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変身ロワイアルその6
375
:
崩壊─ゲームオーバー─(11)
◆gry038wOvE
:2015/07/12(日) 14:02:02 ID:OT9PV3kg0
佐倉杏子が、目を覚ました。
そして、ふと、その瞬間、ダークザギと戦闘中であった仮面ライダージョーカーと、目が合った。
ダークザギに攻撃しながらも、杏子の肉体に傷がつかないよう、彼が常に気を配っていたらしい。
そんな状態で戦うなよ……と、杏子は思う。
「杏子……!」
ジョーカーは、思わずその事実に驚き、戦いを忘れて杏子のもとに駆け寄った。
それは嬉しいのだが、杏子はすぐに立ち上がった。
アカルンと、キュアパインのリンクルンが傍らに転がっている。
キュアパインのリンクルン──まるで、置手紙のように残されたそれを見て、杏子は一人の仲間の事を思い出した。
(マミは──)
彼女は、どこにもいなかった。
だが、彼女がどこにいるのか、杏子はもうわかっているような気がした……。
そうだ、彼女はもう……どこにもいない。
「良かった、杏子ぉっ! 目を覚まさないかと思っちまった……」
そんな切ない気分を味わっていた杏子であったが、目の前の黒い仮面ライダーは、思わず、杏子に抱きついていた。
孤門を信用していたとはいえ、いざ杏子がこうして目を覚ますとなると、嬉しくて仕方がないらしい。
心配してくれたのは嬉しかったが──、今は、杏子も大団円をしている場合じゃなかった。
「おい、こんな時にこんな所でくっつくなよ。それどころじゃないだろ……なんだよ、あのデカいのは」
わざと鬱陶しそうに突っぱねて、巨大なダークザギの方へと注意を向けた。
ジョーカーも、そこで、やっと我に返ったように、空を見上げた。巨人ダークザギと、仲間たちが戦っている真っ最中だった。ジョーカーもまたすぐに、あそこで仲間たちを助けなければならない。
「ああ……、あれは……ダークザギの、本当の姿だ……。俺たちの力をどう使っても敵わねえ……ガドルと沖さんはもうやられちまった」
「……そうか、あいつらが」
既にダークザギが犠牲者を出している事が杏子に伝えられる。
一也は勿論、ガドルの敗北も、杏子の中ではショックな事象に感じられた。
ダークザギは強い。それは、あの巨体を見ても明らかだが、仮にダークザギが同じ規格だったとして、誰がそのエネルギーに敵うだろうか。
「でもな、もう大丈夫だ」
まだ、彼が現れていない空を見上げながら、杏子は言った。ジョーカーはそんな杏子の姿を見て少し怪訝そうにした。彼女の横顔は、決して強がりじゃない自信に満ち溢れていた。
──大丈夫だ。
ダークザギは確かに強い。──だが、確かに“光”は、繋がった。
杏子はソウルジェムを通じて、レーテの中でそれを感じていた。
「──銀色の巨人(ウルトラマン)は、負けない」
◇
「花よ輝け……ッ!!」
高く飛び上がったキュアブロッサムが、ダークザギの胸のエナジーコア目掛けて、攻撃を仕掛けようとしていた。
それでもまだ……石堀を救いたい──。そんな想いを胸にしながら、これで、ダークザギに対して通算三度目のピンクフォルテウェイブを放とうとしていた。
体力は限界で、花の力も既に、使い果たされようとしている。
(──石堀さん……っ!!)
たとえ、拒む力が働いたとしても。
いつか、無限の力でダークザギに力を浄化してみせたいと。
だが、無情にも、そんなキュアブロッサムの姿が、ダークザギの手によって叩き落とされる。
ブロッサムの全身をダメージが駆け巡り、彼女の変身エネルギーを消耗し、キュアブロッサムの変身が解けた。花咲つぼみの姿が現れる。
ダメージも大きいが、体力の限界だったのだろう。
「つぼみぃ……っ!!!!!!」
思わず、彼女の本当の名を叫びながら、仮面ライダーエターナルが飛び上がる。
攻撃の為ではなく、キュアブロサムを空中で抱きとめる事で、地面に直接激突するのを避ける為であった。──変身が解けた状態の彼女が地面に激突すれば、確実に死んでしまう。
つぼみの身体は、上空でエターナルに包まれるが、勢いが強すぎたために、今度はエターナルの身体も纏めて地面に向けて突き飛ばされてしまった。
──勿論、エターナルが下になれば助かるかもしれないが、二人が受けるダメージは大きい。それは、ほとんどこの戦いでの再起不能を意味する。
「くそっ……!!」
エターナルが叫び、激突の瞬間、目を瞑った。いくら良牙とはいえ、強いダメージが全身を襲うスピードである事は間違いないと悟ったのである。
歯を食いしばり、激突の衝撃に耐えようとする。
「くっ……──」
しかし……。
──いつまで待っても、地面と激突する事はなかった。
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