私は、一人でも私に信仰をくれる人がいる限り、信者と共に耕し続ける。
 神様って、そういう存在なの、わかるでしょ? 
 たとえ殺されても、そう在ろうとしなければ、本当に死んでしまうの」

彼女は、『豊穣の神・秋穣子』であろうとする限り、死を怖れない。
――だから、あの最初の会場で殺し合いを命じられた時に真っ先に奴らに突っかかっていったのは、必然なのだろう。
穣子はそこで終わるのは、運命だったのかもしれない――。

「……先程から、最初に殺されたあの娘の話ばかりのようだが」

「それだけ、長く一緒にいたんです……それぞれの『仕事』以外は、ほとんど血を分けた姉妹のような存在だった。
 だから…………!」

50 ◆.OuhWp0KOo:2020/08/07(金) 18:04:27 ID:???
「皆殺しに、して、優勝して……生き返らせなきゃって……」

「俺も、か?」

「はい……ここではない、どこかで、いずれ。思惑はともかく、私を助けたことにも礼を言います。
 だけど、サンタナ、あなたの命を……身を呈して助けてくれたあなたでさえも……」

「できるのか、そんな様子で」

「既に3……いえ、4人」

サンタナが小さく感嘆の声を上げた。
聞けば、決闘の横槍に始まり、正面切っての果し合い、
突然殺しをやめるなどと抜かした同盟相手の謀殺、DIOへの点数稼ぎに死にかけた者へのトドメと、
『最終的に勝てばよかろうなのだ』が信条のカーズが聞けばニッコリするであろう、
実にバリエーション豊かな手口。

それを実行したと語る静葉の酷い憔悴ぶりが、サンタナの目には奇妙に写った。

「……頭の中に響くんです。私が手に掛けた者たちの、怨嗟の声が」

「仮にも神である、お前がか? 亡者の恨みを恐れるのか?
 言葉が通じるとはいえ、異種を殺めることに罪悪感を覚えるのか?」

「…………」

「お前は、本当に『神』なのか?」

51 ◆.OuhWp0KOo:2020/08/07(金) 18:05:22 ID:???
答えに窮する静葉をよそに、サンタナが語りだす。

「……オレのことを話そう。
 確か、一番最後の『眠り』の時期だ。俺は現在でいうメキシコの地にいた。
 エシディシたちが東の大洋の先に、究極の生物とやらになる何かを求めて去っていった後だった』

「『眠り』の時期?」

「オレの種族は定期的に石となり、数千年単位の長い休眠期間を必要とする。
 そうして狩場が食い尽くされるのを防いでいたのだろう……。
 オレたちは、地上のどの生物より強く、長く生き、そして大食らいだった」

「まぁ、そんなことは今はどうでもいい。カーズたちに足手まといと見捨てられたおれは、
 一人メキシコで石柱と融合し、ほんのつい最近まで眠り続けていた。
 眠りの中、夢を見るようなうっすらとした記憶の中だが、確かに覚えている。
 おれは、人間どもに神として崇められていた」

どうして、と、静葉が尋ねる。

「眠っている間も、わずかだが栄養は必要だ。
 無意識のうちに、近寄った生物を捕らえて喰らい、そうしておれは生き永らえていた」
 時には人間も喰った……何の感慨もなく、な」

「人間を喰う石像……普通は近寄らないし、
 あわよくば破壊しようとする者もいたでしょうね」

「他の獣どもよりは頭の回る人間なら、そうするのが自然だろう。
 だが俺がそうして眠っているうち、周りに人間どもが集まり、街を築き、定期的にただの人間や、
 石仮面で加工された人間を、ただ石と化して眠りこける俺に提供し始めたのだ」

「畏れていたのね。あなたのことを。
 石になったあなたの姿は、人間たちには金剛力士のごとく立派に映ったことでしょう。
 さぞ立派な偶像だったことでしょうね」

「偶像?」

「祈りを、願いを、幻想を託す相手のこと。
 かつての人間にとって、世界は大きすぎて、理不尽に満ち溢れていた。
 だから世界と人間を幻想でつなぐ、何かが必要だった」

「だが結局……いくら人々の畏怖を集めても……かつての俺自身は空っぽだった。
 俺を崇め、贄を供給していた人間どもも、ある頃を境にいなくなった。
 疫病か、それとも外敵の襲撃か、とにかく俺を崇めていた者どもの街はある時を境に廃墟となった。
 ……空っぽの偶像など、崇め奉っていたからなのだろう。俺は、神、などではなかった。」

「神でした……あなたは。あなたの元で、あなたを慕う者たちによって、かつて一つの社会が築かれた。
 それだけで、私が羨む程に信仰を集めていた、神に違いありません」

静葉はふと思いつく。
ひょっとして、忘れられた神であったサンタナは、幻想郷に流れ着いていた可能性があったかもしれない――。

「だが、そんなことは、もはやどうでもいい状況が来てしまった。
 街の滅亡からしばらくして、俺は同化して眠っていた石柱ごと切り出され、
 ナチスなどという集団の砦の一室に押し込められていて……そこで目覚めた。
 見たこともない格好の兵士、初めて聞く言語、銃などという金属片を飛ばす面妖な武器。
 壁も天井も金属に囲まれている上、一枚だけ透き通った壁向こうから
 珍しい獣でも扱うように、寄ってたかってこちらをじろじろ観察する始末」

「……あなたは、科学のメスよって切り刻まれ、その神秘の一片までも跡形もなく剥ぎ取られ、
 分析し尽くされつつあった」

静葉の胸がズキリと痛む。
もはや紅葉は神の御業ではなく、冬に備えた樹木の口減らしの、その一過程に過ぎない。
それが人間の常識となってしまい、紅葉の神の存在は幻想となった。
そして穣りの元であるアンモニアを空気から合成できるようになり、豊穣の神の存在は幻想となった。
このことを思い出すと、心の臓がぎゅう、と締め付けられ、朦朧とする。
このサンタナも、神であった頃に捧げられた祈りは幻想と成り果ててしまったのだろう。

「脱出のために俺は抵抗した。兵士も、銃とかいう見覚えのない武器も、ものの数ではなかったが、
 そうだ、シュトロハイムとかいう兵士が、我が身を顧みずしぶとく食い下がってきた。
 そしてジョセフ・ジョースター。俺の皮膚と反発する妙な光を放つ男。
 妙な光……波紋とかいうそれも、やはり俺の命を脅かす程ではなかった。だが……」

「だが?」

「結局、俺はあの時……敗けていたのだ。奴らの策に掛かり、太陽の光で強制的に石化させられてな。
 あの瞬間ここに呼び出されていなければ、俺は、お前の言う通り、切り刻まれ、
 分析され尽くされて、そして死んでいたのだろう」

52 ◆.OuhWp0KOo:2020/08/07(金) 18:05:53 ID:???
「そして、この地で最初に出会ったのが、一対の大きな角を持ち、お前よりも更に小さな体躯と、
 だが腕力は俺と互角の『鬼』なる娘……伊吹萃香だった」

「……まさか、その『鬼』を……」

「ああ、喰い殺した……俺の体の構造を知らなかったせいだろう、
 あまりにあっけなく倒せた」

静葉は耳を疑った。仮に幻想郷の少女たちが本気で殺しあうとして、
まず優勝候補として挙げる『鬼』。それをあっけなく殺した、とは。

「そして、あと一人、億康とかいうスタンド使い……」

サンタナのキルスコアは2人。酷く悔しそうな声色は静葉より少なかったせいか?
だが、『鬼』を殺せたのは大きいし、不意打ちだまし討ちを含む静葉よりずっと激戦をくぐり抜けてきたはず。

「……悔しかった。捨てられたとはいえ、俺は、偉大な種族である……はずだった。
 それだけが、俺の支えだった……」

サンタナはその後も当然のごとく殺し合いに乗り、ブチャラティ、億康、ドッピオ、
そして静葉も知る紅魔の吸血鬼・レミリアらを襲撃する。
しかし結局、殺すことができたのは億康だけ。
彼らとは幾度も交戦を重ねるが、そのたびに撃退され、本来下位存在である人間や吸血鬼に敗北した、
という事実がサンタナに焦りを募らせた。
レミリアとブチャラティには遂に地霊殿まで追い詰められ、
どうにかレミリアと一騎打ちの形に持ち込むも、完膚なきまでの敗北を喫した、という。

「……他者との繋がり。あのレミリアという女吸血鬼は、俺には望めない精神の力で、種の壁を越え、俺を凌駕した。
 ……俺は同族からも見捨てられた、孤独な落ちこぼれ。敗北は必然だった。俺は……偉大な種族などではなかった」

「サンタナ、あなたは……」

「同情するのか? ……それとも、共感か?
 最初から何も持っていなかった者と、たった一つ持っていたものを不条理に奪われた者、
 どちらが不幸なのだろうな?」

「……そんなこと……」

「解るわけなかろうな。ともかく、俺には何もなかった。『サンタナ』という名前しか。
 だから『サンタナ』という名前を、力と恐怖をもってものどもの記憶に刻みつける。
 その一心で立ち上がった。そして同胞とも争いまでして……DIOに挑みにきたのだ」

「……それは、まるで……」

豊穣神である自分が自分であるために、命の奪い合いさえ辞さない――

「話に聞くお前の妹……秋穣子と、似たところがあるのかも知れん」

「穣子に――?」

神や妖怪は、人々の記憶から消え去ったときに本当の死を迎える。
神がその信仰を失ったときに、死を迎える、という在り方に最期まで忠実であり続けた、あの妹に――?

しばしの間、二人は沈黙する。
カタカタカタと、足踏みミシンの規則正しい音だけが響いた。

53 ◆.OuhWp0KOo:2020/08/07(金) 18:06:27 ID:???
ペダルを踏みながら、静葉は思考する。

――さて、『私が』本当に望むことは、何なのだろうか。優勝して穣子を生き返す?
そのためには――あの太田と、荒木に『お願い』しなければならない。
この殺し合いのことを何も憶えていない状態で、と丁寧に条件を付けて。
それで穣子のことは良しとする。
しかるのち、二人に復讐を遂げる。元の日常に帰り、ハッピーエンド。

「……ってなるかボケェ! なんであんな奴らに『お願い』しやなあかんのや!
 んなはんがい(腹立つ)ことできるか!! いらんわ!! ほんにはんがいで!!」

穣子をデモンストレーションとして殺した張本人に、記憶を消して生き返して欲しいとお願いする。
馬鹿か?! 穣子は――オモチャか?! あいつらの――そして、私の!!
私がそれを願っている時点で、私が穣子を玩具にしている――それもダッチワイフも同然に!
よしんば穣子は元に戻せても――私の負った罪と、
そして、私があいつらに一度でも頭を下げたという屈辱だけは! 未来永劫残り続ける!

『死者の復活も可能』という甘い餌に釣られていたが――戻れない。
穣子と共に過ごした、平穏で、ときどき血なまぐさい日常には――永遠に。
――そしてそれは穣子の復活の可能性の、完全な消滅を意味するのだ。
永遠の離別の悲しみ、怒り、後悔、そして喜び。ごまかしのない、本当の目的をようやく自覚できた喜びが。
ただただ叫びとなって、涙となって、静葉から溢れ出ていた。

――私はこの殺し合いを制し、太田と荒木に、復讐を遂げる。
  八百万の神の二柱、秋姉妹の、荒御魂[アラミタマ]を以て。
  ただ、それだけが、本当の望みだったのだ。

54 ◆.OuhWp0KOo:2020/08/07(金) 18:07:06 ID:???
「……やっと、収まったか」

ひとしきり声と涙を吐き出し終えた静葉を見て、サンタナが耳穴の中から耳たぶを引っ張り出した。

「騒がしいぞ。外に声が漏れていたらどうする……もっとも、こんな瓦礫の中の穴ぐらに入り込めるのは
 オレ達くらいのものだろうが……」(あの道具を持ったドッピオもいるけど)

「あー……ごめんなさい、そのことなんだけど」

真っ赤に目を腫らした静葉が、固形物に潜り込むスタンドを持つ、霍青娥について話す。

「……早く言え、クソッ……無理やりでもお前の口を塞いでやるべきだったか。
 神ともあろうものが、わんわん泣きじゃくったり、殺した相手の亡霊に怯えたり、
 お前、実はただの人間の小娘ではないのか?
 秋静葉、お前は……歪だ」

「こんな姿をしていても、私はれっきとした八百万の神の一柱、秋静葉よ。
 だけど……私の記憶にもないほどの大昔には、もっと別の、威厳ある姿と、超然とした精神を持っていたのかも。
 今の幻想郷で幅を利かせている神や妖怪は、ほとんど若い女の子の姿かたちをしているのだけど」

「不可解だな、だからDIOなどという輩に次々懐柔されているのではないのか?」

歪な存在――それはオレもか、とサンタナは内心でつぶやいた。
あの男、心の隙を突くのが異様に上手い。こうして静葉と会話するまではヤツの思い通りの展開ではないか。
それに、時に殺しにためらいを抱くようになったのは、サンタナも他人事ではない。
殺してしまえば、サンタナという名は記憶されない。
だが、恐怖を刻むには全力をもって、それこそ殺す気で相対せねばならない。
――自分だって、十分に歪な存在と成り果てている。

「……で、静葉よ。お前はDIOに付くか?」

「……付かない。私は八百万の神の一柱。和[にぎ]む善神としての顔も、
 荒ぶる悪神としての顔も、両方持って当たり前。あんなヤツに決めつけられた悪に成り果てる気はないわ」

「……だろうな。オレも付かん。奴は結局のところ、ただのペテン師に過ぎんようだ。
 このまま引き返して、主たちに笑われる方がマシというものよ。(一応、最低限の成果は得たしな)」

「そろそろ出ましょうか、サンタナ。出口、作れますか」

「猫草とやらのために残した穴を広げてやる。お前が通れる広さまでな。
 だが、覚悟しておけ。ここを出て次に遭ったとき、オレたちは敵同士だ」

「……覚悟の上、です」

「だが、静葉よ、少し待て。男でもせめて股間を隠すべきとは先程聞いた。
 だからお前の手製のふんどしも何着か貰い受けた。……女の場合は、肌の露出はどこまでがセーフなのだ?」

「え……」

静葉が視線を落とすと、そこには肌に引っかかるだけの赤いボロ切れと化した赤いブラウスとスカートの残骸、
そしてそれらの下からは質素な女性用下着が露わになっていた。
紺屋の白袴という諺があるが、まさに静葉の状況はそれだった。

55 ◆.OuhWp0KOo:2020/08/07(金) 18:07:46 ID:???
「……少し、待ってくれませんか」

静葉は、サンタナのふんどしの材料が入っていたタンスを再び漁り始める。
地上階から落ちて倒れたタンスの中には、まだ何着ものメイド服が残っていた。
紅魔館で働く(より正確に表現するなら、居着いている)妖精たちの体格は個体差が大きい。
小さい者は、操り人形ほどのサイズから、
大きな者は、人間の女性としては長身といえる銀髪のメイド長程度のものまで。
彼女らに合うよう様々なサイズのメイド服や下着が揃っており、静葉に合うモノも当然、あった。

静葉は適当にサイズの合いそうな下着とメイド服を見繕い、タンスから引っ張り出した。
青を基調としたメイド服の色遣いは静葉の趣味とは外れるが、贅沢は言っていられない。
それにどうせまた真っ赤に染めなければならないのだ。
サンタナの方を振り返ると、既に明かり取りに残していた天井の穴を拡張工事中のようであった。
人の頭程の直径しかないあの縦穴の中でどうすれば作業できるのか、穴からバラバラと瓦礫がこぼれ落ちてきている。

――ともかく着替えるのなら、今のうちだ。
ボロボロの靴と靴下を脱ぎ捨て、ボロ布未満となったスカートを引き剥がし、
そして速やかにドロと焦げ目で汚れた下着をズリ下ろす。
すると視線に入るのは、泥に擦り傷、火傷やアザで傷だらけの両の生足。
右足の甲には、あの男に小指で開けられた穴。
だけど、あの時の穣子のことを思えば大したことはない。
――まだ、歩ける。蹴りを撃てる。
――まだ、闘える。

きれいに洗濯された下着を身に着け、足元からスカートを引き上げた。


そのとき、

静葉は、

触れた。

56 ◆.OuhWp0KOo:2020/08/07(金) 18:08:17 ID:???
そのとき、

静葉は、

触れた。

股の間に。

ウジュルウジュル蠢く、生暖かい肉塊と、両腿にシルシルと巻き付く粘液質を帯びた触手を。


そして、その肉塊が無礼にも――股の間に、風呂や用足し以外でろくに触れたことも、

まして妹にも触れさせたことのない静葉の股の間に、

ぬるりと侵入してくるのを。


静葉の喉から、悲鳴が上がろうとして――声にならない。

なぜか脳裏に浮かぶのは、分厚い筋肉を覆う赤銅色の肌、

その肌に突き刺さるようにして覆う異形の装束、分厚い唇。


静葉は思いだした。この感覚は、あの『婚約』を強制させられた時と同じ。

しかし、その感覚をねじ込まれるのはあの時とは違う部位、いや、器官。

強制的に腰が前後し、膝が大爆笑し、首からブリッジの姿勢でのけぞり倒れ、

それでも未通だった器官を痛みなく無理やり開通させられてゆく感覚に、

静葉の腰は砕けてなお、みっともなく上下した。


そして侵入の感覚が収まったとき、静葉はせっかく穿いたスカートと下着がぐっしょり濡れているのに気づいた。

「敵襲か?」

静葉の倒れる物音を聞きつけたであろうサンタナが縦穴から飛び降りて来て、静葉と、その周囲を見回す。

見ないで――わからない――だけど、私の中に侵入[はい]られた。でも、今は私を見ないで――。

M字開脚のけぞり首ブリッジの姿勢のままで静葉はそう答えようとした。
だが、

『よう、サンタナ。この惨状でよく生きてたじゃないか――俺だよ。エシディシだよ』

静葉の口から出た言葉は、静葉のものではなかった。

57 ◆.OuhWp0KOo:2020/08/07(金) 18:08:56 ID:???
「おれは! おれは! おれは偉大な生き物だ……や、やられるなんて!」
「よくもッ! おおおおのれェェェェッ、よくもォォォォォこんなァァアアアーーーッ!!」

『紫の魔女』と『赤の魔女』そして、『爆弾魔のスタンド使い』。
ジョースター邸にて、彼らの決死の連携の前に、エシディシの肉体はオーバーヒートの末、爆発四散。
エシディシ自身、そこで"終わった"と感じた。
だが、気がついた時、エシディシは脳だけの状態で雪に埋もれていた。
あわよくば脳だけは切り離して、と最期の悪あがきを試みたのが功を奏し、
爆発の余波で割れた屋敷の窓から人知れず飛び出していたのだ。

しかし再び邸に忍び込むのはまずい。
エシディシとは違う新たな敵が入り込んでいたようで、仇たる集団の警戒度は未だ最大級。
そこで目をつけたのが、霧の湖越しとはいえ一番近い建物である紅魔館。
差し向けたサンタナかDIOの作り出した死体でも残っていれば儲けもの。
状態によっては乗り移って操ることもできるかもしれない。
脳から直接生えた血管をシュノーケル代わりに霧の湖を潜水して、
ようやっと対岸に泳ぎ着いた時に突如、紅魔館が崩落。

だがこれもエシディシにとっては幸運だった。
混乱に乗じてたやすく侵入でき、瓦礫の山の隙間をすり抜けることもたやすかった。
しかし瓦礫の山となってしまった以上、質の良い死体を見つけるのは骨だな、
(もう骨の一本も残ってないがな、ガハハ!)

『などと思っていたら、お前たちが地下でねんごろにしているのを見つけたのだ』

「エシディシ様が倒されるとは……」

『うむ、連中は何やら爆弾の解除について考察を行っているようでな、
 一見弱そうな奴らだったからあわよくば成果を奪ってやろうと思ったが、
 とんだ勇み足だったわい』

58 ◆.OuhWp0KOo:2020/08/07(金) 18:09:30 ID:???
『そういう訳で、今後はしばらくこの肉体[カラダ]で行動することにする。
 ただの人間よりマシとはいえ、本来の肉体とは比べ物にならんほど脆くて弱いがな。
 そういうわけで、しばらくはお前のことをアテにしてやるぞ、サンタナ!』

「……お待ち下さい、エシディシ様。」

『ん?』

「死体ならともかく、この肉体の元の持ち主、秋静葉の意志は確認しなくて良いのですか?」

『要らんだろ?』

"エシディシ"は大口を開けて喉奥から"死の結婚指輪"の掛かった血管を出して見せた。

『これがある限り、静葉は俺に逆らうことなどできんさ。
 まあ、こんなものなどなくとも、体内に侵入した以上、内側から直接喰ってやることなど容易いがな。
 この秋静葉の肉体をまるごと喰らっても元の肉体の再構成には全ッ然足りん。
 所詮はもっとマシな肉体への"繋ぎ"に過ぎんよ』

「……でしたら、エシディシ様。僭越ながらこのサンタナから一つ提案がございます」

『ほう?』

59 ◆.OuhWp0KOo:2020/08/07(金) 18:10:04 ID:???
「ぐはっ……」

サンタナの掌底が"エシディシ"の腹を捉えて軽々と吹き飛ばし、狭いドームの壁に叩きつけた。

「……まだ、続けますか?」

「くそ……腹はやめろ、腹は! "俺"がいるんだぞ!」

サンタナとの提案とはすなわち、『準備運動』。
"繋ぎ"に過ぎないとはいえ、元の肉体とはサイズも筋力も感覚も何もかもが違う肉体では
戦いどころか、普通に動き回ることも怪しいのではないか。
そこで、武器・能力なしでの模擬戦をサンタナが提案してきたのだ。

(しかし、こいつ、よもやこれ程弱いとはな……)

あれほど見下していたサンタナに、この肉体では手も足も出ない。
悔しいが、サンタナの提案どおりだ。
思いっきり手加減されていたと思われる掌底を肉体越しとはいえ"脳"に受けただけで、
"エシディシ"の意識は軽く朦朧としてきている。

『ちょっと! なに私の体勝手に奪ってるんですか! しかもあんなやり方で!
私の春[ロマンス]を、あんなっ、あんな形で散らすなんて!!』

エシディシのコントロールが弱まった所に、聞こえてきた"持ち主"の声。

『何百年も生きてる身でロマンスもクソもねーだろ……クモの巣張ってたぞ、お前の"入り口"。
まさかその歳で処女[おぼこ]だったとは、さすがの俺もドン引きものよ……』

『女の滅びた万年童貞種族がそれを言いますか!』

『オレたちは生殖のサイクルが違げーんだよ! あとオレは童貞じゃねぇ!
 女どもがいなくなる前にヤることヤッたこともあるわ!!
 あとさっきお前も喰った! 一生童貞確定なのはサンタナとワムウだけだ!』

『あんなのノーカンです、ノーカン! 脳だけに!!』

「エシディシ様! そして静葉! 話が、筒抜けだ!」

グロッキー気味で一人芝居を演じつつ立ち上がろうとしていた"エシディシたち"の前に、
サンタナが追撃を加えんと迫っていた。
『準備運動』のハズが、先程までとは違って心なしか殺気すら感じる。

『あ、やべぇ』

『やべぇ、じゃないですよ! 誰かさんが余計な地雷踏んだんじゃないですか!?
 あの勢いは殺しに来てるやつですよ!!』

60 ◆.OuhWp0KOo:2020/08/07(金) 18:11:04 ID:???
どうにか構えを取った"エシディシたち"にとって遥か遠い間合いから、サンタナのミドルキックが伸びてくる。
まともに胴体に受ければ内臓破裂は必至、腕で受ければ腕を折られ、
そのまま圧倒的なリーチ差から反撃不能の間合いで壁に叩きつけられ続けるのは必定。
(今のサンタナはそれくらいしてきそうだ)

――が、柱のように太いサンタナの脚は次の瞬間にぶおん、と空を切る。
"エシディシ"が大きく身を屈めつつ、ミドルキックを放った膝の下まで踏み込んできていた。
ボクシングでいう、ダッキングに似た回避動作。

「ちぃっ!」

だが、その程度はサンタナも計算済みの動き。先程までの『準備運動』で何度も見ている。
ミドルキックの軌道が急降下、"エシディシ"の肩口に降りかかる。
本気の蹴りではないが故、可能な動作。当然、ろくに威力は乗らないが、
そんな力のこもらない蹴りさえ、今の"エシディシ"には対処不能。

しかし――

『チェストォーーーーーッ!!』

"エシディシ"には防ぎようのないはずの蹴りは、"静葉"の『直上正拳突き』によって弾かれた。
その隙を見逃さず"エシディシ"は正拳突きを放った軸足でくるりとターン。
果てしなく遠かったもう一歩の間合いを詰め、バランスを崩すサンタナの懐にたどり着き――

『今だ、静葉!』

『このォーーーーッ!』

勢いに任せて飛び上がりつつ放った"静葉"の『直上正拳突き』は、
大の男が全体重を掛けてナイフを突き立てても傷つけられないサンタナの皮膚を、
逆袈裟に切り裂いたのだった。

61 ◆.OuhWp0KOo:2020/08/07(金) 18:11:57 ID:???
『そう慌てて食うんじゃねえよ。口の中が傷だらけでオレまで痛えんだから』

『では無理やり私の口を動かしてしゃべるのやめてもらえませんか』

"静葉とエシディシ"は、そんな一人芝居を演じつつひたすら揚げ鶏を口の中に詰め込んでいた。
『基本支給品』の中の食料としては、間違いなく(カロリー的には)大当たりの部類であるこれは、
エシディシがジョースター邸から逃げ延びる際に『紙』に封じて持ってきたものである。
パーティーバーレルなどと銘打たれた厚紙の桶にたっぷり詰め込まれた味付け鶏の唐揚げを
静葉は数分でぺろりと平らげた。(あのパパラッチ天狗などが見ればプッツンモノの光景だろう)

『これで全部ですか?……なんだかさっきから妙にお腹が減るんですけど……。
 あとこの"竜田揚げ"って料理、美味しいですね』

若干はしたないと思いながらも骨や指をしゃぶるのを止められない静葉(あの籠り天狗などが見れば卒倒モノの光景だろう)
が聞くが、エシディシは首を横に振った。珍妙な一人芝居である。
先程は脳内で会話できていたというのに。

『ま、妙に腹が減るのは仕方ねえやな……どうにかして拾っといて正解だったぜ
 高度に発達した脳ってのはエネルギーを喰う器官だからな。
 オレの分まであんたが口で食わなきゃなんねぇ。面倒だな、口で喰うってのは。
 内臓での消化・吸収はある程度手伝ってやれるが。
 だが……味を感じながら食べるってのは、久々だったな。悪くねぇ』

「それで、エシディシ様は静葉をどうされるおつもりで?」

"静葉"の拳によって刻まれた、逆袈裟の傷跡が未だ胸に残るサンタナが問う。

『そうだな、当分はこのまま"共存"する。戦いの際は、オレが体を動かし、作戦も練るが、
 拳や蹴りはお前が、お前の意思で放つのだ……それで良いな、静葉』

『……ええ』

静葉の肉体を乗っ取っただけでは、"エシディシ"は限りなく無力な少女に過ぎない。
"闇の一族"の皮膚にさえ傷をつけうる拳は、"静葉"の放つ拳でなければ放てない。
一方、戦闘者としての経験が圧倒的に不足している"静葉"にとって、
"エシディシ"の豊富な戦闘経験は貴重だ。
"死の結婚指輪"でイニシアティブを取られている現状、エシディシに従う他はないが、
そうでなかったとしても"静葉"は同じ選択を取っただろう。

「……そうですか」

"安堵"の感情が籠もっていることがありありとわかる声色だったが、
生憎サンタナの辞書には"安堵"という言葉はまだ記されていないのだった。

62 ◆.OuhWp0KOo:2020/08/07(金) 18:12:29 ID:???
【C-3 紅魔館 地下大図書館/夕方:放送直前】

【サンタナ@第2部 戦闘潮流】
[状態]:疲労(中)、全身に切り傷、胴体に逆袈裟の切り傷(止血済み)、再生中
[装備]:緋想の剣、鎖、越中ふんどし(赤)
[道具]:基本支給品×2、パチンコ玉(17/20箱)、ふんどし(数着)
[思考・状況]
基本行動方針:自分が唯一無二の『サンタナ』である誇りを勝ち取るため、戦う。
0:エシディシ&秋静葉に同行する。
1:戦って、自分の名と力と恐怖を相手の心に刻みつける。
2:自分と名の力を知る参加者(ドッピオとレミリア)は積極的には襲わない。向こうから襲ってくるなら応戦する。
[備考]
※参戦時期はジョセフと井戸に落下し、日光に晒されて石化した直後です。
※波紋の存在について明確に知りました。
※キング・クリムゾンのスタンド能力のうち、未来予知について知りました。
※緋想の剣は「気質を操る能力」によって弱点となる気質を突くことでスタンドに干渉することが可能です。
※身体の皮膚を広げて、空中を滑空できるようになりました。練習次第で、羽ばたいて飛行できるようになるかも知れません。
※自分の意志で、肉体を人間とはかけ離れた形に組み替えることができるようになりました。
※カーズ、エシディシ、ワムウと情報を共有しました。
※DIOの能力について、『数秒間の時間停止』とアタリをつけました。
※幻想郷の鬼についての記述を読みました。
※流法『鬼の流法』を体得しました。以下は現状での詳細ですが、今後の展開によって変化し得ます。

・肉体自体は縮むが、身体能力が飛躍的に上昇。
・鬼の妖力を取得。この流法時のみ弾幕攻撃が放てる。
・長時間の使用は不可。流法終了後、反動がある。
・伊吹萃香の様に、肉体を霧状レベルにまで分散が可能

【秋静葉@東方風神録】
[状態]:自らが殺した者達の声への恐怖(ある程度緩和)、顔の左半分に酷い火傷の痕
エシディシの『死の結婚指輪』を心臓付近に埋め込まれる(2日目の正午に毒で死ぬ)
[装備]:紅魔館の一般メイド服(清潔なものに着替え直しています)、猫草、宝塔、スーパースコープ3D(5/6)、
 石仮面、フェムトファイバーの組紐(1/2)、エシディシ(腹部)
[道具]:基本支給品×2(寅丸星、ナズーリンのもの。食料ある程度消費)、不明支給品@現実(エシディシのもの、確認済み)
[思考・状況]
基本行動方針:荒ぶる神の御魂として、穣子を無下に殺された怒りを叩きつけるために戦う。
0:頭に響く『声』を受け入れ、荒御魂と成る。
1:エシディシに同行する(強制)。
2:DIOの事は割とどうでも良くなってきた。
3:二日目の正午までに、エシディシの死の結婚指輪を何とかする。
  (腹部に寄生中のエシディシに除去させるか、どこかに残っているであろう鼻ピアスの中の解毒剤を確保する。)
[備考]
※参戦時期は少なくともダブルスポイラー以降です。
※猫草で真空を作り、ある程度の『炎系』の攻撃は防げます。
※名簿のジョースター一族をおおよそ把握しました。
※プッチ、ディエゴ、青娥と情報交換をしました。
※腹部にエシディシの脳が寄生しています。
 ・行動のイニシアティブはエシディシに握られています。
 ・しかし、静葉の意思でないと静葉の本来のパンチ力やキック力は発揮できません。
 ・消費カロリーが増え、すぐにお腹が減ります。
 ・食品の消化吸収はエシディシが助けてくれます。


【エシディシ@ジョジョの奇妙な冒険 第2部 戦闘潮流】
 [状態]:脳みそ・眼球・触手
 [装備]:秋静葉
 [道具]:なし(実質、秋静葉と共有)
 [思考・状況]
 基本行動方針:カーズらと共に生き残る。
 1:DIOに会いに行くか、一旦廃洋館に戻るか?
 2:神々や蓬莱人、妖怪などの幻想郷の存在に興味。
 3:レミリアへの再戦欲(この体じゃ無理っぽいな)
 4:地下室の台座のことが少しばかり気になる。
 5:『他者に変化させる、或いは模倣するスタンド』の可能性に警戒。(仮説程度)
 [備考]
 ※脳みそと眼球と触手だけの状態で秋静葉の腹部に寄生しています。
  行動のイニシアティブはエシディシが握っていますが、戦闘力の観点から秋静葉に行動権を譲ることもあります。
 ※カーズ、ワムウ、サンタナと情報を共有しました。
 ※ジョナサン・ジョースター以降の名簿が『ジョジョ』という名を持つ者によって区切られていることに気付きました。
 ※主催の頭部爆発の能力に『条件を満たさなければ爆破できないのでは』という仮説を立てました。
 ※幻想郷の鬼についての記述を読みました。
 ※主催から見た生死判定は、次回以降の書き手さんにおまかせします。


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