したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。

カオスロワ避難所スレ

1 ◆nkOrxPVn9c:2011/10/28(金) 01:14:02
話は本スレかこちらに投下してください

760考古学INカオスロワ 修正:2012/11/12(月) 18:09:53 ID:/efQD.bg
よく考えればマインクラフトだと収穫した鉄鉱石をそのまま加工するのはかまどないと無理だった
結月ゆかりの持ち物に

かまど@Minecraft
石炭@Minecraft×99 を追加で

761吐き気をもよおす邪悪とはッ!:2012/11/12(月) 22:34:05 ID:1OVGgu/c
「このナイフはッ うおおおこのナイフはッ!!
 このナイフは、君が遠坂凛のとうさんに突き立てたナイフだァーッ!!」
「ウギャアアア――ッ!!」



【言峰綺礼@Fate/Stay night 死亡】



「ううッ……許せない! 他人の父親の命を奪うなんて、到底許されることではないッ!」

 195センチの巨体を怒りに震わせ、ジョナサン・ジョースターは言った。
 今しがた刺し殺したこの男は、あろうことか、小学生の少女から、最愛の父親を奪っていたのだ。
 父親を殺される哀しみを、ジョナサンは誰より知っている。
 宿敵に父親を奪われた痛みを、誰よりも肌で感じている。

「到底紳士などとは呼べない悪行だッ! ぼくは決して許さないぞ!」

 だからこそ、ジョナサンは奮起した。
 必ずや世の父親殺しを、一掃せんと決意した。
 右手にアゾット剣を握り締め、ジョナサンは行動を開始した。

「このナイフはッ うおおおこのナイフはッ!!
 このナイフは、君がライオネット蒼摩のとうさんに突き立てたナイフだァーッ!!」
「え、いやそんなの知らんし……ギャヤアア――ッ!!」



【雀蜂のソニア@聖闘士星矢Ω 死亡】



【一日目・2時00分/日本・名古屋】

【ジョナサン・ジョースター@ジョジョの奇妙な冒険】
【状態】健康
【装備】アゾット剣
【道具】支給品一式
【思考】
基本:他人の父親を殺した者を成敗する
1:それ以外に関しては、紳士的な行動を心掛ける

762青波の逆襲:2012/11/13(火) 01:14:45 ID:S6asV9pQ

「そのイチローってそんなすごい選手なのか?」
「クロえもん君、ほんと何も知らないでやんすね……」
「……イチローさんは本当にすごい選手なんだ……!」

 イチローのレーザービームで半壊した甲子園球場。
 川崎はイチローの凄さ(全盛期含む)を特にクロえもんに重点的に教えた。

「でも、そんな人がこんな殺し合いに乗ると思うか?
 俺には今のボールも『一緒に野球やろうぜ!』って風に見えたぜ!」
「だろ?」
(その理屈はおかしいでやんすよ……)
「そのイチローって人が俺たちの仲間に加わってくれれば、野田総理も野球してくれるはず……!」
「あと六人か……」
「……オイラはベンチウォーマーでいいでやんすよ。
 それよりもオイラの家でガンダーロボSEEDの全話視聴会を……」
 
 矢部の矢部ンチ発言が出たところで、また新たな野球戦士の影が!
 しかも、二人である。

「イチローのレーザービーム……久々に見たづら」
「危ないですよ、殿馬さん……」
「貴方達は?」

 彼らは別世界だが、イチローと共に戦った者達だった。
 所謂、青波。ブルーウェーブ。

【一日目・2時/日本・神戸】

【川崎宗則@現実?】
【状態】健康
【装備】バット、ボール、グラブ
【道具】支給品一式
【思考】基本:イチローを倒してでも、マリナーズに連れ戻す
1:戦力を集める
2:イチローがいるだろう、東京に向かいたい

【クロえもん@ドラベース ドラえもん超野球外伝】
【状態】健康
【装備】バット、ボール、グラブ
【道具】支給品一式
【思考】基本:野田総理に野球で挑んで勝つ!
1:最低でも四国アイランドリーグが出来るくらいの仲間を集める
2:イチロー選手を仲間に引き入れたい

【矢部明雄@パワプロシリーズ】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】不明
【思考】基本:生き残るでやんす
0:猪狩選手の弟の進君、交通事故で死んだんじゃ!?

【殿馬一人@ドカベンシリーズ】
【状態】健康
【装備】バット、ボール、グラブ
【道具】支給品一式、グランドピアノ@現実
【思考】基本:生き残る
1:イチローと合流したい

【猪狩進@パワプロシリーズ】
【状態】健康
【装備】バット、ボール、ミット
【道具】支給品一式、野球マスクのマスク@パワポケ
【思考】基本:殺し合いを止める
0:兄(猪狩守)が心配
1:知り合いとの合流

763不幸な少年と霊媒師:2012/11/13(火) 20:40:19 ID:rx1wtjYs
ハクが急性アルコール中毒で死亡し、レンが一人暴走する車に取り残されてから二時間。
未だ走り続ける装甲車の中には、虚ろな目でハンドルを握るレンの姿があった。

「俺が……俺が何したって言うんだよ……」

二時間前。
ハクが死んだ後、レンは何よりもまず運転席から死体をどかすことを優先した。
ハクの死が悲しくなかったわけではないが、ひとまずこの車を止めなければ自分まであの世行きだからだ。
どうにか死体をどかし、急ブレーキの衝撃に備えながら、レンは力いっぱいブレーキペダルを踏み込んだ。
だが――装甲車はいっこうに減速する気配を見せず、それどころか変わらぬスピードのまま人を、物を撥ね飛ばしていた。
それが意図的かそうでないかはわからないが、ハクに支給されたこの装甲車は欠陥車だったのだ。
どうして俺ばかりこんな目に。レンは自身の不幸を嘆かずにはいられなかった。

そして、現在。
依然として装甲車は暴走を続けている。
レンはなんとか被害を最小限にしようと努めるが、何せレンはまだ子供だ。運転経験なんてロードローラーくらいしかない。
高速で走る装甲車を満足に制御できるはずもなく、撥ね飛ばした人の数は三桁から先は数えてもいない。
もちろんその間、レンは幾度となく車を止めようと試みた。
だがどれだけペダルを踏んでもブレーキはきかず、減速させようと壁に車体をぶつければ壁の方が崩れる始末。打つ手なしだ。
もういっそ、自分もこの装甲車のように狂ってしまった方が楽かもしれない――そんなことをレンが思った瞬間のことだった。

「ボハハハハハーッ!」
「っ!?」

突如響いた、耳をつんざくような奇声。
レンは驚いて声のした方向に視線を向け、再度驚愕する。
いつの間にか、一台のオープンカーが装甲車の隣を並走しており――その運転席には、レンの知る顔があった。

「ドン・観音寺さん!?」
「無事かねボーイ!」

ドン・観音寺。
ドレッドヘアにサングラス、狂ったファッションセンスが特徴的な、自他共に認めるカリスマ霊媒師だ。
看板番組『ぶらり霊場突撃の旅』は毎回25%超えの高視聴率を誇り、レンも何度か共演した経験がある。
そのドン・観音寺が、何故ここにいるのか。

「か、観音寺さん! この車、ブレーキが……」
「安心したまえボーイ! 状況はだいたい把握している! 私の車に飛び移るのだ!」
「ええっ!?」

飛び移る――幸いなことに装甲車のドアはスライド式だったため、並走するオープンカーとの距離は大したことはない。
しかしうまく乗り移ることが出来ればいいが、この速度だ。失敗すれば確実にミンチより酷いことになるだろう。
香港映画のアクションスターでもない自分に、果たしてそんなマネができるのか。

「私のドライビング・テクニックを信じたまえ! 命に代えても、このドン・観音寺がユーを助けてみせるっ!」
「……っ!」

このまま暴走車に乗っていてもどうにもならない――レンは、覚悟を決めることにした。

764不幸な少年と霊媒師:2012/11/13(火) 20:42:02 ID:rx1wtjYs
 






人気の無い駐車場に、二人の人間を乗せたオープンカーが停車する。
助手席から降りたレンは、数時間ぶりに踏み締めた動かない地面に、そのありがたみを実感する。できることならもう車には乗りたくない。

「……ふう。人間、死ぬ気になれば何でもできるんだな」
「うむ……だからこそ一度死んだ彼ら――バッド・スピリッツは恐ろしいのだよ」
「観音寺さん……ありがとうございました」

運転席に座る観音寺に、レンはあらためて先ほどの救出劇の礼を言う。
飛び移る際に多少の打撲こそしたものの、あの男――虐待おじさんにされたことを思えば、この程度の怪我は気にならない。
さすがに持っていく余裕がなかったため、装甲車がハクの遺体を載せたまま暴走を続けていることは気がかりだったが、レンにはもうどうしようもなかった。

「気にすることはないボーイ! 助けを呼ぶ声に応えるのがヒーローの使命なのだから!」

そう言って、観音寺は両腕をクロスさせ『ボハハハハー!』と笑う。
殺し合いの最中だというのにあまりにもいつも通りな観音寺の姿に、レンはわけもなく安心させられる。
レンにとってはバトルロワイアルが始まって以来、はじめての心から安らげる時間だった。

「あ……安心したら、なんだか眠気が……」
「疲れたのだろう。私が周囲を見張っているから、ボーイは助手席を倒して少し眠りたまえ」
「ありがとうございます……あ、その前に一つだけ」
「ム?」

レンには一つだけ疑問があった。
何故、観音寺はああもタイミングよく、自分を助けに現れることができたのだろうか。
状況が状況だったためスルーしていたが、観音寺は明らかにレンが装甲車に乗っていることを知っていたように思える。
そんなことをレンが尋ねると、一瞬の間を置いて観音寺は叫ぶ。

「……ボーイ、それは私がヒーローだからだ!」
「……そうですか」

別に今じゃなくてもいいか。
レンは目を閉じ、しばらく体を休めることにした。

765不幸な少年と霊媒師:2012/11/13(火) 20:43:50 ID:rx1wtjYs







「……許してくれ、ボーイ」

レンが完全に眠りに落ちたのを確認すると、観音寺は一人贖罪の言葉を呟いた。
観音寺はレンに嘘をついた。彼がレンを助けに現れることができたのには、理由があったのだ。

『――誰でもいい。レンを、私の家族を、助けてください――』

一時間ほど前に聞いたスピリッツの声を、観音寺は思い出す。
それは祈りにも似た、人並み外れた霊圧感知能力を持つ観音寺ですら聞き逃してしまいそうなほどに微かな囁きだった。
その『声』によって観音寺はレンが危機的状況にあることを知ったのだが、それを正直にレンに明かすわけにはいかなかった。
観音寺は、その『声』の主が誰なのか気付いている。彼女とも、観音寺は共演したことがあったから。
そして、観音寺の霊力がその『声』を捉えたということは、彼女はもうすでに――

「嘘をついてすまないボーイ……私にはどうしても、今のユーに真実を話すことはできないのだ……」

観音寺の目から見て、レンは明らかに疲弊していた。それは小さな体のあちこちに刻まれた数々の傷からも明らかだ。
心身ともに傷ついた今のレンに彼女の死を伝えることは、レンにトドメを刺すも同然だった。
だから、たとえ後でどんな罵りを受けようが、少なくともこの殺し合いが終わるまでは、観音寺はレンに真実を隠すことにした。
きっと彼女も、そう望んでいるだろうから。

「レディ……ユーの家族は、私が絶対に守ってみせよう。だからどうか、安らかに眠りたまえ――」


【一日目・6時00分/日本・群馬県】

【鏡音レン@VOCALOID】
【状態】睡眠中、恐怖、超疲労
【装備】なし
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】
基本:生き延びて家族と再会する
1:KAITOとミクとなんとか連絡を取る
2:ZZZ…

【ドン・観音寺@BLEACH】
【状態】健康
【装備】超スピリッツ・ステッキ @BLEACH
【道具】支給品一式
【思考】
基本:殺し合いを止める
1:レンを守る
2:他の家族も探し、守りたい

※弱音ハクの死体を載せた装甲車がどこかを暴走してます

766ホモ特有の包囲網:2012/11/13(火) 21:21:49 ID:fjIG/TSY
「ぬわぁぁ〜ん疲れたんもおぉぉぉぉん」

いつも疲れてんなこいつ。
そんな汚いステロイドハゲのこの男は田所、またの名前を野獣先輩である。
彼はアイスティーwith睡眠薬を片手に殺し合いの地を奔走していた。

「支給品がこれ(アイスティー)じゃ殺し合いになんねぇんだよ。
やめたくなりますよ〜殺し合い〜」

彼に支給されたのはなんとアイスティーと睡眠薬。
以前遠野を昏睡レ…両想いになるために使ったものである。
せいぜい昏睡レイプできる程度だろう。
彼は殺し合いに対してやる気を失っていた。

「まぁ多少はね?
人殺しはしてはいけない(戒め)。それ一番言われてるから。
それを強要する総理大臣は人間の屑、はっきりわかんだね。じゃけん対主催しましょうねぇ〜」

後輩をレイプする奴が人間の屑を語るのはどうかと思うのだが。
そんなこんなで田所はバトルロワイヤルの破壊を決意したのであった。


     _________            ,.-‐┬‐┬ァ l
        ̄`ー、_   l::::::::}ヽ       l l -ニ、__l_;:='/  ',  ←反逆を決意する男の眼光
             `ー┴‐'"´        l l \ ー─‐    i




「と、なると遠野が心配だな…MUR先輩とKMRも。AKYSさんは…心配いらないっすね。
まずはこいつらと合流………ん?」
「いたぞ!野獣だ!!」
「殺せぇ!!」
「ファッ!?」

田所がプランを練っていたところ、突如大人数が現れた。

「よくも私たちのアニメを汚したな!殺す!!」
「誰がいつお前の妹になったんだ!ふざけんな!!」
「私も野獣妹とか言われて迷惑してるんです!」
「待てコラガキ!」
「ポッチャマ!!」
「どこがお前と似てるんだ!思い違いもいい加減にしろ!!」
「どれだけの他のジャンルに迷惑かけてると思ってるんだ!」
「ヴォー…」

女子高生だったり男だったり…もはや人間じゃなかったり。
様々なキャラの混じった大人数がそれぞれ武器をもって田所に襲い掛かってきたのだ。
意味不明な怒号が聞こえてくるが、どれも田所には覚えが無いものだった。

「逃げなきゃ…(使命感)」

いくら迫真空手を習っているとはいえ武器を持った大人数と戦うのは無理である。
AKYSだったら…馬鹿野郎お前AKYSは勝つぞ!
田所は全速力で逃げ出したのであった。

【一日目・4時00分/日本・東京都下北沢】
【るん@Aチャンネル】
【トオル@Aチャンネル】
【ユー子@Aチャンネル】
【ナギ@Aチャンネル】
【ユー子@Aチャンネル】
【伊吹萃香@しゅわスパ大作戦】
【吉川ちなつ@ゆるゆり】
【博麗霊夢@クッキー☆】
【ポッチャマ@ポケットモンスター】
【長友佑○@現実】
【北島○介@現実】
【伊藤○な恵@現実】
【ニコ厨@現実】
【スローロリス@現実】
【状態】大勢
【装備】いろいろ
【道具】いろいろ
【思考】
共通思考:野獣先輩を殺す
※上記以外に他にも誰かいる可能性が微粒子レベルで存在する…?


「Foo〜↑大丈夫みたいっすね」

田所は下北沢の住宅街の民家の陰に隠れてやり過ごしていた。
だが今度見つかったら…そう思い、ため息をつく田所であった。

「これもう(生き残れるか)わかんねぇな」

【一日目・4時00分/日本・東京都下北沢】

【田所@真夏の夜の淫夢】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】基本支給品一式、アイスティー、睡眠薬、不明支給品
【思考】
基本:バトロワの破壊
1:遠野や迫真空手部員との合流

767組み合わせに他意は無い:2012/11/14(水) 00:44:25 ID:ljgmU2F6
「ちんちん、ちんちん、ち〜んちん〜♪」

バトルロワイアルが開始して早くも六時間が経過した。
この六時間でどれだけの人々が死んでいったのだろう。街中ではあちらこちらに死体が転がり、ツキジめいた光景が広がっている。
そんな非日常的な空間を、歌を歌いながら平然と歩く一人の少女がいた。

「ちんちん〜、ちん〜ちん、ちんちんち〜ん♪」

背中から羽を生やしたその少女の名は、ミスティア・ローレライ。夜雀と呼ばれる妖怪だ。
バトルロワイアルに興味のないミスティアは、この状況でもいたって普段通りに
『ちんちん、ちんちん』と人を鳥目にしてしまう歌を歌いながら、町を徘徊していた。
なお、先ほどから頻出する『ちんちん』は夜雀特有の鳴き声であり、別にいかがわしい意味ではない。

「ちん、ちん、ち〜んちん、ちん、ちん」
「そこの君っ! 君だよ、君っ!」
「ちんっ!?」

いきなり上空から発せられた大声に、ミスティアは反射的に空を見上げる。
すると、なんと赤い巨大ロボットがこちらに向かって降下してくるではないか!
いったい何が起きているのか。ミスティアが困惑しているうちに、巨大ロボットは無事道路に着地し、そのコックピットハッチを開く。
ロボットから降りてきたパイロットは――なんというか、全体的に黒い男だった。
声から壮年の男性だということはわかるが、逆に言えばそのくらいしかわからない。
幻想郷にいる宵闇の妖怪だって、ここまで黒くはないだろう。近づいてくる相手に、ミスティアは鋭く尖った爪を向けて威嚇する。
すると、男性は慌てて弁明を始めた。

「ま、待ってくれたまえ! 私は怪しい者ではないんだ!」
「……何か私に用でも?」
「うむ。私はこういう者なのだが」

男性が懐から一枚のカードを取り出す。
すわスペルカードかとミスティアは身構えるが、よく見れば何の変哲もない名刺だ。
名刺には男の名前と、役職が書かれている。

「……芸能プロダクションの社長?」
「君の歌声にティンときた! アイドルをやってみないかね!」
「ええええっ!?」

【1日目・6時00分/日本・神奈川】

【高木社長@アイドルマスター】
【状態】ティン!
【装備】リグ・コンティオ@機動戦士Vガンダム
【道具】支給品一式
【思考】
1:ミスティアをスカウトする

【ミスティア・ローレライ@東方project】
【状態】健康
【装備】
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】
1:アイドル……?

768線路上の歌姫:2012/11/14(水) 21:06:50 ID:CDnnMQvo
「それにしても……殺し合い以外の面でも、色々と戸惑うことばかりですねえ」

ペガサスに跨りながらパソコンの画面を見る紫の着物姿の男、という、文字で説明するとわけのわからないものが空中を飛んでいた。
ピンクの死を受け入れながらも、突然の六代目円楽襲名や「ボーカロイド」という聞きなれない単語に戸惑う六代目円楽は、とりあえず支給品のノートパソコンを開いて無線RANでインターネットに接続した。
とりあえず情報を集めなければ、この時代ではやっていけそうにない。
まず調べたのは笑点のページ。ピンクの言う通り、司会者はあのジジイになっており、新メンバーも加入していた。
皆は無事だろうか。それにしても、サイトに顔写真の載っているピンクとは二度と共演することはないかと思うと、流石に涙が出そうになってくる。
その気持ちを抑えるためにページを閉じ、次には例の危険人物の情報の集まった掲示板を開いた。
しかし、読み進めるうちに妙なことに気がついた。さっきまでは気がつかなかった違和感がある。

(もしかしたら、さっきの女性の言っていたこともあながち間違いじゃ……)

その時、ペガサスが激しく嘶いた。円楽に何かを知らせようとしているらしい。
パソコンから目を離し、眼下を見た円楽は驚嘆した。
線路の中央に一人の少女が倒れていた。それも動けないようだ。良く見るとそばにマンションがある。どうやらそこから落下したらしい
悪いことには、一台の電車がそこを間もなく通過しようとしていた。
是非も無い。一人と一頭は、すぐさま急降下を開始した。
少女も電車の接近に気付いて逃げようとするが、足を痛めて立てないようだ。

(間に合ってくださいよ……)

間一髪、というタイミングで天馬は少女の服の襟を咥え、電車をかわして空へと舞い戻った。


「つまりはこういうことですか? KAITOと初音ミクという二人が残虐な振る舞いを行っているというのは真っ赤なデタラメ、何者かの姦計だと?」
「うん、そうに違いないんです!! そんなの何かの間違いですから!!」

数十分後。
線路上から助けた少女、鏡音リンと円楽が情報交換をしていた時、必然的にその話題となった。
応急処置をした足を押さえながらも、リンは訴えるような目で円楽を見る。
しばしの沈黙の後、六代目円楽は答えた。

「……いいでしょう。信じましょう」
「ええ!?」

むしろ驚いてしまった。容易に信用してもらえるなどとは思っていなかったからだ。

「私はお二方の人となりを詳しくは知りません。ですが、状況的には、身内だというあなたの言っていることのほうが筋が通っている。
殺し合いに乗っている人などこの日本中にいくらでもいるはずなのに、二人にだけ非難が集中するのはおかしい。
それに、これだけの数の写真がアップロードされているにも関わらず、お二人が実際に悪事を働いている場面を納めたものは皆無。
唯一怪しい写真と言えば、お兄さんのほうが妹さんのお尻を……ああいえ、余計な話は後回しにしましょう。
とにかく、よってここに書かれている内容は、デマである可能性のほうがおそらくは高い」
「で、でも、だからって私の言っていることが正しいとは……」
「なかなか頭の回る方ですね。ピンクさんがいなくなった今、うちの番組の解答席に座る気はありませんかね?
いえ、失礼、無駄口を。それもそうですが、あなたの人格は信用できそうですし、疑い出せばキリが無い」
「……ありがとうございます、円楽師匠」

769線路上の歌姫:2012/11/14(水) 21:07:46 ID:CDnnMQvo
話が一区切りすると緊張が抜けたのか、リンは大きなため息をついた。
その横顔を見ながら円楽も胸中で嘆息する。まさかまた「ボーカロイド」とやらに出会うとは、それも話を聞く限りではさっき自分たちを襲った女性の妹らしい。

「そうそう、聞きそびれていましたが、なんだってあんなところで立ち往生してたんです?
その足は、やはり誰かに襲われて……?」
「いえ。その……」

それまでは闊達に話していたリンが何故か口ごもる。

「……師匠みたいな立派な方からしたら、笑われてしまうかもしれないですが」
「そんなことするもんですか。私は腹黒でも人の不幸までは笑いませんよ」

「自殺を、するつもりでした」

絞り出すように、少女は言った。

「殺し合いとか急に起きてワケわかんないし……私みたいな、歌しか取り柄も無い子供が生き残れるほど甘くはないってことくらいは判ったし……
それに、兄さんも、姉さんも、レンもどこかに行っちゃって、私殺し合いが始まってからずっと一人で、不安で、怖くて、こんな怖い思いをして殺されて死んじゃうことになるなら……」
「いっそ自分で自分を、と、こう考えたわけですね?」

責めるでもなく、円楽は言葉を補った。

「でも……」

リンが感情を溢れさせたのは、その直後だった。

「死に切れなかった!! 高いとこから落ちたつもりだったのに、足を折っただけで!!
そして電車が実際に迫って来た時……私は急に怖くなって逃げようとした!!
死ぬ覚悟で飛び降りたはずだったのに、実際に目の前に迫ったら意気地が無くなって!!」

大粒の涙を流しながら告白するリンに、円楽は諭す。

「それはそういうもんでしょうよ。そんな簡単に人間死ねますか。あなたの行為は意気地なしなんかでは無く、生きたいという気持ちの証じゃないですか」
「ひっく、でも、ぐすっ、き、きっと私がこんなだから、みんな私を置いてどこかに……」

円楽は嘆息する。頭も良くてはっきりした娘だと思っていたが、心の中に弱い部分を抱えていたらしい。

「あのですねえ、誰にだってそんな時はあるもんなんです。それも殺し合いをしろなんて言われて平静でいるほうがおかしいでしょう。
そう自分を責める必要はありませんよ。その代わりに……もう二度と、そんなことは思わないでくれませんか?
死にたい、などとはね。それだけはいけません」

どこまで気持ちが伝わったのか、リンはしばらくして泣き止んだ。
円楽の脳裏に浮かんだのは、先刻知り合った彼女の姉らしき女性の顔だった。
家族に対する侮辱に激怒し、その結果として、命を落とすことになった彼女。

(あんな姿を見せ付けられたら……そりゃ、見捨てるわけにゃいかないじゃないですか。
ご自分の命を賭けてまで彼女が守ろうとしたご家族を。
それに……私も、信じることにしましょう。彼女があそこまで怒って無実を信じた、二人のご兄妹のことも。
ピンクさんの死を無駄にしないためにも、ですかね)

「あの……すいません」
「いいですとも。それより、ずっとこのままだと風邪を引きます。どこかで一休みするとしましょう。
あなたの足も、もう少しちゃんと手当てが必要です」

天馬は翼を広げながら、ゆっくりと高度を下げていった。


【一日目・6時/東京都江戸川区】

【六代目三遊亭円楽@現実】
[状態]:腹黒い心を持ちながら激しい怒りとピンクの死により燃える落語戦士。
[装備]:笑点の服(紫) 騎英の手綱(ベルレフォーン)@Fateシリーズ
[道具]:支給品一式、ノートパソコン
[思考]
1:ピンク(名前は忘れた)の遺志を継ぎ、殺し合いを止める
2:リンと更に情報交換をする
3:笑点メンバーが心配

【ペガサス@ギリシア神話】
[状態]:暴れ馬の心を持ちながら激しい怒りとピンクの死により燃える天馬。
[装備]:なし
[道具]:支給品一式
[思考]
1:円楽に従う
2:ピンク(名前は忘れた)の敵は討ちたい

【鏡音リン@VOCALOID】
[状態]:やや情緒不安定、足を骨折
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、他不明
[思考]
1:円楽と更に情報交換
2:家族が心配

770名無しさん:2012/11/14(水) 22:35:09 ID:iN2MEeYI
ピンクの名前ぐらい覚えといてやれよw

771名無しさん:2012/11/14(水) 22:36:45 ID:RJsMCjPA
ペガサスはピンクの仇を取るにも最終的には殺し合い、及びミクKAITOのステマの元凶に矛先が向きそうだな

772テラカオスバトルロワイアルX〜導かれし死者たち〜:2012/11/15(木) 00:16:26 ID:62JRJbhQ
「ん? ここはどこだ?」

白長頭の男、やらない夫は道路の真ん中で目を覚ました。
そこには誰もおらず、壊れた自動車や折れて倒れた木などが、そこらじゅうに転がっていた。

「ん……たしか俺は子どもと主婦とメガネと一緒に車に乗ってて……それから思い出せんのだが。
わけがわからないだろ常識に考えて……」

そう、やらない夫はサザエ一行と車で移動していたはずなのだ。
まあ思い出せないのも無理はない。彼は雷撃をモロに受け息絶えたのだから。

そう、彼は「復活」したのだ。
テラカオスロワの理に導かれて。

このロワ、いや世界では人の命はゴミのようなものである。
簡単に捨てられ、直ぐにリユースされ、すぐまた新しい生命を持ってロワに投げ出されるのだ。

最初は王様やガンツ玉の力でそれは成り立っていた。
しかし、ある女性の過度の復活による後遺症が、ある病となってこの世界に蔓延したのだ。

通称、野比玉子症候群。

発症すると有無を言わさず即座に蘇る病だ。
病状が悪化するほどその者は復活のスピードが増加する。
そして、最悪の場合、どこに居てもすぐ死に、すぐまた別の場所で復活し即死、そしてまた復活し即死。
死人の水増し、殺人者の生贄と成り下がる恐ろしき病である。

そしてその女性が起こしたある行動が、また新たな世界改変を起こすこととなる。

773テラカオスバトルロワイアルX〜導かれし死者たち〜:2012/11/15(木) 00:16:56 ID:62JRJbhQ



そこで死んだ者が『次の死亡者としての役割』を与えられ、そういう概念と化す。
それをある者−−言ってしまうと野田総理抹殺を企んでいる、『彼』だけが知っている現象。

『テラカオスの理』。

それは、あの病を超えた因果律そのもの、そして人類の生命に対する反逆である。
そして、やらない夫は当然知らない。
そして、やらない夫と同じく、「概念」として生まれた者たちもだ。
彼らもいまやらない夫と共にいる。
ちなみに概念と化したもの同士は視認する事ができない。

しかし、生者には全員が生きている者として見えている。
それは、『犠牲』という役割を果たすためである。


「クク、うじゃうじゃいるじゃねえか。殺してやる、皆殺してやんよ……ガハハハハハハ……」

そして殺人者は殺人を遂行した。
手榴弾による大爆発が道路に響き渡った。


「うおおお……これありえないだろ常識的に考えてェェェェェェ!」

そしてやらない夫はテラカオスの理に導かれて消し飛んだ。
だが大丈夫だ、問題ない。
彼らはすぐに蘇るのだから。


【一日目・5時21分/日本・滋賀県・道路上】

【フリッピー@HappyTreeFriends】 
【状態】健康、人格交代、返り血塗れ、殺人による恍惚感、血に飢えている
【装備】手榴弾@現実×8
【道具】支給品一式、カドルスのディパック
【思考】 
基本:皆殺し 
1:殺す 
2:まだまだ殺し足りねえ……!

【やらない夫@2ちゃんねる 死亡】
【安心院なじみ@めだかボックス 死亡】
【巨人小笠原@なんJ 死亡】
【アンドリューW.K.@現実? 死亡】
【シン・アスカ@機動戦士ガンダムSEED DESTINY 死亡】
【大山デカオ@ロックマンエグゼ3 死亡】 
【弱音ハク@VOCALOID 死亡確認】 
【メ・ビラン・ギ@仮面ライダークウガ 死亡】 
【虐待おじさん@真夏の夜の淫夢 死亡】
死因:爆死

※ テラカオスの理について言及されました。
このロワで死亡したキャラは概念と化し、犠牲者として復活し続ける運命を背負うハメになります。

774名無しさん:2012/11/15(木) 00:18:40 ID:62JRJbhQ
ちょっと冒険してみました……
最初からSS見直してたら、なんか頭の中でパッと思いついたんですよ……
なんだこれwww

775名無しさん:2012/11/15(木) 00:24:07 ID:ye3mx9QA
つまり死亡者を野比玉子症候群にするわけだよね?
あまり意味あるのかって疑問 特にシリアスに死んだやつらがこうなったらもうアレ

776名無しさん:2012/11/15(木) 00:25:19 ID:ye3mx9QA
ついでにハクさんはまだ遺体が残っているんだし

777名無しさん:2012/11/15(木) 00:35:48 ID:62JRJbhQ
霊体のようなもの、または魂そのものが実体化したって感じですかね……
不思議のダンジョンで玉子が分裂していた事にも理由がつきますし……
やっぱりやり過ぎでしたね……

778名無しさん:2012/11/15(木) 00:37:13 ID:ye3mx9QA
>>777
下手するとシリアス死も普通に復活してきそうなので
普通に一部の人間が野比玉子症候群に目覚めた でいいと思います
ちなみにハクさんは一応遺体が現存しているので、出さない方がよかったかと

779名無しさん:2012/11/15(木) 00:38:37 ID:62JRJbhQ
死者は死亡者リストからランダムに選んだんですよね……
もっと考えれば良かった……

780名無しさん:2012/11/15(木) 00:39:15 ID:ye3mx9QA
>>777
でも面白そうな案なので、一部の死者に限定する などの注意書きをすれば十分かもしれません
wikiに収録された時にでも追記しておけばいいかと思います

781名無しさん:2012/11/15(木) 00:49:51 ID:ye3mx9QA
すみません、要点をまとめるべきでした
今回の死者は問題ありません ただ今のままでは誰でも玉子化できそうなので、
そこに注意書きでも入れていれば十分な内容でした
ごめんなさい

782訂正:2012/11/15(木) 01:00:57 ID:62JRJbhQ
※ テラカオスの理について言及されました。
このロワで死亡したキャラは概念と化し、犠牲者として復活し続ける運命を背負うハメになります。 (ただし一部の死者に限定する。シリアス死した方はほぼ概念にはなりません。テラカオスで哀れな死に方をした者は概念となる確率がかなりありますが)
なお、概念となった者は魂そのものが分裂し、生者のみに目視できる参加者として復活します。
報われなかった命は概念となって魂が半永久的にこの世界に刻み込まれるのです。
たまに一回ののみの『おためし体験コース☆』のものもいますので、そこはご了承ください。

備考をこのように訂正したいと思います。

783相手が有機体ならぶっ殺す!! メカなら!! ぶっ壊す!!:2012/11/15(木) 02:49:48 ID:.oDb7/2c


「うおおおおおぉぉぉぉ……リア充爆発しろよなぁ!!!」
「黙れ……!」

 放たれた砲弾を平等院さんが打ち返す。
 砲弾はそのままザンゴット3にヒットし、爆散した。
 こんなことが可能な理由は彼が全日本で頂点に立つテニスプレイヤーだからだ。
 しかし、リュウは命からがら脱出した、が……

「……ちくしょう」
「ほう、まだ立つか?」
「俺はリア充を殺して、総理を俺が……」
「何ぃ!? 総理を屠るのはこの拳王だ!!
 貴様のような小物が喚くな、むぅん!!」

「ぶべぇ!!」

【ザンゴット3パイロット・リュウ@ギャグマンガ日和 死亡】
死因:ラオウに秘孔を突かれた

 追い打ちは基本である。
 甘さなそ彼らはとうに捨てていた。

「他愛ない」
「いやぁ、いきなりロボに襲われるとびっくりしました。
 ……それと正義の味方っぽい人でしたが?」
「危険人物の情報を交換するスレッドスレに書かれた危険人物だし、削除しても問題ないわ。
 ……それに仲間を殺してまで生きているような奴は死ねばいい」

 チャージショットのチャージを解除してMEIKOはパソコンを開いた。
 そして、『危険人物を倒したらageるスレ』に書き込む。

784相手が有機体ならぶっ殺す!! メカなら!! ぶっ壊す!!:2012/11/15(木) 02:50:25 ID:.oDb7/2c
----

555:酔いどれアイドル 05:55:55

 ロボットに乗ってた危険人物の死亡を確認した。

556:仮面ライダー5/ 05:55:55


        ヾ  /    < 仮面ライダー5/が  >
       ,. -ヤ'''カー、   /Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Yヾ
 ー―ァ  /r⌒|:::|⌒ヾ
   _ノ オ{(  |0|  )} オオオォォォォ!!!!!
     __,ヽ,ヾ,_|V|,_ノ、/ ,r-,,=
    ,゛==ゝ_ViV_ノ~i/ 〃 `ー―-、
    /  /⌒`//´⌒c/^^^ ))))))))))
 ,,―イ  {ー''"~{ {~゛`ー`/'`'~/ー--―'
))   ,./ゝ_/∧ゝ_ノ  ノ
 ー''"  |ロ  ロ    |
 人,_,人,_,人,_,人,_,
< >>555ゲットだ!! >

557:酔いどれアイドル 05:56:09
 
 >>556
m9wwwwww


557:たっくん 05:56:12
 
 >>556
m9wwwwww
 それよりも俺の体が元に戻らないから、元に姿に戻る方法、誰かよろしく!!

558:酔いどれアイドル 05:56:19
 
 >>557
スレタイ見ろ、板違いだ、殺すぞ

----

 煽った所でMEIKOはプラウザをそっと閉じる。
 ここでラオウがMEIKOに問いかける。

「だが、MEIKOよ、これで良いのか?」
「私は善人じゃないし、悪人でもない。だから、悪を裁くとか関係ない。
 私は自分が正しいと思うものを信じているだけ……
 それを邪魔するのなら私は『 親 だ ろ う と 殺 す 』、それだけ」
「それよりも朝ごはんはまだですか? お金は私だしますんで……」
「平等院、行け……」
「仕方ない」
「ついでにヤンジャン買ってきて」

 年功序列のために平等院さんが行くことになった。
 ラオウ>MEIKO>ムギさん(大学生)>平等院さん(高3)だから当然。
 そして、現金二万円ほどムギさんから貰い、平等院さんは買い出しに行った。 

「東京の方に国会があるわ、そこを抑えれば野田は動くと見ているわ」
「確かに野田総理は居そうですね」
「一理あるな……眼前の敵はこの拳王の拳で屠るのみ!」

 彼らの現在の目的地は東京都。

785名無しさん:2012/11/15(木) 02:51:00 ID:.oDb7/2c
【一日目・6時/日本・三重】
【MEIKO@VOCALOID】
【状態】健康
【装備】アルティメットアーマー@ロックマンXシリーズ
【道具】支給品一式、ノートパソコン@現実
【思考】
基本:殺し合いに乗った者達を殺す
 1:ミクとKAITOを殺す
 2:ラオウ達に協力してもらう
※今までとは別人です。


【琴吹紬@けいおん!】
【状態】精神的にぶっ飛んでる
【装備】核ミサイル、現金1兆円ほどが入った特注ジュラルミンケース
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】
基本:生き残ることを最優先
1:拳王とやらの配下になる
※今までとは別人に決まってんだろ!!いい加減にしろ!!


【ラオウ@北斗の拳】
【状態】健康
【装備】炭酸水
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】
基本:野田総理を倒す
0:東京に向かうぞ!!
1:そして、拳王が新たな時代を作る
2:死兆星から使者の小娘を配下にしたぞ!
3:トキ似の男を配下にしたぞ!
4:強そうな鎧の女を配下にしたぞ!
5:ミクとKAITOを倒すぞ!


【平等院鳳凰@新テニスの王子様】
【状態】健康
【装備】テニスラケット、テニスボール×∞、諭吉二枚
【道具】支給品一式、 その他不明
【思考】基本:主催者達を滅ぼす
0;コンビニに行って、朝飯になりそうなものとヤンジャンを買いに行く
1;マーダーも滅ぼす
2:ラオウたちと行動する
3:テニスがしたい

786冷静に考えるとこの歌詞は怖い:2012/11/15(木) 19:33:31 ID:iS9FuP5o
「ふう……涼宮さんたち、まだ死んでないといいのだけれど」

物騒な独り言を呟きながら、私は涼宮ハルヒやその関係者を求めて殺し合い真っ最中の市街地を行く。
私は朝倉涼子。情報統合思念体によって生み出された、対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースだ。
一時は独断専行したばかりに長門さんに消されてしまった私だが、
このたび晴れて、バトルロワイアルで涼宮ハルヒが殺されてしまうことを恐れた情報統合思念体の手で復活させてもらうことができた。
涼宮ハルヒは自立進化の可能性を秘めた、私たちにとって『鍵』となる存在。
一刻も早く見つけて保護し、長門さんや他の端末と協力してこの殺し合いが終わるまで守り抜かないと。
そんな決意を固めた矢先だった。

「チッチッチッチ おっぱーい ボインボイーン」

背後から聞こえたシリアスさの欠片もない歌声に、私は盛大にすっ転んだ。
せっかく人が真面目にやろうとしてるところになんなのよ一体。殺してやろうかしら。
私は情報操作でナイフを構成すると、その柄を力強く握り不埒な歌の歌い手に向き直る。
少々過激な気もするけれど、どうせバトルロワイアル中だもの。セクハラ野郎にはこのくらいしてもいいでしょう……って、え?
私は目を疑った。
振り向いた先にいたのが野郎ではなく……それどころか、私が涼宮ハルヒの次に優先して探していた人物だったからだ。

「な、長門……さん?」
「チッチッチッチ おっぱーい ボインボイーン」

それは間違いなく、私と同じく情報統合思念体の指示を受けて動いているはずの端末、長門有希だった。
正直私としては間違っていてほしいのだけれど、外見から得られる情報は全て私の知る長門さんと一致している。
私が消えてから、長門さんに何が起きたと言うのだろうか。
まさかこれが、涼宮ハルヒの影響による自立進化だとでも言うの……?
あまりのことに思考回路がショートしそうになる私に、長門さんは変な歌を歌いながら近づいてくる。

「まんまるチッチッチ さんかくおっぱーい ロケットボイーン」
「きゃっ……だ、だめよ長門さんこんなところで!」

長門さんの小さな手のひらが、混乱する私の胸部に触れ、そして

「やさしく……もげ!」
「ギャアアアアアアアアアアッッッ!?」

私の右の乳房が、長門さんの凄まじい怪力によって無理矢理にもぎ取られた。
当然ながら私の胸部は着脱式ではない。傷口から盛大に血が噴き出し、私の視界を赤く染める。

「な、長門さん、どうして……」
「いきなり……もげ!」
「ギャアアアアアアアアアアッッッ!」

右に続き、左の乳房がもぎ取られる。
このままでは出血多量で死んでしまう。私は両の胸をもがれた激痛に耐えながら、情報操作で胸部を修復する。
一瞬にして、もがれる前と変わらない私の豊満な胸が復活した。
しかし、

「微妙にもげ!連続もげ!」
「ギャアアアアアッ!ギャアアアアアアアッッッ!」

その乳房すらも、長門さんはまるで野に咲く花を摘み取るような気軽さで容易くもぎ取っていく。
しかも私の情報操作能力に長門さんが干渉しているのか、どれだけ修復を試みても私の胸が再度復活することはない。
それでも、とせめて傷口だけでもどうにかしようとするが、次第に意識が遠のいていくのを感じる。
いやだ。こんな死に方したくない。

787冷静に考えるとこの歌詞は怖い:2012/11/15(木) 19:34:58 ID:iS9FuP5o
「な、ながと、さ……」

長門さん、あなたに何があったの?

最後にそれだけ言おうとしたがとても声が出ず、そこで私の意識はブラックアウトした。

【朝倉涼子@涼宮ハルヒの憂鬱 死亡確認】

【一日目・5時30分/日本・京都】
【長門有希@涼宮ハルヒの憂鬱】
【状態】ナイン
【装備】
【道具】支給品一式、朝倉涼子のおっぱい(右)×2、朝倉涼子のおっぱい(左)×2
【思考】
基本:チチをもぐ
 1:朝比奈みくるのチチをもぐ
 2:涼宮ハルヒのチチをもぐ
 3:とにかくチチをもぐ

788名無しさん:2012/11/15(木) 19:44:20 ID:ye3mx9QA
そして情報操作で乳を復活か・・・・・・ 結果的に外傷ないのに血まみれの遺体が完成すると

789母の愛は偉大:2012/11/16(金) 06:28:37 ID:A4SFuDcg
『僕と契約して、魔法少女になってよ!』

そんなお決まりの口上を、キュゥべえが黒神めだかに述べてからそれなりの時間が経過した頃。

「……そろそろ決まったかい?」
「まあ待て、そう焦るな」

未だに、キュゥべえはめだかと契約を結ぶことができていなかった。

「別に焦っちゃいないよ。僕に感情とかは無いからね」
「ほう、そうなのか」

めだかが魔法少女になることを拒否したわけではない。
むしろ即断即決、コンマ1秒すら間を空けずにめだかは『よし、私は魔法少女になるぞ!』と答えていた。
極めてスムーズな契約成立に前足でガッツポーズするキュゥべえだったが、トントン拍子に事が進んだのはそこまでだった。

『それで、君の願いはなんだい?』
『願い?』
『うん。魔法少女の契約には願いが必要なんだ。願い事を言ってくれれば、僕が叶えてあげるよ』
『ふむ……』

願い事と聞いて熟考に入るめだかの姿を、キュゥべえは内心でほくそ笑みつつ眺めていた――最初の五分だけは。
十分経っても、三十分経っても、一時間経っても、めだかは一向に願い事を言う気配がなかったからだ。
現在の時刻は午前二時過ぎ。同行者の玉子は、退屈そうに座り込んで夕食のメニューを考えている。
全女性参加者との契約を目指すキュゥべえにとって、これは大きなタイムロスだった。

「……そういえば、マミもよくどうでもいいことで延々と悩んでいたなあ」
「ちょっと黙っていてくれ。集中して考えたいのだ」
「………………それは、悪かったね」

めだかから並々ならぬ魔法少女の素質を感じていたのが、キュゥべえの不幸だった。
これがどこにでもいるような平凡な少女だったら、早々に見限って他の獲物を探しにいけたのだが。

そして、さらに一時間近く時が流れ、ようやくめだかが口を開いた。

「……よし!」
「願い事が決まったのかい!?」
「ああ、私はさしあたって叶えたい願いが無いのでな。代わりにそこのご婦人の願い事を叶えてやってほしいのだが」
「あれだけ考えてそれかよ」
「何か言ったか?」
「ううん、なんでもないよ。そういうわけで玉子、君の願いはなんだい?」
「え、私?」

ぼうっとしていたところに突然話題を振られ、玉子は戸惑う。
願い事を言えと言われても、玉子はついさっき長年の悲願であった野比玉子症候群からの解放を果たしてしまった身だ。
新しい願い事なんて、そう急には思いつかない。

「ここらにある品揃えのいいスーパーの場所が知りたい、とかでもいいのかしら」
「さすがにそれで契約しちゃうと、黒神めだかの魔法少女としての能力に不都合が出かねないから別のにしてくれないかな」
「難しいわね……」

再び玉子がうーん、と考え込む。
その姿を見て、キュゥべえは『どうしてこいつらこの殺し合いを終わらせてほしいとか願わないんだろう』と素朴な疑問を抱くが、
きっと大宇宙の意志とか何かの影響なんだろうと判断し、それ以上考えるのを放棄する。
五分ほどその場に沈黙が続いた後、ついに適当な願い事を思いついたのか、玉子が立ち上がった。

790母の愛は偉大:2012/11/16(金) 06:29:14 ID:A4SFuDcg
「決まったわ。私が夕食を作るまでのびちゃんが殺されないように、強力な支給品をあげてほしいの」
「強力な支給品か……たとえば何だい?」
「ドラえもんなんてどうかしら」
「んー、ちょっと難しいかな。似たようなものなら用意できるんだけど」
「じゃ、それでおねがいするわ」

こうしてキュゥべえは玉子の二つ目の願いを叶え、晴れてここに本日二人目の魔法少女が誕生した。

【一日目・3時30分/日本・埼玉県】

【キュゥべえ@魔法少女まどか☆マギカ】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式
【思考】
基本:女性参加者全員を魔法少女にする。
1:なんかめっちゃ疲れた。
2:必ず鹿目まどかとも契約してみせる。

【野比玉子@ドラえもん】
【状態】健康
【装備】買い物かご、サンダル、ソウルジェム@魔法少女まどか☆マギカ(穢れ無し)
【道具】支給品一式
【思考】
基本:野比家の面々に夕食を作る
1:で、スーパーはどこかしら?

【黒神めだか@めだかボックス】
【状態】健康
【装備】箱庭学園の制服(めだか仕様)、ソウルジェム@魔法少女まどか☆マギカ(穢れ無し)
【道具】支給品一式
【思考】
基本:バトルロワイアルを叩き潰す!!
1:これで私も魔法少女だ!
2:それにしてもこの動物(キュウべぇ)かわいいな。
3:善吉……





そして、高知で襲撃者からの逃亡を続けていたのび太の前に一人の男が現れた。

「誰ですかあなた」
「お前の支給品のドラゴン紫龍だ」

【一日目・3時30分/日本・高知】

【野比のび太@ドラえもん】
【状態】動揺
【装備】なし
【道具】支給品一式、ボーリングの玉@現実、龍星座の紫龍@聖闘士星矢
【思考】
基本:生き残る
0:死人が出るぞぉ!!
1:ドラえもんを探す

791既に誰かが考えていそうなネタだがやらずにはいられない:2012/11/16(金) 20:06:10 ID:gV0musu2

「俺は、ゴゴ。ずっとものまねをして生きてきた。お前は、久しぶりの来客だ。」
「そうだ。お前のものまねをしてやろう。お前は、今なにをしているんだ?」
「……そうか。では、お前のものまねをしてみるとしよう。」




























#aa(){{      ., -ー-, _i ̄Z,
    ._, 、し,ニ>ノ_!-, ,='=, .,-、 _
    / i',,,ノ .) l/ .l=ニニ,./ _/_/ /-、__
  /  / _, -'--'--'' ''''ー''Z,__ノ  /=`'V> (⌒⌒)
  `'ー''~ ̄      /~ ヽ, . - 、`~`''~'-ニ、,<./)/
 /~ ̄ ̄`>    .l r-、, -、  }       \)
./       ̄ ̄ ̄`l l  / _ノ          / ̄`>     _, --、        _
l            .l ~ //~ ̄~'i /~ ̄~'i/~ ̄    ̄~7  /    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄,/
.\           レ'~ ./   ././   /l,,,,,,,   ,,,,,,,ノ、._.{____    ./
  `ー-、,,,,,,,, -,      ,{   ノ/   ./''~ ̄    ̄7~   `ヽ   _/   /
        /      /_,~二'-'~   /ヽ、,    .,,ノ,ヽ-、   ./,_.l ̄    _ノ
 , -ー-、 ./     /~      ,/ ,,-'    .//~ ̄ ̄  ~`>/   r-''~
./   (_ノ     ,/_,,,,,,,,,、 ---ー'~''''~~~~~~~~~`''''ー-------'''''~   ./
.l        , -' ~/      * P R E T T Y C U R E +   _,,,/
..ヽ、_   _, -''~ ./    _,,,,、 -一一''''''''''''''''''''''ー--------一'''~
   ~ ̄   ./_,, -ー''''~
      ./-~
}}
#aa(){{
           、,ノl,、{ , _                 、,ノl,、{ , _
         }Vノ;:;:;:;:;:`'´{,               }Vノ   `'´{,
        、{;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:レ              .、{       レ
         ミ,;:;:;:;:。...。:;:;:;ヒヾ             ミ  。. 。  ヒヾ
      )、-┌┐;:;:.゙,..,゙:;:;:nゝ  ,          )、-┌┐ .,..,  nゝ  ,
    ノ、/;:;:;:;:l・ ,,l;:;:;:´;:;`:;:;l ̄l`';:'-ノ_,.     ノ、/  l・ ,,l ´ `  l ̄l`';:'-ノ_,.
  }ヽソ;:;:;:;:;:;ノt-n';:;:;:;:;:;:;:;ノ,::,_l;:;:;:;:;:;;:;7   }ヽソ   ノt-n'    ノ _l    7
 /;:;:;:;;:;:,、;:;,:l LLLlヽ;、;:;:ノEEEl;:;:;:;:;:;:;:}_ /   、 l LLLlヽ 、 ノEEEl    }_
「;:::: ;:;::::´、 `''-fココ ll::l;:;:ll .nnn l;:;:;:;;:;:;:;:;:{「    ´、 `''-fココ ll l  ll .nnn l     {
ヽ;:; : : ゙  `''''´ミ´r'ヽ;l;:;:ll ';';ニ' l,;:;:;:;:;:;:;:(ヽ   ゙  `''''´ミ´r'ヽl ll ';';ニ' l    (
  ´`'''─-..._::::.:.:ヾヽ_ `ヽ'、l__l ll }:;:;:;:;:;:)´`'''─-..._  ヾヽ_ `ヽ'、l__l ll }   )
        `゙-'゙,-,_ツ、゙ヾf´ヽ,っll_{゙:;゙: ゙ソ      `゙-'゙,-,_ツ、゙ヾf´ヽ,っll_{゙ ゙ ゙ソ
        ,、ノ'´;:;:;:;:;:;:;:`ヽl, ,、`ヾ\:ミ、゙     ,、ノ'´    `ヽl, ,、`ヾ\:ミ、゙
        };:;::;:;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:'lmn_'ヾ\      .}          'lmn_'ヾ\
    ノ!ノl´;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::;;:;:;:;;`^!''´ヽ 'ヾ\ ノ!ノl´          `^!''´ヽ 'ヾ\
    f´;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;;ヽ、fヽ\                 ヽ、fヽ\
   、ノ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;;--;;::;;;;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;y ¨ヽヽ\、    ;;--         y ¨ヽヽ\、
  r';:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;-''´   ' ' '' `-、;:;:;:;:;:;::;:;;{         -''´   ' ' '' `-、     {  
}}

【一日目・5時00分/日本・徳島】
【ベン@D-LIVE!!】
【状態】健康
【装備】防弾ベスト@現実、猟銃@現実
【道具】支給品一式、クレイモア地雷@コマンドー
【思考】
基本:殺戮

【ゴゴ@ファイナルファンタジーⅥ】
【状態】健康
【装備】防弾ベスト@現実、猟銃@現実
【道具】支給品一式
【思考】
基本:物真似をする
 1:ベンの物真似をする

792あと一時間もないとか:2012/11/16(金) 23:18:06 ID:HQ.IOHXs
新劇Q公開を目前に控えた渚カヲルがたーんたたーんたたたーんたたーんと意味もなくピアノを弾いている。
非常に上機嫌だ。何せ先ほどの金曜ロードshowの先行映像ではトリを持っていき、ついでにキーワードまでカヲル――自分の名前だったのだ。
これはもう大活躍間違いなしだろう。半裸で思わせぶりの台詞を言うのにはそろそろ飽きていた頃だったし。

「待っててね、シンジ君。早く一緒にピアノを引きたいなあ」

と、その時、碇ゲンドウがたまたま近くを通った。
余りの上機嫌故にカヲルは「やあ碇司令」と微笑みを浮かべて挨拶しようとする。
と、そこでカヲルは彼の不審な点に気付いた。
ゲンドウは何故かその手に髭剃りを持ち、その顔にシェービングクリームを付けたまま、恐ろしく晴れやかな笑みを浮かべているのだ。
そして、言った。

「君も最高のリフレッシュを体験しよう!」

一体何が彼をそこまで駆り立てたのか、普段の役回りからは178°ほどズレたキャラを見せながらゲンドウは笑っている。
シンジ君が見たら卒倒しそうだなあ、と思ったカヲルだったが敢えて何も言わなかった。
誰だって上機嫌な時には変なことをしてしまう。そうだから何も言わなかった。

「君も最高のリフレッシュを体験しよう!」

(でも、ちょっと気持ち悪い……かな)


【一日目・5時00分/日本・第三新東京市】
【渚カヲル@新世紀エヴァンゲリオン】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式
【思考】
1:ピアノを弾く

【碇ゲンドウ@Schick×エヴァキャンペーン】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】Schickの髭剃り関連グッズ一式
【思考】
 1:Schick製品を宣伝する。。

793WaqWaq:2012/11/17(土) 18:04:28 ID:omdwbqGA
「ワクワクさん、今日は何を作るの?」
「最強の改造人間だよ」
「わー」

いつものように歓声を上げるゴロリに、ワクワクさんは隠し持っていた注射器の針を突き刺す。
途端にゴロリの意識が混濁し、その場にばたりと倒れ込む。
その様子を見て、ワクワクさんは何やら怪しげな器具を用意しながら言った。

「材料はお前だ。No.5」

【一日目・5時00分/日本・渋谷区】

【ワクワクさん@つくってあそぼ】
【状態】健康
【装備】工作道具もろもろ
【道具】支給品一式
【思考】
基本:とにかく工作したい
 1:あとは脳改造だけだな

【ゴロリ@つくってあそぼ】
【状態】睡眠、仮面ライダーGに改造中
【装備】工作道具もろもろ
【道具】支給品一式
【思考】
基本:とにかく工作したい
 1:……。

794弱体化したと思ったけどやっぱ虫は強いわ:2012/11/17(土) 21:03:26 ID:khNOCjDA
(ぐっ……桜ちゃん……)

雁夜おじさんは死にかけていた。
なんか蟲とか色々あって体はボトボトなのだ。

「だらしない、おじさん」

その横で当の桜は冷めた目で眺めていた。
救いようの無い話である。

(俺はこんなところで……桜ちゃんを救えないで死ぬのか)

『 力 が 欲 し い か 』

(何?)

その時、主人公補正のないおじさんに謎の声が聞こえてくるという覚醒イベントが発生した。
珍しい事もあるものである。

「……」モグモグ

その横で桜は蜂の子を食っていた。多分ここが長野だからだろう。

(力が欲しい……! 時臣をぶっ殺して葵さんを寝取って凛ちゃんも桜ちゃんもぶん取る力が!!!)

『その願い叶えてあげよう!』

駄目だこのおじさん……もう本音ただ漏れである。
そして、その願いを叶える方も叶える方である。

「ひょっひょひょひょ。アンタもインゼクターの精霊に選ばれたみたいだな」
「!?」

一瞬、意識が飛んだかと思えば目の前には緑髪で眼鏡を掛けた少年が立っていた。

「お前は?」

「俺の名はインセクター羽蛾。お前の手元のデッキを見てみなよ」
「? そうかこのデッキから声が……」

よく分からないがこのデッキから力が沸いて来る。
そして何故かボトボトな体も回復していた。
多分、仙豆でも食わされたに違いない。

795弱体化したと思ったけどやっぱ虫は強いわ:2012/11/17(土) 21:03:58 ID:khNOCjDA

「負ける気がしないぜ……。待ってろよ時臣!!」
「ひょっひょひょひょ!! 俺もぶち殺したい奴が居るんだ。どうだここは手を組まないか?」
「いいぜ。共に蟲使い同士協力するのもありだな」

「……」

その横で桜は遊戯王の禁止制限や現環境を見ていた。
まあ多少弱体化してるし、炎星とか出るらしいが大丈夫だろう。
それよりも凛を見つけたら、蟲攻めして泣かしてやる事にした。


【一日目・6時00分/日本・長野県】


【間桐雁夜@Fate/Zero】
【状態】健康
【装備】昆虫装機デッキ
【道具】支給品一式
【思考】基本:時臣ぶっ殺して葵を寝取る。
1:羽蛾と組む

【インセクター羽蛾@遊戯王デュエルモンスターズ】
【状態】健康
【装備】昆虫装機デッキ
【道具】支給品一式
【思考】基本:遊戯をぶっ殺す。
1:雁夜と組む。

【間桐桜@Fate/Zero】
【状態】健康
【装備】蜂の子、ち○こ蟲
【道具】支給品一式
【思考】基本:一応おじさんに着いていく
1:凛を見つけたら蟲攻めする

796AAがあったから使ってみたかった:2012/11/17(土) 22:50:12 ID:QIGXJhUk


日本猿は、支給品としてデイパックに入っていた猟銃と防弾チョッキを見た瞬間、自分が何を為すべきなのかを悟った。
自分はこれを使って、幕府――つまりは殺し合いを進めている政府を打倒しなけばならない。
目の前に立ちふさがる敵を全て抹殺し、必ず野田の元に辿りついてみせよう。















#aa(){{  ━┓“   ━┓“  ━┓“   ━┓“  ━┓“  ━┓“   ━┓“
  ━┛   ━┛   ━┛   ━┛   ━┛   ━┛   ━┛
                   、,ノl,、{ , _
 _    _          }Vノ;:;:;:;:;:`'´{,       _    _
」   ̄ ̄ └,        、{;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:レ      」   ̄ ̄ └,
}  出 死  {       ミ,;:;:;:;:。...。:;:;:;ヒヾ      }  逃 み  {
}  る 人  {     )、-┌┐;:;:.゙,..,゙:;:;:nゝ  ,    }  げ ん  {
」  ぞ が  {   ノ、/;:;:;:;:l・ ,,l;:;:;:´;:;`:;:;l ̄l`';:'-ノ_,. 」  ろ な  {
}  ぉ     { }ヽソ;:;:;:;:;:;ノt-n';:;:;:;:;:;:;:;ノ,::,_l;:;:;:;:;:;;:;7 }_  ! !  `  {
}_  ! !    {/;:;:;:;;:;:,、;:;,:l LLLlヽ;、;:;:ノEEEl;:;:;:;:;:;:;:}_ /__   _「
/__   _「;:::: ;:;::::´、 `''-fココ ll::l;:;:ll .nnn l;:;:;:;;:;:;:;:;:{     ̄
     ̄` ヽ;:; : : ゙  `''''´ミ´r'ヽ;l;:;:ll ';';ニ' l,;:;:;:;:;:;:;:(
        ´`'''─-..._::::.:.:ヾヽ_ `ヽ'、l__l ll }:;:;:;:;:;:)
              `゙-'゙,-,_ツ、゙ヾf´ヽ,っll_{゙:;゙: ゙ソ
             ,、ノ'´;:;:;:;:;:;:;:`ヽl, ,、`ヾ\:ミ、゙
             };:;::;:;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:'lmn_'ヾ\
          ノ!ノl´;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::;;:;:;:;;`^!''´ヽ 'ヾ\
          f´;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;;ヽ、fヽ\
         、ノ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;;--;;::;;;;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;y ¨ヽヽ\、
        r';:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;-''´   ' ' '' `-、;:;:;:;:;:;::;:;;{  `´`'''´
}}

797AAがあったから使ってみたかった:2012/11/17(土) 22:50:46 ID:QIGXJhUk

「……なるほど、バトルロワイアルの世界ってワケか」

そう呟いて、門矢士はため息をつく。
これまで色々な世界を巡ってきたが、ここまで面倒な世界は初めてだ。

「まあいい、大体分かった。要はこの世界を破壊すればいいんだろ?」

言われなくてもやってやるさ、と士は意気込む。
こんなふざけた殺し合いを、仮面ライダーたる自分が黙って見過ごす訳にはいかない。
必ずや野田一味を打倒し、この世界を『破壊』してみようではないか。

「……手始めに、アイツだな」

士の目の前にいるのは、完全武装したニホンザル。
それから放たれる威圧感は、これまで戦ってきた敵の中でも上位に値するものだった。

「新しいカード、使ってみるとするか」

つい最近通りすがった世界で手にした力。
これが如何なるものなのか、この場で試してみるとしよう。














#aa(){{

                   /||   rl
                       rイ|::||‐Hイ::|
 _    _             /::/ ` ヽ| |.|::||         _    _
」   ̄ ̄ └,.         |::{    } {  |       」   ̄ ̄ └,
}  出 死  {       ミ|人__/| |ヘ_ノ.       }  逃 み  {
}  る 人  {     )、-┌l:/ l | | | l/..... ,    }  げ ん  {
」  ぞ が  {   ノ、/;:;:;:;:l・弋__|_|_|ノ......l`';:'-ノ_,. 」  ろ な  {
}  ぉ     { }ヽソ;:;:;:;:;:;ノt-n';:;:;:;:;:;:;:;ノ,::,_l;:;:;:;:;:;;:;7 }_  ! !  `  {
}_  ! !    {/;:;:;:;;:;:,、;:;,:l LLLlヽ;、;:;:ノEEEl;:;:;:;:;:;:;:}_ /__   _「
/__   _「;:::: ;:;::::´、 `''-fココ ll::l;:;:ll .nnn l;:;:;:;;:;:;:;:;:{     ̄
     ̄` ヽ;:; : : ゙  `''''´ミ´r'ヽ;l;:;:ll ';';ニ' l,;:;:;:;:;:;:;:(
        ´`'''─-..._::::.:.:ヾヽ_ `ヽ'、l__l ll }:;:;:;:;:;:)
              `゙-'゙,-,_ツ、゙ヾf´ヽ,っll_{゙:;゙: ゙ソ
             ,、ノ'´;:;:;:;:;:;:;:`ヽl, ,、`ヾ\:ミ、゙
             };:;::;:;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:'lmn_'ヾ\
          ノ!ノl´;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::;;:;:;:;;`^!''´ヽ 'ヾ\
          f´;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;;ヽ、fヽ\
         、ノ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;;--;;::;;;;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;y ¨ヽヽ\、
        r';:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;-''´   ' ' '' `-、;:;:;:;:;:;::;:;;{  `´`'''´


                  ――KAMEN RIDE BEN――
}}



【一日目・5時00分/日本・埼玉】
【ニホンザル@龍馬伝】
【状態】健康
【装備】防弾ベスト@現実、猟銃@現実
【道具】支給品一式、日本刀@現実
【思考】
基本:殺戮
※似てるけどベンじゃないです

【門矢士@仮面ライダーディケイド】
【状態】健康、カメンライド「ベン」
【装備】ディケイドライバー@仮面ライダーディケイド
【道具】支給品一式
【思考】
基本:この世界を破壊するッ!
 1.手始めにあのニホンザルを倒す

【鳴滝@仮面ライダーディケイド】
【状態】健康、恐怖
【装備】キュアデコル@スマイルプリキュア!
【道具】支給品一式
【思考】
基本:おのれディケイド!
 1.死人が出るぞォ!
 2.プリキュアに会いたい
※AAで叫んでいたのはコイツです

798「あばよ富竹ジロウ=サン!貴様の死因は撮影中の不運な転倒死だ!」:2012/11/19(月) 09:55:20 ID:7IQriEoc


【富竹ジロウ@ひぐらしのなく頃に 死亡確認】

【一日目・5時00分/日本・埼玉】
【フロストバイト@ニンジャスレイヤー】
【状態】健康
【装備】忍者装束、小型急速冷凍装置
【道具】支給品一式
【思考】
基本:氷スリケンで参加者を暗殺する

799ふたりはプリキュア:2012/11/19(月) 16:58:51 ID:9W5m0EiM
「さあ行くぞ、相棒。このバトルロワイアル、俺たちの助けを待っている人たちがたくさんいるはずだ」
「…………」

まだ暗い街中を、二つの異形が進んでいく。彼らの名は……



         _ ,.x──┐       ,.x──<__       ______
   ┌‐<_,.x‐≠¨ ̄Vムニ二,¨レ'´x< ̄ ̄/ / />x___|┌─── x\
   | | ̄     _> |   | /   __/ _¬// ̄>x=L  _   ハ Y
   | |_,.>‐v   |┌‐┐|   |./  /┌< |.//  v- 、∨  |  }   }. } /> x _
   └¬冖 ハ .∧∨ .|..|   |.∨ ∨ |L._   ∨  └‐ァ孑  ー″_/ノ/ (¨o ) `¨7
        |. ∨ |ハ...|..|   | ∨ `ー‐'   ∧  v‐、/ . |   |∨ ∧.∨  /.o x'> /
        | ハ___| .∧|..L..>' ト、` <_>/   └‐- 、 |__..|. ∨_∨<入_ノゞ./
.弋ニニニニニニ二、二二二二二二ニ二二、> x ._ /ニ二、二二二二ニニ、>x'ニニニア
.  ヽヽ.   __   ヽヽ  了弋  了弋   ヽ.ヽ 了ヽ    ヽヽ  了ヽ  《 》  .//
   | |  L___ソ  ノ| |  |  ||.  || ||    .∧}  || ||   ∧}   || k∨ .Y  / /
   | |  ___ <_ | |  |  ||.  || ||   _   ′ .|| ||   _   ′ || | ’V   / /
   | |  L___ソ   }V.  .>=″ リ ||   |∨   .|| ||   |∨   || | } }   .{ .{
 .∠∠二二二二二ツ弋゙<二二ニツ∠'二.ムマ二ニム∠二ム.マ二ニムム'∠ニニムム

                                       ∧
                                        /:i.:i',
                                          /.:.i.:::i:',
                                     ,′:i.:.:.:i:.',
                                      ,′.:i .: :::i;;;',
                                       ,′.:.:i .: .:::i;;;;;',
            .,・ ̄ ̄ ̄\                     ,′.: .:i .: .::..i;;;;;;;,
.          `,/       ヽ,                   _./..:‘.:.i . : . :.i;;;;;;;',_
            .|:} __ 、._ `}f'〉___                i::{ . :. :.i .: . : .:i;;;;;;;;i:::}__
           .,ヘ}´`'`` `´` |ノ    ヽ           ハ:::{ .: .:.i . : .::.:.:i;;;;;;;i:::ハ ..ヽ
         ,ゝ|、   、,    l|      }             ';::{ .: .:.i . .: . :::::i;;;;;;i::j     .}
        ./ {/ :ヽ -=- ./       |         /.',;;{ .: .i! .: .:.::::::::i;;;;;i::!    |
.    .. / ...ヽ、  \二/       /        ... / ...∧;;{ .:.i!.:.:.:::::::::::::i;;;;;ii    ./
.          ヽ、._、  _,/    /|               ',;;{.:.i!__ _,,:_;_:,;_:i;;;;ii   . /|
.     ..  ヽ                |          ..  ヽ   .',;;{.i:_,;.__:,_.;_.;..__;;;;i    |
.     ...  |ヽ      Y      / __ト、       ....  |ヽ      Y      / __ト、
  .ヽ、    | ヽ・__ / ヽ__・/Y-'゙, .\    .ヽ、    | ヽ・__ / ヽ__・/Y-'゙, .\

800ふたりはプリキュア:2012/11/19(月) 16:59:27 ID:9W5m0EiM
【一日目・5時/日本・静岡県】

【スービエ@ロワラジオツアー3rd】
【状態】タイガー&バニーの助けにくる方
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
1:困っている人々を助けに行く


【三角頭@ロワラジオツアー3rd】
【状態】タイガー&バニーの何となく付き合ってる方
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
1:困っている人々を助けに行く

801根暗少年とお菓子の魔女:2012/11/21(水) 12:10:20 ID:ge2XLRxM

「く、来るなあ! 成仏しろオバケ!!」

とある町の袋小路で、ひとりの少年が怯えた様子で何者かに追い詰められていた。

「失礼なこと言わないで!私はオバケじゃないわ」

少年を追い詰めている形の少女は憤然と少年の物言いに抗議する。

少年が少女をオバケ呼ばわりするのには理由があった。
何故ならその少女――巴マミは、このロワが始まるときに見せしめとして殺されたはずだったから。

「くそっ、何か武器は……」

少年は恐慌に陥りながらも何とか抵抗を試みようと、デイパックを開ける。
その刹那、デイパックから黒くて大きな何かが飛び出し―――

「「―――――え?」」

顔面にピエロのメイクを施した巨大なオタマジャクシのようなその『生き物』は、巴マミの頭部を丸かじりにし、

悲鳴すら上げる間もなく、巴マミは絶命した。



(ば、化け物―――)

少年――桜田ジュンにとってもそれは予想外の出来事だった。
デイパックの中から本物のオバケが飛び出して、さっきまで彼がオバケ呼ばわりしていた少女を食い殺してしまったのだ。

(逃げなきゃ、僕まで殺される――)

しかしそれには目の前の化け物に気づかれないようにしなければならない。
幸い、とは言いたくなかったが、オバケは少女の屍肉を貪るのに夢中になっている。

(ん?)

ジュンはオバケのオタマジャクシのような体型の尾にあたる部分に、何かを書いたメモ用紙のようなものがセロハンテープでくっつけてあるのに気づいた。
恐る恐るそのメモ用紙に顔を近づけ、月明かりを頼りに書いてある文章を読み取ろうとする。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
<支給品解説>
【charlotte】
お菓子の魔女。その性質は「執着」。欲しいものは全部。絶対に諦めない。
お菓子を無限に生み出せるが、大好物のチーズだけは自分で作ることができない。
チーズさえ持っていれば 簡単に隙をつくことが出来ただろう。〔出典:『魔女図鑑』斜太出版〕

使用上の注意:基本的に持ち主に忠実ですが、お菓子、特にチーズやチーズを連想させる配色の魔法少女を見ると
          見境なく食いついてしまう可能性があります。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

「は……?」


【一日目・0時15分/愛知県】

【桜田ジュン@ローゼンメイデン】
【状態】健康、困惑
【装備】
【道具】支給品一式、シャルロッテ@魔法少女まどか☆マギカ
【思考】
基本:死にたくない
1:どうしようコレ(シャルロッテ)
2:結果的に女の子(巴マミ)を殺してしまったことへの後悔
3:家族や友人、ドール達と再会したい
4:見せしめに殺された女(巴マミ)が生きていたのは……?

【巴マミ@魔法少女まどか☆マギカ 死亡確認】死因:シャルロッテにマミられる
※例によって野比玉子症候群に罹患しています。

802ローゼン再アニメ化と聞いて:2012/11/25(日) 16:01:56 ID:3sgvt4IE
「わしは出るのか? かじゅきぃ……」

じじいは地味に出番を気にしていた。


【一日目・0時15分/東京】

【じじい@アニメ版ローゼンメイデン】
【状態】健康、ボケ
【装備】
【道具】支給品一式
【思考】
基本:再アニメ化でも出番あるのか心配。
1:かじゅきぃ……

803What's Your Name?:2012/12/02(日) 21:01:56 ID:D3UgEknc

「我が名はダイアー!」
「俺は……アドラー……」

 その頃、香川では男二人がチームを組んでいた。
 とりあえず、挨拶は基本である。

【一日目・5時00分/日本・香川】

【ダイアー@ジョジョの奇妙な冒険】
【状態】割と健康
【装備】イカ墨とパスタ@現実
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】基本:主催を倒す
1:ディオとかいう奴も倒す
2:アドラーと行動する。

【アドラー@エヌアイン完全世界】
【状態】それなりに健康
【装備】電光機関@エヌアイン完全世界
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】基本:ダイアーと行動する
1:…と基本の思考で考えているとでも思ったか? 全て計算済みだっ!

804名無しさん:2012/12/13(木) 15:58:15 ID:xqQtkKHk
「こ、この種籾さえあれば米ができる……今日より明日なんじゃ!」
「爺さん! 明日って今さ!」

【一日目・5時00分/日本・岩手】

【ポコ@ジョジョの奇妙な冒険】
【状態】健康
【装備】
【道具】支給品一式、種籾@北斗の拳
【思考】
1:あしたっていまさッ!

【ミスミじいさん@北斗の拳 死亡確認】死因:明日を奪われてショック死

805新年早々死神とか…なんかこれ前にもあったな:2013/01/05(土) 01:05:01 ID:/sqg19I20
前回から相変わらず瀬戸内海を船によって漂う死神こまっちゃんと空気3人。
どうみてもまさしくバトロワの中でも空気だ。サボタージュが目的な小町にとっては好都合だが…。
そんな甘い展開を許さない者が一人いた。
突然船の目の前の海域から水飛沫が上がり、ショットガンを持った男が襲い掛かってきたのだ。

「何もせず、海上を彷徨っているだけか?サボって生き残れるほどカオスロワは甘くないのだよ」
「クッ…射殺せ―――」

その名はA級ズガン師ルーファウス。
流石に彼に狙われてサボるわけにはいかない。
ショットガンのトリガーに指がかかる前に斬魄刀を解号しようとするが…わずかに間に合わない。
ショットガンの弾が発射されようとしたその時、ショットガンの砲身を男が抑え、明後日の方向に向けて発射させた。
おかげで助かったが、小町もルーファウスも驚いていた。何故なら突然大男が船の上に現れたことに他ならない。
どうみても強そうな存在感のある男なのに、今までその存在に気づかなかった…二人とも。

「ズガンの邪魔しおって…一体何者だ!」
「…英雄」
「ええい、お前もズガンしてや」

次の瞬間ルーファウスの顔面に拳がめり込んでいた。
顔面が陥没したルーファウスは遠くまで吹っ飛び、ポチャンと音を立てて海の中へ落ちた。

「やれやれ、危ねえとこだったぜ」

ルーファウスに拳を打ち込んだ張本人である大男。
彼に先ほどの黒子らの件のようにいつからここにいたのか聞こうとした時…

「流石ですね日之影空洞さん、あのズガン師を一発で」
「『知られざる英雄(ミスターアンノウン)』の名は伊達じゃないっすね」
「なぁ〜に、大したことねーよ」
「もーう日之影さんそこは私が活躍するとこだったのに!(プンスカ」
「おおわりい」
「えぇ?アンタらこの日之影っていう大男といつ知り合ったんだい?この2時間あたいとくっちゃべってただけだろう?」
「…っていうか、日之影さんも僕らと一緒に最初からいましたよ」
「そうっすよ(便乗)」
(こいつも影薄キャラかよ!)
「ま〜しょうがねぇな。俺は他の参加者と違ってジーミーだからな。全校生徒に忘れられてるくらいだ」
(いや、どうみても存在感あると思うんですがそれは…)
「それよりもさっきの奴はまだ殺してないからな。気づかれる前にここから離れたほうがいいぜ。(ま、どうせ俺に殴られたことなんざ忘れられちまうだろうがな…)」
「仕方ないねえ」

こうしてまた一人影の薄い能力者を乗せて船は行く…。

【一日目・3時30分/瀬戸内海】
【小野塚小町@東方Project】
【状態】健康
【装備】斬魄刀『神鎗』@BLEACH、デスノート@DEATHNOTE、舟
【道具】不明
【思考】
基本:バトロワに乗じて仕事をサボる
1:今いる海域から移動する
2:影の薄いこの面子から話を聞く。

【黒子テツヤ@黒子のバスケ】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】不明
【思考】
基本:友人たちと生き残る
1:赤座さんと東横さんと日之影さんは僕と同じタイプですね

【東横桃子@咲-Saki-】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】不明
【思考】
基本:加治木先輩や友人たちと生き残る
1:赤座さんと黒子君と日之影さんは私と同じタイプっすね……侮れないっす

【赤座あかり@ゆるゆり】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】不明
【思考】
基本:主人公らしく活躍する
1:あかりは同じタイプじゃない!!

【日之影空洞@めだかボックス】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】不明
【思考】
基本:主催者を倒す
1:仲間を守る
2:↑の両方やらなくちゃあならないのが先代生徒会長の辛いとこだな。

【ルーファウス@FF7】
【状態】顔面陥没、気絶
【装備】ショットガン
【道具】不明
【思考】
基本:殺し合いに乗る
1:ブクブク……(水中で気絶)
※日之影空洞に殴られたことを覚えていません

806ころしあいがはじまった:2013/01/06(日) 03:45:59 ID:51KfD8Mo0
「ころしあい」。
それってなんなのかな?
どんなこと? それとも、どんなもの?
ぼくは「ころす」ってことばはわからないけど、どんなことなのかな?
おとうさんにきこうとしたけど、おとうさんはここにはいない。きづいたときにはいなくなっちゃった。
シマリスくんやアライグマくんにもまだ今日は会ってない。
朝起きたら、ぼくは知らない石の棒がいっぱいあるところにいた。
そこで、へんな声がきこえてきたんだっけ。
その声は、「ころしあいをしろ」と言っていた。
それがなにかはよくわからなかった。
ぼくの体を見たら、いつも持ってるぼくの石と貝がなくなってて、そのかわりに大きいふくろがぼくの近くに落ちていた。
そのふくろには、ちゃんとぼくの名前が入っていたから、これはぼくのふくろなんだと思った。
そのふくろには、黒くて長くてかたいヘンな棒がはいってたけど、なににつかうのか分からなかったからふくろにもどした。
それと、前にぼくが食べたことのある赤いキノコも入っていた。あのキノコには毒があるって、食べたあとでシマリスくんたちに聞いた。
毒があるから食べられない。食べたらしんじゃうかもしれないから。
もしぼくがしんだら、ガミガミしにがみがやってきてぼくをつれていっちゃうんだろう。そんなのいやだ。

「うう〜」

ぼくはこわくなって、そのキノコをふくろに入れた。
これからどうしよう。
ここには誰もいないから、はやく歩かなきゃ。はやくみんなにあわなくちゃ。
そしてもっともっとあそぶんだ。ころしあいのこともおしえてもらうんだ。
みんなにあうには歩かなくちゃだめだから、ぼくは見たこともない石の棒の隙間を歩くことにした。

――はやくみんなにあいたいなぁ。


【一日目・04時18分】
【ぼのぼの@ぼのぼの】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、ウィンチェスターM1912、ヒョウヘンダケ@ぼのぼの×10
[思考]
1:みんなにあいたいなぁ
2:「ころしあい」ってなにー?
3:みんなどこにいるのかなぁ

807ころしあいがはじまった:2013/01/06(日) 03:52:26 ID:51KfD8Mo0
>>806
場所を書き忘れてるのにいま気づいた。治しとく
眠くて気づかなかったみたいだ

修正
【一日目・04時18分/日本・東京】

808同志を求めて:2013/01/10(木) 00:31:22 ID:0DOvS.pQ0
 碇ゲンドウは、上機嫌で宣伝を続けていた。
後ろで渚カヲルが少し引いていることなど、まったく気付いていない。

「君も最高のリフレッシュを体験しよう!」

何度この言葉を繰り返したことか。
だが、彼が飽きる様子はない。
むしろ口にすればするほど、心が高揚するのを感じていた。
彼は今、Schickの魅力に取り付かれていたのだ。

「……なるほど、これは素晴らしいですな」
「!!」

 振り向くと、着物を着た中年男性が座り込んでいた。
その手にはSchickの髭剃りが。
いつの間に。愕然とするゲンドウ。

「私もいままで、多くの髭剃りを使ってきました。
しかし、これは…。…なんと申せばいいのか」

言葉に詰まる中年男性。
初めは警戒していたゲンドウだったが、彼の様子を見て何かを感じたのだろう。
警戒を解いて、にこやかに話しかける。
その笑顔は、見るものを安心させるものだった。

809同志を求めて:2013/01/10(木) 00:42:20 ID:0DOvS.pQ0
「最高のリフレッシュ…だろう?」
「……ああ、なるほど。」

彼らは笑顔を浮かべていた。
そして、握手を交わした。

「行きましょうか」
「……ああ。」

 彼らは歩き始める。
最高のリフレッシュを、皆に伝えるために。

【一日目・5時20分/日本・第三新東京市】
【のび太のパパ@ドラえもん】
【状態】健康、ヒゲがない
【装備】なし
【道具】支給品一式
【思考】
1:Schick製品を宣伝する

【碇ゲンドウ@Schick×エヴァキャンペーン】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】Schickの髭剃り関連グッズ一式
【思考】
 1:Schick製品を宣伝する

 渚カヲルは、目の前で繰り広げられた光景に、涙を流していた。
髭剃り一個で、人はつながることが出来る。
そのことが、うれしくて仕方が無かった。

「………僕も行こう」

彼は歩き出す。音楽を愛する、同士を見つけるために。

【一日目・5時22分/日本・第三新東京市】
【渚カヲル@新世紀エヴァンゲリオン】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、ピアノ
【思考】
1:音楽を愛する「同士」を探す

810名無しさん:2013/01/14(月) 20:46:51 ID:zqT15cww0
原「球磨川禊の活躍はもういいかなって」
6/&ラミレス「ハ、ハラサン…」




【一日目・3時30分/東京・からくりドーム】


【◆6/WWxs901s氏@カオスロワ書き手】
【状態】健康、リリーフカー乗車中
【装備】不明支給品
【道具】支給品一式
【思考】
1:原監督についていく


【原監督@大正義巨人軍】
【状態】健康、リリーフカー運転中
【装備】リリーフカー
【道具】支給品一式
【思考】
基本:大正義巨人軍をカオスロワで優勝させる
1:(ニッコリ


【ラミレス@横浜DeNAベイスターズ】
【状態】健康
【装備】野球道具一式
【道具】支給品一式
【思考】
1:ハ、ハラサン…


【球磨川禊@めだかボックス 死亡】原監督の運転するリリーフカーにはねられ死亡確認

811国際法で使用は禁じられている:2013/01/18(金) 14:23:40 ID:0jphWNzc0
それは、高速で日本の大地を駆け巡っていた。

「……」

それの名はオメガ。とある世界の古の殺戮兵器である。

「……」

彼、あるいは彼女には明確な目的もなく、ただ彷徨い続ける。
自分からは何もしない。敵意がある者、近づく者は排除。刻み込まれたプログラム、それだけだ。
誰も近寄らなければ、攻撃はしない。
バトルロワイアルが開始されたとはいえ、わざわざ放っておけば無害な、しかし一度戦闘体制にはいると面倒な、
そんな相手に近寄るような命知らずはまだいなかった。

「……!」

だが、ここにきて。
オメガの直線上に、生体反応。それも向かってくるではないか。
命知らずが現れたのだ。

「ホモォ……!」
「……メガァ?」

白い四速歩行の珍妙な生き物が。
常に笑みを絶やさない、しかし近寄りがたい雰囲気に、オメガの思考回路は停止する。
目の前のこれは、標的なのだろうか?近づいてきた以上は、排除するのが得策ではあろうが……

「ホモォ、ホモォ!」
「メガァ?」
「ホモホモ、ホモォウ!」

その色はともかく、移動方法は両者酷似している。

もしかしたら、生き別れた同胞なのではなかろうか?

「ホモォ!ホモホモォ!」
「メガメガ、メガ?」
「ホォーモォー」

――間違いない――

「ホモォ!!!」
「メガァ!!!」

やがて二人は……


「ホモガァ……!」

合体した。

【一日目・5時/日本・東京】
【(┌┌┌┌┌┌^q^)┐@現実?】
【状態】生体兵器,オメガと合体済み
【装備】オメガァ…
【道具】ホモォ…
【思考】
基本:ホモクレェ…(このロワでKAITO×レンを実現させる)
0:ホモガァ…(更なる同志とホモを探す。邪魔する奴には反撃)

812まさかの一話退場:2013/01/19(土) 19:35:08 ID:wTMtlyf.0
「タケシのために他の参加者を殺すよぉぉぉぉぉ!!!」
「モンペか!」

グチャッ

「あっ…」

【一日目・5時/日本・神奈川県】
【三浦敏和@タカアンドトシ】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式
【思考】
基本:ロワに対していろいろつっこむ

【ジャイアンの母@ドラえもん 死亡確認】
死因:トシのつっこみ

813名無しさん:2013/02/04(月) 13:43:10 ID:m7oIikqI0

「殺し合いが始まっても、少しのお金と明日のパンツさえあれば……」
「兄ちゃん! あしたって今さ!」


【一日目・5時30分/日本・岩手】


【ポコ@ジョジョの奇妙な冒険】
【状態】健康
【装備】映司のパンツ@仮面ライダーオーズ
【道具】支給品一式、種籾@北斗の拳
【思考】
1:あしたって今さッ!

【火野映司@仮面ライダーオーズ】
【状態】健康、パンツはいてない
【装備】オーズドライバー、メダジャリバー、メダガブリュー
【道具】基本支給品一式、各種コアメダル、小銭
【思考】
基本:殺し合いを止める
1:俺のパンツ……

814四条貴音のラーメン探訪2:2013/02/15(金) 04:35:15 ID:u1mX85u60
 

電柱にチラシを貼った。
「ジオン軍兵士募集!」とだけ書かれたそれは、
ドズルがせいいっぱい筆で描き10円でモノクロコピーしたものだ。100枚ある。

(コロニーは潰れ、資金は底をついた。
 兵士は消え、家族は堕落した。。。。もはやジオンを復活できるのは俺だけだ!)

ドズルには強い意志があった。またジオン軍を再興し、日本を手にするという意思が。
電柱にチラシを貼って、次の電柱へ向かう。
そしてまた電柱にチラシを貼って、次の電柱へ向かう。
ドズルはよく働いたので、全ての電柱にチラシを貼り終えるまでに三時間しかかからなか

った。

「よし、家に帰ろう……もう志願者が来ているかもしれないからな」

疲れた足腰をさすりながら家へと戻るドズル・ザビ。
その後ろ姿を見かけ、つい先ほど貼られたばかりのチラシを剥がし、
連れる白ヤギと黒ヤギに渡す銀色のアイドルがひとり。

「おや、白ヤギさんに黒ヤギさん。またお食事がみつかりましたね」
「めぇ〜」
「めぇー」
「そして、どうやらこのチラシはあの殿方が貼られていたようですね。
 飢えに悩むわたくし達に恵みを与えてくれた慈愛に感謝せねばなりません」
「めぇ〜」
「めぇー」
「ですが……わたくしはまだ、お腹が空いています。
 さあ――――では食べに行きましょう、『らぁめん』を」

銀色は、腹を鳴らしながら妖艶な笑みを浮かべる。
ああ。食べるものにも困る世の中が、ああ、ただただ、憎らしい。


◆ ◆ ◆

究極にして至高のラーメン

◆ ◆ ◆


「な……なんだこりゃあッ!?」

街の電柱に貼られたチラシを見てザビ家にたどり着いた阿散井恋次がザビ家の扉を開

けてみると、
そこには空のラーメン丼ぶりが4つ、床にはヤギの糞が地面に点々と並び、
なにより壁と天井もろもろに意図的に赤ペンキをぶちまけたような流血のシミが……。
どうにも何があったのか分からないが人が死んだのは確かなようだった。

「くっ――吼えろ、蛇尾丸!」

死神としても上位の実力者である恋次は即座に周囲を警戒しつつ、
自らの武器、蛇尾丸を始解して敵襲に備える。
蛇腹のように繋がり折れる刃の列が、円を描いて恋次を取り囲む。
耳を澄ませて辺りを探ると……台所から水音がした。

「誰かいるのか! 出て来いコラァ!」

音を確認、直後恋次は蛇剣を振る! 轟音と共に台所の壁が破壊される!
先手必勝だ。誰がいたにせよダメージは免れないはず。
だが、恋次は警戒を解かずに砂煙をじっと見つめた。手ごたえが無かったのだ。

「……何だとォ? 女?」
「歯ごたえは悪くありませんね、その剣。わたくしはもう少し柔らかめが好みですが」

壁が破壊されたことによる砂煙が解かれると、
刃の軌道から少しそれた場所に立っていたのは、銀色の髪を波打たせた美女だった。
単なる美女ではない。何かをもぐもぐと咀嚼するその姿が美しく見えるほどのだ。
あまりに浮世離れしているその美しさは、この世の人間ではないかのよう。
無論、この世の人間でない点においては阿散井恋次もたいした違いではないが。
銀色の美女の傍らには白と黒のヤギ。
こちらも何かを咀嚼している。ときおりめーめ〜と鳴きながら。なんだ? 何を食べている


阿散井恋次が感じた疑問はしかし、次の瞬間氷解した。

815四条貴音のラーメン探訪2:2013/02/15(金) 04:36:18 ID:u1mX85u60

「ざ、蛇尾丸」
「ザビマルというのですか。貴方様もザビなのですね。
 ――先ほどのザビさんたちと同じ味がするのでしょうか?」

ぺろり、と舌なめずりの音。阿散井恋次は目を疑った。
目の前の銀色美女が右手に持つ箸には、歯型状にその刃を掛けさせた蛇尾丸の刃のひとつがあったのだ。
慌てて目線を先ほど振った刃に戻すと――途中から先が、「ない」。

「お前ッ……斬魄刀を『喰った』のかっ!?」
「め〜」
「めー」
「ええ。しかしやはり無機物はあまり味がしませんね。食べるならばやはり、『らぁめん』です。
 貴方様、至高のらぁめんの作り方はご存知でしょうか?」
「ら――ラーメンだとぉ!? なにをふざけた……」

ばっ。

阿散井恋次の懐に二匹のヤギがいつのまにか入っている。

下を向いて位置を確認するその刹那にはもう、ヤギは角で恋次の身体を宙に浮かせていた。

「ぐおっ」

肉切り包丁の閃きが。
跳ね上げられた恋次の視界に映り、そしてそのまま目に突き刺さる。
一秒立たずそれは眼窩から脳髄へと到達し、恋次の意識を朱色からブラックアウトさせた。
銀色の美女、四条貴音が。ヤギを斥候とし恋次にそれを突き立てるまで、わずか三秒。
空腹によって人間の潜在能力が発揮されたのか?
あるいはもともとそういうことが出来る少女であったのか?
ともかくそれは、死神の常識で言う、瞬歩に良く似た動き。
それを少女はダンスのステップの応用によって知らず知らず発現させていた。

ああ。恐るべきはその食への探求心だ。

赤髪をばっさりと切られ、脳髄を開かれ、肉をミンチにされ、小麦粉と混ぜられて恋次は、
その時にはもう死んでいたのに左目から涙を流しながら、ゆっくりとラーメンになっていった。


◆ ◆ ◆

究極にして至高のラーメン

◆ ◆ ◆


「“ざび”のらぁめん、まじ美味。でありました」
「めぇ〜」
「めぇー」
「ですが、まだ足りませんね。もっと町のほうにも行ってみましょう」


【ギレン・ザビ@機動戦士ガンダム】
【ドズル・ザビ@機動戦士ガンダム】
【キシリア・ザビ@機動戦士ガンダム】
【デギン・ソド・ザビ@機動戦士ガンダム】
【阿散井恋次@BLEACH 死亡確認】


【一日目・4時00分/東京・ザビ家】

【四条貴音@アイドルマスター】
【状態】空腹
【装備】白ヤギさんと黒ヤギさん@やぎさんゆうびん
【道具】支給品一式、調理器具とか食器とかもろもろ
【思考】
1:食欲を満たす
※ヤギさんたちもお腹が空いています

816トーキョースクランブル:2013/02/15(金) 08:54:46 ID:RVFHGCqo0
 

「くそ……レンくんを見失ってしまったぞ!」
「野獣めぇ……どこにいきやがった!」

「「ん?」」

東京・裏新宿。

それぞれの理由で鏡音レンを追っていた、
伊藤誠、ロイ、太田光、範馬勇次郎の四人と、

田所(野獣先輩)の風評被害に悩まされ彼を追う、
るん、トオル、ユー子、ナギ、ちなつ、
萃香に霊夢、ポッチャマ、長友と北島、伊東、ニコ厨、スローロリス、
それに千本桜ミクとあずま寿しの主人を加えた大所帯がここで出会った。

レン追跡組と田所捜索組は情報を交換し合う。

「レンはたぶん、秘境である群馬に行ったんじゃないかと思うわけよ……勘だがな!」
「野獣の奴はまだこのへんに隠れてそうだがな」
「そういえばホモォのやつどっかいったなあ」
「ポッチャマァ、ポッチャマー」
「うはwwww誰がなに喋ってんだかまったく分からんwwww」
「北島くん今度海辺走らない?」
「いいっすよ長友さん」
「ふあぁ」
「ICBM打ち込んでやる……ねえご主人」
「ええミクさん。わしの寿しを侮辱しよって――!」

路上にたむろする二十人近くの男女とかポケモンが喋りあうさまはまさにカオスである。
そして、そんな彼ら彼女らにさらに声をかける集団があった。


「ねえみんな! 僕と一緒に野球しないかい?」


「「「「「はあ!?」」」」」

振り向くとそこにはイチロー、美堂蛮、平田、万玖波、佐治、TDNの野球(?)組がいた。
彼らは川崎宗徳打倒のために仲間を集めている最中だったのだが、
そこでたくさんの人を見つけたのだから声をかけないわけがない。
田所捜索組が、同じ淫夢ファミリーであるTDNに若干の嫌悪感を示したが、
彼らの憎悪の対象は田所にしか向いていなかったため、いさかいはおきなかった。
かくして総勢25人の大所帯が出来、イチローの提案で交流の紅白戦を行うことになった。
場所はからくりドームにしようということでそういうことになった。

「紅白戦ねぇ。紅白の巫女ならここにいるけどね、なんか声が変だけど」
「え?」
「よくわかんねーけど試合ってんならオレも飛ぶしかねぇようだな」
「死合……か……くくく、いい響きだ。範馬の血が猛るぞ」
「っつうか、あたし達野球なんかしてるばあいじゃねーんじゃねーのか」
「いや、人が集まることが重要だ。大集団に合流すれば安全と考えるひとは多い」
「つられてレンくんやその、野獣……田所さんがくるかもってことか」
「さあ! ついたよみんな。からくりドームだ」

見上げると少年少女たちの目の前にあったのは誰もが知る東京ドームだった。
広さの単位とかによく使われるアレだ。
からくりドームってどこだよと思ったが東京ドームのことだったらしい。
と……その入り口にブレスレットを嵌めた男ともう1人男がいるのを見つける。

「とりあえず近くの施設に来てみたッスけど中に人いますかねー……ってうお!?」
「びっくりした。君たち、ずいぶん大所帯だね」

DAIGOとマドカ・ダイゴのダイゴコンビと、ブレスレット内のウルトラマンゼロだ。
ほどなくして石集めのために東京に来ていたチャンピオンのダイゴとも合流し、これで29人。
野球をするには少々多い人数となってしまった。

「イチローくん、どうするんだ?」
「とりあえず中に入ってみましょう。ゼロさんは変身しないでくださいね、ドーム突き破るんで」
「甲子園じゃないけどどのみちドームの中って砂だろう? ボク帰っていい?」
「いいや、ちょっとついてきた方がいいと思います。何か怪しい気配がする……万玖波さん」
「ああ、僕の冒険者の血が騒いでるよ。このドームには何か『いる』!」

通路を進みながら不穏な空気を感じ取っていたのは万玖波だけではない。
戦場を経験するロイ、範馬勇次郎。
気配に敏感な妖怪である萃香や霊夢。
日本を代表するアスリートの北島や長友、
無論イチローもからくりドームにはびこる邪気を感じ取っていた。
それでも進むと、遠くに四角い光が見えてくる。
だんだんそれは近くなっていく。
そして。イチロー率いる一行がついにグラウンドに足を踏み入れた――その時!
スポットライトが球場の真ん中にいる存在たちを照らし出す!!

817トーキョースクランブル:2013/02/15(金) 08:56:22 ID:RVFHGCqo0
 
「「「!!」」」
「ククク……シャッター!」

そのうちの一人が指をぱちんと鳴らすと、
先ほどまで彼らが通ってきたグラウンドへの通路にシャッターが下りる!

「なっ」
「まずい! 閉じ込められ――」
「えっ!」「み、みんなぁ!」

シャッターは無慈悲に降下しきる!
一番後ろで背後からの奇襲を警戒していたマドカ・ダイゴ、
それにるん、ユー子、トオルとナギのAチャンネル組がシャッターの向こうに取り残されてしまった。
次々と他の通路のシャッターも閉まっていく。すぐにグラウンドは外界から隔離されてしまった!

「これじゃ出られない……!」
「フフフ――レディースアンドジェントルメン。からくりドームへようこそ、諸君」

困惑する24人を見下すかのように、スポットライトを浴びる十数人のうちの一人、
赤い長髪に黒いコートのなんか中二っぽいキザな、かつカマホモ的眼光を発する少年、
雀ヶ森レンがにこりと笑いながら言葉をかけてくる。

「何の真似ッスか!」
「ウフフフ、何の真似かって。。。みなさんの真似でしょうかね。
 ボクたちはあなたがたと野球をしたいというだけですよ――ただし、負けたチームには死んでもらいますがね」
「なんだって!? ――あ、お、お前!?」

レン(レン捜索チームとしては人違いにも程があるレンだ)の言葉に動揺するDAIGOは、
しかしその背後で黒いオーラを放っている男の姿を認めた。
あれは――闇DAIGO! DAIGOとは表裏一体であり決して交わることのない存在だ!

「気付いたようだなDAIGO。貴様はここでDieする運命なのだ。
 ハラサンの指導によって暗黒野球パワーを身に着けた俺たちは強いぞ」
「暗黒野球パワーだって……!?」
「ソウダ。ソシテコレガ、キミタチを倒すスタメン」

スポットライトゾーンが少し動き、今度はハラサンが6/とラミレスと共に進み出る。
バッと大きく腕を挙げると、電光掲示板に彼らのスタメンが表示された!

監督 原監督
1番 サード      ナッパ様
2番 センター     武田観柳
3番 ファースト    雀ヶ森レン
4番 ピッチャー  ◆6/WWxs901s
5番 セカンド      闇DAIGO
6番 キャッチャー   ラミレス
7番 ショート      ハレクラニ
8番 ライト       中邑真輔
9番 レフト       真壁刀義

いつのまにかハレクラニ・観柳の金コンビとナッパ様はドームに集結し、
原監督の指導のもと暗黒野球パワーを高めていたらしい。

818トーキョースクランブル:2013/02/15(金) 08:57:41 ID:RVFHGCqo0
 
「君たちにはボクたちと野球をしてもらいます。負けたチームは切腹でどうです?」
「……なぜ野球なんだ」
「そこにボールとバットがあるからですかねえ」
「オレハ カオスロワ書き手トシテ メダチタイダケダ」
「ハラサン……」
「きたねえホームランは許さねえぜ観柳〜」
「私は儲けられればそれでいいのですよ。年棒というものはずいぶん高いそうじゃないですか!」
「それがかせげりゃいいってわけだぜ」
「DAIGO。お前とはヴァンガードファイトで決着をつけたかったが、
 その前に野球で命を奪っちまうかもな、ククク……ハハハハハ!!」

哄笑する闇DAIGO。まさに非道!
イチローはポーカーフェイスを崩さぬように、どうにかドームからの脱出口を探そうとした。
いざとなればウルトラマンゼロか、レーザービームによって脱出はできるかもしれない。
しかし……。

「ああ、悪いけど人質を取らせてもらっていますよ?」

いつの間にかポッチャマが敵のベンチにいる筋肉ムキムキの男、
DCSを飲んだ松本人志に囚われてしまっている。
傍にはこれまたいつのまにかスローロリスと伊東、あずま屋主人の死体が並んでいた。
怪しい気配はしていたものの、この事態までは全く察知できなかった――。
イチローは己の力不足に悔しさを噛みしめる。
もはや野球勝負は受けるしかない。
当然イチロー自身は野球では負ける気はしないが、野球はひとりでやるものではない。
9人でやるものだ。
イチローの連れてきた仲間、佐治・万玖波・平田・美堂・TDNは、
なんとドーム内での情報交換によって野球選手ではないことが判明した。
レン追跡組の伊藤誠、太田光、
野獣捜索組のちなつ、ニコ厨、それにチャンピオンのダイゴは一般人。
イチローと同レベルのアスリートである北島と長友も野球は専門外だし、
ロイ、範馬勇次郎、萃香、霊夢、千本桜ミクに至っては野球ってなんだ? という始末だ。

「DAIGOくん、君は……」
「すいませんッスイチローさん、俺バンドマンだったんで野球は全く……」

つまるところイチロー以外にこのメンツの中には野球経験者がいない。
向こうも似たような条件だとは踏んでいるが、
しかし大正義巨人軍原監督のコーチを受けていたのであれば一般人よりはできるはずだ。
……川崎宗則という強敵を前にし、仲間を集め始めたばかりのイチローが、
ここにおいて早くも第一の決断を、選択を迫られていた。それも命がけの決断を。

(この野球未経験者の中から現状でのベストなスタメンを選んで、戦えと言うのか……!)


【伊藤○な恵@現実】
【スローロリス@現実】
【あずま寿し主人@現実 死亡確認】


【一日目・6時/東京・からくりドーム】

≪大正義巨人軍≫

【原監督@大正義巨人軍】
【状態】健康、リリーフカー運転中
【装備】リリーフカー
【道具】支給品一式
【思考】
基本:大正義巨人軍をカオスロワで優勝させる
1:(ニッコリ

◇スタメン◇

【◆6/WWxs901s氏@カオスロワ書き手】
 「カオスロワ書き手を野球で見返す。」
【ラミレス@横浜DeNAベイスターズ】
 「……ハラサン」
【ハレクラニ@ボボボーボ・ボーボボ】
 「勝って年棒を原監督からもらう」
【武田観柳@るろうに剣心】
 「勝って年棒を原監督からもらう」
【闇DAIGO@現実?】
 「ヴァンガードファイトもいいけど野球もいいぜ!」
【雀ヶ森レン@カードファイト!! ヴァンガード】
 「PSYクオリアでゲームを支配してあげましょう」
【中邑真輔@現実?】
 「ただDAIGO様の両翼に立つのみ」
【真壁刀義@現実?】
 「ただDAIGO様の両翼に立つのみ」
【ナッパ様@ドラゴンボールZ】
 「ん、俺なんでここにいるんだっけ……?」

819トーキョースクランブル:2013/02/15(金) 08:59:20 ID:RVFHGCqo0
 
≪巨人軍ベンチ≫

【松本人志@現実】
【状態】D・C・S状態
【装備】浜田雅功人形
【道具】支給品一式、メトロン星人人形
【思考】
0:浜田を生き残らせる
1:他の参加者を殺してロワを終わらせる
2:いっぱい殺せそうなので原監督と一時的に協力

【ポッチャマ@ポケットモンスター】
【状態】とらわれの身
【装備】なし
【道具】支給品一式
【思考】
0:野獣先輩を殺す
1:たいへんなことになったようだ……。

≪イチローチーム≫

【イチロー@現実?】
【状態】健康
【装備】野球道具
【道具】支給品一式
【思考】
1:川崎宗則を倒す
2:仲間を集める

【DAIGO@現実?】
【状態】健康
【装備】ウルティメイトブレスレット@ウルトラマンサーガ
【道具】支給品一式、ヴァンガードデッキ
【思考】
基本:ロワとかガチヤバじゃないッスか?
1:闇DAIGO……!
1:ダイゴさんマジリスペクトっス

【ウルトラマンゼロ@ウルトラマンサーガ】
【状態】DAIGOと合体、ブレスレット内
【装備】無し
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
基本:殺し合いを止める
1:合体する奴間違えた…
2:なんでこいつ等こんな紛らわしい名前なんだよ!?

◇スタメン候補◇

【美堂蛮@GetBackers-奪還屋-】
 「どうすんだよこれ」
【平田真@LIGHT WING】
 「おいあんた!ふざけたこと言ってんじゃ……」
【万玖波海@LIGHT WING】
 「やめろまこっちゃん!!」
【佐治雪哉@LIGHT WING】
 「これで俺もようやく……飛べる」
【TDN@真夏の夜の淫夢】
 「免許返してください」
【伊吹萃香@しゅわスパ大作戦】
 「あのさぁ」
【吉川ちなつ@ゆるゆり】
 「野獣のせいだー!」
【博麗霊夢@クッキー☆】
 「声、変かなあ」
【千本桜ミク@VOCALOID】
 「鋼の檻……」
【長友佑○@現実】
 「んー大変なことになりましたね」
【北島○介@現実】
 「イチローさんの力になりたいとこだけどね」
【ニコ厨@現実】
 「うはwwww人大杉wwwwwww」
【伊藤誠@School Days】
 「死にたくないよ……」
【ロイ@FE封印の剣】
 「どうすればこの状況を切り抜け、女の子と親密になれるんだ」
【太田光@現実?】
 「松本さんムッキムキじゃないですかどうしたんすか」
【範馬勇次郎@範馬刃牙】
 「つまらん」
【ダイゴ@ポケットモンスター】
 「人工芝じゃねーかこのドーム」

820トーキョースクランブル:2013/02/15(金) 09:00:52 ID:RVFHGCqo0
 

=====================


一方、隔絶されたグラウンドから締め出されたマドカ・ダイゴとAチャンネル組は、
中に閉じ込められた者たちを助けるために協力者を探そうとした――のだが。

「逃げるんだ、ユー子ちゃん!」
「ふふ……あはっはあはははあ!!! ユッキーじゃないやつは死ね!」
「だ、ダイゴさ――」

ダイゴの左腕が飛んだ。血しぶきを上げながら放物線を描き、
るん、トオル、ナギの死体のそばへとそれは着地する。ダイゴの身体が続いて崩れ落ちる。

「あ……ああ……!」

その腹部には大きな烈傷が深く、深く刻まれており、ダイゴの死は明確だった。
ユー子はきびすを返して逃げ去る! だが――その首に無慈悲にも鉈が迫った。
ロワ開始直後にバナナの皮で転んだせいで愛する「ユッキー」が誰なのかを忘れてしまい、
狂乱状態に陥っている我妻由乃の凶刃である!

「きゃははははは!」

ダイゴたち五人は偶然にもこの狂少女に出会ってしまったのだ!

(し、死ぬ――――殺される!)

ユー子はうなじの後ろ1センチを冷たい刃が通り過ぎる感覚を覚えた。
どうにか、今の一撃は避けられたらしい。
四人を殺害した我妻由乃はさすがに疲れているのだろうか、それ以上追ってはこな

「いわけないでしょう? きゃははははははははっははははははは! ちょろいっ!」

跳躍。
鉈を大きく上段に構え、しっかりと我妻由乃はユー子の正中線を狙い直す。
一撃避けてほっとしている少女は、一瞬だけ気をゆるませてしまっている。
後ろを振り返る余裕があると思っている。本当は視界の上から確実に殺すための布石だというのに。
これで一気にしとめる。狂っていようがなんだろうが、殺人に関して我妻由乃は冷静だ。

ただ、「獲物以外」に向ける目は、少女はまだ持ち合わせていなかった。
記憶喪失によって愛する人の記憶を――そばにいる、見てなきゃいけない人のことを忘れた。
ゆえにそばを見ることを怠っていた。
敗因があるとするならばおそらくそれだろう。

「死ね――え”?」
「へ?」

後ろを振り返ったユー子が見たのは、
驚愕の表情をしながら首を横に90度曲げられながら、口から血を吐いて右方へ飛んでいく我妻由乃と、
それを行ったであろう、謎の仮面ライダーの拳を突きだした姿だった。

「仮面ライダーG……参上」
「素晴らしい」
「へ?」

【るん@Aチャンネル】
【トオル@Aチャンネル】
【ナギ@Aチャンネル】
【マドカ・ダイゴ@ウルトラマンティガ 死亡確認】


【一日目・6時00分/日本・渋谷区】

【ユー子@Aチャンネル】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式
【思考】
基本:野獣死ね!

【ワクワクさん@つくってあそぼ】
【状態】健康
【装備】工作道具もろもろ
【道具】支給品一式
【思考】
基本:とにかく工作したい
 1:ところで今年の3月で番組が終わってしまうんだ。
 2:みんないままでありがとうね!

【ゴロリ@つくってあそぼ】
【状態】仮面ライダーG
【装備】工作道具もろもろ
【道具】支給品一式
【思考】
基本:見敵、必殺
 1:さあ――工作の時間だ

821名無しさん:2013/02/15(金) 09:02:56 ID:RVFHGCqo0
あ、【我妻由乃@未来日記 死亡確認】も追加で

822千より無限のほうが多い:2013/02/15(金) 17:49:28 ID:4TK4ypkA0
 
 日本橋の路上。
 サウザンド・アイズ・サクリファイスと格闘していたディオ・ブランドーにはそろそろ限界が来ていた。

「目の中に指を入れて……げふっ」

 どうにか千の目をつぶし終えたと思ったら、
 突如現れたタブンネさんのいやしのねがいによって回復してしまった。
 もう一度どうにか千の目をつぶし終えたと思ったら、
 今度は突如現れたサマルトリアの王子がせかいじゅのは×2で全て回復させていった。
 三度目の正直とばかりに千の目をつぶしたものの、
 通りすがりのデュエリストが死者蘇生を使ってきたので正直泣きたくなった。
 ひんしのタブンネと王子とデュエリストは怒りのままになぐり殺してやったが、
 もうなんというか帰りたい。


【タブンネ@ポケットモンスター 死亡確認】
【サマルトリアの王子@DQ2 死亡確認】
【リシド@遊戯王 死亡確認】


「ええい、ともあれ四度目をやればいいだけの話ッ! 目の中に……指をーッ」
「おいおっさん、なにやってるんだ?」
「熱斗くん、おっさんは失礼だよ。この人はただホリが深いだけだよ」
「ンん? 貴様ら何者だ!」

 そんなディオに声をかけてきたのは年端もいかない陽気な少年だった。
 ネットバトルのできる小学生、光熱斗。PETの中のロックマンが相棒だ。

「どうやらこの人はあの怪物に苦戦してるみたいだよ、熱斗くん」
「そうなのか?」
「ん……ああ、そうだ。何度も目を攻撃したのだが、千個はさすがに多くてな」
「そういうことなら――熱斗くん!」
「ああ、ロックマン! ちょと待っててねおじさん!」
「おじさん……ちょっと待て! このディオ・ブランドーをオジサンだとッ!?」

 数テンポ遅れてディオがツッコミを入れたときにはもう熱斗は近くのカラオケボックスに入っていた。
 しばらく待っていると、プレイルームからミラーボールを取ってきた。

「これをプリズムの代わりにして……と。
 丁度ここの死体のデイパックの中に手榴弾があるから、コレをフォレストボムとして」
「何をやってるんだ?」
「プリズムコンボさ」
「?」

 ディオが首を傾げるあいだに、
 熱斗はミラーボールをサウザンド・アイズ・サクリファイスの目の前に置いた。
 離れてよーとディオを促したあと、手榴弾をそのミラーボールめがけて投げる。

 ▽するとふしぎなことがおこった!

 バババババババババババババババババババババババババババババババババババ!
 バババババババババババババババババババババババババババババババババババ!
 バババババババババババババババババババババババババババババババババババ!

【サウザンド・アイズ・サクリファイス@遊戯王OCG 死亡確認】

「な……!」

 ディオは驚愕する。ただミラーボールに爆弾を投げただけのはずなのに、
 何かしらの∞ループが発生し、爆発が相手を消し去るまで繰り返されたのだ。
 熱斗によればこれがプリズムコンボである。
 強すぎてクソゲーになるのでネットバトルでは普段は使わないらしい。

823千より無限のほうが多い:2013/02/15(金) 17:50:33 ID:4TK4ypkA0
  
「現実で使ってみたのは初めてだったけど案外うまくいくな! ロックマン!」
「そうだね熱斗くん! この調子でバリアブルソードとかも試してみたいね」
「こ、こんな理不尽な技が他にも……? き、貴様……ッ」
「ん?」
「貴様ッ! このディオ・ブランドーにそのネットバトルとやらを教えろ!」
「え? いいけど」

 そういうわけでディオは日本橋のカラオケ屋に入ってネットバトルを極めることにした。


【一日目・6時00分/日本・日本橋】

【光熱斗@ロックマンエグゼ】
【状態】健康、激しい怒り
【装備】自分のPET(ロックマン入り)
【道具】支給品一式×2、大山デカオ@ロックマンエグゼ、大山デカオ@ロックマンエグゼ2、仙豆
デカオ(ロックマンエグゼ3)が作ったおべんとう、チップトレーダー@ロックマンエグゼ、大量のガッツマンのチップとバグのかけら
【思考】基本:野田総理にネットバトルを挑んで勝つ!
1:プリズムとフォレストボムのチップを探す
2:その為に色んな人にネットバトルを挑む
3:ディオさんにネットバトルを教えよう

【ロックマン@ロックマンエグゼ】
【状態】HP満タン
【装備】ロックバスター
【道具】なし
【思考】基本;熱斗をサポートする
1:野田総理がネットバトルを受けてくれるか、心配。
2:ディオさんって何歳なんだろう
※PETの中にいます

【ディオ・ブランドー@ジョジョの奇妙な冒険】
【状態】疲労
【装備】なし
【道具】支給品一式×3
【思考】基本:ネットバトルを極める
1:ジョースター家を手に入れる
2:ジョジョより優越感を得る
3:カラオケか……その血のさだめ歌うか

824「おじいちゃんの死因はアイスを食べている最中の不運な転倒死だ☆」:2013/02/15(金) 19:20:17 ID:3JMnN9vQ0
 

「まいったのう……道にまよってしまったのう」

じじいは地味に道に迷っていた。出番を気にするあまり地図を見ていなかったのだ。
近くの電柱を見るとどうやら埼玉まで来てしまったらしい。

「わしは東京へ戻れるのか? かじゅきぃ……」

その場で円を描くようにうろうろしながら悩むじじい。
ぐるぐるとその場で回転する。そうしていたからか近寄ってくる少女、いや幼女に気付かなかった。

「きゃっ」
「うおっ」

衝突。
すてーんと景気よく幼女は倒れ、持っていたセブンティーンアイスを地面に投げてしまう。
かぼちゃパンツもまるみえだ。
じじいはすぐさまその、小学生の格好をした幼女――歌愛ユキに手をさしのべる。

「だ、大丈夫かお嬢ちゃん!」
「うえ〜ん、痛いよー」

幼女らしいロリボイス、少し機械っぽいそれがじじいの申し訳ない感をさらに増幅させる。
見たところケガはないようだがアイスは地面に落ちてべちゃべちゃだ、奢ってやらなければなるまい。
財布の中身が何円あったが忘れたが……。

「お、お嬢ちゃんごめんなあ、アイスは奢ってあげるから……」
「ううん、その必要はないよー、おじいちゃん」
「え?」

幼女を立たせ、あせあせと財布を開いていたじじいは、
急に落ち着いた表情でこちらの言葉をはねのけた歌愛ユキに違和感を覚える。
覚えた次の瞬間、彼の背後から怖気をまとった冷気が迫りくる。

「だって。おじいちゃんの死因はアイスを食べている最中の不運な転倒死だから☆」
「そういうことだ。イヤーッ!」
「ア……アイエエエ!?」


その冷気の正体は……ニンジャ! 


【じじい@アニメ版ローゼンメイデン 死亡確認】
 

★☆★☆


「これは……」
「アイスがそばに落ちている。ここでアイスを食べていたところ、転んで頭を強く打ったのだろうな」
「なんという・……ゴルゴムの残党の仕業か……!」

825「おじいちゃんの死因はアイスを食べている最中の不運な転倒死だ☆」:2013/02/15(金) 19:20:53 ID:3JMnN9vQ0
 
クライシス皇帝と南光太郎は埼玉へと足を進めていた。
とくべつ目的地はなかったが、さいたまスーパーアリーナをなんとなく目指しているところだった。
その道の途中でじじいの死体とそのそばに落ちたアイスを見つけた。
これは事故だろうと結論付ける。

「よし、こんな悲劇を繰り返してはならん。先へ進もう、光太郎よ」
「ああ! 行こう、全速力で!」

南光太郎はクライシス皇帝と共に走り出す。

――どんっ☆

すると曲がり角から飛び出してきた少女、もとい幼女に光太郎はぶつかった。

「きゃあぅ」
「うおっ」
「む!」

景気よく幼女は倒れ、持っていたスーパーカップ季節のイチゴ味を地面に投げてしまう。
かぼちゃパンツもまるみえだ。
クライシス皇帝はすぐさまその、小学生の格好をした幼女――歌愛ユキに手をさしのべる。

「そこの幼女、ケガはないか?」
「うえ〜ん、痛いよー」
「ああこれはいかん、どこかを打ったのかもしれんな。光太郎! 曲がり角の前は徐行しろ!」
「あ、ご、これはゴルゴムの……仕業じゃない、俺のせいだ。すまない、お嬢ちゃん」
「うえ〜ん……」
「むむ……スーパーカップ苺味も弁償せねばならんし、参ったな。コンビニを探さなければ」
「うわ〜ん」
「……」

泣き止まない幼女に歯がゆい思いを噛みしめる光太郎。
長年戦ってきたゴルゴムのせいにはできぬ完全な自分の過失にいつになく心が動揺していた。
だからだろうか――? 目の前の幼女がなんとなく嘘をついている気がしてしまうのは、
この過失を自分のものだと認めたくないという心が、光太郎の中にあったからなのだろうか。

(くっ……こんな。正義の味方失格じゃないか)

不甲斐なさに光太郎が目を閉じ地面のほうを向いた、その時だった!!


「バトルチップ「アイスボム」! イヤーッ!」


背後からのアンブッシュ・バトルチップが歴戦練磨のヒーローと皇帝に襲い掛かる!

「「なッ――――!?」」



★☆★☆



「どうして氷スリケンを使わなかったの? フロストバイト兄ちゃん」
「こ奴らの実力が俺より上だからだ。おそらく氷スリケンでは仕留めきれないからな、
 ここで氷漬けになってもらうことにした。ラオモト=サンが復活すればこやつらの殺害など楽勝よ」

人間大の氷の柱。
その中に閉じ込められた南光太郎とクライシス皇帝を涼しい目で見つめながら、
VOCALOID・歌愛ユキは傍らのニンジャ・フロストバイトに話しかける。
歌愛ユキは小学生VOCALOID。
歌を届けみんなを幸せにする身でありながら、実は全ての大人を憎む賢い幼女である。
ソウカイヤのニンジャ、フロストバイトはそんな彼女と組み、一連のアンブッシュ・ルーチンを完成させた。
すなわち愛らしい歌愛ユキが対象にぶつかって転び、
相手がその対応をする間にフロストバイトがアンブッシュで敵を仕留める――オトリ・ジツである。

「そんなに強いんだ、このおにーさんたち」
「ソウカイヤのニンジャであるこの俺の審美眼はウソをつかん。
 正直アイスボムでいつまで抑えられるかも分からない。このまま東京へと移りこいつらから離れよう」
「ラオモト=サンだっけ? その強い人はどうやって復活させるの?」
「あてはない。だがこの殺し合いの場には人間を生き返らせる秘術のひとつやふたつあると俺はみている。
 実際俺がなぜ生き返ったのかまだ謎のままだからな。とにかく東京だ、東京になにかあるはずだ」
「えー、適当だなあ。まあいいや、ついてってあげるよ、おにーちゃん」

フロストバイトの悲願はニンジャすレイヤーに倒されたソウカイヤのボス、ラオモト・カンの復活である。
時系列的にはフロストバイトのほうが先に死んでいるのだが、TCBR参加にあたり彼はなぜか生き返り、
しかしラオモト・カンは死んだままであった。この不可思議をフロストバイトはどうにかしようというわけだ。
自分がのうのうと生き返り、ラオモト・カンが死んだままなど、
忠実なソウカイヤのニンジャであるフロストバイトには許せることではなかったからだ。

歌愛ユキとフロストバイトはこうして東京へと向かうことにした。
カラオケマイクがひとつ落ちていたので拾っておいた。

826「おじいちゃんの死因はアイスを食べている最中の不運な転倒死だ☆」:2013/02/15(金) 19:23:29 ID:3JMnN9vQ0
 

【一日目・5時45分/日本・埼玉】


【南光太郎@仮面ライダーBLACK】
【状態】氷漬け
【装備】キングストーン、パーフェクトゼクター@仮面ライダーカブト
【道具】支給品一式、カラオケマイク
【思考】
基本:この殺し合い、ゴルゴムの仕業だ!
1:クライシス皇帝と共に行動する
2:…………(凍った!)
※日の光を浴びればパワーアップするかもしれません

【クライシス皇帝@仮面ライダーBLACKRX】
【状態】氷漬け
【装備】サタンサーベル オーガギア@仮面ライダー555
【道具】基本支給品一式
【思考】基本:光太郎とともに主催者とゴルゴムを潰す
1:戦力を集めて、『ネオ・クライシス帝国』を建国する
2;一先ず、地球人類抹殺は置いておく。(総理を潰したら取り掛かる)
3:(凍ってしまったようだな)
※参戦時期は仮面BLACKRX本編開始前です。

【フロストバイト@ニンジャスレイヤー】
【状態】健康
【装備】忍者装束、小型急速冷凍装置
【道具】支給品一式、アイスボム@ロックマンエグゼ
【思考】
基本:氷スリケンで参加者を暗殺する
1:ラオモト=サンを現世に蘇生させる
2:歌愛ユキと協力して参加者を殺害し、生き残る
3:南光太郎とクライシス皇帝からは逃げよう

【歌愛ユキ@VOCALOID】
【状態】健康
【装備】カラオケマイク
【道具】支給品一式
【思考】
基本:大人ってウザいから死んじゃえ
1:フロストバイトと協力して参加者を殺害する
2:南光太郎とクライシス皇帝からは逃げよう

827自分で自分を縛っちゃったからね:2013/02/15(金) 19:53:32 ID:3JMnN9vQ0

六時になったが、誰も来なかった。

「誰か……ほどいてくれ……トイレ……」



【一日目・6時00分/日本・千葉県】


【保坂@みなみけ】
【状態】手足を拘束
【装備】縄
【道具】支給品一式
【思考】基本:南ハルカと幸せな家庭を築くわけだ
1:このまま南ハルカと既成事実を作るわけだ
2:このままでは漏らすわけだ

828天守閣をレ○プ!!:2013/02/16(土) 04:37:09 ID:mxhLT9CY0
 

「逃げて……ワドルディ、逃げてッ!」
「……!」

 轟音。空気を切り裂く爆発音。
 桃園ラブの悲痛な叫び声。ワドルディが最後に訊いたのはそれだった。
 自らを逃がそうとした桃園ラブの身体ごと熱に包まれ、
 ワドルディの視界は白くなって、それきりだった。


□■


「強敵……だったわね」

 ……プラスチック爆弾の残りは数個。
 だが異次元に通じる盾にはまだまだ武器が貯蔵されてる。
 いける。
 大丈夫だ。
 問題ない。
 前へ進め。
 大阪城、天守閣の屋根の上で、けほ、と爆煙の灰を吐き出しながら、
 黒い魔法少女――暁美ほむらは呟いた。
 「守るべき人」である鹿目まどかを探して歩を進めていたほむらが、
 通りすがりのプリキュアと交戦する羽目になったのは数十分ほど前の話になる。

「殺し合いを止めてみんなが助かる方法を探す……なんて甘っちょろいことを言わなければ、
 まどかを探すのに協力してもらうこともできたのだけれど。非常に残念だわ」

 暁美ほむらは真面目だった。
 このTCBRがなんでもあり風味なロワだなんて知らないのもあるが、
 野田総理の言い放った「人口を減らすために殺し合いをする」という言葉を、
 そのまままともに受け取るくらいに真面目だった。
 人口が減らなければいけないなら、減らそう。
 それでまどかが生き残るというならば、殺そう。
 暁美ほむらはそう決めた。
 だから「みんなで生き残る」なんて甘いことを言うやつを見過ごすわけにはいかなかった。

「人殺しは、初めてかしら」

 無感動にほむらは呟く。魔法少女として魔女になった少女たちは何度も殺したが、
 まだ生きている人を殺したのはそういえば初めてだったような気がする。
 だが、無感動だった。ほむらにとってそれは、さして心を動かさなければならないことではなかった。
 殺すことは殺すが、今は他に優先事項がある。殺すために殺しているわけではない。
 あくまで、守るべき鹿目まどかを守るため。

「そう。こんなところで道草を食っている場合じゃないわ。まどかを……まどかを探すのよ」

829天守閣をレ○プ!!:2013/02/16(土) 04:38:25 ID:mxhLT9CY0
 
 ひるがえり、黒い魔法少女は天守閣から降りようとした。
 しかし、

 ふにょん。

 と踏み出した体が不思議な感触の何かに当たる。

「……!?」
「いけませんねぇ。人は人を選別してはならないんですよ、暁美さん。
 誰かを生き残らせるために他の誰かを殺すなど、ご法度です。私が手入れしてあげましょう」
「だ、誰!」

 その前に何なんだ。ほむらはクイックモーションでバク宙をして「それ」から距離を取った。
 正面、眼前に現れたのは――紫の体色をし、顔に大きな×マークを出しながら。
 暁美ほむらをにたぁと見つめる宇宙人然とした触手生物であった。
 どうやら先ほどほむらが触れたのは、彼(?)が指めいて突きだしている触手のひとつだったようだ。

「申し遅れました。私、殺せんせーと申します。
 殺せないから殺せんせー。さあ暁美さん、あなたがその信条を通すというなら。ひとつ私を暗殺(ころ)してみなさい」

 殺せんせーと名乗ったその触手生物は緑と黄のしましまに体色を変化させながらほむらに語りかける。
 ほむらはその色が何を示すのかを知らない。
 だがなんとなくナメられているのは分かったので、殺そうと思った。
 天守閣の上、異形の教師と黒い魔法少女の影が交差する。


【一日目・5時00分/日本・大阪・天守閣】


【暁美ほむら@魔法少女まどか☆マギカ】
【状態】健康、魔法少女
【装備】ソウルジェム@魔法少女まどか☆マギカ(穢れ無し)
【道具】支給品一式、爆弾(ロワ開始後に自身で作成したもの)
【思考】
基本:まどかを守る
1:待っててまどか……
2:無事よねまどか……?
3:目の前の怪物を殺る

【殺せんせー@暗殺教室】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式
【思考】
基本:バトルロワイアルを爆る(潰す)
1:しばらくガーゴイルの担任になる
2:暁美さんに教育的指導をする
3:タイムリミットはあと四日ですよ


「あちゃー。誰やあれ。出るタイミングあれへんやん……」


【ケルベロス(小)@カードキャプターさくら】
【状態】健康
【装備】無し
【道具】支給品一式
【思考】
基本:どうしようか正直迷っている
1:桜と合流したい
2:あの子は一体何者なんや……?
3:また変なのが現れたな

830天守閣をレ○プ!!:2013/02/16(土) 04:39:40 ID:mxhLT9CY0
 

■□


「わ、わたし……なんで生きてるの……?」

 天守閣より離れた大阪の街、ライブハウスらしき建物の前に気付くと桃園ラブは立っていた。
 両手にはこれまたいつそうなったのか、同行者であるワドルディを抱きかかえていた。
 さっきまで自分は、黒いプリキュアらしき少女と天守閣で交戦していたはずだ――。
 そして殺されそうになっていたはずだ。
 まさか、寸前に、記憶が途切れたみたいな速度で移動した? そんなばかな。

「でも、じゃあなんでわたしは……」
「お? なにしとんねんお嬢ちゃん。クラウザーさんのライブいかれへんの?」
「もうすぐ始まっちゃうよ?」
「え?」

 ワドルディと一緒に首を傾げていたところ、ライブハウスに入ろうとしていた男と少女に声をかけられた。
 浜田とまどかである。

「クラウザーさんの生ライブなんてめったに見られないんだよ! あなたも入ってレイプを叫ぼう?」
「え? ちょ、レイプって、え?」
「せやな。大丈夫や、入場料は俺が払ったるから」
「わ、ちょっと、そのぉ!?」

 浜田とまどかに引きずられるようにしてラブとワドルディはライブハウスに入る。
 ライブハウス独特の熱気と、薄暗い中にちかちか光るレーザーライトが少女たちを出迎えた。
 そして――「クラウザーさん」のゲリラライブはもう始まっていた。
 いつもと少し違ったのは、隣にヘビメタメイク&謎のバトルコスチュームを着た少女がいたことだが、
 他は特に変わりなく、いつも通りに弾けていた。

「天守閣を! 天守閣を! 一秒間に十回――お前ら叫べぇ!!!!」
「「「「レイプ!!!!」」」」
「おおおっ! 私のヘビメタを聞いて死ねえええええええ!!」
「「「「ヨロコンデー!!!」」」」


【一日目・5時00分/日本・大阪・ライブハウス】


【桃園ラブ@フレッシュプリキュア!】
【状態】健康
【装備】リンクルン@フレッシュプリキュア!
【道具】基本支給品一式、大量のドーナツ
【思考】
基本:絶対に殺し合いを止めて、みんなが助かる方法を探す。
1:なにこれー!?
1:誰かを探しながら、ワドルディを守る。
〔備考〕
※9期とは関係ありません。

【ワドルディ@星のカービィ】
[状態]:気絶なう
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、不明支給品
[思考・状況]
基本:殺し合いには乗らない。
1:桃園ラブと一緒に行動する。
〔備考〕
※6期とは関係ありません。
※アニメ出展なので、喋る事ができません。

831天守閣をレ○プ!!:2013/02/16(土) 04:40:57 ID:mxhLT9CY0
 

【浜田雅功@現実】
【状態】疲労(小)
【装備】ジャッカル@HELLSING
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】
0:殺し合いの中で生き残る
1:クラウザーさん張りきっとんなあ
2:まどかを安全な所へ隠す
3:家族と松本さんを捜して保護する
4:優勝狙いはもう体力的にも無理やろ

【鹿目まどか@魔法少女まどか☆マギカ】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式 その他不明
【思考】
0:とにかく生き残りたい
1:浜田について行く
2:友達に会いたい
3:クラウザーさんさっすがぁ!

【立花響@戦姫絶唱シンフォギア】
【状態】クラウザーさん式ヘビメタメイク
【装備】ガングニール
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】
0:殺し合いを止める
1:私の歌で死ねーっ!
※わりとノリノリでデスメタルを習得しました。

【根岸崇一@デトロイト・メタル・シティ】
【状態】クラウザーさん
【装備】ギター
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】
0:天守閣を!レイプ!

832AA上手く貼れるかなあ:2013/02/16(土) 05:46:12 ID:mxhLT9CY0


「シャケだー!?!?!!?」

突然空からシャケが降ってきて、相生祐子はショック死した。


【相生祐子@日常 死亡確認】



「え……? ちょ、ユッコちゃん!?」
「ど〜したの〜ハルヒちゃん」
「し、死んでる……! おい死んでるぞ!」
「死んでるねぇ。というかなぜシャケが空から」

民家から出ておのおの知り合いを探していたハルヒ、平沢唯、ボッスン、こなた、
それにこなたが今は肩に乗せている猫一匹は急な同胞の死に動揺した。
空を見上げると空母みたいななんかすごい要塞基地がぐんぐん音を立てて動いていた。
まさかアレからシャケが墜ちてきたのだろうか?

「そうとしか考えられないよな……」
「ところでさ。このシャケが空から落ちてきたってことはもしかして」
「?」
「ここにシャケが落ちたのを見てる人がいるかもってことじゃない?」

泉こなたが至極まっとうな推測をした。三人は頷く。……で?

「つまりシャケが好物な動物とかがここにやってくるってことじゃない?」
「ヒグマとか?」
「いやさ……あたし、この前雑誌で見たんだけど、
 シャケがものすごい好きなニホンザルが上野にいるらしくて」
「それってもしかしてあれみたいな〜?」

四人は平沢唯が指差した方を振り向く。。。。。。







#aa(){{  ━┓“   ━┓“  ━┓“   ━┓“  ━┓“  ━┓“   ━┓“
  ━┛   ━┛   ━┛   ━┛   ━┛   ━┛   ━┛
                   、,ノl,、{ , _
                   }Vノ;:;:;:;:;:`'´{, 
                   、{;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:レ   
                  ミ,;:;:;:;:。...。:;:;:;ヒヾ <シャケくれ
                )、-┌┐;:;:.゙,..,゙:;:;:nゝ  ,   
             ノ、/;:;:;:;:l・ ,,l;:;:;:´;:;`:;:;l ̄l`';:'-ノ_,.
           ヽソ;:;:;:;:;:;ノt-n';:;:;:;:;:;:;:;ノ,::,_l;:;:;:;:;:;;:;7
          /;:;:;:;;:;:,、;:;,:l LLLlヽ;、;:;:ノEEEl;:;:;:;:;:;:;:}_ /
         「;:::: ;:;::::´、 `''-fココ ll::l;:;:ll .nnn l;:;:;:;;:;:;:;:;:{ 
          ヽ;:; : : ゙  `''''´ミ´r'ヽ;l;:;:ll ';';ニ' l,;:;:;:;:;:;:;:(
        ´`'''─-..._::::.:.:ヾヽ_ `ヽ'、l__l ll }:;:;:;:;:;:)
              `゙-'゙,-,_ツ、゙ヾf´ヽ,っll_{゙:;゙: ゙ソ
             ,、ノ'´;:;:;:;:;:;:;:`ヽl, ,、`ヾ\:ミ、゙
             };:;::;:;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:'lmn_'ヾ\
          ノ!ノl´;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::;;:;:;:;;`^!''´ヽ 'ヾ\
          f´;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;;ヽ、fヽ\
         、ノ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;;--;;::;;;;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;y ¨ヽヽ\、
        r';:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;-''´   ' ' '' `-、;:;:;:;:;:;::;:;;{  `´`'''´
}}

そこには武装したニホンザルがいた。

833AA上手く貼れるかなあ:2013/02/16(土) 05:47:19 ID:mxhLT9CY0
 

「「「「サルだー!!?」」」」


【一日目・5時50分/日本・群馬県】

【ニホンザル@龍馬伝】
【状態】健康
【装備】防弾ベスト@現実、猟銃@現実
【道具】支給品一式、日本刀@現実
【思考】
基本:殺戮
※似てるけどベンじゃないです

【涼宮ハルヒ@涼宮ハルヒの憂鬱】
【状態】健康
【装備】北高の制服
【道具】支給品一式
【思考】
基本:殺し合いには乗らない
1:SOS団のみんなを探す
2:ついでにキョンも探す
3:サルだ……

【平沢唯@けいおん!】
【状態】健康
【装備】桜ヶ丘高校の制服
【道具】支給品一式
【思考】
基本:殺し合いは絶対やだ!
1:おさるさんだ……

【泉こなた@らき☆すた】
【状態】健康
【装備】稜桜高校の制服、PSP
【道具】支給品一式
【思考】
基本:殺し合いとかバカげてるよね
1:ハルヒ♪ ハルヒ♪
2:『SKET DANCE』のボッスンが普通に馴染んでるんだけど……
3:サル……!?

【にゃんぱいあ@にゃんぱいあ】
【状態】健康、睡眠中
【装備】無し
【道具】支給品一式
【思考】
基本:とにかく血ぃくれにゃ
0:Zzz…

【藤崎佑助@SKET DANCE】
【状態】健康
【装備】開盟高校の制服、大人用ポップキャップ、ゴーグル
【道具】支給品一式
【思考】
基本:殺し合いには乗らない
1:笑い事じゃねえぞこれ!?
2:ヒメコとスイッチを探さないと

834優雅な日本的食事、失敗:2013/02/16(土) 06:04:08 ID:mxhLT9CY0
 
「朝食を食べようと思ったらシャケを落としてしまった……」
「お前おっちょこちょいだなー!」

【一日目・5時50分/群馬県上空・戦艦内】

【ガーゴイル@ふしぎの海のナディア】
【状態】健康
【装備】仮面
【道具】支給品一式、アニメ7話に登場した銃@ふしぎの海のナディア
【思考】
基本:人間を全員下僕に
1:殺せんせーの解析
2:死体の処理
3:ブルーウォーターを手に入れる
4:ネモとノーチラス号の抹殺
5:殺せんせーを殺す
6:シャケ落とした……

【孫悟空@ドラゴンボールZ】
【状態】健康
【装備】無し
【道具】支給品一式
【思考】
1:お前おっちょこちょいだなー!

835ニワトリックシンドローム:2013/02/19(火) 18:07:30 ID:srAqzxK60
 

 ぐううんと鳴るバイク音。国道463の看板が風に流れて視界の端へ。
 遠くに、見えてくる戦煙の跡と、道路に倒れ伏す男の姿あり。

「要救護者だ! ニック!」
「だから……ああ、分かった」

 特命戦隊ゴーバスターズの一員である桜田ヒロムと、
 そのバディロイド、チダ・ニック(?)は、
 かみ合わない会話を続けながら殺し合いを止めようと埼玉の街を走っていた。
 すると聞こえた戦闘音。
 スピードが自慢のヒロムとチダ・ニック(?)はすぐさまその場所へと向かった。

「く、そ……想定外、だ」
「おい! 大丈夫か?」「(お前は……)」

 路上で傷だらけで倒れていた男は仮面ライダーディケイド、門矢士であった。
 バイク形態のチダ・ニック(?)から降りたヒロムは変身が解けてしまっている士の傍に駆け寄る。

「一体誰があなたを?」
「俺は……武装したニホンザルと戦っていた……」
「武装したニホンザル?」
「ああ、そうだ。新たなカードで互角に戦っていたが、向こうの空からシャケが落ちてきて……」
「そいつは向こうにいったのか?」
「そ、うだ……」
「そうか。なんてやつだ……すぐに追いかけて確保したいが……」

 門矢士が指差す先は確か群馬県の方角だ。
 ヒロムは怒りに燃えた、だが救護者の介抱が先だろう。
 あらかじめ薬屋で入手しておいた救急箱を開いて男の傷を消毒しようとする。
 しかし、門矢士はそれを手で制した。力強い目で。

「?」
「まだ話は終わっていない」

 そして今度は群馬県の方角と逆方向を指差す。
 ヒロムがそちらに目を向けると……なんだ、これは?


#aa(){{                      rr ュ                         _
                〔>┴┴―-、r――一ァ       ____ __ / /
     _______∠ィ二二入 )つ\__/ _, -‐ァ  ̄___/\ \二二フ
 rf二 ________\ \゚__)人ニニニコt―/ー‐く´ ̄\__/ ̄ ̄ ̄`\
  \ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄「 ̄ ̄ ̄ ̄「´ ((_)ー―水r―T T¬く / ̄ _
   丶        !      |  /Vー―く/ /T7 /  /_)ァ≠,ニニ \/ ̄
     \   /      /  /  l\// /\ ̄ ̄ ̄/》'// rr=o'l
         ヽ/      / /   \_\{_/ ̄ ̄  |lj_l/ゞ二 /
             ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      〔/_レ┐ \ ((>ゞミ二二ィ′
                         \ーく ヒt:ュ>―‐'
                         ヒ三ノ
}}

836ニワトリックシンドローム:2013/02/19(火) 18:08:03 ID:srAqzxK60
 
 巨大なクチバシを持ったおとぼけ顔の巨大ロボットがこちらをじっと見据えて鎮座している。
 ぽかんと口を開けるヒロムに対し、門矢士はげほげほと咳き込みながら情報を伝えた。

「俺は、ニホンザルにここまでやられた訳じゃない……!
 奴が去った後現れたアレに、不意打ちでやられたんだ。お前も早く逃げろ……!」

 死人が出るぞ!
 と叫んだ次の瞬間、門矢士の頭がポップコーンがはじける様にして爆発した。


【門矢士@仮面ライダーディケイド 死亡確認】


「ぐわぁああ!」

 何が起こったのか? ヒロムは突然の爆発に防御態勢を取りきれず、
 爆風を全身に受けてごろごろと転がる。身体にいく筋もの赤い裂線が刻まれる。
 バイク状態のチダ・ニック(?)はそんなヒロムを見ても反応なし。
 ただ、カメラアイ的なもので状況をしっかりと確認していた。
 今の一撃は眼前の、おとぼけ顔のペリカンのようなものから行われた射撃だ……!
 しか人間の頭を銃撃音より前に爆発させるような高威力・高速の!
 そんな精密無比な射撃を行えるような者が、一見おとぼけ顔なこのメカに乗っているのだ!

「貴様……いったい誰だ!」

 バイク形態を解き、人間形態になったチダ・ニック――。
 いや、仮面ライダーアクセル・照井竜はメカに向かって指を突き立て叫ぶ。
 ペリカンメカはその言葉に応じるように、その大きなクチバシを開く――!

「今週の、ビックリドッキリメカ〜!!!」

 クチバシの奥から階段ハシゴがぎゅいーんと降りてきた。
 軽快なBGMが流れる。
 てててーんてててーんというマーチなリズムに合わせるようにして、
 階段をたくさんの小型メカが降りてくる。
 今回はニワトリ型の、やはりおとぼけ顔のメカだ。
 ニワトリはなおも降りてくる。
 ニワトリはなおも降りてくる。
 ぞろぞろ列をなして行進している。
 そしてゴルゴ13も降りてくる。

「私だ」

 びしっと、
 きちんと隊列を乱さずに歩きながら、照井竜にゴルゴ13は宣言した。


【一日目・6時00分/日本・埼玉県】


【照井竜@仮面ライダーW】
【状態】健康、アクセルに変身中
【装備】アクセルドライバー@仮面ライダーW
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】
1:俺に質問をするな……

【ゴルゴ13@ゴルゴ13】
【状態】健康
【装備】愛用の銃
【道具】支給品一式
【思考】
1:俺の後ろに立つな……
※ヤッターペリカン@ヤッターマンに載っていました


 一方桜田ヒロムは大量のニワトリメカに囲まれたため、気絶した。
 幼少期のトラウマで、彼はニワトリが大の苦手なのだ。
 
  
【桜田ヒロム@特命戦隊ゴーバスターズ】
【状態】気絶
【装備】モーフィンブレス@特命戦隊ゴーバスターズ、サングラス
【道具】支給品一式
【思考】
1:殺し合いを止める
2:ニワトリ、ニワトリ、ニワトリ

837答えは背景:2013/02/19(火) 19:32:26 ID:srAqzxK60
 

「いやー、しかしアレっすねファイアーさん。
 伝説ポケモンっぽい場所だってことでここをねぐらにしたのはいいものの、全然人が来ませんね」
「ですねサンダーさん。退屈で仕方がありませんよ。
 伝説ポケモンもずいぶん増えたし、今度また新作出るらしいし、私たちそろそろお役御免なのかも」
「え、ええ、マジかよ! 嫌だよ俺、新作に出れないの!
 ただでさえお前らの中でだんだん弱体化してってるのにこれ以上弱体化すんのもやだけど……」

日本・富士山の頂上、ポケモン界では伝説の三鳥と呼ばれる、
サンダー・ファイアー・フリーザーは真剣十代しゃべり場めいて雑談をしていた。
伝説ポケモンである彼らは富士山の頂上を根城にしたはいいものの、
過酷なバトルロワイアルの最中に登山をするのなんて登山家くらいなので人が来ないのは当然だった。
仕方ないので、DSを片手にマリオカートをしながら雑談をしているのだった。
ちなみにこの三匹の中ではサンダーが一番マリオカートが上手い。
雷を非常にうまく使う。

「あっ、またサンダーさんが一番ですか……」
「ファイアーさんもなかなか頑張っていましたよ、三着じゃないですか」
「俺は十着かよ……ナンデ……ん? なんか飛んできたぞ?」
「え?」
「いやゲーム画面じゃなくて、ほら、アレ」

ゲーム画面を覗き込んだ他の二匹を制してフリーザーが羽根を伸ばした先は、
富士山の火口に近い部分だった。
そこにいつの間にかバイオリンが上手そうな少女の首がある。
これはかなり前に置かれていたものらしく、すでに血の気が失せている。
隣に、黒髪をポニーテールにした少女の首がある。
抵抗した末にむなしく首を刈られてしまったのか、その顔はどこか悲しげだ。

「うわ、人体の首とかグロッ」
「いったい誰がこんなことを。そしてどこから? この近くには人はいないぞ」

ファイアーが得意のにらみつけるで辺りを見回すが人の気配はない。
しかし黒ポニテの少女――我那覇響の首はどうも数秒前にこの富士山頂上に「到着」したようだった。

「もしかしてすごい遠くから飛んできたのかも……って、言ったそばから! 来た!」

フリーザーが目を空中に飛び出させるアメリカナイズ・リアクションをしながら宙を仰ぐ。
続いてやってきたのはボルガ博士の首だった。
ぎゅいんぎゅいーんくるくるくるりんスポッ。
ボルガ博士の首は非常に綺麗な回転をしながら富士山の火口にナイスシュートされた。
針の穴を通すようなコントロール、さすがにこれにはフリーザーたちも白目を剥いた。

「おお、すげえ!」
「3Pシュート!」
「ポイント倍点だ!」

838答えは背景:2013/02/19(火) 19:34:59 ID:srAqzxK60

そして次の瞬間、ボルガ博士の頭の中のタイマーがカチリと鳴った。



▽ボルガ博士の だいばくはつ!



富士山山頂で起きた爆発のきのこ雲を見ながら、緑間真太郎は小さく頷いた。
どうやら正確に火口にシュートが出来たようだ。

「よし、ありがとうなのだよ、教授。おかげでオレの3Pシュートは完成した」
「そうですか、いい脳トレになったのならなによりです」
「もちろんなったのだよ」

川島竜太教授は緑間に笑顔で微笑むと、鼻から血を流して死んだ。
緑間がシュート直後に投げたハンマーブロスのハンマーがその頭を陥没させていた。
冷徹な緑色の瞳を崩さぬまま、緑間はその場から一路、長野県のほうへ歩を進める。

「この新たな3Pシュート、マウンテンシュートで――必ずお前を倒してやる、赤司」



【川島竜太教授@もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング 死亡確認】 
【ファイアー@ポケットモンスター 死亡確認】
【サンダー@ポケットモンスター 死亡確認】
【我那覇響@アイドルマスター 死亡確認】
【ボルガ博士@チャージマン研! 死亡確認】



【一日目・5時30分/日本・長野県】


【緑間真太郎@黒子のバスケ】
【状態】冷静
【装備】ハンマーブロスの無限ハンマー@マリオシリーズ
【道具】支給品一式、ホワイトボードとサインペン
【思考】
0:赤司に勝つ


@@@@@@@@



「り、リフレクターがなければ即死だった……」

富士山火口では、辛うじていちはやくだいばくはつに気付いたフリーザーだけが、
物理の威力を半減するリフレクターによって一命を取り留めていた。
他の生きとし生けるものは跡形もなく消し飛んでしまったようだ。すげえ爆発だった。

「というか、こんな刺激を火口に与えたら火山が噴火するかもしれねーよ。
 俺、こおりタイプだからふんか喰らったら確1だわ。コレマジ、にげる一択大安定ってね」

フリーザーは特に他の三鳥が死んだことには感慨を抱かない。
むしろ基本的にタイプ相性がよくていつも強いサンダーと、
最近ちょっと分が悪くなってきたファイアーには少なからずムカついていたので、せいせいしていた。
誰だか分からんがGJとすら思っている。

「こおりタイプにふさわしい山に行こう。恐山とかどうかなー、ゴーストタイプもいそうだけど」

陽気に歌を歌いながら、最速でフリーザーは恐山へと向かった。



【一日目・5時30分/日本・山梨県・富士山山頂】


【フリーザー@ポケットモンスター】
【状態】陽気最速HC振り
【装備】なし
【道具】支給品一式、カゴのみ
【思考】
0:恐山にでも行ってみるか☆


※富士山が噴火するかもしれません

839古明地さん:2013/02/20(水) 03:55:47 ID:olbK7WZ20
 


((嫌……なんで殺し合いなんて始まってしまったの……))

 滋賀県、琵琶湖のほとりにひとり、
 うすい紫色の髪に水色の服を着た少女が座り込んでいた。
 少女の目は悲しみに暮れすぎてクマが出来ている。
 少女の心臓部には「心の眼」が一つあり、そこから感情線が体を取り巻くように伸びているが、
 この心の目も彼女の感情に呼応するように涙を流している。

((悲しいわ。みんなの悲しみや苦しみが、流れ込んできて、悲しいわ))

 少女――古明地さとりはひどく悲しんでいる。
 ただしその悲しみは、少女自身の悲しみだけではない。
 妖怪・古明地さとりの「さとり」の能力は、周囲の人間の心をフルオートで彼女の心に流す。
 その範囲は、広い。あまりにも広い。
 日本で例えるなら一つの県まるまるといったところだ。
 今は琵琶湖にいるから、滋賀県にいる人間すべての感情が彼女の心を埋めている。


ひどい!どうしてこんな!       ボクは死んでしまうんだ……
   ムンナが!やめたげてよお!           俺はなにものにも縛られないぞ!
                  パセリ食べたい
 嫌あッ、殺さないでッ!      ああああああああ   私を誇り高き戦士と知ってのことか!
もう駄目だー   イヤーッ!                    では問題です。
                                            YOUは死ぬ
 どうしても行くっていうんだね      <○>    だからお前はダメなんだ!
    そうか、君は……           |           リトマス試験紙の赤ってどっちだっけ?
                        <<


 ※聞こえている声はイメージです。実際の声とは違う場合があります

 ……その心中はまさにカオスの極み。
 様々な人の感情が揺れ動くバトルロワイアルであればなおさらだ。
 当然、普通に生きていくにも不都合が出る――だからさとりはほんの少し前までは地底に住んでいた。
 それが出来なくなったのは、先月の事件が原因である。
 このバトルロワイアルが開催された原因でもある、日本以外のすべての国が滅びた事件だ。

((私はロシアの地底にいたから、詳しいことは分からないけれど……。
  誰かがあんなことをしたせいで、私の心は休まる暇がないわ。ペットともはぐれてしまったし、
  正直もう耐えられない……特にすることもないし、いっそ自殺しようかしら……)))

 さとりは目の前の澄んだ湖と、
 水面に映る自分の憔悴しきった顔を見てあらぬことを考え始める。
 石を抱いてこの湖に沈めば、もといた地底にも近いし心も静かになれるだろう、と。
 頭痛がするほどの感情の渦で思考がまとまらない中、さとりはそんなことを考えてしまう。

840古明地さん:2013/02/20(水) 03:56:34 ID:olbK7WZ20
 
((こいし……今ならあなたの気持ちがわかるわ……こんなお姉ちゃんでごめんね……))

 ずいぶん前に生き別れとなった、心を閉ざした妹のことを考える。
 古明地こいし……さとりと同じく心を読む能力を持ちながらそれを捨て、無意識となった少女。
 元気でやっているだろうか、この殺し合いに巻き込まれて死んでしまっていないだろうか。
 そんな心配を少しだけして。
 でもどうせ今から自分は死ぬのだから心配しても無駄だと気付いて。
 古明地さとりはため息をつきながら、近くにあった大きめの石をいくつかお腹に抱える。
 あとは一歩踏み出すだけだ。
 さあ。
 今から私は、死ぬだろう。
 喧騒に塗りつぶされた心に心残りはもうないだろうか、そんなことを考えて。

((あ))

 ひとつだけ思い当たることがあった。
 妖怪・古明地さとりはこの能力を持って生まれてきたそのときから、
 ペット以外の「友達」と呼べる存在を作ることが、結局一度もできなかった。

((ああ……こんな私にも、怖がらず接してくれる……そんな友達がほしかったなあ……))


 ――その瞬間だった。
 彼女は不意に股ぐらに風を感じた。


((え?)) 

 思わず下を見るとそこには、
 彼女の股の間から顔を出しているきりりとした顔のクマの姿があった。

「やあ! あなたのパンツを助けに来たヒーロー、クマ吉です!」
((やあ! あなたのパンツを助けに来たヒーロー、クマ吉です!))
「ぱ……ぱんつ……え……!?」

 突然の自己紹介と呼ぶには意味不明なクマ吉の言葉にさとりは動揺を隠せない。
 そしてもう一つ、彼女の能力を持って読んだ心が、まったく本人の言葉と同じだったこと、
 これにもさとりは動揺を隠せなかった。

「君は自殺するつもりだったようだけど! そうする前にぼくにパンツを渡してからにしろ!」
((君は自殺するつもりだったようだけど! そうする前にぼくにパンツを渡してからにしろ!))
「わ、渡すって。。。。そんな。。」

 あたふたするさとりと、ものすごい剣幕でさとりにパンツを要求してくるクマ吉。
 その間も彼女の股の間から顔を外そうとしない鋼の精神力もすごい。
 どうにか次の行動を予測しようと彼女が心を読んでも、頭の中には少女のパンツとブルマ、
 それにスクール水着しかなかった。クマ吉は比類なき変態紳士だったのだ。

 最終的に、さとりは――――――服の中に溜めこんでいた石ころを、落とさざるを得なくなった。

「ごめんなさいタダで下着を渡すなんて無理です……!」
「ぐああああああああああ」
((ぐああああああああああ))

841古明地さん:2013/02/20(水) 03:57:26 ID:olbK7WZ20
 
 当然下にいるクマ吉は石の直撃を受けてあえぐ、その間にどうにかさとりは彼の上から外れる。
 が、クマ吉はすぐに気を取り直したかのように立ち上がり、

「では何か対価としてぼくが払えるものがあるというの!? ぼくはもう失うものは無いよ!?」
((だからぼくにタダでパンツを渡そうよ!))

 図々しくも心の中まで使ってスムーズに開き直ってきた。
 これに対して、さとりは……

「ふふ」
「?」
((?))
「あははは、あなた、その、面白いですね」

 さとりは笑い、

「じゃあ、クマ吉さん――あなた、私の友達になってくれますか?」

 ある日、森のそば。琵琶湖のほとりで、
 少女はクマさんに出会って、そして友達になった。

 
【一日目・04時55分/滋賀県・琵琶湖】


【古明地さとり@東方project】
【状態】健康、頭痛
【装備】なし
【道具】支給品一式
【思考】
基本:友達が欲しいです
1:クマ吉さんはわかりやすい人なので友達になれるかも
2:こいしは無事かしら
3:日本以外の国が消滅した事件……一体誰が。

【クマ吉@ギャグマンガ日和】
【状態】健康、狂乱→一周回って冷静に
【装備】全裸
【道具】支給品一式
【思考】
基本:世の中のパンティ(およびスクール水着、ブルマー)を自分のものにする
1:友達になれ、だって……!?
2:そうすればパンツをくれるの!?むしろそれでいいの?

842Ψ難:2013/02/20(水) 04:42:21 ID:olbK7WZ20
 

 一方、フリッピーがカドルスを殺すところを見てしまい、
 いちもくさんに琵琶湖を後にしたミカルゲは、三重県まで来ていた。 

「おんみょ〜ん……(訳:もうちょっとまともな人に会いたいもんだぜ……)」
≪全くだな。僕も早くこの首輪を外して、このくだらない殺し合いを終わらせたいものだ≫
「おんみょ〜ん!?(訳:ふええ!?)」

 するとミカルゲも気づかない内に、隣に一人の女子高生が立っているではないか。
 メガネをかけてつんとした表情のその女の子は、ミカルゲの言葉に返事を返してきた。
 おどろきだ。
 初手からねこだましをくらったポケモンの気分だ。
 ミカルゲはゴーストだからくらわないけど。

「おんみょ〜ん……?(訳:あなた、俺の言葉がわかるのか……?)」
≪分かるが何か。
 言っておくが僕はさっきの話の少女のように心が読めて悲しいとかはないぞ、
 正直それくらいで悲しんでたら涙が流れっぱなしだからな。もう慣れた≫
「おんみょ〜ん(訳:誰に話してんだあなた)」
≪そんなことより、問題は僕がこの首輪に制限を受けて、
 何故か女体化した姿から戻れなくなっているという事実だ≫

 ミカルゲの話を無視して、隣の女子高生は語り始める。
 女子高生の本名は斉木楠雄というらしい。
 どうもフーディンよりすごいエスパーで、自分の性別さえも意のままに変えれるのだそうだ。
 だけど、それを主催の野田首相はこころよく思わなかったらしく、
 彼女……いや彼にいつのまにか首輪を嵌め、その能力を制限した上に女体化状態にしたらしい。
 というわけで今は斉木楠子になっている。
 らしい。

「おんみょ〜ん……(訳:ぶっちゃけ信じられないぜ……)」
≪だろうな、僕も正直驚いている。この僕の能力を制限できるような仕組みを作り出した政府にな。
 まあ、僕を殺さなかったのは判断ミスと言わざるを得ないだろう。
 首輪さえ外せればこちらのものだ。二十秒でこの殺し合いを終わらせる力が僕にはある≫
「おんみょ〜ん(訳:それもそれで信じられないが)」
≪なら見せてやろう。制限されているとはいえ、そこのビルひとつくらいなら≫

 どん。
 ――と音がしたかと思えば、ミカルゲの目の前にあったビルが浮いて、
 みしみしとヒビがそれに入った後、ゆっくりとばらばらになっていく。

「おんみょ〜ん!?(訳:うおおお!?)」
≪本来ならばこれはハイジくんの技なんだがな。まあ彼はこのロワには出ないだろうし使ってもいいだろう≫
「おんみょ〜ん(訳:だから誰に話してんだあなた)」

843Ψ難:2013/02/20(水) 04:42:54 ID:olbK7WZ20
 
 数分後、
 鉄とコンクリートのくず山と化した雑居ビルをしりめに、
 斉木楠子は静かにしゃがみこんでミカルゲの目を見る。
 ……まるでこの世のすべてに絶望したかのような、読み切れない瞳だ。

≪五分かかったか。やはりかなり弱体化しているな……。
 さて、君の望み通り見せてみたが、こんなものでどうだろうか。本来はもう少し早い≫
「おんみょ〜ん(訳:あ、ああ、分かった。分かったよ)」
≪そうか≫

≪――では少し、君の力を借りるぞ≫

 急にデイパックからモンスターボールを取り出した楠子は、ミカルゲにそれを投げた。

「おん(訳:え)」
≪力が制限されている現状では一人では危ないからな。
 きみには僕の手持ちになってもらう。ゴースト・あくならエスパーの相性補完としてもまあまあだ≫

 何らかのサイコキネシス的力でマスターボール並みの捕獲力になったそのボールは、
 ミカルゲを難なく斉木楠子の手持ちにしてしまった。
 楠子はふぅ、と一つ息を吐くと、それを支給されたデイパックの中にしまう。

≪全く、僕がまさか、仲間を集めるなんて手段を取らざるをえないとはな……。
 だがこれはこれで面白い。何でもできたふざけた現実より、何もできない非現実のほうが≫

 静かに笑みを浮かべる楠子の心中をもし読めるものがこの場にいたなら、すこしぞっとしたことだろう。
 万能でありながら普通の人間になりたいと願っていたかの少年は、今それをほんの少し手に入れ、
 実際のところけっこうハイテンションになっているのだ――――。


【一日目・05時27分/日本・三重県】
 

【斉木楠子@斉木楠雄のΨ難】
【状態】健康、かなりの制限、女体化状態
【装備】モンスターボール×5
【道具】支給品一式、ミカルゲ@ポケットモンスター
【思考】
基本:首輪を外して、この殺し合いを終わらせる
1:まず主催がどこにいるかを探すか
2:仲間も少しは集めたいところだが

【ミカルゲ@ポケットモンスター】
【状態】健康
【装備】かなめいし@ポケットモンスター
【道具】支給品一式
【思考】
基本:おんみょ〜ん
1:勝手に手持ちにされてしまった……ある意味安全?

844はっぴーべりーはっぴー:2013/02/20(水) 05:20:39 ID:olbK7WZ20
 

(まずいわね……クマ吉くんを見失ってしまったわ……)

ウサミちゃんは完全に道に迷ってしまっていた。
這って動く尋常じゃないスピードのクマ吉を捕らえきれず、姿を見失ってしまったのだ。

(クマ吉くんは誰かに変態行為を働いているに違いないわ。
 悲鳴をたどれば足どりはつかめるはずだけれど……!?)

そう考え、ウサギなので長い耳をそばだてるウサミちゃん。そのレーダーが悲鳴をとらえた!
近くにたくさんの叫び声がある……それも沢山だ!
ただ野太い声が大多数なのでなんか違う気もする。でも一応行ってみようかしら?

(――探偵として、悲鳴があったら駆けつけなきゃね)

ウサミちゃんのその判断は結果として、彼女の命を奪うこととなった。


◇◆◇◆◇


日本のどこか、熊岡県――。
その大地で屍の上に立つ緑色の熊軍人はその体を朱で染めている。
脳内にフラッシュバックするは戦場。イクサの場では自分以外はすべてが敵。
殺し、殺し、殺して殺す。
そのための犠牲はいとわないしそのための努力も惜しまない、
なぜならそうしなければ自分が死ぬのだから、だから殺すのがきもちよくなったって、

「ぜーんぜん、かまいやしないのっサァ〜〜〜〜ッ!」

恍惚の表情を浮かべる彼の下には、
ポジション争いをしていたたくさんのジャイアンとブタゴリラ、スネ夫、ジャイアント馬場、
それに彼を止めようと歯茎むきだしでおそってきたウサミちゃんの惨殺体がある。
手榴弾と軍用ナイフで三十七秒。まあまあのスピードだ。
なによりウサギ肉をナイフでひきさいていくその瞬間のきもちよさといったらよだれがでるほどだった。

「次の獲物! 次の獲物を探すぜぇ。ガハハハァハハァ!!!」

フリッピーはなおも飢え、ひたすらに屍を作り続ける。
自分のためにすべてを殺害(オモチャに)していく彼こそがどうやらジャイアンポジションのようだ。


【ジャイアン@ドラえもん(旧テレビ版) 死亡確認】
【ジャイアン@ドラえもん(新テレビ版) 死亡確認】
【ジャイアン@ドラえもん(旧劇場版) 死亡確認】
【ジャイアン@ドラえもん(新劇場版) 死亡確認】
【熊田薫@キテレツ大百科 死亡確認】
【ジャイアント馬場@現実 死亡確認】
【骨川スネ夫@ドラえもん 死亡確認】
【ウサミちゃん@ギャグ漫画日和 死亡確認】


【一日目・6時00分/日本・熊岡県】

【フリッピー@HappyTreeFriends】
【状態】健康、人格交代、返り血塗れ、殺人による恍惚感、血に飢えている
【装備】手榴弾@現実×7、軍用ナイフ
【道具】支給品一式、カドルスのディパック
【思考】
基本:皆殺し
1:殺す
2:殺す
3:まだまだ殺し足りねえ……!



なお、一部始終を見ていたきれいなジャイアンが助けを求めて逃げたもよう。



【きれいなジャイアン@ドラえもん】
【状態】健康、恐怖
【装備】さすまた
【道具】支給品一式
【思考】
基本:殺し合いを止める
1:助けを呼ばないと……!
2:ジャイアンポジションにはぼくが座らないと!

845真実の歌:2013/02/20(水) 07:01:32 ID:olbK7WZ20
  
----

 23:魔法老人リリカルななし 00:16:27

  青い髪でマフラーを巻いてる男がかなりヤバイ。
  生き残りたいからとかじゃなくて、快楽のために人を殺しまくるタイプっぽい。

 24:あなたの支給品はななしよ 00:23:05

  その男俺も遭遇したわ。完全に目が逝っててヤバかった。
  オマケに能力的には氷系の技を使う奴だった。
  こっちに炎使いがいなかったら殺されてたな……

----

「青い髪にマフラーの男、の情報が出始めたのはこの時刻か……」

 新潟より少し西にある県・富山。
 その路上でパソコンをカタカタと打ちながら、じっとカオスロワちゃんねるの画面を見ているのは、
 この騒動で祭り上げられているKAITOの同僚――VOCALOID・氷山キヨテルだ。
 黒い髪、黒いメガネに教師じみたスーツの彼は実際のところボーカロイドとしての仕事は副業で、
 普段は富山の小さな小学校の教師をしている。

 時間はすでに五時を回り、六時が迫っている。
 噂ではもうすぐ、参加者を煽るための「死者を知らせる放送」が全国に向けて発信されるらしい。
 それも気になるが――教え子の大多数はすでに安全な場所へ隔離したため、
 とりあえず同僚の無事を確かめようとキヨテルはネットを検索した。その結果がこれである。
 青い髪にマフラーの男が殺人鬼であるというデマからKAITOの写真が張られ、
 デマの波は大きくなり、彼の妹にまでおよび、当然であるかのように彼らは追われる身になっている。

「KAITOさんは僕や、僕の教え子のユキちゃんと違って売れっ子ですからね。
 こういうバッシングにも遭うでしょう。何者か、彼を恨む者の犯行でしょうが……さてどうしたものか」

 正義感の強いキヨテルはこの事態を見過ごせない。
 だが、今ここでカオスロワちゃんねるに「KAITOはそんなことはしない!」と書き込んだところで、
 何の意味もない。大多数がKAITOが殺人犯だと信じている状況では笑い飛ばされるだけだろう。

「と、すれば、KAITOさんを見つけて保護するのが最優先でしょうか……? ユキちゃんも心配ですが・……」

 キヨテルは迷う。
 そう、大多数の生徒は富山の地下シェルターに避難させたが、ただ一人、
 同じVOCALOIDでもある歌愛ユキにだけは連絡がつかなかったのだ。
 ユキは可愛い外見とは裏腹に重い物をかかえたような恐怖的・幻想的な歌が得意な子で、
 それだけにこの殺し合いに感化され、なにか過ちを犯していないかとキヨテルは心配していた。
 出来ればKAITOより先に彼女を探したい。しかしKAITOの現状は一刻をあらそうだろう。
 二兎を追えば一兎も捕まえられない――。
 教師であれば常識的に知っているだろうそんなことわざがキヨテルの脳裏をよぎる。

「どうすれば……」
「死ねばいいのではないでしょうか?」

 PCの前で頭を抱えたキヨテルの背後から、
 凛と澄んだ、しかし狂気をはらんだ声。
 冷たい氷を溶かした後に、再度固めたようないびつな氷の音。
 振り向く。
 キヨテルの目に「青髪」が入る。
 ショートカットの――初見では性別の分からないような髪型。
 次に魔法を使うのであろう大きな杖。知的なメガネ。
 それを助長するあまり起伏のない小柄な体は、
 これまた中性的なジーンズとジャケットという服装で整えられている。
 最後に、冬でもないのに首につけている――――首輪を狙われないためであろう「マフラー」。

846真実の歌:2013/02/20(水) 07:02:12 ID:olbK7WZ20
 
「青、髪……マフラー」

 その姿はカオスロワちゃんねるで最初に発言された危険人物の特徴とたがわない。
 ――デマでは、なかったのだ。
 本当にそれは居て、ただ特徴の似ていたKAITOが、勘違いで祭り上げられただけだった!

「では、さようなら」
「……こ、ここで死ぬわけには! いかないな! ……“Guilty Verse”!!」

 キヨテルは杖を振り上げた少女から距離を取る、
 その一瞬後、キヨテルがPCを見ていた路上が一面氷漬けになる。
 キヨテルは「曲」を、
 それも自身のオリジナル曲の中で最大威力のものを「発動」することでなんとか逃れたが、
 実際数コンマの世界で発動が遅れていたら氷に包まれて死んでいただろう。

「強いね、君は。少なくとも実力は」
「お褒め頂き光栄です。では死んでください」
「情報では快楽殺人者だという話だったけどそうは見えないね。少し落ち着いただけ?
 あるいは爪を隠しているだけ? なんにせよ――君の“真実”を知る必要がありそうだ!」

 “Guilty Verse”によって教会の牧師風に姿を変化させたキヨテルの瞳が朱く染まる。
 この曲のテーマは真実。
 なぜこのテーマなのかは歌っている当人にしか分からないが、ともかくこの曲の力は、
 キヨテルの身体能力を上げるだけでなく、彼が目で見た者の真実を浮き彫りにする。

「……見たいのならば、どうぞ」
「見せてもらうよ、君の“真実”……!」

 深く深く潜っていく。深層心理、その奥へ。

「君は――男ではない」
「ええ」
「君は――自暴自棄になっているだけ」
「そう」
「君は――本来はマフラーは着けず、マントにスカートを履いた姿」
「うん」
「君は――それをしない理由は」
「……」
「君の――愛するものが」
「――それ以上は、ダメ」

 少女が杖を振った。キヨテルはあわててさらに距離を取ろうとした。
 しかし、その動作を行うより早く、青髪にマフラーをたなびかせたその少女は、
 キヨテルの背後から氷の槍を突きださせた。

「が、はっ」
「日本の地面の下には排水管がたくさんある。その全てが私の氷槍の出現場所になる」
「……参ったね。肺をつぶされちゃ、歌が歌えない……」

 血を吐くキヨテルの胸からは氷槍が突きだしている。
 そのまま衰弱し、キヨテルの瞳から虹彩が失われるまで、そう時間はかからなかった。

847真実の歌:2013/02/20(水) 07:03:27 ID:olbK7WZ20
 
「サイト……あなたが悪い」

 青髪にマフラーの少女、タバサはキヨテルの死を見届けると静かにその場を去る。
 彼女がどうして殺し合いに乗ったのか、それを知る者はまだいない。
 そして彼女のことを目に入れた者は全員死んだため、
 KAITOにかけられたあらぬ容疑が晴れることも、今のところまだない……。


【氷山キヨテル@VOCALOID 死亡確認】


【一日目・05時27分/日本・三重県】
 

【タバサ@ゼロの使い魔】
【状態】???
【装備】杖、マフラー、ジーンズにジャケット姿
【道具】支給品一式
【思考】
基本:???
1:???

----

 569:ななしののんべえ 05:56:07

  おい、今富山の路上にきてるんだが……氷使いがここに来てたらしい。
  同僚のVOCALOIDのキヨテルが死んでるぞ!

 570:メタボリックに悩む名無し 05:56:43

  まじかよおい……そういえば最初にKAITOに出会ったって言ってたやつらからの書き込み、
  あれから全くないよな……
  逃げおおせたみたいに書いてはあるけれど、その後の書き込みがないってことは……

 571:コダック大好き名無しさん 05:56:59

  とにかく富山・新潟、この辺りに奴がいることは確定したんだ。
  犠牲者を増やさないためにも、ここは凸るしかねえだろ!

----  


「あれ、新着レスのこれ……富山? いったいどういうこと?」
「ヨク分かランガ、ドウモ嘘から出たマコトが起キタのかもシレンな……フフ」


【一日目・6時/北海道札幌市】

【ヒ・ダリ@Delay Lama】
【状態】普通
【装備】不明
【道具】支給品一式、パソコン
【思考】
基本:KAITOとミクの抹殺(他の子供たちもあわよくば殺す)
1:KAITOとミクに関するデマを流す
2:メタモンに、ミクの姿で悪事を働いてもらう
※ミクたちの父親です

【くま@くまうた】
【状態】普通
【装備】不明
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】
基本:KAITOとミクの抹殺(他の子供たちもあわよくば殺す)
1:KAITOとミクに関するデマを流す
2:メタモンに、ミクの姿で悪事を働いてもらう
※ミクたちの母親です

848名無しさん:2013/02/20(水) 07:05:10 ID:olbK7WZ20
ミス
【一日目・05時27分/日本・三重県】→【一日目・06時00分/日本・富山県】

青髪の氷使いはこの子の他にはチルノくらいしか思い浮かばなかった

849TCBR10第1回放送:2013/02/20(水) 15:11:23 ID:p3DGsC.c0

 ピーンポーンパーンポーン♪

 日本中に響き渡るアナウンス。
 現在時刻は7時……バトロワでお馴染み所謂、定時放送。

「久しぶりだな、野田だ。
 朝になったから定時放送を始める……まずは死者の発表だ。
 知り合いが呼ばれた者は……残念だったな、これ、殺し合いだから。
 では、発表する……

 野比玉子、ディアボロ、富竹ジロウ、セワシ、クマ吉、巴マミ、村田修一、多村仁
 安心院なじみ、巨人小笠原、アンドリューW.K.、シン・アスカ、水瀬伊織、メ・ビラン・ギ
 カドルス、ネオアトラン兵士、宮迫博之、上条恭介、猟犬座のミゲル、
 やらない夫、ザンゴット1のパイロット(男)、ザンゴット2のパイロット、ノイズ 
 鳩山元総理、大山デカオ、虐待おじさん、苅野勉三、栗木拓次、栗木拓次、フレイ、はる夫、中沢
 安心院なじみ、巨人小笠原、アンドリューW.K.、シン・アスカ、浜渡浩満、つけもの、東城歩
 弱音ハク、笑点のピンク、言峰綺礼、雀蜂のソニア、ケイブスパイダー×いっぱい、スケルトン×いっぱい、
 ドラキー×いっぱい、デスクロー、野比玉子、やらない夫、安心院なじみ、巨人小笠原、アンドリューW.K.
 シン・アスカ、メ・ビラン・ギ、大山デカオ、弱音ハク、虐待おじさん、ザンゴット3パイロット・リュウ
 朝倉涼子、富竹ジロウ、巴マミ、ミスミじいさん、球磨川禊、ジャイアンの母、ギレン・ザビ、ドズル・ザビ
 キシリア・ザビ、デギン・ソド・ザビ、阿散井恋次、伊藤○な恵、スローロリス、あずま寿し主人
 るん、トオル、ナギ、マドカ・ダイゴ、我妻由乃、タブンネ、サマルトリアの王子、リシド
 サウザンド・アイズ・サクリファイス、じじい、相生祐子、門矢士、川島竜太教授、ファイアー
 サンダー、我那覇響、ボルガ博士、ジャイアン、ジャイアン、ジャイアン、ジャイアン、熊田薫
 ジャイアント馬場、骨川スネ夫、氷山キヨテル ……以上だ。

 
 今回の放送では禁止エリアを施行させてもらう。
 動かず、戦わず、生き残れるほど殺し合いは甘くないということだ。
 今回の禁止エリアは北の辺境地『北海道』。今、北海道に居る者はすぐに北海道を出ろ。
 今から一時間後、午前8時をもって北海道に居る者達の首輪を爆破及ぶ北海道を閉鎖させてもらう。
 生き残りたいなら、戦え。


 最後になったが、『千石うぐいす』並びにその同行者『末原恭子』。
 この二人を私の元に殺さずに連れてこい!! この二人は私の自宅から金を盗んだ大悪人だッ!!
 私直々に手を下さなければならないッ!! 連れてきたものには特別報酬を進呈しよう。

 放送は以上だッ!!!」


【一日目・7時00分/日本・??? 】
【野田総理@現実?】
【状態】健康、千石うぐいすに対して個人的な怒り
【装備】なし
【道具】なし
【思考】
1:ロワを主催する。

850いつもこの手に太陽を――:2013/02/21(木) 16:58:31 ID:4GmjSHjY0
 

野田総理による放送は全国各地に響きわたった。
沖縄から四国、関西や関東、北陸を抜けてそして北海道――。

「もうそんなに多くの人が……」
「ジャンゴよ、いかんぞ! 一刻も早くここを抜け出し、人々を助けるのだ!」
「ああ、分かってるよおてんこさま。でも……いったいここはどこなんだ?」

そして太陽少年ジャンゴとおてんこさまが迷っている、
地下の不思議のダンジョンにも。

「落とし穴に落ちたのが不運だったな。
 あれさえなければ今頃、太陽の力を得ることができたのだが……」
「全くだね……太陽も届かないこんな場所じゃ、チャージができない」

赤を基調とした部族風の衣装に身を包む、
赤いマフラーの太陽少年、ジャンゴは苦い顔をする。
ジャンゴのそばでふわふわと浮くひまわりのような精霊、
おてんこさまはその葉っぱを腕のように組んで嘆息する。
アンデッド――イモータルに立ち向う「太陽少年」であるジャンゴは太陽の力を使う。
それは空でさんさんと輝く太陽をその手のひらに受けることで使用可能だ。
チャージが出来る普段であれば、
彼の持つ太陽銃「ガン・デル・ソル」によってこの洞窟内のモンスターも一撃だろう。
しかし人間太陽電池のようなジャンゴの力も、太陽の届かぬこの洞窟内では意味が無い。

「ガン・デル・ソルは電池切れだしお腹もすいたし、
 手詰まりだなあ、動けないや……おてんこさま、どうしよう?」
「私に頼っても何も出ぬぞ……いや、おい! 私を食料のような目で見るな!」
「ひまわりって煮たらおいしいかな?」
「私はひまわりではない!」
「ハハハ、冗談だよ。大丈夫、まだここにセコイヤチョコレートがある」

ジャンゴは懐からセコイヤチョコレートを取り出してかじる。若干スタミナが回復した。
さすがは太陽の力を浴びてすくすくと伸びる巨大樹、セコイヤの名にちなんだチョコレートだ!

「まあボクはホントはチロルチョコ派だけどね」
「そんな情報はいらん! 誰かに出会えるかもしれん、とにかく動くぞ、太陽少年」
「ああ」

太陽少年ジャンゴはおてんこさまに太陽のような快活な表情で笑い、一歩踏み出す。

*カチッ*

「え」
「あ」

851いつもこの手に太陽を――:2013/02/21(木) 16:59:04 ID:4GmjSHjY0
 

そして二人はスイッチを踏み、テレポートした。


■ ■ ■ ■


「いてて……」
「だから前方を確かめずに歩くなと言っとるだろうジャンゴ!」
「ご、ごめんおてんこさま……ここは? 外じゃないね」

テレポートしたジャンゴとおてんこさまは暗い場所へとやってきたようだ。
部屋に流れる空気の感じからして、さらに洞窟の深い場所へ来てしまったらしい。
ひんやりと冷たい地面がジャンゴの怖気を誘い、ただならぬ気配を感じる。

「とにかく、明かりを――」
「いや、その必要はないようだぞ」

パッ。
支給されたカンテラに明かりを点けようとしたジャンゴだったが、
その前に部屋に人工灯が満ちた。
そして――部屋の全貌があらわになる。

元祖コウモリ型モンスターといえばこのニヤケ顔――あれはドラキーだ!
つるはしを携えた赤いヘルメットの小ウイルス――あれはメットールV2だ!
攻撃力は高いけどデメリットがちょっとアレな――――あれは地雷蜘蛛だ!
ダンジョンといえばこの石が出てくるのは常識――――あれはイシツブテだ!

その他にも十数体のモンスターがジャンゴとおてんこさまを取り囲んでいる……。

「モンスターハウスだな」
「まいったね、今度こそ動けないや」


【1日目・7時20分/不思議なダンジョン】


【太陽少年ジャンゴ@ボクらの太陽シリーズ】
【状態】空腹、疲労感
【装備】ガン・デル・ソル(エネルギー0%)@ボクらの太陽シリーズ
【道具】支給品一式、セコイヤチョコレート×2
【思考】
基本:殺し合いとイモータルを止める
1:囲まれてしまって逃げられない。まいったな
2:お腹がすいたな

【おてんこさま@ボクらの太陽シリーズ】
【状態】しおれぎみ
【装備】なし
【道具】支給品一式
【思考】
基本:太陽少年ジャンゴのサポートをする
1:私はひまわりではない!
2:早くここから出ねば枯れる……。

【ドラキー@ドラゴンクエスト】
【メットールV2@ロックマンエグゼ】
【地雷蜘蛛@遊戯王OCG】
【イシツブテ@ポケットモンスター】
【ヒカりん@パズル&ドラゴンズ】
【クリーパー@Minecraft】
【骸音シーエ@VOCALOID】
【ファイアバー@マリオシリーズ】
【黒谷ヤマメ@東方project】
【巨大ネバルー@クロノクロス】
【動く石像@鋼の錬金術師】
【みみず@手のひらをたいように】
【おけら@手のひらをたいように】
【あめんぼ@手のひらをたいように】
【怪傑ズバット@怪傑ズバット】
以上モンスターたち
【状態】HPまんたん
【思考】
基本:モンスターハウスだ!

852地下ダンジョンの悲しい掟:2013/02/21(木) 18:33:16 ID:4GmjSHjY0
 

「さてと……どのアイテムを貰いましょうかね」
「ズバーン?」
「さあさ。よってらっしゃい見てらっしゃい! お安くしとくよウサミミパーカーのお嬢さん〜」

その頃、不思議のダンジョンの探索を続けていたVOCALOID・結月ゆかりと、
彼女の後ろをついていく大剣人ズバーンは、ダンジョン定番の露天商に立ち寄っていた。

「なかなかいいアイテムを揃えていますね。辺境のダンジョンにしては」
「ええ! 他方のルートから仕入れてきましたからね」

あごひげにスーツの男、名はアルヴィンといい、商人を始めたばかりであるらしい。
ズバーンはゆかりからそんな簡単な説明を受けたが(初めてまともに会話した気がする)、
どうも目の前の男からは裏切り臭というか、すごくうさんくさい感じがする。
大丈夫かなあと思う。
しかし反面、彼が揃えているアイテムのラインナップはとても魅力的だ。
ロトのつるぎにハートのうつわ、あなぬけのヒモにスクール水着、さまざまな客のニーズに答えている。

「本当にいい品揃えですね」
「ええ!」

ゆかりはにこやかな顔でデイパックをまさぐり始める。
後ろでズバーンは少し心配になる。なにかの詐欺ではないだろうか……。

「では、全てもらいますね」
「うん?」

するとゆかりはデイパックからエンシェントソードを取り出し、
アルヴィンのあごひげの下、その首を一薙ぎにして彼の首を身体と切り離した。

「え”っ」
「ズ……ズバーン!?」

ころんと首はフロシキの上に落ち、
首が無くなった体からは噴水のように血液が噴き出てアイテムを血に濡らさんとする。
結月ゆかりは血に濡れかけたアイテムをひょいひょいと拾ってはデイパックに放り込んでいく。
ズバーンはその後ろで戦慄した。
純粋な探検家であり、血の気とは無縁だと思っていた自分のパートナーだったが、
アイテムのためなら殺人さえいとわないほどの純粋な探検家だったなんて……!

「いいえ、違いますよ」
「ズバーン?」

思わず恐怖にあとずさるズバーンに、ゆかりは血まみれの顔を向けた。
その顔は殺しを終えた後とは思えないほど冷静だ。
ゆかりはズバーンにかんたんにダンジョンの掟を説明する。

「あなたは新参だから知らないでしょうが、ダンジョンの露天商に対し、
 露天商をころしてすべて奪い取るという選択肢は、れっきとしたルールとしてあるのです。
 もちろん露天商側は殺されないように強いのが当たり前、
 いえ、殺すことが出来ないほどの強者であるのが当然なのですが、彼はまだ未熟だったようですね」
「ズンズン、ズバーン……!?」
「あいさつ代わりに奇襲を行い、それを笑顔で受け止める。
 その程度のことが出来ないのであればダンジョンに生きるものとしては不適格です」

さて、先に進みましょう。
カタカタと震え音を出すズバーンを先導する様に、再びゆかりは歩き出す。


【アルヴィン@テイルズオブエクシリア2 死亡確認】


【1日目・7時10分/不思議なダンジョン】


【結月ゆかり@VOCALOID】
【状態】上機嫌
【装備】エンシェントソード@Minecraft
【道具】支給品一式、土×99@Minecraft、松明×99@Minecraft、鉄×3@Minecraft
          鉄のツルハシ@Minecraft、作業台@Minecraft、ヒミツのコハク@ポケモン
          かまど@Minecraft、石炭@Minecraft×99、ロトのつるぎ@ドラゴンクエスト、
          ハートのうつわ@スマブラ、あなぬけのヒモ@ポケモン、スクール水着@現実
【思考】
基本:未知の世界を求める
 0:ふふふ♪
 1:このダンジョンを制圧する
 2:素材を集めてアイテムを作る
 3:身内のことはわりとどうでもいい
 4:てかバトロワ自体どうでもいい


【大剣人ズバーン@轟轟戦隊ボウケンジャー】
【状態】ズンズンズッバーン!バーン、ズンズンズン…
【装備】ズンズンズバズバーン!
【道具】ズバババーン!
【思考】基本:ズンズンズバズババババーン!
1.ズン ズバーン……ズバーン?
2.ズンズンズバーン、ズン!
3.ズバーン… ズーン……ズバズバーン
【備考】
※ズンズンズバズバーン、ズンズンズンッ♪
  ズッバーン!ズバズバ

853やっぱりマグロ食ってる奴は違うな!:2013/02/21(木) 21:29:33 ID:oJHOapkU0


『腹が減っては戦が出来ぬ』

空腹ではいい働きをする事ができないという意味の有名な日本の諺である。
如何なる強者も腹が減った状態では万全のコンディションで戦う事は不可能。
無論このバトルロワイアルに参加している者達も例外ではない(人外は例外とする)。



そして現在、東京は築地市場の一角にその諺を体現する者たちが数名いた。



「ウメーウメー」

「ウメーウメー」

「ウメーウメー」


うず高く積まれた大量の冷凍マグロをバリボリと貪る3つの影。
―――――その集団は、毛長象(マンモス)だった。
どう考えても、そう喩えるしかない。


彼らの頭の中は今、目の前のマグロを食す事で大部分が占められていた。
傍から見れば殺し合いの事など完全に失念しているかのように見える。
……実際、ほぼ失念してはいるのだが。
おそらくこの場にあるマグロを食い尽くさない限り彼らは次の行動を起こさないだろう。


ちなみに彼らの背後には、数十mはある巨大なイグアナのような怪獣の死骸が横たわっていた。
死骸には無数の刺し傷・凍傷・ビームで焼かれた跡が生々しく残っていた。
マグロの匂いに惹かれて近づいたばかりに、この怪獣は3匹のマンモスに蹂躙されたのである。
哀れという他ない。


「ウメーウメー」

「ウメーウメー」

「ウメーウメー」

それにしてもこの3匹、喰いすぎである。


【ジラ@ゴジラ FINALWARS 死亡確認】


【1日目・7時30分/日本・東京・築地市場】


【マンモスマン@キン肉マン】
【状態】食事中
【装備】なし
【道具】蛍石×大量
【思考】
基本:ウメーウメー
1:ウメーウメー

【マンモス怪人@仮面ライダーBLACK】
【状態】食事中
【装備】なし
【道具】タウリンエキス×大量
【思考】
基本:ウメーウメー
1:ウメーウメー

【ビッグコンボイ@ビーストウォーズネオ】
【状態】食事中、ビーストモード
【装備】ビッグキャノン、マンモストンファー
【道具】なし
【思考】
基本:何やらノリで仲間に加えられてしまった。
1:ウメーウメー(また俺らしくない事を言ってしまったな…)
2:一度与えられたマグロは食わねばならない!
3:マグロフォーオール!オールフォーマグロ!

※全員が放送を一切聞いていません。

854美少女レ○プ!やる夫が野獣と化すようです:2013/02/22(金) 00:46:28 ID:gWI1WY2k0
放送後、両手足を付いて咽び泣いているやる夫の姿があった。
その原因は殺し合いが本当だったこと。
そして、やらない夫が死んだこと。
悲しみの中、白饅頭やる夫は一つの決断をした。

「やる夫だって殺し合いで活躍しておにゃのことフラグを建てたいんだお…
でもこんな童貞ヒキニートやる夫がこんな殺し合いで生き残れるわけないお…

だから出会ったおにゃのこを片っ端からレイ○するお!!」

何とこのメタボ饅頭は自分が生き残れないと知るやせめて死ぬまで己の性欲を満たし続けようというスタンスに出たのだ。
幸い自分の家には桂言葉という性欲の捌け口となりうるターゲットがいる。まずは彼女にしよう。
だがやる夫は考える。自分一人では相手は女の子とはいえ強引に組み伏せて行為に及ぶというのは難しい。
だがここでやる夫の頭上に電球が光る。

(そうだお…支給品があったんだお!)

デイバッグを部屋に置いてきたことを思い出し、『笹食ってる場合じゃねぇ!』と言わんばかりに部屋に駆け込み置いてあったデイバッグを漁る。
すると、中から出てきたのはアサルトライフルAK-47、そして…睡眠薬であった。
やる夫はニヤリと笑う。

(ビンゴだお!睡眠薬を使えばレ○プするのは簡単だし、AK-47で言うことを聞かせることもできるお!
やる夫のスタンス的には当たり支給品だお!!よし、もう一度お茶を入れてやるお!睡眠薬入りだけどな!!)

やる夫はお茶を湯飲みに注ぎ、言葉に渡す奴に睡眠薬をサッーと入れる。
そして野獣のような眼差しで桂言葉のいる部屋へと向かった。

「おーい、言葉ちゃ――」
「誠君っ!」

やる夫が部屋に入ると、言葉はテレビ画面を見て人の名前を呼んでいた。
画面を見るにどうやら野球の生中継のようだ。

(こんな状況で野球とか気楽なもんだお)
「すいません、やる夫さん。私はこれで失礼します」
「えっ!どういうことだお!?」
「東京ドームに誠君がいるんです…」
「ま…誠…?(ぐぬぬ、そういえば彼氏持ちだったんだお…)

やる夫は歯軋りする。
せっかく睡眠薬入りのお茶を飲ませようとするとこだったのに、このままでは誠という男を捜しに出かけられてしまう。
おそらくこのお茶は飲んでくれないだろう。

「ま…待つんだお!」
「やる夫さん?」
「こんな殺し合いの中でお譲ちゃん一人じゃ危ないんだお…。やる夫も付いていくお!」
「で、でも…」
「大丈夫だお。やる夫には武器があるんだお。言葉ちゃんを狙う奴はこのアサルトライフルの餌食なんだお!」
「やる夫さん…!ありがとうございます…」
「なあに、かわいこちゃんを放っておけないんだお」

ということを言ってはいるが本心は…

(ここから東京ドームまで距離があるお!必ずレ○プするチャンスはやってくるんだお!うはNTRktkrだお!
ついでに途中で出会ったおにゃのこも○イプ要因に加えるお!)

『まさに人間の屑である』

【一日目・7時20分/日本・東京・やる夫宅】


【やる夫@2ch】
【状態】健康、豆腐メンタル、開き直り
【装備】AK-47
【道具】支給品一式、お茶、睡眠薬
【思考】
基本:死ぬ前におにゃのこをレ○プして童貞を捨て去る
1:言葉と東京ドームへ行く
2:途中で隙を見つけて言葉をレ○プしたい
※ このやる夫は豆腐メンタルです。SAN値の行方は皆次第です。


【桂言葉@School Days】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式
【思考】
基本:誠くんが心配なので探したい
1:何故か誠君が東京ドームにいたので向かう
2:誠くんが心配。西園寺さんも。
※ 誠と交際し始めた頃からの参戦です。しかし逆ベクトルで言葉様が降臨する可能性があります。


【ナレーション(キートン山田)@ちびまる子ちゃん】
【状態】健康、天の声
【装備】なし
【道具】支給品一式
【思考】
基本:10期テラカオスロワのナレーション
1:このような仕事、誠に遺憾である。
2:それにしてもこの男、すごく白饅頭である。
3:そして屑である。

855見上げた、末原:2013/02/26(火) 17:56:12 ID:qYcHHvsI0
 


 少女は兄が嫌いだった。
 なよなよした女の子みたいな態度を取って、
 そのくせお人よし過ぎる兄のことがずっと嫌いだった。
 でも最近、兄が始めたカードゲーム――ヴァンガードは兄を変えた。
 兄はほんの少しだけ強くなった。
 相変わらずお人よしだけど、相変わらずどこかなよなよしてるけど、
 だけどヴァンガードファイトをしている兄は真剣で、
 きりっとしてて、格好よくて。少女はそんな兄にいつの間にか憧れるようになった。

 だから少女は願う。

 私に兄のように、一歩踏み出す勇気をください。


++++++


 『――『千石うぐいす』並びにその同行者『末原恭子』。
 この二人を私の元に殺さずに連れてこい!! この二人は私の自宅から金を盗んだ大悪人だッ!!
 私直々に手を下さなければならないッ!! 連れてきたものには特別報酬を進呈しよう。

 放送は以上だッ!!!』

「な……」
「おお〜」

 東京。
 ビルが立ち並ぶスクランブル交差点の中央で、
 千石うぐいすと末原恭子は放送を聞いて、そして口をぽかんと開けた。

「なんやて……うぐいす君! めっちゃキレられとるやん!」
「いや〜バレてたとはなぁ。
 でも末原先輩も分かるだろ? 目の前に札束があったら抱えたくなる気持ち」
「開き直ってる場合ちゃうで!? 全国放送で名指しされたとか……」
「俺ら、有名人やん!」
「ちゃうわ! めっちゃ危険な状況ってことやろ!」

 ……口をぽかんと開けたのは同じだったが、その理由は違ったようだ。
 末原が危機感を感じたのに対し、うぐいすはむしろ有名人になったと喜んでいる。
 あくまで一般人たる末原は思う。こいつ完全にアホだ!

「とにかくどっか隠れよう!? こんな目立つ場所いたら狙われる!」
「え〜大丈夫だろ〜? 名前呼ばれただけだし、
 俺ら見てすぐ『あいつらがうぐいすと恭子か!』って分かるやつが何人おると思てんねん」
「馬鹿か! そんなんネットにすぐ画像貼られるに決まっとるわ、
 情報化社会なめんな! ――ああ、言うてる間にあっちから、小っこい女の子が……」
「え?」
「……小っこい女の子が、鎌持っとる」

856見上げた、末原:2013/02/26(火) 17:57:23 ID:qYcHHvsI0
 
 うぐいすは末原が指差した方向を振り向く。
 そこにいたのは明るい茶色の髪をした、震えながら草刈り用の鎌を振り上げる少女だった。
 まだ年端もいかない、小学生だろうか? しかしその目は真剣で、誰かを守ろうという意思が伺える。

「あの。貴方と貴女がうぐいすさんと恭子さんで、合ってますよね?」

 少女は二人にそう尋ねる。
 そして返事を待たず、懐からもう一つの武器を取り出す。
 スタンガン。どれだけ体格差があろうと関係なく問答無用で相手を無力化する、
 小学生にだって使えてしまう非常に危険な武器である。
 ばち、ばち、ばちばちばちばち……クワガタのはさみのようなその先端部が夜明けの交差点に雷音を立てる。
 開始当初のパニックもたけなわ、多くの人々は死んだのか逃げたのか、
 ひっそりと静まり返っている街にその刺激音は、あまりに耳障りだ。
 それも音を立てている当人が悲愴な顔でこちらを見てくるのだから、
 うぐいすも恭子もぐっと唾を呑み込み、黙らざるを得なかった。
 しかしずっと黙っているわけにもいかず。両者は顔を見合わせたあと、「そうだけど」とうぐいすがぽつり。

 その瞬間少女は跳ねた。

「なら――私に捕まってくださいっ!!」

 つたない走り方をしながら、 
 決死の表情でスタンガンと鎌をこちらに向けんとしてきた!

「うぐいす君っ!」
「大丈夫だ!」

 少女はまず、体格のいい青年であるうぐいすの腹部を狙ってスタンガンを繰り出す。
 こちらから沈めた方が抵抗が少ないだろうという少女なりの判断だ。
 末原はとっさのことに驚きながらも、うぐいすの方を見て彼に発破をかけた、
 うぐいすはその時にはもう動いていた――思い切りよく反復横跳びをするというギャグめいた避け方だったが。

「とうっ! シュターッ(自分で効果音を発声しながら)」
「えっ」

 で、少女の直線的な軌道は修正が効かず、
 スタンガンを押し付ける体制のまま彼の脇を素通りし、勢い余って交差点の真ん中でこてんと転ぶ。

「決まった」
「……ひっく。えっぐ」
「……」
「何度でも言おう! 超かっこよく決まった!」
「……なあ、うぐいす君。もうちょっとなんかこう上手いかわし方なかったん。あの子泣いとるやん」
「おいおい敗者が泣くのは甲子園の定番だぜ、末原先輩。止めてやるなよ」
「いやここ交差点やから。甲子園やないから」
「ひっく。えっぐ……んんん!」

857見上げた、末原:2013/02/26(火) 17:58:20 ID:qYcHHvsI0
 
 二人のコントをよそに、
 ぶんぶん! と首を振って少女は泣くのをやめ、再び鎌とスタンガンを構える。

「さっきはし、失敗っ。今度こそ私に捕まって!」
「……なあお嬢ちゃん、いくらなんでもお嬢ちゃんじゃ、私とうぐいす君二人を捕まえるとか無茶やろ。
 少し考えたら分かることやん。こういうときは1人で無理せずに仲間と協力しーや」
「敵なのに私に説教しないでください! わ、私はあなたたちを捕まえて――アイチを助けるの!」
「アイチ?」
「愛知県が人質になってんのか?」
「いや――知っとるで。ていうか、思い出した。君、先導アイチの妹、やな?」
「!」

 末原の言葉に、茶髪の少女は若干たじろぐ様子を見せた。
 そう。少女の名前は先導エミ。麻雀や野球と同じくらいこの世界で流行っているカードゲーム、
 ヴァンガードの全国区のファイターである先導アイチの妹である。

「ど、どうして……」
「そりゃ全国紙に載るくらいの有名人の妹くらい知っといて当然やろ。というのはまあ、嘘だけど。
 立場柄、いろんな業界の有名人の情報を調べとくのが癖になっとってな……で、
 アイチを助けるってのはどういう意味や? まさかホンマに野田総理がアイチを人質に?」
「ち、違います。私はあなた達を総理に引き渡して――アイチの安全を保障するよう要求するの」
「ブラコンか?!」

 うぐいすが目を丸くした。兄のために汚れ役もいとわない妹なんてエロゲかよである。
 エミは顔を赤くしながらも首を振って否定する。
 それって否定しきれてないよね? というツッコミをあえてする者はいない。
 気を取り直して――少女は唇を噛んで啖呵を切る。
 鎌を腰のホルダーに戻し、スタンガンを両手で握り。

「かっ、家族を守るのは当然ですっ! アイチは頼りないから、私が守るの!」

 先導エミは再び二人の方へ駆け出してくる。
 一歩、一歩。ぶかっこうで不器用な走り方だが、しっかりと意思の籠った足運びだ。
 その意思が二人に害をなすものでなければ、なんと兄思いの良い妹だと二人は感動さえしただろう。
 しかしバトルロワイアルは残酷だ。
 うぐいすと末原は少女の意思を成就させるわけにはいかない。
 うぐいすはまあ、いいとして。末原だって少女に対する先導アイチのように、心配に思っている人はいる。
 同じ姫松高校のチームメイトとか、監督とか。

(そや……善野監督の無事も確かめなならん。こんなとこで捕まるわけにはいかへんのや)

 大切に思う人のために――という気持ちは分かるが、
 それを理由に人を傷つけていいわけがないのだ。
 ゆえに二人は最初、先導エミに同情はしなかった。当然スタンガンも避ける構えを取った。

 しかし、さすがに同情した。
 こちらに向かってくるエミの横顔が、マグナムじみた衝撃で吹き飛んだときには。

「あ”ぇ?」

858見上げた、末原:2013/02/26(火) 17:59:20 ID:qYcHHvsI0
 
 先導エミはどうみても即死だった。
 とつぜん横からハンマーで殴られたかのように顔が陥没し、そのまま目を飛び出させて耳から血を出し、
 気の抜けたような声だけ喉から出して、スタンガンをこちらに向けた態勢のままバタンと倒れて動かなくなった。
 数フレーム遅れて。彼女を殺した物体がその場に姿を現す。
 それは何の変哲もない野球ボールだ。しかし、エミの横顔をトマトのように粉砕するまで、
 うぐいすも末原もそのボールが投げられたことにさえ気づかなかった。

「――“消える、魔球”?」
「せ、先導アイチの妹! おい! 無事……じゃないわな……」

 野球人である千石うぐいすと、一般人である末原の反応は分かれた。
 うぐいすはボールを投げた人物が居るほうを見据え、末原は無駄だと分かっていても少女の死体に駆け寄る。
 末原がエミの死体を抱き上げるのと、うぐいすが死体を作った犯人の姿を視界に収めるのは、ほぼ同時だった。

「よお、お前ら。ちょっと聞きたいことあんだけど」

 うぐいすが見たのは、オレンジ地に黒のシマを刻んだ一匹の虎だった。
 ただし、野球のグラブをつけている。つまるところ野球の出来る虎なのだ。

「この日本にゃ、オレっていう世界一の虎を差し置いてタイガーを冠してる球団があるらしいんだけどな?
 それ、どこ? ――このティガニキが潰しに行くんだが」
「タイガースの本拠地は大阪だが」
「あっそうなのか。じゃ大阪行かなきゃなー」

 いきなり質問してきて、うぐいすから答えを得ると虎は立ち去ろうとした。
 ティガニキと名乗ったその虎は、
 どうも二人には興味がないようだった……だがその背中に、末原が怒声を浴びせる。

「ま、待てや!」
「あぁん? なんだよ」
「今、君、人殺したんやぞ! なんでそんな平然としてられるんや! てかなんで殺した!?」

 もっともな質問だった。
 しかしティガニキは頭を掻きながら、そっちこそなんでという顔でこう答えた。

「いや、だってオレが質問しようとしたら、お取りこみ中っぽかったからってか――襲われてるっぽかったから。
 そこのガキ殺せば話が早いと思ったわけだ。お前らこそ、助かって嬉しいんじゃないの?
 大体いま別に殺しても罪には問われないんだろ? そういうルールなんだろう? じゃあいいだろ、殺しても」
「いいわけあれへんやろ!!」
「訳が分からん。なんでダメなのか論理的に説明できるのお前?」

 自然を生きる虎であるティガニキと、平和に暮らしてきた人間である末原では、
 どうも命の価値観に違いがあるようだった。
 論理的に説明しろと言われるとさすがに末原も黙るしかない。
 人をなぜ殺してはいけないのか?
 当たり前のことだが、いざ答えろと言われると意外と詰まるものである。とくにこんな状況においては尚更。

859見上げた、末原:2013/02/26(火) 18:00:19 ID:qYcHHvsI0
 
「……なんで、て言われても」
「はい論破。じゃ、オレ急いでるんで、これで失礼」

 すたすたとスクランブル交差点から立ち去るティガニキ。
 なんとも言えない顔でそれを末原は見つめる。傍らで死んだ少女と見比べる。
 こんな――こんなことがあっていいのか?
 こんな理不尽が、カオスが、あっていいのか?
 圧倒的な暴力で全てを捻じ曲げられ、これまでの理屈や戦術が何もかもが通用しない。
 それはまるで、末原が屈辱を噛みしめることになったあの大将戦のようで――。

「待ちな」

 塞ぎこみそうになった末原の隣。
 鋭い目をした男が……千石うぐいすが、ティガニキに向かって声をかけた。

「お?」

 そして拾ったボールを投げる。
 特別変な回転が掛かっているわけでもない・しかし速いストレート。
 その球威に気付いたティガニキは振り返り、難なくグラブにその球を収める。
 ティガニキがうぐいすの方を見る。うぐいすはギラついた目で獣を見返し、言った。

「一級勝負」
「?」
「お前が投げた球、俺がホームランできるかどうか。ダービーしねえか?
 さっきの放送で呼ばれた千石うぐいすと末原恭子ってのは俺らのことだ。
 だから、お前が勝てば――俺らを野田総理に引き渡すことで簡単に阪神を潰せるぜ」
「ちょ、うぐいす君!?」
「ただし。俺が勝ったら。お前は金輪際、人を殺すのをやめろ」
「はぁ?」

 乾いた笑いをしたティガニキをよそに、
 デイパックから金属バットを取り出したうぐいすはバッターボックスの構えを取る。

「ビビってんのか? ピッチャー。阪神潰すんだろ?
 そしたらこの天才野球少年たるうぐいす様一人潰せないようじゃ名折れだぜ」
「……煽るじゃねえかガキ。見てただろ、オレの球は“消える”ぞ」
「はっ、そんなん“見え見え”や」
「ちょい、ちょ、うぐいす君! いきなり何してんねん!? なんで勝負になってんの!?」
「ほうほうほう。いいぜ受けてやる――。このティガニキに喧嘩打ったこと、後悔するがいい」

 話が見えないまま勝負モードに入った二人に困惑する末原。
 しかし一度始まってしまったバッターとピッチャーの勝負場は「聖域」となる。
 止めることは叶わない。
 ティガニキはわりとノリノリでマウンド(交差点の中央)に。
 うぐいすは少し下がって横断歩道の始点に。キャッチャーは無し。一級勝負。

 ピッチャー第一球、投げた。



+++++++++++



 末原は空を見上げた。
 カキーンと小さく音がして、ボールが空へと打ちあがったからだ。
 バッターのもとにたどり着くまで完全に消えていたボールが姿を現し、また空の雲に被さって消えた。
 うぐいすは打ったのだ。特大のホームランを。




掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板