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変身ロワイアルその6

712変身─ファイナルミッション─(5) ◆gry038wOvE:2015/12/31(木) 21:08:57 ID:GU7jrFVA0

 エターナルがそう俯いて言った時、ただ一人、能天気に、エターナルの肩に手を賭けた男がいた。
 超光戦士シャンゼリオンである。

「──おいおい、俺を忘れんなっての……三人で倒したんだぜ?」

 エターナルも、つい忘れて、黙っていた。
 全く、戦いは終わっていないのに呑気な男だ……。──と、思ったが、いや、彼がこうも呑気なのは、戦いが終わっていないからかもしれない。
 彼は、戦いが終わったら消えてしまう。フィリップも同じ運命だ。
 彼がここにいられるのは、この時が最後である。
 こうして、三人で倒した事を強調するのも、もしかしたら、彼が自分の存在を誰しもに記憶させたいからかもしれない。

「ああ。そうだな……シャンゼリオン」

 良牙は──いや、ここにいる全員は、ベリアルに永久に来てほしくないと、少し願っただろう。
 ベリアルは倒さなければならない。しかし、それと同時に、ベリアルの力の影響下にある、暁その人が消えてしまう……。
 その事実がある限り。
 しかし──運命は、残酷であった。



『──クズクズしてる暇はないみたいだぜ。本当の敵のお出ましらしい!』



 直後、そんな一言をあげたのは、魔導輪ザルバだった。
 白夜の空を見上げる──零、翔太郎、フィリップ、良牙、ヴィヴィオ、レイジングハート、暁、つぼみ……。

 ごくり、と誰もが唾を飲んだ。

「────あれは」

 そう、それは空を見上げなければ、その姿がわからないほどの巨体だった。
 その身体そのものが、身長百数十センチに過ぎない彼らにとっては、威圧であった。
 かつて、ダークザギを前にした時も、同じだった。






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