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変身ロワイアルその6
750
:
変身─ファイナルミッション─(8)
◆gry038wOvE
:2015/12/31(木) 22:01:04 ID:GU7jrFVA0
「──ダークザギィィィッ……!! 貴様が俺様の邪魔をォォォォォォ!!」
そう──宇宙で新たに得たダークザギの邪念と魂に違いなかった。
それが、カイザーベリアルを拒絶し、今、カイザーベリアルの肉体を弱体化させようと、パワーをセーブしていたのだ。
ノア・ダブルとの戦闘時、クロスカウンターにさえならなかったのもまた、他ならぬザギの邪魔立てのせいであり、ダークルシフェルとして知らず知らずの内にカイザーベリアルの身体を乗っ取っていたザギの意志である。
その名前を大声で叫んだベリアルに、ノアも微かに動揺した。
「シュ……!?」
『ダークザギ……だって!?』
孤門一輝は、その名を口にした。
彼にとって、ダークザギとは、つまり、石堀光彦の名前にも直結する。
共に戦ったナイトレイダーの隊員であり、その正体は、ずっと仲間を欺きながらスペースビーストによる暗躍を企てて来た男。
だが、やはり──長い間の仲間意識があったのも、事実であった。
心の内は、彼に対しても少し複雑な感情を寄せざるを得ない。ダークザギを葬ったのは、他ならぬ孤門隊員であったが。
『奴がいるのか、ザギが……!?』
『石堀さん──』
涼村暁と、花咲つぼみがそれぞれ、憮然としながら口を開いた。
他の全員は、唖然とした表情で、ここでダークザギの名前が出て来た事が、わけがわからないという様子であった。
かつての強敵ダークザギが復活しようとしている、という事なのかと。
些か戦慄しながら、僅かな時間は過ぎ去った。
──そして、やがて、口を閉ざしていたはずの死者・ザギが答えた。
『ようやくわかったか……ベリアル!』
……ダークルシフェルの中から聞こえた声は、石堀光彦の声に他ならない。
やはり、その口調はダークザギとしての歪んだ、人の物とは思えない声質を伴っていた。
不死の存在であり、情報因子から再生──憑依する事が出来るダークザギにとっては、あの一度の死など大きな物ではない。
むしろ、怨念という立派な情報因子を取りこんだというのが大きなミスであった。
──ダークルシフェルとして融合した時に、ダークザギの情報が修復されてもおかしな話ではないのである。
「貴様……何故、俺様の邪魔をするッ!! 絶望の勝利って奴が見たくねえのかッ!」
ダークルシフェルの、まるで一人芝居のような怒り。
その場にいる全員は勿論、外の世界にまで響き渡っている、ベリアルとザギとの対話である。しかし、傍目には、ダークルシフェルは自分自身、ただ一人で喋り続けているようにしか見えなかっただろう。
ダークルシフェルの中にも、ノアと同じように複数の戦士が融合しており、お互いに分裂を興そうとしているのだった。
『──俺は何者にも利用されない……!!
貴様に利用されるくらいならば、ダークルシフェルなど、消し去ってくれる……!!』
彼の中の「ダークザギ」が、再びベリアルに答えた。
それが本心からの言葉であるのかは、結局のところ、誰にもわからない事だった。
ダークザギの情報因子は、ダークルシフェルとして、ベリアルの身体を逆に乗っ取り、その自由を奪っていく。
「そうか……やはり貴様が──貴様が俺様の力をおおおッッ!!」
『──俺は全てを無に返す存在……! 貴様の力も無に返していくだけだ!!』
そして、怒りに燃え、ダークルシフェルの姿は、アメーバが分裂するように動いた。
それは、不自然に形を変えていった。
ベリアルは、今、必死に形を変えて、ダークザギの妨害から逃れ、独立しようとしているのである。
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