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変身ロワイアルその6

680変身─ファイナルミッション─(2) ◆gry038wOvE:2015/12/31(木) 20:24:17 ID:GU7jrFVA0

 目の当りにした者たちは、呆然とした。
 敵の強大さに恐れおののいたわけではない。
 言うならば、ただ意表を突かれた事と、加えて、それがここで出会った者の技であったが故の忌避の念かもしれない。──しかし、甘く見てはならない相手であるのは間違いなかった。

「だが今のはほんの序の口……。
 今度は本気で行くぞ……────ライトニングノア!」

 ユートピアの次の掛け声は、明確に、目の前の敵たちを全て葬る為に口にされた物であった。
 そう、それは、「埋葬」の為の一言だった。
 ライトニングノアは、ウルトラマンノアがダークザギを宇宙で葬る際に使用したあの技である──あれさえも記録されているというのだろうか。
 あれは間違いなく、この場で使われた最も強力な技に違いない。

 ──瞬間。

 もはや、回避の術さえもなく、ガイアセイバーズと呼ばれた戦士たちの姿が、ユートピアドーパントの放った光に飲み込まれていく。
 純粋なエネルギーの塊が、敵の数に分裂し、それぞれ彼らの身体に向けて放たれた。
 ライトニングノアに等しい攻撃が、全員の身体に頭上から突き刺すように直撃する。

「うわあああああッッ!!!!」
「ぐあっ……!!!!」
「きゃあっ!!!!」

 ヒーローたちは、遠く、炎の底に沈められた。
 彼らに向けて、一斉放射された幾つものライトニングノアの光。
 回避運動に近い行為を出来たのは、ローブを持つ仮面ライダーエターナルくらいである。彼は、ローブに包める一人分の面積を、近くにいたキュアブロッサムの身体を包んで回避させる。

「くっ……!」

 それと同時に──エターナルは、頭の中で実感する事が出来た。
 敵の脅威を。
 あのウルトラマンノアと同じ灼熱の一撃を、掌ひとつで再現できるという強敵の、恐ろしさを……。
 よもや、それだけのエネルギーを無尽蔵に持ち合わせているなど、先ほどまではほぼ予想していなかった事態だ。

「──隠れても無駄だ……『トライアル』!」

 そして、それは、更に、トリッキーな技さえも使えるという事であった。
 ただの力技の砲撃や光線だけではなく──そのエネルギーは時空や光速、人間の近くさえも超越していく。
 ウルトラマンノアやダークザギの力と同じように、ここにいた全ての仮面ライダーやドーパントたちの力も使えるのである。
 助かった仮面ライダーエターナルに距離を縮めたのは、あの仮面ライダーアクセルトライアルの力である。──いや、もっといえば、ダークアクセルと呼ばれたあの石堀光彦の力を融合しているかもしれない。

「何っ……!?」

 エターナルにも、ローブの効果によってメモリを無効化する事で視認出来たが──それは一瞬であった。
 即座に、ローブの効果と“ベリアリウィルス”の効果が打消し合い、トライアルのスピードがエターナルに視認できなくなった。

「くそッ……!!」

 目の前で消えたユートピアの姿に驚愕するエターナル。
 あの超銀河王の効果さえ打ち消したローブの力が、無効化された──。

「どこに──」

 どこだ……?
 敵はどこにいる……?
 俺を狙っているのだろう……?


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