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変身ロワイアルその6

379崩壊─ゲームオーバー─(11) ◆gry038wOvE:2015/07/12(日) 14:03:56 ID:OT9PV3kg0

「そうだ、負けるなっ!! ウルトラマン!!!」
「がんばれーっ、ウルトラマン!!!」
「行けぇっ!! ウルトラマン!!!」

 今、この世界で、管理の力を越える人々の反乱が起こったのだ。
 彼らの管理を任された財団Xたちは、それを鎮静化しようとするが、そんな邪魔は全く、人々には通らなかった。
 ましてや、財団Xの中にさえ、別の組織による管理を快く思わない者が何人もいたようで、それを止めようともせず、無言の反逆をする者がいるという有様だ。

 騒ぎの波紋はだんだんと大きくなっていく。
 人々はだんだんと、ウルトラマンを大声で応援するような形で結託していった。

「……人間の力は、イッシーが──ダークザギが思っていたほど弱くないみたいですね」

「ああ。俺たち人間を敵に回した事こそが……奴の、そして、管理者たちの最大の誤算だ!」

 憐や継夢と同じく町に出ていた平木詩織と和倉英輔も、その光景を見て、そう言った。
 この世界の人間たちの希望が、時空を超えてウルトラマンに届いていく。
 それはウルトラマンだけの力ではなく────人とウルトラマンとが支え合う事で、初めて生まれる力であった。







 孤門に憐の声が届いた。
 時空さえも超えて、憐の“青”がウルトラマンネクサスに力を貸す。
 ネクサスの身体が、光に包まれる。

「──ハァッ!!!」

 姫矢の赤いジュネッスの姿だったネクサスは、時空を超えて届いた力を借りて、今度は憐のジュネッスブルーに変身する──。
 新米ウルトラマンに、新しい力を貸す為に──。
 それは、この場にいる者たちは初めて見る光だった。

「命の光……生きる者たち全てが違う、光の色……」
「ぶきっ!」

 参加者ではなく、“支給品”であるレイジングハート・エクセリオンは、子豚を抱いて、空へと自力で飛んでいた。
 彼らは、ブラックホールに自ら向かわなければ、元の世界に帰る事が出来ないのだ。
 しかし、このまましばらく、彼の戦いを見ていたいと、その姿を空中に留まらせている。

「デュア……ッ!!」

 孤門に力を貸すのは、姫矢准や千樹憐──そして、ここで生還している参加者たちだけではなかった。
 かつて、ダークザギに操られていた溝呂木眞也も、その声を孤門に届かせる。



 ────孤門、俺の過ちを正してくれ。
 ────人の心は弱く、世界は闇で満ちている。
 ────だから人はたやすくそれに呑まれてしまう。
 ────だがな……。



 溝呂木は、その先は何も言わなかった。
 だが、──孤門は、恋人を殺した溝呂木眞也の罪を、許そうと思う。
 孤門もまた、闇にその身を落とそうとした事がある。
 人間は弱い。
 だが……だが──


 孤門がかつて尊敬した先輩──西条凪の声が、孤門を助ける。



 ────ダークザギ、お前は私たちには勝てない!!
 ────私たちは決して諦めたりしないから……!!
 ────そして、


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