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ニコニコ動画バトルロワイアルγsm3

1名無しさん:2013/04/07(日) 12:38:07 ID:6NYUY/JY0
春です。



本日はニコニコ動画バトルロワイアルに 御アクセス頂き、 ありがとうございます。



ここはニコニコ動画の人気キャラを用いてバトルロワイヤルをするというリレー小説のスレッドです。
大変申し訳ありませんが、 この企画はフィクションであり実在の団体・人物等とはまったく関係ありません。
ルールさえ守っていただければ誰でも参加可能です。



またの御アクセスをお待ちしております。

wiki ttp://www34.atwiki.jp/niconico3nd/
前スレ ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/14759/1336579927/
したらば ttp://jbbs.livedoor.jp/otaku/15395/

313名無しさん:2013/10/26(土) 15:52:53 ID:fQ..PP/c0
投下乙です
鬼子たんが青鬼子になってしまった…

314名無しさん:2013/10/26(土) 19:19:39 ID:TICwt9dg0
最後の青鬼子のシーン、ヤバ過ぎる……! おっそろしいマーダーだぜ……
ルカがトラウマ作って凄惨な状況に。これもう(何をしでかすか)わかんねぇな
そして命懸けでQMZに立ち向かうアカツキさんの勇姿、実にかっこ良かった!
投下お疲れ様です! 今回も大変面白かったです〜

315 ◆FbzPVNOXDo:2013/10/26(土) 20:16:44 ID:Sm092yKc0
イカ娘投下します

316イカ娘、侵略やめるってよ ◆FbzPVNOXDo:2013/10/26(土) 20:17:19 ID:Sm092yKc0
第二回放送。
歩む足を止め、イカ娘は耳を傾けた。

「またこんなに死んだでゲソか?」

16名だか17なのか定かでは無いが、ともかく死亡者は減ることは無く殺し合いは進行し続けている。
その事実に奥歯を噛みながら、イカ娘は静かに闘志を燃やす。

イカ娘はこの放送で呼ばれた参加者の殆どを知らない。
強いて言えば、あかりと少ない時間を共にした程度だ。

だが、それでも一ついえる事がある。
何故彼ら、彼女らは死ななければならなかったのだろうか。
もしかしたら、何か凶悪犯罪を犯した者や、本当に救い様の無い悪人も居たのかもしれない。
けれども全員が全員、死んでいい筈など無い。

最早、侵略も願いを叶えられなかった飴の老人の約束も関係ない。

イカ娘は自らの信念に従いこの殺し合いを止め、主催を打倒する事を決意した。

難しい事は分かっている。
でも諦めることだけはしない。
絶対に連中の思い通りにだけはならないし、させない。

「まずはあかりの仇を打つでゲソ。それから仲間を探して首輪も外すでゲソ」

明確なプランは立てていない。
正直、そこまで頭が良いとは言えないからだ。
しかし諦めない限り敗北は無い。

強き決意と瞳に宿る反逆の炎はイカ娘を突き動かす。
その先にあるは勝利か敗北か。



【F-08 /一日目・午前】


【イカ娘@侵略!イカ娘(イカ娘の侵略実績のご紹介)】
【状態】】疲労(小)、深い悲しみ、強い決意
【装備】いつもの服(少し破けてる。あかりの血で汚れている。)
【道具】ヴェルタースオリジナル×1
【思考・状況】
基本:殺し合いを止め、主催を妥当する
1:あかりの仇を討って、仲間も集める

317 ◆FbzPVNOXDo:2013/10/26(土) 20:18:04 ID:Sm092yKc0
投下終了です

あとイカ娘の状態表は下記のでお願いします

【イカ娘@侵略!イカ娘(イカ娘の侵略実績のご紹介)】
【状態】】疲労(小)、深い悲しみ、強い決意
【装備】いつもの服(少し破けてる。あかりの血で汚れている。)
【道具】ヴェルタースオリジナル×1
【思考・状況】
基本:殺し合いを止め、主催を打倒する

318名無しさん:2013/10/26(土) 20:55:10 ID:TICwt9dg0
投下お疲れ様です
イカちゃん頑張れぇぇぇぇ!!
闘士を燃やすんだああぁぁぁ!!

319 ◆FbzPVNOXDo:2013/10/26(土) 21:50:41 ID:Sm092yKc0
>>316
追加修正で
【F-08 /一日目・日中】に

320名無しさん:2013/10/26(土) 21:52:11 ID:NJu//Iu.0
投下乙です。

これって午前じゃなくて日中ですよね?

321名無しさん:2013/10/26(土) 23:25:07 ID:0.Xm1r.I0
投下乙です

イカちゃんは頑張って欲しいが…
敵討ちとかヤバいフラグにもなるからなあ

322名無しさん:2013/10/27(日) 09:23:45 ID:0Ebmm1ms0
>>311
バージョン6.23の青鬼では、生前の姿に擬態化した青鬼も出てる
会話も出来るから、ある程度知能を持ってるっぽい

323 ◆FbzPVNOXDo:2013/10/29(火) 02:00:53 ID:vz/r6Jqs0
投下します

324そうだ船に行こう ◆FbzPVNOXDo:2013/10/29(火) 02:01:33 ID:vz/r6Jqs0
ザクッザクッ。

無機質に甲高くも鈍い音が響く。
柄にも無くケイネスはシャベルを振り上げ土を掬うと、それを横の穴へと放る。
徐々に土によって埋もれていくジャックの遺体。
幸いにもジャックの遺体に異常は無かった。
その事へ安堵しつつも疑問も沸いた。

(奴の繁殖方法はてっきりゾンビのようなものだと思ったが……しかしジャックの遺体に異常は無い。
 何か条件があるのか?)

ジャックの遺体を確認した後、こんなところ内を探索したが。そこにはケイネスが使ったクローンは無かった。
誰かが持ち去った可能性もあるが、あの巨人へと変貌しこの場を去ったというのも否定できない。

(一先ずジャックのクローンには魔除けの魔術を施しておいた。
 あの巨人になる事はないだろう)

再びジャックの埋葬を終えると、ケイネスは袖で汗を拭き近くに大木を背に腰を落とす。

(どうする? ランサーとも会えずじまい。
 首輪の解除の方法もまったく手がかりが無い。
 あの巨人の事もまったく分からない。 
 ……八方塞だな)

そこへ定時放送を伝えるサイレンが鳴り、死者の発表が始まる。
放送で呼ばれた名前を聞き、名簿に線を引いていく。
その過程で、やはり幾つか気になる名前が挙がってきた

(ジャック……。それにタドコロという者も逝ってしまったのか……。
 無いとは思うが、ランサーが早まらなければ良いのだが。
 そして松岡勝治、一体何者だ? 何故こんなにも放送で呼ばれる?)

同姓同名にしては名簿には名前が一つしか載っていない。
毎度毎度放送の度に呼ばれる、この少年は一体何者だというのか。
疑問は尽きない。

(これだけ呼ばれたという事は、もしかしたら不死身なのか? 例えば吸血鬼……真祖という可能性もあるな。
 ……今生きていると仮定して会ってみる価値はあるか? となればやはり人と遭遇しやすい場所……市街地、いや――)

ケイネスは地図を広げ指で地名を追いある地点で止めた。

(豪華客船……。勘の良いものなら、船が脱出に繋がると考えるものも少ない無い筈。
 ましてや禁止エリアになったのなら、その前に探索をしようと思うのもおかしくない。
 うむ、絶対的に人が集まるとは限らないが、それでもある程度の数は見込めるかもしれん。
 幸い位置的にも車で行けない訳でも無いしな)

地図を仕舞い君島の車に乗り込む。
ケイネスはこんなところを後にした。


【G-6/1日目・日中】

【ケイネス・エルメロイ・アーチボルト@Fate/Zero】
[状態]:疲労(中) 魔力消費(極小) 令呪残り二画
[装備]:メタルまゆしぃ@Fate/Zero(ケイネスの礼装をCv.花澤香菜にしてみた)、 ヒラリマント@ドラえもん、君島の車@スクライド
[道具]:基本支給品×4(食料×1)、アカツキのディバック、ジャックのデイバック
   ブック・オブ・ジエンド@BLEACH、グリーフシード@魔法少女まどか☆マギカ 
   ハリボテエレジー(破損状態、濡れてる)@JAPAN WORLD CUP
   乖離剣・エア@Fate/stay night
[思考・状況]
基本行動方針:主催者の打倒。
1:松岡勝治と会う、その為にエスポワールに向かう。
2:不動遊星、鬼柳京介を捜索。
3:ランサーの魔力は誰が・・・?
4:ギルガメッシュ、アサシン、ラミエル、グレーテルを警戒。
5:化け物(青鬼)を警戒。
6:このゲームは聖杯戦争と関連している・・・?



※ハリボテエレジーはデイバッグの中で修復するかもしれません。
※令呪を使ったとき発動するかどうかは他の書き手さんに任せます。
※この首輪、または会場の所為で魔力の消費が著しくなっていると考えています。
※青鬼は何らかの方法で増殖すると考えています。
※ジャックの遺体に異変はありませんでした。
※勝治を生きていると仮定しました。真祖という可能性も考慮しています。

325そうだ船に行こう ◆FbzPVNOXDo:2013/10/29(火) 02:02:06 ID:vz/r6Jqs0
投下終了です

326名無しさん:2013/10/29(火) 02:43:59 ID:./HMzKmI0
投下乙です
勝治真祖説はともかく不死身ってのは当たらずも遠からずだなw

327名無しさん:2013/10/29(火) 20:25:51 ID:X8lAiYPM0
乙です
豪華客船・・・まだ手付かずの場所かな?
誰が近くにいたかは覚えてないが

328名無しさん:2013/10/29(火) 22:43:34 ID:NCUNf9K60
投下乙です

そっちに行くのかあ…

329 ◆FbzPVNOXDo:2013/11/01(金) 04:05:37 ID:oyQ24oho0
投下いきます

330小さな狼煙――人恋し妖怪―― ◆FbzPVNOXDo:2013/11/01(金) 04:11:25 ID:oyQ24oho0
「良いぞ……もっと殺し合え」

16人だか17人だか分からないが、いいペースで死んでいる。
この様子なら、一日で参加者の大半は死ぬんじゃないか。
しかし現実は非常とでも言うか、こう喜んでばかりも居られない。

「本当なのかベネット?」
『ああ、情報が漏れた』

かなり面倒な事になった。
誰か知らないけど、本部の情報を勝手に盗み見た奴が居るらしい。
今のところ、主催連中を全員調べているらしいが……。

「まっアイツしかいないだろうけどね」

さて処刑に向かうとしよう。
反乱者は生かしておかない。この宴は始まったばかりなんだ。
無粋な真似をして水を差すのは忍びないからね。

331小さな狼煙――人恋し妖怪―― ◆FbzPVNOXDo:2013/11/01(金) 04:11:58 ID:oyQ24oho0
「また僕の名前が……嫌がらせかな」
「さあ、だとしたら随分と性格の悪い主催も居たものですね!」
「こんな殺し合いを開く時点で、性格も何も無いと思いますけどね」

権兵衛の背で勝治とシャーロックは、先程の放送について各々思った事を話し合う。
まず最初に話題になったのは知り合いの死についてだが、少なくともこの場に居る三人の知り合いの名は呼ばれなかった。
その事に安堵するも、やはり最期に呼ばれた勝治の名前については如何に権兵衛の頭脳を以ってしても、真意を見切ることは出来なかった。

「参加者の混乱を招く為でしょうか? いやそれにしても……」
「他にもっとやりようはありますよね。何で僕なんだ?」
「分かりませんね〜」

呑気に会話を続ける三人を余所に辺りは随分と悲惨な状態になっていた。
倒壊したMOCO'Sキッチンスタジオ。抉れた地面、薙ぎ倒された木々。
瓦礫が散乱し、嫌でもこの辺りで大規模な戦闘があった事が分かる。

「……リュウセイ君、無事ですよね」

シャロは先程までの元気が嘘のように静かな声で呟く。
やはり、この惨状を見て気が滅入っているのかもしれない。

「大丈夫だよ。リュウセイ君は強い。
 なんたって最強のボーグバトラーだからね」
「そう、ですよね。御免なさい、私……」

励ます勝治だが、その当人も顔こそ笑ってはいるが内心は違う。
不安だらけの筈だ。
こんな時に、気の効いた台詞の一つも言えない自分に権兵衛は嫌気がさす。
それを振り払うように、ただ自分は走るだけだ。何もかもが手遅れになる前に。

332小さな狼煙――人恋し妖怪―― ◆FbzPVNOXDo:2013/11/01(金) 04:12:30 ID:oyQ24oho0

「やあ、譲治だよ」

男の声をしたドレスに身を包んだ女だった。
瞬間移動でもしたかのように、突然現われたその女に二人と一匹は警戒する。

「実はルシフェルという参加者を探していてね」

女はただ淡々と探し人を聞き。二人と一匹は聞き慣れぬ名に首を傾げる。

「知りませんよ」
「そっか、じゃあ――」

男声の女が質問しそれに勝治が答えた直後、飛んできたのはナイフ。
突如現われた銀色の物体。
先端をこちらに向け、風を切り突き進んでくる。
文字通り突然だ。遠くから狙いを着けて投擲したのではなく“突然”男声の女と共に現われた。
三つのナイフが二人と一匹の脳天目掛け飛んでくる。
二人と一匹は、そのナイフの動きがとてもゆっくりと見えるのに、体が反応しない。
これが俗に言う走馬灯とでも言うのだろうと、何処か他人事にように思える。

「やれやれだな」

ふと視界が元に戻ったと思えばナイフは消え、男声の女が謎の爆発に巻き込まれ二人と一匹の前には黒い服を着た男が立っていた。

「あ、貴方は?」
「権兵衛だな? 悪いが自己紹介をしてる暇は無い。
 さっさと逃げてくれないか?」

怪訝そうな顔をする権兵衛。
だが、この男が自分達を助けてくれたのだろう。
一先ずは信用しても、問題は無いと判断した。

「ちっ、クマでも大した時間稼ぎにはならないか」

爆煙の中からカブトボーグを持ったクマが吹っ飛ばされてきた。
更に今度はあの男声の女がゆっくりと姿を現す。

「何の真似だ? 自分からのこのこ出てくるなんて」
「別に。ただ彼らを泳がせた方が面白いと感じたのでね」
「ハッ。知ってるぞ? お前だろ。首輪の情報を漏らしたのは」

譲治がスイッチのような物を持ち。
同時にルシフェルが指を鳴らし自らにかせた首輪を外す。
瞬間、何処からか爆音が聞こえた。

「首輪を……面倒な」
「どうせ爆破に来るだろうと思ってね」

譲治は舌打ちし数本のナイフを手に取る。

「なら、直接殺してやるよォ。ルシフェル!!!」







―――

333小さな狼煙――人恋し妖怪―― ◆FbzPVNOXDo:2013/11/01(金) 04:13:02 ID:oyQ24oho0


譲治がルシフェルに気を取られている内に権兵衛達はヨコハマ埠頭近くにまで来ていた。
辺りに人の気配は無く、ここならば多少は安全だろうと権兵衛は急かす足を止めた。
暫くの休憩の後勝治が口を開いた。

「な、何だったんでしょうか。さっきの?」
「恐らくは仲間割れでしょうね」
「仲間割れって……どうして?」
「さあ理由までは……」

あの二人の対話を見る限り、仲間割れである事は間違いない。
彼らの内部事情までは把握していないが、何かあったということか。

「うーん。あのルシフェルって人が主催者なら、何で私達を助けてくれたんでしょうか……」
「僕達が殺される事で、何か都合の悪いことがあったとか……」
「分かりませんねー」

権兵衛は立ち上がりシャロへと近づいてきた。

「どうしたんですか?」
「シャーロックさん……良いですか? これからは勝治君と二人でリュウセイ君を探してください」
「え?」
「私はあの男声の女の方へ戻ります」
「そんな、馬鹿な! 自殺行為だ!」

勝治が声を荒げ叫ぶ。
当然だ。あの男声の女はただの人間じゃない。
権兵衛一人では死にに行くようなものだ。

「ですがまたとない好機であるのも事実です。
 そう、連中から主催側の情報を上手く聞き出す、ね」

今まで禄に有益な情報の入らなかった彼らにとっては主催側との接触はまたとないチャンスだ。
権兵衛の言いたいことも分かる。

「なら尚更僕らが……」

けれどもそれはとてつもない危険を孕んでいる事も事実。
権兵衛一匹に行かせる訳にはいかない。

「……勝治くん、シャーロックさん。貴方には貴方方にしか出来ない事がある。
 そして今、私は私にしか出来無い事を見つけただけです」

それでも優しげに権兵衛は笑う。

「シャーロックさん。誇ってください、貴方はあの名探偵シャーロックホームズの孫だ。
 必ず全ての謎は解けるはずです」
「権兵衛さん……」
「勝治くん、後は頼みます」
「ま、待って……」

会話を一方的に切り駆け出す権兵衛に、二人はただ見送る事しか出来なかった。

334小さな狼煙――人恋し妖怪―― ◆FbzPVNOXDo:2013/11/01(金) 04:13:34 ID:oyQ24oho0








「ふっ……流石に、魔女とクマの二人を相手取るのは無茶だったか……」

胸に飽いた赤黒い穴、クマに開けられたものだ。
そこから血が抜けていく。
手懐けたと思っていたが、やはり所詮は畜生か。餌で簡単に譲治に寝返ってしまった。

(まあ、いい……。目的は達した)

主催者として殺し合いの進行を進める上で、首輪や殺し合いに関する情報を掻き集め、殺し合いからの脱出を志す信頼にたる人物に渡す。
何人もの参加者を見て、厳選し、そして見つけた。本来ならば時期を見てイーノックに渡したかったが、まあいいとしよう。
やっと終わりだ。ここから先は彼らの仕事。自分はもう眠りの時間だ。

『馬鹿な奴だ。適当に命令に従っておけば命は助かったものを』

どうやら、まだルシフェルに着けてある通信機は生きているらしい。
それをいい事にベネットが野次を飛ばしてきた。

「そう、だな……。だが一つ大事な事を忘れていないか?」
『何?』
「私は大天使だ。君達人間に縛られる道理は無い。……そうだろ?」
『そうかい』

身体が冷たくなる感触。なるほどこれが死か。
今まで何年、何百年、何万年と生きてきたが初めてだ。

「……中々悪くない」

死んだら私は天国に行くのか……あまり前と変わらないような気もするな。
まあいい。イーノック、もうすぐお前と同じ場所に行けそう、だ……。

335小さな狼煙――人恋し妖怪―― ◆FbzPVNOXDo:2013/11/01(金) 04:14:07 ID:oyQ24oho0







驚いた。
私のディバックに違和感を感じたので中身を確認してみたら、見覚えの無いUSBメモリーがあったのだから。
どんな手品を使ったのかは分からないが。恐らくは、あの黒い服の男がやったのだろう。
彼が何の為に私にこれを渡したのかは分からない。
ただ殺し合いの破綻を願っている者というのは薄々だが分かった。

(すみません。シャーロックさん)

推測だが敢えて殺されることにより、あのルシフェルという男は自分自身をフェイクとして使ったのではないだろうか。
首輪の情報を盗み出したとなると主催から追っ手がくる。それに殺され情報を回収したと見せ掛け参加者へと流す。
その参加者の役として私が選ばれたのだろう。

(多分……貴方を悲しませることになるでしょう)

だが、ルシフェルの考えには一つ誤算があった。
いや慢心ともいえる。
彼が人では無い、圧倒的上位の存在だというのは一目見て分かった。
故にだ。ルシフェルは自らの力を過信し、あの男声の女を侮っていた。

「ふん、ルシフェルめ。無駄な小細工を……!」
「グオオ」

ルシフェルが思う以上に男声の女は優秀だった。
だからルシフェルの真意に気付き、胴長のクマを連れ私を追ってきた。
けれどこれではっきりした。
私に渡されたこのメモリーは何か殺し合いの破綻に繋がるものだと。

だからこそルシフェルが自身をフェイクとして扱ったように。

今度は私が囮になる。

「さて、持ってるんだろう? あれを」
「何の事でしょう?」

男声の女は笑う。
「お前など何時でも殺せる」と言わんばかりに。

「話の意図が読めませんよ」
「……消えて貰うよ。本当ならこんな事はしたくないんだけどね。――やれクマ」

336小さな狼煙――人恋し妖怪―― ◆FbzPVNOXDo:2013/11/01(金) 04:14:40 ID:oyQ24oho0

――来た。
胴長のクマがカブトムシを模した玩具を投擲する。
あれは多分、リュウセイ君に見せてもらったのと同じカブトボーグだ。
確かにあれは変則的な動きをする。

「グォ!?」

ただし、それはあくまでチャージンをし地に車輪を着けてからの話。
その前の、僅かな滞空時間ならば直線的で単調な動きになる。
かわすのは難しい事ではない!

「何やってる! 早くこいつを――」

無駄なのかもしれない。
首輪の情報を流したのも、実はデマで我々の混乱が目的という可能性だってある。
仮に本当にルシフェルが裏切り者だとしても、主催者の圧倒的な力の前には屈してしまうかもしれない。

「や、やめ――」

私が取り出したのはバックから取り出し口に咥えているのは地球破壊爆弾。
名は物騒だが、威力は精々1エリアの半分を消し飛ばすのが精一杯らしい。
それで十分。既にピンは抜いた。後はただ待つだけ。
女の顔が歪み、やめろと問いかけるがもう遅い。もう私にすらこれは止められない。

――我侭ですね。シャーロックさん。
全て貴方に押し付ける形になってしまって。

――早苗さん。貴方にも涙を流させてしまうのでしょうね
謝っても許されることではないでのしょうが。謝らせて下さい。

――リュウセイくん、勝治くん
彼女達を守ってあげて下さい。貴方達は強い。


「ああ、もうそろそろか」


皆さん、後は頼みます。



「ふざけるなああああああああああこんなところでええええええええええええ!!!!」


消える前の蝋燭の様に大声を張り上げる譲治。
だがもう遅い。既に決着は着いた。
視界が真っ白に染まるなか……

「――戦人……」

一瞬だけ、あの男の姿を見た気がした。

337小さな狼煙――人恋し妖怪―― ◆FbzPVNOXDo:2013/11/01(金) 04:15:12 ID:oyQ24oho0




E-3を眩い閃光が包み込む。
その場にあった全ての者は無へと帰る。
本部により、その様子を確認したベネットは爆破の影響で首輪の情報を記録したUSBメモリも消し飛んだと判断した。
事前の誰かに渡したという可能性もあるが。
少なくともあの“馬鹿”な探偵ごっこの雌ガキと貧弱小僧に渡すなんててことは有り得ないと考え、捜査は一旦打ち切りになった。

ルシフェルの過信と侮りが権兵衛がを死なせたのだとしたら。
今度はベネットの過信と侮りが彼らの首を絞めることになるのかもしれない。

ほんの僅かな一瞬。権兵衛は器用に口を使いこっそりとシャーロックのバックへある物を入れておいた。
小さな探偵のバックの奥底、静かに光るUSBメモリに気付く者はまだ居ない。









【ルシフェル@エルシャダイ】 死亡
【クマ@よもやま四方山】死亡
【権兵衛@幻想入り】 死亡
【右代宮譲治@うみねこのなく頃に】死亡

E-3の半分が消し飛びました。
権兵衛、譲治の遺体及び持ち物は一切残っていません。

338小さな狼煙――人恋し妖怪―― ◆FbzPVNOXDo:2013/11/01(金) 04:16:13 ID:oyQ24oho0


【D-2/一日目・日中】


【シャーロック・シェリンフォード@探偵オペラミルキィホームズ】
[状態]:疲労(小)
[装備]: なし。
[道具]:基本支給品、手鏡@現実、USBメモリー@ニコロワγ(本人未確認)、ランダムアイテム0〜1
[思考・状況]
基本:探偵として主催者を捕まえ殺し合いを終わらす。
1:リュウセイを追う。
2:リュウセイに勝治を会わせる
3:居るなら他のミルキィホームズや知り合いを探す。
4:権兵衛さん……
※遊星の首輪と放送に関する考察を聞きました
※主催側はメモリーにが気付いていません。

【松岡勝治@人造昆虫カブトボーグ V×V】
[状態]:疲労(中)、頭部に打撲の跡、足に豆が出来た、ちょっと眠い
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、GOと10万円@真夏の夜の淫夢
サイバーZ二号のベルト@真夏の夜の淫夢関連
[思考・状況]
基本:殺し合いを止める。
1:リュウセイを追う
2:マミさん、リュウセイ、ケンが心配
3:田所(野獣先輩)を警戒
4:ケンは絶対生きてる
5:少年への軽い罪悪感
6:権兵衛さん……
※遊星に今までしてきたことを話しました。ただし、アルセーヌを覗き見してたことは言ってません。
※田所(野獣先輩)が一服盛ったと思いこんでいます。
※放送には、嘘があると思っています。
※遊星と権兵衛の情報交換を聞いています。


【地球破壊爆弾@ドラえもん】
ドラえもんに出てきた数ある道具の中でもトップクラスのキチガイ兵器。
文字通り地球を消し飛ばせるが本ロワでは制限してある。

339 ◆FbzPVNOXDo:2013/11/01(金) 04:16:46 ID:oyQ24oho0
投下終了です

340名無しさん:2013/11/01(金) 14:34:26 ID:HQ/MhTfwO
投下乙です

341名無しさん:2013/11/01(金) 17:27:41 ID:XDL4lQVo0
投下お疲れ様です
ふおおぉぉ、二人のジョーカーが!!
権兵衛いい活躍だったぜ……。
そして脱出ルートへの道しるべが見えてきました、どうなるか楽しみです

342 ◆FbzPVNOXDo:2013/11/02(土) 02:35:43 ID:UC4o03W.0
投下します

343きょうのわんこ ◆FbzPVNOXDo:2013/11/02(土) 02:36:27 ID:UC4o03W.0
「ちぃ、雑種風情がぁ」

どうもこんにちわ。グレーテルです。
何だかんだで、第二回放送まで生き残れた幸運を喜ぶ今日この頃ですが、ぶっちゃけ同時に不幸を呪ってもいます。
うん。さっきからこのギルガメッシュめっちゃ機嫌が悪い。
このヒトラーさん、通称閣下が近くの民家から拝借してきた適当な道具を使って手当てをしてるけど、この怒りっぷりだと下手すれば閣下まで殺しちゃいそう。
まあ腕を斬られて怒らない人は居ないだろうけど、それでもやっぱり怖い。

「よしっと。かなり大まかな応急処置だが破傷風などの心配はこれでないだろう。まあ後でちゃんとした場所で治療するべきだろうが。
 斬られた腕もちゃんと保存しとけば、くっつかんことも無いかもしれん」

閣下は治療を終えると、氷を詰めた透明な袋に腕を挟んだモノをギルガメッシュのバックへと入れた。
その後、あまり期待はするなと付け加えたのを見るにやっぱり腕が戻ることは無いのかも。
少しギルガメッシュが可哀相に思えてきた。

「……」

あっやばい。睨んでる。下手な同情とかしたらマジで殺される。

「褒めて使わす。ヒトラー」
「うむ、こちらも大事な情報源を消したくは無いのでな」
「良かろう。褒美として貴様の欲しい情報をくれてやる」

凄い。
あのギルガメッシュ相手に対等に話し合いに持ち込める辺り、やっぱり閣下は只者じゃ無いんだろうと思う。

「では単刀直入に聞くが、お前は第四次聖杯戦争においてアーチャーのサーヴァントとして現界し
 その十年後に行われた第五次聖杯戦争にも、八番目のサーヴァントして介入したあの英雄王ギルガメッシュという事で合ってるか?」
「そうだ。……何故、そこまで詳しく知っている? 魔術師か」
「……あくまで推測になるがな」

そこから閣下言ったことは驚きの連続だった。
先ずこの殺し合いに呼ばれる前、閣下は2012年ふゆあにめなる娯楽のさいしゅうわというものをチェックしていたらしい。
正直聞いた事も無い娯楽だけど、多分閣下やギルガメッシュは私なんかよりも高い地位の人達だから、そういう人達が見るものなんだろう。

344きょうのわんこ ◆FbzPVNOXDo:2013/11/02(土) 02:36:59 ID:UC4o03W.0

「そうだ。そこは以前の邂逅でも聞いた。
 あの時は妙な巨人の邪魔が入ったせいで話が中途半端に終わったが、そこで我は並行世界が関わっていると確信を持った」
「だろうな。お前の現界した2000年代に日本と、ワシの住む1940年代のドイツでは実に60年近くの差がある」
「更に言えば、その時代にアニメなど無い。確か二次世界大戦辺りだろう? アメリカのデ○ズニーならともかく、貴様の言っていたのは明らかな日本産のアニメ。
 時代誤差にも程がある」
「普通に考えれば、ワシをただの気狂いの類にしか感じんだろうな」
「我も最初はその線で考えていたが、アカツキの言っていた事もある。
 こう立て続けに気狂いに会うものかと疑問になってな。無論、その手の連中だけを集めた殺し合いという可能性もあったが。
 魔術的な観点で考えた方が辻褄は合う」

何この人たち?
意味不明なんだけど。

「ヒトラーよ。我を知ったのはアニメか?」
「正確にはゲームだな。つい最近第四次聖杯戦争の話がアニメ化され、春にその二期がやる予定だった」
「ほう。つまり貴様の世界では我の世界がゲーム、アニメを媒介として映し出されているということか?」
「そうなるな。逆にお前さんの世界では、ワシの時代にアニメなどは無かったという事だな」
「フン、前置きはここまでで良いだろう?」
「ああ。確認したい事も出来たし、やはり並行世界から参加者を集めたという仮説がより強固な物になったからな。
 ……ギルガメッシュ。この場に知り合いの魔術師は居るか?」

さっきから訳の分からない単語が飛び交ってついていけない。
これもう、私が地の文やらない方が良いんじゃないかな。

「妙だな。我の世界の事を知っているのなら、他の魔術師程度知らぬ筈があるまい」
「思い出したのは、お前だけだったんだ。それと聖杯戦争についても大まかな事だけ」
「なるほど。記憶に制限があるということか。
 確かに、その知識は厄介だからな」
「だが魔術師はこの場の脱出からは、必要になるかもしれないと思う。
 それに彼らならワシの記憶のロックも解けるかもしれん」

よく分からないけど閣下は記憶喪失みたいなもので。
それをしたのが主催者って事かな。

「……衛宮士郎、ケイネス・エルメロイアーチボルト」
「衛宮士郎は死んでるな。ならばケイネスとやらか」
「第四次聖杯戦争において、ランサーのマスターだった男だ。我も直接関わっていたわけではない。
 だが優秀ではあるのは確かだ。我の知っているケイネスならば」
「一度、死んでいるのか?」
「そうだ。セイバーのマスターに殺害された。もっとも主催側が死者蘇生の法を用いて、この場に召喚した可能性もある。
 探して損は無いだろう」
「分かった。北のドームに向かうついでがてら、そのケイネスとやらを探そう」
「待て。北の方角には人の気配は皆無だった。向かうならば市街地が良かろう」

確かにあまりあっちは人が居そうでも無かったしね。

「……貴様、敵に回せば面倒だが。有用に使えれば、中々にその知識も便利だろう。
 精々我の為に動くがいい」
「少なくとも、お前が殺し合いに反対している内は味方ではあるつもりだ」
「ならば暫く我の元に居るといい。これから起こる事でお前の意見も聞きたくなるかもしれぬからな」

なんやかんやでケイネスという人を探す事になったらしい。
そして流れて気に閣下も私達と一緒に来るようだ。
私としては、ギルガメッシュと二人っきりはきつかったから良いけど。

(それにしても私、まったくしゃべってないな)

345きょうのわんこ ◆FbzPVNOXDo:2013/11/02(土) 02:37:32 ID:UC4o03W.0



【D-09 森林/一日目・午後】


【グレーテル@よもやま四方山】
【状態】軽度の火傷、打撲、疲労(小)、血塗れ
【装備】ボロ服
【道具】ディーノの基本支給品一式、ポッチャマ@ポケモン
    浜口優かも×3@学校で配られたDVDがひどい件、剣(石)@Minecraft、アサシンの首輪
【思考・状況】
基本:出来れば死にたくない
1:ギルガメッシュに着いていく
2:愉悦…
3:自分のデイバックを回収する
※モンスターボール(ポッチャマ)が壊れたため、引っ込めることができません
※ギルガメッシュと情報交換をしました
※会場からの脱出は諦めました


【ギルガメッシュ@Fate/stay night】
[状態]:打撲 、右腕欠損(治療済み)、疲労(小)、怒り
[装備]:王の財宝@Fate/stay night(空)、天の鎖@Fate/stay night、 必滅の黄薔薇(ゲイ・ボウ)@Fate/Zero
[道具]:基本支給品一式、作業台@Minecraft、ギルガメッシュの右腕、ランダム品(0〜1)
[思考・状況]
基本行動方針:気の向くままに行動する。
1:主催者を殺し王の財宝を取り戻す。
2:ポッチャマに興味。グレーテルはポッチャマのおまけ。
3:男(木原)は今度遭ったら殺す。
4:ヒトラーと共に市街地へ。ケイネスを探す。
※自身にかけられている身体能力の制限に気が付きました。
※殺し合いの参加者が別の世界から呼ばれていると考えています。
※アカツキ電光戦記と総統閣下シリーズ、よもやま四方山の世界を知りました。
※ギルガメッシュがこの先どこへ向かうかは次の書き手さんにお任せします。
※放送と戦闘が被りました。しかし案外聞いている可能性もあります


【総統閣下@総統閣下シリーズ】
[状態]:疲労(大)、左肩負傷
[装備]:出刃包丁@現実、キー・オブ・ザ・グッド・テイスト@人造昆虫カブトボーグV×V
[道具]:基本支給品一式、大量のマンガと本、カイジの地下王国豪遊セット(ポテチ、チーちく、肉じゃが、ビール×4)@逆境無頼カイジ 破戒録編
[思考・状況]
基本行動方針:生きて祖国に帰り可能であるのなら二次元に行く。打倒主催。
0:他の参加者を求め、北のドーム球場へ向かう。
1:情報収集。首輪の解析
2:主催者どもは必ず倒すが、具体的な作戦及び行動方針はこれから考える。
3:クリーパーを失うのは惜しかった…
4:メイトリックスと譲治を警戒……?
5:青鬼とレーザー、およびそれを発射した「何か」を警戒。
6:ギルガメッシュと共に市街地へ。ケイネスを探す。
[備考]
※出典はあくまで総統閣下シリーズ、現実や最後の十二日間での真面目な独裁者ではありません
※サブカル知識も豊富ですが、なんらかの制限がかけられている可能性があります
※ギルガメッシュ他、数人の参加者について情報を得ました。
※アカツキ電光戦記の世界を知りました。
※別の世界から呼ばれた事がほぼ確信に変わっています
※総統閣下のノートには今まで見聞きした事のまとめや考察が数ページにわたって書いてあります。
※クリーパーの説明書を読みました。
※総統閣下の持ち出した本やマンガの詳細は次の方にお任せします。ただしDVDやBDは持ち出していません。
※過去に読んだ「HUNTER×HUNTER」を思い出しました

346 ◆FbzPVNOXDo:2013/11/02(土) 02:38:04 ID:UC4o03W.0
投下終了です

347名無しさん:2013/11/02(土) 14:18:13 ID:NxlPZqR60
投下乙です。

総統閣下のオタ知識は脱出の肝となるか?
そしてグレーテルカワイソス

348 ◆FbzPVNOXDo:2013/11/02(土) 17:55:41 ID:UC4o03W.0
投下します

349世紀末吸血主 ◆FbzPVNOXDo:2013/11/02(土) 17:56:18 ID:UC4o03W.0
「くそっ面倒な事になってきやがった!」

あの黒服の男とクマから逃げる為にゲギド街を離れたロックオン。
だが彼は未だに第二の隠れ家を見つけられずに居た。
気付けば、第二放送まで迎えてしまう有様。
流石のロックオンにも焦りが見え始める。

(“民家”や“建物”だけなら幾らかあったが、少なくとも身を隠すには向いてはいなかった。
 ……あの古本屋のように“娯楽”や“調理場”があるのが理想だが、早々あるものじゃないか。
 となると、孤城して殺し合いをやり過ごすって方針は変えるべきかな)

むしろ今までが順調過ぎたのかもしれない。
あの男達の襲来まで気付かなかったが、本来あそこまで参加者に出会わなかった事自体が奇跡だった。
どこぞのボッチだって、最近は人と遭遇したのだからロックオンなら尚更だ。

(参加者との遭遇を避けるのは止めて、むしろ殺し合いに否定的な参加者と行動を共にする。
 ある意味こいつが一番現実的で理想か。フランクの件もあるんであまり他人とは関わりたくは無かったんだが)

一先ず何時でも戦闘を行えるよう銃を構え辺りを警戒しつつ歩く。
殺し合いに積極的な参加者が、待ち伏せや何らかの罠を張ってる可能性もある。
バトルフェーダーも使ってしまった以上、警戒をするに越した事は無い。

(ん? 人か。 随分とふらついてるが)

そうしてから数分後。一人の男を見つけた。
体格は優に190cmは超えており、青い衣類を纏っている。
更にただデカイだけではなく、がっしりとしたその肉体は見るだけで人を圧倒させる程だ。

(あんまし関わりたくは無いが。まあ銃があるこっちの方が有利だろう)

この判断は間違いでは無かった。
あの男は素手で武器を持っている様子も無かった。それにあの体つきを見るに格闘家の類ともみえる。
近距離ならば戦闘では不利になるが、逆に遠距離ならばこちらが有利。
つまりある程度距離を以って接すれば、例え殺し合いに積極的な者でも恐れるに足らない。
無論、最初にあった男声の女のような妙な技を使う可能性もあるが。
その時はその時、リスクなしで成果は早々得られるものではない。

350世紀末吸血主 ◆FbzPVNOXDo:2013/11/02(土) 17:56:57 ID:UC4o03W.0

「よお。お互い災難だな」

先ずは軽く親友にでも話しかけるような感じで話しかける。
少し馴れ馴れしいかとも思ったが、あまり暗く警戒心むき出しよりかは良いだろう。

「水」
「? 何だ水だって?」
「“水”!!」
「――!」

十分に距離は取ったはずだった。
ロックオンもプロだ。狙いを外すことはあっても間合いを見誤るようなことはしない。
ただ、それ以上に男の踏み込みが強く速過ぎた。ロックオンですら反応が遅れるほどに。
気付けば、手を伸ばせば届くほどの距離に接近を許してしまった。

「この――」

混乱に陥り、正常な思考が出来なくても無理もないこの状況で、銃を構え、狙って、打つ。
この三つの動作を僅か1秒足らずで成し得たロックオンは良くやったと言える。
だが対する男は手刀でロックオンの胸を貫くという一つの動作。

「ぐ、ぁァ」

一瞬で勝敗は決した。
ロックオンは心臓を貫かれ、血を撒き散らしながら地面へと崩れ落ちた。
ケンシロウは絶命していくロックオンなど脇目もくれず、バックを引っ手繰ると水を取り出して口に流し込んだ。

「やっとまともな水だ……」

このところ碌な水が全く飲めなかった。
誰かが毒を放り込んだのか、川の水は触れれば痛くて飲めたモノではなかったし。かなり前にあった二人組はうろ覚えだが逃げられた。
海水を飲むというのも考えたが、不味いので却下。
さらに一時期記憶も曖昧だったりと災難続きだ。
幸い赤い海が元の青い海に戻ってから、また記憶は安定してきたが。

「もう、無いのか……」

どうすれば良い。
このままでは干からびて大変な事になる。
もうこの際何か水分なら何でも……。

「……仕方ない」

この時、ケンシロウの脳裏に恐るべき思考が走る。
絶え間なく流れ続ける赤い液体。
地を赤く染めていくそれは血液。

「飲んでみるか」

とうとうケンシロウは我慢の限界ゆえその狂気に身を任せた。
ロックオンの死体を抱き上げ、胸に開けた穴に口を付けズズズッと啜っていく。

(こ、これは……)

美味しかった。
水の次ぐらいに。

「……水、血でもいい」

ロックオンの血を吸い尽くしたケンシロウはまた新たな水と血を探し始めた。

これもう(何処向かってるのか)わかんねえな。



【ロックオン・ストラトス(ライル・ディランディ)@武力介入できないCBシリーズ】 死亡

351世紀末吸血主 ◆FbzPVNOXDo:2013/11/02(土) 17:57:30 ID:UC4o03W.0



【D-04/1日目・午後】

【ケンシロウ@北斗の拳(真・世紀末死あたぁ伝説 )】
[状態]:ダメージ小(水により回復)、片腕回復、屍人化停止…
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式(水無し)、不明支給品×3
[思考・状況]
基本:水か血が欲しい(優先は水)
1:水か血を飲む。出会った参加者からどちらか分けてもらう。
2:湧水があるなら確保しておきたい。
3:ラオウを追い、今度こそ確実に倒す。
4:士(名前は知らない)はいいやつだ。
5:水を汚した奴(譲治)を探し殺す。
※堕辰子が帰った影響か屍人化は停止し思考力も戻ってきています。

352 ◆FbzPVNOXDo:2013/11/02(土) 17:58:03 ID:UC4o03W.0
投下終了です

353名無しさん:2013/11/02(土) 19:15:51 ID:.8fe9Sk.0
投下乙です

ケンシロウは悪い意味でぶれねえなあw

354名無しさん:2013/11/02(土) 19:34:03 ID:NxlPZqR60
投下乙

血を分けてくれる参加者なんかいるかよwwwww
あと思ったんだけどケンシロウって190cmも身長ないよ
正式には185cmだよ

355名無しさん:2013/11/02(土) 20:24:31 ID:XMoK/EQc0
投下乙
世紀末求血鬼だこれ

356名無しさん:2013/11/02(土) 21:08:44 ID:RW2/7yIQO
投下乙です
ケン王、もはや悪鬼と化しているな。

357名無しさん:2013/11/02(土) 22:44:22 ID:uUfO6Mfk0
投稿乙
閣下ほどアニメやゲームについて語ってるニコニコキャラもいないだろうなあ
参加者達が自分らが「ニコニコ経由のフィルターにかかったキャラ」だと
気付く時は来るんだろうか

358 ◆FbzPVNOXDo:2013/11/02(土) 23:29:21 ID:UC4o03W.0
>>354
ご指摘ありがとうございます
wikiの方に直接修正しておきました

359 ◆FbzPVNOXDo:2013/11/03(日) 18:52:22 ID:48YP1kxk0
投下します

360私気になります! ◆FbzPVNOXDo:2013/11/03(日) 18:53:38 ID:48YP1kxk0
「譲治までやられ、更に首輪もまた外されただと!」
「落ち着いてください。まだ殺し合いの進行は……」
「黙れ!! これが落ち着いていられるか!」

八つ当たりのように喚き散らすアリアス元大統領を宥めるベネット。
第二回放送後から同じ光景を二人は繰り返してきた。

「冗談じゃないぞ。私はあのメイトリックス大佐に、復讐出来ると聞いたから手を貸したんだ。
 私を殺した憎きメイトリックスにな!!」
「ええ、そうです。俺たちが今回の“依頼人”(クライアント)に手を貸したのはその為です」

二人に共通するのは一度死んだ後にその“依頼人”によって蘇させられ殺し合いの片棒を担ぐよう命じられたということ。
そして殺害者がどちらもジョン・メイトリックスで、その復讐が出来ると聞かされたということ。

「それがどうだ。我々は安全な場所から高みの見物の筈が……見ろ! 速水もこみちの時から薄々可笑しいとおもってたんだ!
 またカズマとかいう参加者が首輪を外したじゃないか!!」
「安心して下さい。何があっても連中はここには……」

一度目の死で、アリアスはこの世に絶対など無いという事を嫌という程思い知った。
例えどんな凄腕のプロを何人も雇い、念密な計画を立て自らの野望を達成させようとしても、それは容易く一人の筋肉モリモリマッチョマンに崩されることもある。
それを嫌という程、彼は知り死んだのだから。

「ふっ何を根拠に……一度死ぬ前にも君はメイトリックスから私を守ると言っていたな?
 それがどうだ? 私を守るどころか一緒にあの世で、気付けばこんな訳の分からん殺し合いの片棒を担がされてるじゃないか!」
「……」

だというのにこんな想定外の連続ではベネットのいう事など信じられようが無いのは無理もないことだった。

「何だ? 何か言ったらどうだ! ベネット!!」
「エンリケ」

ズドンッ

鈍く重量のある音と共にショットガンから散弾が飛び出す。
アリアスは内臓をぶちまけ、血を撒き散らしながら吹っ飛んだ。

「良いんですか?」
「構わん。依頼人からは邪魔なら消しても良いと言われてる。
 これはサリーと一緒に片付けとけ」

僅かに痙攣した後動かなくなったアリアスを、今度はサリーが担架の上に乗せてシーツを敷く。
エンリケと共に担架を持ち上げると、そのまま部屋から出て行った。

「さてどうしたもんかな」

二人が出て行くのを確認した後、ベネットはソファに腰掛けた。

(やっぱり……この殺し合いは娯楽目的か?)

二回放送の時も考えたが、この殺し合いには不自然な事が多い。
実際のところカズマが首輪を外したのも、想定内なのか想定外なのかも分からない。
アリアスが騒いだのも当然ではある。

(少し連絡を取ってみるか、依頼人と)

361私気になります! ◆FbzPVNOXDo:2013/11/03(日) 18:54:11 ID:48YP1kxk0


【アリアス@コマンドー】死亡


【ベネット@コマンドー】
[思考・状況]
基本思考:殺し合いの進行。メイトリックスへの復讐。
0:依頼人と連絡を取る。

【エンリケ@コマンドー】
[思考・状況]
基本思考:殺し合いの進行。メイトリックスへの復讐。
0:アリアスの死体を片付ける。

【サリー@コマンドー】
[思考・状況]
基本思考:殺し合いの進行。メイトリックスへの復讐。
0:アリアスの死体を片付ける。

362 ◆FbzPVNOXDo:2013/11/03(日) 18:54:44 ID:48YP1kxk0
投下終了です

363名無しさん:2013/11/04(月) 00:28:42 ID:T.E9nFiY0
乙です

ちょっと展開が早い気もするがアリアスが死亡して主催者らもごたごたしてきたなあ

364 ◆FbzPVNOXDo:2013/11/04(月) 06:13:48 ID:sWhc5Kp.0
投下します

365D.K. ディケイドは世界を紡ぐのか? 最終鬼畜ホモディーノ ◆FbzPVNOXDo:2013/11/04(月) 06:16:48 ID:sWhc5Kp.0
「あははははははあ!!!」
「くっ―――速い!?」
「遅い遅い。遅すぎよォ!」

プラシドの剣を振るうランサーに、それを次々といなしランサーへと拳を放つディーノ。
ランサーは歯噛みする。サーヴァントの全力を以ってしても、未だ人間一人仕留め切れないこの状況を。
ランサーもディーノの攻撃を紙一重で回避しているが、それでも自身が追い詰められていると自覚する。
基本人間はサーヴァントには勝てず、本来の武器ではないとはいえ、使い慣れた剣を手にして尚これだ。
自身の不甲斐なさび嫌気が差し、ホモの執念に軽く引く。

「何故だ? これ程の腕を持ちながら、どうしてこのような殺し合いに乗る?」
「決まってるでしょう! 私は掘りたいの!! いい男をね!!」

まるで話しにならない。
何らかの目的があるのかと思えば、ただ私欲を満たす為だけに殺し合いを利用しているだけの下郎。
ランサーはその事への怒りに任せ、力一杯プラシドの剣を振るう。
だが、そのような剣はただ直線的で大振りなだけ、隙の多い駄筋に過ぎない。
一目で剣の軌道を見切り、ディーノは体を後ろに傾け間合いを外す。
そしてディーノは、剣を振るいきったランサーが剣を引き戻す前に、開いた間合いを詰め拳を握る。

(馬鹿ね。感情に任せた一撃はかわしやすいものよ。これで―――)

ディーノの拳はランサーを捉え、ディーノの全力を以ってして叩き込まれた。
鐘を鳴らしたような鈍い轟音が鳴り、大気が振るえ、拳に痛みが走る。
―――しかし未だランサーは健在。
ディーノの拳が触れるよりも早く剣を手放し、ハイリアの盾を装備し拳を向かえ打った。
その結果起きたのは

「う、があああああああ!!」

腕に込めたエネルギーの逆流。
硬い物を素手で殴れば痛い。子供でも分かる当然の摂理。
今、それがディーノの手を襲っていた。

366D.K. ディケイドは世界を紡ぐのか? 最終鬼畜ホモディーノ ◆FbzPVNOXDo:2013/11/04(月) 06:17:21 ID:sWhc5Kp.0

「はっ!」

更に痛みの悶絶するディーノの足を払いのけバランスを崩した後、放ったプラシドの剣を回収。
剣の切っ先をディーノに向け、何時でも止めを刺せるよう構える。

「一応、聞いておこう。考えを改める気は無いか?」
「改める! 改めるわ!! だから助けなさい!!」
「嘘だな。ホモ特有の眼光が消えてない」
「ふざけるんじゃないわよおおお!!」

やっぱホモは汚い(確信)。
意味の無い問答を終え、ランサーは剣でディーノを貫いた。

「何をやってる!?」

その前に声が響いた。
訴えているのは、現状の説明とランサーの剣の静止。
ランサーとディーノが怪訝そうに割り込んできた第三者を見る。

機械的なベルトを付け、こちらを警戒しながら近づく男。
門矢士は事態を見極められずにいた。
彼がことの一部始終を見ていたのは、ランサーがディーノへと止めを刺そうとしていた場面。
この時点では、どちらが殺し合いに乗っているのかも分からない。
放置というのも考えたが、そうもいかないと士の正義感が彼を突き動かした。

「待て、これh「助けて、助けてよ!!」

ランサーが事態の説明を行うより早くディーノが叫ぶ。
咄嗟にランサーは判断した。ディーノはこの青年を騙し、この窮地を脱しようとしているのだと。
しかし、分かったところで止める前にディーノはある事ない事を口に出す。

367D.K. ディケイドは世界を紡ぐのか? 最終鬼畜ホモディーノ ◆FbzPVNOXDo:2013/11/04(月) 06:17:54 ID:sWhc5Kp.0

「こいつが、こいつがあそこで殺された子達と私を……」
「いやあれはお前が……」
「聞いた? 今あの子達の事“あれ”って言ったわよ!」

士から見れば一見ディーノが襲われて、ランサーは殺し合いに乗った悪意ある参加者に見える。
だがディーノが嘘を着いているという可能性も否定は出来ない。

「剣を持っているアンタはそいつから離れろ」
「……分かった。従おう」

故に先ずは二人から距離を取らせ、尚且つ自分は変身しどちらが妙な気を起こしても対処できるように備える。
二人から更に事細かく詳細を聞き、何が起きていたのか見極めようとする為の策だ。

「さて、じゃあ先ずは名を聞かせてくれ」
「俺はランサー」
「ディーノよ」

バックルに触れカードを持ち、何時戦闘が起きようが問題ない体勢。
ランサーとディーノも同じ、何が起きてもいいよう構える。

「話を聞いてもらおう―――」

ランサーはここに来てから、キルリア、キュウべえと出会い。
そして彼女らを惨殺したディーノと戦闘になった事を告げる。
対するディーノは、その反対。
ランサーが彼女らを殺し、それに激昂したディーノはランサーと戦闘になったと異議を申し立てる。

せめてこの場にケン、あるいは星君でも居れば目撃者として真実はすぐに明らかになっただろうが。
当の二人はここには居ない。その為、彼らの真相を証明できるものはない。

368D.K. ディケイドは世界を紡ぐのか? 最終鬼畜ホモディーノ ◆FbzPVNOXDo:2013/11/04(月) 06:18:26 ID:sWhc5Kp.0

士は揺れる。
どちらが正しいのだろうか。
もうこれ以上、死者は出さない。
自分の手の届く範囲で誰も助けられない。救えないのはもう懲り懲りだ。

(だがどっちだ……。どちらが正しい?)

ランサーとディーノを交互に見た後、士は二匹の無残な死体を観察する。
白い犬のような、猫のような生き物。あれがキュウべえとやらだろう。
死因は顔を抉られた事によるショック死のようだ。
無残に散らばる肉片が、それを物語っている。

(剣なんかじゃこうはならない……。それにこの抉りようは、もしや蹴り殺したのか?)

咄嗟に士はランサー達の足元を見た。
先ずランサーの足は、多少土で汚れてはいるものの不審な点は無い。
しかしディーノはどうだ? その靴にはベッタリと赤い液体がこびりついている。
もしキュウべえを抉り殺したのが、本当に蹴りなのだとしたらこの赤い液体、血液もその時に付着した事になる。

「お前―――」
「良い推理ね。感動的ね。だが無意味よ?」

真実に気付いた士が見たものは、醜悪な笑みを浮かべ一瞬にして視界から消えたディーノ。
背後から感じる悪寒。生理的ななんか色々なモノが交じり合った恐怖。
首を腕で固定され、尻に硬い物を当てられる。
ディケイドに変身しようとするも、カードを持った手も拘束され自由に動かせない。

「貴様ァ!」
「フリーズ! 俗に言う動くなって奴よ! この子の尻がどうなってもいいの!?」

甘かったとランサーは自身の認識が誤っていたと悟る。
ディーノが暴挙に出ようとすること位は推測できたが、彼はそれを止められる自信があった。
少なくとも単純なスピードに関して、最速のクラスであるランサーの自分が遅れを取るなど思えなかった。
むしろ下手を打って士がディーノの本性に気付ければ、またとない好機だとさえ思っていた。

369D.K. ディケイドは世界を紡ぐのか? 最終鬼畜ホモディーノ ◆FbzPVNOXDo:2013/11/04(月) 06:18:59 ID:sWhc5Kp.0

(甘かった……。つい先ほどまで俺と互角に渡り合っていたのはまぎれもない、あのホモだったというのに……!)

「ふふふ、やっと掘れそうね……」
「や、やめろ。気持ち悪い」
「直ぐ気持ちよくなるわよォ」
「待て、その青年には手を出すな……」
「あら? 優しいのね。他人の心配をするなんて」

士を心配するランサーを見て、ディーノの中の変なスイッチが入った。
自身の失態を嘆くランサーの表情は、とてもディーノの加虐心を擽った。

「脱ぎなさい」
「は?(憤怒)」
「この子を助けて欲しかったら脱ぎなさい。全て脱いで全裸になりなさい。
 そして跪くのよ」

ヤバイ。
ランサーの背筋を寒気が走る。
これはかなり妙な事になってきたというか、完璧にアダルトな展開だ。
普通こういうのは、もっとこう女の子が脱ぐべきなんじゃありませんかねえ。
なんで男なんだ……。

「いや、それはちょっと……」
「早く脱ぎなさいよォ! それともこの子のアナルが掘られても良いの!!」
「待て、話し合えば分かる」
「分からないから、言ってるんじゃない! あくしなさいよ。
 取りあえず土下座よ。それからケツこっちに抜けなさい。あくしなさいよ」

なんだこれは……。たまげたなあ。
ホモはせっかち。ディーノのペ○スが士のものへと迫っていく。
ランサーも内心脱ぐしかないか。いやしかしここで脱いではと葛藤に駆られる。
これが命令してるのが女だったら、速攻で脱いでると推測出来るにランサーはノンケだと分かる。

370D.K. ディケイドは世界を紡ぐのか? 最終鬼畜ホモディーノ ◆FbzPVNOXDo:2013/11/04(月) 06:19:31 ID:sWhc5Kp.0

「……全部か?」
「全部よ!」
「流石に下は勘弁してくれないか」
「ふざけんじゃないわよ! あく全部脱ぎなさい! あくしなさいよ!!」

(俺は、一体何をしているんだ?)

士は何処か、他人事のように思う。
仮面ライダーとして戦う。
別に下手に正義を語るつもりは無い。
ただ目の前にある。救えるものは救いたかった。
けれども、この場での自分はただの道化と言っても良いほど無様だ。
仲間一人禄に守れず。挙句人質に取られ、変な事を言っているホモに好き放題されている。

(いや、結局俺には覚悟が、決意が足りていないのかもしれないな)

何を為すべきか。何を信じ貫くべきか。

……流されていただけだった。
ただ主催への怒りの感情に任せ、それらしい事を言い偽りの力を振るうだけ。
そんな自分に何が守れようか。何を打ち倒せようか。

ここは今までのような世界とは違う。
勢いに任せ敵を倒して、それで終わりじゃない。

(所詮俺はただの破壊者か……。何も紡げず何も為せず場をかき乱して死んでいく。
 お似合いだな……ヒーロー気取りの馬鹿には、おあつらえの最期かもしれない)

もういい。
このランサーという男には、自分に構わず後ろのホモを倒して欲しい。
別に悔いなど無いから。

「もう駄目だわ。挿れるわね? 挿れるわよ!」
「ま、待て。分かった下着一枚で妥協しよう。どうだ?」
「無理ね。……さあ、行くわよ。もう止まらないんだから!!」

(―――でも。例え間違ってたとしても、俺はただのヒーロー気取りだったとしても……)

ディーノが士を掘ろうと、腰を僅かに下げたその瞬間。
拘束は緩む。ほんの少し、時間も力も少しだけだがそれは最大の好機。

「う、おおおおおおおおお!!!」

ディーノの鳩尾へと肘打ちを叩き込み。
ディーノの体勢が崩れかけたところで、士は全身に全力を込めがむしゃらに前へと突き進む。
士を戒めていたディーノの拘束から抜け出し、よろけながらもディーノの間合いから外れた。

371D.K. ディケイドは世界を紡ぐのか? 最終鬼畜ホモディーノ ◆FbzPVNOXDo:2013/11/04(月) 06:20:15 ID:sWhc5Kp.0

「やばっ」

少し前まで興奮してたのとは打って変わり、今度はディーノの背筋を冷や汗が伝う。
不味い。有利な状況から一転、不利に追い込まれた。
間合外の士に攻撃の態勢を取るランサー。
いくらディーノでも、ランサー相手にタイマンでは分が悪いのは最初の攻防で経験済み。
とすれば、今自分に残されたのは……

「逃げるのよォォォ!!」

逃亡。
だが速度という一点においては、それはランサーが一手も二手も上回る。
単純な逃走では駄目だ。そう何か足止めするものが無ければ。

「あー勿体無いわね!」
「何を?」

パンツから取り出した、棘棘しいキラキラ光るヒトデ型の物体。
それをディーノは投げた。
確かにこの棘棘しさなら、投げて当たれば一溜まりも無いかもしれない。
もっともランサーに、この程度の投擲かわせぬ道理は無く。無意味に終わってしまうが。

「こんなもの……」

かわされた。当たり前のように。
だがこれで良い。本命は……

「!? ぐあ、がはっ」

門矢士。
丁度胸に当たり深く刺さりこんでくれたのは不幸中の幸いだ。
恐らくあれなら足止めとしても十分。
現にランサーは足を止め、士へと向き直っている。

これならば逃げ切れる。

「―――変、身……」



KAMEN RIDE


D E C A D E ! !




FINAL ATTACKRIDE DDDDECADE



士が仮面を着けた偉業の戦士へと変わり。
ホログラム状のカードを突き抜け、その飛び蹴りを自らに当てた。
それが、最期にディーノが見た光景だった。

ランサーの目の前でディーノが爆散し炎が巻き上がる。
その爆炎の中から、ディケイドの変身を解いた士がふらつきながらも姿を見せた。

372D.K. ディケイドは世界を紡ぐのか? 最終鬼畜ホモディーノ ◆FbzPVNOXDo:2013/11/04(月) 06:20:50 ID:sWhc5Kp.0

「大丈夫か? しっかりしろ!!」

ランサーの姿を見て士は安堵したのか、全身の力が抜け地面に倒れこむ。
胸に開いた血は止まる様子を見せない。先のディメンションキックの反動で更に傷口も開いている。

「待っていろ。すぐに治療の出来る場所に……」

―――ああ……今度は死なせずに済んだ。
それもほんの自己満足に過ぎない。
だけど、最期にこれだけは貫けた。

「世界なんて……大それたものは俺は紡げなかったが……」

小さい。あまりにもこれは小さい。
だが、それでも確かに紡げたものもあると士は信じる。
例え自己満足でも良い。この身に変えて紡いだものが、この殺し合いを破壊すると信じて……

「メイト、リックス……。俺の、仲、間……。近く、居る……。この、事……伝え……てくれ」

世界の破壊者。仮面ライダーディケイドの旅は終焉を迎える。
幾たびの世界を巡り彼が紡いだものが、何を為すのか今はまだ分からない。

373D.K. ディケイドは世界を紡ぐのか? 最終鬼畜ホモディーノ ◆FbzPVNOXDo:2013/11/04(月) 06:21:23 ID:sWhc5Kp.0






「メイトリックス、か」

士の埋葬を終えランサーは数時間前、まどか達から知らされた情報を思い出す。
仮面を着けた男に最初に主催に逆らった男、メイトリックスが殺し合いに乗ったと聞かされたが、改めて疑問に思った。
断言は出来ないが仮面の男は恐らく士だ。
しかし、殺し合いに乗った様子では無かったし、メイトリックスもその仲間だという。

「会って見極めぬ事には始まらないか」

思考を止めた。
今ランサーの中では、まどかの証言より士の言葉の方が信用できた。
関わったのはほんの数分。だがその信念は嫌という程分かった。
そのような男が、殺し合いに乗るとは到底思えなかった。

真実を見極めどうするか決める。
更に何時の間にか消えたケン、そしてケイネスとの合流もある。
やる事は多い。休む暇など無い。

「行くか」

ディーノと士の支給品を回収した際、発見したゲイボルグを二、三度振るって士気を高める。

一人の戦士の勇姿を胸に刻み。
騎士は地を蹴り駆け出した。



【男色ディーノ@DDTプロレスリング】爆☆殺
【門矢士@仮面ライダーディケイド】死亡

【残り30人】



【H-04/1日目・午後】

【ランサー@Fate/Zero】
[状態]:疲労(中)、頬にかすり傷
[装備]:ハイリアの盾、ゲイ・ボルグ@Fate/stay night、プラシドの剣@遊戯王5D's
[道具]:基本支給品、シーザー・カエサル・エンペラー@人造昆虫カブトボーグ V×V
   グレーテルの基本支給品一式、コンビニ弁当、スター(ちょっと匂う。二日目早朝まで使用不可)@マリオシリーズ、北米化パッチ
   ディケイドライバー@仮面ライダーディケイド(2時間使用不可)、ライダーカード一式@仮面ライダーディケイド
   ライダーカード(スペランカー)@ニコニコワールド、ライダーカード(イーノック)
   其為右手@真夏の夜の淫夢(残り使用回数7回)、
[思考・状況]基本:殺し合いには乗らず主催を討ち取る。
1:ケイネス、ケン、メイトリックスを探す。
2:まどかの証言に疑問。
※参戦時期は不明ですが少なくともセイバーと戦った後です。

374 ◆FbzPVNOXDo:2013/11/04(月) 06:21:55 ID:sWhc5Kp.0
投下終了です

375名無しさん:2013/11/04(月) 10:57:25 ID:ZPU/8BR6O
投下お疲れ様です
やったぜ。(爆発の感想)
そしてもやしもここでついに倒れたか……色んな意味で緊張感のあるいい戦いだった……!
彼の想いを受け、果たしてランサーはどこまで突き進めるのか

376名無しさん:2013/11/04(月) 17:05:45 ID:TPXgyyYA0
投下乙
士ああああああああああああああ!!
初っ端からかわいそうな目に遭ってばかりだったけど最後は守れてよかったな
あとこれでホモ勢全滅か!(歓喜)

377名無しさん:2013/11/04(月) 21:39:34 ID:8chy8JiY0
投下乙です
ホモ特有の眼光を見抜くランサーに草不可避ww

378名無しさん:2013/11/05(火) 15:33:21 ID:QaVL0ofQ0
投下乙です

そうだよ、こういう長くて濃いSSが読みたかったんだよ
よかったです、思い切りワロタw

379 ◆yZJRtWQFk.:2013/11/07(木) 00:52:05 ID:jowGsRXw0
投下します。

380暇を持て余した神々の遊び ◆yZJRtWQFk.:2013/11/07(木) 00:56:36 ID:jowGsRXw0
『聞こえるか? エンリケだ。これから第二回定時放送を始める』

二度目の定時放送を、早苗達はF-2の市街地にある民家の中で迎えた。

『皆が戻ってくるまで建物の中に身を隠そう』。その提案をしたのは海東だ。
なるべくここから離れるなという権兵衛の指示に反する事になるが、今ここには足に怪我を負った子供もいる。
この少年(名をムラクモというらしい)の応急処置はひとまず済んだが、まだ暫くは安静にさせてやらねばならない。
その為にも、仲間達が戻ってくるまでは少しでも安全な場所で彼を休ませた方がいい。そんな至極真っ当な意見だった。
早苗も今はとりあえず少年の安全を確保したい気持ちでいた為、彼の提案にすぐさま賛成した。
そうして三人は近くの適当な民家の寝室を借り、暫しの休息を取る事にしたのだった。


『―――次の放送はこの俺が担当する。それまで精々生きててくれ』

ベネットと名乗る男の声を最後に放送は途切れた。

「……終わり、ですか。どうやら皆様方はご無事のようですね」

見張りの為に窓際に立っていた海東は、ニコッといつもの笑みを浮かべながら言った。
早苗達が今ここで帰りを待つ者達の名前は、幸い発表された死亡者リストの中には含まれていなかった。

「…………聖さん……」

しかし海東の予想に反して、早苗から喜びの声が上がる事はなかった。
ベッドの横に置いた小さな椅子に座り、どこか哀しげに顔を伏せたままの早苗。
放送が始まるまでは騒々しい程元気に場を和ませていたというのに、今では一変して表情を曇らせている。

「早苗さん、もしやお知り合いだったのですか?」
「……私の友人でした」
「そうでしたか……申し訳御座いません、このような事をお聞きして」
「いえ、海東さんは悪くないですよ」

自分のよく知る誰かが、『死亡者』として名前を呼ばれる。
その度に早苗の心はチクチクと痛み続けていたのだが、今回の放送で受けたダメージは今まで以上に大きかったようだ。
趣味を通じて交流を深めた仲間を失ったショックは、単なる顔見知りを亡くした時とは比べ物にならない。

「お気持ちはお察しいたします。私も仮面ライダーですから、時には戦いの中で仲間を失う事もありました」

海東はゆっくりと早苗の元に歩み寄ると、彼女の白く細い肩にポンと手を置いた。
その手は大きく温かく、傷ついた心の痛みがほんの少し和らいだような気がした。

「しかし、落ち込んでいてはいけません。ご友人の為にも、今は生きてここから脱出する事に専念すべきです。
 貴女にはきっとやるべき事があります。涙を流すのは全てが終わってからでも遅くありませんよ」
「…………そう……ですよね」

早苗は一息だけ深呼吸すると、自らの両頬をぱしぱし叩いて渇を入れた。
わかっている、この仮面ライダーの言う通りだ。今はまだ悲しみに暮れている場合ではない。
死んでしまった人達を弔うのは、無事に幻想郷に帰ってからだ。
決意を固めた早苗は、椅子からすっくと立ち上がる。

「海東さん、顔に似合わずすごくいい事おっしゃいますね! おかげで元気が出てきました!」
「顔……? いえ、お役に立てて光栄です。やはりそうして元気に笑ってる方が貴女らしい」
「みんなで力を合わせて、必ずここから脱出しましょう!!」

なんて頼り甲斐のある人なのだろう。やはりこんな風に他人を思いやれる人でないと正義の味方にはなれないのだ。
そんな事を思いながら、早苗は感謝と尊敬の気持ちを込めて深々とお辞儀をする。
そして頭を上げて天使のような笑顔を見せると、部屋の窓際まで駆けていった。
窓から差し込む昼間の日差しの中で、そっと目を伏せ、天に向かって祈りを捧げ始める。



―――聖さん。そして星さんも。
―――皆さんの事、皆さんと協力してコスプレした時の事、私は一生忘れません。
―――ですから、今はどうか待っていて下さい。
―――幻想郷に帰ったら、聖さんがお好きだった魔法少女リラメル☆鈴木のコスをお供えします!



……友の為に純真な祈りを捧げる少女の背後で、海東はニヤリと笑みを浮かべる。
正義の味方にはとても出来ぬ、邪悪めいた笑みを。

381暇を持て余した神々の遊び ◆yZJRtWQFk.:2013/11/07(木) 00:58:47 ID:jowGsRXw0





「早苗さん、私は少しの間ここを離れます」

祈りを終えた早苗が椅子に座り直そうとすると、海東は唐突に話を切り出した。

「もこみちが倒れたようですし、そろそろ皆様方が戻ってくるかもしれません。ですから彼らと別れた場所に行ってみようかと思いまして」
「あ、じゃあ私も!」

早苗はいそいそと出発の準備を始めようとするが、海東は手で遮りそれを制止する。

「……私一人で十分です。暫くしたら戻りますので、貴女はここで彼の傍についていてあげて下さい」

そう言って海東はベッドの方向へ目配せした。
ベッドに座るムラクモは、権兵衛の考察メモを無言で読み耽っている。
眉間に皺を寄せて真剣に文書に目を通すその姿からは、この年頃の少年にしては妙に厳かな雰囲気が漂っていた。
確かに怪我した少年を一人残していくわけにはいかない。無暗に連れ回すのも傷に障るだろう。

「わかりました。でも、くれぐれもお気をつけて下さいね」
「ええ。叫べば声の届く距離ですから、何かありましたらすぐにお呼び下さい。よろしくお願いいたします」

海東は斜め45度の一礼をすると、自分のデイパックを背負って部屋から出て行った。


(海東さん……)

早苗は思った。きっと海東は自分達を気遣って自ら危険な役を買って出てくれたのだと。
それは正義の味方である仮面ライダーとして当然の責務かもしれないが、それでも感謝せずにはいられない。
自分も彼に頼ってばかりではいけない、任された務めを果たさなくては。
早苗がムラクモの方に目を向けると、いつの間にか彼もメモを読むのをやめて早苗をじっと見つめていた。

「心配は御無用ですよ、ムラクモくん。いざとなったら私が守ってあげますから!」

エッヘンと力強く胸を張りながら語りかけてくる早苗に、ムラクモは無表情のままこくりと頷いた。

「……ねえ、早苗さん」
「なんです?」
「早苗さんには……どんなものが支給されたの?」

仲間の支給品の確認。バトルロワイアルの参加者なら当然やる事だ。
早苗は微塵も警戒する事なく、椅子の足元に置かれたデイパックを引き寄せる。
そしてごそごそと中身を物色すると、一枚のカードを取り出した。

「じゃじゃーん、まずはこれ『幸運の運び手エポナ』! どんな攻撃もガードしてくれるディフェンスに定評のあるカードです!」
「玩具みたい」
「見た目で判断しないで下さい、私の命の恩人なんですから! 一度使うと二時間使えないからエポナゲーには出来ないですけどね」
「……前に使ったのは何時間前?」

これを使用したのは、あのケンシロウを名乗るヘルメット男に襲われた時。
まだ黎明の頃の出来事だから、既に半日は経過しているはずだ。
その事を伝えると、ムラクモはフム……と相槌を打ってカードを手に取りしげしげと眺め始めた。
それは子供が好奇心で玩具を眺めているというより、駒を手に入れ計略を巡らす軍師の目に近かった。

「……返すよ。これの他には?」
「二つ目は電磁サイリウムですね。よくお祭りで売ってる光る棒、わかりますか? あれに電気が流れて武器になるんです!」
「電気か。他には?」

如何にも子供が好きそうなものなのに、思っていたより反応が薄かった。
早苗はちょっぴり拍子抜けする。

382暇を持て余した神々の遊び ◆yZJRtWQFk.:2013/11/07(木) 01:01:16 ID:jowGsRXw0
「三つ目は、AT-4です! AT-4っていうのは、」
「携行対戦車無反動砲のこと? 使い捨て式の」
「あ、知ってるんですか。一発しか撃てないですが強そうですよね! バックブラストがあるので撃つ時は注意ですけど」

説明書にも書かれているが、AT-4発射時は反動相殺のバックブラストにより後方90°60mの範囲内は危険区域だ。
注意しなければ後方にいる味方や自らをも火傷の危険に晒す事になる。無論、屋内からの発射など出来るはずもない。

「CS型じゃないんだ」
「シーエス?」
「知らないのか。AT-4CS、市街地戦用にバックブラストを抑えたAT-4の改良型だ。
 従来型は燃焼ガスで反動を相殺するが、CS型は代わりに塩水を噴射する事で閉所でも安全な無反動射撃を実現している」

ムラクモが権兵衛ばりにすらすらと垂れ流した薀蓄を、早苗はぽかんと口を開けたまま聞き入っていた。
それは彼の知識に感心したのではなく、今までの無口さとのギャップに呆気に取られただけだったのだが。

「ムラクモくん、詳しいですね。まるで本物の軍人さんみたいです」
「……。軍事兵器はよく調べてるんだ。単なる趣味だよ」
「いーえ、わかります、わかりますよ!! 兵器は男のロマンですよね!」

何故か少々ばつが悪そうに顔を逸らすムラクモに対し、目をキラキラと輝かせながらグッと親指を立てる早苗。
別に男ではないが巨大ロボが好きな早苗には、男の子が兵器に憧れる気持ちがよく理解できた。
それに、早苗は彼の思いがけない一面を知れた事を内心嬉しく思っていた。
無口で無愛想で自分をあまり曝け出そうとしないこの少年の心にほんの少しだけ近づけたような気がしたから。
彼がどこかばつが悪そうにしているのは、ミリタリーオタクである事を隠すつもりだったからだろうと解釈した。

「わかってくれて助かるよ。AT-4、せっかくだから触らせてくれないかな。重さを知りたいから」
「今は持ってないですよ」
「何?」
「武器が足りなくて困ってた海東さんにあげちゃったんです。電磁サイリウムと一緒に」

その事実を知ると、ムラクモは途端にガッカリした様子を見せた。
海東が帰ってきたら頼めばいいだけのはずなのに。彼の落胆の理由がわからず、早苗は首を傾げる。

「それってつまり、今は何にも武器を持ってないの?」
「持ってないですけど。あー、もしかして不安なんですか?」

今この場にいるのは少女と子供の二人だけ。海東は不在で、その上武器すらない。
こんな状況ならば不安を覚えるのも仕方がないと早苗は納得した。
まだ会ったばかりで会話も碌に出来ていなかった彼は、早苗が何者であるかを知らないのだから。

「ご心配には及びません。武器がなくとも、私には奇跡を起こす”神”の力がありますから!」

その言葉に、ムラクモはぴくりと反応する。

「…………”神”?」

フッフッフ、と早苗は何やら意味ありげに笑ってみせる。
そしておもむろに椅子から立ち上がると、腰に手を当て堂々と胸を張った。

「この私をただの巫女だとお思いだったんですか? 一緒にされては困ります!
 私は一子相伝の秘術で奇跡を起こし、人間でありながら信仰を受けるようになった―――」

そこで一呼吸溜めて勿体ぶりながら、早苗は得意満面にカミングアウトする。

383暇を持て余した神々の遊び ◆yZJRtWQFk.:2013/11/07(木) 01:04:15 ID:jowGsRXw0


「人でもあり、神でもある―――”現人神”の末裔なのです!!」


―――沈黙。

ドヤ顔を決めている早苗。何故か言葉を失っているムラクモ。
彼は真っ赤な血色の目を見開き、早苗の頭から爪先までじろじろと凝視している。
正直彼がここまで驚くとは思っていなかった為、早苗はちょっぴり良い気分だった。

「…………げ、現人神」
「あらひとがみです」
「本気で言ってるの?」
「私はいつだって本気ですよ! やっぱり信じてませんね?」

とはいえ、疑われるのは早苗にとっても予想の範疇だ。
幻想郷ならいざ知らず、外の世界でいきなり神様宣言されて信用する人間などいない。
寧ろ頭が可哀想な子だと思われても仕方ない。それが外の世界の常識だからだ。

「ならば私が起こす奇跡の力で信じさせてあげましょう! ムラクモくん、そこにある水を手に持っていただけますか!」

早苗はビシッとベッドの宮棚の方を指差す。そこには飲みかけのペットボトルの水が置かれている。
彼は何度も訝しげな眼を早苗に向けながらも、その水を手に取った。

「その水から目を離さないで下さいね。行きます!」

早苗は目を瞑り、右手で五芒星形の印を切りながらボソボソと呪文らしきものを唱える――その時不思議な事が起こった。
ペットボトルは動かしていないのに、ボトルの中の水だけが突然ひとりでに揺れだしたのだ。
そして無色透明だった水が、見る見るうちにオレンジ色に色づいていくではないか。

「水をオレンジジュースに変化させてみました。これぞ現人神の力、これぞ八坂の奇跡です!」

ドヤァ……と得意げに胸を張る。だが彼女の予想に反してムラクモの反応はいまいちだ。

「それだけ?」
「いえいえ、これは簡単な営業用奇跡ですから! 本気になればもっと大それた事も出来ますよ」

実際それは早苗が里の子供達を相手によく使っていた手品レベルの奇跡だった。
呪文詠唱が一言で済むお手軽なもので、それでいて子供ならとても喜んでくれるのだ。
年相応でない彼に合わせて別の奇跡をチョイスすべきだったかとちょっとだけ後悔する早苗。
そんな彼女を前に、ムラクモはフッと鼻で笑う。

「なら、他にどんな事が出来るの。…………”現人神”さま?」

ひたすら抑揚がなく、感情の篭っていない声。
だが元々彼の台詞は起伏が乏しい方で、早苗は別段気にする事はなかった。

384暇を持て余した神々の遊び ◆yZJRtWQFk.:2013/11/07(木) 01:07:14 ID:jowGsRXw0
「雨風を喚ぶのが主ですね、快晴の日に大雨を降らせたり出来ますよ。あとは海を割ったり、客星を輝かせたり」
「蘇られる?」
「え?」
「死んだ後に何度でも蘇られるとしたら、それは”奇跡”と言っていいよね?」

唐突にそんな事を言われて唖然としない訳がない。
早苗は大きな目をぱちくりとさせるが、またすぐに笑顔を取り戻した。

「ステキですねそれ、中二感がたまりませんっ! そんな秘術があれば良かったのに」
「ないの?」
「ないですよ、守矢の秘術には。『東風谷は滅びぬ、何度でも蘇るさ!』とか言ってみたいですけどねー」

そんな先代にホイホイ甦られたら一子相伝の意味がない。
尤も幻想郷には人間が死後に復活した例も、人間が数百年単位で転生している例もある事にはある。
ただ前者はほぼ人間をやめているようなものだし、後者は色々と面倒な制約があって早苗はあまり憧れなかったのだが。

それを聞いて、ムラクモは再び鼻で笑った。


「死ねば終わりか。……それで良い」

「え?」


小首を傾ける早苗にはわからぬように。

ムラクモは、自らの体内に仕込まれた”ソレ”のスイッチを入れ。

出力を、一気に最大まで引き上げた――――――――――――――

385暇を持て余した神々の遊び ◆yZJRtWQFk.:2013/11/07(木) 01:09:03 ID:jowGsRXw0















「――――早苗さん、いらっしゃいますか!? 一大事です!」

窓の外から突如飛び込む鬼気迫った声。

「わっ!? な、何事ですか海東さんっ!」

突然の事に面食らいながら振り返る早苗の後ろで、ムラクモは即座にソレのスイッチを切った。
海東は開けていた窓から部屋に侵入し、慌てた様子で彼女に近づいてくる。

「実は、権兵衛さん達と別れた場所に、こんな物が……」

そう言って、ピラッと一枚の紙切れを差し出す。何かの紙の端を小さく破ったもののようだ。
その紙切れにはクッソ汚い字でこう書かれていた。

 ◇

   先に光写真館へ向かいます
   このメッセージに気づいたら追ってきて下さい
   事情は後でご説明します
                          権兵衛
 ◇

「汚い字ですね」
「汚い字、ですか。犬らしい」

これが犬の妖怪である権兵衛が書いたものだとすれば、このミミズののたくったような字も納得できる。
まさか彼らが自分達を置いて先に行ってしまうなんて。
やはり誰か一人でもあの場所で待っているべきだったのかもしれない。
果たしてどんな事情があったのだろうか。説明を省く程に時間に追われていたのだろうか。
それに、シャロやリュウセイに代筆を頼まなかった理由はなんだろうか。
もしや――。理由を考えれば考える程に、早苗の背中に嫌な汗が流れた。

「こっ、こうしてはいられません、早く追いましょう! ムラクモくん、歩けそうですか!?」
「いいよ、心配しないで」

早苗は出してあった食料や水を急いでかき集めてデイパックの中に放り込む。
ムラクモはいつの間にやら先に荷造りを終えていた。

「とはいえ、ムラクモくんにあまり無理をさせるとまた足の傷が開いてしまいます。
 ……早苗さん、こんな事を女性にお願いするのも申し訳ないですが、彼を背負っていただけませんか?」
「私がですか?」
「本来なら私の役目でしょうが、いざという時に貴女様方を守る為にも両手は空けておきたいのです」
「なるほど、でしたらお任せ下さい!」

早苗は快く引き受け、ベッドに座るムラクモに背を向けて身を屈めた。
しかし女性の背を借りるのはプライドが許さないのだろうか、ムラクモ本人は少々遠慮気味だ。

「見栄なんて張らなくていいですよ、怪我人なんですから。それに、私は空を飛べますからね!」

早苗は半ば無理やりムラクモを背に担ぐと、ふわりとその身を宙に浮かせた。
提案した海東自身もこれは想定外だったらしく、ほう……と思わず嘆息した。
ムラクモは彼女の背でほんの少しだけ目を見張ったが、奇跡に慣れ始めていたのかさほど驚く事はなかった。

「すごいですね。私の世界には空を飛べる人間なんていませんでした」
「幻想郷では常識に囚われてはいけないのです。さあ、早く権兵衛さんを追いましょう!!」

386暇を持て余した神々の遊び ◆yZJRtWQFk.:2013/11/07(木) 01:12:00 ID:jowGsRXw0



 ★ ★ ★



―――駄目だ、まだ笑うな……こらえるんだ、し、しかし……。

あまりに上手く事が運び、俺は笑いを押し殺すのに必死だった。

権兵衛は光写真館になど向かっていない。それどころかまだあの場所に戻ってきてすらいないはずだ。
この書置きは手駒達を動かす為についさっき俺が偽造したものだ。
いくら思慮の浅い女子供が相手とはいえ、権兵衛との約束を無下にすれば俺は反感を食らい信用を落としてしまう。
だったら餌で釣ればいい。ここにいない権兵衛に俺の手駒を誘き寄せる、まさに餌を演じてもらったんだよ。

俺はまんまと騙された早苗達を連れ、民家の外に出る。

「では参りましょう。あまり上空を飛ぶと目立ちますから、出来るだけ低空飛行でお願いいたします」
「わかりました!」

それにしても、空を飛べる人間か。ただの少女かと思ってたが、存外利用価値がありそうだ。
時々意味不明な事を喚くのが難点だが、少し優しい言葉をかけたり励ましただけですぐ従順になって実に扱いやすい。
しかも既にこの俺に厚い信頼を寄せている。この早苗はもう俺の意のままだ。
次はムラクモの使い道でも考えようか。今の所は人質くらいにしか使えそうにないが。

……全く、子守役というのもつらいな。まあ、大樹も昔は手がかかったものだが……。


―――その時、北東の方角から眩い閃光が放たれた。



 ★ ★ ★



眩しい光とほぼ同時に爆音が辺りに響き渡って、私と海東さんは同時にその方向へ顔を向けた。

「な、何でしょうか?」
「爆弾……でしょうね。気にせず参りましょう」

海東さんはそれだけ言って急ぎ足で南東へと進み始めた。
……なんでしょう。とても嫌な予感がします。
方角からして無関係でしょうけど、もし権兵衛さん達があんなのに巻き込まれる事があったら……。
海東さんも同じ思いで私を急かしてるんでしょうか。……急がなきゃ!
私は空を飛んで海東さんについていく。
さっきは何とも思わなかったけど、いつもよりちょっと疲れやすいような?

「早苗さんは、本当に現人神なんだね」

ふとムラクモくんが耳元で私に語りかけてくる。

「信じてくださいましたか? ではこうして出会ったのも何かの縁、あなたも守矢神社に一信仰を!」
「何それ、宗教臭い」
「宗教ですよ! 神の力は信仰の力です。信仰を得れば神は強くなりますし、逆に信仰を失えば力を失うんです」

背後からクスクスと微かな笑い声が聞こえる。おぶっているから表情は見られない。

「じゃあ……僕も信仰を得れば、神になれるかな」
「あははは、ムラクモくんも現人神になるんですか? そしたら私と仲間ですね!
 でも信仰を集めるのも大変なんですよ、メイド服着たり体操服着たり……」

……最初は内気で口数の少ない子かと思ってましたが、意外と冗談も言える子なんですね。
なんだか楽しくお話してたら不思議と疲れも取れてきた気がします。

神奈子さま、諏訪子さま。私は守矢の巫女として、きっとこの子を守ってみせます!

387暇を持て余した神々の遊び ◆yZJRtWQFk.:2013/11/07(木) 01:15:22 ID:jowGsRXw0



 ★ ★ ★



……済度し難き愚か者め。

現人神だと? こんな常識知らずの小娘が?
なんたる戯れ言か。先祖が積み上げた伝統と血筋の上に胡坐をかいているだけではないか。

己が使命を忘れ、俗世にまみれてのうのうと生きる神など滅びてしまえ。

海東の居ぬうちに早苗の支給品を確認し、使えるものがあれば奪い去る画策だったが……。
まさか先に手を打たれていたとはな。あの拍子に割り込んできたのも恐らく彼奴の策略であろう。
あと少し時間があれば、電光機関でこの神人くずれに天誅を加えられたというに。

……まあ良い。まだ殺せんのなら、暫くは足として利用するまで。
それにこの小娘の奇跡の力があれば、オリーブオイルも楽に手に入るかもしれん。

東風谷早苗、精々信仰を集めるがいい。
だが何れ解らせてやろう。お前の先に待つ未来は破滅しかないのだと。

全人類の信仰を手に入れるのは、この私なのだよ。





【F-2 市街地/一日目・日中】


【海東純一@仮面ライダーディケイド】
[状態]:( ^U^)申し訳ございません、このような健康体で。
[装備]:グレイブバックル@仮面ライダーディケイド、電磁サイリウム@COBRA THE IDOLM@STER
[道具]:基本支給品、電光戦車@エヌアイン完全世界、外部AI@MUGEN、AT-4@魔法少女まどか☆マギカ、権兵衛の書置き(偽)
[思考・状況]
基本:優勝して、元の世界を支配する。
 1:光写真館に向かう。
 2:表向きは対主催として振る舞い、集団の中に潜む。
 3:早苗とムラクモと行動を共にする。
 4:ノーリスクで殺人が可能な武器が欲しい。
 5:グレイブバックルの制限を何とかしたい。
 6:ディケイドにも制限が?
 7:AIを搭載した電光戦車は切り札。
 8:光写真館に少し興味。
※「ディエンドの世界」編終了後からの参戦
※鬼柳とさやかを死んだと思っています。
※大変胡散臭い表情をしていますが、本人はそれに気付いていません。
※グレイブバックルは一度使うと2時間使用不可になります。
※電磁サイリウム@COBRA THE IDOLM@STER、AT-4@魔法少女まどか☆マギカを早苗から譲り受けました
※早苗のことは別の世界の仮面ライダー住民だと思っています。
※権兵衛の書置きを偽造する為、支給品のどれかの説明書の端を破り取ったようです。


【東風谷早苗@守矢一家コスプレ劇場】
[状態]軽傷、霊力消費(小)
[装備]無し
[道具]基本支給品
    VGカード『幸運の運び手エポナ』@カードファイト!!ヴァンガード、権兵衛の考察メモ
[思考・状況]
基本行動方針:殺し合いには乗らない。
1:権兵衛を追って光写真館に向かう。
2:ムラクモを守りたい。
3:海東さんはさすが仮面ライダーだ!
4:北東から見えたあの光は……?
5:守矢の巫女として信仰を集める。
6:博麗神社は後で改めて訪れたい。
7:\  /
8:●  ● この会場では常識に囚われてはいけないのですね!
9:" ▽ "
※権兵衛が光写真館に向かったものと思っています。
※海東を正義の仮面ライダーだと信じて疑っていません。
※ムラクモはただのミリオタの少年だと思ってます。
※奇跡が制限されているかどうかは不明ですが、とりあえず簡単な奇跡は起こせるようです。


【ムラクモ@アカツキ電光戦記】
[状態]:貧血、疲労(中)、ダメージ(中)、右足に刺し傷(処置済)、身体が十二歳程になっています
[装備]: 六〇式電光被服@アカツキ電光戦記、十六夜咲夜のスカート
[道具]:基本支給品、マッド博士の整形マシーン、ポラロイドカメラ、オレンジジュース(元は支給品の水)
[思考・状況]
基本:主催も含めて皆殺し。
1:早苗はいつか絶対に殺す。
2:海東を警戒。
3:無力な少年を装い2人と行動を共にして隙を見て支給品を奪い殺す。
4:怪我の回復にも専念する。
5:早苗を利用すればオリーブオイルを入手できるかもしれない。
6:もこみちざまあwwwwwwwwwwwww
※海東が自分の思惑を見抜いていると思っています
※権兵衛の考察メモを読みました。
※早苗が現人神である事、奇跡を起こす程度の能力の一部を知りました。


※E-3で権兵衛が使った地球破壊爆弾の爆発に気づきました。

388 ◆yZJRtWQFk.:2013/11/07(木) 01:16:20 ID:jowGsRXw0
以上で投下終了です。何か問題がありましたら指摘お願いします

389名無しさん:2013/11/07(木) 08:18:22 ID:rP/hHF5E0
投下お疲れ様です
表向きの和やかな雰囲気とは裏腹に、それぞれの思惑が渦巻いている……
って、早苗がエラく危険な状況だなぁ。本人は気付いてないけど
今後の海東とげんじんしんの頭脳戦に期待出来ますね……!

390名無しさん:2013/11/07(木) 12:41:08 ID:SMm.b8nw0
乙!
方略が渦巻くのはロワの醍醐味だなあ

391名無しさん:2013/11/07(木) 22:42:11 ID:E568CdSo0
投下乙です
こういうのもパロロワの醍醐味なんだよなあ
いいよいいよ、こういうのも好きなんだよw

392 ◆FbzPVNOXDo:2013/11/16(土) 01:40:11 ID:DdyMRwj20
しまった……カッコつけて残り30人ってやっちゃったけど32人なのか……
wikiで修正してくれた方ありがとうございます

393 ◆FbzPVNOXDo:2013/11/25(月) 18:16:21 ID:cBIGzozY0
投下します

394三人寄ればなんとやら…… ◆FbzPVNOXDo:2013/11/25(月) 18:16:54 ID:cBIGzozY0
「ほむらちゃん……?」
「目が覚めた? まどか」

目覚めたまどかが最初に見たのは、心配そうに顔を覗き込ませるほむら。
次に感じたのは頭を包む、柔らかく暖かい感触。
ほむらの顔がまどかには逆さまに見えた事から、自分はほむらに膝枕をして貰い、先ほどまで介抱されていたと気付いた。

「あの、カズマとかいうお兄さんは?」
「何とか撒いたわ」
「マミさんは?」
「砕けた」
「はぁ……」

マミの悲報を聞きながらも、まどかはそれに涙を流す様子も無く溜息を着く。
戦力が減ったばかりか、カズマに一杯喰わされたのが余程気に入らないのか。
まどかは更に静かに奥歯を噛み締めていた。

「聞いてまどか……」

そんな、まどかの機嫌を良くしようと思ったのか。
ほむらはカズマの戦いをヒントに見出した、首輪解除の方法を伝える。

「えー、いや一理あるけど……。流石にそれは無謀なんじゃないかな」
「でもカズマはやったわ。なら、私にも出来る筈」

まどかとしては、そのような話半信半疑だ。
首輪が爆発した瞬間秘孔を突いて、首を強化して爆破に耐えるなど。
キン肉マンのゆで理論じゃあるまいし。

395三人寄ればなんとやら…… ◆FbzPVNOXDo:2013/11/25(月) 18:17:27 ID:cBIGzozY0

「勿論、すぐにとは言わないわ」
「誰かで実験するってこと?」
「ええ」

ここに来て、まどかは当初の自分の目的を振り返る。
私情や私怨で参加者を襲いはしたが、基本的に自分は生存優先であったはずだ。
しかし、物事は上手く行かないもので流石に暴れすぎたかもしれない。
となると、殺し合いに否定的な連中からすれば自分達は危険人物として認識され、敵対される可能性も高い。
一応、ランサーにはガセの情報を流したが、何処まで信じてくれるか分からない。
こうなれば、いっそ優勝を目指した方が早いかもしれないとすら思える。
もっとも主催者も信用出来ないのも事実。ならば参加者を間引くのと同時に、首輪解除の方法を探るというのもありか。

「その話、聞かせてもらったよ」

「!? 下がって、まどか!」

少女の声だった。
正面より現われたその少女にまどかとほむらは声を掛けられるまで、まったく気付けなかった。

「貴女達、どちらかと言えば殺し合いには肯定的なんだよね?」
「うーんどうだろう?」
「そっちが良ければ、協力してみたいな……なんて」

協力。
殺し合いに肯定的と知ってこの態度。
彼女も同じ、乗っている参加者と考えられる。

「少なくとも、私と貴女達はある程度の所までは協力し合えると思うけど?」
「私が貴女と組んで、何か得する事はあるのかな?」
「奇襲は格段にしやすくなると思うけど。それに、さっき聞いちゃったんだけど参加者を使った実験するんでしょ?
 なら、生きた参加者の首輪の方が良い。つまり生け捕りも奇襲のがやりやすい」

言っている事は理に適っている。
彼女の気配を消す能力は可能ならば手にしたい。
しかし、気になる。何故、彼女は自分達と組みたいのか。
それで一体、何の得になるというのか。

396三人寄ればなんとやら…… ◆FbzPVNOXDo:2013/11/25(月) 18:17:59 ID:cBIGzozY0

「教えて欲しいな。どうして貴女は私達と組みたいの?」
「……私は非力だから。単純な戦闘では生き残れるとは考え難い」

なるほど。気配を消すのは得意だが、それ以外は並かそれ以下という事か。
理由は分かった。
だがそれでも、まどかは納得出来ない理由があった。

「じゃあ最後に一つだけ。ねえ、何で首輪が無いの?」

そうこの少女。アサシンの分身の生き残りである彼女には首輪が無かった。
考えられるのは二つ。
一つは自分の力で外した。速水もこみちやカズマのように。
二つ目、これが一番現実的かもしれない。
それは彼女が主催側の参加者、ジョーカーということ。

「話せば長くなるんだけど……」

元は男性だったこと、ゴンさんとの激戦にでの宝具の使用で分身である自身が生き残ったこと。
それら全てを包み隠さずアサシンは話した。

「ふーん。でもそれって首輪が無いって事は、殺し合いを強いる為の枷が無いって事だよね?
 わざわざ、主催に従う意味あるのかな」
「首輪が無いからって、連中と正面からぶつかっても勝てそうに無いし……」

見た目のわりにリアリスト……いや臆病と捕らえるべきか。
まどかの見た限り自分の意思、信念というものが感じられず。ただ死んだ本体と主催の敷いたレールに乗っているだけ。
聞いた限りでは、分身として本体の命令をこなす事が常だった様子だ。仕方の無い事かもしれないが。

(でも中々いい駒になるかも)

だからこそ扱いやすい。
下手にまだ自我を残しているほむらより、アサシンは何でもこなしてくれるだろう。
場合によってはほむらを切り捨て、アサシンと組んでいくのも悪くは無い。

「良いよ。一緒に組もうか」
「まどか?」
「大丈夫大丈夫。ほむらちゃんは私の言う事を聞いてればいいから」
「これからよろしくね」

こうして暗殺者の少女とクズな少女が交わった。

397三人寄ればなんとやら…… ◆FbzPVNOXDo:2013/11/25(月) 18:18:31 ID:cBIGzozY0


【E-7/1日目・午後】


【鹿目まどか@魔法少女まどか☆マギカ(クズなまどかシリーズ)】
[状態]:疲労(小)、ダメージ(中)、気絶
[装備]:ソウルジェム 、螺湮城教本@Fate/Zero
[道具]:基本支給品一式×2、キングクリムゾン(残り3回)@ニコニコ動画、不明支給品0〜1
[思考・状況]
基本:ゲームからの生還
1:アサシン、ほむらちゃんと一緒に行動。あまり役に立たないようなら捨てる。
2:利用できる者は利用し、邪魔になる者は殺す。士、メイトリックスはいずれ殺す。
3:行動に出る際はパッチを利用してなるべく自分の悪評が広がることはないように動く。
4:海魔召喚のための餌も探す
5:ほむらの仮説を確かめる為に生きた参加者で実験する。その為に手頃な参加者を捕獲する。
6:優勝も視野に入れなきゃかな……。
※クズなまどかVS逆襲の魔法少女スーパーさやかちゃん【前編】直後の参戦です。
※さやかの体が鬼柳京介になっているのを知りました。
※螺湮城教本は制限により海魔の現界、術者の魔力補給、本体のダメージ修復等の同時運用は出来ません。
※制限として海魔の最大同時現界数は五体までしか出せません、また能力も下方修正されています。
※AV動画オールスターセットの動物はもう残っていません

【暁美ほむら@魔法少女まどか☆マギカ】
[状態]:疲労(中)、ダメージ(大)、マドカァー 、ヤンデレ状態、ほむトキ
[装備]:ソウルジェム、バルメM78(36/40)@コマンドー、ストライカーユニット@ストライクウィッチーズ、世紀末魔法少女パッチ@MUGEN
[道具]:基本支給品一式、キャベツ@夜明け前より瑠璃色な 〜Crescent Love〜、ランダム支給品0〜1
[思考・状況]
基本思考:まどかに全てを捧げる。
1:何があってもまどかを守る。
2:どんなことをしてもまどかに認めてもらう。
3:もう役立たずだなんて言われたくない。
4:まどかに危険を及ぼしうるものは全て排除する。
5:北斗神拳を使い秘孔を突けば首輪が外れるんじゃ。
6:自分の仮説を確かめる為に生きた参加者で実験する。その為に手頃な参加者を捕獲する。
7:何か大切なことを忘れている気がする。

【アサシン(少女)@Fate/Zero】
[状態]:首輪なし 、疲労(中)
[装備]:ウィンチェスターライフル(1/7)@うみねこのなく頃に
[道具]:基本支給品一式、十六夜咲夜のナイフ×3、イカ娘の支給品(ランダム品1〜3)
ゴンさんのデイバック(ヴェルタースオリジナル一袋@現実、スタングレネード×5@現実、コンコン@JAPAN_WORLD_CUP
キャラ改変パッチ@MUGEN、ランダム支給品(0〜2))
[思考・状況]
基本:参加者の皆殺し、主催者も殺す。
1:まどか達と組む。
※基本的な固有スキル(気配遮断など)は受け継いでいますが、身体能力は人間レベルしか振り分けられていません
※分割によって首輪がなく、制限は解除されました

398 ◆FbzPVNOXDo:2013/11/25(月) 18:19:05 ID:cBIGzozY0
投下終了です

399名無しさん:2013/11/26(火) 00:34:59 ID:i0.BzQE.0
投下乙です

屑まどかに更に手駒が増えた、それぞれの思惑を胸にトリオを組んだが…
みんならしい行動取ってるなあ…w

400 ◆FbzPVNOXDo:2013/12/08(日) 20:20:31 ID:InhDw1D60
投下します

401お前に夢中だ!! エイラァァァァァ!!! ◆FbzPVNOXDo:2013/12/08(日) 20:23:24 ID:InhDw1D60
「えーと学校ってこっちで合ってるよな!」
「た、多分……ぐっ」
「悪ィ、傷口に響いちまったのならすまねえ」

サーニャを背負いながらも学校に向かって行くカズマ。
シェルブリット第二形態はその速度こそ、影すら追いつかぬといわれる程の速さを誇る絶影すら捉えるほどだが
しかし、絶影と違い揺れや振動は激しい。つまりそれで飛んでいるカズマ本人はともかく、乗っているサーニャからすれば非常に乗り心地が悪い。
怪我さえしなければ程々のスリルが味わえ楽しめたかもしれないが、腹に穴が開いていてはそうもいかない。

「ベネっなんとかも、近くに医者ぐらい置いとけよな!」

それじゃ殺し合いになりませんよね、と突っ込む体力も無いサーニャがグッタリとカズマの背に寄りかかる。
さて、いよいよこれは手遅れかとカズマが焦りだした時。

「うお、人間が空飛んでる!」
「リュウセイくん? 馬鹿いっちゃあいけない……うわ!
 空飛ぶ人間、ジュラル星人に違いない!!」
「落ち着きなさい貴方達は。トイズを使えばあれくらい訳ありません」

露出度の高い女に二人の少年の姿が見えた。
こちらの姿を見て困惑している様子だが、今はそれに構っている暇は無い。

「おいアンタ達! 誰か医者は知らねえか!」
「!? 貴方は……」



――――

402お前に夢中だ!! エイラァァァァァ!!! ◆FbzPVNOXDo:2013/12/08(日) 20:23:59 ID:InhDw1D60


「悪いなアンタ。
 それにしても、ホテルの時と違ってなんでそんな格好してんだ?」
「まあ、色々事情がありまして。それよりも貴方首輪は?」
「爆発した瞬間にアルター化して何とかした」
「は?」

サーニャの傷を手当するアルセーヌにカズマは礼を言う。
アルセーヌとカズマが互いに面識があったのが幸いした。
ジュラル星人だと騒ぐキチガイを抑え、何とか戦闘に入ることだけは回避できた。
その後、背のサーニャに気付いたアルセーヌが応急手当をしたお陰でサーニャも一命は取り留められた。

「ところでお前ら、アカツキとかいうのに会ってないか? 学校に行ってるらしくてよ。
 俺もそいつらと会う為に、そこに行かなきゃならねえんだが」
「へえ、それで学校に行くのか。俺は絶対に行かないけどな」
「うんあそこには狂った殺人鬼が居るからね」
「何の話だよ?」

リュウセイと研の会話の意味が分からないカズマが疑問を口にすると二人は揃って「四人殺した殺人鬼が居るから」と言う。
ますます分からなくなったカズマが、更に聞き込んでくるとかわりにアルセーヌが答え始めた。

「放送で呼ばれた聖白蓮、有野晋哉、エイラ・イルマタル・ユーティライネン、速水もこみち。
 この四名が恐らくは学校に居た殺人鬼に……」
「強いのか? そいつは」
「……姿が見えません。正確には、一部の者には見えるようですが。
 更に狡猾で頭も回るでしょう。これだけの殺戮をしているのですから」

カズマは舌打ちをする。
面倒な事になった。どうやら、アカツキ達はそんな魔窟に向かっていっているらしい。
単純に強いだけならともかく、頭を使うタイプとなるとカズマも無闇に突っ込む訳にもいかない。
無論、己の拳だけで切り抜けられるという自身はあるが、他の連中が妙な事になっていては厄介だ。

403お前に夢中だ!! エイラァァァァァ!!! ◆FbzPVNOXDo:2013/12/08(日) 20:24:31 ID:InhDw1D60

「なあ、俺の連れてた姉ちゃん頼めるか?」
「どういう意味です」
「その殺人鬼って奴を潰しに行く」
「それは……少なくとも作戦を立ててから……」
「んな悠長な事言ってる場合じゃねえんだよ。
 一応、アカツキとかいうのに会っとかなきゃいけない訳だしな」

カズマとアルセーヌが口論を始めた横でリュウセイと研が違和感に気付く。
アルセーヌに治療を施され、横になっていたサーニャが居ないのだ。
可愛い女の子には、それなりに目が無いリュウセイと研だからこそ真っ先に気付けた。

「おい、あの姉ちゃん居ないぞ」
「なっ?」

リュウセイの報告でアルセーヌとカズマは初めて事態に気付く。

「多分、仇討ちじゃないかなあ。あのお姉さん、エイラって名前を聞いた瞬間血相変えてたしね。
 復讐からは何も生まれないというのに」
「お前、割と私怨で動いてる気がするんだけど……」
「」
「失礼するなあ!」
「今の間なんだよ」

呑気に自分の推測を語り始めた研に突っ込みを入れるリュウセイを余所にカズマは解いたアルターを再構築する。

「ちょ、ちょっと貴方! まだ作戦が……」
「ケイネスっておっさんとランサーって兄ちゃんは殺し合いに乗ってねえ!
 アカツキとかいう連中もだ。後は青い巨人に気を付けろ! 何か怪我したら、そいつになるかもしれねえんだと!」

どうにも時間は相当無いらしい。
とっとと殺人鬼とやらをぶちのめし、サーニャを連れ戻すしかなさそうだ。

404お前に夢中だ!! エイラァァァァァ!!! ◆FbzPVNOXDo:2013/12/08(日) 20:25:04 ID:InhDw1D60

「じゃあな。あとはまどかとかいうガキにも気をつけとけ!」

再構成されたシェルブリットを大地に叩きつけカズマは加速する。
その姿を見送りこそすれ、リュウセイと研は追いかけることはしない。

「殺人鬼か、許せないけどジュラル星人じゃない人にアルファガンは使えないからね」
「いや使ってたろ?」
「それより早くシャロちゃんと早苗さんって人に会いに行こうよ!」 
「そうだな。権兵衛や海東さんなら、あの殺人鬼も倒せるだろ。
 何せ仮面ライダーだからな、うん。早く会ってあの殺人鬼を倒してもらおうぜ!」
「ちょっと貴方達待ちなさい!」

そう言い走り出す研とリュウセイ。
カズマを気にしつつも二人を追いかけるアルセーヌ。

お姉さんがショタ二人を追いかける構図って結構あれだよね。

405お前に夢中だ!! エイラァァァァァ!!! ◆FbzPVNOXDo:2013/12/08(日) 20:25:49 ID:InhDw1D60
【D-03/一日目・昼】


【アルセーヌ(アンリエット・ミステール)@探偵オペラミルキィホームズ】
[状態]:健康、アルセーヌの怪盗服
[装備]:洞爺湖@銀魂
[道具]:基本支給品、ランダム品×1、 シャロの探偵服@探偵オペラミルキィホームズ
[思考・状況]基本思考:殺し合いを壊し主催から願いを叶える方法を盗み出す。
0:シャロと合流。
1:施設を巡り調査する。
2:シャーロック・シェリンフォードを探し出す。
4:アルセーヌとして行動するが、協力者を集める。
4:男声の女(譲治)とロックオンを警戒。
5:自分の推測が正しいか確かめる為、情報を集める。
6:黒幕は神……そんなわけないですわね。
7:オリーブオイルを一応探しておく?
8:頭の中に爆弾がある事も考慮。
※幻惑のトイズは制限により弱まっています(具現化も不可能)。
※トイズの制限に気付いています。
※デッドライジング、スクライド世界の話を聞きましたが半信半疑です。
※有野、もこみち達と情報交換しました。


【泉研@チャージマン研!】
[状態]:疲労(大)、ダメージ(大)、気絶
[装備]:スペクトルアロー(ランダム品3つ扱い、2時間変装出来ません)@チャージマン研!
[道具]:基本支給品、ランダム品無し
[思考・状況]基本思考:主催者及びジュラル星人、殺し合いに乗ったキチガイ参加者を全て滅ぼす!
0:シャロ達(面識なし)と合流。
1:ありがとウサギ(名前を知らない)、ムラクモを倒す(特にムラクモの計画は必ず阻止する!)。
2:変装できない間、身を守れる武器を探す。
3:間違いない。黒幕はジュラル星人だ!
4:頭の中に爆弾が!
5:ジュラル星人め許さないぞ!
※全てジュラル星人の仕業だと断定しました。(真相は不明)
※頭の中に爆弾があると断定しました。(真相は不明)
※ジュラルの魔王が生きていると断定しました。(真相は不明)
※有野達、アルセーヌと情報交換しました。


【天野河リュウセイ@人造昆虫カブトボーグV×V】
[状態]:疲労(大)、ダメージ(大)、左肩に刺し傷、オリーブオイル臭い
[装備]: トムキャット・レッド・ビートル@人造昆虫カブトボーグV×V
[道具]:基本支給品、スコップ@現実
[思考・状況]
基本:殺し合いに乗るつもりはない。
0:シャロ達と合流。海東ににとり(名前は知らない)を倒してもらう。
1:もこみち死んだのか。
2:ケン、勝治…… 。

406お前に夢中だ!! エイラァァァァァ!!! ◆FbzPVNOXDo:2013/12/08(日) 20:26:22 ID:InhDw1D60


【カズマ@スクライド】
[状態]:ダメージ(小)、疲労(中)、激しい怒り、首周りに少し焦げ跡、首輪解除
[装備]:不明
[道具]:基本支給品一式、ケイネスのメモ、ランダム品0〜1
[思考・状況]
基本:気に入らない奴はとにかくぶん殴るが、あのせこい男(サリー)の言いなりになるつもりはない。
0:エイラを追いかける。殺人鬼(にとり)もぶちのめす。
1:このバトルロワイアルとやらを破壊するためにも、せこい男(サリー)の思い通りにさせない。
2:男声の女(譲治)とフランクを撃った男(ロックオン)、野獣先輩を警戒。場合によってはぶちのめす。
3:雛子、響、アカツキ(名前を知らない)にケイネスのメモを渡す為、学校に向かう。
4:ケイネスに言われたので、化け物については一応気を付けておく。
5:まどかは次会ったらぶちのめす。ほむらのまどかへの態度が気に入らない。
※ミルキィホームズとデッドライジングの世界を聞きましたが、何処まで覚えてるか不明です。
※少なくとも参戦時期は君島死亡後です。
※ケイネスのメモには、ケイネスが立てた青鬼増殖の仮説。
 それと雛子、響、アカツキの名前が書かれています。


【サーニャ・V・リトヴャク@ストライクウィッチーズ】
[状態]:健康、魔力消費(微) 、精神的な落ち込み、腹部に重傷
[装備]:★Rock Cannon@ブラック★ロックシューター、黒猫のゴスロリ服@俺の妹がこんなに可愛いわけがない
[道具]:メントスコーラ(空)@コーラを開けるとメントスが落ちるトラップの作り方、
    DMカード『スターダスト・ドラゴン』@遊戯王5D's
[思考・状況]:殺し合いには乗らずゲームを打破する
1、エイラの仇を討ちに学校に行く。
2、知り合いが居れば合流する
3、ストライカーユニットとフリーガーハマーが有れば入手したい
4、殺し合いに乗ってない参加者が居れば合流したい
5、まどか達を警戒

407 ◆FbzPVNOXDo:2013/12/08(日) 20:27:17 ID:InhDw1D60
投下終了です
タイトルはガンソードというアニメの主人公が発した台詞を一部改変したモノを引用しました

408 ◆FbzPVNOXDo:2013/12/08(日) 22:47:36 ID:InhDw1D60
すいません修正です
【D-03/一日目・夕方】

409名無しさん:2013/12/09(月) 00:07:49 ID:ZuIFeMGo0
投下乙です
ただでさえ重傷なのににちょりのとこ行くのはやばいなあ……
指摘ですけど、カズマの状態表の思考0はサーニャの間違いかな?

410 ◆FbzPVNOXDo:2013/12/09(月) 00:11:53 ID:EW4QD44g0
やっちまった
そうですサーニャです
修正版です

【カズマ@スクライド】
[状態]:ダメージ(小)、疲労(中)、激しい怒り、首周りに少し焦げ跡、首輪解除
[装備]:不明
[道具]:基本支給品一式、ケイネスのメモ、ランダム品0〜1
[思考・状況]
基本:気に入らない奴はとにかくぶん殴るが、あのせこい男(サリー)の言いなりになるつもりはない。
0:サーニャを追いかける。殺人鬼(にとり)もぶちのめす。
1:このバトルロワイアルとやらを破壊するためにも、せこい男(サリー)の思い通りにさせない。
2:男声の女(譲治)とフランクを撃った男(ロックオン)、野獣先輩を警戒。場合によってはぶちのめす。
3:雛子、響、アカツキ(名前を知らない)にケイネスのメモを渡す為、学校に向かう。
4:ケイネスに言われたので、化け物については一応気を付けておく。
5:まどかは次会ったらぶちのめす。ほむらのまどかへの態度が気に入らない。
※ミルキィホームズとデッドライジングの世界を聞きましたが、何処まで覚えてるか不明です。
※少なくとも参戦時期は君島死亡後です。
※ケイネスのメモには、ケイネスが立てた青鬼増殖の仮説。
 それと雛子、響、アカツキの名前が書かれています。

411名無しさん:2013/12/09(月) 22:27:00 ID:9iM4/.Jc0
投下乙です

状況的に色んな意味で気になるぜ
復讐の為に動くサーニャにそれを追うカズマ
それ以外に研らみたいな不安定要素もどう動くかw


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