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変身ロワイアルその6
720
:
変身─ファイナルミッション─(6)
◆gry038wOvE
:2015/12/31(木) 21:20:50 ID:GU7jrFVA0
──見れば、杏子の手では、「何か」が強い輝きを放っているのである。
今度の希望は、決して良牙のようなくだらないボケではなさそうだ。
彼女は、良牙と違う。場を白けさせるボケはしない。
真っ赤な光を輝かせるその物体から、誰しもの耳へと「音」が運ばれて来た。
「そうだ……まだ手がある……!!」
どっくん……。どっくん……。
普段から、どこに行っても鳴り響いているはずの音──。
そう──“鼓動”。
杏子の手にあったのは、まるで心臓のような血の鼓動だった。だが、心臓を持っているのではなく、鼓動を手に持っている。
それを見て、各々の頭に浮かぶのは、あの忘却の海レーテで見たウルトラマンのエナジーコアに酷似した物体である。
そして、杏子自身は、あの時──彼女自身がデュナミストであった時に感じたエボルトラスターの鼓動を重ねていた。
あの時に、自分がデュナミストをやっていたから──だから、それが自分の切り札だとわかったのだ。
杏子の手に握られているのは──
「あたしのソウルジェムだ……!! こいつが……光ってる!!」
──そう、魔法少女のソウルジェムであった。
今は使えないはずのこれが、久しく、彼女に反応したのである。……そして、その理由が、彼女にはすぐわかった。
杏子は、かつて、ドブライという一人の男が教えてくれた事を思い出す。
彼もまた、ある世界で出会った、杏子の友達の一人である。──そして、彼が最期の時、杏子に、何を告げようと……何を託そうとしたのか。
その言葉が、再び杏子の胸に聞こえた。
──……杏子よ。君のソウルジェムが……光が……きっとまた、輝く時が来る……その光で、ベリアルを、きっと倒してくれ……──
それから、今度は、自分のソウルジェムが石堀によってレーテに放り投げられ、無限の絶望の海を彷徨った時の事を思い出した。
巴マミの尽力によって、絶望の海から再びこの世界へと還ったソウルジェムだが、その時には、強い光が彼女を包んでいたのだ──。
その光とは、一体何か──。
「そうか……杏子のソウルジェムは、レーテに入った時に、ウルトラマンの光を少しだけ受け継いでいたんだ……!」
翔太郎も気づいたようだ。
杏子のソウルジェムは、確かに闇の力に染まって、魔法少女へと変身させる機能を捨てた。だが、決して闇の力だけを吸収して動かなくなったわけではない。
もう一つの力──ウルトラマンの、光の力がそこに宿り、二つの力が葛藤したから機能を停止したのだ。
ウルトラマンノアの力は今、二つに分かたれている。
その内の片方が、あの時からずっと杏子のソウルジェムに宿っていたのだという事。
そして──
「ああ、それが今、呼び合ってるんだ……!!」
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