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変身ロワイアルその6
757
:
変身─ファイナルミッション─(8)
◆gry038wOvE
:2015/12/31(木) 22:11:26 ID:GU7jrFVA0
ベリアルが、闇の弾丸を地上に向けて放った。
しかし、良牙はその前に立ったまま、まるでその闇弾に向かっていくように、地面を蹴とばして、思い切り飛び上がる──。
その拳が、ベリアルの放った攻撃にぶつかった。
生身の人間の身体ならば、ベリアルの攻撃を前に一瞬で蒸発しても何らおかしい事ではない。
しかし、良牙のエネルギーは、その闇に打ち勝とうと前に押し進んでいる。
「これが、全宇宙を支配した男さえも超える、変わらない人間の力────!!!」
そう──この拳には、つぼみから受け継いだ力があるのだから。
彼女が──いや、乱馬も、ムースも、あかねも、良牙も。
誰もが持っていた、想いが込められているのだから。
「俺が、乱馬や、ムースや、あかねさんや、つぼみから……仲間たちから受け継いだ、最強の必殺────!!!!!!!!!!!」
◆
──元の世界に帰った良牙に、静岡の山中でムースが教えた技があった。
その時のことを、もう一度振り返ろう。
----
……このままでは、たとえあの世でも、シャンプーを乱馬に取られてしまうのではないか。
それどころか、乱馬がいなくなっても、今度は良牙がムースの前に立ちはだかってしまうのではないか。
「くっ……!」
かつて見た、強く、何度挑んでも負けない男の姿。──目の前の良牙が、かつて、乱馬に対してムースが抱いた執着と重なってくる。
そうなると、ムースは、どうしても、その男を殴らざるを得ない衝動にかられた。
シャンプーは渡さん──と、何故か、良牙にさえ思う。
「それにあかねさんの事で辛いのは俺だけじゃない……。あの人たちも、俺なんかよりずっと辛いのに……それでもまだ戦おうとしてるんだ! 俺は、あの人たちにも負けるわけにはいかない……今すぐにでも行ってやるっ!」
そして──遂に、その拳が、怒りに触れ、良牙の頬を殴った。
「この、たわけがっ! ────っ!!」
ただのパンチではない。
それは、この一週間、コロンとともに、ムースが鍛えて編み出した新たな気が込められたパンチである。
暗器ではなく、修行によって得た“拳”の一撃は、的確に良牙の左の頬に叩きこまれ、彼を土産物の山の中に吹き飛ばした。
「……!?」
頑丈な良牙が今、気づけば土産物の台や床を突き破り、地面に半分埋もれている──。
良牙には、一体、何が起こったのか、さっぱりわからなかった。
コロンは頷き、シャンプーの父は呆然とそれを見た。──『土産物の台を突き破ったり、床を叩き潰したりしないでください』と書いてある注意書きの紙が、あまりの衝撃に剥がれた。
良牙は、ムースを見つめ、呆然としていた。
目を見開き、何かに興味を示した幼児のように、今のムースの攻撃を振り返る彼は、痛みなど忘れていた。
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