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やらない夫のオイレンシュピーゲル物語_第七楽章

1： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:48:16 ID:GFajL8Uo



 ・ このスレは、実在した人物の人生を扱ってますが、あくまで〝創作物〟であり、フィクションです。

 ・ スレタイに【十八禁】を入れてませんが、取り上げる作品によってはエロ･グロがあります。

 ・ また差別的な表現が出ることもありますが、このスレで扱っている時代や社会状況から来るものであり、
　作者に特定の人種を貶める意図はないということをお断りしておきます。



　 ∧,,∧　♪　　∧,,∧:::♪:;::∧ ∧　　 ハ)ヽヽ　　　△＿△ .//　　λ_λ//　::::♪::::〜　　∧-∧
　 (=ﾟωﾟ)　　　　ミﾟＡﾟミ　　　(ﾟＡ ﾟ )　.|ﾉﾉ´・_・｀ﾉ　　（　´▼｀//　　（‐Å‐//　　　　　　　　（/＾ヽヽ ）∬
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　【 前スレ 】　 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14429/1498909973/



　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14429/1386947400/
　　　　　　　　 第二楽章　　　　http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14429/1400247209/
　　　　　　　　 第三楽章　　　　http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14429/1408293568/
　　　　　　　　 第四楽章　　　　http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14429/1428404052/
　　　　　　　　 第五楽章　　　　http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14429/1465652329/

.
705： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:26:35 ID:CelX0gqo



┌─────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　この、『薔薇の騎士』 映画化の話が二人の間で出たのは、二年前の１９２３年１０月まで遡る　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
└─────────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〜 １９２３年１０月２日 〜




　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　 ／　　⌒　　　⌒＼　　　　　　　やらない夫君。
　　　　／ 　 　（⌒）　 （⌒） ＼
　　 　 |　　 　　　　__´___　　　 |　　　　　　君、『影のない女』と『インテルメッツォ』で
　 　 　 ＼ 　 　 　 `ー'´　　,／　　　　　　君が目指してた意図、語ってくれましたよね。
　　　 　 /⌒ヽ 　　　　　　　ｨヽ
　 　 　 / rｰ'ゝ　　　　　　　〆ヽ　　　　　 あれは僕の蒙を啓いてくれましたよ
　　　　/,ﾉヾ　,>　　　　　　ヾ_ノ,|
　　　　|　ヽ〆 　 　 　 　 　 |´　|


　　　　　　　　　　　　(ヽ三/)　））
　　　　　　　　 ,＿＿＿ ( i)))
　　　　　　　／　　　　　＼　＼
　　　　　 ／　　 ⌒　　⌒ ＼　）
　　　　／ 　 　 （＞） 　（●）ヽ　　　　　　 僕らは新しいジャンルを
　　　　|　　 　//　　､__',_,　// |　=3　　　　開拓することができたでしょうね！
　　　　＼ 　 　 　 　　　　　,／
　　⊂ヽ γ　　　　　　　　　ヽ
　　i !ｌ ノ　ﾉ　　　　　 　 　 　 !
　　⊂ｃノ´
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|.ヽ＿＿__／|
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |＿＿＿＿__|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 ヽ､_　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（⌒）（⌒ ）　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（__人__）　　 　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(,｀⌒ ´ 　　 　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 { 　　　　　 　　|,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{ 　　　　　　 / ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ 　　　　/　>　 〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ﾝ 　　　 ´　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　 　 　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　 　 　 |

706： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:26:57 ID:CelX0gqo



┌──────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　この話を持ち出したのは、ホフマンスタールからだが･･･　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
└──────────────────────────┘



　　　　　　　　 ＿＿＿
　　　　　　　／　　 　　＼
　　　　　 ／　　　ノ　　 ヽ＼　　　　　　　　　　ところで、僕たちのオペラ
　　　　／　　u　（●）　（●）＼　　　　　　　　 『薔薇の騎士』 映画化の話なんですが･･･
　　　　|　　U　　　　 __´__　u　 |
　　　　＼　 　　　 　`ー'´　 ／　　　　　　　　 実現するよう、貴方の側からも
　　　　　 ヽ　　　　　　　　<　∩ノ ⊃　　　　　働きかけてもらえませんか？
　　　　　　|　⌒ヽ 　　　 i　|／ ＿ノ
　　　　　　|　ヽ　　＼　　／　／



　　 　 　 　 ／￣￣￣ ＼
　　　　　 ／　　 :::::＼:::／＼　　　　　 分かってもらえると思いますが、
　　 　 ／　　 　｡<一>:::::<ー>。　　　　僕トコの経済事情、悪いんです･･･
　　 　 |　　　　.:::｡ﾟ __　´　_~ ﾟj
　　 　 ＼、　　　゜　　￣　,;／゜　　　　 関係者から聞いた話じゃ
　　　　／　 ⌒ヽﾟ 　'"'"´(;ﾟ　｡　　　　　貴方も乗り気だと伺いましたし･･････
　　　/　,＿ ＼　＼／＼ ＼
　 　 と_＿＿）_ヽ＿つ_;_ヾ_つ.;.
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|.ヽ＿＿__／|
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |＿＿＿＿__|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／　 ヽ､_　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （●）（● ） 　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 （__人__） 　　.u　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 (,｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{ 　 　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 { 　 　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,, -‐)__, ／⌒i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／;─ー´ミ .／ l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 （＿ﾝー‐-.ノ´　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　　　　　|



┌────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│ 　 ちなみにオーストリアの敗戦により、愛国者であるホフマンスタールの財政状況は窮迫していたようだ　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
└────────────────────────────────────────────┘

.

707： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:27:16 ID:CelX0gqo




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ●

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ●

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ●


.

708： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:27:37 ID:CelX0gqo



┌────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│　　それから彼らは、三時間を超えるオペラ 『薔薇の騎士』 を、映画に合うよう 短縮･改変し･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
└────────────────────────────────────────┘



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 j.! ,．'"　　　　　　　,．イ"　　　　　　　　　　　 　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,..ｲj/,:　　　　　　,.．彡"　　　　　　　　　　　　　,．'"
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,．‐'" 　 j!　　 　 ,．イ"　　　　　　　　　　 　 　 ,.．'ﾞ
　親愛なるドクター･シュトラウス　　　　　　 　 　 　 　 ,イ　　　　　{!　 ,．彡'　　　　　　　　　　　　_,.．彡"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ,ｨ"　　　　　　,.．彡"　　　　　　　　　 _,.．-''"´.￣￣￣￣￣
　何よりもまず、あなたとあなたのご家族に、　 ./　　　　　 ,.．才　　　　　　　　　 ,.．彡´
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　.,:′　　　,.ィ,.イ　　　　　　　　 ,.．''" . ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　新年のお慶びを申し上げます。　　　　　⌒V　　　,.ィ,.イ 　 　 　 ,ゞ、,.．:'ﾞ'"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　、　 {　,.ィ,.イ　　　　 ,.ｨfチ｀ﾞ".￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　ご健康と、よきお仕事と、多くの　　_ミﾞヾ彡ｨ;",.イ　　_ ,.ィ彡ヘ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣..=彡ィ",.イミ≦チ=彡' .￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　喜びに恵まれますように。　 　 　 　 ,.ｲ ,.ィ彡 ".:ﾞミ辷彡
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣.._,.ィ".．イ彡ｨ''⌒ﾞミイ...￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　本日は《ばらの騎士》映画化　　　　　　　　　　　　　　　　の件についてお便り致します。･･･
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ , --‐=≡=‐--.､...￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, : : : : : : : : 　　 　 ＼
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ i : : : : : : : : : : 　 　 　ﾑ . ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ﾞ<.、: : : : :_;　　　 　 　 :､　　 ＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　__ﾄゝ.!^≦z.､: :　　 　 　 |:|＞=≦.ﾆ=‐- ,.￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,､,r' ﾊ: .i:. ´ ; ; : : : :　　　 　|i.:.:..:.:.:.:.:..:.: ,r'⌒ヽ
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 .,r'／ .: .:ﾍ　!_ 　　　　 　 　 　,/!._､／.::.: ／.:　　 ﾞｉ.
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾘ : : : : : :.ﾍﾞｉ´. ｀: : : :､,r': : ／:|.:.: ..:.:l／: : :彳　　ﾊ
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ﾉ!ﾞｉ : : : : : : :.ト-‐‐=ﾆ ､＜: : : |: /: :､:.V . : : :_:_ ､ゝ{
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,r'リ:ﾍ: : : : : : ::ﾚ＾＜:ヽ::ﾊ: : :＼|i :､: :.:l.:} : :＜.: : :　　l
　　　　 　 　 　 　 　 　 ／ゝ:_:_: :.＼ : : : : : : :: :｀ソ|: : : : :.: : . :.:.:.｀l <: : :¨.:ﾆ:,　 i
　　　　 　 　 　 　 　 _r'. .: ;: : : : .:.:.:.ｉ : : : : : : :. : !i:.: :､:.:..:.:.:: : ::.::.::.:.>.:イ＜ 　 Y
　　　　　 　 　 　 　 .| |,r'ﾆ=‐--=≦ ＼: : : : : : : !l:､:＞ : : : .: ., .::.厶イ: : ＞ , {
　　　　　　　 　 　 .__| | : .: -‐=ﾆ.: .:_､,rﾍ: : : : : : ヾ.: : : : : : : :. .／ : : 　　＜:.ﾞｉ}
.　　　　　　　 　 γ､ Y｀ヽ : .:.ﾞｉ_＞-=≦､ﾄ:,:_:_:_:_:_:.!j: : :､-=≦｀'r:ﾄ｀≦. 　　Y |
　　　　　　 　 　 .iヽ.Li.メ{ ｉ ir'γ'二￣' 　　　:.ﾞｉ.:￣ !i.: : i:￣.:¨.:ﾆ=‐- !: :.ｉ.　ﾄ､!
　　　　　　 　 　 .ｌｰj:| |::. .ﾉﾍ/´ .‐―.:........:.:.:.:.::!i:..j...!i: :.:j,: : : : : : : : : :.ヽ:.ﾞｉ :,r'
　　　 .￣￣￣￣｀ーY￣　　ーﾍｰー⌒-―ーﾞ――ー-―――――-ー´｀´￣￣￣

※『リヒャルト･シュトラウス/ホーフマンスタール往復書簡全集』 ヴィリー･シュー（編）中島悠爾（訳） 音楽之友社刊
　 より抜粋
.

709： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:27:57 ID:CelX0gqo



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〜 １９２５年１月１日 〜




　　　　　　　　　　　　　 　 ∩＿
　　　　　　　　　　　　　　〈〈〈　ヽ
　　　　　　＿＿＿_　　　〈⊃　　}　　　　やらない夫さん。
　　　　 ／⌒　　⌒＼　　 |　　 |
　　　／（ ●） 　（●）＼　 !　　 !　　　　あれから出版社のフュルストナーと話し合いましたがね、
　 ／ :::::　 　__´___　　:::::＼|　　 l　　　　 我々が出した条件、呑んでくれましたよ。
　 |　　　　　 `ー'´ 　 　 　 | 　／
　 ＼ 　 　　　　　　 　 　／／　　　　　　監督のロベルト･ヴィーネも、世界的に知られてますし、
　　/　＿＿　 　　　　　　/　　　　　　 　 問題ないでしょう
　　(＿＿＿）　　　　　　/



　　　　　 　 ／￣￣￣＼　　　　　　　　　映画化することによって、オペラ 『薔薇の騎士』 の
　　　　　 ／　ノ　　　　ヽ ＼　　　　　　　イメージを損ねることにならないか、ですが･･･
　　 　 ／ 　 （●） 　（●）　 ＼
　　 　 |　　　 　　__´　_　　　 　|　　　　　 そんなことにはならないと思います。
　　 　 ＼　　 　 　 ￣　　　 ／
　⊂⌒ヽ 〉　　　 　　　　 　く　/⌒つ　　 むしろ、〝映画〟が〝オペラ〟への関心を
　　 ＼　ヽ　 /　　 　 　　＼　ヽ　/　　　 呼び起こすと思いますよ
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|.ヽ＿＿__／|
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |＿＿＿＿__|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／　 ヽ､_　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （●）（● ） 　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 （__人__） 　　.u　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 (,｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{ 　 　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 { 　 　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,, -‐)__, ／⌒i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／;─ー´ミ .／ l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 （＿ﾝー‐-.ノ´　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　　　　　|

※ ロベルト･ヴィーネ：ドイツ表現主義の映画監督。　代表作に『カリガリ博士』がある
.

710： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:28:16 ID:CelX0gqo



　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／　　 　 　＼ （ ;;;;(　　　　　 この映画用台本、小説のスタイルで書きましたけどね･･･
　　　　　 ／　　 ＼ ,　, ／＼) ;;;;)
　　　　／ 　　 （＿） 　（● /;;／　　　　　 オペラをそのまま なぞってる訳じゃありませんから
　　　　|　　　　　　､__',_,　　l;;,´|　　　　　　オペラを知ってる人でも新鮮な気持ちで見られますよ。
　　　　./　　　 　 ∩ ノ)━・'／
　　　　(　 ＼　／ ＿ノ´.|　 |　　　　　　　 また映画で初めて 『薔薇の騎士』 を知った人も
　　　　.＼　 " 　／＿＿|　 |　　　　　　　 オペラに興味持ってもらえるでしょうしね
　　　　　　＼ ／＿＿＿ ／



　　　　　　　＿＿＿＿
　　　　　 ／　　 　 　　 ＼
　　　　／　 _ ノ　　　⌒ 　＼
　　　/　　 （⌒） 　　（⌒）　　ヽ　　　　　音楽の素材ですけど、オペラは三時間超に対して
　 　 |　　　　　　 __'___　　　　　|　　　　　映画の方は１時間４５分もあれば十分なんですから
　 　 / ￣｀ヽ 　 {　　ﾉ　 　 　 /　　　　　 難しくないんじゃないですか
. 　 /　　　 /　 　 　 　 　 　 <
　　l　　　　l　　　　　　　　　　＼
　　l　　　　l　　　 　 l´￣￣￣￣ ヽ
　 人＿＿ﾉ 　 　 　 ヽ ＿＿＿＿ ﾉ
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|.ヽ＿＿__／|
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |＿＿＿＿__|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 ヽ､_　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（―）（― ）　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（__人__）　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 （｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.ｌ^l^lｎ　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.ヽ 　 L　　 　 　 ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ゝ 　ﾉ　　 　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ 　 /　 　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　 /　　　　　 |

711： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:28:36 ID:CelX0gqo


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　／￣￣ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　__ノ　｀⌒　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （●).（● )　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 （__人___）　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　分かった、おｋ 　 　 　 　 　 , =二ニﾆヽ､　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　二 ヽ､`,┘ 　 ﾄ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　-､ }、j┘　 ｲ ⌒ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /　　　 /{_/＿ ,／　 　 　 }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　 　 ノ∧　　　 　 　 ｨ　 }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　| /　 i　　　 　 　 |　 |
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |.ヽ＿＿__／|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|＿＿＿＿__|
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　 ／　　⌒　　　⌒＼
　　　　／ 　 　（⌒）　 （⌒） ＼
　　 　 |　　 　　　　__´___　　　 |
　 　 　 ＼ 　 　 　 `ー'´　　,／
　　　 　 /⌒ヽ 　　　　　　　ｨヽ
　 　 　 / rｰ'ゝ　　　　　　　〆ヽ
　　　　/,ﾉヾ　,>　　　　　　ヾ_ノ,|
　　　　|　ヽ〆 　 　 　 　 　 |´　|


　　　　　　　　　　　　┌──────────────────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　│　　こうして ’２５年の一月末には準備が整えられ、映画は撮影されるに至ったのだが･･･　　 │
　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　└──────────────────────────────────────┘

.

712： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:28:56 ID:CelX0gqo



┌──────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│ 　だが土壇場で、シュトラウスは “映画の指揮” を拒否し･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
└──────────────────────────┘



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.．''"　　　　　　,.．彡"　　　　　　 ﾞミ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.．''"　　　　　　　,.．イ"　　　　　　　　 =彡
　･･･ご自身の創作活動の中で、これは新作品の発表を　　　.} 　 　 ,.．''"　　 　 　 　 ,.．彡'　　　　　　　　　　　 ジ"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ j.! ,．'"　　　　　　　,．イ"　　　　　　　　　　　 　 ／
　意味するものではないのだから、とおっしゃり、　　　　　　 ,..ｲj/,:　　　　　　,.．彡"　　　　　　　　　　　　　,．'"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　,．‐'" 　 j!　　 　 ,．イ"　　　　　　　　　　 　 　 ,.．'ﾞ
　ロンドンでの指揮を拒否なさる、その論拠は　　 　.,イ　　　　　{!　 ,．彡'　　　　　　　　　　　　_,.．彡"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ,ｨ"　　　　　　,.．彡"　　　　　　　　　 _,.．-''"´.￣￣￣￣￣
　私は完全に理解致しますし、賛同も　　　　　　/　　　　　 ,.．才　　　　　　　　　 ,.．彡´
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　.,:′　　　,.ィ,.イ　　　　　　　　 ,.．''" . ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　致します。･･･　　　　　　　　　　　 　 　 　 ⌒V　　　,.ィ,.イ 　 　 　 ,ゞ、,.．:'ﾞ'"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　、　 {　,.ィ,.イ　　　　 ,.ｨfチ｀ﾞ".￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　･･･しかしドレスデンでは指揮を　　._ミﾞヾ彡ｨ;",.イ　　_ ,.ィ彡ヘ　
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣..=彡ィ",.イミ≦チ=彡' .￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　なさるべきだ、と私は　 　 　 　 　 　 ,.ｲ ,.ィ彡 ".:ﾞミ辷彡
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣.._,.ィ".．イ彡ｨ''⌒ﾞミイ...￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　感じています。･･･
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ , --‐=≡=‐--.､...￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, : : : : : : : : 　　 　 ＼
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ i : : : : : : : : : : 　 　 　ﾑ . ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ﾞ<.、: : : : :_;　　　 　 　 :､　　 ＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　__ﾄゝ.!^≦z.､: :　　 　 　 |:|＞=≦.ﾆ=‐- ,.￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,､,r' ﾊ: .i:. ´ ; ; : : : :　　　 　|i.:.:..:.:.:.:.:..:.: ,r'⌒ヽ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣.,r'／ .: .:ﾍ　!_ 　　　　 　 　 　,/!._､／.::.: ／.:　　 ﾞｉ.￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾘ : : : : : :.ﾍﾞｉ´. ｀: : : :､,r': : ／:|.:.: ..:.:l／: : :彳　　ﾊ
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ﾉ!ﾞｉ : : : : : : :.ト-‐‐=ﾆ ､＜: : : |: /: :､:.V . : : :_:_ ､ゝ{

713： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:29:15 ID:CelX0gqo
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,r'リ:ﾍ: : : : : : ::ﾚ＾＜:ヽ::ﾊ: : :＼|i :､: :.:l.:} : :＜.: : :　　l
　　　　 　 　 　 　 　 　 ／ゝ:_:_: :.＼ : : : : : : :: :｀ソ|: : : : :.: : . :.:.:.｀l <: : :¨.:ﾆ:,　 i
　　　　 　 　 　 　 　 _r'. .: ;: : : : .:.:.:.ｉ : : : : : : :. : !i:.: :､:.:..:.:.:: : ::.::.::.:.>.:イ＜ 　 Y
　　　　　 　 　 　 　 .| |,r'ﾆ=‐--=≦ ＼: : : : : : : !l:､:＞ : : : .: ., .::.厶イ: : ＞ , {
　　　　　　　 　 　 .__| | : .: -‐=ﾆ.: .:_､,rﾍ: : : : : : ヾ.: : : : : : : :. .／ : : 　　＜:.ﾞｉ}
.　　　　　　　 　 γ､ Y｀ヽ : .:.ﾞｉ_＞-=≦､ﾄ:,:_:_:_:_:_:.!j: : :､-=≦｀'r:ﾄ｀≦. 　　Y |
　　　　　　 　 　 .iヽ.Li.メ{ ｉ ir'γ'二￣' 　　　:.ﾞｉ.:￣ !i.: : i:￣.:¨.:ﾆ=‐- !: :.ｉ.　ﾄ､!
　　　　　　 　 　 .ｌｰj:| |::. .ﾉﾍ/´ .‐―.:........:.:.:.:.::!i:..j...!i: :.:j,: : : : : : : : : :.ヽ:.ﾞｉ :,r'
　　　 .￣￣￣￣｀ーY￣　　ーﾍｰー⌒-―ーﾞ――ー-―――――-ー´｀´￣￣￣



　　　　　　　　　 ┌────────────────────────────────────┐
　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　　　　　　　　 │　　このことは、ホフマンスタールを初めとする関係者を大いに慌てさせることとなった　 │
　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　　　　　　　　 └────────────────────────────────────┘

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714： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:29:34 ID:CelX0gqo



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〜 １９２５年１２月１９日 〜




　　　　　　 　 　 ＿＿＿　　　　　　　　　　　　　 やらない夫君、何てこと言うんですか！
　　　　 　 　 ,／　　 　 　＼
　 　 　 ,,---､　　　ノ　　ヽ､＼　― 、　　　　　　 この映画が成功するか否か、は
　 　 　 l　　　ｌ　（ ○）}liil{（○）＼　 |　　　　　　　ドレスデンとロンドンでの初公開、
　 　 　 |　　　|　　　＿´＿　　　 |　 |　　　　　　　初日にかかっているのですよ！！
　 　 　 |　　　|　ヽ　|!!il|!|!l|　/／　 /
　　　　 ゝ　　　　　 |ｪｪｪｪ| 　 　 ／　　　　　　　 君がタクトを振る、このことが この映画の評価、
彡　　　　＼　　　　　　　　　 ／　　　　　　　　　そして その後の動向を大きく左右すること
　 　 彡　　/　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　分からないわけじゃないでしょうに･･･
　　 　 　 ./　 　 　 　 　 　 　 |



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　そりゃ 貴方が 私利私欲の塊 であるかのように
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　言う人もいますよ。
　　　 　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／　　 ∪ 　＼　　　　　　　　　　でも それ、二五年も前からいたじゃないですか･･･
　　 　　γ⌒)　ノ三三三ゞ(⌒ヽ
　　　　／ _ノ　（＞）三（＜） ＼ `､
　　　（　 <:::∪::::　　__',__::::∪| 　）　　　　　　 ･･･ハウプトマンが映画で稼いだからって
　　　 ＼　ヽ ::∪:: `ー'´∪::／／　　　　　　　彼のこと “守銭奴” 呼ばわりした人がいましたか？
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|.ヽ＿＿__／|
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |＿＿＿＿__|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／::::::.　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::::ヽ;;:　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 （:::::（::::冫 　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 （:人;;;） .　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r‐-;::::::. .　 　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （三））:::::..　.　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　>::::ﾉ:::::::::.　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/::: / ヽ;::::::::: 　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　/::::/ ⌒ヾ:::::::::::.〈
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 （;;;;__ゝ:;;:::::＼／:::::）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　|＼::::::::::::;;:1
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　|:::::＼;;／:::|

715： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:29:55 ID:CelX0gqo



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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　│　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　｜　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　└──┘

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　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 □

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾛ　　　　　　　　　　．
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 。　　　　　　　　　　 。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　．
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾛ

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716： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:30:15 ID:CelX0gqo



┌────────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　第一次世界大戦 終結直後の１９１９年、シュトラウスは請われてウィーン国立歌劇場の芸術監督となったが･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
└────────────────────────────────────────────────┘



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＿＿＿＿＿
　 　 ＼ 我々の税金を･･･ ／　　 　 　 　 　 ／　　　　 　 　 　 ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　 　 　 　 ヽ　　　　　　　　　　　　　＼ こんなドイツっぽに･･･ ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　　　　　　 　 　 　 　 　 ヽ
　　　　　 ,＞￣｀ヽr'´￣＜　　　　,._- ､r'''Ｚ..| 　 　 　 　　　　　　　　　　',　　　　　　 　 　 　 　 　 　 __､─ v─z..__
　　　　 ｨ　　　　　　　　　　ゝ　　／ 　 　 　 |　　　U 　 　 　 　　　 　 　 | . ,._-─ v'''Ｚ.._　　　　　　,＞ ｀　　　　　 ＜
.　　 　 l　　　　 l'´`＾ヽ　　 ヽ　./　 , j'^＾ヽ　:　　　　　　　　　 　 　 　 　 |　　　　　 　 　 ＞　　 　 ｲ ｨ'`＾'＾'＾'＾'＾'＾'ｨ ゝ
　　　　|　　　,ｲﾉ u　　l ﾄ、 N　l　　ﾙ'uﾆﾆヽ |　　　　　　　　　　　　　　　| ´　　,　,.、　　　＼ 　 　 l.1　　u　　　　　１.!
　　 　 | 　 ノ‐'-､_,　､_,ﾘ‐W.　│ .ﾉ∠ﾆﾆﾌ　 ｌ　　　　　 　 　 　 　 　 　 /　 ,ｲ/ l/　ヽ}ヽl､　!｀　 　 | |'⌒'ｰ'　　ｰ'⌒ | |
　　　　|r=ｉ| ⊆ﾆ･,　.･ﾆ⊇|.　　|r=Ｔﾓ＝｡TﾆFｌ　　　　　　　 　 　 　 　 / .| /-─-'　'-ｰ-‐| |　　　r=ｉ| ⊂ﾆ･　 ･ﾆ⊃ |i=､
　　 　 ||{^|| 　 　 |　|　v　|　　 ||Ｌ|lヽ.三./ v　|　　　　　　　 　 　 　 　{ .r=T¨モ｡fニf｡テ¨T=､　　{ft|| v　　 |.|　　u　|f ﾘ
　　　ノ 'ｰ|! `! ｕ L_｣　 r１　　 |`7|!rー'‘‐〜‐.l　　　　　　　　　　　　 (,_＿|`ｰ-ｲ　　.ト-‐'||ｦj　　 `7l.　　 '-U-'　　 :|く
　 ,ノ／|　 l、　 -‐-ｰ-　,'＿／|./ |　 -ー〜　 ｀､ 　 　 　 _-‐´＞///////{　u ‘ｰ-‐'　ｕ ll‐' -‐''7　|　　-──- 　 |. ヾ''ｰ-
-'‐1|　 |　 |ヽ.　　--　 ∧　l　 |'　 ｌ　u　 ー‐　　 .￣￣´ｒ＞ ´/////////∧　-一ー- 　 l-､　　l 　 ヽ._　　￣　　,ノ 　 |
.　 |.! 　 !　l.　ヽ　　　 / l||ｰ- ⊥_　 ` ｰ 、__,.　イ　｀　ﾊﾞ////＞/////////ﾊ.、　一　, イ　/´ヽl 　 　 |､￣￣￣ ,|　　　|
.　 !|　　 Wﾄ、　`ｰ-‐1V ||　　　　ヽ、_　　　 .|　 l　.丿///＞/////////////ヽ.` ｰ '　_,|　 ／￣＼.__ ド.ｴｴｴｴｴ.ｲ　 　 |
　 ||　　　　| ` ｰ--‐ｲ 　 ||　　　　　ﾊ､ﾞｴｴｴ'ﾇ　.,r'´/////////////////////ヽ...ｴｴﾝ!　　　　_,ノ　∧　　　　　　レ‐- ｣
.　|L =＝､､|　　　　 |　　 ||　　　　 .l　l |│| . ,r'´////////////////////////ﾑ十十レ'´￣　　　 ｌ　ヽ　　 　 　 |
　 ´　　　|ヽ|　　　　|.r;＝'｣　　　　 |　 ||│ . ﾊ//////////////////////////ハ...十|　　 　 　 　 |　 ,ﾍ　　　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ,{/////////////////////////////}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾑ/////////////////////////////|


┌────────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　オーストリアは敗戦したにもかかわらず、破格の高額で招聘されたこともあって、多くの反対者が存在していた　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
└────────────────────────────────────────────────┘

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717： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:30:40 ID:CelX0gqo



┌──────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│ 　 そのことは、『泡立ちクリーム』 初演のときにもハッキリ現れている 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
└──────────────────────────────┘




　　　　　　 ＼　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 _ _＿＿＿＿
　　 　 　 　 　 ＼　　　　　　　　　　　　　 　 　 , ´　　　　　　　　｀ヽ
　　　　　 　 　 　 ＼　　　　　　　　　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　 ヽ
　　　　　　　　　　　 ＼　　　　　　　　　　 　 |　　　　　　　　　　　 　 ｌ
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼r ､＿_ 　 　 　 　 .|　ヽ､＿__　　　　　 　 　 |
　　　　 　 　 　 　 　 　 __,.ゝ- ､　＼ 　 　 　 .( ､_ー ､　　　　　　　 　.|
　　　　　　　　　　　　　ゝ,- ＼(ヾ)　＼ 　 　 i/　 ￣｀　　　　　　　 　.l　　　　♪　　　　　　　　　　　_,.､.-――　　　　 　　　_,.､.-―-.､
　　　　　　　　　　　 　　<_ノ ,ﾍヽ ＼　ﾍ　　 （j 　　　 ）　　　　　　　 .｝　　　　　　　　　　　　　､-''´　　　♪ 　　　　　　､-''´
　r ､　　　　　　　　　　 　 ヽ_)人_〉.　　/　 　 ｰ――´　 　　　 　　 　|　　　､,_　　　　　 _,.､-''´ 　 　 　 　 　―--:‐''^ ´ 　 ♪
　 ヽ＼　 　 　 　 　 　 　 　 / 　, '　　/　　　..|｀　　　　　　　　 　 　 .|
　　 |　|　　　 　 　 　 　 　 / 　/　 　 !　　　 .丶 　　　　　　　　　　 /
ｰｰ '　 !　　　　　　　　 　 〈 　 '　　　_ﾄ,　 　　　ヽ　　　／__＞'´￣￣´{
　　　　l　 　 　 　 　 　 　 〈>―‐‐ '´　|　　　　　 ヽr　／´j＞'´￣￣￣｀ヽ
　　　　|　　　　 　 　 　 　 《　　　　 　 ト, 　 　 ＿__〉'./／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　　　　ソ＼ 　 　 　 　 　 /》､d　_＞'"´:ﾊ　 　 ＼　〉´／.￣￣.＼:.:.:.:.:.:.:.:. ハ
　　 ／　 　 >、　 　 　 　 V》_／.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾊ 　 　 （/／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: . ┌──────────────┐
　／　 　／. : ＼　　 　 　 ∨.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾊ.　 _／´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
.　　　／.:..:.:.:.:.:.:.:＼　　　　 ∨.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.>´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
.　 ／＼:. :.:.:.:.:.:.:.:.:. ＼　　　 ∨.:.:.:.:.:.:.:.:.:／ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. │ 　 お菓子が大好きな子供の夢　 │
　 ＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ＼　　 ∨.:.:.:_＞┴――‐― ---.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　　＼:.:. ＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ＼＿_>'´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. │ 　 を描いた、このバレエ曲　　 　 │
　　　　 ＼.:.:.:＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ .:. .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: 　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　　　　　＼:.:.:.＼:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:..:.:.:.:_;,:.-‐ '"´.:.:│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
.　　　　 　 　 ＼.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:._,;.: -‐ ' "´.:.:';｀￣.:￣ └──────────────┘


　　　　　　　　　　 https://www.youtube.com/watch?v=gmQzYSOnjEA

　　　　　　　　　　【 Ｒ．シュトラウス：バレエ『泡立ちクリーム』 Ｏｐ．７０ 】


┌─────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　１９２４年５月９日、シュトラウス六〇歳の誕生日を記念し、作曲者自身の手で初演されたが･･･　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
└─────────────────────────────────────────┘

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718： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:31:02 ID:CelX0gqo



┌──────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│ 　 「金満家のバレエ｣ と、散々な酷評を浴びたのだ　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
└──────────────────────┘



　　　　　　　　　　　　 ＼ 戦後の このインフレの中で･･･ ／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＿＿＿＿＿
.　　　　　 ＼ なんて脳天気な･･･ ／　　 　　／　　　　 　 　 　 ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　U　　 　 ヽ　　　　　　　　　＼ ケッ、このブルジョワが！ ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　　　　　　 　 　 　 　 　 ヽ
　　　　　 ,＞￣｀ヽr'´￣＜　　　　,._- ､r'''Ｚ..| 　U　　 　　　　　　　　　　',　　　　　　 　 　 　 　 　 　 __､─ v─z..__
　　　　 ｨ　　　　　　　　　　ゝ　　／ 　 　 　 |　　　 　 　 　 　 　 　U　　 | . ,._-─ v'''Ｚ.._　　　　　　,＞ ｀　　　　　 ＜
.　　 　 l　　　　 l'´`＾ヽ　　 ヽ　./　 , j'^＾ヽ　:　　　　　　　　　 　 　 　 　 |　　　　　 　 　 ＞　　 　 ｲ ｨ'`＾'＾'＾'＾'＾'＾'ｨ ゝ
　　　　|　　　,ｲﾉ u　　l ﾄ、 N　l　　ﾙ'uﾆﾆヽ |　　　　　　　　　　　　　　　| ´　　,　,.、　　　＼ 　 　 l.1　　u　　　　　１.!
　　 　 | 　 ノ‐'-､_,　､_,ﾘ‐W.　│ .ﾉ∠ﾆﾆﾌ　 ｌ　　　　　U　　 　 　 　 　 /　 ,ｲ/ l/　ヽ}ヽl､　!｀　 　 | |'⌒'ｰ'　　ｰ'⌒ | |
　　　　|r=ｉ| ⊆ﾆ･,　.･ﾆ⊇|.　　|r=Ｔﾓ＝｡TﾆFｌ　　　　　　　 　 　 　 　 / .| /-─-'　'-ｰ-‐| |　　　r=ｉ| ⊂ﾆ･　 ･ﾆ⊃ |i=､
　　 　 ||{^|| 　 　 |　|　v　|　　 ||Ｌ|lヽ.三./ v　|　　　　　　　 　 　 　 　{ .r=T¨モ｡fニf｡テ¨T=､　　{ft|| v　　 |.|　　u　|f ﾘ
　　　ノ 'ｰ|! `! ｕ L_｣　 r１　　 |`7|!rー'‘‐〜‐.l　　　　　　　　　　　　 (,_＿|`ｰ-ｲ　　.ト-‐'||ｦj　　 `7l.　　 '-U-'　　 :|く
　 ,ノ／|　 l、　 -‐-ｰ-　,'＿／|./ |　 -ー〜　 ｀､ 　 　 　 _-‐´＞///////{　u ‘ｰ-‐'　ｕ ll‐' -‐''7　|　　-──- 　 |. ヾ''ｰ-
-'‐1|　 |　 |ヽ.　　--　 ∧　l　 |'　 ｌ　u　 ー‐　　 .￣￣´ｒ＞ ´/////////∧　-一ー- 　 l-､　　l 　 ヽ._　　￣　　,ノ 　 |
.　 |.! 　 !　l.　ヽ　　　 / l||ｰ- ⊥_　 ` ｰ 、__,.　イ　｀　ﾊﾞ////＞/////////ﾊ.、　一　, イ　/´ヽl 　 　 |､￣￣￣ ,|　　　|
.　 !|　　 Wﾄ、　`ｰ-‐1V ||　　　　ヽ、_　　　 .|　 l　.丿///＞/////////////ヽ.` ｰ '　_,|　 ／￣＼.__ ド.ｴｴｴｴｴ.ｲ　 　 |
　 ||　　　　| ` ｰ--‐ｲ 　 ||　　　　　ﾊ､ﾞｴｴｴ'ﾇ　.,r'´/////////////////////ヽ...ｴｴﾝ!　　　　_,ノ　∧　　　　　　レ‐- ｣
.　|L =＝､､|　　　　 |　　 ||　　　　 .l　l |│| . ,r'´////////////////////////ﾑ十十レ'´￣　　　 ｌ　ヽ　　 　 　 |
　 ´　　　|ヽ|　　　　|.r;＝'｣　　　　 |　 ||│ . ﾊ//////////////////////////ハ...十|　　 　 　 　 |　 ,ﾍ　　　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ,{/////////////////////////////}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾑ/////////////////////////////|

719： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:32:36 ID:CelX0gqo



┌──────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│　　だがこの酷評を、不信に思う者もいた　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
└──────────────────┘




∥　∥ ∥━━━━━━┳━━━━━━━━━┳━━━━━━━━∥ ∥　∥
∥＼／∥　 　 　 　 　 　 ┃ 　 泡立ちクリーム 　 ┃　 　 　 　 　 　 　 　 ∥＼／∥
∥　∥ ∥　 　 　 　 　 　 ┗━━━━━━━━━┛　♪ 　 　 　 　 　 　 ∥ ∥　∥
∥＼／∥　　　♪　　　　　　　　　　　　　　　　　_,.､.-――　　　　　　　_,.､.-―-.､.,　♪
　　　　　　 ,､-―-.､.,_　　　　　　　　　　　　 ､-''´　　　　　　　　　　､-''´　　　　　　 `'-.､,_
――-:‐''^´　　　　　 `'-.､,_　　　　　 _,.､-''´ 　 　 　 　 ―--:‐''^ ´ 　 ♪ 　 ∥＼／∥
∥　∥ ∥　　　　　　　　　 `'--:‐''^´　♪　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ∥ ∥　∥
∥＼／∥＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿∥＼／∥
∥　∥ ∥　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ∥ ∥　∥
∥＼／∥　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ∥＼／∥
∥　∥ ∥　　　　　　.∧∧　　　　　　　　　　　　　　　 ∧∧　　　　 　 　 　 ∥ ∥　∥
∥＼／∥　　　　 　 (´∀｀)　∧∧　 ∧,,∧　　∧∧　(･∀･)　　　 ＿＿_　　 ＿＿_　　 ＿＿_　　 ＿＿_
∥　∥ ∥　　　　 　((　　 )) (*ﾟ ｰﾟ) .ﾐ,ﾟДﾟ,ﾐ　.(ﾟ∀ﾟ*) ((　　 ))　 　 7 /ﾝ ）　 //　〉 〉　 //　〉 〉 　//　〉 〉　 ． ． ．
∥＼／∥　　　　　　∪∪〜(　uu)　 ﾐ uu ﾐ　 (uu　)〜∪∪　　.../ /ン）　 〈〈　/ /　 〈〈　/ /　 〈〈　/ /
∥　∥ ∥　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ￣￣　　　 ￣￣　　　￣￣　　　￣￣
　＼.＿＿_　　 ＿＿_　　 ＿＿_　　 ＿＿_ .＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__＼＿／
　　 .7 /ﾝ ）　 //　〉 〉　 //　〉 〉 　//　〉 〉　 ． ． ．　　　　 　 　 　 　 　 　 |＼
　　/ /ン）　 〈〈　/ /　 〈〈　/ /　 〈〈　/ /　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |　 ＼
　 ￣￣　　　 ￣￣　　　￣￣　　　￣￣　.∧＿∧∧＿∧∧＿∧∧＿∧∧＿∧ ＼
　∧＿∧∧＿∧∧＿∧∧＿∧∧＿∧∧＿∧∧＿∧∧＿∧∧＿∧∧＿∧
　　＿∧＿∧∧＿∧∧＿∧∧＿∧∧＿∧∧＿∧∧＿∧∧∧＿∧∧＿∧∧＿∧
―――━━――――￣￣￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿―――――＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿￣￣￣￣
＿＿＿＿＿＿―――￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿――━━―￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿
―――――￣￣＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿―――￣￣￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿




　 　 　　　　　　　＿＿
　　　　　　. ‐'"´　 ,. -‐｀ 'ー- ､
　　　　 ／　　　 ∠-‐''''"￣￣｀`ヽ.
　　　 /　 .　　　　　　 /~`´ヽ`､`､　ヽ
.　　　l　 .'　　 :　　.'　/　　　 l　l　l l　l
. 　 　l　 i　　 i　:　i | {'"￣｀　ヽﾄ､} l　|　　　　　 （音楽は楽しいし、演出だって色彩豊かで
　　　l　 i　　rl　l　ﾄl､ﾚi´｢`　　ｨTiﾚﾍﾉ　　　　　　十分楽しめるものになっている･･･
　　　|　　　 l l　l､ l　 └' 　 　 U l
　　　|　: 　 :ヽl　l `　　　　　　､　ll　　　　　　　　 それなのに、この不評は、なぜ？
.　　 |　l :　i　 |　ﾄ､ 　 　　ｰ_‐´.ｲl　　　　　　　　 何か裏でもあるのか？）
　　 |　l i　l　i｜ l　　　　　　／i |l
　　ﾉ ﾉ l　l　l　lヽl―‐┐ l二, l lﾉ
.　 i ,'　l _ﾉ-＜` 　 　 ､L_L ﾑL|＿
／￣　｀ヾ::::::ヽ 　 　　 ｡`i/　 `i::::i`ｰ､
　 　 　　　ヾ:::::ヽ　　　　 `i｡　　}:::l　 　i

　　　　　　　【 ロマン･ロラン 】

720： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:33:01 ID:CelX0gqo

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.．''"　　　　　　,.．彡"　　　　　　 ﾞミ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.．''"　　　　　　　,.．イ"　　　　　　　　 =彡
　私のしたしい友　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 } 　 　 ,.．''"　　 　 　 　 ,.．彡'　　　　　　　　　　　 ジ"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ j.! ,．'"　　　　　　　,．イ"　　　　　　　　　　　 　 ／
　･･････あなたに再会できて、それもまだあんなに若く、　　 ,..ｲj/,:　　　　　　,.．彡"　　　　　　　　　　　　　,．'"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　,．‐'" 　 j!　　 　 ,．イ"　　　　　　　　　　 　 　 ,.．'ﾞ
　あんなに強いあなたに再会できて本当に嬉しく　　.,イ　　　　　{!　 ,．彡'　　　　　　　　　　　　_,.．彡"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ,ｨ"　　　　　　,.．彡"　　　　　　　　　 _,.．-''"´.￣￣￣￣￣
　思いました。あなたのウィーンでの最後の　　 /　　　　　 ,.．才　　　　　　　　　 ,.．彡´
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　.,:′　　　,.ィ,.イ　　　　　　　　 ,.．''" . ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　演奏会で『家庭交響曲』を聞いたとき、 .⌒V　　　,.ィ,.イ 　 　 　 ,ゞ、,.．:'ﾞ'"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　、　 {　,.ィ,.イ　　　　 ,.ｨfチ｀ﾞ".￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　私の心を満たした歓喜は言葉で　 _ミﾞヾ彡ｨ;",.イ　　_ ,.ィ彡ヘ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣..=彡ィ",.イミ≦チ=彡' .￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　表わせないほどです。･･･　　　　 　 .,.ｲ ,.ィ彡 ".:ﾞミ辷彡
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣.._,.ィ".．イ彡ｨ''⌒ﾞミイ...￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　―― 私のしたしい友、　　　　　　　　　　　　　　　　　　交響曲を全く放棄することはしないで下さい！･･･
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　.＿＿.￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 -‐ニ二ニ＝=　　＜
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ -::::::::::::::::::つ＿　　 　 ＼ ヾ　　＼ . ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　-‐::⌒::::::::ラ::::ﾗ::::::::イ　ヽ::　　 ＼　　 　 ヽ
￣￣￣￣￣￣￣　./::::::::ｨ:::￣　　／::::|　!:::}　　}:::} 　 i!　i　　　i! l }..￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　 ./:::::::::i::::::::::/　.{{::::::::∨::::へｨニ_＼∧　|　 　.i! | i
￣￣￣￣￣￣　./::::::::::::!:::::::,'　／;Ｘ::::::::::::::::::ｨiﾟ;_ﾉ/ :: 人 |　 i　　ｌ　|　.￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　 　 　 /::::::::::::::}:::::::Y:::::／彳ﾟiｌ:}::::::::::ゝ‐ ::::::::::::|｀ 　.ｌ__.　|　|
￣￣￣￣￣.y-:::::::::::::::ノ:::::::::::／ .|::ゞ´/::::::::::::::::::::::::::::::::} i　 i::::　 .|　|..￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　 　 　 ／ 　 {:::::::::::::::::::::::::::／　　.|:::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::/ ,'　 {::)::}　|　|
　 　 ／　　　 i::::::::::::/´　　 　 　　 |::::::::::r‐ｭ:::::::::::::::::::::{ .i!　　ﾄ .′ |　.)
　 ／　　　 　　ヽ::／ }}　　　　　 　 ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::}八　.i!　 |　| ./
／　　　　　 　 　 ￣ /　　　　　　　 { ヽ::::::::::::::::::::::::::::::＜:::}　　　|　{ {
　　　　　　　　　　／　　　　　 　 　 ヽﾊヽ::::::::::::::::::＜:::::::::/ ,'　　{　乂
　　　　　　　　 ／　　　　　 　 　 　 　 　 }｀-‐t≦::::::::r‐‐f /{　　 | {
　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　 ,' /￣H::::::::::::{　 .i/　＼　人
　　　　　 ／‐---‐‐　　　 ⌒`　　 7 　 {/ｌ 〃 {::::::::::/　　　.　ハ∧
　　　　／}　　　　　　　　　　　　　/　　/　　{::::::::::／　　　　　 　 　｀＞‐-
　　　　　,′　　　　　　　!　　　　/　　,′ ()ﾊ:::::::/　　　　　 　 　 ／　　　へﾆ＿
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ;　,' 　 /　　/　　　　}／ 　 　 　 　 　 ／　　 ／

※１９２４年６月１０日付けの手紙より抜粋 （ロマン･ロラン全集４０　書簡Ⅷ　片山昇 訳　みすず書房）
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721： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:33:24 ID:CelX0gqo



┌───────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　この年の５月に鑑賞した彼は、評を不審に思い、慰める手紙をシュトラウスに送っている　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
└───────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 , ´ ￣￣￣¨ ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／/ニニニニヽ 　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//,/__」_」__|＿| ヾ ､ 　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ドンマイ、　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 〃 {_{:::::::::::::::::::::::::l/|　! ! .l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　このバレエ、楽しかったよ。　　　　　　　　　ﾚ!小ｌノ:::::::::::::｀ヽ ﾉ:ｌ　!,.、|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 　 j||l::::●:::::::::::●:::::|　.|:ﾉ│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　･･･ウィーンの評者、　　　 　 　 　 　 　 　 　　 !ﾍ⊃::､_;､_,⊂⊃j/　 !　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　どうかしてるんじゃね？　　　　　　　　　　　　 从/:::｀l､::::::::::イァ＿ 　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　　　/:::::// ﾊ　ﾊ.// 　 ヽﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 |:::::::l l 　 ii 　|ヒ二ニj
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |.ヽ＿＿__／|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|＿＿＿＿__|
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣


　　　 _,. -┬ ｆﾆト､
　 r'´　､r　|　| ,.L |
　 |　　 （_ノ　j {.　'､＼
　 |　　　 }‐イ-上　〉. ＼
　 |　 　 ﾉ´　　 　 /)ﾟo　|　　　　　　なんかさあ･･･
　 i　　　 　 ｒ‐‐人__）　.|
　　ヽ　　 .ノ　｀ ⌒´ .　|　　　　　　皆、俺の音楽に、思想だのなんだの
　　　i　　!,　　　　 　　ﾉ　　　　　　 深刻なもの 期待してんだよねえ･･･
　　　.',　　ヽ、　.　 　/
　　 　 ＼　 . 　　　　ヽ、
　　　　　 ＼ 　　　　　|.i
　　　　　 　 |　 　 . 　 | |

722： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:33:50 ID:CelX0gqo



　　 ／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（○） （O）
.　|.　　　.||　（__人__）
　 |　 　 ﾉi　　! 　 | }　　　　　　俺さあ、楽しいものが
.　 |　　 し'　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　作りたいだけなのに･･･
.　 ヽ　　　　　 　 }
　　 ヽ　　　　　ノ
　　　/　　　 く
　　　|　　　　 ＼
　 　 |　　　　|ヽ、二⌒)
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|.ヽ＿＿__／|
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |＿＿＿＿__|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　- ──- ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.　'"´￣￣ ＼　 　 ｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　 ／　　　￣￣｀ヽ､＼　 　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃./｀1　　l　l 　 ｀ヽ ヽ＼　`ヽ　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 〃 l　　Lヽ_l_人　　 | 　 l　　　 l　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | l lj　　　 ＞=＝｀ｰ'ヽ　j　ﾄ､　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | U仁、　 ヽt少 　　/｀Y　l　l　　　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼}tり　 　 　 　 　 l　 |　 lノ　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　1く 　 　 　 　 　 l　 | 　l　　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ･･････　 　 　 l　 , -　　　　　　l　 |　 l.　　|　　ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　ヽ 　 　 　 　 ／ヽノ　 l.　　|　　| ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼_ ＿ ／　 _＿l　 ﾄ､　 ﾄ､　ﾄ､ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　 l　 | ヽ　「　　 l_ノ　ヽ＼＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|￣|__|　 ,.　-─　　＞＞ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | ノ　　　　　　　／／ ￣￣｀`ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　イ/　　　　　　 ／／



┌─────────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│ 　 この六〇歳記念の年 １９２４年、シャルクともめたことから、シュトラウスはウィーン国立歌劇場を去ることになった　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
└─────────────────────────────────────────────────┘

.

723： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:34:09 ID:CelX0gqo



┌────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　この酷評の裏には、ユリウス･コルンゴルドを始め シュトラウスをウィーンから追い払いたい一派が、　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
└────────────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l　　　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　 　 　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　　 　 　 　 　 ｌ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|　 ./::::r―､:::::::::､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　　 　 　 　 　 |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|　〈:::::::l　 　＼::::l:::::::::::::::;::-:::::::::::::::::::::::::::::::::::/
　　　　　　　　 l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;:::::ﾍ. /:::::::＼ 。　 Y::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
　　　　　　　　 |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ー-､:::::::::/::／｡)|:::::::::::::::::ー-'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
　 　 　 　 　 　 ゝ::::::::::::::::::::::::::::::::;r――-=ﾆ､:::::::::/ ,.イ_,|:::::::::::::::::::::::::/::::::::::〈￣。￣｀ヽ::::::::::::::ノｰ 、
　　　　　　　　/:::::::::::::::::::::::::::::::::く＿＿＿_ﾟ ノ:::::::::Ｖ:::::l::::|::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::ー――'::::::::::::::::::::;::::〉
　　　　　　　　l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ー--::::::::::::::::::＼::::|::::l::::::::::::::::::::〈:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／:::/::/
　　　　　　　　＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∨､:::l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／:::／／
　　　　　　　　　 ＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ィ´:::::l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／:::.、
　　　　　 　 　 ..ィ´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::l::::::::∨￣￣￣￣- フ::::::::::::::::::::／::::::::::::＼
　　　　　　 /´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ィ/:::::::::::::l::::::::::::::::ｰ/,ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ
　　　　　 ./:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V＿＿_　ノ/:::::::::::::::::＼::::::::::://
　　　 　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::＼ー-､::::::｀ｰ:://
　　　...イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_::::ノ:::::::::::＼:::::::::::::::://
-‐::´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ー-::://
:::::::::::::::::ー――----=ﾆ::::_:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;::ニ=-‐::::::://
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ､::::::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::::::::::://



┌────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　民意を動かすため、煽動の一環として仕掛けた、という面もあっただろう　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└────────────────────────────────┘

.

724： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:34:31 ID:CelX0gqo



┌─────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│ 　 それはさて置き、この〝金満家〟との批難、 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└─────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ 　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __,ィi.ri､
´￣￣￣´　　　　　　　￣ﾞ¨'''''==ｪ､,,　　　　　 　 　 　ｉ　　r､i ij i,}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾄ, 　} ﾘ ﾄ /〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ﾄ ヽ{　 　 ∧｀ｰ- 、
　　　　　　　　 _,, ::r'' ´,r''¨´　　　　　　　　　 　 ／ : : : ヽr==-〈ハ: .ヾ : i　　　　　┌─────────────────┐
　　　　　__r'' ´＿／´　　 　 　 　 　 　 　 　 .／ : : : : : : :| : : : : |rN. : : >{　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　￣￣　　　 　 　 　 　 　 　 　 　　γ. : .｀.ヽ.､. : :| : : : : lH:､ﾄ､:.ヽ、　　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{､ : : : : : ヽ. : | : : : : |:::'i　｀,.: : ;　　　　│　　この言葉が 「映画で指揮して稼ぐ」　  │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＼: : : : : : ヾ |: : : : :|::::|　 | : ﾉ　　　　.│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼Z_ : : : >i.: : : : |::::!　 }:./　 　 　 .│　　ことへの抵抗となり、　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ﾄ､ : : : : : : : : }:::ﾉ　i/| 　 　 　 .│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 V＼ : : : : : :/:./　 {::|　　　 　 .│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　}／.｀.ｰ- イ:ｲ　　'ト,　　　 　 .└─────────────────┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / : : : : : : : |´ ヽ__ }::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　rー＜ : : : : : : : :.厂〔:i〕ﾆ{､:::{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　> : : : : : : : : : : /::::::::::::::::::iへ}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 〈 : : : : : : : : :／::::::::::::::::::::::|　 j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ : : : : : :/:::::::::::::::::::r::::::::|_r´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 V : : : :/::::::::::::::::::::::i:::::::::|



　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌───────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　「初上映時の指揮を拒否」 に繋がったのではなかろうか･･･　  │
　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　 └───────────────────────────┘

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725： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:34:50 ID:CelX0gqo



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　　　　　　　　　　　　 ﾛ　　　　　　　　　　．
　　　　　　　　　　　　　　　 　 。　　　　　　　　　　 。
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　　　　　　　 ┌───────────────┐
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　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　 └───────────────┘

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726： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:35:09 ID:CelX0gqo



┌─────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　ともあれ、シュトラウスは翌 ’２６年４月１２日のロンドン初日では指揮したのだが･･･　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
└─────────────────────────────────────┘




　　 ._,.､.-――♪ 　　　　　_,.､.-―-.､.,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r r┌,
.､-''´　　　　　　　　　　､-''´　　　　　　 `'-.♪　　　　　　♪ 　 　 　 　 　 　 } l .l .l　r 7
　　　　　　―--:‐''^ ´ 　 　　　 　　　　　　　　`'-.､,_　　　　　 _,.､-''　 .r 、　i_i .L.ﾚ´/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 'ヽ､Y　　r' γ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !､⌒ { 　 ﾄﾏ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿__　　　　　　　ヽ___‐‐ ｿ.: :ヽ
　　　　　　　　/ 　 　 　 　 　　　　　　　　　　　　　　　／　　　 ＼　　　　　　　〈ン´ : : : .＼
　　　　　　　./　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾉ　 　 　 　　l　　　　　　　 ＼ : : : : : : :＼
　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (_ﾉ､__）　　　 i　　　　　　　　　ヽ : : : : : : : ヽ
.　 　 ,__＿/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 } '--´　　　 .'　　　　　　　　　　 〉 : : : : : : : :ヽ.
.　　,f＼孑=ｧ),_　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 '､_、__　　 ,ｨ'　　　,.ｒ‐-､_,､__,,..-´‐' i＼ : : : : : : ｊ
　 .〈ヾ､ム,. 》 : クヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 〕_____｀,.‐ｨ'｀ヽ‐ｲ : :/ :/ : : : : : : : :N:ヽ : : : ／
　　 `ｰ'─(,.彡´. : : ＼　　　　　　　　　　　　_____,,.-‐ｨ'!＜　／. : : :／ : :/ :/ : : : : : : : : : :＞-‐'"
　　　　　　 ヽ : : : : : : :＼　　　　　　　　　／i : : : : :/》i≪"/. : : ／ : : :/／ : : : : : ,. -‐ '´
　　　　　　 　 ＼ : : : : : : ＼　　　　　　 ,ｨ' :/ : : :,.ｲ'/介､〉.: : ／ : :l : : i/ : : : ＞`´
　　　　　 　 　 　＼ : : : :ﾆ= :ヽ､,ﾍ--ｲ´〃/ : : : /　/ ／ :／ : : : : ヽ : : :＞´
　　　　　　　　　　　ヽ : :／/ : : : : : :／ : / : : : /　 ／ : : : : : : : : : : :ヽ:/
　　　　　　　　　　　　ヽ.　 : : : : : : : : : : :,' : : : :ｉ　.,' : : : : : : : : : : : : : : i
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｉ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :{

727： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:35:30 ID:CelX0gqo



┌─────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　映画は不評のうちに終わった･･････　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
└─────────────────┘



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..ヽ　　　　　　　　　　　 ｀'〟　　　　　　　　 ｀''-､　　 ./、　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /
　 .ｌ　　　　　　　　　　　　 l　 _　　 　 　 　 　 　 ヽ.　 ,!.!　　　　　　　　　　　　　　　　,／゛　　　 　 　 　 　 　 　 _＿
　　.ｌ　　　　 　 　 　 　 _..-'"゛　　　　　　　　　　　｀'､ !│　　　　　　　　　　　　　_..-′　　　　　　　　_,,.. -‐''"゛
　　 .ｌ　　　　　　　　 /゛　　　　　　　　 　 　 　 　 　 `{ .|　　　　　　　　　　 ,,-''"　　　　　　　　　 /"゛
　　　＼,　　　　　　 |　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |'､.! 　 　 　 　 　 　 /　　　　 　 　 　 　 　 /
　　　　 ｀'-､　　　　lﾞ　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 | . ｌ|　　　　　　　 ／　　　　　　　　　　　　ｌ
　　　　　　 .｀''､,　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　｀''-..、　　　　!　　　　　　 　 　 　 　 /
　 　 　 　 　 　 ｀-.!　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ∧　　　　 ｀ヽ　　 .!　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　,,
.　　_,,,,,...,,,,,_　　　..,ゝ＿＿＿_　　　　　　　　　　　,/　.ｌ　　　　　　ヽ　│　　　　　　　　　　../　　 　 　 　 　 　 ／
　 .i´　（___） ｀i..-'´　 .＼　　　⌒ﾞ''''ｰ..,,,、　　　　 ,/　　 .ｌ　　　　　　ヽ　l　　　　　　 　 ,..-'" 　 　 　 　 　 ___／
　 .|`‐‐---‐‐i＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿...ヽ.!　　　　　., '',ﾞ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
.._. |.　　　　　 |旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦 　/L　 _,,,.. /'".旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦＼
゛　|.　　　　　 |　 　 　 |　 |　 　 　 　 　 　 |　 |　 　 　 　∧ 　 | 　| . ./ . `'￢ｰ- .|_　;,|　　　　 　 　 　 |　　　　　 　 　 ＼
　 .|.　　　　　 |　 　 　 |　 |　　　　 　 .＞-!ﾍ /　 　　　/ 　''- .、　|　!.ｌ　　　　,　 　 ＼　　　　　　　　　|　　　　　 　 　 　 ＼
　 .|.　　　　　 |　 　 　 |　 |　 　 　 　 　 　 |.,ｽ、　　　 ｌ　　　 .ｌ　　|　l__Ｌ.、 　 　 　| 　|　 　 　 　 　 　 |　　　　　　　　 　 　 ￣￣｀i
　 .|.　　　　　 |＿＿＿|＿|＿＿＿＿＿ . / 　.ヽ　　./.＿＿＿|＿|_入＿＿＿＿_,;|＿|＿＿＿＿＿＿|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_|
　 .` ､＿＿＿|旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦　!　　 .ヽ │旦旦旦旦／旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦_,,|
.,, -'´　　　　　　　　 /　　 /　　　　　　　　│　　 . ｌ/　　　　　!./　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 }'､,
　　　　　　　　　　　/　　 /　　　　　　　　　/　　　 .｀'-,,.　　　.ｌﾞ　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　 ｀-､
　　　　 　 　 　 　 /　 ／ 　　　　　　　　 .,i′　　　　　　｀''-〟,!　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ,!　　　　｀'-､
　　　　 　 　 　 　 !‐´　　 　 　 　 　 　 ./　　　 　 　 　 　 　 |ﾞ'ﾐ　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　　　　　 .ヽ
　　 　 　 　 　 　 /　　　　 　 　 　 　 ,ノヽ　　　 　 　 　 　 　 !.|.ｌ　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 _ﾉ　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　/ 　　　　　　 . _..-'"゛　　ﾞ''ｰ　,,、　　　　　　 .!l　.ｌ　　　　　　　　　　　　-‐'″　　　　　　　　　　ヽ
　 　 　 　 　 ／　　　　　　　,/゛　　　 　 　 　 　 ＼.　　　　　 lﾞ　 ﾞL　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　 .／ 　 　 　 　 　 / 　　　　　　　　　　　　 ＼　　　 / 　　.ヽ、′
　　　 . _./ 　　　　　　　 ./ 　　　　　　　　　　　　　　　＼ ,／　　　　　｀''-,,
　 ／'" 　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 !　　　　　　　　　 ｀!

728： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:35:51 ID:CelX0gqo



┌─────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│　　なお フィルムは、現在 不完全でしか 残っていないようだ･･････　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
└─────────────────────────────┘



　　　 　　　　　　 ┌───────────────┐
　　　 　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　 　　　　　　 │　 　 ┌─────────┐ 　 　│
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　　　 　　　　　　 　 　 　 │　 ┌─────┐　 │
　　　 　　　　　　 　 　 　 └─┼─────┼─┘
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　　　 　　　　　　 　 　 　 　 　　　┌───┐
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　　　 　　　　　　 　 　 　 　 　　　　 ┌─┐
　　　 　　　　　　 　 　 　 　 　　　　 └─┘
　　　 　　　　　　 　 　 　 　 　　　　　　□
　　　 　　　　　　 　 　 　 　 　　　 　 　 ：

.

729： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:36:11 ID:CelX0gqo



　　　 　　　　　　 　 　 　 　 　　　 　 　 ：
　　　 　　　　　　 　 　 　 　 　　　　　　□
　　　 　　　　　　 　 　 　 　 　 　　　┌─┐
　　　 　　　　　　 　 　 　 　 　 　　　└─┘
　　　 　　　　　　 　 　 　 　 　　　┌───┐
　　　 　　　　　　 　 　 　 　 　　　└───┘
　　　 　　　　　　 　 　 　 　 　 ┌─────┐
　　　 　　　　　　 　 　 　 ┌─┼─────┼─┐
　　　 　　　　　　 　 　 　 │　 └─────┘　 │
　　　 　　　　　　 ┌──┼─────────┼──┐
　　　 　　　　　　 │　 　 └─────────┘ 　 　│
　　　 　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　 　　　　　　 └───────────────┘





　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／￣￣ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ノ　ヽ､__ 」L＼　　　　　　　　　　　 しかし、さあ･･････
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 (＝ ) (＝ ) ⌒_,-|、
　　　　　　　　　　　 ,'⌒　＿　（__人___）　　r' l ｜lヽ
　　　　　 　 　 　 　 ヽ＿ノ　　 '､｀ ⌒´　　 }　}　l ﾚ }　　　　　　　　　サイレント映画で伴奏するのって、自分の心情を表現する、
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |　　　 　　 j　|,｜l ﾉ__　_　　　　　　　己の心が命ずるまま指揮するってのじゃなく、
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |　　　　　/　　　 /ｨ : : : : ヽ
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 _／:.`ｭ'ﾆニr´　　　／ : : : : : : : ヽ　　　　スクリーンに映る映像に合うよう、演奏する、
　　　　　 　　　　 　　__ ,.＜ : : : :{/:::ﾊ人　　　rノ∨ : : ／: : : :',
　　　　　　　　　　／: : : : : : : : : ｸ:::〈´∧'--:´" : :.∨.:/＿／ : :l　　　フィルム速度に合わせて ただ棒を振るってことだぜ？
　　　　　　　　　/ : : : : : : : : : : /::::::i /:.∧ : : : : : : :∨ : : : : : : :l　　　・ ・ ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・　・ ・  ・  ・  ・ ・
　　　　　　　／ : : : : : :Y : : : : :|:::::::y : : :∧ : : : : : : :∨ : : : ＼ !
　　　　　／ : : : :＼ : : :i : : : : : |:::::/: : : : :∧ : : : : : : : ＼ : : : : :〉
　　　／ : : : : : : : : :＼ :i : : : : : |:/: : : : : : :.∧ : : : : : : : :ﾊ : : : :|








　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　） 　　創造的芸術家の　　 　（
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　） 　　やることか？ 　 　 　 　（
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 丶〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´


.

730： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:36:36 ID:CelX0gqo



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　）　　創造･･･ 　 　 　 　 　 　 （
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　） 　　　　　　　 　 　 　 　 　 　（
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　 俺は 新たなものを　 　 　.）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　） 　生み出したいんだよ　 　（
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 丶〜'⌒'ﾉ,ﾉ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （（
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ))
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 （
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ﾉ



　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　──　、
　　　　　　　.　　　　　　　　　　 /　 　 　　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　,′　　　　　　　`､
　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　_ 　　　　 ∨──-┐＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　 /y^YﾍﾊLヽ　 f＼ , ＼＜／___＿＿＿／|
　　　　　　　　　　　　　　　　人! .| ﾄ､ヽ＼`ｰ,’ 〉}/ /:::::`-＜__////Y/ |
　　　　　　　　　　　　　　　/::::::^ゝへ_ `　　___ｨ_/ /:::::::::::::／:::::＼/ i//|
　　　　　　　　　　　　　　 .j::::::::_ﾑｭｰ､＼／:::::::::| /:::::::::::::::::::::::::::::::Y:i//|
　　　　　　　　　　　　　　/:＼/.::::::::::::::〉〈::::::::::::::{::::::::::::}/::::::::::::::::::::}:|//|
　　　　　　　　　　　　 　 }:::::/::::::::::::::::ｲ:::}:::::::::::::::{::::::::::/:::::::::::::::::::::,' |//|
　　　　　　　:x、　　　　 /／::::::::::::::::Λ{;;;|:::::::::::::::i:::／::::::::::::::::::::::ｲ./|//|
　　　　　　　.　 ＞x、　 }':::::::::::::::::::/::::N;;;|::::::::::::::::V:::::::::::＼＿__/ |/|//|
　　　　　　　＞ x　　＞ﾍ::::::::::::::::/::::::::::V|::::::::::::::::::V::::::::::::＼::/..:::ｉ/|//|
　　　　　　　ZZZ>＞x　 ゝ..___, ハ::::::::::::::{::::::::::::::::::::'.::::::::::::::７::::::::{/|//|
　　　　　　　ZZ/ /ZZZ＞x　　 　＞x、::Λ:::::::::::::::::::}::::::::::／::::::::::|/|//|
　　　　　　　Z/ /ZZZZZZZ＞x　　　　 ＞';:::::::::::::::::::::::／::::::::::::::::|/|//|
　　　　　　　＜ ＼ZZZZZZZZZ＞x､　　　 ゝ::::::::::::::ィ:::::::::::::::::::::::|/|//|
　　　　　　　　 ｀ﾞ＜` ＜ZZZZZZZZ ＞x､　　　￣＞x、:::::::::::::::: ｛/|//|

731： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:36:57 ID:CelX0gqo




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （　　　　　　　　　　　　　　　　　　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ） 　　 できる夫･･････ 　 　 　（
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （　　　　　　　　　　　　　　　　　　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丶〜'⌒'ﾉ,ﾉ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（（
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　))
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ﾉ





　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＝＝＝＝＝＝＝、-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ ￣￣ ヽ　////////////////|//|
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　　　　　 　 ＼　　　　　 .///////|//|
　　　　　　　　　　　　　　 , -＜i　　　　 　 U. : :i≧=ｰ´￣ ヽ、.////|//|　　　　　　『インテルメッツォ』 で
　　　　　　　　　　　　 ／ : : : : !　　　 　　　　: ;ｲy : : : : : : : : : ////i//|
　　　　　 　 　 　 　.／ : : :ヽ :.∧　　 　 　 . : : ム{ : : : : : : : : : :`,　/i//|　　　　　　俺の目指してること、俺のやりたいこと
　　　　　　　　　　ノ : : : : : : V／ヽ、_ . : : : : へヽゞ／￣ : : : : : :.} /ｉ//|
　　　　　　　　 ／＞── ｧ'´ : : : : : :ヽ￣￣　_ιУ､ : : : : : : : Λ/i//|　　　　　　分かってくれたんじゃなかったのかよ･･･
　　　　　　　/ : : : : : : : : : : : : : : : : :_／｀-ｰ=´ : : :｀ヾ : : : : : : :ｨ :} ///|
　　　 　　　/ : : : : : : : : : : : : : : :／'´ : : : : : : : : : : : : : : : : : :/ : : { ///|
　￣￣ ￣ {　⌒ ,.-'´ : : : : :＞'´ へ: : : : : : : : : : : : : : : : : :}/￣￣￣￣￣
　　　　　　 ヽ : : : : : : :,彡'´　　　　　｀'' -＼ : : : : : : : : _,ノ
　　　　　　　　 ￣￣　　　　　　　　　　　　　｀ ' ── ´



┌──────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　『インテルメッツォ』 とは、『影のない女』 に続いて作曲した、シュトラウス八(九）番目のオペラだ 　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└──────────────────────────────────────────┘

※『ナクソス島のアリアドネ』 改作を入れると９番目。
　 なお シュトラウス本人は、手紙では 処女作の 『グントラム』 を数えず 『火難』 からカウントしているので
　「七」番目と書いている
.

732： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:37:18 ID:CelX0gqo



┌───────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　『インテルメッツォ』 の作曲をシュトラウスが決意したのは 第一次世界大戦の さ中、１９１６年まで遡るが･･･ 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
└───────────────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_＿＿__
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　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′: : : :　　　　　＼
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 : : : : : : : :　　　 　 i
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 i : : : : : : : : : : 　 　|
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　　　　　　 　 　 　 　 　 _,､,r':ハ: .:i ´ .; ; : : : 　　　|i .:.:..:.:.:.:.: ..:.: ┌───────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　 ,r'／ .: .: .:(.人.__＿) 　 　 　 il:!._､／.::.:. 　:│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　 　 　 ﾘ : : : : : : : ﾞｉ´. ｀: : : :､,r': :／:|.:.:　..:.:l／: : │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　 　 ﾉ!ﾞｉ : : : : : : :.ト-‐‐=ﾆ ､＜: : : l: /: :､ V . : :│　　その後の諸々の経緯を経て、演奏旅行先の　　　 　 │
　　　　　　 　 　 　 ,r'リ:ﾍ: : : : : : ::ﾚ＾＜:ヽ::ﾊ: : :＼|i :､: :.:l.:} : : . │　　ブエノスアイレスにて、１９２３年８月２１日 完成、　　 │
　　　　　　　　 　／ゝ:_:_: :.＼ : : : : : : :: :｀ソ|: : : : :.: : . :.:.:.｀l <: : │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　_r'. .: ;: : : : .:.:.:.ｉ : : : : : : :. : !i:.: :､:.:..:.:.:: : ::.::.::.:.>.: . │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　 　 　 　 | |,r'ﾆ=‐--=≦ ＼: : : : : : : !l:､:＞ : : : .: ., .::.厶イ: └───────────────────────┘
　　　　　 　 __| | : .: -‐=ﾆ.: .:_､,rﾍ: : : : : : ヾ.: : : : : : : :. .／ : : 　　＜:.ﾞｉ}
　　　　　 γ､ Y｀ヽ : .:.ﾞｉ_＞-=≦､ﾄ:,:_:_:_:_:_:.!j: : :､-=≦｀'r:ﾄ｀≦. 　　Y |
　　　　 　 iヽ.Li.メ{ ｉ ir'γ'二￣' 　　　:.ﾞｉ.:￣ !i.: : i:￣.:¨.:ﾆ=‐- !: :.ｉ.　ﾄ､!
　　　　 　 ｌｰj:| |::. .ﾉﾍ/´ .‐―.:........:.:.:.:.::!i:..j...!i: :.:j,: : : : : : : : : :.ヽ:.ﾞｉ :,r'
￣￣￣￣｀ーY￣　　ーﾍｰー⌒-―ーﾞ――ー-―――――-ー´｀´￣￣￣



┌──────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　初演は翌 ’２４年の１１月４日、ドレスデンのシャウシュピールハウスにて、行なわれた　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
└──────────────────────────────────────┘

.

733： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:37:37 ID:CelX0gqo



┌──────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│ 　 「交響的間奏曲を伴う二幕の市民喜劇」 との副題が付けられた このオペラ、　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└──────────────────────────────────┘



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.．''"　　　　　　_,.．=彡''　 ｀彡,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.．''"　　　　　　,.．彡"　　　　　　 ﾞミ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.．''"　　　　　　　,.．イ"　　　　　　　　 =彡
　親愛なるドクター･シュトラウス　　　　　　　　　　　　　　　　　　} 　 　 ,.．''"　　 　 　 　 ,.．彡'　　　　　　　　　　　 ジ"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ j.! ,．'"　　　　　　　,．イ"　　　　　　　　　　　 　 ／
　ドレスデンでの素晴らしいご成功を、本当に心から　 　 　 , ｲj/,:　　　　　　,.．彡"　　　　　　　　　　　　　,．'"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　,．‐'" 　 j!　　 　 ,．イ"　　　　　　　　　　 　 　 ,.．'ﾞ
　喜んでいます。･･･今回はこのお仕事に力を 　 　　.イ　　　　　{!　 ,．彡'　　　 .┌───────────────┐
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ,ｨ"　　　　　　,.．彡"　　　　　 .│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　お貸しすることができませんでしたが、　 　 　 /　　　　　 ,.．才　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　.,:′　　　,.ィ,.イ　　　　　　　　 ,.．'' │　　その台本をの執筆者は、　　　　  │
　それでも同じように素直に、同じように　⌒V　　　,.ィ,.イ 　 　 　 ,ゞ、,.．:'ﾞ'" 　 . │　　ホフマンスタールでは ない。　　  │
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　、　 {　,.ィ,.イ　　　　 ,.ｨfチ｀ﾞ".￣￣￣￣│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　心から、私は喜びを感じています。_ミﾞヾ彡ｨ;",.イ　　_ ,.ィ彡ヘ　　　　　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣..=彡ィ",.イミ≦チ=彡'..￣￣￣￣￣￣￣￣.└───────────────┘
　･･････今回のこの作品について、　 ,.ｲ ,.ィ彡 ".:ﾞミ辷彡
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣.._,.ィ".．イ彡ｨ''⌒ﾞミイ...￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　 私が特に大きな　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　関心を寄せていますのは･･････
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ . ／´ ￣￣￣￣ ｀...￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　 ′　　　: : : : : : : : .
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ .|　　 　 : : : : : : : : : :i　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　 __ 　 ＿,イ: 　 　 　 ､_: : : : : ,.. >ﾞ
￣￣￣ . , -‐=ﾆ.≧=＜|:| 　　　　 : :､z≧'` !ゝ ｲ__ . ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　 　 へｰ､ヽ､_:. :.:.: il:.|　 ', 　　 : : : ; ;. ｀ i: . :ハ:ヽ､ _
￣￣　/　　　.＼:. :.:: ヽ､_＼. ヽ　　 : : : ; ; :´ 　,'. :. :. :.＼ヽ . ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　 ﾊ　　彳: : :＼l:.:..　:.:.|:＼: :ヽ､: : : :´ .｀ , ' : : : : : : : :ﾘ
　　　 }ゝ､ _:_: : : . V,､: :ヽ :j: : :＞､ ﾆ=‐‐-イ|: : : : : : : : /ハ
　　　 l　　: : :.＞: : {:.l: :､: i|＞': : :ﾊ...::/.:＞ﾍj: : : : : : : : :/.:リヽ
734： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:37:57 ID:CelX0gqo
　　　 　 ,:ﾆ:.¨: : :> ｀l:.: : : | : : : : : :|ソ´: : : : : : : : : : : : /'´: :_:_:ゝ､
　　 　 Y　　　＞イ:.<:.:: : :!: ヽ:､: :.:i! : : : : : : : : : : : : : /.:. : : : :; :. .ヽ
　　　　 } , ＜: : :＞-ﾍ:. :. : : : ヽ:､:l! : : :: : : : : : : : : :./.:. ≧ ._.-‐=ﾆヽ､
　　 　 {/.:＞　　.: : : :.ﾊ: : : : : : : :.i! : : : : : : : : : : : :/ヽ､_:. : | |.‐- :. : : .､
　　　　 Y　　 .≧´ｲ:r'´≧=-､: : :j!:_:_:_　　 ＿__:_,:ｲ≧=-＜.|_|:. : ;'´/'´￣≧
　　　 　 ゝ ,.ｲ　 /.: :! -‐=ﾆ:.¨:.￣:i : :.i!￣:./.:.:　　　 '￣二ヽ ヽ:/´У /´_.　ﾍ
　　　　 　 ヽ:ﾚ /.: ノ.: : : : : : : : : :,j:.: :i!...j..:i!::::.:.:.:.:....:.ー.､ ｀＼､ﾍﾞY_フ　/　／ｌ
　　 ￣￣￣｀´｀ー-―――――-ー――ﾞー――-⌒ーｰﾞ　ー￣ ー｀ｰﾞ￣￣￣￣


　　　　┌────────────────────────────────────┐
　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　　　│ 　だが初演から四日後の１１月８日、ホフマンスタールは祝辞を送り、その文中で･･･　 │
　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　　　└────────────────────────────────────┘

.

735： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:38:16 ID:CelX0gqo



　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　／　　　　　＼　　　　　　　　　やらない夫さん！
　　　　　 ／　　_⌒　 　⌒＼
　　　　／ 　 　（｡0）　 （｡0） ＼　　　　　　 この作品で、僕が一番関心持ったのは
　　 　 |　　 　　　　__´___　　　 |
　 　 　 ＼ 　 　 　 `ー'´　　,／　　　　　　 貴方が新しい様式を求めようと努力され、
　　　 　 /⌒ヽ 　　　　　　　ｨヽ　　　　　　 それを成し遂げた
　 　 　 / rｰ'ゝ　　　　　　　〆ヽ
　　　　/,ﾉヾ　,>　　　　　　ヾ_ノ,|　　　　　　という点なんですよ！！
　　　　|　ヽ〆 　 　 　 　 　 |´　|


　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｎ
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 l^l.| | /）
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 | U ﾚ'/／)
　　　　　　＿＿＿　　　　　　ﾉ　　　 ／
　　　　／ ⌒　　⌒＼　　ｒニ 　　　　|　　　　 このことは きっと
　　 ／　（⌒）　 （⌒）＼　　ヽ　　　/
　／ 　 /// ___´___　///＼ / ` 　 /　　　　　 僕たちの次作、『エジプトのヘレナ』 についても
　|　　 　 　 `Y⌒y'´　　　 | 　　／
　＼. 　 　 　 ﾞー ′　　,／　 ／　　　　　　　　いいこと もたらすでしょうし、ね！
　　/⌒ヽ　 　ー‐ 　　ｨ　　／
　 / rｰ'ゝ　　　　　　　　／
　/,ﾉヾ　,>　　 　 　 　 ｲ
　|　ヽ〆　　　 　 　 　 |
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|.ヽ＿＿__／|
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |＿＿＿＿__|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 　 　 　 .／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 　 　 　⌒　 ⌒　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　 （⌒）（⌒ ） 　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 　 　 　 （__人__） 　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　 .(,｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　{ 　 　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 　 　 { 　 　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　ヽ　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　,, -‐)__, ／⌒i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 ／;─ー´ミ .／ l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　.（＿ﾝー‐-.ノ´　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　 l　　　　　　|

736： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:38:38 ID:CelX0gqo


　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　 ／　　　　 ＼　　　　　　　　　「新しいスタイルの獲得」･･･
　　　　　／　　⌒ 　　⌒＼
　　 　／　　 （ ●） 　（●）＼　　　　　　 これこそ芸術的発展の根幹であり、
　　 　|　　　　　、___´__　　　 |　　　　　　 真の巨匠にして成し得ることでしょうが･･･
　　　　ヽ、　　　　　　　　　／
　　　　／　　　　　　　　　 ＼



　　　　　　　　　　　　(ヽ三/)　））　　　　　今回ので獲得した
　　　　　　　　 ,＿＿＿ ( i)))
　　　　　　　／　　　　　＼　＼　　　　　　“テキストの一語一語がハッキリ分かる” という事。
　　　　　 ／　　 ⌒　　⌒ ＼　）
　　　　／ 　 　 （＞） 　（●）ヽ
　　　　|　　 　//　　､__',_,　// |　=3　　　 〝詩〟と〝音楽〟という二つの芸術が真に調和して
　　　　＼ 　 　 　 　　　　　,／　　　　　　 生み出し得る総合的効果を支えてくれるでしょうね！！
　　⊂ヽ γ　　　　　　　　　ヽ
　　i !ｌ ノ　ﾉ　　　　　 　 　 　 !
　　⊂ｃノ´
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|.ヽ＿＿__／|
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |＿＿＿＿__|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ 　 ⌒　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ へ）（ へ）　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.（__人__）　 　 　 .|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ｀ ⌒´　　　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　　　　　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　　　　　 　＿ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ヽ、ヽ　　　/ 　）|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　｀`ー―‐'|　..ヽ|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ゝ　ノ　　 　ヽ　 ノ


　　　　　　　　　　 ┌─────────────────────────────────────┐
　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　 │　　シュトラウスがこのオペラで見せた技巧と、芸術的発展への賛辞を寄せていたのだ　　│
　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　 └─────────────────────────────────────┘

.

737： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:39:00 ID:CelX0gqo



┌────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│ 　 ところで、彼らが話題にしていた 『インテルメッツォ』、　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
└────────────────────────┘



圭圭7　　　　　 　 ,佳圭圭圭圭圭＞ '"　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,.｡x≦圭圭圭圭＞''"´　　　　　　 　 　 　 　 ｉ
圭圭|　　　　　　　佳圭圭圭＞''"　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,.ィ升|圭|圭|＞''"´　　　 　 　 ,.｡ｭ:‐:‐:‐:ｭ｡.,_　 　 |ｉ
圭圭|　　　　　 　 炸圭紗'"　　　　　　　　＿,,..　　　　 　 　 　 升l圭＞''"　　　 　 　 　 ,.ｨ≦圭圭圭圭圭ム　　..||ｉ
圭圭|　　　　　 　 |圭ア　　　　　 ,..｡x≦圭紗"　　　　　 　 　 ｲ圭少´　　　　　　　 ,.ｨ≦|才冬|圭l圭l圭l圭掛,　　Ⅷ
圭圭|　　 　 　 　 |ア´　　,.｡x≦圭圭圭:少"　　 　 　 　 　 .ｲ圭7　　　　　　　　 ,.x'圭ｱ　　　　｀ﾞミ圭圭圭圭ム　 Ⅶ，
圭圭|　 　 　 　 　 　 ,.ィ升圭圭圭圭圭7.　　　　　　 　 ,.x'圭ｱ　 　 　 　 　 　 イ紗'" 　 　 　 　 　 寸圭圭圭掛x、守㍉
圭圭l!　　　　　　　ィ佳圭圭圭圭圭圭7　　　　　　　 イ紗'"　　　　　　　　,.x'紗'"　　　　　　 　 　 　 寸圭圭圭掛x 寸沁
圭圭ll　　　　　 　 |圭圭圭圭圭圭圭7　　　　　　,.x'紗'"　　　　　　 　 　 '".　　　　,.｡ｭ:‐:ｭ｡..,_　　 　 　 寸圭圭|圭|心.Ⅶ沁
圭ﾆ从　　　　　　 |圭圭圭圭圭圭刃’　 　 　 ,.x'紗'" 　 　 　 ┌────────────────────────┐
圭圭ハ　 　 　 　 |圭圭圭圭圭ま刃　　 　 　'"　　　　　　 　 .│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
圭圭圭}　　　　　 |圭圭圭圭l圭lヲ′　　　　　 　 　 ,..｡x ／　.│　　そして 『エジプトのヘレナ』 とは、どのようなオペラで　  │
圭圭圭|　　 　 　 .Ⅷ圭圭圭圭ﾀ　　　　　　　　　 .イll . /　..., .│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
守圭ｻム.　　　　　Ⅷ圭圭l圭ﾀ　　　　　　　_,,..ィ　, -＜i　 ｲｱ.└────────────────────────┘
　 マ圭掛､ 　 　 　 Ⅶ圭圭タ　　　　　,,.ｨ≦l　.／ : : : : ! 〈掛　　 　 .'｀¨“''㍉、.｀“'气≧｡. //i//|　　 　 　 ｀ﾞニ三圭圭ア 　炸致
心、 マ∨ﾑ　　　　　Ⅵ圭ぐ　　　　　 佳圭..／ : : :ヽ :.∧ .寸L　 　 .: : ム{ :寸x..: : : 寸会 ./i//|　　　　　　　　　　　　　　,.佳致ﾞ⊿
圭㍉　 寸掛､　 　 　 Ⅵll掛,　　　　.,佳圭.ノ : : : : : : V／ヽ..Ⅷ抄" .: へヽゞ .Ⅷﾄ､ .: :.寸掛｡ｉ//|　　　　　　　　 　 　 　 ,.佳紗ﾞ,.ｲｧ
圭圭l!　　寸掛､　　 　 寸l圭l 　 　 ,佳 ／＞── ｧ'´ : : : : : :.ﾏ. . ￣　_ιУ､.Ⅵl}.: : : .寸掛x./|　　　　　　　　　　　 ,.:佳ア´.ｲｱ
Ⅶ圭|!ﾄ､ 　 寸掛,　　 　 ﾏ圭ﾑ　　　./ : : : : : : : : : : : : : : : : :_／｀-ｰ=´ : : :｀ヾ 炸: : : : :..Ⅷ圭心　　　 　 　 　 　 ,.イ紗'" ,.ｲllｱ
.∨圭ll,ﾏﾑ.　　寸ム　　　 寸圭ﾑ　../ : : : : : : : : : : : : : : :／'´ : : : : : : : : : .,.ｨ≦７ : : :/ : :炸圭掛,　　　　　　 ,.x'紗'"　 ,.:佳ｱ
　 寸从Ⅷﾍ　 　`守ﾄ､　　￣￣ ￣ {　⌒ ,.-'´ : : : : :＞'´ へ: : : : : : : :.,.ｨ≦圭ｌ7.: : :}/　 ,.佳圭圭|ム.　　　　.'"　　_,,..ィ升ア
　　 マムⅥ爪　　 `守ﾐ､　　 寸圭 .ヽ : : : : : : :,彡'´　　　　　｀''　.ｨ≦圭ｌ圭抄.: _,ノ . ,.ｲ圭圭圭|圭|心､.　　,.ｨ≦少寸紗"
　　　　寸Ⅶ代x.　　　寸ﾐ、　　寸圭沁.￣￣ 　 　 　 　 　 ,.｡ｭ≦圭圭圭圭′ 　 ..〃圭l圭l圭圭圭圭紗升紗''",.ィ才
　 　 　 　 Ⅷ圭心、　 　寸x、　　守圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭７　 　 ,.佳圭圭圭圭圭圭圭圭圭紗´　　　._,,.ィ"


　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　どういった経緯で生み出されたのだろうか 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └────────────────────┘

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738： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:39:19 ID:CelX0gqo



　　　　　　　　　　　　　　 ┌───────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　 └───────────────┘

　　　　　　　　　┌──────┐
　　　　　　　　　│　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　｜　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　┌──┐
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　　　　　　　　└──┘

　　　　　　　　 ┌┐
　　　　　　　　 └┘

　　　　　 　 　 　 .□

　　　　　　　　　　　　 ﾛ　　　　　　　　　　．
　　　　　　　　　　　　　　　 　 。　　　　　　　　　　 。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　．
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾛ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 □

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌──┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└──┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌──────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｜　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └──────┘

　　　　　　　 ┌───────────────┐
　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　 └───────────────┘

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739： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:39:46 ID:CelX0gqo



┌────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　先にも述べたように、『インテルメッツォ』 の構想は大戦中･･･　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
└────────────────────────────┘



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 j.! ,．'"　　　　　　　,．イ"
　･･･そして私自身の願望も、本当に興味のある　　 　 　 　 ,..ｲj/,:　　　　　　,.．彡"　　　　　　　　　　　　　,．'"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　,．‐'" 　 j!　　 　 ,．イ"　　　　　　　　　　 　 　 ,.．'ﾞ
　人物の登場するリアリスティックな喜劇を　 　 　 　.,イ　　　　　{!　 ,．彡'　　　　　　　　　　　　_,.．彡"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ,ｨ"　　　　　　,.．彡"　　　　　　　　　 _,.．-''"´.￣￣￣￣￣
　目指しているのです。･･･　　　　　　　　　　　　 /　　　　　 ,.．才　　　　　　　　　 ,.．彡´
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　.,:′　　　,.ィ,.イ　　　　　　　　 ,.．''" . ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　･･･《ばらの騎士》のようなものであろうと、 V　　　,.ィ,.イ 　 　 　 ,ゞ、,.．:'ﾞ'"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　、　 {　,.ィ イ　 ..┌─────────────────────────┐
　またオッフェンバック的パロディの ._ミﾞヾ彡ｨ;",.イ　　_ ,.│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣..=彡ィ",.イミ≦チ= .│　　『影のない女』 の完成が間近に迫っていた頃まで遡る。　│
　面に向かう、こっけいな　　　　 　 　 ,.ｲ ,.ィ彡 ".:ﾞミ辷　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣.._,.ィ".．イ彡ｨ''⌒ﾞミイ... . └─────────────────────────┘
　パロディ的内容のもので 　　 　 _＿＿__
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ .´　　　　　　｀..￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　あろうとです。　 　 　 　　　 .′: : : :　　　　　＼　　　 しかし《影のない女》で、あなたがお好みの、そして
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　.: : : : : : : :　　　 　 i　.￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 i : : : : : : : : : : 　 　|　　　 　　　 我々二人が向かわなければならないあの
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ . ﾞ<.、: : : : :_;　　　　:､　 　 　＿ . ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 __ﾄゝ.!^≦z.､: :　　　 |:|＞=≦.:､.:ﾆ=‐- ,　　　　スタイルを用いることは、本当に
￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ._,､,r':ハ: .:i ´ .; ; : : : 　　　|i .:.:..:.:.:.:.: ..:.: ,r'⌒ヽ､　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　 ,r'／ .: .: .:(.人.__＿) 　 　 　 !l:!._､／.::.:.:／.:　　　ﾞｉ　　　　不可能なのです。･･･
￣￣￣￣￣￣￣￣ .ﾘ : : : : : : : ﾞｉ´. ｀: : : :､,r': :／:|.:.:　..:.:l／: : :彳　　ﾊ .￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　 　 ﾉ!ﾞｉ : : : : : : :.ト-‐‐=ﾆ ､＜: : : |: /: :､:.V . : : :_:_ ､ゝ{
￣￣￣￣￣￣￣ .,r'リ:ﾍ: : : : : : ::ﾚ＾＜:ヽ::ﾊ: : :＼|i :､: :.:l.:} : :＜.: : :　　l .￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　 ／ゝ:_:_: :.＼ : : : : : : :: :｀ソ|: : : : :.: : . :.:.:.｀l <: : :¨.:ﾆ:,　 i
￣￣￣￣￣ ._r'. .: ;: : : : .:.:.:.ｉ : : : : : : :. : !i:.: :､:.:..:.:.:: : ::.::.::.:.>.:イ＜ 　 Y . ￣￣￣
　　　 　 　 　 | |,r'ﾆ=‐--=≦ ＼: : : : : : : !l:､:＞ : : : .: ., .::.厶イ: : ＞ , {
　　　　　 　 __| | : .: -‐=ﾆ.: .:_､,rﾍ: : : : : : ヾ.: : : : : : : :. .／ : : 　　＜:.ﾞｉ}
　　　　　 γ､ Y｀ヽ : .:.ﾞｉ_＞-=≦､ﾄ:,:_:_:_:_:_:.!j: : :､-=≦｀'r:ﾄ｀≦. 　　Y |
　　　　 　 iヽ.Li.メ{ ｉ ir'γ'二￣' 　　　:.ﾞｉ.:￣ !i.: : i:￣.:¨.:ﾆ=‐- !: :.ｉ.　ﾄ､!
　　　　 　 ｌｰj:| |::. .ﾉﾍ/´ .‐―.:........:.:.:.:.::!i:..j...!i: :.:j,: : : : : : : : : :.ヽ:.ﾞｉ :,r'
￣￣￣￣｀ーY￣　　ーﾍｰー⌒-―ーﾞ――ー-―――――-ー´｀´￣￣￣

740： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:40:08 ID:CelX0gqo



　　 　 ._ _ _
　　 (ヽl_l_ll_l,l
　　　 ヽ　　ｒ
　　　　│　|
　　　　 |／￣￣＼
　　　／　　　　＼　ノ
　　　|　　　 （ ●）（●）　　　　　とにかく、皇帝とか皇后とか乳母とか ああいった人物に、
.　　　|　ノ（　　（__人__）　　　　　赤い血潮が通った音楽を与えることができないの！
　　　 |　⌒　 　 ｀ ⌒´ﾉ
.　　　 |　　　　　　 　 }　　　　　　ロマンティシズム！　象徴！
.　　　 ヽ　　　　　 　 }
　　　　 ヽ　　　　　ノ　　　　　　 あれダメだろ、常識的に考えて！！
　　　　　l/　　　く
　　　　　|　　　　 ＼
　　　 　 |　　　　|ヽ、二⌒)
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|.ヽ＿＿__／|
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |＿＿＿＿__|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ノ　　　＼　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／（●）　（●）　　u　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ･･････ 　 　 　 |　u　 __´__　　　U　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿ `ー'´　　　　＿／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　⊂ ヽ∩　/　　　　 　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'､＿　＼|　　　　　 　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　＼　　／　　／



　　　　　　　　　　　　　　 ┌────────────────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　 │ 　 １９１６年７月２８日、ホフマンスタールに宛ててシュトラウスは こう述べているが･･･　│
　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　 └────────────────────────────────────┘

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741： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:40:29 ID:CelX0gqo



┌─────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│ 　 その後 シュトラウスの方からアイデアが出されたようだ　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
└─────────────────────────┘



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 j.! ,．'"　　　　　　　,．イ"　　　　　　　　　　　 　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,..ｲj/,:　　　　　　,.．彡"　　　　　　　　　　　　　,．'"
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　　,．‐'" 　 j!　　 　 ,．イ"　　　　　　　　　　 　 　 ,.．'ﾞ
　親愛なるホフマンスタール殿　　　　　　　　　　　　　,イ　　　　　{!　 ,．彡'　　　　　　　　　　　　_,.．彡"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ,ｨ"　　　　　　,.．彡"　　　　　　　　　 _,.．-''"´.￣￣￣￣￣
　ご親切なお便り、心からお礼申し上げます。　/　　　　　 ,.．才　　　　　　　　　 ,.．彡´
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　.,:′　　　,.ィ,.イ　　　　　　　　 ,.．''" . ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　私は（九月）二十四日に　　　　　　　　　 ⌒V　　　,.ィ,.イ 　 　 　 ,ゞ、,.．:'ﾞ'"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　、　 {　,.ィ,.イ　　　　 ,.ｨfチ｀ﾞ".￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　ザルツブルクのバールのところに ._ミﾞヾ彡ｨ;",.イ　　_ ,.ィ彡ヘ..┌───────────────────┐
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣..=彡ィ",.イミ≦チ=彡' .￣　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　行き、ウィーンには二十五日の　　 .,.ｲ ,.ィ彡 ".:ﾞミ辷彡　　 　 .│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣.._,.ィ".．イ彡ｨ''⌒ﾞミイ...￣￣￣　│ 　 ただシュトラウスが提案した “現代的” 、　 │
　晩に到着します。･･･　　　　　　 _＿＿__　　　　　　　 　 　 　 　 │　　“リアリスティック” なテーマは、　　　　　 　 │
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ .´　　　　　　｀..￣￣￣￣￣￣￣　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′: : : :　　　　　＼　　　 　 　 　 　 .│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　.: : : : : : : :　　　 　 i　.￣￣￣￣￣　└───────────────────┘
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 i : : : : : : : : : : 　 　|
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ . ﾞ<.、: : : : :_;　　　　:､　 　 　＿ . ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 __ﾄゝ.!^≦z.､: :　　　 |:|＞=≦.:､.:ﾆ=‐- ,
￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ._,､,r':ハ: .:i ´ .; ; : : : 　　　|i .:.:..:.:.:.:.: ..:.: ,r'⌒ヽ､　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　 ,r'／ .: .: .:(.人.__＿) 　 　 　 !l:!._､／.::.:.:／.:　　　ﾞｉ
￣￣￣￣￣￣￣￣ .ﾘ : : : : : : : ﾞｉ´. ｀: : : :､,r': :／:|.:.:　..:.:l／: : :彳　　ﾊ .￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　 　 ﾉ!ﾞｉ : : : : : : :.ト-‐‐=ﾆ ､＜: : : |: /: :､:.V . : : :_:_ ､ゝ{
￣￣￣￣￣￣￣ .,r'リ:ﾍ: : : : : : ::ﾚ＾＜:ヽ::ﾊ: : :＼|i :､: :.:l.:} : :＜.: : :　　l .￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

742： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:40:49 ID:CelX0gqo
　　　　　　　　　 ／ゝ:_:_: :.＼ : : : : : : :: :｀ソ|: : : : :.: : . :.:.:.｀l <: : :¨.:ﾆ:,　 i
￣￣￣￣￣ ._r'. .: ;: : : : .:.:.:.ｉ : : : : : : :. : !i:.: :､:.:..:.:.:: : ::.::.::.:.>.:イ＜ 　 Y . ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　 　 　 　 | |,r'ﾆ=‐--=≦ ＼: : : : : : : !l:､:＞ : : : .: ., .::.厶イ: : ＞ , {
　　　　　 　 __| | : .: -‐=ﾆ.: .:_､,rﾍ: : : : : : ヾ.: : : : : : : :. .／ : : 　　＜:.ﾞｉ}
　　　　　 γ､ Y｀ヽ : .:.ﾞｉ_＞-=≦､ﾄ:,:_:_:_:_:_:.!j: : :､-=≦｀'r:ﾄ｀≦. 　　Y |
　　　　 　 iヽ.Li.メ{ ｉ ir'γ'二￣' 　　　:.ﾞｉ.:￣ !i.: : i:￣.:¨.:ﾆ=‐- !: :.ｉ.　ﾄ､!
　　　　 　 ｌｰj:| |::. .ﾉﾍ/´ .‐―.:........:.:.:.:.::!i:..j...!i: :.:j,: : : : : : : : : :.ヽ:.ﾞｉ :,r'
￣￣￣￣｀ーY￣　　ーﾍｰー⌒-―ーﾞ――ー-―――――-ー´｀´￣￣￣


┌──────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　ホフマンスタールの好みではなかったため、彼が紹介する形でヘルマン･バールに引き渡され･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└──────────────────────────────────────────┘

.

743： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:41:07 ID:CelX0gqo



┌──────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│ 　 また、ヘルマン･バールも･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
└──────────────┘




. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　面白そうだね　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　乂＿＿＿＿＿＿＿_.ノ



　　　　　　　　　　　 　r:,......::.:.:.:.:―-...､
　　　 　 　 　 　 　 ／:.:.:.:.::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
　　　 　 　 　 　 ,:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＿,..ィ:::､
　　　　 　 　 　 ;:.:.:.:.:.:.:.＿＿,..ィ__,..＿__ ヽ::::.　　　　　　　 十月中には草稿を上げよう
　 　 　 　 　 　 {:.:.:.:.:,ィ{!￣￣}i｢_}!￣￣｀!ﾐ､::l
　　　　 　 　 　 ∨Ⅳ　ゞ__,/´. : . :ヽ＿_,ﾉ l:7ぃ
　　　　　　　　　{（ {　 　　 ゞ _:_._:_ノ　　　 l/） }　　　　 ,ｨ!
　　　　　　　　 　ゞ-､　　ー―---― '　　/_,ノ　 　 　 /ｨ
　　　　　　 　 　 　 　 ､　　　　￣ 　　　,.:' 　 　 　 　 //
　　　　　　　　　　　　　＞ 　 ＿＿,.. ィ　　　　　　　//
　　　　　　　　 ＿＿ <￣￣￣￣￣｀ヽ､　　　／ヽ//
　　　　　　　 /　｀ヽ､　　 ￣　ー-､__,, ノ--ィ/　 / ｀7
　 　 　 　 　 ,　　　　＼　　　　　　　　　　 {　　 　　　）
　　　　　　　{　 　 　 　 ヽ　　　　　　　　／￣｀ヽ 　 ﾉ
　　　　　　　|　　　　　　　､　　　　　　／￣｀ヽ　 }-'
　 　 　 　 　 ＼　　　　　　 ヽ_,.. 　 ´　　　　　 ヽｲ ｀ヽ
　 　 　 　 　 　 ヽ　　　　　/　　　　　　　　　　ノ__　＿}

　　　　　　　　　　　【 ヘルマン･バール 】




　　　　　　　　 　 　 　 ￣　　 ､
　 　 　 　 　 　 ´　　　　　　　　＼
　　　　　／　　　　　　　　　 　 　 ヽ
　 　 　 /　　　　　　　　　 　 　 　 ノヾ
　　　　'　　　　　　　　　　　　ー ´　　ヽ
　　　 l　　　　　　　　　　　　　　/　_　　ヽ
.　　　l　　　　　　　　　　　　　　l　/ ＼　l
.　 　 l　　　　　　　　　　　　　　冫.　 　く
　　　l　　　　　　　　　　　　　　 l　　　　ﾉ!
　　　l　　　　　　　　　　　　　　 ｀ー‐ f ｒ'
　　　l　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾉ'　　　　　　　お願いしますだろ
　　　!　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /
　　 ,'　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /
￣　｀ー -　　　　　　　　　　 　 　 /
　　　　　　　 ｀　 ､　　　　　　　　/
:.:.:.:.:.:...　　　　　　　　､　 　 　 ／
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..　　　　　　.:.:ヽ _　´
ー-　:.:.:.:.:.:.:.:..　　　..:.:.:.:.:.:ヽ
　　　 ｀　､:.:.:.:.:.:.:...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　　　　　　　､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
　　　　　　　..:.｀:.:､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　　　　　　..:.:.:.:.:.:.:.｀:.:､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./

744： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:41:27 ID:CelX0gqo




　　　　　　　　　　　　　　●

　　　　　　　　　　　　　　●

　　　　　　　　　　　　　　●

　　　　　　　　　　　　　　●

　　　　　　　　　　　　　　●
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 　　　　　　　　　　　　　　∩∩
　　　　　　　　　　　　 　　 ●　 　　　 　 　　　　　　　　 　 　 　　　　　 　　 　| |.| | ＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　●　　　●　　　●　　　●　　　●　 ⊂ニニ三三|―|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |.| | ￣
　　　　　　　　　　　　　 　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∪∪




　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　／　　 _,ノ　ヽ､_
　　　　 　　 　 ｜　 　.（ ●）（●）
.　 　　 　 　 　 ｜ 　　　（___人__）　　　　　　（う〜〜〜ん･･････
　　　　　 　　 　 |　　　　　　　　ﾉ
　　　 　 　 　 　 .|　　　　　 　　|　　　　　　　ちょっと下品だな･･･
　 　 　 　　 　　 人､ 　　　　　 |　　　　　　　 ヒロインの扱いも気に入らないし･･･）
　　　　　　　　,ｲ:. ﾄ､ヽ、 __ ,_ ノ
　 ,. -ｰｰ -‐ ´:::::::::::::::::::::::::::::7
／..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ト、
.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.. ＼､_
::::::::::.＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..... ヽ
:::::::::::::...ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...ﾍ、
:::::::::::::::::...ヽ::::::､-─────- ､_,. -－──ｰ、
:::::::::::::::::::::::::::://￣￣￣￣￣￣｀ｰ´￣￣￣￣/
::::::::::::::::::::::::://　　　　　　　　　/ /　　　　　　/
:::::::::::::::::＿//＿_ 　　　　　　 ./ /　　　　　　/l　　　　　　　 ＿
:::::::::::::::{　_____　　｀ヽ　　　　 / /　　　　　　/:::.l　　　　　 ／　/
::ー::::::{　____＿}｀'ｰ'´　　　 ./ /　　//　~""'''　‐- ．..,,__/　　/
:::::::::/　　____＿}　　　　　 ./ / 　 //　　　　　　　　　//　　/
､::::/　　　___＿}　　　　　/ /　　//　　　　　　　　　// 　,／´)
:::::／￣￣￣ヽ　　　　 ./ /　　//　　　　　　　　　//　 L,.-'´}
/　　　　　　　ヽ─-、./ /,.ー//　　　　　　　　　//　　,.-'´ ./
l　　　　　　　　　ヽ::::::::::::::::::://　　　　　　　　　//　／￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　ヽ:::::::::::::://　　　　　　　　　//,./　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　ヽ:::::::://　　　　　　　　　,.＜/　　　　　　　　　l
　　　　　　　　　　　　ヽ￣~""'''　‐- ．..,,__＜　/／　　　　　　　　/

745： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:41:46 ID:CelX0gqo



　　　　　 .,´￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＿＿＿
　　　 　 │　･･･って訳で　　　　　│　　　　　 　 　 　 .＿＿｛!＿＿＿　　　　　　 　 　 ／
　　　　 ＜　不満があるだろ　 　 │ 　 　 　 　 ,.　''"´ 　　　　　　　　 ｀ヽ､　　　　 　 / 　 　 　 　 全
　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿__ノ 　 　 　 　 /　　 _／　　 　 　 　 ＼._　 ∨　　 　 /　　　　　 　 部
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　　¨´　　　＿＿__　　　　　　}....　　　|　　　　リ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧ 　 _,.ヾｔ､:::::}:三::{::::__ ＜_　 .从.　 　 |　　　　テ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ヾ｛┏-_℡;ｼ}::{ﾄ ,ｨﾁ≧┓}ﾚ′..　　　|　　　　イ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 i ^!|┫.-rｯｩ:|天:|::-tｯゥ┣'´.}..　　　　|　　　　ク
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 { :} ┗::｀¨一:::::::ｰﾐ¨´:: ┛{:/ 　 　 　 |　　　　で
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ{ ::　/:{:..　　　 ..::}:.　　 }ｲ　　 　 　 |　　　　す
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 } :.. {:. ゝz---＜ｨ:}　.:: }、　　　　＜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｡s≦ 从 ::.　　¨て::::::) {:　..:: / }｀≧s｡. 　 | 　　　　!!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.ｨ'´} 　 　 } .心、　　｀::-:::´　 :: ノ::. }..　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　 }　　　.}:　　 ≧s｡.ｰ-‐.｡s≦　　 |..　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　 /　　　.|　　　|　,..:-、 ＼:｀¨´::／-.（ ＼!　 ___....　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　{:: ::|　　　ﾚ′:::::≧s｡. V´イ::: /::Y　ヽ.(　 )__　{　:..＼＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　{:::}　　　　　　　　　　/o　　/　　.ﾏ{　:::`ノ. ﾊ_:::/　/:.ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　::}　　　　　　　　　 ::{　::. 　 　 　 ゝ::／　／　 !、　　 }
　　　　　　　　　　　　　　　　.　/　　　　::::}　　　　　　　　 ...:::|　 :::.　　　　　ゝ_／　,.　´ ﾉ::::::.　}
　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　:...::}　　　　　　　　　 ::|　　 　 　 　 　 　 ゞｲ__,／:ﾍ　 　 }
　　　　　　　　　　　　　　　　て≧ｪ｡。　 ::|:::.　　　　　　　　 ::| o　　　　　　　　　　|::::. 　　＼:.　}
　　　　　　　　　　　　　　　　../　　　::::＼:|:::::::...　　　　　　...::|　　　　　　　 ::..　　::|:::::::.　　　.ヾｲ



┌────────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　「それはあなたの物語であり、あなたは心中ですでに見聞きしてる」 と言い、最終的には手を引いてしまった。　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
└────────────────────────────────────────────────┘

.

746： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:42:08 ID:CelX0gqo



┌───────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　そのためシュトラウスは自身の手で原稿を書き･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└───────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 〜 １９１７年８月１１日 〜




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　件の原稿、受け取りましたよ。　　　　　　　　　 　 　 　 ／　　 　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ノ　　　＼　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　これから検討しますが、僕、　　　 　 　 　 　 　 　 ／（●）　（●）　　u　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　“リアリスティック” なジャンル　　　　　　　　　　 　|　u　 __´__　　　U　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　苦手なんです。　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　＼＿ `ー'´　　　　＿／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　⊂ ヽ∩　/　　　　 　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　水曜日の午前中に伺いますから･･･　　 　　　'､＿　＼|　　　　　 　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　＼　　／　　／
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |.ヽ＿＿__／|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|＿＿＿＿__|
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣


　 　 　 ／￣￣＼
　　　／　　 _ノ 　 ＼
　　　|　　　（ ●）（●）
.　　　| 　　　　（__人__）
　　　 | 　 　　　｀ ⌒´）
.　　 　|　　　　　　 　 }
　　　 ヽ　 　 　 　　　}
　 　 　 > 　　　　　 ノ
　　　/　　　　 　　　 ＼　　／て⊃
　　　| 　ｨ　　　　　|＼　 `´　ゞ ＿三}
.　　　| 　|　 　 　　| 　 ＼__／.


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌─────────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　’１７年の８月、最初の草稿を、ホフマンスタールに送った･･････　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└─────────────────────────────┘



　　　　　　　　　　　 ┌───────────────┐
　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　 └───────────────┘

　　　　　　　┌──────┐
　　　　　　　│　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　｜　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　└──────┘

　　　　　　┌──┐
　　　　　　│　 　 │
　　　　　　└──┘

　　　　　　 ┌┐
　　　　　　 └┘

　　　 　 　 　 .□

　　　　　　　　　　 ﾛ

　　　　　　　　　　　　　 　 。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　．

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747： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:42:32 ID:CelX0gqo



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　．
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾛ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　□

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └┘

　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ┌──┐
　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │　 　 │
　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 └──┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌──────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└──────┘

　　　　　　　　　　 ┌───────────────┐
　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　 └───────────────┘


┌────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　それでは、バールが 「あなたの物語」 と言う、『インテルメッツォ』 とは？　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└────────────────────────────────┘



　　　　　 …　　─　──　─── ──────────────── ───　──　─　　…




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _....-―一' ;:;:;:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,....--'´　　　　_;:;:;:′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _、　　　　　　　　　　　　 ..-‐'´　　　　 ｨ　 ,,';:;:;:广
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..-..,,_　　 _,〃 ,　 ''''-...._,,_　　　　　_／’　 　 ,,/　　　　 _i;:;:;:「
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__..r'′　''￣"''";:;:;:;:;:　　　　　｀￣￣''''''ﾞ廴 、 ''ゝ 丿　　　　 _u;:;:;:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／´ _ ,,、　　　　　 ;:;:;:;:;:　　　　　　　　　　t_,];:;:;:;:;:;:;:　　　　.. ｬ;j;:;:;:′　　 ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 _／　　 ﾞ 〕　　　　　　l;:;:;:;:;:　　　　　　　ﾞ'、　 ;:;:;:;:;:;:~~　　_、　 ,j;:;:;:;:l′
〃　　　　　　　　　　　　　　_／'''''´　 ..;:;:;:;:;:;:　　　　 .._ ;:;:;:;:;:　　　　　　　　 丶 ﾞ;:;:;:;:’　　　 ﾆ､_u;:;:;:;:;:－
　ヽ　　　　　　　　　　　..-''´　　　　　;:;:;:;:;:　　　　　 ;;:;:;:′　　　 、　　　'' 　 ;:;:;:;:;:;:　　　 ..ｨ' ﾞ/;:;:;:;:;:;:;:′　　　 、
′ r　ﾞ''ｰ.... __　　_ __..r''´　　　　　　,_;:;:;:;:;:　　　　　 ;:;:;:;:　　　　　　丶　　　 ";:;:;:;:;:　　　　　 u;:;:;:;:;:;:;:′
′丶　 ､　　´ ￣´ 　　　　　 u‐^ ;:;:;:;:;:;:;:;:　 ､　　　　　　　　　　　　　 '､''、 　 　　　　 _n-　 ;:;:;:;:厂　′
　 ､ _ ′　　　　　　　　　　　_..ｨ;:;:;:;:;:;:!　　　　　　　　　　　　　　　　 ''''ｌ{lゞ -　　　　　 　 _,jl;:;:;:;:;:
　　 `ｰ- 　　　　 ,,　　'''　　　....-';:レ´　　　;:;:;:　　　　　　　　　　ムfｮｮ广　　　　　　　_、 ﾆ;:;:;:;:′
　　　　　　　　　 ''ゝ､_ __l广　　 ''ll′　　　 ;:;:、　　　　 　 　 .／／＼＼　　 　 　 　 '''´'ｔ;:;:;:;:厂
　　　　　‐ ′　　　_;:;:;:｀　　　　　　　　　　 ;:;:;:、　 　 　 ／／::::::::::::::::::＼＼　　　　.._u;:;:;:;:;:l′

748： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:42:53 ID:CelX0gqo
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　　　　 ’　′　　 :∟　　　 　 　 .丶──────|ii|==================|ii|──────/
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　　 ''/＾　　　 ﾌ ..、 　 　 　 　 　 ［二二二二二二［二二二二二二二二二二］二二二二二二］
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　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |====曰曰====.|====== ＿＿＿_ ===== | ===.＿＿=====|
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |============.|======|　　||　　|======|===|　 || 　|====|
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |￣￣￣￣￣￣.|======|.＿.||.＿.|======|===|　 || 　|====|
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |　　　　　　　　　|======|　　||　　|======|===|￣||￣|====|
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |　　　　　　　　　|=====.., ノ　 ､　､.======|===|　 || 　|====|
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |　　　　　　　　 ［二二　 l（● ●）| 二二二］二二二二二二］
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |　　　　　　　　 ［二二　 | (_人_)　| 二　___..］二二二二二二］
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ;" ' ";" ' ";" ';., ┘　 ､ 、　 　 ノ'; , '´ `"x `､ .";" ' ";" ';" ' ";, ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ;" ' ";" ' ";" ';" ' l（● ●）l_≧＜__〕 }､人j从!;ヾ! ;" ';" ' ";;" ' ";"
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 | 　　! 　 |　　 　 | . ｉﾘﾟｰ ﾟﾉ[II {
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ヽ 　'　 ノ（V）　...| .⊂(〆〈つ人
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 / 　 　 　,た）　 Ｊ . ﾘ〈< ﾊヽ(
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ||　　　　「　　 　 　 　 !ノヽ）ゝ
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 （|　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 .し 　　 Ｊ

　　　　　 …　　─　──　─── ──────────────── ───　──　─　　…


　　　　　　　 ┌───────────────────────────────┐
　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　 │ 　 それはシュトラウスの家庭で起きた騒動を基に脚本化されたオペラだ　 │
　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　 └───────────────────────────────┘

.

749： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:43:12 ID:CelX0gqo



┌────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　十年以上前に遡った、１９０３年の６月･･･　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└────────────────────┘



　　　　　 …　　─　──　─── ──────────────── ───　──　─　　…



　　　 l::!::!::::i::::::,':::::::::!:::::,' ,'　　　　　　　　　　　 　 　 .l! ! .t――‐‐┐┌‐―――――‐┐┌――‐┐ .l
　　　 i.:ｉ::!::.i:::::::|!:::::::!:::::,' !　　　　　　　　 　 　　 　 　.l! !　|　　　　　!　l　　　　　　　　　　!　l　　　　 .i　 l
　　　 !::!::!::,'::::::|!:::::::!:::::! ｉ　　..._,,...-‐‐''""￣　　　 　 .l! !　|　　　　　!　l　　　　　　　　　　!　l　　　　 .i　 l
　　　 !::!::!::i::::::|!:::::::!:::::! .!....--―-..、　　　　　　　.／..l! !　!　　　 　.|　.!　　　　　　　 　　.i　.!　　　　 i　 l
　　　 !::!::!::!::::::|!:::::.!::::.' ,′.,,,;;》》》〉〉ゞ　　　 　 ／ 　 .l! !　!　　　 　.l　.l 　 　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　 !::!::!.!::::::|!:::::.!::::,' !　　　　　　　　　　　／　　　　l! !　!　　　　 .l　.l 　 　 　 . │ 　 ちょうど『家庭交響曲』や 　 │
　　　 !::!::!.!::::::l!:::::!::.,' ,′ . `ヽ、￣＋;￣￣ __￣￣　 l! !　!　　　　 .i　.l 　 　 　 . │　　『サロメ』を作曲してた頃。　│
　　　 !::!::!,'::::::|!::::,':,'::,′.、"",,, ヽ、　。..: ＿'. ! ..::::. /..l! !　! 　 .──　、　　　　　│　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　 !.:ｉ.:!!:::::∥.,':,':/彡　ヽ　　彡,,ゝ　／　 |　.:::::　＊l! !　!/　 　 　　　 ヽ　　　　│　　このスレだと第八話だろ　　│
　　　 !//,'::::〃/:,'/ 　 彡　）　＋:::　　|　／...........::::::::..l! !..,′　　　　　　　`､ 　 　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ
　　　 ∨､_,',' ! !ｿ.::::::::: 彡ﾉ::.　／￣￣|　　。..::::......　 .l! ! .|　　　　_ 　　　　 .',　　　　 　 ._!　|　 　 　 .i　 l
　　　　|:::::::￣¨/.:::::...　::　　／　　　　 |　 .........::::::::::::::.l! !./y^YﾍﾊLヽ　 f＼ , ＼＜　.￣　　 .￣￣￣.　 .!
　　　　ゞ---イ...　。.... . .　| 　　　　／。.....ﾟ　.........。・..l! 人! .| ﾄ､ヽ＼`ｰ,’ 〉}/ /:::::`-＜__.￣￣￣￣ﾟ!　 !
　　　 ,':/:!:!:',:::',', ﾟ〜〜~ﾟ^ |＿＿／〜〜・｡,,,,：〜"~~ /::::::^ゝへ_ `　　___ｨ_/ /:::::::::::::／:::::＼　　 　 .l　 .!
　　　 !,':,':,'::::',:::',',　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .j::::::::_ﾑｭｰ､＼／:::::::::| /:::::::::::::::::::::::::::::::Y　　　.l　 .!
　　　,'!::!::!:::::::!:::',ﾊ　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /:＼/.::::::::::::::〉〈::::::::::::::{::::::::::::}/::::::::::::::::::::} 　 　 l　 .!
　　　!:!::!::!:::::::!::::! !　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 }:::::/::::::::::::::::ｲ:::}:::::::::::::::{::::::::::/:::::::::::::::::::::,' .＝＝　 .!
　　　!:!::!::!:::::::!::::! !二二二二二二二二二二二二./／::::::::::::::::Λ{;;;|:::::::::::::::i:::／::::::::::::::::::::::ｲ..ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ!
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.ゝ..___, ハ::::::::::::::{::::::::::::::::::::'.::::::::::::::７::::::::{
　　　　　 …　　─　──　─── ──────────────── ───　──　─　　…


　　　　　 ┌──────────────────────────────────┐
　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　 │　　体調を崩したシュトラウスが、英仏海峡にあるワイト島で療養していたとき･･･　 │
　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　 └──────────────────────────────────┘
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750： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:43:37 ID:CelX0gqo



┌─────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│ 　 一通の手紙が自宅に送られてきたのだが･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└─────────────────────┘


　　　　　 …　　─　──　─── ──────────────── ───　──　─　　…



　　　　　　／: : | |
＿＿＿／ : :::::::| |＿＿＿＿＿_,
. . . . . | |:::::::::::::::| |　 　 　 　 　 ||
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. . . . . | |:::::::::::::::| |　 　 　 　 　 ||　 {　　　　　 ヽ　　　　　　毎度お馴染み 郵便屋でござい。
. . . . . | |:::::::::::::::| |　 　 　 　 　 ||　 r>　　　　　ﾉ
|￣|￣| |:::::::::::::::| |　 　 　 　 　 ||　 ﾐ ヾニ二彡　　　　　　 やらない夫･シュトラウスさんのお宅に間違いありませんね？
|　 |　 | |:::::::::::::::| |　　　　　 =＝<　(t　｀ｰ-ｰ'´
|　 |　 | |:::::::::::::::| | 　 　 ∧　 　 /　l　>,,<l´＼　　　　　　　 送り主はミーツェ･ミュッケ、女ですか･･･
|　 |　 | |:::::::::()):| |　　 ./　∧　 〉　 |　ｌ;;ｌ l　/　>
|　 |　 | |:::::::::::::::| | 　 ./ 　 ∧ ∧　 .l .l;;;ｌ l/　/∧
|　 |　 | |:::::::::::::::| |　 /　 　 ミ/ ∧　 i l;;;l/コ /　〈
|　 |　 | |:::::::::::::::| |...〈　 　 ≧ミ　 ∧　∨ 　 /　≦{
|　 |　 | |:::::::::::::::| |　 ∨　　 　 ＼　　。　　/　　　i　　　 ﾎｳ ﾎｳ……
|　 |　 | |:::::::::::::::| |　　 ∨　　γニ、　　　　(( 　っヽ
＿＿＿＿＿＿―――━━―――￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿￣＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿―━━―￣￣￣
―――━━――――￣￣￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿―――――＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿￣￣￣￣
＿＿＿＿＿＿―――￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿――━━―￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ﾋﾟｸｯ　 　 　 ⌒ヽ、 ｀ ぐヽ、　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／　　　、　ヽ 　 ｀くハ　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ′/　 　 | l　∧　　　Vﾊ　　　ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /〃{　　　 ! l /　ヽ　 　Vﾊ　　　 　.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l l ﾄﾊ　　 │|l 　 _」、 　 ｀く＼　　 .:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| l l小､　　ﾊｋｨ_'刋 ｝l !l　　l爪　　.: :.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 { いrf仗ﾐﾉﾉ｀ｰ=彡ﾉハi 　 从〕　　i .:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼_ﾊゝ　}j　 　 　 　|i ｌ 　八J　　 l.: .:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾄハ 　ヽ ＿,_　　 川　/ 小, 　 │ .:..
　　　　　　　　　　　　　　　ち　ょ　っ　と 、見　せ　な　さ　い　　　　　 　 　 !l　 ＼rf;辷 ’　 丿N ´/！}　　 j .: .:..
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 」l_rヘ/ ﾉ　 __,ィ彡イl 　 ﾉ/　　/ .: .: .:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／ニ、ヽ∨从斤く「　│l／ ′／　 .: .: .:.:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 （ ｰ┐ l ﾉノ},√{ﾉ_儿ィく/／ ／￣　 ヽ .: .: .:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿」　└'’　八{に＞ ⌒Y〃／　　　　　 l .: .: .:.:.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【 パウリーネ･シュトラウス=デ･アーナ 】

　　　　　 …　　─　──　─── ──────────────── ───　──　─　　…
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751： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:44:00 ID:CelX0gqo



┌────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　妻のパウリーネが、その手紙を開けると･･･　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└────────────────────┘


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. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　えー、なになに？　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　「シュトラウス様。昨日はウニオン･バーで　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　 お待ちしておりましたが･･･」 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.乂




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　__,,,.. -‐ ＜ ．_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　＿　-‐ 　 i　 　｀゛＜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..... -‐＝'' ¨ ￣',:::　　　　　　|::::... 　 　 ‘　，
　　　 　 　 　 　 　 　 .... -‐＝'' ¨ ￣　　 　 　 　 　 　 ',:　　　　 　 |¨¨:::..　　　　　＼
　　　 　 -‐＝'' ¨ ￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r─-----‐‐‐ト= ....　　　 　 ＼　　 　 _
　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ､ ＿＿＿　　　　　　　　　　　 ＼／／｀ﾞ＜
　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..... -‐　',ヽ　　　　　　 　 　 　 / /
　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..... -‐＝¨　　　　 　 ',::::ヽ　　　　　　　　 / /
　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　 ..... -‐＝¨　　　　　　　　　　　　　 ',::::::｀ ‐-::::...............,' .,'
　　　　 |　　　　　　 ..... -‐＝ ¨　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ',ヽ::::::::::::::::::::::::::::|　!
　　　　 |　-‐＝ ¨ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　', ｀＞ｭ-‐＝二¨l　l
　　 　 ∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ',　　　　　　　　l . l
.　 　 　 ∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __...... -‐＝ ¨　.＼　　　　　　 ', .l
　　 　 　 ∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　__...... -‐＝ ¨ 　 　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　 ＞ｭ､
.　 　 　 　 ∧　　　　　　　　 　 __...... -‐＝ ¨　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼
　　 　 　 　 ∧　__...... -‐＝ ¨　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ＼
　　　　　 …　　─　──　─── ──────────────── ───　──　─　　…

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752： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:44:22 ID:CelX0gqo



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　　　　　　　　　　. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
.| !.|「!;!::::!「 !.|ｉ.⌒ . : :　　「昨日はウニオン･バーでお待ちしておりましたが、残念ながら　 　 　 : : .
」_!.!L_!:_:| !_| !＿__. : :　　あなたはいらっしゃいませんでしたね。･･･　　　　　　　　　　　　　 　 　 : : .
＝＝＝＝＝＝　.. : :　　･･･前もって心からのお礼と懇ろな挨拶を挨拶を送ります。　　　　　　 : : .
_　　　　　 _[]_ ._[].. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
:!　,-,.[]_ﾛ_!－|!.　 . : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　――あなたのミーツェ･ミュッケより」　　　　: : .
..| ,.! !___|. |冂.!!|　.. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
..|{ ＿ }_|_」__|」!|＿||.: : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :
―――――‐ﾛ――――――― . /r'´　　　｀.ヽ､ .',ヽ　　　　　 ´　 ﾊ　i┐ ´￣｀ヾ､
￣￣￣￣￣_| |_￣￣￣￣￣￣ . //　　　　　　　l}　};/｀ヽ　　 ／￣　l! :l:::l　　 　 　 ､
]_　「! []_ ＿ |,.-､!.__. __.._. __._._._._/.l　　　　 　 　 ｲ //　　　　　　　 　 i! l| i　　　　 　 l
.i |´=｀i;;;||―||!= }!|. |.|. | |.|. | | |.|..,'. ,　　　　　i　ノ::ﾚ/　　 ヽ.　 , '　　　.i| ﾘ: ',. ﾉ.　　　 ,'
」.|､__,ﾉ;;;!!|| .!!.ｰ'.||　||　| ||　| | ||..l.　',　　　＿〉/::::::（　　　　 ∨ 　 　 ノ:|ﾉ:::::ヾ,. 　 　 ,'
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ .',r‐':::::::::/::::::::ニ-､ 　 　 l　 　, ':::::::::::::::::::',二ヽ.,,'
―――――――――――― . ／',≧＝.,'::, :::::::::::::::ヽ､ 　 i　.／ ´ ::::::::::::::ヽl≧ヽlヽ
.;.;.;.;. . _,.................,,,_　.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.ゝ､.',:::::::::l:/ :::､ :::::::: ｀ヽ≧=≦:彡::: ::::::::::,.::::i:,'::::j'_ノ
;.;. _'´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;｀ ､ .;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;..',::::::::i':::::::::｀:::::::::::::三i´｀j :::::::::::::::::::::´:: :,' :::,'.
.;. ｌ. ｀ '''''''''''''''''''''' ´　ｌ ;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.〉 :::::::',::::::::::::::::::::::::＞､_ﾉヽ::::::::::::::::::::::::,'::::;〈.;
;.;. ｀ー――――― ' .;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;..,':',:::::::::ヽ::::::::::::::::::/　∧ヽヽ.ヽ.::::::::::i!:::ﾉ:::::,'::ヽ
.;.;.;.;.;.;.;.;.;.; |ll　| .;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;./:::::j:::::::::::::ヽ:::::::::∠//　l　　／｀;';≦l∠､ｰl_',::::ヽ.

753： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:44:42 ID:CelX0gqo
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. |ll　| .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,.':::::ﾉ.l::::::ーｧ::''´￣￣￣￣￣￣￣:::::::ヽ::::ヽ:::::｀￣ヾ=､ ､.
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: |ll　| .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,. '::::; '　 l　 /::´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ.,:::::::::::::::::::::::≧.,ヾ､.,
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. |ll　| .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／:::／　　　l/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::__,,..．-‐'''""~7｀ヾー ―''''ヽ<､ヽ､ヽ､
ニニニニ |ll　| ニニニニ.／:::／　　 　 ,ﾉ＼:::::::::::::::::__,,..-‐'''""~:::::::::::::::::::::::::ﾉ.　　 ｀ ｰ ､ヽ ヽヽ､ゞ'
'''''''''''''''''''' |ll　| '''''''''''''／::::／　　 　 ,. '.-'''":｀ｰ:ｧ'´¨:::::::::::::::::::::::::::__,,.. ．-'＜l ヽ　　　　　 ヽゝゝ:ヽ
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. |ll　| .:.:.／:::_／　　　　,. ':::::::::::::::::::／:::::::::::,,.. ．-‐≦三＜:::::::::::::::ヽ　ヽ　　　　 　 ｀ ＼::＼
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: |ll　|／:::／　　 　 ,.ノ´::::::::::::::::::／,ｧ -‐'''"´:::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::::::::::ヾ　 ヽ　　　　　　　 ＼::＼
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.　　　　　　 　 '　　　 ,.　',　'i_::,＝‐'''"／　ノl:;'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::::::::::l',　　ヽ　　　　　　　　ヽ:::≧､
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　　 　 　 　 　 　 　 ／／, ', '.,'.ｲ　　　　,'::l l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::::;:::i!:::;;',　　 l　　　　 　 　 　 　 ｀7t
　　 　 　 　 　 　 　 ｀¨　ｰ'　/ﾉ.ヽ 　　 ,',:l l:::::::;;:::::::::';:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::::;:::i!:::;'∧ 　 l　　　　　　　　　 ／ｲ::
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※ 原文では、“あなた”の箇所に "du" が使われているが、これは通常 親しい間柄で使われるものであり、
　　男女間で使われるときには、一般的に言って〝懇ろな仲〟になってることを意味する
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754： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:45:06 ID:CelX0gqo



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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .//　　　　　　　　／／　rz＿
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣ﾞｉ　　|　_ノ.ヽ､　　 　 　 　 　 　 　 /'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,r' 　(,,　 　|: 　|:〈 　 ｀ }､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　一=}　　j 　.' 人＿､ミ_＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　}, ｨ⌒ヽ-　-=≦,　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽf 　ッ⌒`　　.＼　　　　丿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(, 　 　 　 　 　 ﾞｉ 　　　 {
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨ 　 　　_.ﾆ二厶__　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨　　　　　⌒ﾞｉ 　 {{_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼_　　‐--‐=　　'ミ_=‐､
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―――━━――――￣￣￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿―――――＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿￣￣￣￣




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ⌒ヽ、 ｀ ぐヽ、　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／　　　、　ヽ 　 ｀くハ　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ′/　 　 | l　∧　　　Vﾊ　　　ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /〃{　　　 ! l /　ヽ　 　Vﾊ　　　 　.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l l ﾄﾊ　　 │|l 　 _」、 　 ｀く＼　　 .:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| l l小､　　ﾊｋｨ_'刋 ｝l !l　　l爪　　.: :.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 { いrf仗ﾐﾉﾉ｀ｰ=彡ﾉハi 　 从〕　　i .:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　･･････　　 　 ＼_ﾊゝ　}j　 　 　 　|i ｌ 　八J　　 l.: .:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾄハ 　ヽ ＿,_　　 川　/ 小, 　 │ .:..
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 !l　 ＼rf;辷 ’　 丿N ´/！}　　 j .: .:..
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755： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:45:26 ID:CelX0gqo



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│　　不埒な内容に激怒したパウリーネは、法律家のレッシュを通じて離婚訴訟の弁護士を探し、　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
└────────────────────────────────────────┘


　　　　　 …　　─　──　─── ──────────────── ───　──　─　　…



　 　 　 ､　ﾄトヾ＼ゞﾄx仆Ｋ=ﾆ三≦<くィｨ__,
　　　 >=≧ﾆ=ﾃｧ7ﾌｲハ小ヾﾄﾐヾミヾﾐド欠ｨ
　 __ゞ斗ｿヂﾃﾉ:j彳ｲi:| |i:|:',ﾍﾊトヾﾍﾄ､ｉドt:く
　　＞彡少 仏ｲ;'/ﾊﾘ///'ﾉi|:|i|{ハﾊﾍｉ:〉}:}}トゝ
　　ブ/ｲ;'//';/,'//////'//;'川ﾄ{i i:',ｉ}ﾄ1!|川｝
　　ﾉｲｿｿ〃/ﾊﾘ/ﾉ'///ｲi/ﾊ!ハ{:{.Ｎ:i川ﾊリ!
　　 公ｲﾊ!if/ﾉ/〃//ﾒｲﾉｲ/ﾉ　ヾ`,ｨ'二ﾞ ,ﾄ､
　　 ｽ;ム川ｉ ヾﾆ ＝=ミx､、　　 f冶リ¨ﾌ':|!.}
　　　f ｍ Y!　 ﾐ'´{叮)ヽ ,｀　　　',｀¨´丶 :!/
　 　 ﾊ リ! |! Ｕ 　｀￣´''"　 　 　 ', | | |　j
　　　ﾉﾍヽ〕　　　　| | |　 　 　 ,_　 〉　　 :l　　　　　　バカとブスは東だｉ･･･
　　　 ﾉ小､_j　　 　 　 　 ,､､xぃ;rくyx､　 '
　　　　,ﾉｸ'ﾞ | ､　　U 　,:'ー￢ー '￣´;V- ､
　　　 ／.:.:.:.:l ､＼　　 ;il　　 ｔ=＝ﾃ　 ﾒ.`ｉ:.:.:.丶、　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　,. イ:.:.:.:.:.:.:.:l　＼i｀ヾ!ｉ|i､、　　 　 ,:ｨﾞ __ |:.:.:.:.:.:. i`　‐　　　　　 　 　 　 　 　 　 │　誰がブスじゃ、コラ。　　　　　 　 │
　.:.:.:!:.:.:.:.:.:.:.:.:l.　　 ヽ、 ｀ﾞ''≠＝彳 ./ 　 ｉ:.:.:.:.:.:.:.:i :.:.:.:.:.:.:　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l　　　　 ＼ 　 :i; ;:;'　/　　 ｌ:.:.:.:.:.:.:.:.:i :.:.:.:.:.:.:　　　　　　　　　　　 │　灯台でも唐代でもいいから　　　 ＞
　.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｌ　　　 ,.ｨヽ,>､ i ;'　/ ､__./|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i :.:.:.:.:.:.:　　　　　　　　　 　 │　サッサと離婚の準備せぇ　　 　 .│
　 :.!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!. 　 ,ﾊ_!　｝0|　　/　　 :| |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i :.:.:.:.:.:.:　　　　　　 　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ
　:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ',　/　　 /.　|　ノ　､__,/: |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i :.:.:.:.:.:.:
　 :l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. У　　./ ,＞ｆ Tヽ　　l.:/|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i :.:.:.:.:.:.:
　 .!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/　 ｰ: ' ´　　し' /　　 |　|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l :.:.:.:.:.:.:
　.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|　　　　　　　 ／ 　 　 | .|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:
　:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/　　　-＝二 ....　＿　/　|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
　:.:.:.:.＼:.:.:.:.:.:.:{ 　 　 　 　 　 　 ｛　jﾞi1　.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
　.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:./　　　-=,－―-　.ﾆｲ:ﾍ　|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
　:.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.|　　　　 　 ｀` ‐　.._ /: : ', |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼ :.:.:.:.:.:.:.:
　:.:.:.:／.:.:.:.:.:.∧　､＿, __　　　　　 }`' ;、,|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:○:.:.〉:.:.:.:.:.:.:.

　　　　　　　　　【 フリードリヒ･レッシュ 】

　　　　　 …　　─　──　─── ──────────────── ───　──　─　　…

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌──────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　その後、ワイト島にいるシュトラウスに 電報で告げた･･･　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└──────────────────────────┘

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756： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:45:52 ID:CelX0gqo



┌────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│　　一方、寝耳に水で届いた離婚の報せに、シュトラウスは 「誤解だ、知らぬ」 と返信するが、　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
└────────────────────────────────────────┘


　　　　　 …　　─　──　─── ──────────────── ───　──　─　　…



　　　　　　　　　　　 　 ／￣￣￣￣￣ ｀丶、
　　　　　　　 　 　 　 /　　　　　　 　 　 　 　 ＼　　　　 　 　 …………………………
　　　　　　　　　　　/　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼
　　　 　 　 　 　 　 | 　　 ﾉ　　 ヽ　　　　　　　　　 ヽ　　　 　 何が何だか
　　　 　 　 　 　 　 |r‐ｰ'、　　　 ゛ｰ,―-､　　　　　　|
　　　 　 　 　 　 　 |{（:::） ヾ　　 　 ! （:::） ヽ, 　 　 　 |　　　　 わからないだろ…
　　　 　 　 　 　 　 |ヽ==''"　 　 　 ヽ=＝'"　　 　 　 |
　　　 　 　 　 　 　 | /　 　 |　　 　 ヽ　　　　　 　 　 |
　　　 　 　 　 　 　 | !　　　,!、 　 　 ﾉ　　 　 　 　 　 |、
　　　 　 　 　　　　 |　` ‐'こﾆ=‐- '"　　　　　　　　 : : ゛ー--- ､ __
　　　　　　　　　　　',　　　ｰ‐　　　　　　　　　　　. : : :　　　　　　|　|￣￣￣｀ヽ、
　　　 　　 　 r'"´　　',　　　　　　　　　　　　　　. : : :　　　　　 　 |　| 　 　 ／　/ ＼
　　　 　　　/　　 　　　'、　　　　　　　　　 　 ／: : :　 　 　 　 　 ﾉ ﾉ　　／ 　,ｲ　　　ヽ、
　　　　 　 ,'　　　　　　 |＼　　、　　 　 　 ／ : : /　 　　　 　 ／／　　　　　/ | 　　　 l: l
　　　　　　|　　　|!　 　 | |　`ー`ー―‐ ''"　　 /　　　　　 ／／　|l　 　 　 /　|　　 　 .| |
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￣　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣　　　　　 ￣￣　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣　　　　　　　　　￣￣￣￣￣



　　　　　　　　　　　　 ,　-‐'　　　　　　　　　　　　　 ヾ＼
　　　　　　　　　　　 /　　　　　　::.　　　　　　　　　　　　＼ヽ
　　　　　　　　　　 /　　　　 :.　　 :::..　　　 ヽ　　　　 :..　 ヽ .ヾi,
　　　　　　　　　 ./　　　　　:::i　　　::::.　　　 |＼ ＿　::::　 ::l　　li
　　　　　　　　　/　　.:　　　::::|ヽ. ヽ ::::::.. :_:.,.r '´ヽ ｀ヽ:::　:::|　　|i,
　　　　　　　　 ,'　　i::::.　 :: ::_:L..ヽ...ヽ_:::::..::::. |z＝=､　';:::. ::::l:i　 l i
　　　　　　　　 l :: : |:::::..　:::'ヽ l ,z＝､　ヽ:::::::'l. .Liiヽ.ヽlヽ: ::::Li　|. ',
　　　　　　　　 | :::::/';:::::. ::i:: :'/ヽL!!>::::::;;i｀:':.､!:::::::::::::::!:::l:::/　|/ヽ. l
　　　　　　　　　l:::::l/ヽ::::. :|i　!::´:､::::: 　:;;;!::..　 　 　 / i::::|'　./ヽ |　|
　　　　　　　　　|';::|/ | |＼ lヽヽ　　　　　　　　　　　/ /!　l　 l　 | l　 l
　　　　　　　　 / ヾ!!//　 ヽ! l　｀　　　　r=- 、　　/ ' /　 .!　ヽ.ﾉﾉ::　 |　　　　　あ　？
　　　　　　　　/　　ヽ'_　 /、　':,　　　　 ´￣　｀　　 ／/　: ﾞーl ´ :|::　 .l
　　　　　　　 /　 .::::　.l￣ ＼' --ヽ、　　　　　　 ／ .|/ .:/　:::::|　 :l::　:　|
　　　　　　 ./　 .:::　 ::::| .l:.　 ｀'‐--'｀ ‐-　 ....　'　　　! .::/|　:::::l　 ::l::　:.　l
　　　　　　/　　.:::　..:::::l　l::　 l::..＼,.. -'‐ ﾆ!ﾆ　　‐-/／.,l　::::::|　 :l::　 ::　|
　　　　　 …　　─　──　─── ──────────────── ───　──　─　　…

┌─────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　釈明はなかなか聞いてもらえず･･･　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
└─────────────────┘

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757： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:46:13 ID:CelX0gqo



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　最終的には、レッシュが真相を明らかにして 丸く治まったのだが･･･　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
└──────────────────────────────┘


　　　　　 …　　─　──　─── ──────────────── ───　──　─　　…



. 　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　 │　本当の相手は、　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　 │　旦那の同僚のヨーゼフ･シュトランスキ　　│
　　　　　　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ

. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　 彼は普段から自分の名を 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　 「シュトラウスキ」　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　 と発音するクセがある　　 　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ



　 　 　 ､　ﾄトヾ＼ゞﾄx仆Ｋ=ﾆ三≦<くィｨ__,　　 　 　 .,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　 >=≧ﾆ=ﾃｧ7ﾌｲハ小ヾﾄﾐヾミヾﾐド欠ｨ　　　　 │　 娼婦ミーツェ･ミュッケ嬢は 「シュトラウス」 とカン違いし、　　.│
　 __ゞ斗ｿヂﾃﾉ:j彳ｲi:| |i:|:',ﾍﾊトヾﾍﾄ､ｉドt:く　 　 　 .│　 電話帳で住所を調べ、手紙を出したって寸法さ　　　 　 　 　 │
　　＞彡少 仏ｲ;'/ﾊﾘ///'ﾉi|:|i|{ハﾊﾍｉ:〉}:}}トゝ 　 　 .乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ
　　ブ/ｲ;'//';/,'//////'//;'川ﾄ{i i:',ｉ}ﾄ1!|川｝
　　ﾉｲｿｿ〃/ﾊﾘ/ﾉ'///ｲi/ﾊ!ハ{:{.Ｎ:i川ﾊリ!
　　 公ｲﾊ!if/ﾉ/〃//ﾒｲﾉｲ/ﾉ　ヾ`,ｨ'二ﾞ ,ﾄ､
　　 ｽ;ム川ｉ ヾﾆ ＝=ミx､、　　 f冶リ¨ﾌ':|!.}
　　　f ｍ Y!　 ﾐ'´{叮)ヽ ,｀　　　',｀¨´丶 :!/
　 　 ﾊ リ! |!　　　｀￣´''"　 　 　 ',　　　 j
　　　ﾉﾍヽ〕　 U　　　　　　　　,_　 〉　　 :l
　　　 ﾉ小､_j　　 　 　 　 ,､､xぃ;rくyx､　 '　　　　　　　　 バカとブスは東ｄ･･･
　　　　,ﾉｸ'ﾞ | ､　 　 　 ,:'ー￢ー '￣´;V- ､
　　　 ／.:.:.:.:l ､＼　　 ;il　　 ｔ=＝ﾃ　 ﾒ.`ｉ:.:.:.丶、　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　,. イ:.:.:.:.:.:.:.:l　＼i｀ヾ!ｉ|i､、　　 　 ,:ｨﾞ __ |:.:.:.:.:.:. i`　‐　　　　　　　　　　　　　　　 │　誰がバカじゃ　 ＞
　.:.:.:!:.:.:.:.:.:.:.:.:l.　　 ヽ、 ｀ﾞ''≠＝彳 ./ 　 ｉ:.:.:.:.:.:.:.:i :.:.:.:.:.:.:　　　　　　 　 　 　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿_.ノ
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758： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:46:38 ID:CelX0gqo



┌───────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　前述したように、『影のない女』 創作の終りが近づいたころ、　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′: : : :　　　　　＼
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 : : : : : : : :　　　 　 i
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 i : : : : : : : : : : 　 　|　　　　　　　　たーのしーーー☆
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ﾞ<.、: : : : :_;　　　　:､　 　 　＿
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 __ﾄ≡!^.≡≡､: :　　 |:|＞=≦.:､.:ﾆ=‐- ,
　　　　　　 　 　 　 　 　 _,､,r':ハ: .:i ´ .; ;.//// 　　|i .:.:..:.:.:.:.: ..:.: ,r'⌒ヽ､
　　　　　　　　　　　　 ,r'／ .: .: .:(.人.__＿) 　 　 　 !l:!._､／.::.:.:／.:　　　ﾞｉ
　　　　　　　　　 　 　 ﾘ : : : : : : : ﾞｉ´. ｀: : : :､,r': :／:|.:.:　..:.:l／: : :彳　　ﾊ
　　　　　　　　　　 　 ﾉ!ﾞｉ : : : : : : :.ト-‐‐=ﾆ ､＜: : : |: /: :､:.V . : : :_:_ ､ゝ{
　　　　　　 　 　 　 ,r'リ:ﾍ: : : : : : ::ﾚ＾＜:ヽ::ﾊ: : :＼|i :､: :.:l.:} : :＜.: : :　　l
　　　　　　　　 　／ゝ:_:_: :.＼ : : : : : : :: :｀ソ|: : : : :.: : . :.:.:.｀l <: : :¨.:ﾆ:,　 i ┌────────────────────┐
　　　　　　　　_r'. .: ;: : : : .:.:.:.ｉ : : : : : : :. : !i:.: :､:.:..:.:.:: : ::.::.::.:.>.:イ＜ 　 Y　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　 　 　 　 | |,r'ﾆ=‐--=≦ ＼: : : : : : : !l:､:＞ : : : .: ., .::.厶イ: : ＞ , {　 │　　ホフマンスタールの拒否にもかかわらず、 　 │
　　　　　 　 __| | : .: -‐=ﾆ.: .:_､,rﾍ: : : : : : ヾ.: : : : : : : :. .／ : : 　　＜:.ﾞｉ}　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　 γ､ Y｀ヽ : .:.ﾞｉ_＞-=≦､ﾄ:,:_:_:_:_:_:.!j: : :､-=≦｀'r:ﾄ｀≦. 　　Y |　 └────────────────────┘
　　　　 　 iヽ.Li.メ{ ｉ ir'γ'二￣' 　　　:.ﾞｉ.:￣ !i.: : i:￣.:¨.:ﾆ=‐- !: :.ｉ.　ﾄ､!
　　　　 　 ｌｰj:| |::. .ﾉﾍ/´ .‐―.:........:.:.:.:.::!i:..j...!i: :.:j,: : : : : : : : : :.ヽ:.ﾞｉ :,r'
￣￣￣￣｀ーY￣　　ーﾍｰー⌒-―ーﾞ――ー-―――――-ー´｀´￣￣￣



┌─────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　自らペンを執ってまでして積極的に、（おそらく楽しみながら）オペラ化に取り組み･･･　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
└─────────────────────────────────────┘

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759： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:46:58 ID:CelX0gqo



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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●

　　　　　　 　＿|ゝ'"´｀"'':､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●
　　　　　　　へ,' ●　　　　ﾞ:,
　　　　　　 　　'. 　 　 　 　 ,'　　　　　　　　　　　　　　　　　 ●
　　　　　　 　 　ヽ.　　　　ノﾞﾞﾞﾌ　　　　　　●　　●　　●
　　　　　　 　 　　',　　　´_.ィ"ﾞ<
　　　　　　 　　　　ゝ､._　　_.ィ′
　　　　　　 　　　ヽ.ノ　 ￣,.ゝ'

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760： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:47:21 ID:CelX0gqo



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│ 　 パウリーネ･シュトラウスがモデルのクリスティーネ･シュトルヒ役に、　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
└──────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r ´二ニ フ、
　　　　　　　　　　　　　　　 _ 　　/　 '´,. 二ノ⌒
　　　　　　　　　 ＿＿_.-‐'´ `-i/　　γ_)⌒）（⌒)
　　　　_,.＜￣￣　　 : : : : : : : : l　　 r/´（___人__）
　 _,.＜　　　　 : : : : : : : : : : : : :l l__ノ 　　 ｀ ⌒´ﾉ　　　　　　 うちのカミさんのこと、よく知ってるし
　l,,　　　　 : : : : : : : : : : : : : : :ﾉﾉ　|　　　　　　　|　　　　　　 君なら任せられるだろ
　l; : : : : : : : : : : :-─＜二二´　　 ﾄ　　　　　　 |
　 ＼ : : :￣`'''''´ノ : : : :l`-, : :`-＜ヽヽ,　-ｰｰr´
　　　＼ : : : : :'´ : : : : : l : :l :＼`-‐ヽ　 ゝ--< lヽ、
　　　　　＼ : : : : : : : : : : : l : : :＜ : : :∨∧::〈ヽ: :､>＞、
　　　　　　　`‐,_ : : : : : : : :l : : : : :ヽ : : ∨ |:Λ | : :ヽ : : :ト-､　　　 .,´￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　 `-, : : : : :l : : : : : : ＼ : :ヽ|:::::| l : : :/ : : : : : ,　　 .│　お任せあれ、　　.│
　　　　　　　　　　　＼ : :ノ: : : : : : : : : ＼ : .､:::|,| : / : : : :l.: : { 　 . │　なのです　　　　　│　　　 ＿＿＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　 V: : : : : : : : : : : : : :ヽ: ',::ｌl: / : : : : :l : ∧　　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿_.乂 　 ／　　　　　　　 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　V: : : : : : : : : : : : : : :ヽ:V : : : : : : :l : :.∧.／／:::::＼　　　　　　　　　 ／　／/　| ｜　　＼　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／／:::::::::::::::::＼　　 　 　 　 / 　 /＿|_ ｜ |＿l＿　＼　　 ヽ
.　　　　 　 ＿ ┌┐　　　　　　　　　　 ＿ ノ　　　 　 　 　 ／／:::::::::::::::::::::::::::: >　　　　　 | ｜ |人人ノ∨＼|＼|＼丿　　｜
　　　　 　 |　 l│└ ┐.　　　　　　 　 　 ｜　　　 　 　 .／／:::::::::::::::／￣二)´ 　 　 　 　 | ｜ |､＿_,　 　 ､＿_,. |　 |　　　|
.　 　 ┌‐┘ ﾉ./ｰ─┘.-――- ､,,　　　　　　　ニﾆ . く／::::::::::::::::::::|　　 ､_ﾉ　　　　　　　 ∨＼〉 ￣　′　 ￣　 |　 |　　　|
.　 　 └―〃/　|￣￣|.≪≫ ≪≫ｘ、 　 　 　 . _ ノ 　 ＼:::::::::::::::::::::、　　ヽ、　　　　　　　 ｜|　 　 ｢￣￣|　 　 |　 |）　 | |
　　　　／￣￣|│ ｢￣.￣￣ ｀　≪≫Y　　　　　　　ツ 　 ＼ ::::::::::／＼　 　 ＼　　 　 　 　 |人　　 V´￣ﾉ　 　 |　 |　　 /
　　　 .ヽ/￣| │.ヽ_>　　　　　　　　＼)(:ヽ　　　　　　　　　　＼／ 　 　 ＼　 　 ＼ rヘ、　 从. ＼　 ｀ﾆ´　 　 ィﾚＶ　 lV
　　　　.,':::...└┘ ./　/　　　 i 　 l　　　ヾ　ﾊ,　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼　　 厂／￣｀ヽ ＼Ｎ＞r―＜トﾚｌ人/∨
　　 　 i::::.....　,'　,'　/　　　|　l　　|　||　 　Ⅵﾍ　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼广/　　 　 　 ￣/ ＼＿／　 ＼＿_
　　　　|:::....　i　,'　　 　 　 |　| 　 |　　　　 Ⅳ:!　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ∟|　　　 　 　 /|＿／|＼＿／/　　＼
　　 　 l:::...　 |　i!　　　　　 !　| 　 　　　　 .ト､!　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ヽ 　 　 　 / : : ＼＿／: : :/　 　 　 ∟、
　　 　 |:::.. 　|　! 　 ..::..　　 　 ! 　 ! 　　　 .|　ｉ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＼＿＿| : : : : : : : : : : : |　　　　　　__）
　　　　|:.　　|!　　 :::::::::..　　　 　 　 　　　 .| ｲ　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /: : : : : : : : : : : : |　 　 　 ／ヽ 〉
　　　　|　　 |!　　::::::::::::::.. 　　　 　 i　|ｌ| |l|| !l　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /: : : : : : : : : : : : : :＼＿_ノ丶／＼
　　　　|　　 ! 　:::::::::::::::::　 　 　 　 |　| | |_〉 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 〈 : : : : : : : : : : : : : : .ｲ　　＼ノ、　　ヽ

761： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:47:37 ID:CelX0gqo
　　　　| 　 　 :::::::::::::::::　　　　　 i　|　ﾚ' |　|ヽ　ヽ　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ヽ: : : : : : : : : : : : : ;ﾉ　　　　／　　 ﾉ
　　 　 |　　　 :::::::::::::　　　　　　i|　|　　　|　|i| )　 )　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /ニニニﾆ<只>ニ{ 　 　 ／　　 ／
　　　　|　　　 :::::::::::　　　　　　 i|　| 　　　|, ∨ ノ　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 / : : : : : : : : : : : : : : ＼／　　 ／
　　　　| i　　　::::::::　　　　　　　i|　| 　　　 |　ヽ､　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /: : : : : : : : : : : : : : : : :/　　 ／
　　　　| l　 　 　:::: 　 　 　 　　 i|　| 　　　 卜、_ヽ_
　　　,.ｲ|　 i　　　::　　　　　　　 i|　|　　　　　|　　　:::ヽ、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【 ロッテ･レーマン 】
　／.:: |　　|　　　:　　 i　　　　 │ |　　　　　　|::::　　　::＼
/::::::::::|　　|　　　　　　|　　　　│ | 　　　　　　 |:::::::::　　::::＼
! ::::::: |　　|　　　　　　| 　　　　 |　| 　　　　　　　 | ::::::::::::　:::::ｌ


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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│ 　 シュトラウス家とも付き合いがある、ロッテ･レーマンを迎え･･･ 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└────────────────────────────┘

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762： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:47:55 ID:CelX0gqo



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　シュトラウスが信頼するフリッツ･ブッシュ指揮の下、１９２４年１１月４日にドレスデンで初演されたのだ　 │
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§　日 §ΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩ§ 日　§
∥＼／∥|ﾞ|~/~/／.三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　三＼ヾヾ|ﾞ|ﾞ~|~~|~~.∥＼／∥
∥ ∥　∥ |:/ // .三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　　　　　　　　　 三 ヾヾ| |　| : |　:∥ ∥　∥
∥＼／∥|/:// .三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　　　　　　　　三 .ヾヾ|　| : | : ∥＼／∥
∥ ∥　∥|:// 三　　　　　　　　　♪　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　　　　　　 　 .ヾヾ| |　| ∥ ∥　∥
　　　　　　　　♪　　　　　　　　　　　　　　　　　_,.､.-――　　　 　　　　 _,.､.-―-.､.,　♪
　　　　　　 ,､-―-.､.,_　　　　　　　　　　　　 ､-''´　　　　　　　　　　､-''´　　　　　　 `'-.､,_　　　　　　♪
――-:‐''^´　　　　　 `'-.､,_　　　　　 _,.､-''´ 　 　 　 　 ―--:‐''^ ´ 　 ♪ 　 　　　　　　　　`'-.､,_　　　　　 _,.､-''

　　　　 ＿＿　　＿ 　 ＿　　＿＿＿_　 ＿＿_ 　 ＿＿_　　　＿　＿_　　　 .＿＿_　　＿＿__　　 ＿＿__　　 ＿＿_
.　　　　 / /　　 /∧　/ /　 ￣7 /￣　 / /＿　　 7 /ﾝ ） 　 .//∨/^〉〉 　 / /＿ 　 　 ／／ 　 　 ／／　　//　〉 〉
　　　　/ /　　 //　 V../　　　/ / 　 　/ /＿_　　/ ∧＼　　// //　// 　./ /＿_　　／∠__　　 ／∠__　　〈〈　/ /
　　　￣￣　　￣　　￣　 　　￣　　　　￣￣ 　　￣　 ￣.　￣ ￣　￣　 　 ￣￣ 　 ￣￣￣　 ￣￣￣　　　￣￣


　　♪　　　　　　　　　　　_,.､.-――　　　　 　　　_,.､.-―-.､.,　♪　　　　　　　　　　　　　　　　　,.､.-―-.､.,
　　　　　　　　　　　 ､-''´　　　♪ 　　　　　　､-''´　　　　　　 `'-.､,_　　　　　　♪　　　　　　-''´　　　　　　 `'　♪
　､,_　　　　　 _,.､-''´ 　 　 　 　 　―--:‐''^ ´ 　 ♪ 　 　　　　　　　　`'-.､,_　　　　　 _,.､-'´

∥＼／∥　　　　　　　　　　　https://www.youtube.com/watch?v=8hxH9YKfNRA　　　　　　　　　　　　　　　∥＼／∥
∥ ∥　∥　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ∥ ∥　∥
∥＼／∥　　　　　　　　　　 【 Ｒ．シュトラウス：歌劇 『インテルメッツォ』 Ｏｐ．７２ 】 　　　　　　　 　 　 　 　 ∥＼／∥
∥ ∥　∥　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ∥ ∥　∥
∞∞∞∞　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∞∞∞∞

763： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:48:14 ID:CelX0gqo



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　　　　　　　　　　　　 ﾛ　　　　　　　　　　．
　　　　　　　　　　　　　　　 　 。　　　　　　　　　　 。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　．
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764： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:48:35 ID:CelX0gqo



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│　　実際に家庭内であった事を元にした、このドタバタ喜劇オペラ、　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
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　　l: : : :.||.　 ┌────────────────────────┐　l!: : : : :l
　　l: : : :||　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │ . ',: : : :..l
　　l: : : ||.　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │　 .',: : :..:l
　　l: ::. ||　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │　　',:.. .::l
　　l:::. :ｿ..　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │　　 .':,: .:l
　　l: :〈　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌──────────────────┐
　　l::.:',i.　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　l: .: :l　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　l : : :l.　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　初演からしばらくの間は人気を博し、　　│
　　l: :.:.:.|　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　他の劇場でも上演されたのだが･･･　 　 │
　　l:: :: ::|.　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　l: : : ::l. 　 └──────────────────────　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　l: : :.:.:|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └──────────────────┘
┌┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┐


　　　　　　 ――r―┐　　　　　　r――r――r――r――┐　　　　 　 ｒ――
　　　　 ――r―┐　　　　　　 ｒ――r――r――r――r――┐　　　 　 ｒ――r――
―r――r――┐.　 　 　 ｒ――r――r――r――r――r――r――┐. ／>ｒ――r――r――
￣￣￣フ　　　　　　　, '＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝'、 く／　　 '＝＝＝＝＝＝
＿,,;;;／　　　　　　 ＿'＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__`＿＿　　`､;;;,,,,,,,,
　　＼　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 ￣￣￣￣￣
　　　｜　　　　　ｒ――r――r――r――r――r――r――r――r――r――┐　　　　　ｒ――r――



　　　　　　　┌──────────────────────────────┐
　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　│　　その後次第に廃れ、現代ではほとんど上演されることは ない･･････　│
　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　└──────────────────────────────┘

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765： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:48:55 ID:CelX0gqo


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　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ─　── ────────┘
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　　　　　 　 　 　 ─　── ────────────────────────────────┘


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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　そしてこの、観客が 『インテルメッツォ』 から次第に離れた理由について、ホフマンスタールは次のように考え、　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
└────────────────────────────────────────────────┘



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.．''"　　　　　　,.．彡"　　　　　　 ﾞミ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.．''"　　　　　　　,.．イ"　　　　　　　　 =彡
　･･･現在では、オペラのレパートリーに、明るく楽しいものが　 　 　 ,.．''"　　 　 　 　 ,.．彡'　　　　　　　　　　　 ジ"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ j.! ,．'"　　　　　　　,．イ"　　　　　　　　　　　 　 ／
　あまりにも少なくなってしまいました。音楽的には　　 　 　 ,..ｲj/,:　　　　　　,.．彡"　　　　　　　　　　　　　,．'"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　,．‐'" 　 j!　　 　 ,．イ"　　　　　　　　　　 　 　 ,.．'ﾞ
　きわめて薄弱な喜歌劇《ジョニー》の　　　　　 　 　 ,イ　　　　　{!　 ,．彡'　　　　　　　　　　　　_,.．彡"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ,ｨ"　　　　　　,.．彡"　　　　　　　　　 _,.．-''"´.￣￣￣￣￣
　リブレットが、聴衆の間で爆発的に人気を　　 /　　　　　 ,.．才　　　　　　　　　 ,.．彡´
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　.,:′　　　,.ィ,.イ　　　　　　　　 ,.．''" . ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　博しているのはそのためなのです。　　 ⌒V　　　,.ィ,.イ 　 　 　 ,ゞ、,.．:'ﾞ'"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　、　 {　,.ィ,.イ　　　　 ,.ｨfチ｀ﾞ".￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　ロルツィング、ボイエルデュー、 　 ._ミﾞヾ彡ｨ;",.イ　　_ ,.ィ彡ヘ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣..=彡ィ",.イミ≦チ=彡' .￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　オーベール、ケルビーニ、　　　　　 .,.ｲ ,.ィ彡 ".:ﾞミ辷彡
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣.._,.ィ".．イ彡ｨ''⌒ﾞミイ...￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　ドニゼッティなどの作品は、　　　　　　　　　　　　　　　　　 すべて古びてしまいました。･･･
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ , --‐=≡=‐--.､...￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, : : : : : : : : 　　 　 ＼
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ i : : : : : : : : : : 　 　 　ﾑ . ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ﾞ<.、: : : : :_;　　　 　 　 :､　　 ＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　__ﾄゝ.!^≦z.､: :　　 　 　 |:|＞=≦.ﾆ=‐- ,.￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,､,r' ﾊ: .i:. ´ ; ; : : : :　　　 　|i.:.:..:.:.:.:.:..:.: ,r'⌒ヽ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣.,r'／ .: .:ﾍ　!_ 　　　　 　 　 　,/!._､／.::.: ／.:　　 ﾞｉ.￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

766： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:49:12 ID:CelX0gqo
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾘ : : : : : :.ﾍﾞｉ´. ｀: : : :､,r': : ／:|.:.: ..:.:l／: : :彳　　ﾊ
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ﾉ!ﾞｉ : : : : : : :.ト-‐‐=ﾆ ､＜: : : |: /: :､:.V . : : :_:_ ､ゝ{
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,r'リ:ﾍ: : : : : : ::ﾚ＾＜:ヽ::ﾊ: : :＼|i :､: :.:l.:} : :＜.: : :　　l
　　　　 　 　 　 　 　 　 ／ゝ:_:_: :.＼ : : : : : : :: :｀ソ|: : : : :.: : . :.:.:.｀l <: : :¨.:ﾆ:,　 i
　　　　 　 　 　 　 　 _r'. .: ;: : : : .:.:.:.ｉ : : : : : : :. : !i:.: :､:.:..:.:.:: : ::.::.::.:.>.:イ＜ 　 Y
　　　　　 　 　 　 　 .| |,r'ﾆ=‐--=≦ ＼: : : : : : : !l:､:＞ : : : .: ., .::.厶イ: : ＞ , {
　　　　　　　 　 　 .__| | : .: -‐=ﾆ.: .:_､,rﾍ: : : : : : ヾ.: : : : : : : :. .／ : : 　　＜:.ﾞｉ}
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　　　　　　 　 　 .iヽ.Li.メ{ ｉ ir'γ'二￣' 　　　:.ﾞｉ.:￣ !i.: : i:￣.:¨.:ﾆ=‐- !: :.ｉ.　ﾄ､!
　　　　　　 　 　 .ｌｰj:| |::. .ﾉﾍ/´ .‐―.:........:.:.:.:.::!i:..j...!i: :.:j,: : : : : : : : : :.ヽ:.ﾞｉ :,r'
　　　 .￣￣￣￣｀ーY￣　　ーﾍｰー⌒-―ーﾞ――ー-―――――-ー´｀´￣￣￣


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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│ 　 １９２８年１０月１８日にシュトラウスに宛てて手紙で出してた 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
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※ 喜歌劇《ジョニー》：エルンスト･クルシェネクの 『ジョニーは演奏する』 のこと
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767： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:49:33 ID:CelX0gqo



　 　 　　　＿＿＿_
　 　　　／　　　　　＼
　　　／　＿,ﾉ　　⌒　＼　　　　　　　　　　　　　 『インテルメッツォ』が幅広い成功に恵まれないわけは、
　 ／ 　 （●） 　（●） 　 ＼　　　　　　　　　　　　リブレットから説明できると思いますよ。
　｜　　　　　､　´　　 　 　 |　　(( ∩))
　　＼ 　　 　 ￣￣　　　／　　　 （　⌒）　　　　　それはプロットよりもはるかに
　　／　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　 性格描写が多く含まれてるからです


　　 　 　 　 ＿＿__
　 　 　 　／　　　　＼
.　　 　／　　　ノ ' 　ヽ＼　　　　　　　　　　 ルンマー男爵と奥方の箇所、考えてみて下さい。
.　　／　／）（ー）　（ー） ＼
　　|　／ .ｲ　　　　' 　 　 　 |　　　　　　　　 この若い男爵、台本作者によって
　　∨,'才.ﾐ).　　-‐‐-　　／　　　　　　　　　故意に矮小化させられてるでしょ？
.　　 |　≧ｼ'　　 　　 　　＼
　／＼　ヽ 　　　　　　　　　ヽ

　　　　　　 ＿＿＿
　　　　　／　　 　　＼
　　　 ／　　　ノ　　 ヽ＼
　　／　　u　（●）　（●）＼　　　　　　　　　ですから観客も この人が登場した瞬間から
　　|　　U　　　　 __´__　u　 |
　　＼　 　　　 　`ー'´　 ／　　　　　　　　　「あ、この箇所エピソードに過ぎないんだな」
　　　 ヽ　　　　　　　　<　∩ノ ⊃
　　　　|　⌒ヽ 　　　 i　|／ ＿ノ　　　　　　 って感じちゃうんですよ
　　　　|　ヽ　　＼　　／　／
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|.ヽ＿＿__／|
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |＿＿＿＿__|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 　 　 　 .／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 　 　 　 ／　 ヽ､_　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　 （●）（● ） 　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 　 　 　 （__人__） 　　.u　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ･･････　　　　 　 　(,｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　{ 　 　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 　 　 { 　 　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　ヽ　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　,, -‐)__, ／⌒i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 ／;─ー´ミ .／ l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　.（＿ﾝー‐-.ノ´　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　 l　　　　　　|

768： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:49:57 ID:CelX0gqo


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　お前が 俺の作品のこと　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ノ　　ヽ、　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 まだ分かってないということがよく分かっただろ、ｊｋ。　　 　 　 　 （●）（● ）　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　　 （__人__）　 　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　確かにお前の言うとおり、　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　　　　 ヽ｀⌒ ´　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　『インテルメッツォ』にはほとんどプロットはないだろ。　 　　　　　　｛　　　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　lヽ、　　,ｨ'.) ./
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　だが、逆だろ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　j　.}ﾝ／／　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　この作品ではプロットは初めっから小さくしてて　　　　　　　 　　　ﾉ　'"´ ￣〉　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　アイロニーに過ぎないものにしてるだろ　　　　 　　　　 　 　 　 　 {　　　　 勹..　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　　 ヽ　､＿_,,ﾉ　.　|



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　 ヽ､_　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「プロット」よりも「性格描写」の方に　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 （●）（● ）　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　より興味が持てるものになるよう、仕上げたつもりだろ。　　　　 　 （__人__）　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （　　　　　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 {　　　 　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　･･･いつか、そういった点に興味を持つ者、　　　　　　　　　 　 　 　 ⊂ ヽ∩　　 　 く
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　そういった点にセンスを持つ者が現れ　　　　　　　　　　 ⊂てヽ　 　,,_ '､＿ ＼　／　 )
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　評価してくれるの、期待してるだろ　　　　　　　　　　 　{三＿ ｨ　`´ 　／|_＼　 “　.／|
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769： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:50:17 ID:CelX0gqo



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770： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:50:35 ID:CelX0gqo



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　　　　　　　　　　　　　　　　　　〜 『インテルメッツォ』 第一幕 第五場から 〜


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　　 |::::|:|　　 　 |::|　　　　　【 ルンマー男爵 】.|¨¨¨¨│　 Auf Wiedersehn!　　　　 　 　 　 │.|ｉ:|/::::::/.:.|.: ',|:|:::::::::::|:|:|:::
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　　 |::::|:|　　 　 |::|　　　　　 　 .lｨ, ニニニニｱ .|.:.:.:.:.:.:.乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ...|ｉ:|::::::::|三三ｉ|:|:::::::::::|i|i|:::
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.ｨｼ'⌒刈　　 　 |::| | | | | | | | | | ｀T L_ '''--'i'　　..}△.:.:.:. | |: : l:)(:| | | l　　 |i:i| { |_|_|＿|_|_| }　　 |ｉ:|::::::::|.:.:.|.:.: |:し'⌒´ |.:^
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771： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:50:55 ID:CelX0gqo



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　　　_ ,、[| [| 　.,､＿_　　_
　　/ ハヽ、　 //､7/　.//　 、　　　　「.|　 .「.|
　<／　　＼> .´ .//　//＿_」ﾍ　　 _　.l」　　l」
　　　　　　　　／' 　 ‘ー―‐ V　ツ’　ﾛ　　.ﾛ





.　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　│　 Ein huebscher Mensch!　 .│
　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　│　（かわいい男ね！）　　　　 .│
　　　　　　　　　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.乂

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ へ./ヽ.::://〃　　　　　　　　 　 　 　 ∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　 　 〃' 　 ! .::///　 !　 i　　　 ,ハ　　 　 　 　 ハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　i:　　|.::/７ト　 ! 　 :　　　　｜ー――　　ノﾍ
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 , .-─‐　 　 　 　 　 　 　 　 i::　.::!.」/ｊﾒ 　 | 　 !::.　 i　　|　´￣￣￣
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 .(ﾞ　 ( ,,__　 _　　 　 　 　 　 　 i::. ! j{｢ ｒﾊ　　jﾊi ｣ハ:::.!.:i::ﾘ　　　　　　　　　i
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ｀ '' ｰ- ニ ~"ﾆ＝=―－ 　 从ﾊﾊ　い;　　　从｢｀ヽﾊ从　　　 .::　 　 .:::　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ/ ゝゞﾟ′　　´､__　　 /　　　 .::/:::..:.:.:.:.:ハ!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 i {　　ｒ　　　　　⌒ヾi /　　　.::::/:::::::::::::/
　　　　　　　　　　　　Und jung ist er halt -　　　　　　　　　　　ｊハ　、　　　　　　　 /　 / /.:::/ ）:::从/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ）ﾍ.　こ ｰ　　　　/ 　 ′　/イ:::/
　　　　　　　　　　　 （それにまだ若いし･･･）　　　　　　 　 　 　 　 ﾉヘ.　　 　 　 厶イ / ! //从/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｢ｒ三三三三≧コ千＿＿ｊ/ﾚﾙ'ヘﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　|||￣￣￣￣￣￣ﾉ´　　　　　 　 ﾉ　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ]ｊ　. : : :　　__ .ィゝ、 　 　 　ｒ一へ 　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｢| : : : : ／⌒ヽ: : : :ゝ一'￣´: : : : : Y｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |l|: : :／　　　　 V : : : : : : : : : : : : :.ﾉ　!


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　https://www.youtube.com/watch?v=aUfe4K4vxMU


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772： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:51:19 ID:CelX0gqo



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　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　） 　Nun sitz' ich wieder allein!　　（
　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　） 　（また一人ぽっちに 　 　 　 　（
　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　　なっちゃったのね！）　　　　　 ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　） 　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　（
　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　 丶〜'⌒'〜'⌒'ﾉ,ﾉ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（（
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　))
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （


　　 |::::|:|　　 　 |::|　　　　　　　　 　 　 |i:i|: 　 | |¨¨¨¨':,　 ＼':,　＼: : !　　 　 ＼:.:ヽ:.:.|:.:.:.ｉ:.:.:.: ﾄ､:.:.:ｉ: !:.:.:.: : ｉ:.:.|:.:.:.Ⅳ
　　 |::::|:|　　 　 |::|　　　　　　　　 　 　 |i:i|: 　 | |.:.:.:.:.:.:.:＼　 ＼ 　 >　　　 　 　 ＼ｉ:.:.|:.:.:.|:.:: : ｌ　',:.:|､:',:.: : : |:.:.|:.ｉ: !
　　 |::::|:|　　 　 |::|　　　　　　　　 　 　 |i:i|: 　 | |=======| |====.ヽ　　 　 　 　 　 !:.:.!:.:. |:.: : :ｌ　 ｉ:.ｌ ',:.',:.:. :.|:.:.|: ! |
　　 |::::|:|　　 　 |::|　　　　　　　　 　 　 |i:i|: 　 | |.:.:.:.:.:.:.:.:. | |.:.:.:.:.:.:. ｉ｀:..､　 　 　 　 |:. ｉｉ:.:.:|:.:.:.:.ｌ.　 !:ｌ　Ⅵ:.:.: |､:.!ハ|
　　 |::::|:|　　 　 |::|　　　　　　　　 　 　 |i:i|:　　八_:_:_:_:____| |_:_:_:____|: ﾊ: ｰ､‐ 　 　 |:.:ｌ ｌ:.:.|:.:.:.:.! 　 ||　　 ヽ:.:| Ⅵ　:!
　　 |::::|:|　　 　 |::|,＿＿＿＿＿___＿　|i:i|　γ　ヽ¨¨¨¨¨:| |¨¨|( )| .!:{　ヽ:. ｀:.　　　ｌ:.ｌ　ｌ: |:.:.:./　　 ! 　 　 ヽ!　 >――
.ｨｼ'⌒刈　　 　 |::| | | | | | | | | | | | | | :|i:i|　 { 　　}△.:.:.:. | |: : l:)(:| ヽ! 　 :.:. ∧　　 ｌｌ ´|:.:!:.:〈　　　　　　 , . : :´.: : : : :
| |::::＿|_|＿＿　|::|_|_|_|_|_|:ｒｒｒー‐ｎ_|_|_,|i:i|＿乂_ノ|三三|_|_|＿|(_)|_|_.＼　ｉ:. ｉ　｀´　 ! . |:.:.: ハ　 　 　 . : : : : : : : : : : :
| |/: : : : : : : : : )⌒ヽ⌒ヽ {i:i{ーｰ{ｉ{￣|:|i:i|丁¨¨¨¨¨,二二二⊥二二二二 ｌ:.ｌ　 　 　 　 !:.:/　 ｉ 　 ／: : : : : : : : : : : : :
| |: : : : : : : : ／＿＿〉 　 ｀Ⅵ─‐{ｉ{i───── くﾆ=-　　　　　＿＿＿ .ｌｌ　　　　　　|:/ 　　!／: : : : : : : : : : : : : : :
| |￣￣￣￣￣￣￣ﾍ　　　Ⅵ三Ⅵi　　　　　　　　 |三三二二二二二二 .!　　　　　　|'　　／: : : : : : : : : : : : : : : : : :
| |　　　　　　　　 　 　 '， 　 Ⅵ　 Ⅵi　　　　　　　　￣7i:i7i:i:i:Ｙ^^ｉ⌒ﾞ'ーｰ┬ｒ:|i:i| . ＿　 ／: : : : : : : : : : : : : :-=≦三
| |￣￣￣￣￣￣￣￣ ＼　 Ⅵ'"´￣￣￣￣￣｀ヽ　 {i:i{{i:i:i:i:}　├---‐┐|::|_|i:／:ｉ:ｉ:ｉ:>': : : : : : : : : : ..z≦三三三三
|_|＿＿＿＿＿＿＿＿＿_＼,|i:|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆｼ′　{i:i{Vi:V＿_|　　　 <￣　.∧ｉ:ｉ:ｉⅩ : : : : : : : ィ≦／三三三三三
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773： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:51:40 ID:CelX0gqo



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　　...､-''´　　　　　　　　　　､-''´　　　　　　 `'-.♪　　　　　　♪ 　 　 　 　 　 　 　 　 ＿|　 ＼/＼/　　 ＼／＼/　|∧／　/|∧／/
　　　　　 　 　 .―--:‐''^ ´ 　 　　　 　　　　　　　　`'-.､,_　　　　　 _,.､-''　 　 　 　 　 .＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＜　　　　　　Mein lieber Mann!　　　　　 ＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∠　　　　　　（愛する旦那！）　　　　　　＞
　　　　　　 　 ∥　　　　l　　 　 l::　　 !　 .i　∥|　　 !　∨:　!　:::　 |、 　 |　lヽﾍ　　　　／＿　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　　＼
　　　　　　 　 l　　　　　ｌ　　　　l　 　 l　　　 |　!　　ｌ　　V:. |∨i､:. lﾍ　 : !|　! V}　　　　￣　/　／∨|　/Ｗ＼　　/＼|＼　 .|　　￣
　　　 　 　 　 l　　　　　l　 　 　 l: l:　∧　::.∥　!_ﾑ.|ﾉ　 ﾏｰ|=l=!fﾐl　!　: |.l:. }　l.|　　　　　　/／　　　|/　　 　 ＼/　　 　 ＼|
　　　 　 　 　 ! :;ｲ　 　 :l　 　 　 l: l:　ｉ ｣ｪ=i､!ニX|ﾍ!　　 .!∥'ﾟｺx|/_｜ ｉﾘ l:: !　.l!
.　　　　 　 　 |∥!　　ｉ :::!　 　 　 l:ﾍ: ｢　V !｣x__,　　　 　 |/.イ::_o《ヽ| ∥. ｌ:ﾘ　　　　　― ｰ--. ､
.　 　 　 　 　 ｌ ! .l 　　!::l:!　　　　 ｌ::lV!｡≦::_,oﾍ`　　　 　 　 {::辷l:} }iｲ::::　|　　　　　　　 ￣ `iヾ丶
.　 　 　 　 　 l !　V 　 !rﾍ.　　　　从ｲ{ {l::::辷l:::}　　 　 　 　 つﾟ;;ﾉ　 l:::::　|　　　　　　　　 _ ,ノ　)　）
.　　　　　　　 l.!　 V::::Y rＶ　i.　　 ﾍ ﾄ､∨つﾟ:::ﾉ 　 　 　 　 　 ｰ‐'　o}::::: .l ――‐==＝ニ＝''''' "´
　　　　　　 　 |!　　V:八ゝＶ. ｌ:.　　 ﾍ　` ｀＞"　　　　　　 丶　 　 　 !:::::: l
　　　　　　　　　　　∨:::ゝ､V l::. 　 i ﾍ O　　　　　　　　　　 　 　 　 从::∥
.　　, .-─‐　　 　 　 .ﾏ::ﾄ､::ﾍ. iＶ　ﾑVﾍ　 　 　 　 　 /'⌒ﾟY　　 　 ｲ:ｌ| ∥
.　.(ﾞ　 ( ,,__　 _　　　　.ﾏ| ∨:ﾍ∨､: ﾑ: ヾ､　　　　　 ∥⌒>′　, <i､:::!|∥　　　　　　　 Er ist so gut, so treu.
.　　｀ '' ｰ- ニ ~"ﾆ＝=―－.lVヽ（＼V＞｡., 　 　 　 ゝェ"　 イ　｜∨|/
　　　　　　　　　 　 　 　 ,｡-l!"　　`＜ヽ:::::::::｀＞ｰｚ｡.,　｡イ‐"-ミ　　　　　　　　　　　 （あの人はいい人よ、誠実だし）
　　　　　　　　　,.,＿_,.イζ　　　 　 　 ｀ﾞ' ミ,_:::::::r'ノ　　〉ｰｉ、 　 ヽ,ｨ‐‐､
.　　 　 　 　 ／　　　　ヽ.Υ　　　 ,.｡-､　　　　｀r才i_　_,｡-‐￢=､/　　_,ﾉ-､
　　　　　 γ　　　　　 　 ヽ７　 ／　 _, ゝf⌒レ'ﾆニ>' ,ｨ升ﾐｉ　 /　 /´　,.__｝
. 　 　 　 /　　　　　　　　　ﾍ`７　ｨ'"　 　 ﾍ ヾﾆニ/　ｉﾆﾆニ}　ゝｘ"　,ｲ　　ヽ
　 　 　 ∥　　　　　 　 　 　 Y!　　 ィ‐ '"⌒rくﾆニｉ　 ﾏﾆﾆiｱ　 ｡(__ノ　 ／⌒i
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774： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:52:02 ID:CelX0gqo



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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ）
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ,.､.-―-.､., 　 　 　 ） - Diese langen, einsamen Abende -　（
..,_　　　　　　♪　　　　　　 -''´　　　　　　 `'♪　（　　man wird ganz traurig　　　　　　　　　 ）
　　 `'-.､,_　　　　　 _,.､-'´　　　　　　　　　　　　　 ） 　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　（
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　 （長い間、独りで夜を過ごさなくちゃ　　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　）　ならない なんて、悲しくなるわ･･･）　（
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾒ〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´

　Ⅵ:.:.:|:.: ｉ:.:.:.:.:. ｌ:.i:.:.:./|:.:.:.:.:ｉ:.:. |:.: /:.:.／　　　　!: :.／　/／　 /'|乂|_|乂|_| |i:i|　 　 ｉ⌒ｉ　　　 　 |ｉ:|/::::::/.:.|.: ',|:|:::::::::::|:|
　　|:.ｉ:.|:.: |:.:.: : /:,:|: /　!:.:.:.:.ｌ:.:.:.|:.:.ｉ／　　　 　 　 < 　 /　　／ .⊆三三⊇ :|i:i| ｒ-＜＿＞‐ｭ　　 |ｉ:|::::::::|.:.:.|.:.: |:|:::::::::::|:|
　　|:.!:.|:.: |:.:.:.:/:/ ｌ:.|　 ｌ:.:.:.:.|:.:.: !:. ｌ　 　 　 　 　 　 ' ====| |=====ｉ| | l　　 |i:i| { |￣￣￣ﾞ| }　　 |ｉ:|::::::::|.:.:.|.:.: |:|:::::::::::|:|
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三三三三≧ ､: : : : : : : : : : :<ｉ:ｉ:ｉ:ｉヽ...￣￣￣￣｀ヽ　 {i:i{{i:i:i:i:}　├---‐┐|::|_|i:i|　 　 |: :|　 |i:|弋i:ｉ}:::: |: :.::|:::|::::::::|:|:|::::
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775： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:52:21 ID:CelX0gqo



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776： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:52:41 ID:CelX0gqo



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777： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:53:02 ID:CelX0gqo



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│　　名家に生まれたパウリーネ･シュトラウス=デ･アーナは、確かに気位が高く、癇癪持ちだった　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　 /￣　｀　"''"´￣ ｀''==s 、
　　　　　　　　　　　　 ,　-‐'　　　　　　　　　　　　　 ヾ＼
　　　　　　　　　　　 /　　　　　　::.　　　　　　　　　　　　＼ヽ
　　　　　　　　　　 /　　　　 :.　　 :::..　　　 ヽ　　　　 :..　 ヽ .ヾi,
　　　　　　　　　 ./　　　　　:::i　　　::::.　　　 |＼ ＿　::::　 ::l　　li
　　　　　　　　　/　　.:　　　::::|ヽ. ヽ ::::::.. :_:.,.r '´ヽ ｀ヽ:::　:::|　　|i,
　　　　　　　　 ,'　　i::::.　 :: ::_:L..ヽ...ヽ_:::::..::::. |z＝=､　';:::. ::::l:i　 l i
　　　　　　　　 l :: : |:::::..　:::'ヽ l ,z＝､　ヽ:::::::'l. .Liiヽ.ヽlヽ: ::::Li　|. ',
　　　　　　　　 | :::::/';:::::. ::i:: :'/ヽL!!>::::::;;i｀:':.､!:::::::::::::::!:::l:::/　|/ヽ. l
　　　　　　　　　l:::::l/ヽ::::. :|i　!::´:､::::: 　:;;;!::..　 　 　 / i::::|'　./ヽ |　|
　　　　　　　　　|';::|/ | |＼ lヽヽ　　　　　　　　　　　/ /!　l　 l　 | l　 l
　　　　　　　　 / ヾ!!//　 ヽ! l　｀　　　　r=- 、　　/ ' /　 .!　ヽ.ﾉﾉ::　 |
　　　　　　　　/　　ヽ'_　 /、　':,　　　　 ´￣　｀　　 ／/　: ﾞーl ´ :|::　 .l
　　　　　　　 /　 .::::　.l￣ ＼' --ヽ、　　　　　　 ／ .|/ .:/　:::::|　 :l::　:　|
　　　　　　 ./　 .:::　 ::::| .l:.　 ｀'‐--'｀ ‐-　 ....　'　　　! .::/|　:::::l　 ::l::　:.　l
　　　　　　/　　.:::　..:::::l　l::　 l::..＼,.. -'‐ ﾆ!ﾆ　　‐-/／.,l　::::::|　 :l::　 ::　|
　　　　　 /　　.:::　 ::::::::|.　l::.　l:::..<..- '' l　.| l;;;;;;;;￣' '' ‐-! :::::::l::.　::　　::　l
　　　　　/　　　,　-―- l　 l::.. l　/!;;;;;;;;r ﾆヽ;;;;;;;／;;;;;;;;;/ :::::::/:::　　　＿　|
　　　　 /　　／　　　　　|　 |ヽ ヽ;;!;;;;;;;| l　 l i;;;;;;;;;;;;;;;;;;/　:::::/-z '　´　　｀ヽ
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　　　　　　　　┌──────────────────────────────────┐
　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　│ 　『インテルメッツォ』の元になった騒動以外にも、何かとエピソードを残している　 │
　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　└──────────────────────────────────┘
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778： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:53:27 ID:CelX0gqo



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　しかし二人の間には、確実に〝愛〟があり、　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ．　　　　＋:.　＊　　　　　　　　　.:
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ．∴’　 ’　　×　 。　 ..: : : :　　　　　　 　 .:
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 。　　 　 o　　.:　　 　 : : : : : : : : : :
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
.　　　　 　 /　　　　　　　　　　　　　 ＼./ ./ :::/ .::/:/　,　　 ::i　 ::: :ヽ　:.　:: .│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　 /　　　　　　　 　 　 　 　 　 ./　:l　:::|　:/::l　:l　　 ::::|　 :::i ::l　 :i　:: │ 　 そして妻をよく知るシュトラウスが、 　 │
　　 　 　 ｉ　　　　　　 　 　 　 　 　 　 l |　:|　::l　:l |:|　:|　　 :::l　　::| :::|　::l　: │　　「性格描写」 に重点を置き、　　　　　  │
　　 　 　 l　　　　　　 ／ ￣　　　　　.| l　::l　::|l :| l::l　:l　　 :::|　 .:::l :::l.i　:|　:.│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　 　 　 |　　_＿　　 　 　 　 　 ヽ　 .l |　 ::l　:l￣!ヽ!　|　　:::l　.:: / :/ |　:| .: │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　 　 　 ヽ/ 　 　 　 　 ｉ　イ｀丶 l　　l.ll. ヽヽ z==.､ヽ .|　.::/.:／‐ ＜/.::/／.└─────────────────┘
　　　 　 　 ヽ　　　　 ヽ ゝ _　　　　　　'|ヽ ＼.ﾞ' |ｲ:iﾞi　ヽ /／z==s.､/／/　　:/|l.|:::　 l
　　　　　　　丶ｉ ｲ｀丶 l　 　 ｀ヽ　　　 .ヽ.＼ ヽ. ﾞ ー　　　　　 |‐':!:j::ヾ丶 .::／i.l l::　　|
　　　　　　　　 ゝ　　,　ヽ _　　丿　　 　 .＼ 〉.,! '' ''' ,　　　　　｀'' ー／ .:::／　//!:　　l
　　　　　　　　　ヽ　 ゝ ﾉ , ‐ ´ 　 　 　 　 ./ /,ヽ　　 _　　　 "' '''　 -‐／!＿-'-/::　 /|
　　　　　　　　　　ヽ　　´　　　　　　 　 　 .l .l l　 ＼ ヽ｀　ｧ　　　　／／／. ￣|::　 / .l
　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　ヽヽ ヽ!　ヽ｀ ´_ ...　-. ´／／　　 ..:l::　/|　 l＼
　　　　　　　　　　　　 ＼　　　　　　　　　　..丶-'-ヽ／｀/ﾍ - ‐／ '/／　　 ::|:/./ .l　 ヽ　ヽ
::::○ﾟo:::::::｡:::ﾟ::::o○:::゜:::｡:::oﾟ:::::::o:::ﾟ:::::｡::::ﾟ::::｡○｡ o゜::::::o゜::ﾟ:::::o｡::::::::::::::::゜::::o:::::::○:::::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::
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┌─────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　妻をそのままヒロインとしているこのオペラ、　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└─────────────────────┘
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779： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:53:51 ID:CelX0gqo



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　全体を通しての構成力は弱くても、魅力的な “部分” まで欠けている、とは言えないだろう･･････　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
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　 　 　 　 　 　 |　 　 　 　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　　　　　 　　　　　　　|￣|
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　　　　　 　 　 □　 　 　　|￣￣￣￣| 　 　　　　　　　　　|　 　 　 　 　 　 |　 　　　 　 　 　　|　 　 　 　 |
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　　　　|＼　　　　　　　　　|￣￣| 　 　　　 　 　 　 　　￣￣　　　　　　　　　　　　　　　└┘□
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　□　 　 　　　　　　　　　　　 |/　 　 　 　　　　　　　　□　　　 ／|
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　　　　　　　　　．　　　　・　　　　　　　ﾛ　　　　．　　　･　　　　　　｡　　　　　　　．　　ﾛ

780： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:54:11 ID:CelX0gqo



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　そして、会話が重要な この喜劇に合う様、　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└────────────────────┘




　 ∧,,∧　♪　　∧,,∧:::♪:;::∧ ∧　　 ハ)ヽヽ　　　△＿△ .//　　λ_λ//　::::♪::::〜　　∧-∧
　 (=ﾟωﾟ)　　　　ミﾟＡﾟミ　　　(ﾟＡ ﾟ )　.|ﾉﾉ´・_・｀ﾉ　　（　´▼｀//　　（‐Å‐//　　　　　　　　（/＾ヽヽ ）∬
┏ ,,ψ⊂|┓┏ ,,ψ⊂|┓┏ 　¶⊂.┓ ┏ 　¶⊂.┓┏(　　|//┓┏(　　|//┓(-＿-)┓　　ゝ^ο^ﾉ__∥υ
（O）/　　.┃（O）￡/　┃┃|つ:‡　|┃┃|つ:‡　|.┃┃ つ;/⊂┃┃ つ;/⊂┃（　　（⌒＼　＼　　 （　〆　）
┣|⌒|⌒|┫┣|⌒|⌒|┫.┣|⌒|⌒|┫.┣|⌒|⌒|┫|⌒|⌒| ━┫|⌒|⌒| ━┫つ━＼╋ )＼つ━)╋━（━
┃ ⌒|⌒ ┃┃ ⌒|⌒ ┃┃ ⌒|⌒ ┃┃ ⌒|⌒ ┃⌒|⌒　 　┃⌒|⌒　 　┃|⌒|⌒| ⌒＼|⌒|⌒|(　∬　）
　　　┴　　　　 　┴　　　　　 ┴　　　 　　 ┴　　　 ┴　::;;::::♪:;;;;┴　　　　　⌒|⌒ ┃　　⌒|⌒ ⌒‡⌒
　 λ＿λ　;;;;;♪::::　::::♪::::　　;;;♪〜　 ∧-∧　　♪ 　Λ＿Λ　　 .⌒⌒ヽ　　　　　;;;;;♪::::　♪
　（　｀ー´）　　　　　∧＿∧　　　　　 　（/＾ヽ ）　　 　/ /(ハヽ∂ ′从 从)　::::::┌──────────────────┐
┃（　　　（⌒＼　　（　^×^）　　　　　　ゝ^ _ ^ﾉ　 　 　（｀Ａ ´ハ|　ヽゝ・_・ ﾉ┓ . │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
┃　つ━＼╋ )　┃（　　 （⌒＼　==つ=○=⇒| ==つ=○=⇒|　（　　..（⌒＼　( │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
┗　|⌒|⌒| ⌒＼┃　つ━＼╋ )━ ＼＼＼|　┃　＼＼＼| ┃　つ━＼╋ )（ .│ 　 小規模編成のオーケストラで、　 　 　 　 │
　　 ⌒|⌒　　　　┗　|⌒|⌒| ⌒＼《　┣|⌒, -―-　、　.|⌒| ┫　|⌒|⌒| ⌒＼...│　　軽快なテンポで進めた、このオペラ。 　  │
　　　 ┴　　　　　　　 ⌒|⌒　　　　　 ┃ 　 l 　 　 　 l　　　.｡.┃　⌒|⌒┃　　 | .│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　 ∧＿∧　　;;;♪〜　　┴　　　　　　　　　 |　　　　 .|　 ／　 )) 　 ┴　　　　　 . │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　（　´∀｀）　　　　　　　∧ ∧　;;;;;;;♪:::::::　.ヽ 　 　 ノ ＾ ）　　　 .∧＿∧　♪:::　.└──────────────────┘
┃（　　　（⌒＼　　　　(*ﾟーﾟ)_　　　　　　　./ 　 　 　,／...))　　　(´⊆｀　) ┓〜;;;;♪（・∀・　_　∥υ
┃　つ━＼╋ )━┃　|　　.（⌒＼　　　　　||　　　　「　　 　 　 （　　　（⌒＼　　　┏（　　　（　〆　）
┗　|⌒|⌒| ⌒＼《┃　つ━＼╋ )━ 　 . （|　 　 　 | . ＿　　　　つ━＼╋ )━ ...┃　つ━)╋━（━
　　　⌒|⌒　　　　.┗　|⌒|⌒| ⌒＼《　／ ..し 　　 Ｊ 　 .／|　　　|⌒|⌒| ⌒＼《　┣|⌒|⌒|(　∬　）
　　　　┴　　　　　　　　⌒|⌒　　　　　|￣￣￣￣￣￣|　　　　　⌒|⌒　┃　　　 ┃ ⌒|⌒ ⌒†⌒



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│　　当時は 他の作曲家、例えばシェーンベルクのような人も注目し、賞賛の言葉を送っている 　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
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※ １９２７年１月、ウィーン初演の時、シュトラウス自身が指揮棒を取った
.

781： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:54:33 ID:CelX0gqo



┌────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　そしてホフマンスタールの言葉、 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
└────────────────┘



　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 .::　　　　　 ::. .::　　.:: : :　　　　　　　　 　 : : ::　　　 　 　 ＊　 * ﾟ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ::.　　　　　 .::　 　 .:: : 　 　 　 　 　 　 　 　 : ::　 　 　 +
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 :: :..　　 ..: ::　　　 ::: 　 　 　 　 　 　 　 　 　 :::　　 ﾟ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 : :::.. . .::: :　　 　 ::: 　 　 　 　 　 　 　 　 　 :::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ::.　 ｡　ο.　　 　 　 　 　 ::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ．　　　　＋:.　＊　　　　　　　　　.:
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　　　　　　　　　　　　 　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼　::.. . . ..::
　　　　　　　　　 　 　 ／　　　　　 ―――　　　　　　　　　　　　――― ＼
　　　　　　　　　 　 ／　　　　　　　 　 ＿　　　　　　　　　　　　　　　 ＿　　 ＼
　　　　　　 　 　 ／　 　 　 　 　 /´ ,..::::::::::.ヽ ヽ　　 　 　　　　/´ ,..:::::::::::.ヽ ヽ ＼
　　　　　　 　 ／　　　　　　　　,'　 ,;::::::::::::::::::',　',　　　　　　　,'　 ,;:::::::::::::::::::',　',　＼
　　　 　 　 ／　　　　　　　　　 {　 {:::::::::::::::::::::}　}　　　　　 　 {　 {::::::::::::::::::::::}　｝　　＼
　　　 　 ／　　　　　　　　　　　'、 ヽ::::::::::::::／ /　 　 　 　 .┌───────────────────────┐
　　　 　 |　　　　　　　　　　　　(;;;;;;;;;;）)￣　　　　　　 ,　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
.　 　 　 .|　　　　　　　　　 　 ／'　　 　 　 　　　　　　<　　 .│　 “テキストの一語一語がハッキリ分かる” という事。 　│
.　 　 　 .|　　　　　　　　　　｛{　　　　　　　　　　　　　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
.　 　 　 .|　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　　 　＿＿_　　＿_ . └───────────────────────┘
.　 　 　 .＼　　　　　　　　　　人　　　　　　　 ヽ　　 ´　 　 ｀　　'　　　　　　　　　　　　 ／
　　　 　 　 ＼ 　 　 　 　 　 （ し.）　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／
　　　　　　 　 ＼　　　　　　　｀¨　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＼
　　　　　　　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼
　 　 　 ／￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼
　 　 ／
　 ／


┌────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│ 　 詩人として言葉を大切にしてきたホフマンスタールにとっても、我が意を得た作品と映っただろう･･････　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
└────────────────────────────────────────────┘

※ ホフマンスタールが実際に観たのは、’２７年１月のウィーン初演の時。
　　’２４年に送った この言葉は、他の人が観た感想を参考にしてのもの。
.

782： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:54:56 ID:CelX0gqo



┌──────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　なお このオペラは、グノーやシューマン、モーツァルトやヴェルディ、　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
└──────────────────────────────┘



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::::○ﾟo:::::::｡:::ﾟ::::o○:::゜:::｡:::oﾟ:::::::o:::ﾟ:::::｡::::ﾟ::::｡○｡ o゜::::::o゜::ﾟ:::::o｡::::::::::::::::゜::::o:::::::○:::::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::::::○ﾟo:::::::｡:::ﾟ::::o



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ┌────────────────────────────┐
　　　　　　　.　-‐ ''　￣￣　‐-　　　 　 　 　 　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　 　 ／:..　　　　　 　 　 . : .:::ヽ　 　 　 　 　 　 ,.r::´ │　　とりわけワーグナーの『トリスタン』や『パルジファル』 といった　　 │
.　　　, ':.:. :.　　　　　　　　　. : .:.:::::ヽ　　　　 　 　 i:::::::::::│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　 /::.:.:. .　　 　 , ⌒　ー-　.__,;.-‐､',　　 　 　 　 .!:::::::: └────────────────────────────┘
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　 i:::.:.:._,.-､,,　　 } 　 　 　 　 　 　 　 l:t　　　　　　 .i::::::::::::::::::::::::::::.: .:.::::::::::::::::::i　　 　 ..,!: ::i　._,,;;;;,,,;川,,;,,,;;:: :: :::::::::｀´:::::ヽ
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. 冫{´:.. ._;.イt:冫　　 　 　 ´　　ヽ　´.l:::::ﾉ　 　 　 ..|:::::::::::::::::::::::::.:.　 .:.:::::::::::;:､-ﾞ‐‐..､.‐'´　',.i　ﾞ´ ./、 .ｿ:::.　 : : :::::::::::::／
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　　　彡気/｀ヽ､｀ヽ　　　　　　´´/　　 　 ヽ《::ヾ;: :i:/: .ｪｴﾕッ::) ."´frヲｭ､ ! ミ､ヾミ､{　　　...〉;＼.､,;;:::::::::;;;::／;／::::::~ヽ
　 彡イﾊ/: : : : : 丶 ｀ ｰ-　..__,,.ィ　　　　　 .ヾ､ヽ::.i:{:.:. ゞ　／::{　::　ﾞ 　"　 :} ヾヽ:.:.:/　　...'´　´'､‐-‐_;::-‐'´／:::::::::::::::`‐､
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783： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:55:14 ID:CelX0gqo
　 ｀ヽУ: : : : : : : : : : : : : : ￣VY戈ｰ:､　　 　 　 .彡;,., -‐‐ ﾞヽ,__,〃‐ヽ､,_ i .:.ﾐ 　 　 _,./:::,ﾌ〈／;'´⌒'´::,‐'´:::::::'::::::::::::／::::::::::::::´
　　／: : : : : : : : : : : : : : : : : : ﾍ气 ヽﾐﾍ 　 　 　 彡:, :: : : :__,;; ; ; ;､; : : : : :三ﾐﾆ...-‐´:'´.V '.A/''〉,-´::::;/: : :::::/:::::::::::/::::::／::::::::::
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: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :V巛Y/ﾐ{ 　 .,...i ヽ::"彡: : : : : : : : : : : : :.ミﾞ　.}.／:　./`';!!;:ゝノ:':::;/　......::::::/::::::::::/:::::::::::::::::::::::::
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ ,.r::'´::::::::::::::::::::::::l／/　, ´"‐-､;;-‐ ﾞ　 : :' .,　ヽ} ./:::::::ヽ::::::::/　　 ..::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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│　　多くの過去の作曲家の曲からの引用が、頻繁に見られるのも特徴だ･･････　　 │
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784： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:55:35 ID:CelX0gqo



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785： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:55:54 ID:CelX0gqo

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守圭ｻム.　　　　　Ⅷ圭圭l圭ﾀ　　　　　　　_,,..ィ　, -＜i　..ｲｱ 　 . U. : :i≧=..:‐:ｭ｡.,_ 、.////|//| 　 　 ｀㍉　 　 　 　_,,.ィ佳ll佳沁
　 マ圭掛､ 　 　 　 Ⅶ圭圭タ　　　　　,,.ｨ≦l　.／ : : : : ! 〈掛　　 　 .'｀¨“''㍉、.｀“'气≧｡. //i//|　　 　 　 ｀ﾞニ三圭圭ア 　炸致
心、 マ∨ﾑ　　　　　Ⅵ圭ぐ　　　　　 佳圭..／ : : :ヽ :.∧ .寸L　 　 .: : ム{ :寸x..: : : 寸会 ./i//|　　　　　　　　　　　　　　,.佳致ﾞ⊿
圭㍉　 寸掛､　 　 　 Ⅵll掛,　　　　.,佳圭.ノ : : : : : : V／ヽ..Ⅷ抄" .: へヽゞ .Ⅷﾄ､ .: :.寸掛｡ｉ//|　　　　　　　　 　 　 　 ,.佳紗ﾞ,.ｲｧ
圭圭l!　　寸掛､　　 　 寸l圭l 　 　 ,佳 ／＞── ｧ'´ : : : : : :.ﾏ. . ￣　_ιУ､.Ⅵl}.: : : .寸掛x./|　　　　　　　　　　　 ,.:佳ア´.ｲｱ
Ⅶ圭|!ﾄ､ 　 寸掛,　　 　 ﾏ圭ﾑ　　　./ : : : : : : : : : : : : : : : : :_／｀-ｰ=´ : : :｀ヾ 炸: : : : :..Ⅷ圭心　　　 　 　 　 　 ,.イ紗'" ,.ｲllｱ
.∨圭ll,ﾏﾑ.　　寸ム　　　 寸圭ﾑ　../ : : : : : : : : : : : : : : :／'´ : : : : : : : : : .,.ｨ≦７ : : :/ : :炸圭掛,　　　　　　 ,.x'紗'"　 ,.:佳ｱ
　 寸从Ⅷﾍ　 　`守ﾄ､　　￣￣ ￣ {　⌒ ,.-'´ : : : : :＞'´ へ: : : : : : : :.,.ｨ≦圭ｌ7.: : :}/　 ,.佳圭圭|ム.　　　　.'"　　_,,..ィ升ア
　　 マムⅥ爪　　 `守ﾐ､　　 寸圭 .ヽ : : : : : : :,彡'´　　　　　｀''　.ｨ≦圭ｌ圭抄.: _,ノ . ,.ｲ圭圭圭|圭|心､.　　,.ｨ≦少寸紗"
　　　　寸Ⅶ代x.　　　寸ﾐ、　　寸圭沁.￣￣ 　 　 　 　 　 ,.｡ｭ≦圭圭圭圭′ 　 ..〃圭l圭l圭圭圭圭紗升紗''",.ィ才
　 　 　 　 Ⅷ圭心、　 　寸x、　　守圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭７　 　 ,.佳圭圭圭圭圭圭圭圭圭紗´　　　._,,.ィ"

786： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:56:15 ID:CelX0gqo

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　　　　 　 i,.　　 　 illllllllli 　 .／　　　　 　 　 ｀ ､,,_ , '
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.　　　　 　 二ニﾆ　ﾆ ＝==-　..,, __｀゛ｰ＝=- _,,_.　　　　 /　/　　i.|　 :　　 /　.:// :::/l ::::::::|__ !__:::: i
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787： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:56:32 ID:CelX0gqo



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　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ﾞ''ｰ--　　　|　　　　　 （＿_ﾉ｀,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |　　　　　　　　 ﾝ′　　 なんだい、ハニー？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 _ﾉ 　 ｀､　　　　 7
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,ｲ:. ヽ､＜ヽ,、___　ﾉ　　　　　　　　　　　　　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,. -ｰｰ -‐ ´:::::::::::::::::::::::::::::7　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │　今度、シャルロッテンブルクで　 　 　 │
　　 　 　 　 　 　 　 　 ／..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: く'、　　　　　　　　　 　 　 　 　 │　あなたのオペラ、　　　　　　　　　　　　 ＞
　__＿___　　　　　 　 .｛ :::::::::::::::::::::.ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::.. ､_　　　　　　　　　　　　　 │　『エレクトラ』があるんでしょう･･･　 　 .│
　￣:／:{　 　 　 　 　 '| ::::::::::::::::::::::..｀、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::..｀ヽ 　 　 　 　 　 　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__.ノ
　／　　{　　　 　 　 　 '| ::::::::::::::::::::::::::::i_::::::::::::::::::::::::::::::::::::.ヽ::ゝ
　　　　 {　　 　 　 　 　 ﾄ､:::/ ／￣｀` ﾊ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!:::::::.ヽ
　　　／　:　::　:/(_　 　 `,ﾍ ´:::::::::::::::::. ﾊ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::_,rｰ'､
　 ／ : 　:　: . / _丿　 　 .}:,∨ :::::::::::::::::: ﾄ､:::::::::::::::::::::::::＞＜￣＼::..＼
　:　:　:　:　: :/　_j　　＿　.}:::∨::::::::::::::::､-''ﾞ~￣￣￣￣:::::::::...＼　ム:::::ヽ
　:　:　:　:　:/　爻／　　　　　∨ :::: ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,.､／...:::::::::ヽ}
　:　:　:　: : { /　'　 　 　 　 　 .＼,::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／"￣.三二ﾆ＝=‐-　　　.　_
　:　:　:　: . {{ 　 　 　 　 　 　 　 　 ---======---　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／}
　::　:　:／<三>匕⌒ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:／!
　:　:／.　 ﾉ八_　　 斗}　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／:／.:::::!
　／　　　{:::::::＞ ´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／:／.:::::::::::!
　　　　　　￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／:／.:::::::::::::::::!
　三二ﾆ＝=‐-　　　.　_　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／:／.:::::::::::::::::::::::!
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788： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:56:53 ID:CelX0gqo



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789： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:57:12 ID:CelX0gqo



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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〜 １９２６年１月１９日，ベルリン 〜




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　｀`''＜:|:|:|:〕iト　　　 }　 ⌒'､＼寸ｧ㍉｡_｀'＜ ≧=---------=≦_＞',.ィ㌻i_ﾚ〔㌻xi〔⌒Y　　　_」.ィi〔:|:|:|:|:|:|jI斗
-ミ　　　｀'＜:|:|:|:〕iトミ　Y⌒Y＼＼＼}γヽ≧s｡｀二二二二二´｡o≦=ﾐY,ｨ「㌻／v⌒ヽ レ≦:|:|:|:|:|:|:＞''"~
γ´~｀ヽ､-ミ　｀''＜:|:|:|〕iト　 |x=ﾐh｡＼トミ }γ⌒Yγ⌒ヽ γ⌒Y Y´_,ィi㌻／-ﾐ .|　_,ィi〔:|:|:|:|＞''"~　　x≠=ミ､
/　　　　 Y　　＞-ﾐ⌒''＜:|:|ト．　} _ミs｡i:i:i:≧s｡.,」」＿＿」」,,,,,...｡o≦i:㌻／ Y　 ﾚi:〔:|:|:＞''"~＿　　γ´
s｡.　　　　|　Y　　　ヽ　　⌒ヾ:|:＼f `Ｙx≠ﾐ､-=ﾆ」」二二」」ﾆ=-　''"x=ﾐY＾ヽﾚ:〔:|:＞'"　γ´ 　 ｀Y　{
:|:|:l≧s｡.,_|　 |　　　　|γ⌒ヽ. ＼:|:＼||　　 |Y⌒ヽ |＞-＜| ﾚ'⌒ヽY　 _|レ:〔:＞'"γ⌒V.{　　　　.|　:|　　_　-=≦
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ﾆ=-　｡｡..,,＿　　　　⌒^''〜ミ|:|:|:|:|:|:〕ト　_|_|＿__,|_|＿＿_,|__,|＿,,」.∟斗r≦:|:|:|:|ﾆ=‐¨-=　￣　＿,,,,....｡｡　--─
:|:|:|:|:|:|:|:|:|:|:|:|「丁Ｔiﾆ=-　　__⌒^'〜ミ」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」ﾆ=- ¨　＿　　-=ﾆT丁:|:|:|:|:|:|:|:|:|:|:|:|:|:|:
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─＝ﾆﾆ二三三l」」」」」｣|__|:|:|:|:|:|:|:|:|:| 　 |　| 　 |　|＿＿__,| |　　|　,| 　 |ｉ|:|:|:|:|:|:|:|:|:|__|」」⊥二ﾆ=＝─━宀宀
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i
　　　　　＿_.. -―─ ､__　　　　　　　 |　 ／
　　　 ／｀　　　　　　 三ﾐー ﾍ､_　　　　　＿_
　　ゝ'　;; ,, , ,,　　　　 ミﾐ　 , il　ﾞＺ,
　 _〉,..　　　 ////, ,彡ffｯｨ彡从j彡
　 〉,ｨiiif ,　,, 'ノ川jﾉ川;　:.｀ﾌ公)了
　＼.:.:.:i=珍／二''=く､ !ノ一ヾﾞ;.;.;）
　 く:.:.:.:lﾑjｲ 　rfﾓﾃ〉ﾞ} ijｨtｹ 1ｲ'´
　　 〕:.:.|,Y!:!､ 　 ﾆ '､ ;　|｀ﾆ ｲj'
　　 {:.:.:j {: :}　｀　　 ､_{__}　　/ﾉ
　 　 〉ｲ　､ﾞ!　　　,ィ__三ｰ､ j′
　　,{　＼ ﾐ ＼　 ゝ' ｪｪ' ｀' /
-‐'　＼　＼ ヽ＼　　彡　ｲ-､
　　　　 ＼　＼.ヽゝ‐‐‐升 ﾄ､ ヽ､__
　　　　　　＼　 ヽ- ､./／ j!:.}　　　 ｀ ｰ ､
　　　　　　 ヽ＼　厶_r__ﾊ/!:.{
　　　　　　　　　 ´　/ ! ヽ

　　　 【 ハリー･ケスラー伯爵 】



　　　　　　　┌────────────────────────────────────┐
　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　　　　　　│　　オペラハウスの桟敷で、シュトラウス夫妻は旧知のケスラー伯爵と偶然 出会い･･･　 │
　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　　　　　　└────────────────────────────────────┘

.

791： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:57:58 ID:CelX0gqo




. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │ 　 いつぞやは、主人が　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　お世話になりました　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿　 ＿_.ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　╲|



.　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　│　この後 晩餐会が開かれますが、　　 　 │
　　　　　│　よろしければ ご一緒なさいませんか 　 │
　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__　　　　　　　　／ ／⌒　　＼　　　　＼]L..l＼　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｡9‘~ﾟ％　 　 　 　 /　/　　　　　　 　 　 　 　 ＼]L..l＼　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ,｡*ま｡　‰　 　 　 ?_　　　　/　/ 　 /　　　　　　　　　　　　＼]Ｌ∧　　 ｀,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 %°　 ﾟ?°　　　 　)￡　　　　 / 　 /　￤　　　 　 　 　 l　 ｉ　　＼]∧　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　＄　　　　　　 　 　_∂｀　　　// 　 / 　 ｉl　 ￤　　　　j_」Ｌ..｣_ i　　 ∨|　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ８　　　　　 　 　♪′　　　//　　 |　 _,｣L.._ | 　￤　´l 八_人,j_　i 　〈|＼ ｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　& 　 　 ∬　　　　　　_♂　　　　　｛ {　ｌ　｜　_,j八 人　 i　　ﾉ乍::.ヒ＾i７ l　ｉ |匚｣八
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾟ+。　 　&　　 　 ｡2’　 　 　 　 　 乂l 　 ＼-r乍:::ヒ＼ｌ ／　乂..ツ /　　ﾉ | | 　 、＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ﾟ≒￡＆ぅ〆⌒　　　　　（＼「∨ ＼ 　 ＼乂..ツ　　　　　　,, ,,/　／　//　　､＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　※．　 ⊂⊂ニヽj _」、|/　ﾉ＼｝ ｉ ＼'' '' 　′　　　　/／　　// 　 |　l＼＼
.　　,´￣￣￣￣￣｀ヽ　 　 　 　 　 　 　 　 　 ⌒ﾟ≒ョｚiL｣/ /´　ノ/／　　/}八 ⌒i、　　 Ｖ　ﾌ 　 /　　 √　　｜ |　 ＼＼
　＜　 喜んで ♥　　│　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /√／　 / /´ 　 ／　 　_)）　)〕ト 　 ___. イ/｜　ｉ｜　＼ |　| ｜　＼
　　ゝ＿＿＿＿＿_.ノ　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /φ/ 　 ノ / 　 ／／　 ≠ｦ／ｰ-ｧ=允‐=彡' ﾉ　人|i　|　 ＼l|　|　　、＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 { ∮ 　　 ／　／／　　 /　r――く／_」Ｌ.ノ／ ／ﾄ､｣|__|_　､　＼|　｜＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_」 δ 　 ｛i┐ ／　 ＿_/　_」 匚＞／　＿＿_彡　 | ｢　 　 ｀丶､　＼l|　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 -‐=≠ﾆ二 ∫　　 | |＼　　j＞＾｀　└┬／ ／∠ｺ | |＼＼| |　　 　 　 i ＼　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　,≠ﾆ二￣ﾊ ＆ 　 | |　 |／　　　　 　 ／ ∠∠∟ｺ_| |＼|　|｜　　　　 ,小　＼　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　／／　　／/ ∧ Ν //　/　 　 　 　 　 Иi勹六７ﾆ=ｰ┘ヽ,__|｜/　　　/ｉ | i　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　／／　　／ ./ //∧／※、{　　　　　 　 　 　 / / /　　　 　 　 ∨|′　　/i | | |　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／　　／ 　/ // ／／ ⌒Ν　　　　 　 　 　 / / /　　　 　 　 　 〈|　l｢]|/　 | |　　 ￤
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃　　／ 　 　 /_／／　/＼ 　`☆,　　　　 　 / / / 　 　 　 　 　 　 ｢ ＼/　 　 |　　　| ￤



　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌─────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　│ 　 その後開かれる晩餐会に、彼を招いた･･････　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　└─────────────────────┘

.

792： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:58:19 ID:CelX0gqo



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　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　　　　 └──┼─────────┼──┘
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　　　　 　 　 　 │　 ┌─────┐　 │
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793： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:58:38 ID:CelX0gqo



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　この席で･･･　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └────────┘





.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　さあ、どうぞ 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿_ノ




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ___
　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,,,,,,,,＿　　　 　{n_}
　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　,,,x-─''''''''''''''''ー-─く,,,,:..:.:::..;~ﾞ''',二区い}つ
　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　 ,z'~:; 彡;:. :　.::.;'':::..　,,:.:;''..:.,~ミｔ､:::;;t~　　　{こ} __
　　　　　　　　　　 　　　　　　　 ,,,イ~　.;:`メ:;;...,'',:::..:::,:..;::::..;:. __,,,,,;;;;,二ｭ,,,,,,,,,,＿＿{n_}_
　　　　　　　　　　 　　　　　　ン~;: ,,:' ,,,:::,':,;'::ﾞ;;';;:...:::.'';::.,;:: ,r'~　`". ;:...　.::::;;,;::,:'.:,,,;;;}い,}二)
　　 __,,,,,,,,,,,,,,,,,,,__　　　　　　A彡ノ,''. :: ' ;,:.::, :::,Zx,,:::';;`,:;　 ,::,;..ﾞ:: ';:　..;;::..,;:: ::;r''~,,__ 込｝
　　i＜＿＿＿＞! 　　 ∧,､{米ミ,,:.: ;:;.`::.;,'':...::'';''::,,ノヤ; 炎';;,.:.　::::,:.. :.;;:...;;;;/Y,,, i巛),
;;;;;;;;k,,;;;;;;;;;;;;;;;;;,,-'|＿_ノYて)｛ミ;爻i;;;.::;`:.:;;:.;;r‐'''~ ,,;ｼﾞ::,:　::,;; "::,,::';;;;;;;ｯぎテ~..';;;ア(')}心ュ,,＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
..:.　.|: ；::.. ;　:::l:::.:|　　メヾW个`=ベ-ェ､,,；.:｛；,,. ;=~~'''ュ,,,;,_:::.:,':...::,;===''~.:::;;;ソViYY)K)Eiﾞヾ,､　..　:..　:::...:　 :　　..:....
.　.: .|: L::. j　::|;;:::|.　 .いYソヽ/A(Yい）V台､>-､,,,,.　,:::,:..,;;~ヱ;;;,,,:::::.､､=X〆()のr､iﾐ}Tノル/ﾞj　　 ..　:　　　　::..
　:. . {・;;;;.::,,;;..;;.....} 　　i`ヾ､､i^rひMべTノ のl'*=z=爻ｍ≡'∧ひ,六俎ミどヾ)メ2ノハ)=ィ",ﾉ　　_,,,-‐'''"tュ~r-ﾐﾆ'‐-､,,,
..:. ::.人,;;＿＿;;;ソ;;;..:_　`-､`ヾ､ッニ士t),；豆ZY)亘ミメX)rYt川广}ハir､ｔわ&YO,,=-'~,,-''~　　i'　 (,_ 々(コ/´ ::;}Ｊ　 ,; .ﾞi
　.　;　.`''''':; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::;,::. .~`-=,二二二二二二二二二二二二二二二二二二,=-''~　......　.. .`-､,,＿　　 ｀ﾞ'"~　 __,,,-´
　:　　　　.　　'''';::::::::: ::." ::."　　.　　　_,-'''´,;::::　　　〔 ;';;　.;}}:〕:::..　 ;;;;;｀'''-､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::;;;:;;:::;;;;::::,.::;　￣~~~~~~~￣:
サ三三ミぇｭ､-､、　　　　　　:　　　　{　.::. '';,,.　　　 {,;_　:.::;}}:;}　.:::.　　;;;　　 };;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::.....::.
＜二二ニ==-''　`i;　.: 　...　:　.:.　　　ﾞ‐､,, ::... ''　...........~.........~....::.:::　;;;;'' .,,‐'ﾞ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::;;::.;;:;;;::::::.;:.:......
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　...　 :::..:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::;;:::::::''"'
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794： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:58:55 ID:CelX0gqo



┌──────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│ 　 パウリーネは、全ての客に目を配り、甲斐甲斐しく世話する一方･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
└──────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　＿＿__
　　　　　　　　　　　　 ／,. 　-‐―-｀`丶、
　　　　　　 　 　 　 ／／　. : : : : : : :. :. :.:.＼
　　　　　　　　　　/-/　. . : : : : : : : : :. :. :.:.:.:.:.
　　　 　 　 　 　 厶/　. . : :|i: : |: : : : : .: .: :.:.:.:.:.
　　　 　 　 　 　 ||li|. . . : : 八: :|: : : .: .: .::|:. :.:.:.::
.　　 　 　 　 　 /||li|. . . : 笊j下ﾐ､: .: .: .:ﾉ|:. :.:.:.:.i
　　　 　 　 　 / :||li|i . . : 旡ツ 　 ＼仍ｧﾊ:. .:.:.:.|　　　　　 サラダをお取りしましょうか？
.　　 　 　 　 / . :||li||ｉ: : : :ゝ　　　　､ﾓｿ.:..:.:.:/.:.ﾉ
　　　 　 　 / . . :￣八 : : ﾄ､　 ､　ｧ 　/ィヽｲ∠__　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 _＿＿＿,r─ ´￣ ｀ヽ、
.　　 　 　 / . . : :／: : ＼(　 ＼___　イα) } {　(Ωﾒヽ　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＞-:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　 　 / . . :／:／⌒＼竺メ、{}:.:.:.{____メ人___く__,:~｀ヽ　　　　　　　　　　　　　　　f/::　..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
.　　 　 / . ／: : { 　　. . . .ﾏ{⌒IｉIｉI7{__ﾉイ(α:⌒Y　(Ω′　　 　 　 　 　 　 　 　 　 !l:　　:::::::::::::::::::::::r′::::::::::::::::::::::
　　　 /.／: : : .:∧ . . . . . il{廴_IｉIｉI/{___ノ､__ノ　ノ人__ノ　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 |:!..:l...　 |　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::
.　 ／. : : : .: .:./.:.:ﾊ,.　-‐┴ﾏニニニニ}｀7ゝ-イ⌒L>　　　　　　　　　　　　　　 　 |ｨ::::!:::::::l:::::::::......................................l
／. : : : : .: .:.:/.:.://,　　　 　 }///////厶′ //i⌒i、　　　　　　　　　　　　　 　 　 ' ﾄ､ｌ:::::::!::::::::::::.::::::::::::::::::::::::::::.:::::l
. : : : : : .: .:.:/.:|￣ /,_____＿__}///,.ｨf〔ｌ[/∧.///:　 ',:＼　　　　　　　　　　　　　 　 　 !トｌ､::::!ゝ!:l::::l::::::::::::::::::::::::::::l:::::l
: : : : : .: .:.:/: .:|＿__/}￣￣|/,.ｨf〔ｌ[_＞'"　Ⅵィ:} i 　 ',:. :＼　　　　　　　　　　 　 　 　 ｀　!`i:ﾍ ヽ!:::l:ヽ::ﾄ::::i:::::::ﾊ::ﾊ:ｲ
: : i: : : .:.:.i|: .:.:.:.:.:.:.:/}　_,.ｨf〔ｌ[_＞'"　　 　 } }{:.:i |　　:ｉ:. :. :.＼　　　　　　　　　　　　　　　! ∨:l ,ﾊ:::l::::ヽヽﾊ:::/::ﾚ:::::/
: : l: : : .:.:.i|.:.:.:.:.:.:.:/.:{´ ［_＞'"　　 　 　 　 } }:.:.:.　　　|:::. :. :. :.＼　　　　　　　　　　 　 　 ヽ ヽ!'　ヽﾄ､:::::::::::::::::::::::::,'
: : l : : .:.:.:i|.:.:.:.:.:./.:.::{＿＿＿＿＿＿＿＿}_}:. :. ＼_丿|::. :. :. :. :. :.　 　 　 　 　 　 　 　 　 丶　　　　　ヽﾄ､::::,_ -┴‐
: : l : : .:.:.:i|:.:.:.:./.: .:.:／///////////.Λ//{:. : : : ＼乂___,: :.i:. :. ::i　　　　　　　　　 　 　 　 丶＿ ..､　_　- ´　　　　
: : :ｌ: : .:.:.:j|:.:.:/,: .: .::＼＼///////,／／V∧: : : : . . ＼: : : /:. :. :.:　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　　　　_　- ´
: : . ｌ: .:.:.:.j|:.:.|∧.:.::／/＼＼///／／///∨ﾊ : : : . . . . ヽ/:. :. :.:/　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |　　_　- ‐ ´
: : : . ＼.:.j|:.:.|/∧{_｢L｢L｢＼_／／L｢L｢Ｌ｢∨｣: : : : : . . . .i:. :. : /　　　　　　　　　　　　　　 　 　 l ／
: : : : . . .＼乂/　///////////└Ｌ[__////∧⌒>、. . . .ﾉ : : /　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾍ　　　　 }　　　　　 　 　 !

795： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:59:15 ID:CelX0gqo



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ●

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ●

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ●


　　　＿|ゝ'"´｀"'':､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ●
　　 へ,' ●　　　　ﾞ:,
　　　　'. 　 　 　 　 ,'　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ●
.　 　 　ヽ.　　　　ノﾞﾞﾞﾌ　　　　　　●　　●　　●
.　 　 　 　',　　　´_.ィ"ﾞ<
　　　　　　ゝ､._　　_.ィ′
　　　　　ヽ.ノ　 ￣,.ゝ'



.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　『ヴォイツェク』って、あれ何ですの。 　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　あんなもの よう認めませんわ　　　　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ





　　　　　　　　　　　 /　　　＿＿
　　　　　　　　　　　 !ヽ 'ﾆ-――-｀､'　 ､
　　　　　　　　　　／＞ ´　￣　｀　'ヾ >､ ＼
　　　　　　　　　/i／　　　　ヽ 　　　＼ ＼i, ';,
　　　　　　　　/i/　　　/　　　 ',　　ヽ　ヽ. ヽ, !　　 li
　　　　　　　 / 'ﾞ　,　　!　　　　 l　,　 i　ヽi　 　'-‐ ノ
　　　　　　／./　/　　|　i　.i　　|　iヽ　　　|　　 ':,´
　　　　　/／/　　　|　!', l　 l　　　l／ヽ　i .l　 |　l
　　　 　 !'　/! l　　 :! .|　!ヽ |ヽ､　|　　 | !　|　l　i |
　　　　　 /　| .|　　 .! l==‐ 'ヽ　｀ ''‐==!/　　/　|,l
　　　　／ / ヽ.l',　　|ヾ ' '　 　 ,　　　'ノ'i　　' ／! ヽ　　　　　　　 あんな汚らしい下士官風情に
　　 ／ ／　　 ヽ＼ .ﾄ､　　　-―-　　 /!　 i　!　､　＼　　　　　　 感情移入できるはずありませんわよねえ
　／.／　　　　　　 ヽ | ＞.､　　　 ,. ＼ -､/l./　　 ヽ　ヽ
'　／ 　 ／　　　 /|　 !i _|_/｀ ‐ ´//《.（__丿 ._',　　 　',　ヽ
　'／／　　　 _r'__,|l　lN'､:::::｀¨ﾞr'==､'ト-､!ノ＼' ,　　　 ､　 '.,
／. /　/ ,r''"　　　|l　 | 7ﾞ｀ｰ､::|ﾄ､00i､／ﾍ￣¨ｰ',', iﾄ､､ヽ､ '、
/　/　.:/　 ＿_ 　 |l　lj.j:::::::::::::lﾞ¨ﾍﾍﾍﾍ ﾍ::::::',　　 ' , ' ,ﾍ　　ヽ
＿,,.-'"‐'":::::::::::i　|l　j.j:::::::::::;;::l;;;'''ﾍﾍ_ﾍﾍ,,..＼'.,　　　' , ', ﾍ、丶　　ﾌﾝｽ!!
7::::::::::::::::::::::::::::::| ﾉ,' {ﾉ::::::::::四＝=-ﾍ,◎ﾍ-=＝≧､_,.-''::, ',,ﾍ,　',
::::::::::::::::::::::::::::::::》j j jf::::‐'"=T￣￣＼ﾍ:::::',∨'":::::::::::ヽ、::::､'.,ﾍ, '
:::::::::::::::::::::::;:-､∨/ }:::,.'´::::::::{:::::::::::::::::ﾍﾍ:::ﾍﾍ:::::::::::::::::::｀ヽ;:i ',',ﾍ
::::::::::::::::::／／／ﾉ,ﾉ:::::::::::::::::{:::::::::::::::::::ﾍﾍ◎',ﾍ::::::::::::::::::::::: }',', ',,ﾍ
::::::::::::／／　 ／/ i:::::::::::::::::::',::::::::::::::::::::::} }::::::} }:::::::::::::::::::::::j::ﾍ', ',ﾍ
::::::／／　 ／イ(　|:::::::::::::::::::::',:::::::::::::::::::::} }:::::} }::::::::::::::::::::::/::::::i', ',ﾊ
／ , ',. '／　　人､!_:::::::::::::::::::::',::::::::::::::::::::} }:::::} }:::::::::::::::::／:::::::::| i l!ﾊ
　/　/　　　/ i　ゝ ¨ﾞー､:::::::::::',:::::::::::::::://⌒//:::::::::::／ﾍ::::::::::::| l l!ハ


※ オペラ 『ヴォツェック』 ではなく、ビューヒナー原作の 劇としての 『ヴォイツェク』 の方
.

796： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 22:59:43 ID:CelX0gqo


,.　--　､,.　---　、
.. . . . . . . . . . . .　 ＼,.　-―-　､
. . . . . . . . . . . . . . . . .　　　　　　＼､
. . . . . . . . . . . . . . . . . . .　　　　　 　 ＼
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . .　 ／⌒ヽ　　 ヽ
. . . . . . . . . . . . . . . 、. . . . .　　 　 j 　 ｀'<
. . . . . . . . . . . . . . . . Y^＾ヽ. . . 、　 　 、　ヽ
..／. . . . . . . . . . ﾉ. . ﾉ. : :　}. . . }　　　 {　　}
. . . . . . . ／. .／. ／ー＝､｛__ノ　　　 /　,
.. .＿＿彡ー一 '. . 二ﾆ=､ 〈　　ー=彡／
... . . .／. .∠ｨ≦二≠宀vｼ 从 　 ,. イ
. . /". . . . . . ＾弌´ ﾋｿ、　 〈(　 Y´
ー{ . . . u . . . . . ー=ﾌﾉ　 　 Vﾊ{
. 人 . . . . . u . . . . . .ｲ　　　 〈
. . . ｝. . . . . . . . ι. . j　, -- ､.〉
.. . ﾉ. . . . ,: . . . . . .／　 ーx‐'′
__.ﾉ . . . /. . . . ., .､:＾Y.ヽ. .） )　　　　　　 『カルメン』のドン･ホセだって、下士官ですよ
. . . . . . ｉ . . . ./ : : )ノｰ'⌒)´
. . . . . . | . . . ｛:.／. . __ .ｨ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
＼ . . . . :､ . . . . . . . . . .　ヽ　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │　 でもロマンティックじゃない、 　 │
: : : : .､_ . ｀ . . . . . . . . .　 ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │　 『カルメン』は　　　　　　　　　　　 ＞
: : : : : Ξ＞ー----┬‐く＼＿＿＿＿＿＿＿＿_　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ノ
: : : : : :Ξ三三三三{ヽ　}三＼ニニニニ＼ニニニ｀ヽ
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　/ 　 　 　 !　',',　 i 、　　 ＼:｀｢ヽヽ 　　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,'′ 　 　 /　　　　　 l　 i , -l 'ヽ￣　　∨＼):',　　　　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 〃′ 　 　 ! ,　　 　 　 ! .'´ l / 　 ∨　 　∨::'-┴-､　 　 ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 〃　　,　　　l j　 j　　　 l　/ .ﾚ,，-〒ﾐｰ　i　∨:::::::::::∧　 　,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 / l 　 i !　　　', , '⌒ , , 　i,ｲ　,'"弋 └ﾞﾊ　 l　 |::::::::::::::::ﾊ　　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 '　! 　 l !　 　／|　ﾊ ﾊl､ｲ/　/ 　　 `'´　|　 l　 |:::::::::::::::::::| 　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '　| i　 l !　　 i　i ﾞ, ,ﾑ-r､ヽノ　　　　　　 |　/　 |i;:::::::::::::::::|　　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 |　| l、 l l.　　 l　l ｲ　i　ゞ)　　　　　　　　レ!　　ﾄi;:::::::::::::ノ　Ⅵ
　　　　　　　　　　　 ････････････　　　　　　　 　 　 　 　 |　| | ､ ヾ、　 l　ト'、　｀´　ヽ　　　 　 　 　 l ,ｲ ヾi;;:;;;:／　　　i、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ヾ　`i､　ﾄ､ ヽ､　ヽ　　　　　　_　 ｯ'　 　 ﾚ人 、￣　 ヽ　　,∧
　　　　　　　　　　　 ケスラー伯爵って　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |　 ヽ|｀i　ヽ ∧　　　＜_　イ　　　 , ′/`ｰ) 　 　 ヽ　' ,ﾊ
　　　　　　　　　　　〝赤く〟なられたんですって？　 　 　 　 　 ｀　、'　l　ﾄ、　 '　、　　　　 " 　　′　l　/　i　　　　i　　,∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､l　l　｀丶、　｀ iz-　- ､'　　　_ﾉ　|　 l　 i　　 ',　　i ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ ＼ヽ 　 　 `,ヽ　ヽ　r'"ヽ,, ｨ'_ｲ　l　　!　 !　 　'　　' ∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　 　 ヽ　 　 　 ) レ / _)￣ﾏ 'i´:::!　l　　l　 l　　　l　　l　ﾊ

797： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 23:00:03 ID:CelX0gqo


　　　　　＿_.. -―─ ､__
　　　 ／｀　　　　　　 三ﾐー ﾍ､_
　　ゝ'　;; ,, , ,,　　　　 ミﾐ　 , il　ﾞＺ,
　 _〉,..　　　 ////, ,彡ffｯｨ彡从j彡
　 〉,ｨiiif ,　,, 'ノ川jﾉ川;　:.｀ﾌ公)了
　＼.:.:.:i=珍／二''=く､ !ノ一ヾﾞ;.;.;）
　 く:.:.:.:lﾑjｲ 　rfﾓﾃ〉ﾞ} ijｨtｹ 1ｲ'´
　　 〕:.:.|,Y!:!､ 　 ﾆ '､ ;　|｀ﾆ ｲj'
　　 {:.:.:j {: :}　｀　　 ､_{__}　　/ﾉ　　　　　　いや、私は共産党員ではなく
　 　 〉ｲ　､ﾞ!　　　,ィ__三ｰ､ j′　　　　　　民主党員に過ぎませんよ
　　,{　＼ ﾐ ＼　 ゝ' ｪｪ' ｀' /
-‐'　＼　＼ ヽ＼　　彡　ｲ-､
　　　　 ＼　＼.ヽゝ‐‐‐升 ﾄ､ ヽ､__
　　　　　　＼　 ヽ- ､./／ j!:.}　　　 ｀ ｰ ､
　　　　　　 ヽ＼　厶_r__ﾊ/!:.{
　　　　　　　　　 ´　/ ! ヽ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/￣　｀　"''"´￣ ｀''==s 、
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　::.　　　　　　　　　　 ＼ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　 :.　　 :::..　　　 ヽ　　　　 :..　ヽ .ヾi,i,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　./　　　　　:::i　　　::::.　　　 　　　　　　:::: ::l　　lli
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. 　 /　 | 　　 　 . ヽ ::::::.. :_:.,.r ﾊ.　　　　ヽ: ::　 ::|　　|i,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,'　　i::::.　 :: ::_ヽ...ヽ_:::::..::::. /　＼￣ ＼'; : ::. :::l:i　 l i|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l :: : |:::::..　:::'ヽ ／ _ ヽ..::::. |.　 ＿＼ヽlヽ　: ::::Li　|.　',
.　　　　　　　 　 　 　 伯爵であらせられるのに、　　　　　　　　 | :::::/';:::::. ::i:: :=,ニドノ'ヽ::::'l.　'ァ,.'ニ=:::!:::l:::/　|/ヽ.　 l
　　　　　　　　　　　　リベラルの “民主党員” って･･･　 　 　 　 l:::::l/ヽ::::. :|i　Ｐ⌒!i　　｀:':.､　　　P⌒!i/ i::::|'　./ヽ |　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|';::|/ | |＼ l, ゞ冖＾　 　　!　　　　￣＾` /!　l　 l　 | l　 l
　　　　　　　　　　　　ご自分の足元　　　　　　　　　　　　　　　 　/ ヾ!!//　 ヽ　　　　　　　　 　 　 __　 ' /　 .!　ヽ.ﾉﾉ::　|
　　　　　　　　　　　　危うくされてますのね　　　　　　　　 　 　 /　　ヽ'_　 /、,＞　　　　 　 ＿_,. イ !　 /　: ﾞーl ´ :|::　 .l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　.:::　.::::l￣ ＼ 　 　 `'マ二..＿_ ／　 / .:/　:::::|　 :l::　:　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　./　 ＞┴=く¨ヽ　ヽ.､ 　 　 　 --　　　 　! .:/|　:::::l　 ::l:　:.　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　 ＼ﾚ-､V__.　、　 　 　 _,. イ/ヽ.,..l　:::::| :l:: |:: : :: |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |`て{ ヽ＼ `　 -- /　　/ -' /　:::::l::.　::l　: :: |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　l,.＼ﾞｉ-‐　　ﾆ!ﾆ ‐'- ,／　 　{ ;;;;;/ :::::::/:::: :: |

798： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 23:00:25 ID:CelX0gqo


　　　__,{　;;,, 　　 　 　　　　　　 ミミ　　　ｉ　´Z,
　　 ゝ　　　''〃//,,, 　　　 　,,..｀ミﾐ､_ノリ}j;　f彡
　　_)　　　 　 　 〃///,　,;彡'rffｯ､ｨ彡'ﾉ从iﾉ彡
　　>';;,, 　 　　　 ノ丿川j !川｜;　 :.`7ﾗ公 '>了
　_く彡川fﾞノ'ノﾉ ノ_ノノﾉイシﾉ｜ }.:　'〈八ﾐ､､;.)
　 ヽ.:.:.:.:.:.;=､彡／‐-ニ''_ｰ＜、{_,ﾉ -一ヾ`~;.;.;）　　　　　　 失礼ながら、私が
　 く .:.:.:.:.:!ﾊ.Yイ　　ぇ'无ﾃ,`ヽ｝｝}ィt于 ｀|ィ"~
　　 ):.:.:.:.:|.Y }: :!　 　 ｀二´/'　;　|丶ﾆ　 ﾉﾉ　　　　　　　　　社会の安寧を揺るがしてるとか、
　 　 ） :.: ﾄ､リ: :!ヾ:、　　　丶　;　|　ﾞ　　ｲ:}
　　 ｛ .:.: ｌ　｛: : }　 ｀　　　　,.__(__,}　　　/ﾉ　　　　　　　　　 階層を転覆させようとしてるとか
　　　 ヽ !　　`'ﾞ! 　 　　　 ,.,,.`三'ﾞ､,_ 　/´
　 　 ,/´{　　ﾐ　l　　　　/ﾞ,:-…-〜､ ） |　　　　　　　　　　　そういったことの判断は
　　,r{ 　 ＼ ﾐ 　＼　　 `'　'≡≡'　" ﾉ　　　　　　　　　　　留保しなければなりませんな
__ノ 　ヽ 　　＼　 ヽ＼　　　　彡 　,ｲ_
　　 　 　＼ 　　＼ ヽ 丶. 　　　　ノ!|ヽ｀ヽ、
　　 　 　 　 ＼ 　　＼ヽ ｀¨¨¨¨´/ |ｌ　ト､　｀'ｰ-､__
　 　 　 　 　 　 ＼　　｀'ｰ-､　　/／　/:.:.}　 　　 　 ｀'ｰ､_
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 　　　　　　　/　　　.:｀v　 /l 　 : ::::::　　 :::::..　 :::.. 　 　 'i|i　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 　　　　　　/ .:i　　.:::i:./ﾍ_/ : : :::::l:::::|:.　l:: __,,ﾆ==⊥　　 .i|!:..　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 　　　　　 .i　:::|　 :::γ=ﾐ::i　: : :::::l : ' 〉フ,´:/i　 |:::::　　　 :|l ::.　 　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 　　　　　 | :|::::l　 〃 　 }}:ヽ : :::::|::'γ'⌒ヽ､　 /l:::::: |　 i　l| .::..　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 　　　　　.l ::l :::| .l {{　　 ﾘ:::::＼::/:::〃　　　}}｀>＜|_::l　 |　|l　.:::.　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 　　　　　ヽ::| :::llγ r='".:.:.:.:.:.:.:.:::::{{　　　 ,ﾘ:::｀l:::｀.:| 　 l　/ヽ ::::.　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 　　　　　　　l._/ゝ-' 　 ,､、___ 　 .:.:ゞ､　<'.:.:./ヽ!: .:/　 ,'/ ﾞi ,!　:::.　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,r'/　　　 /!｀i!'￢‐｀ｌ　　..:ﾞ､__）/　/.／　.// .//::.　::::.　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　 　 / ｛　　　 /!!!i!i!i!i!i!i!i!|　　　 _ _/__ィ:　 ／/ノ/:: .:::.　:::.　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 　 　 　 　 　 　 |　 ヽ、　 | i!i!i!i!i!i!i!i!i!|　 rv' .} |' /　.／ /-イ |:::. :::.　:::.　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 　　　γ´￣ヽ 　.>-､l ii!i!i!i!i!ii!i!i!i|　|. l　' .' ﾉ:;:　' ／ l　 |　l::::..:::.　:::. 　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 　　,.-'　　　　 ∨´⌒'>'=-_----',./　　　 /::::::／l::.　l　 l.　|:::..:::.　:::::. 　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 .γ´　　　　　　 l　 　 ﾄ、　　￣￣>‐'"´｀ﾞヽ、:: :l::l::..　l　 |　l:::.::::　:::::　　 l


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌────────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　政治的な事に、安易に口を出して ケスラー伯爵に咎められ･･･　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└────────────────────────────┘

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799： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 23:00:46 ID:CelX0gqo



　　　　　　　　　　　　 ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
　　　　　　　　　　　 （　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ）
　　　　　　　　　　　　 ）　すいません。　家内は　 　 　 　 　 　 （
　　　　　　　　　　　 （　　政治のこと分かっとりませんので･･･　）
　　　　　　　　　　　　 ） 　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　（
　　　　　　　　　　　 （　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ）
　　　　　　　　　　　　丶〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'へ



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／￣￣ ＼ -、_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　 　 _,ノ　ヽ､__ 　 /　/ ,〉、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　 （＝）（＝ ）／　´／ /)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 　 　 　 　 　 　 　 （__人＿） {　 　 , ' ´,/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　 　 　　　'､`⌒ ´　 V　__, ＜´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　お気になさらないで下さい　 　 　 　 　 |　　　　　〈´／::::Λ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　 　 　 | 　 　 　 ﾔ::::::::::::::Λ
,.　--　､,.　---　、　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 `ｭ`ｰ─ｰ V::::::::::::::Λ
.. . . . . . . . . . . .　 ＼,.　-―-　､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 /ﾑ _ , -.／V::::::::::::::Λ、
. . . . . . . . . . . . . . . . .　　　　　　＼､　　　　　　 　　　　　　　 　 　 　 _,. -／:/:::ﾊ ,/´..::/i:::::::::::::::::::Vﾍ
. . . . . . . . . . . . . . . . . . .　　　　　 　 ＼　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／/.／.:::/:::l　y .::::::/::::ｉ::::::::::::::::::.∨}
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . .　 ／⌒ヽ　　 ヽ　　　　　　　　 　 　 　 j ::::::::>.:::/:::::l ./ .::::::::::::::::ｉ::::::::::::::::::::ﾚ;
. . . . . . . . . . . . . . . 、. . . . .　　 　 j 　 ｀'<　　　 　　　　　　　　　i :::r :〈 ::::i::::::::ﾚ .::::::::::::::::::::〉､:::::::::::::::::ﾉ
. . . . . . . . . . . . . . . . Y^＾ヽ. . . 、　 　 、　ヽ　　 　 　 　 　 　 　 ｉ :::| :::::'., :i::::::/.:::::::::::::::::::::::::::`::-==::イ
..／. . . . . . . . . . ﾉ. . ﾉ. : :　}. . . }　　　 {　　}　　 　 　 　 　 　 　 | :::| ::::::::', :i::/.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
. . . . . . . ／. .／. ／ー＝､｛__ノ　　　 /　,
.. .＿＿彡ー一 '. . 二ﾆ=､ 〈　　ー=彡／
... . . .／. .∠ｨ≦二≠宀vｼ 从 　 ,. イ
　 /". . . . . . ＾弌´ ﾋｿ、　 〈(　 Y´
ー{ . . . u . . . . . ー=ﾌﾉ　 　 Vﾊ{
. 人 . . . . . u . . . . . .ｲ　　　 〈　　　　　　　気ﾆｼﾅｲﾖ｡ 由緒正ｼｷ貴族ﾊ、
. 　 ｝. . . . . . . . ι. . j　, -- ､.〉　　　　　　ｺﾉ程度ﾉ言葉ﾅﾝｶ気ﾆｼﾅｲﾓﾝｻ!
.. . ﾉ. . . . ,: . . . . . .／　 ーx‐'′
__.ﾉ . . . /. . . . ., .､:＾Y.ヽ. .） )　　　　　　　日記ﾆﾊ書ｸｹﾄﾞ…
　 　 　 ｉ . . . ./ : : )ノｰ'⌒)´
　 　 　 | . . . ｛:.／. . __ .ｨ
＼ . . . . :､ . . . . . . . . . .　ヽ　　　　　　 　 君ﾓ大変ﾀﾞﾈｪ……
: : : : .､_ . ｀ . . . . . . . . .　 ﾉ
: : : : : Ξ＞ー----┬‐く＼＿＿＿＿＿＿＿＿_
: : : : : :Ξ三三三三{ヽ　}三＼ニニニニ＼ニニニ｀ヽ


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌───────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　シュトラウスが弁解する、といった場面もあったそうだ･･････　  │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
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800： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 23:01:09 ID:CelX0gqo


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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　気位が高く 癇癖ですぐ口が出る、というのは彼女の元々の性格だろう　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
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.　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　│　うちは将軍の娘、貴族と同じ　　│
　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.乂

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　 /. : : : : : :i|＼{＼: : : : }: : : : : :Ⅵ《}: : : :!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　 ./. :ｉ{: : : : : i|／￣　ヽ : |: : : : : : :Ⅵ|: : : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　 ′:八: : : : :i|／,ｘ===| : |: : : : : : : 以: : : :|　.,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　|ｉ :/ { :＼ : 八〃 {r炒| :/: : : /: : : i!ｎヽ: : | │　南ドイツの人は北ドイツ、　　 　 　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　|: : : 乂:ｘ㍉､: ＼'＾´　j/: : ／: : : :/|Ｌ} } : :| │　プロイセンの人が嫌いやねん　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　| : : : : { Vﾂ ｀ ｰ一 __彡イ : :／ /L! .ノ: : :|　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　|:i : : : ｉト ヽ｀　　　　　/: : ／.: :/: : : : : : : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 　 圦 : : 八　　 '⌒　　 厶イ | : :/: : i : : : : : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　{　ヽ/: :个 　 　 　 　 　 }/| :/ !: : ! : : : : : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　乂　|ｉ : ｉ|:{ : :〕ト　　 イ　　j.γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　 　|ｉ : ｉ圦: 〃: : : : .:| 　 ...│　プロイセンと一緒やのうて　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　 　 .八:.:i|: :j/ : : : : : rtt==..│　バイエルンはオーストリアと一緒になって 　 │
. 　 , ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀Ｙ　　 /ヽ{ : : : : : : : r㍉ﾆﾆ.│　「南ドイツ国」を作りたいわ　　　　　　　　　　..│
　 │　カトリックとプロテスタントが　 　 　 　.│　./. : :, -―-ミ: :rしﾘﾆ= . ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ノ
　 │　一つの国におるんが間違いやわ　　.│　 .: : /∠ニ＞ミ辷ｧ‐ｧ´ : : : : ∧: ::八　　　　　＼
　　ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ノ : : : :λ廴∠∠__／／. : : : : : /｝ Ⅵ : :＼　　　　　丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　./. : : : :_:_:厶ゝ‐ｧ==ｧ‐ァ'. : : : : : : :/ノ ﾉ 圦: : : ｀ ｰ――‐‐-ミ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 厶-=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆｱﾆﾆア´. : : : : : : : :/≦ |　|　｀ ｰ―---ヽ、: : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　〃　 -=ﾆﾆﾆﾆﾆ7⌒)７. : : : : : : : : : /ﾆﾆﾆ{　{　⌒ヽ　　　　　＼: : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　-ﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ'ﾆﾆﾆ' :/ : : : : : : : :/ﾆﾆﾆﾆ＼ X´/: :＼　　　　　＼
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　{-ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ{ﾆﾆﾆ{:/ : : : : : : : :/ﾆﾆニア二＼_）: : : :.＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ﾏﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ〔ﾏﾆﾆ/ : : : : : : : :/ﾆﾆニ7ﾆﾆﾆﾆ7: : : : : : : :＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　夊ﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ}i夊7 : : : : : : : :/ﾆﾆニ７ﾆﾆﾆﾆ7: : : : : : : : : : :＼

801： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 23:01:27 ID:CelX0gqo
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 i: .ｰ=ﾆ=‐ﾆ７77{i : : : : : : : :'ニﾆ=イﾆﾆﾆﾆｱ : : : : } : : : : :/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 |: :i:(こ=‐ニ| | |八 : : : : :{: :ｉﾆﾆﾆﾆﾆニア´ : : : : :/: : : : :/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 |: :i :|ﾆﾆﾆﾆ| | |ﾆﾆヽ: : : :}i |ﾆﾆﾆﾆﾆｱ´: :/ : : : ,ｲ : : : 〃
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 |: :i :|ﾆﾆﾆﾆ| | |ﾆﾆﾆ} : : 八{ﾆﾆﾆﾆｱ : : / : : : / | : : : :{{


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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　だが ここで見せている保守志向は、第一次世界大戦後の、バイエルンの傾向を表わしてるものでもあるだろう　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
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802： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 23:01:46 ID:CelX0gqo



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　　　　　　　　　　　　　　　 　 。　　　　　　　　　　 。
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾛ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 □

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｜　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
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803： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 23:02:05 ID:CelX0gqo



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　第一次世界大戦末期に起きたドイツ革命･･･　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└─────────────────────┘



　　　　　　　　　,ィ　　　 ,　　　　　　　　　　__ 〃 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､__
　＿＿｣ヽー- '　`ｰ（..-'/　　　　　　　　　　ノ'￣) 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 入ヽ
　＼　　　　　　　＿　　ゝ──ァ　　　　　　　 ´ 　　　　　　　　　　　,ｒ;ｧ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　 ヽ　　 ｢.l｢.l ｢ヮ |　　　　／　　　 　 ／　　,. -─- .､ 　　　　　　　ゝﾍ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼
　　　 ',　　ＬlＬl　Ｌl´ 　　／　　　　　／　　 /:::::::::::::::::::::::', 　　　　　　ヽ ヽ　　　　,,
　　　 ﾉ 　 ロロ　ロ　　（　　　　　　　　　　 |::::::::::::::::::::::::::}＿＿__ 　 　 ヽ:ﾍ　 　　.i! 　　､　　　　　　　　　　r,;､ 　 ﾊヽ
　　∠-ｧ 　　　　　　 ,--ヽ　　　　　　＿. -;二ニ＝''フ7コ´￣￣　　 　　ヽ::ﾍ　 　 l|　　　＼　　　　　　　　　＼＼し,コ'
　　　 /.-────┘, r──､ 　　　　 , z三ﾆミ､／Y,,, 'j 　　　　　 　 　 ヽ::ﾍ　　 | 　 　 　 ＼　　　__ 　　_　　,×ヽﾉ
　　　　　　　　　　　　j_｣ --ｧｚつ ,. イ´──::::ヽヽ,八ヾｴ 　　　　　　　　 　ハ:ﾍ .,r'─､　､ 　　 ゝｧ甘き＝''　 .| .! ゝ'ーｧ
　 　　　　　　　 　 ,__从ル'!j r,l／:::::/::::::::::::::::::::}:::::|　 ヽ' 　　　　　　　　 ／／ﾍ,>ファ7zっ｀ヽ､　　i::::T´　　旬ぅｺ｀ヽ ∠
　 ／￣￣ ─ヶ７三二三＞'´:::::::::/::::::::::::::::::::/:::::::! 　　　　　 ,イ/ヽ　,ｨ'／ ,r'三≧､く_r' 旬ﾉｚ今,-,';:;ュ来ｒ氷::| .|ｴ≧ ＝ヽ
　 　 ,＿_　　 l/ｒ┐ , r-､〈::::::::／::/:::::::::::::::::::/:::::::::jr-ｭ_　　 ふY三≧>il'　∠i r' ⌒Y',γ=<j､爿, z＝ﾄ､_ヾ/:/::::|-'} |　　 _-ﾍ
　 '´　　　￣７/1j／.ﾍ::j ﾄゝｲ::::::/::○:::::::::::/::::::::::/f7,r'´,r 7´￣´　 ヽ ﾄ､/} j /　　,ｲ ﾍ ｎ　|/ .r':::::::::::;-ﾆ}ｒ/ｊ:::::ゝ,; ヶ...＿ -|

804： ◆c4bqdXp7mw：2018/04/13(金) 23:02:21 ID:CelX0gqo
　　　 　 　 //)''l/ｒっ 〃 ∨::::::/::;-､:::::::::::::l::::::: /∩ｌ＞ l //ヽ ┌─────────────────────────┐
　　　　　 /ﾊUr;.,, ~,_/'　 /:::::/::::::''":::::::::::::l:::::::/-, -'　, ィ !' ".'.│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
.　 　 　 /　　 ''`／ｌ=　 /::::::r';: 二ニ＝､:::l:::::/ i ゝ─ｧｵ　i'ゝ'' │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　　 __l　 　 ／ 　し, ,':::::::::7-;:::::::::::::::ゝ､l::/　 l 　 ノ;.ｲ　　 　 │ 　 連邦制を取り、幾つもの王家があったドイツ帝国の中で　│
　＿　|　￣´　　　　 l j:::::::;ｨ:::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ､ ヽ':／ l　　　　.│　　真っ先に終焉を迎えたのが、バイエルンだ　 　 　 　 　 　 │
　 ヽ｀´　　　　　　　 ｀￣ ' …ｧ:::::::::::::::::::::::::::::::',　（　　j　　 　 .│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　 }　　　　　　　　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::', 　T;r|＿＿ ...│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　／ 　T　R　A　P？!　　 {:::::::::::::::::::::::::::::::i｀ゝ-'　/ / ヽ:::::::::: └─────────────────────────┘
'´＿ 　　　　　　　　　　　 _ヽ::::::ヽ::::ヽ::::::::::ゝ'::::::::＼'　ノ::ヽ::::::::／::', 　ﾌ::::::;:ｲ ヽ::::::::::::＞-;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;j
　　|｀ヽ 　　　　　　　　,ィヽ:::::ヽ:::::＼::ヽ;:…'::::::::::::::::ヽ'／}::}::::/ ﾍ:::::∨:::;ィ::/ . 〃ゝ:::::;r';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/


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│ 　 １９１８年１１月４日にキールの軍港で反乱の火の手が上ってから三日後の１１月７日、ミュンヒェンで 　 │
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│ 　 革命が起きるとバイエルン王はあっさり退位を宣言、バイエルン王国はここに終わりを告げ･･･ 　　　　　│
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