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変身ロワイアルその6
618
:
BRIGHT STREAM(4)
◆gry038wOvE
:2015/09/02(水) 18:26:52 ID:RQpuUNRs0
やがて、彼らもすぐにアースラの管理中枢まで辿り着く事になった。
その間、目立った妨害はなく、逆に、残存する『闇の欠片』たちに出会う事もなかった。それを彼らは怪訝に思った。
『なんか……随分とあっさりと近づいてる気がしないか?』
「……確かに、そんな気もする」
「却って怪しいな……」
流石に、ここから先は危険と隣り合わせである事も覚悟していた身である。まだ敵が彷徨っていてもおかしくはなかった。
それにしては奇妙なほど、彼らを襲う陰はない。
──が、その原因はすぐに判明する事となった。
「──はぁっ!」
彼らが更に複数の角を曲がり、管理室付近へと辿り着いて見れば、眼前には、既に廊下の数十メートルを覆うほどの魔物の群れがあったのだ。
ある者は背中に生えた邪悪な羽根をはばたかせ、天井に頭がつきかねん勢いで空からその様子を見つめている。
そう、この魔物の群れは、管理システムの破壊の為に集まって来たようであった。既にその場に多くの敵が辿り着いたから、ここまでの道のりがこんなに手薄だったのだ。
そして、生還者の目的地は、殆ど必ず──ここしかない。
「せやぁっ!!」
ウエスターとサウラーの声が、時折聞こえてくる。何とか──辛うじて、二人がそこを守っている様子であった。そのほかに微かに増援もあるだろうが、少人数で大量の再生怪人軍団たちを倒すのは不可能といって相違ない。持久戦というにはあまりにも無謀だ。
だが、そこで持ちこたえ、圧倒的な人数に絶望しかねなかった彼らにとっては幸いな事に、次の瞬間には、怪物たちは半減する。
──その怪物たちの攻撃目標は、ある者がはやてたちを見つけた瞬間、すぐに切り替わったのだ。
そう、他ならぬ、生還者たちへと──。
「コマサンダーッッ!!」
ジンドグマのコマ型怪人・コマサンダーの叫びを、敵目標発見の報せと訳したのか、部隊の一部は、視線を百八十度変えた。
コマサンダーに限らず、カイザークロウ、死神バッファロー、サタンスネークなどといった強敵たちまでもはやてたちの側に気づいたのである。
綺麗に部隊を半分に分散させた怪人軍団は、管理システムへの襲撃と並行して、生還者への攻撃を始める。
「──まずいっ、こっちに来たっ!」
「変身やっ!」
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