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変身ロワイアルその6
607
:
BRIGHT STREAM(3)
◆gry038wOvE
:2015/09/02(水) 18:23:07 ID:RQpuUNRs0
だが、代わりに誰か、同じように信頼できる人間に無事を確認してきてほしいと思うのもやむを得ない事であった。
ヴィヴィオとレイジングハートは黙って見守る。つぼみや、零や、暁の場合は、翔太郎たちに一定の信頼を置いていたゆえ、別段、彼らに付き添う事もなく、彼らの背中を見守ろうとしていた。彼らも頷くような素振りを見せ、見送ろうとした。
「……だから、そういう事だ。俺たちは行く。でも、すぐに戻るからな!」
──それを合図にしてか、翔太郎たちは駆け出そうとした。
いや、既にその視線ははやてたちの方にはない。
「……」
はやては、その言葉と行動に何も言い返す事ができなかった。──ただ、その背中を見た時には、ほんの少しむしろ彼らこそが英断となる可能性があるのを信じるように揺れる心が芽生えた。
あくまで、翔太郎たちを行かせられないのは「リスクの回避」なのだから。──それは、「死亡の回避」ではない。
だが、もしかすれば、「リスク」は「死」に繋がってしまう可能性はある。だからこそ、行かせられなかった。
「……」
いつの間にか、はやて自身の心の甘さは、彼らを危険地帯に向かわせる事を選ぼうとしていた。
ある意味では、はやても、彼らにそんな期待をしていたのかもしれない。
遠ざかっていく。
はやての前で、彼らの背が──。そこに、何か一声でも先にかけようとしたのかもしれない。はやては、それを肯定するか否定するかはまだ判断していなかったが、せめて一瞬でも彼らを止めて、そこに何か後から言葉を乗せようとしていた。
待て、と。
しかし──そんな時であった。
「──待てよ、お前ら」
そんな彼らの前で、ある男が止めに入ったのだった。
はやてのでかかった言葉を遮るように。
だが、それは、はやての告げようとした言葉を借りるように。
「──お前らだよ、仮面ライダーダブル……そして、響良牙」
始めは声だけが聞こえ、思わず翔太郎たちの背は、はやてたちの目の前で立ち止まった。
それを確認したのか、その声の主は、廊下の角から、まるでその場に隠れていたかのように現れたのだ。
「……!?」
そうして現れた「声の主」の姿に、誰もが驚くと同時に、わが目を疑った事だろう。
──一度、良牙の方を見て、再度、そこにいた者に視線を合わせた。
「……お、……」
まだ翔太郎たちの背中を見つめていた者たちの視界にも、その男の姿が焼きつけられ、そして──時が止まった。
めいめいが背筋を凍らせたのだが、中でも良牙とつぼみはその姿を信じられないと思う気持ちが強かったのだろう。二人は、心臓さえ凍らせた。
「お前は──!!」
そこにいたのは、白い体色、黄色い瞳の細見の戦士であった。
黒いローブを羽織り、響良牙がこれまで変身してみせた「仮面ライダーエターナル」そのものな恰好をしている。
……いや、彼こそが、「仮面ライダーエターナル」なのだ。
──その低い声は間違いない。良牙とつぼみを本能的に震わせ、騙させる感覚。
「──エターナル……、だと!? 良牙じゃねえ……!?」
「久しぶりだなァ、お前ら」
聞き覚えのある声に、翔太郎も戦慄する。いやはや、それは間違いなかった。妙に心が納得した。
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