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変身ロワイアルその6
832
:
80 YEARS AFTER(3)
◆gry038wOvE
:2018/02/16(金) 18:25:34 ID:wTASm/Rk0
そして、おれが推理した結論と、それをまるっきり裏返すかのような、植物園での出来事は、この後の事だった。
人生は本当に何が起こるのかわからないゲームだ。
これから先、おれがどうなるのかだってわからない――以前、花華にそう頼んだように、彼女に『死神』と呼ばれる事にもなった、いまのおれとしてはだ。
◆
【『死神』/花畑】
おれはあれから先――少しばかり長い時間をかけて、遂に記憶のすべてを思い出す事になった。
すべてを思い出したのは、奇妙な怪物に襲われ、頭を打った時の事だった。
かつての事、そして、いまの事、何もかもが頭に浮かんだ。
そして、すべてを思い出すとともに、自分があまりに長い地獄の中に閉じ込められている事に気づいてしまった。
ここは、まさしく真っ当な人間には住まう事のできない地獄だったのだ。
人間も動物もいないが、時折、怪物だけが這って現れた。
おれはなんとかそれを潰していったので、今ではすっかりそいつらが現れる事もなくなっていた。
それから、食えるものを探すのにもかなり時間がかかった。……尤も、おれに本当に必要なのは、食い物などではなかったが。
――あれからまた相当な時間が経っている。
今のおれを癒すのは、傍らで鳴り響いてくれる音色だけだった。
しかし、おれと違ってこの音色ばかりはいつまでも響かない。
昨日まで傍にいてくれたあいつのように、これもいつか壊れ音を発しなくなるだろう。
本当の孤独はそれから先にある。
それでも、おれはこれからも永久にこの煉獄の中で生き続けるのだろう。
いつかの事を思い出した。
いつかの少女を思い出した。
いつかの――――いつか……いつか…………。
気づけば、おれの両目は、涙であふれていた。
◆
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