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【765・876】仮眠室・個室6号室【346・ML・315】
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>>512
危なかったぁ……
気付いたら隅に追いやられてるんだもん
油断ならないよね、本当に。
（単純なフィジカル面では恐らく負けてはないのだけど）
（逃げる方向を見事に誘導された、その手腕には舌を巻く）
（とはいえ状況は相変わらずこちら有利）
（咄嗟の機転を利かせて、プールから上がるという逃げ道に活路を見出す）
ふふーん、残念でした♪
（余裕ぶって、プールサイドから見上げる千秋ちゃんを見下ろしながら）
（奪い取っている水着のトップをくるくる回しつつ）
（今の千秋ちゃんは上半身ヌード）
（髪をまとめているから髪ブラなんていう手も使えない）
（元々大人用プールだから水深はそこそこあり、直立してても胸元まで水位があって）
（光を反射して揺らめく水面がうまくぼかしてくれているけど）
（プールサイドにあがるということはつまり、自らさらけ出すことと同義）
（千秋ちゃんにそんな選択肢は取れないだろう、という慢心）
（しかし、その慢心がすぐに災いに変わっていく）
えっ、えっ…？
（自分がそうしたように、梯子に手をかけ登り始める）
（状態が状態なのに、一切隠さずに一段一段ふみしめ登ってくるのを見て思わずたじろぐ）
（羞恥心とかそういうのじゃない）
（あくまで悪戯をした私をそのままにさせないという、強い執念に突き動かされている）
やば……に、逃げなきゃ――うひゃっ……！？
（その姿を見るなり踵を返し、走りだそうとした瞬間、ずりっ、と音を立てて足が滑りかける）
（転倒寸前に体勢を立て直せはしたものの……）
（そう、今はプールから上がったばかりで全身びしょ濡れ）
（そんな状態で走ろうとしようものなら、滑ること必至）
（何より、壁面にラミネートされた貼り紙があるではないか。「危険ですのでプールサイドは走らないで下さい」と）
（大の大人が子供の様にプールサイドを駆け回るわけにもいかず、じりじりと後退することしかできず）
【お待たせしましたー】
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