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臨時なのはクロススレ16

31魔導少女リリカルなのはVivid‐SEED:2014/07/08(火) 23:03:37 ID:YRpPTBV6O
まず、主戦場はガレキ外周部へと移り、散発的な乱戦が続いているってのが今の前提条件だ。……あんまり歓迎できない戦況なのは否定できない。てか、こうならないように作戦を立てたってのに……いや、コレばかりは仕方ないことだがな。
環境は生き物だ。

つい2分前のこと、エリオは崩れるビルからリオを庇ってHP半減し、その直後フェイトと会敵してもなんとか互角に戦っていたが、しかしクリーンヒットを入れ彼女を半裸に剥いたところでノーヴェの介入パンチを喰らい気絶した。……うん、きっと刺激が強すぎたんだな。よくやったよ男エリオ・モンディアル。

また同時に、長いこと殴り合いをしていたヴィヴィオとアインハルトの戦いに決着がついた。互いの実力・スキルを知った上での戦いは、いつかの練習試合のものよりも高次元で見応えのある打撃痛撃の応酬となったが、これもまた地の強さで碧銀の覇王少女が制した。
『覇王‐断空斬』の直撃でヴィヴィオのHPは668まで低下、ルーテシアに回収されて今ここにいる訳だ。

「今回はもうちょっと粘れるかなって、思ったんですけどねー」
「いや上出来だろ、あれで。……次はもっとやれるさ」
「! はい、頑張りますっ!」

俺の知る限り、単純な格闘戦ならここのメンバーでも上位に入るアインハルト相手に、射砲撃を封じられた状態で何発かクリーンヒットを入れただけでも大した実力だ。カウンター戦法もかなり板についた。
まぁその後アインハルトも、前線に赴いて砲撃体勢に入っていたなのはを強襲、パンチでビームを相殺したりバインドを砕いたり一撃御見舞いしたりと謎技術でハチャメチャに善戦したけど、やはりというかなんていうか特大連繋砲撃『ストライク‐スターズ』の奔流に呑み込まれ戦闘不能となったわけだが。
これに応じて赤組司令のティアナが前進、幻覚魔法と狙撃でもって状況をブレイクしにかかった。
結果、前線の戦況は膠着状態に入り、現在は両陣共に落ち着いて戦闘継続者の整理に努めている。
とまぁこんなわけでだな、今のところの戦闘模様は、


赤組     青組

ノーヴェ   スバル
フェイト VS なのは
ティアナ   リオ
キャロ    ルーテシア

それぞれ戦闘不能(回復中)が二人、リタイアが一人。


こんな感じに随分と小規模になっている。その中でもローテーションで回復しながら戦っているのだから、支援役の二人はまだまだ大忙しだろうが。

最低、ずるずると消耗戦になるのは避けたい。できうるなら早急に此方からアクションを起こしたいとルーテシアも考えているだろう。
何故なら現状、懸念要素を抱えているのは青組なのだから。

「リオの戦力は正直、意外だった」
「炎熱と電撃の二重属性、結構対応するのは苦労するんです。それにリオ自身が力持ちさんですから」
「ああ。……おぉ、岩投げた」
「あれで三重属性ですね」

遠く離れた戦場で尚なかなかの存在感を見せつける炎龍と雷龍を使役する、中華拳法っぽい格闘術──春光拳といったか──と馬鹿力で前線を支えるリオ・ウィズリーの勇姿。他と明らかにジャンルが異なる少女はなるほど、慣れないと攻略は難しそうだ。
変身魔法で中学生っぽくなった小学生リオの、歴戦の猛者に負けず劣らずな獅子奮迅ぶりは目覚ましく、少しばかり過小評価していたことは認めざるを得ない。
だが……

「ルーテシア、俺を出してくれ」

出撃要請を打診する。
HPは1850まで回復した。せめて2000は欲しいが……仕方ない。無茶しなけりゃなんとかなる範囲だ。

“シンさん、まだそのライフじゃ”


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