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変身ロワイアルその6
527
:
時代
◆gry038wOvE
:2015/08/02(日) 11:31:41 ID:cMWgAZpE0
Where there is light, shadows lurk and fear reigns...
(光あるところに、漆黒の闇ありき。古の時代より、人類は闇を恐れた)
But by the blade of Knights,mankind was given hope...
(しかし、暗黒を断ち切る騎士の剣によって、人類は希望の光を得たのだ…)
◆
少し前までは平和だったはずの、真昼の街頭。
悲鳴をあげて逃げ惑う人々たちの群れたち。手を取り合う親子。一人慌てて逃げる男。手を放してしまったカップル。商店街に植えられた灌木たちがざわめく──それは、小鳥たちが逃げ切った形跡だった。
彼らを追うのは、獰猛な怪物だ。どす黒く焼けただれた焼死体のような怪物たちが、何体にも群がって、人々を食らおうと牙を剥いている。
──ただ、その中を、一人、その逃げ行く人波と全く正反対に歩いていく男がいた。
男は、その身に黒衣を纏い、両手に剣を握っている。誰もが逃げ惑いながら、その男を一瞥した。見覚えがあったからだろう。奇異の瞳が彼を見る。
彼らの上空を浮遊するモニターにも、丁度その男の顔が映っていた。モニター上で、その男の身体に銀色の狼の鎧が装着される。
──男の目に迷いはない。
目の前の怪物たちを狩るのが、彼の使命だった。両手に握った双剣を回転させて、目の前の怪物たちを威嚇する。
「──俺がいない間に、随分と世界を荒らしまくってくれたようだな、ホラー!」
彼の名は、銀牙騎士絶狼──涼邑零と言った。
変身ロワイアルと呼ばれる殺し合いから生還し、自分の帰るべき世界に帰る事ができた男だ。──とはいえ、次幕が始まり、彼はまだ完全には殺し合いを終えていないようだが。
彼の住む世界では、ベリアル帝国の管理により、殺し合いが実況され、本来、人類の陰の歴史の中にしか存在しない「ホラー」の存在が明かされてしまった。これまでも噂程度に囁かれていたホラーと魔戒騎士の存在に証拠が提示された事になる。
それゆえか、この世界は、ただ純粋な管理を受ける場ではなくなり、「ホラーの餌の貯蔵庫」、「人間ではなく、ホラーを主体に管理する世界」として、プリズンホラーたちが好きに暴れまわる世界となってしまったのだ。──おそらくは、主催に加担していたあのガルムが取り決めたのだろう。
つまり、今の人間界は、人間界の皮を被った魔界といっても差し支えはない。
こうして、昼間の街にもホラーは現れ、気まぐれに人間を食らおうとする。掟破りも甚だしいやり方である。
無論、番犬所や魔戒騎士の間には激しい動揺が広がり、彼らはこれまで以上に不眠不休でのホラー狩り活動を強いられる事になった。ホラー一体の封印が行われたとしても、すぐにまた次のホラーが陰我のゲートを開き、多勢で結界を破ってくるのだから、魔戒騎士や魔戒法師の手の空く時間は殆どない。
零もまた、ここに帰ってきてすぐに、休息も罰則も追及もなく、ホラー退治に駆りだされる羽目になってしまったわけだ。
──まあ、報酬は持ち帰ったシルヴァを修復してくれるらしいので、零としてはその報酬だけでも充足する部分はあるのだが。
「消えろッ! ハッ!」
零の双の魔戒剣が、ホラーの身体を二つに斬り裂いていく。深い黒の返り血だけを遺した彼らは、地面に落ちては蒸発したように消えていく。
これまで、鋼牙が封印してきたホラーたちは、どういうわけかほとんど蘇り、それがまた敵の数に余計な水増しをしている。──今斬りつけたホラーも、もしかすればかつて鋼牙が今日までに斬ったプリズンホラーかもしれない。
その黄金騎士・鋼牙の不在というのもまた大きな問題である。彼の戦いの軌跡は他の魔戒騎士からすると、一生かけても追いつけないほどの偉業ばかりだ。
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