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変身ロワイアルその6

752変身─ファイナルミッション─(8) ◆gry038wOvE:2015/12/31(木) 22:04:54 ID:GU7jrFVA0

 故に、それはナイトレイダー式の敬礼で。
 それが、ダークザギを──石堀光彦を、少し驚かせ、彼の目を見開かせた。
 しかし、孤門一輝がしようとしている事を──石堀は理解した。



『──……行け、負けるな……孤門隊長──ガイアセイバーズ!!』



 カイザーベリアルの身体を押さえつけながら、石堀は微かに微笑む。
 そして、その時であった。
 宿敵ウルトラマンノアだったものが、覚悟を決めて、再び黄金の光に身を包み、その姿を歴戦の勇士の一人の姿に、──“変身”したのであった。



「────宇宙に咲く、大輪の花!!」



 巨大な悪の浄化さえも可能とする、ハートキャッチプリキュアの最強の姿──かつて、デューンとの最終決戦で変身した、最大の浄化力を持つ最強のプリキュア・無限シルエットであった。
 まだ、ここにいる花咲つぼみにとっては、記憶の中に変身した覚えがあっても、その実感がない姿──。
 そして、彼らが望み続けている「助け合い」への変身を実現するものが、この無限シルエットという戦士──。



「無限の力と無限の愛を持つ星の瞳のプリキュア……!!
 ハートキャッチプリキュア────無限シルエット!!!!!!」



 ダークザギとカイザーベリアルをも──悪の化身をも包み込む、絶世の女神は、その拳を振り上げ、ダークルシフェルの顔面に叩きつけた。
 白いベールが揺れ、不思議と痛みのないパンチが、ダークルシフェルの闇を消し去って行く……。
 本来なら、この惑星よりも遥かに大きいはずのこの無限シルエットであるが、その心の内だけは、やはり、宇宙よりも広い愛を納めていた。



「憎しみは自分を傷つけるだけ……くらえこの愛、プリキュア──拳パンチ!!!!!!」



 それをその身に受けながら────ベリアルとザギは、浄化されていく。
 それはノアのエネルギーの全てを使い果たし、次の瞬間には全員の変身を解除させた。
 彼らの中にあった変身エネルギーの殆どが枯れ果て、中には、変身の為の道具を手に取っても変身できなくなる体質に変わってしまった者もいた。
 ──変身が解除されれば消える事になっていたフィリップもまた、この時、どこかに消えてしまった。
 戦士たちが、それぞれ、地面に転げ落ちて行く。



『石堀……お前の最後、ちょっとだけ俺たちの仲間っぽかったりしたぜ……──』



 ──ひとまず、ノアとルシフェルの戦いは、ここで終わりを告げた。






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