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変身ロワイアルその6
626
:
BRIGHT STREAM(4)
◆gry038wOvE
:2015/09/02(水) 18:29:38 ID:RQpuUNRs0
「──苦戦しているようだな。……銀牙騎士の名を受け継ぐ魔戒騎士」
敵を斬りつける零たちの前にもまた、闇の欠片は次々と転送されていった。
それというのも、この艦の敵たちはあらゆる場所で一掃されていったからである。
再生怪人軍団ももう殆どが斃れており、残存勢力の殆どはそこに集中していた。積載量を大きく超過する人員が載ったアースラも、ようやく肩の荷が下り始めた頃合いだろう。
「──」
──零の前に霞みのように現れ、敵を斬りつけていた戦士は、彼を驚嘆させるに値する存在であった。
ああ、忘れるわけもない。
たとえ、何度生まれ変わろうとも。
「お前は……」
その戦士は、魔戒騎士の名と誇りを捨て、闇に堕ち果てたはずなのだから。
そして、零はその男をずっと仇として追い続けていたはずなのだから。
それでも、その騎士の存在を認めつつはあったのだから。
「涼邑零……守りし者は、己の守るべき物の顔が見えているらしいな。──だからこそ、今、僕はここにいるのかもしれない」
──暗黒騎士キバであった。
彼は、その剣を凪ぎ、目の前の怪物たちの群れを引き裂いて行く。よもや、キバに敵う敵など、そうそう要されるはずもなかった。
零に敵対するどころか、その活路を開こうとする彼の姿を、零は見つめた。
「バラゴ……」
『おい、いいのか、零? 一応、こいつはお前の仇なんだぜ』
「んな事言ったって、お前に殺された父さんや静香もなんか蘇っちまったしな……」
呆気にとられながらも、零は彼が切り開く活路で、更なる敵を斬り裂き続けた。
ザルバは、あまり不思議に思ってもいないようで、零への言葉はそれほどバラゴを責める意図のある物には感じられない。
「──それに、たとえ、またコイツに大事な物が狙われたとしても、今度こそ必ず俺が二人を守る」
『やれやれ。バラゴ……お前も、今度はもう余計な事は考えない方がいいぜ』
レイジングハートも戦いながら、暗黒騎士キバの姿を確かにその目に焼き付け、その様子を遠目で見つめながら呟いた。
「バラゴ……やはり、あなたも騎士であったようですね」
レイジングハートは、その事実を知れただけでも満足だっただろう。
モノであった彼女にだけ自分の心を吐露し、いつの間にか、その相手であるレイジングハートに対して、どうしてか、庇う行為をしてしまったバラゴ。
おそらくは──騎士であろうとも、人間の心は、その心の一欠片を誰かに掬ってほしかったのだろう。
人は、きっと常にそんな相手を求めている。それを誰にも明かせなかった者こそ闇の淵に近づいて行くのだ……。
「──で、主役は端で雑魚狩りというわけか。冷たいものだな、零もザルバも……」
黄金騎士牙狼(ガロ)こと冴島鋼牙もまた、黄金剣をその近くで剣を凪ぎ、振るっていた。
魔戒騎士たちの系譜は留まる所を知らない。
終わりなきホラーたちとの戦いに光を齎し続ける──。
◆
「──知っているか!」
同じく、暗黒騎士の二つ名を持つ男も、闇の欠片として現れたらしい。
いやはや、彼が出てきた瞬間、シャンゼリオンこと涼村暁も頭を抱えてしまう。
何せ、もうとっくの昔に倒したというのに、またこうして出てきては、シャンゼリオンの隣に立とうとするのだ。
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