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変身ロワイアルその6

381崩壊─ゲームオーバー─(11) ◆gry038wOvE:2015/07/12(日) 14:04:35 ID:OT9PV3kg0
 ブラックホールの中で、血祭ドウコクも、外道シンケンレッドも、涼村暁も、涼邑零も、レイジングハートも、響良牙も、花咲つぼみも、鯖から生まれた子豚も、佐倉杏子も、左翔太郎も、蒼乃美希も、その輝きを目にする事になった。

 その姿を前に、ダークザギは──強い興奮を覚えた。
 奴が……奴が復活してしまった。
 ダークザギが、最も恐れて、最も憎んでいた敵が。



「────ウグァァァァァッァァァァァァァァァァァォッッッッ!!!!!!!!!」



 ダークザギは、気づけばウルトラマンノアへと駆け出していた。
 実は、ダークザギは、ウルトラマンノアのコピーとして作られた巨人である。──あるいは、それはダークプリキュアや相羽シンヤと同様、彼もまた、「コピー」である事へのコンプレックスを、このノアに対して、常に感じ続けていたのだ。
 その苦しみが、その苦悩が──ダークザギを、冷酷な破壊神にしたのである。そして、彼は、ダークプリキュアやシンヤのようにそれに打ち勝つ事はできなかったのだ。

「ハァッ!!」

 ダークザギは、ウルトラマンノアに向かっていくが、伝説の神が現れた瞬間、二人の形成は完全に逆転していた。
 ダークザギのパンチはノアに回避され、逆にノアがダークザギに蹴りの一撃を見舞う。
 ウルトラマンノアのキックは、ダークザギを数十メートル後方まで吹き飛ばす。──これまでとは全く逆の、圧倒的な孤門の優勢。

「グァァ……ッ!!」

 ダークザギが反撃しようとするが、ノアは憮然としてそれを避けてしまう。
 ノアは、まるでひらりと身をかわすように、ダークザギの攻撃を全て回避し続けた。
 次の瞬間には、ノアのパンチやキックがザギの身体を傷つける。ネクサスの攻撃に比べて、なんと強い──。
 そして────。

「シュッ…………ハァァァァァァァァァ…………」

 ウルトラマンノアは、左腕にエナジーコアのエネルギーを蓄積した。
 ダークザギは、ノアの攻撃を連続して受けた事で、反撃をする事ができなかった。
 ノアは、一周回転して、ふらついているダークザギに、1兆度の炎を纏ったパンチ──ノア・インフェルノを叩きこんだ。
 ノアの腕からダークザギの身体に向かって、火柱が上がる。



「オアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」



 ダークザギの身体は、火柱に押されて、島の向こうに吹っ飛んでいく。

 ──やがて、雲を超える。

 ────大気圏を超える。

 ──────そして、遂にダークザギの身体は、果てしない宇宙空間まで吹き飛んでいった。

 ノア・インフェルノの力がそこで消える。ザギもノアの攻撃に打ち勝ったのだ。
 ダークザギは、真っ黒な宇宙から、その惑星にいるウルトラマンノアを見下ろしていた。
 ウルトラマンノアも、宇宙にいる彼を睨んでいた。


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