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変身ロワイアルその6
711
:
変身─ファイナルミッション─(5)
◆gry038wOvE
:2015/12/31(木) 21:06:18 ID:GU7jrFVA0
「い……やだ……死にたくない……誰か……たすけ……て………………」
【加頭順@仮面ライダーW 死亡】
【主催陣営、システム────完全崩壊】
◆
「……」
残った者たちは、どこか気まずそうに加頭が消え去った地を見つめていた。
そこには、もう何もない。これまでの戦いと全く同じだった。
敵を倒したは良いが、やはり、望みが打ち砕かれたまま斃れた加頭順という男の姿に、何処か同情を禁じ得ない者もいたのかもしれない。
「……」
勿論、たくさんの人間を殺した加頭にはそんな物をかけてやる余地はないのかもしれないが、しかし、人間は決して、人を殺す為に生まれてきたわけではない。
彼もまた、何かが狂気の切欠になっただろうし、彼なりの愛を持っていたには違いなかった。
「この人を──加頭さんを、救う事は出来なかったんでしょうか?」
キュアブロッサムが、後ろにいた仲間たちに、不安げに訊いた。
それから、誰もが少しだけ押し黙った。
加頭への割り切れない恨みと、それでもつぼみの一言に込められた想いを理解したい気持ちとが葛藤したのだろう。
加頭をよく知る者がそれに答えた。
──それは、左翔太郎である。
「あいつも、誰かだけじゃなくて、多くの人が住んでいる街を愛する事が出来れば、別の結末もあったかもしれないけどな……」
『誰かを愛する心があるなら、それが出来たかもしれない……だが、彼はその道を自ら拒んでしまったんだ』
二人は、嫌にあっさりとそう言ったが、結局のところ、それが全てだった。
どうあれ、彼が選んだ道は、多くの人と相容れない道であり、真実の愛を掴む手段とは程遠かったのだ。
結局は、彼がその道を選んでしまった以上、他者が彼に救いを与えてやるのは、ほとんど不可能と言って良かったのだろう。
それが、彼が選んだ自由だったのだから、それを阻害する権利は誰にもない。つぼみやヴィヴィオの理想を押し付けるわけにはいかない相手だったのかもしれない。
──それを思い、つぼみとヴィヴィオは、自分の持つ理想がいかに遠くにあるのかを確かに実感した。
しかし、それは彼女たちが子供だから持つ理想ではない。おそらく、彼女たちはどれだけ年を重ねてもその理想を叶える為に戦い、生きていくだろう。
仮面ライダーエターナルが、ふと呟いた。
「──あいつ……酷く怯えてやがったな……エターナルの姿を見て」
最後、加頭がエターナルから逃げ去ろうとしたのを、彼は確かに実感していた。
まるで、天敵に怯えた草食動物のように。
だからか、まるで、良牙自身が最も嫌っていた「弱い者いじめ」をしたような気持ちが拭いきれなかった。そんな後味の悪さも彼にあったのだろう。
フィリップが答えた。
『きっと、かつて、エターナルに一度殺されたからだろう』
「……そうか。それで、奴はNEVERに……。
エターナルにダブル──同じ相手に二度も倒されるとは、あいつも因果な男だぜ……」
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