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小さい水泳部キャプテン-後編-

27ポロ:2011/04/18(月) 17:51:51
『写真Ⅴ』

男同士の恋愛なんて現実には滅多にない。そんなこと、明己仁は百も承知だった。
しかし、絶対に無いとは言い切れない。世間一般には許されないであろう、アブノーマルな恋愛。
小説でも映画でもドラマでもない、友達の一線を越えた恋愛を一度は見てみたいと明己仁はずっと思っていた。
そのために、自分が勤めている中学校に水泳部を創部したとは、土浦拓也たちを始めとする水泳部員たちは思っていもいないだろう。
明己仁にとって、部活、裸、競パンは若い男の恋愛に欠かせない要素であった。


病院から出た明己仁は、先ほど出会った少年のことで頭がいっぱいであった。
名前は聞いてはいないが、写真に写っていた体操服の名札を明己仁は見逃してはいなかった。
少年、つまり先ほど出会った足を怪我している者の名前は『佐野和弘』。
そしてもう一人、佐野和弘と一緒に写っていた者の名前は『村上勇介』。

明己仁が和弘に小説を貸したことには理由があった。
先ほど和弘に渡した小説は、明己仁が入院中に呼んでいた同性愛小説の主人公であり、
『ゆうすけ』という中学一年生が、同じ部活の先輩に恋をしてしまう物語である。

明己仁が思うに、和弘は勇介のことを想っていながらも、友達関係を超えるアプローチはしていない。
だからこそ、和弘が小説の中の『ゆうすけ』を実在する『村上勇介』を重ね合わせ、
このままでは自分の大切な人が誰かに奪われてしまう、その前にアプローチをしないと、と思うことを望んでいた。
和弘が小説を読むことで『何か』が起こることを信じて。

(あの『超奥手男』の恋愛は期待できそうにないからなあ………。今度こそ男同士の恋愛が見られるといいなあ)

明己仁の願いが叶うかどうかは、まだ誰にも分からない。



分かりずらい話になっている気がするので、
何か意見や質問があったら遠慮なく書いてください。
(そもそも質問を受け付ないと分からない小説を書いてしまう自分が恥ずかしい…)


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