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変身ロワイアルその6

742変身─ファイナルミッション─(8) ◆gry038wOvE:2015/12/31(木) 21:50:40 ID:GU7jrFVA0

 ベリアルは、この時、そう思っていた。
 確かに、二人のウルトラマンの光線はあまりに強く、地上から吹き飛ばされ、こんな所まで来てしまった。その意味では、地上でのせめぎ合いは敗北と言って良く、今のままベリアルが戦っても勝ち目はなかっただろう。
 しかし、エネルギー合戦での敗北──それは、却って幸いだったのだ。

「だが……ノア、ゼロ……俺様をここまで飛ばしてくれてありがとよ……!!」

 この宇宙には、確かに生命はない。
 だが、──死んだ者の魂がある「怪獣墓場」が存在する事もあり、斃された邪悪の魂が行きつく先は常に宇宙であった。
 怪獣として宇宙を漂う、敗者。
 この場において、その邪悪なる魂がひときわ強く、そして、何より、そんな怪獣たちと同じ世界で生きてきた戦士の邪悪な霊が居るとすれば──そう。

 そこには、彼の邪心が残っていた──!



「────ダークザギッ!! ここで敗れたお前の力、借りるぜ!!」



 ここは、ダークザギの魂が浮遊している場所だったのである──!
 宇宙の果て、こんな場所にダークザギの怨念が残っているとは、ベリアルにとっても嬉しい誤算、そして最高の奇跡である。
 かつて、ペリュドラとして怪獣たちの怨念と同化したベリアルにとっては、怪獣との同化が齎すパワーアップも充分に心得られている。

 ゼロとノア──たとえ、あの二人のウルトラマンであっても、ダークザギとカイザーベリアルが融合した戦士には敵うまい。
 カイザーベリアルは、その身にダークザギの怨念を取り込もうとする。

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッッ!!!!!」

 叫びあげ、全身にダークザギの怨念を取り込んでいったベリアル。
 その身体は少しずつ変質し、ベリアルらしい形を失っていった──しかし。

 実際の所、試みは、ほぼ成功と言えた。
 ダークザギの怨念は、ダークファウストやダークメフィスト、それから、この殺し合い以前に信じ行くに出現したビースト・ザ・ワンの力さえも加えて、カイザーベリアルの鎧へと変じ、変わった。
 エネルギーをかなり消耗したはずだったカイザーベリアルの身体は、再びエネルギーをその身に宿し、自らの名を高らかに叫んだ。

「──そう、これが……」

 最後の変身を遂げたカイザーベリアルが叫ぶ、その名は──





「──ダークルシフェルだ!!!!」





 ダークルシフェル。
 それは、未だドキュメントにない幻の怪物の名であった。
 禍々しい黒の怪物に、浮きでた血管のような赤いラインが迸った、伝説のスペースビースト──それがルシフェル。だが、その能力は元々、ダークザギよりも遥かに高いと言われていた。
 その両肩から巨大な羽根を生やすと、再び、あの星へとダークルシフェル──カイザーベリアルは降り立とうとする。
 その速度は、ベリアルのこれまでの物から格段に挙がっている。

「ゼロ……それに、ガイアセイバーズ……!! 今度こそ貴様らの最後の時だ!!」






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