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変身ロワイアルその6
631
:
BRIGHT STREAM(4)
◆gry038wOvE
:2015/09/02(水) 18:31:22 ID:RQpuUNRs0
「妖怪。……目当てがいなくて残念だったな」
「──仮面ライダーエターナルか。貴様も変わったな。俺と同じ臭いが消えた……もう貴様とも決着をつける意味はないかもしれん。……だが、まあいい……またいずれ、何処かで会おう──」
十臓は潔く消え去った。
その消え際の笑みは、まるでまだ彼の狂気は続いていくかのようだ。
この世に微塵も満足などしていないだろう。
この世での目的は潰え、しかし、かつて一度斬り合いの果てに散ったあの悦びも、今こうして、変わったエターナルを見ていると揺らいでいく。
それでも、彼は最後まで笑った。
「──どういう事だ、アクマロ! 殿が外道に堕ちたとは!!」
「そうだ、てめえ、あの兄ちゃんを消す為に嘘を言いやがったな!!」
と、それと同時に現れたのは、シンケンブルーとシンケンゴールドである。
二人とも、十臓の後ろを追いかけていたに違いない。結果として、今の会話を聞き、彼らにも鉢合わせる形になったのだ。
彼ら二人を知る者は、ここにはアクマロとエターナルのみだった。
「嘘……なんと人聞きの悪い。私はただ本当の事を──」
アクマロの口調は相変わらず挑発的であった為に、真実を告げる口振りには聞こえなかった。──結果的に、アクマロとのこれ以上の会話は無意味になるだろう。
そんな所で、エターナルが口を挟む。
「まあ、てめえらの事情はよく知らねえが……このアクマロって奴は、倒しても構わないんだろ?」
言うと、シンケンブルーも少し悩んだが、相手がアクマロでは仕方がない。
シンケンゴールドは、かつて自分たちを襲った仮面ライダーエターナルには怪訝そうに対応したが、一方で、シンケンブルーはかつて共闘した「仮面ライダー」をある程度信頼もしている立場だ。
先に答えたのは、シンケンブルーであった。
「──そうだな。確かに殿がどうなっているかはわからないが……この状況だ、私たちにはいずれにせよ、アクマロの言う事を信用は出来ない。こいつにはとてつもない借りがある」
「仮面ライダーエターナル、だよなあ? まあいいぜ、アクマロを倒すってなら、俺たちの力の方がずっと有効だ!」
それから、間もなく──シンケンブルー、シンケンゴールド、仮面ライダーエターナル、仮面ライダーアクセル、ナスカ・ドーパント、ルナ・ドーパントの六名を相手にする事になったアクマロの末路において──。
──あれほど見たかった地獄を、見る事になっただろう事は、言うまでもない。
◆
「……」
ニードルは、いよいよ──自分で作りだした劣勢に、更なるゲーム性を持たせようとした。
彼は、常にそれがゲームになるか否かを重要視している。
全参加者が集い、その明暗がはっきりと分かれた戦いに面白味を見出し、遂に史上最悪の強敵を彼らの元へとけしかけているのだ。
──ン・ダグバ・ゼバ
──ン・ガミオ・ゼダ
──ン・ガドル・ゼバ
三体のグロンギを──。
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