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変身ロワイアルその6
296
:
崩壊─ゲームオーバー─(4)
◆gry038wOvE
:2014/12/31(水) 18:06:58 ID:ezDSmj8g0
「……くっ」
レイジングハート・エクセリオンである。
高町なのはの姿に変身した彼女は、その黄金の砲身をダークアクセルに傾けている。
空中で待機し、攻撃のタイミングを計っていたが、それを計算して飛び出るよりも早く、体が動いてしまう瞬間が来てしまった。
「ディバイン……────バスター!!!!」
ダークアクセルが宙に目をやった時には、轟音と共に桃色の砲火がその身を包んでいた。
炎のように熱く、雷のように痺れる一撃──。
しかし、その一撃を放った者もまた、石堀光彦だった物に対してその砲火を浴びせる事に、耐え難い心苦しさを覚えながら──。
辛うじて、そのレイジングハートの勇気ある行動は、おそらくここにいる全員の怒りが爆発する引き金になったであろう。
倒れていたジョーカーとエターナルが雄叫びをあげながら立ち上がったのはほとんど同時だった。
◇
仮面ライダースーパー1はドウコクの振るう剣を紙一重で躱し続けていた。
精神統一がまた、拳法家としての彼の特技の一つである。玄海老師がそうであったように、このスーパー1もまた刃の剣速や角度から、咄嗟にそのタイミングを読む事ができる。
ただ、それはやはり相応の集中力と体力を必要とする物であり、相手によってはそんなやり方よりも攻撃を受けてしまった方が都合の良い事があった。今の相手──血祭ドウコクは全く違う。一撃が命取りになりうる相手である。
この時行うべくは、自分の身を守りながら時間を稼ぐ事であった。
ともかく今は、攻撃を行い、自らをリスクに晒す必要はない。この時までスーパー1は一撃も相手に拳を振るっていなかった。
「ちょこまかとッ!」
ドウコクが業を煮やして、太い声で叫んだ。
相手の攻撃のタイミングも怒りによって、読みづらくなっている。これまでの刃は、もう少し的確に殺しに来ていた分読みやすいが、今は致命傷にさえならない箇所を狙っているようだ。
何にせよ、それはそれで対話の機会でもあった。
相手の口が開いたのならば、こちらも口を開いて答えるのみだ。
「ドウコク! この戦いが全くの無駄だと、何故わからない!」
「……チッ! うるせえっ!!」
逆に相手を刺激したのか、ドウコクは強く刃を振るう。頭をかち割ろうと、縦一文字に狙っていた。
しかし、パワーハンドにチェンジされたスーパー1の腕が盾となる。──おそらく、左目を失ったドウコクには、その姿が見えなかったのだろう、剣の行く先を固い何かに阻まれて一瞬動揺したようだった。
名刀の刃をも通さないのがこのパワーハンドという名の鋼の装甲であった。金属と金属が互いの行く道を塞ぎあい、鈍い音と僅かな振動だけがそこに残った。
「お前は外道衆の総大将だ! その誇りがあるはずだろう!」
刃が無くなれば言論をぶつける。
「……誇りを持てるのも命あってこそだろォがッ!!」
「ならば、アンノウンハンド、石堀光彦を共に討ち、共に帰ればいい!」
ドウコクの眉が動いたように感じた。
これはドウコク自身が捨てた選択肢の一つだ。しかし、この選択肢が不可能だと考えたから、代替として参加者を殺害して生存するという行動方針を選んだのである。
スーパー1の言葉は魅力的だが、残念ながらスーパー1にもドウコクにも……あそこにいる全員にも、アンノウンハンド打倒に見合う実力はないのである。そう計算された事は、頭の良い沖一也にはわからないはずもない。
合理的なのは、残り人数を十名まで減らすというルールに則る事である。
「それができねえから今てめえを殺ろうとしているんだろ……!!」
「……目の前の敵に怯え、刃を仲間に向けるような者に生き続ける資格はない!」
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