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変身ロワイアルその6
406
:
RISING/仮面ライダーたちの世界
◆gry038wOvE
:2015/07/16(木) 02:35:34 ID:W9I5Hun20
その視界を斬り裂く電撃音が消えた時、そこに立っていたのは、──左翔太郎であった。
もう一人のドーパントはといえば……そこに姿はない。いや、“それらしき物の姿”は転がっている。
今、尻もちをつき、両手を床について、翔太郎を見上げている白い詰襟の男だ。財団Xの手の人間に違いないが、彼はその直後に一目散に逃げ去ってしまった。
翔太郎は、今、右手一つで敵ドーパントの動きを止め、変身を解除させたのか……?
スカルも、赤いドーパントも、それを見て驚かざるを得なかった。
翔太郎自身も、微かに驚いていたが──それが、彼の“運命”である事を、翔太郎は思い出す。
そうだ。
違うではないか。
──翔太郎のもとには、運命の女神が待っている。
「……なあ、おやっさん。」
その時、翔太郎は、ニッと笑った。彼の右手にあったのは、黒いガイアメモリであった。
ソウキチも、モニターで何度か見た記憶がある。
JOKER。
今、翔太郎を襲っていた敵は、奇しくも、T2ジョーカーメモリを使用した“ジョーカードーパント”だったのである。
あまりにも出来すぎているが、同時に、あまりにも翔太郎にピッタリな偶然であった。
人とガイアメモリが惹かれあうように、翔太郎のもとに必ず舞い戻ってくるガイアメモリ──それが、この切り札の記憶。
このメモリが運命を感じるのは、財団Xの人間ではなく、左翔太郎であった。
だから、メモリはあの名も知れぬ男のもとを離れ、より適合率が高く、運命の相性で結ばれた翔太郎のもとへと乗り換えたのだ。
かつて、エターナルメモリが加頭順や月影ゆりを拒み、大道克己を選んだように──。
「どうやら……切札は、何度でも俺のところに来るみたいだぜ……」
ロストドライバーを巻いた翔太郎は、自信たっぷりに言った。
彼の中にある最低の未来への幻想はすべて吹き飛ぶ。
そうだ──なんていう事はないではないか……。
よく見てみれば、今ソウキチの帽子に出来た傷は、かつてタブー・ドーパントにつけられた傷よりもずっと浅い。
そもそも、もっと良く見てみれば、ソウキチの帽子は、同じ白色でもあの時とは別種だ。傷つけられた帽子と全く同じ型の物は、壁にかかっている。
──全ては杞憂だ。こんな物は運命でもジンクスでも何でもない。
翔太郎には、もっと深い運命が味方をしている──!
決して、悪に味方する物ではない──!!
「変身!!」
──JOKER!!──
翔太郎は、仮面ライダージョーカーに変身するや否や、スカルの隣へとのろのろ歩いた。
まるで頭を悩ませるしぐさをするように、手首で額を触れ、スカルに背中を預け、二人で並んでみせたのだ。
若々しい恰好の付け方だが、まあいい──と、スカルは、憮然と、指を突きつけ、彼に合わせた。
「いくか、おやっさん」
「ああ」
「「さあ、お前の罪を数えろ!!」」
恐れおののく赤いドーパント。
そんな姿を見て、ジョーカーは思う。
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