[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
801-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
変身ロワイアルその6
367
:
崩壊─ゲームオーバー─(10)
◆gry038wOvE
:2015/07/12(日) 13:58:37 ID:OT9PV3kg0
そうだ──。
「駄目だ……闇に飲み込まれたら駄目だ……ッ!!」
自分もかつて、闇に飲み込まれそうになった事はある。──しかし、人間にはそれを乗り越える力がある。
誰にだって、──孤門にも、美希にも。
だから、彼は、美希に声をかける。
「君の優しさが、僕たちを支えてくれた……!」
美希は孤門に優しさをくれた。
ここにいた仲間たちの優しさが、孤門を支えてきた。
挫けそうになった事がないと言ったら嘘になる。何度だってあった。何度も、この殺し合いの中で死を覚悟し、諦めそうになった時だってあった。
しかし、美希たちが見せる優しさが、──いつでも誰かを労わり、誰かを助けようとする気持ちが、孤門に希望をくれた。
孤門も優しくしてくれた。
「君の強さが、僕たちを勇気づけてくれた……!」
孤門は、美希たちの強さに何度も助けられた。
それは、ただのパワーの強さじゃない。
前向きで、ただ真っ直ぐに、自分に負けない完璧な強さが彼女たちにはあった。
孤門を助けてきた強さが、絆が──ここにある。
「憎しみは乗り越えられる……! 人はどんな絶望の淵に囚われても、そこからきっと抜け出せる……!」
声は絶対に美希に届いている。
何か、強い闇の力が、美希の意識の中で、それを拒もうとしているのだ。
それを振り払う方法は一つ。
「君は独りで戦ってるわけじゃない……!」
────孤門が、もっと大きな声で叫ぶだけだ。
「──────諦めるなァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!!!」
───諦めるな。
時を越え、世界を越え、深い恐怖の闇の障壁も超えて、その声が彼女に聞こえた時──、美希の瞼が自然と開いた。
その言葉が胸に響くのを拒むようにしていた何かが、一瞬で晴れたのだ。
美希の心が、その言葉に反応した。
「……孤門、さん……」
──帰りたい。
そうだ……彼らとともに戦いたい。
たとえ、ラブも祈里もせつなも杏子もいない、絶望に満ちた世界だとしても──。
まだ、私にはたくさんの仲間がいる。
まだ、私には叶えたい夢がある。
まだ、私には待ってくれている人がいる。
──こんな所にいるべきじゃない。
──みんなで一緒に生きて帰りたい。
「────くっ!!」」
目を覚ました美希は、手を伸ばそうとした。
孤門に縋る為に。彼に支えてもらう為に。──彼と、彼らと支え合う為に。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板