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変身ロワイアルその6

625BRIGHT STREAM(4) ◆gry038wOvE:2015/09/02(水) 18:29:21 ID:RQpuUNRs0
 術式が存在しないとはいえ、二人とも魔力に準ずる力を有している。杏子の場合は後から授かった魔法少女としての力──これは今ではレーテの影響で使えないが、杏子自身には内在する──、それから、つぼみの場合は花のパワーだ。

 そんな彼女たちに向け、はやてたちは、この艦に乗る者が必ず受ける検査や、疲労や傷の治療時のデータで、最も彼女たちに適切なデバイスを制作した。
 ──結果的に、おそらく使用は一度か二度が限界な使い捨て型のようなデバイスが完成してしまったわけだが、それこそ瀬戸際の状況ではこれを使ってしまうというのもまた一つの手であると言えた。

「──マスター認証、花咲つぼみ。術式、スキップ──臨機応変に。個体名称は、『シプレⅡ』」
「──マスター認証、佐倉杏子。術式、スキップ──臨機応変に。個体名称は『インキュベーター』」

 認証方法を知らないつぼみと杏子であったが、デバイスの側が勝手に機械音で認証を済ませた。既に管理局内で検査した二人のデータを利用しているのだろう。
 はやてがこんな物を作っていたとは、二人も全く知らなかった様子である。
 それを秘匿していたのは、やはり、それが成功作といえないからだった。
 折角用意したデバイスであるが、その能力はベリアルを相手にするには遠く及ばない。──ゆえに、武器があると糠喜びさせるよりも、失敗作として封印させてしまった方がまだ身が締まるだろうと考えたのだ。

「──よしっ!」

 しかし、今は、はやてもどこか嬉しそうだった。
 ──プリキュアたちと、魔法少女たちは、三人の姿を見守る。

「「うわっ……!」」

 そして──光が消える。
 次の瞬間、認証を完了すると同時に、二人の衣服が再構築され、それぞれに縁のある形のバリアジャケットを形成した。
 そう、キュアブロッサムと、魔法少女と全く同じ姿に──。
 全てが終わり、自分自身の恰好を二人は見下ろす事になる。──細部に至るまで、全く同じデザインのジャケットに。

「これは……! 本当に、私たちの姿……!」
「──さて、これで、こっちもカードが揃ったというわけや」

 はやてが言うと、まだ驚く気持ちを抑えられないながらも、彼女たちは自分の状況をすぐに受け入れた。
 こんなに心強い話があろうか──はやてがこんな物を隠していたなどと。
 確かに、力がみなぎる感覚はないし、ロッソ・ファンタズマのような魔法も使えない。花のパワーも感じられず、いつものように敵に素早く技を叩きこむのは難しい。

 だが──。
 今は、こうして、共に「オールスターズ」と並ぶ事ができる。

「へっへーん、史上最強の女の子軍団の誕生! 一気に決めちゃうよ!」
「……あの、だから僕は男の子……」

 ──キュアピーチ、キュアパイン、キュアパッション、キュアブロッサム、キュアマリン、キュアサンシャイン、キュアムーンライト、ダークプリキュア、高町なのは、フェイト・テスタロッサ、八神はやて、スバル・ナカジマ、ティアナ・ランスター、高町ヴィヴィオ、アインハルト・ストラトス、鹿目まどか、美樹さやか、巴マミ、佐倉杏子、暁美ほむら。
 あの戦いの参加者の実に三分の一に近い人数がここに集い、ゴオマを睨んだ。

「──ディバイン・バスター!!」
「──ティロ・フィナーレ!!」
「──プリキュア・エスポワールシャワーフレッシュ!!」
「──リボルバー・ナックル!!」
「──覇王断空拳!!」
「──プリキュア・フローラルパワー・フォルティシモ!!」

 そこから先の結果など、言ってしまう方がゴオマにとって酷である。






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