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変身ロワイアルその6
405
:
RISING/仮面ライダーたちの世界
◆gry038wOvE
:2015/07/16(木) 02:35:16 ID:W9I5Hun20
「何故、まだそこにいるッ!?」
隠し戸に向けて一直線に駆けだしていた真っ最中であったのだが、その瞬間に動きを止めてしまったのだ。
スカルには、翔太郎が逃げなかった理由が全くわからなかった。
彼は、翔太郎がここで逃走経路に向かっていく勇気のない人間だとは思っていない。──いや、実際、そこに向かおうとしていた。
だが、その動きを止めていたのだ。
何故──。
──それは、スカルこと鳴海ソウキチは知る由もないが、「鳴海壮吉」にまつわる翔太郎自身のトラウマに繋がっている話だった。
(これは、あの時と同じだ……)
翔太郎の中で、仮面ライダースカルが──鳴海壮吉が、翔太郎を庇い息絶えたあの時の姿が重なる。
あのビギンズナイトでも、鳴海壮吉の帽子に、あの傷がついたのだ。
この世界において、スカルの帽子にあの傷はなかったが──今、翔太郎の為に、この壮吉も傷をつけてしまった。
──嫌な予感がする。
スカルが、この世界でも──と。あの傷がその運命の証なのではないか──と。
思えば、この出来事が運命の前兆だったのではないかと。
だから、翔太郎もつい、今、動きを止めてしまったのだ。それは、全身の拒絶反応だった。
この壮吉はそんな事は知らない。
「危ないっ! 翔太郎!」
スカルが叫んだのは、黒いドーパントが翔太郎に向けて駆けだしたからであった。
翔太郎は今や、隙だらけなのだ。スカルがそれを助けようとするのを、赤いドーパントが剣の一撃で妨害する。
翔太郎の瞳孔の中で、だんだんと形を大きくする黒いドーパントの影。
彼の姿に、どこか惹かれながらも、翔太郎は強く拒絶する。
──それは、人間の力を超える力の持ち主だ。いくら翔太郎であっても、まともに力を出して挑んでくる敵を前には、命の危険だって考えうる。
ましてや、今、翔太郎は力を出していなかった。意識さえ途絶されつつあった。
咄嗟に、義手の右腕を顔の前に翳し、敵を拒絶するくらいしかできなかった。
──二人の距離がゼロになる。
ドーパントのパンチが、翔太郎に向かっていく。
その拳は、翔太郎の突きだした右手の掌に向かっていった。
確かにその腕は鋼であったが──翔太郎には、まだ人間の手だった頃の慣れが残っている。
「うわああああああああーーーッッッ!!!!! ────」
──翔太郎たちの間に、電撃が走る。視界が一度シャットアウトされる。
ドーパントの魔の手が翔太郎を襲った、その瞬間、ビリビリと音が鳴り響いた。
ここしばらく、翔太郎は電撃という物にはあまり良い思い出がない。
「翔太郎ッ!!!!!!!!」
スカルは、今、とてつもない後悔を胸に秘めていた。
敵の能力が翔太郎たちを光に包んだのか?
俺は救えなかったのか? この異世界の英雄を──。
きっと、異世界の俺が、俺と全く同じ性格だったら、可愛がるに違いないこの熱いハートのタフな男を──。
スカルが呆然と見ていた最中、光が晴れ、そこに男の姿が見えてきた。
◆
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