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Schwarzer Kater 6 *SA
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「篤志は部屋で休んでろ」
「うん」
いろいろと後片付けがあるらしいひろさん達に言われて、俺は素直に部屋に戻った。
そして一息ついたとたんに震えだした体。
なんで…今更…。
吐き気までしてきた…。
反乱を企んでたとはいえ人を傷つけるかもしれない。
みんなが傷つくかもしれない。
それは俺にとって自分が傷つくよりも怖いことだった。
それでもやらなくちゃいけなかった。
傷を負わさずに、誰も傷つかずに終わったけど…俺が捕まえたあの人達は処刑を免れないだろう。
赦したとしてもまた同じことの繰り返しだから。
そんなことよくわかってる。
わかってるけど、心はついていかなかった。
ひろさん達はこれを心配してたの、かな。
そして、最後に見たりゅーじの目。
何を思っていたのかわからないけど…少なくとも嬉しそうじゃなかった。
この前会った時みたいに楽しそうに輝くことはなかった。
なんとも言えないぐるぐるした気持ちが湧きあがって、さらに吐き気が高まってくる。
我慢できなくてずるずると体を引き摺って廊下へと出た。
「けほっうぇ…」
全部吐き出してしまいたかった。
吐いたからって、気持ちがラクになるわけじゃないのに。
……俊ちゃんに、会いたいなぁ。
何でかわからないけど、ふと火の国の王である俊ちゃんが思い浮かぶ。
笑った顔、ちょっと不機嫌そうな顔、それから照れた顔。
俊ちゃんと眠ると夜が怖くないんだ。
傍にいるだけで何だか暖かいんだ。
「げほっ…」
「篤志君?!」
あきら?
「ちょ、大丈夫?!」
「ん…ごめ」
ばたばたと走り寄ってきて俺の体を支え背中を摩ってくれるあきら。
そのおかげか少しずつ吐き気は治まっていく。
「横になってて、けんち呼んでくるから」
「…ん」
ひょいと抱き上げられ手早く敷かれた布団に下ろされた俺。
じわじわと視界が暗くなって…走っていくあきらを見ながら意識を手放した。
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