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変身ロワイアルその6

747変身─ファイナルミッション─(8) ◆gry038wOvE:2015/12/31(木) 21:56:11 ID:GU7jrFVA0



「悪の化身、カイザーベリアル、いや……ダークルシフェル!!」
「僕達は、最後までお前と戦う……!!」



 ────さあ、お前の罪を数えろ!!!!!!!!!!!



 ダークルシフェルとさえも並ぶ巨体でそう叫んだノア・ダブル。
 巨体でウルトラマンのように構え、ルシフェルとの戦闘を続けようとするノア・ダブルの姿に、ルシフェルもまた驚きを隠せずにいた。

 高い声で鳴くような雄叫びを上げた。
 ウルトラマンノアの能力や奇跡は幾つも聞いているが、しかし、まさかその姿を仮面ライダーに変える事まで出来るとは──。
 しかし、そんな事でルシフェルの戦意は微塵も削がれない。

「──フンッ、戦いの勝者には、罪なんてねえんだよッッッ!!!」

 ルシフェルは、その両翼で風を払い、敢然とノア・ダブルに向かっていった。
 地面が揺れ、怪獣と化したベリアルが襲い掛かって来る。
 その拳が固く握られている──。

「なら来いよっ! 罪を罪と思わない奴らは、俺たちが罰を与える!」

 ノア・ダブルもまた、真っ向から攻撃を仕掛けてくるルシフェルに向かって身体を揺らして駆け出し、その右拳を固く握った。
 共に、敵を打擲しようと、立ち向かうノア・ダブルとルシフェル。

 その距離がゼロに縮まった時──ノア・ダブルの右拳が、ルシフェルの拳よりも先に、敵の胸元へと叩きつけられた。

「グアッ……!!」

 クロスカウンターとなりかけたルシフェルの右拳がノア・ダブルへと届く前に、ノア・ダブルの右拳の膨大なエネルギーがルシフェルを数百メートル吹き飛ばす。
 空を泳いだルシフェルの身体は、そのまま地面に叩きつけられる。

「何ッッ……!!」

 一瞬の攻防であった。
 ダークルシフェルは地面を泳ぐようにして再び身体を立て直すが、そんなダークルシフェルの前には、既にノアが距離を縮めている。
 ──ノアは、既にダブルから別の姿へと変身していた。

「ハァァァァッ!!」
『五代、一条──……力を借りる! みんなの笑顔を守る為に──!!』

 それは、仮面ライダークウガ ライジングアルティメットフォームである。
 記録上では五代雄介が一度も変身していないが──しかし、アマダムが再現できる仮面ライダークウガの限界の姿。
 かつて、ン・ダグバ・ゼバとの決戦で涙を流した五代のように──この暴力に涙を流したのは誰だっただろうか。
 優勢であれ、誰かは心の中で涙を流しながら、ダークルシフェルに一撃を叩きつけた。

「おおりゃあああああああッッッ!!!!」

 ルシフェルは耐える。
 今度は先ほどのように、こちらが強い勢いを出していない為、ガードをすれば吹き飛ばされる事はなかった。
 しかし、ルシフェルの中には重たい電撃の一撃と、先ほどの攻撃の残留ダメージが合わさり、かなりの負荷がかかっていた。

「……ッ!! ハァァァァァァァーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 ダークルシフェルの咥内から、膨大な空気の嵐がノア・クウガに向けて吐き出された。
 彼の吐き出す空気は邪気に塗れ、小さな爆弾を散りばめたように空中で爆ぜた。

「くっ……──」


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