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変身ロワイアルその6
690
:
変身─ファイナルミッション─(3)
◆gry038wOvE
:2015/12/31(木) 20:38:15 ID:GU7jrFVA0
テッカマンのコアに突き刺さっているのは、シャンゼリオンが構えるシャイニングブレードだった。
それは、左肩ごとユートピアの「コア」を貫いている。
彼は、ユートピアがひるんでいる隙に、便乗するようにしてコアを一つ破壊しに来たのだ。
「卑怯な……!」
濛々と吹きだす大量の火花の群れ。
赤く光るそれは、血液のようにシャンゼリオンの身体へと浴びせられた。
しかし、彼はユートピアの一言に何も返す事なく、冷徹なバイザーで見下ろしながら、ユートピアに次の一撃を叩きつける。
「一振り!」
「ガァッ!」
シャンゼリオンのシャイニングブレードは、満身創痍ながらもまだ力の残るユートピアが片手で掴んで防ぐ。刃がユートピアの掌を痛める。
次の瞬間、シャンゼリオンの身体に向けて、ユートピアはもう片方の掌を翳す。
「喰らえェッ……──オーバーレイ・シュトローム!」
ウルトラマンの力を持つコアが、シャンゼリオンのディスクがあるはずの胸を至近距離から貫いた。
クリスタルの結晶が砕け、シャンゼリオンの身体にダメージがフィードバックしていく。
ぼろぼろと零れるクリスタルの欠片。それは、暁の胸骨を折り、心臓まで攻撃が叩きこまれたのを意味していた。
「ぐあああああああああああああ────ッ!!」
結局のところ──ユートピアにとっても、先ほどのヴィヴィオよりも、遥かに戦い慣れないシャンゼリオンが相手である。
懐まで潜り込めば、反撃を受けた時に自分もただでは済まないと知らないのかもしれない。ただ悪運だけで生き残った男だ。
しかし、シャンゼリオンがあまりその死にも等しい痛みを受けた実感がない。
「……クソォォォォォッ!! 痛えなちくしょうッ!!」
と、軽い様子でユートピアを咎めるだけである。
今の一撃が効いていない……?
いや、そんなはずはない。
このシャンゼリオンたちの金色のオーラが原因か?
だが──。
「そうだ……! 攻撃を受けるのが嫌ならば……何故、我々の所へ来た!」
まるで虚勢を張るかのように、ユートピアはシャンゼリオンに問うた。
本当は、シャンゼリオンが何故ダメージをろくに受けていないのか、訊きたかったのかもしれない。だが、まともに戦って勝てない相手を前にした者が、本能から相手の戦う理由を咎めるように──ユートピアは、シャンゼリオンを批難する。
「俺はな……こういう遠足について行くのが大好きなんだよ!」
「ふざけるな……!」
その愚かな様のまま、シャンゼリオンにまた一言、叫ぶ。
負け犬の遠吠えとまではいかぬものの、ユートピアの放つ一言はそれにもよく似ていた。
一度の敗北が彼のプライドを折り、自身を喪失させたに違いない。
「……勝ったとしても消えるというのにィッ……どこまでも愚かな奴ッ!」
「俺だって気に食わないんだよ……あんたらの言いなりになるのが!」
「何故だ……!」
「そんな事、俺が知るかっ!」
強力な打撃を受けたはずのシャンゼリオンの胸に、クリスタルパワーが充填されていく。
そして、彼は叫んだ。
そう、「懐まで潜り込めば、反撃を受けた時に自分もただでは済まないと知らないのかもしれない」──ユートピアという怪人は、それを忘れていたのかもしれない。
「──シャイニングアタック!」
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