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変身ロワイアルその6
627
:
BRIGHT STREAM(4)
◆gry038wOvE
:2015/09/02(水) 18:30:01 ID:RQpuUNRs0
「終生のライバルという物は、時として、力を合わせ共通の敵と戦う場合がある。そんな時には、普段いがみ合っている者同士も、意外と相性が良い事があるという……」
そうして、暗黒騎士ガウザーは、いつもの調子で薀蓄を垂れた。
しかし、指を突きつけてそう言い切ったのはいいが──
「おらっ! くたばれっ!」
「ぐわぁっ! ネオショッカーバンザーイ! どかーん! やられたーっ!」
……シャンゼリオンも聴衆の怪人たちもとうに戦っており、敵の怪人軍団も誰一人としてガウザーの言葉を聞いていなかった。
ダークザイドの怪人ならば、もう少しガウザーに敬意を払って聞いてくれる物なのだが、そうもいかないらしいのだ。
「……」
──ガウザーのもとに、渇いた風が通りすぎた。
誰か一人でも聞いていてくれてこその薀蓄だ。それも、彼なりに恰好のつく事を言ったつもりであったが、それを誰も聞いておらず、妙に恥ずかしい空気が流れている。
少しのタイムラグを経て、怒りが頂点に達してくると、ガウザーはその手に握られた暗黒剣を振りかざした。
「シャンゼリオン……貴様、ちゃんと聞けっ!」
「うわっ、なんで俺に斬りかかるのっ! どうでもいいお前のインチキ話なんかもう聞きたい奴がいないんだっての!」
「何だと……? 貴様、この場でもう一度勝負をやり直してみせるか……!?」
「ホラ、やっぱりお前の薀蓄は嘘ばっかりじゃねえかっ!! 何が相性が良いだよ、やっぱり俺とお前の相性は最悪だッ!」
しかし、そんな二人が剣を交え合うと、ガウザーが弾き飛ばしたシャイニングブレードが見事に運よく周囲の怪人に突き刺さり、反撃の為にシャイニングクローをガウザーに叩きこもうとしたシャンゼリオンの腕は、ガウザーの回避によって背後の怪人に誤って命中する。
期せずして、個々が怪人を相手にしていた時よりも効率良く敵が消えていくようだ。
全く、奇妙である。
だが、そういう事も案外あるのかもしれない。
「──シャンゼリオンッ!」
「黒岩ァッ!! ──」
ガウザーも、黒岩省吾もまた──暁の存在と同じく、ただの夢だ。それも、「時」が動けば消えるという暁に比べても、その寿命が短いという「闇の欠片」──即ち、夢のそのまた夢である。
しかしながら、彼は今も暁と共に戦い続ける。
誰かが忘れ去ったとしても、絶対にこの人類史において一番の名勝負をした誇りが、このガウザーの中には輝き続けるのだ。
それで、彼は、自分が「誰かの夢」であったとしても──その記憶だけを胸に止めて、自分の存在を受け入れるだろう。
彼の姿に何か想いを馳せる気持ちもあった。──が、それは自分らしくないと思い、やめた。
◆
「──はぁっ!!」
仮面ライダージョーカーの右腕は、以前にも比べてアタッチメントアームを自在に使いこなせるようになっている。今は、パワーアームが装着された状態で、ナケワメーケの身体にその刃を叩きつけていた。
ナケワメーケの身体が切断され、ジョーカーはそこから体の軸を回転させ、何発もの蹴りを叩きこむ。ナケワメーケが消滅していく。
「……ふぅ、まだまだあんなにいやがる」
まだまだ、敵の群れは多い。
管理システムを蹂躙しようとする怪人軍団を倒すにはどれだけ時間をかければいいだろう。──考えただけでも骨が折れそうだ。
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