[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
801-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
変身ロワイアルその6
515
:
虹と太陽の丘(後編)
◆gry038wOvE
:2015/07/31(金) 03:43:38 ID:didGUWPE0
自分の目から涙が出てくるのを良牙は確かに感じた。
乱馬もあかねもおらず、最初は、「その死を報告する」という事ばかりに気を取られていた。──だが、こうして、残った右京やムースと出会い、共に戦った時、死んだ者たちに限らず、自分には一緒にいて楽しい仲間が何人もいる事に彼は気づいたのだ。
ムースや右京はどう思っているのかわからないが、少なくとも、良牙には──彼らも大事だった。
「……貴様に言われんでもわかってる。……たとえ、シャンプーのいない世界でもな、おらは、いつか……いつか、必ず乱馬に勝って見せる! 良牙、勿論、貴様にもな……!」
ムースは、良牙が肩に乗せていた手を振り払った。
右京は、もっと優しくその手をどけた。
「ウチもや。あの世での乱ちゃんのお嫁さんになるのは、あかねちゃんじゃなくて、ウチやって教えたるわ……!」
乱馬と右京、良牙とあかね、ムースとシャンプーがそれぞれくっつけば、この世界のそれぞれの恋はかなりつり合いが取れたのかもしれないが、結局今日までその均衡が保たれた事はなかった。
それぞれが全く別の人間を追いかけ、矢印は向き合う事がなかった。
そして、そのバランスが悪いまま、結局、乱馬とあかねとシャンプーの死で、全ては中途半端になってしまったのかもしれない。──そのせいで、彼らの想いは消えない物になってしまったような気がする。
彼らは、きっと、いつまでも、死んだ者たちに恋し続けるのではないかと思う。
特に、ムースや右京は、幼少期から、幼馴染にずっと想いを抱えてきたのである。
三人を結んでいた、片想いの一途な恋と、その終わり──それは、互いに自然と手を取らせた。
「じゃあ、俺たち全員、あの世で奴らに会うまで──」
「ああ、あいつらに負けない人になろう!」
「こっから先も延長戦や!」
それぞれは、手を取り合い、ここに美しき友情が生まれた──!!
【カタル@仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦MEGA MAX 死亡】
【レム・カンナギ@仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦MEGA MAX 死亡】
◆
……しかし、忘れてはならない!
この中で、良牙だけは、二股をかけていた事を!
◆
……一応、右京とムースは、良牙を、ちゃんと約束の丘の上まで案内した。
丘の上には、異世界から良牙を迎えに来た船団──つまり、彼の仲間、ガイアセイバーズの生存者たちの船・アースラが既にやって来ていた。
まるでエイリアンが良牙を故郷の星に連れて行こうとしているかのようなシチュエーションだ。言ってみれば、クライマックスの感涙の別れのシーンにあたるだろう。
そして、その下には、ちゃんと雲竜あかりが待っていた。
既に夕焼けの時刻で、あかりの顔はその中で憂いを帯びているように見えた。
右京とムースは、どうも、内心で腑に落ちないというか、何かが違うような気がしたが、むすっとした表情にだけそれを表し、遠目で二人の様子を見つめる。
二人とも、「なんであいつには、あかねの事を忘れられるような相手がいるんだよ」と、苛立ちが収まらないのは勿論の事、良牙の優柔不断ぶりを思うだけで周辺の岩石を砕きたくなるくらいの衝動に駆られてしまう。
(あかん……本当に腹が立ってきた!)
右京が、巨大なヘラを無意識のうちに振り回し、ムースがそれを必死で避けようとしている。──そんな殺伐とした光景の五十メートル前で、良牙とあかりは、少し俯きながら、会話を交わしていた。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板